JP2009084468A - 光拡散剤及びそれを用いた光拡散フィルム、シート又は成型物 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来のブチルアクリレート共重合体と同等以上の高輝度と耐傷性を有し、光拡散性能に優れる光拡散剤を提供すること。
【解決手段】n−又はt−ブチル(メタ)アクリレートを少なくとも5重量%含む共重合性ビニル単量体で、トータルのTgが−30〜80℃である単官能ビニル単量体(a)と、(a)に対して1〜50重量%の架橋性ビニル単量体(b)からなるビニル単量体混合物を重合させた架橋ビニル系共重合体の微粒子からなる光拡散剤が、前記課題を解決した。
【選択図】なし
【解決手段】n−又はt−ブチル(メタ)アクリレートを少なくとも5重量%含む共重合性ビニル単量体で、トータルのTgが−30〜80℃である単官能ビニル単量体(a)と、(a)に対して1〜50重量%の架橋性ビニル単量体(b)からなるビニル単量体混合物を重合させた架橋ビニル系共重合体の微粒子からなる光拡散剤が、前記課題を解決した。
【選択図】なし
Description
本発明は高輝度の光拡散性と耐傷性を兼ね備えた光拡散剤及びそれを用いた光拡散フィルム、シート又は成型物に関する。
光拡散剤は、透明なポリエステルフィルムやポリイミドフィルム上にバインダー樹脂とともに層状に塗布したり、透明なアクリル樹脂、MS樹脂、ポリカーボネート樹脂やシクロポリオレフィンポリマーのような熱可塑性樹脂に配合して使用される。この光拡散剤は、蛍光あるいは白色光の照明カバー、バックライト式半透明の看板、ディスプレイ、電飾、内装の半透明パーティションのほか液晶ディスプレイ、液晶テレビの光拡散シートや板、プロジェクターやプロジェクションテレビのスクリーンなど多方面に使用されている。
初期の光拡散剤は無機系の二酸化チタン、硫酸バリウム、ガラスなどが用いられていたが、現在は均一な光拡散性能を有し、しかも全光透過率がよく、機械的強度に優れた有機微粒子が知られている。その例として、架橋ポリメチルメタクリレート(特許文献1)、およびシリコンなどの有機ポリマー粉体が挙げられる。
本発明は、従来の架橋ポリメタクリレートと同等以上の高輝度と耐傷性を有し、光拡散性能に優れる光拡散剤を提供することにある。
本発明者らは上記の問題を解決すべく種々検討した結果、(メタ)アクリル酸n−ブチルまたは、(メタ)アクリル酸t−ブチルと、共重合性ビニル単量体および架橋性ビニル単量体の混合物を重合させた架橋ビニル系共重合体の微粒子が、ブチルアクリレートや他品の共重合体と同等以上の高輝度と耐傷性を有し、光拡散性能に優れたものであることを知見した。本発明はこの知見を基にさらに研究を重ね、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、
(1)n−又はt−ブチル(メタ)アクリレートを少なくとも5重量%含む共重合性ビニル単量体で、トータルのTgが−30〜80℃である単官能ビニル単量体(a)と、(a)に対して1〜50重量%の架橋性ビニル単量体(b)からなるビニル単量体混合物を重合させた架橋ビニル系共重合体の微粒子からなる光拡散剤、
(2)微粒子の平均粒子径が0.5〜100μmである(1)記載の光拡散剤、
(3)重合に際して、顔料、染料、可塑剤、重合安定剤、酸化防止剤、蛍光増白剤、磁性粉、紫外線吸収剤、帯電防止剤および難燃剤からなる群から選ばれた添加剤の少なくとも一種を配合した(1)または(2)記載のいずれかに記載の光拡散剤、
(4)(1)〜(3)のいずれかに記載の光拡散剤をバインダーによりフィルム又はシート状樹脂に付着させた光拡散フィルム又は光拡散シート、
(5)(1)〜(3)のいずれかに記載の光拡散剤をマトリックス樹脂に練り混んで成形した光拡散樹脂成形体、
である。
(1)n−又はt−ブチル(メタ)アクリレートを少なくとも5重量%含む共重合性ビニル単量体で、トータルのTgが−30〜80℃である単官能ビニル単量体(a)と、(a)に対して1〜50重量%の架橋性ビニル単量体(b)からなるビニル単量体混合物を重合させた架橋ビニル系共重合体の微粒子からなる光拡散剤、
(2)微粒子の平均粒子径が0.5〜100μmである(1)記載の光拡散剤、
(3)重合に際して、顔料、染料、可塑剤、重合安定剤、酸化防止剤、蛍光増白剤、磁性粉、紫外線吸収剤、帯電防止剤および難燃剤からなる群から選ばれた添加剤の少なくとも一種を配合した(1)または(2)記載のいずれかに記載の光拡散剤、
(4)(1)〜(3)のいずれかに記載の光拡散剤をバインダーによりフィルム又はシート状樹脂に付着させた光拡散フィルム又は光拡散シート、
(5)(1)〜(3)のいずれかに記載の光拡散剤をマトリックス樹脂に練り混んで成形した光拡散樹脂成形体、
である。
本発明の有機微粒子(ビーズ)は、n−又はt−ブチル(メタ)アクリレートを少なくとも5重量%含む共重合性のビニル単量体であって、トータルのTgが−30〜80℃、好ましくは0〜50℃の単官能共重合性ビニル単量体(a)、およびこの単官能共重合性ビニル単量体の合計量に対して1〜50重量%、好ましくは5〜30重量%の架橋性ビニル単量体(b)の混合物を重合させた共重合体の微粒子から成る光拡散剤である。
n−又はt−ブチル(メタ)アクリレートはTgの要件を満たせば単独でもよく、単独ではTgの要件を満たしえない場合は他の共重合性のビニル系単量体とブレンドすることにより、Tgをその範囲ないに調整する必要がある。ただしn−又はt−ブチル(メタ)アクリレートは少なくとも共重合性のビニル系単量体(a)中5重量%以上、好ましくは20重量%以上含まれているのがよい。
架橋ビニル系共重合体の微粒子は、(a)と(b)の混合物であるラジカル重合性モノマーを公知の懸濁重合やシード重合に付すことにより得ることができる。
架橋ビニル系共重合体の微粒子は、(a)と(b)の混合物であるラジカル重合性モノマーを公知の懸濁重合やシード重合に付すことにより得ることができる。
微粒子を造るためのn−又はt−ブチル(メタ)アクリレートは具体的には、n-ブチルアクリレート(Tg:−55℃)、t−ブチルアクリレート(Tg:40℃)、n−ブチルメタクリレート(Tg:20℃)およびt−ブチルメタクリレート(Tg:107℃)である。
これらのn−又はt−ブチル(メタ)アクリレートと共重合性のビニル系単量体としては、n−又はt−ブチル(メタ)アクリレート以外の(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸、スチレン、酢酸ビニル、アクリロニトリルなどの共重合性ビニル系単量体が挙げられる。
これらのn−又はt−ブチル(メタ)アクリレートと共重合性のビニル系単量体としては、n−又はt−ブチル(メタ)アクリレート以外の(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸、スチレン、酢酸ビニル、アクリロニトリルなどの共重合性ビニル系単量体が挙げられる。
n−又はt−ブチル(メタ)アクリレートを少なくとも5重量%含む共重合性ビニル単量体は、トータルのTgが−30〜80℃である単官能ビニル単量体(a)であり、Tgが−30〜80℃の範囲内にないものは、Tgがその範囲内に来るよう他の共重合性のビニル系単量体とブレンドする必要がある。(a)のTgが−30℃未満になっても+80℃を超えても耐傷性が低下する。
架橋ビニル単量体としては、エチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレートなどの多官能性ビニル単量体が挙げられる。架橋ビニル単量体の配合比が1重量%より少なくなると耐傷性が低下し、50重量%を超えると光拡散性と耐傷性が低下する。
架橋ビニル単量体としては、エチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレートなどの多官能性ビニル単量体が挙げられる。架橋ビニル単量体の配合比が1重量%より少なくなると耐傷性が低下し、50重量%を超えると光拡散性と耐傷性が低下する。
さらに重合に際して、前記重合性単量体中あるいは水相中には、必要に応じて顔料、染料、可塑剤、重合安定剤、酸化防止剤、蛍光増白剤、磁性粉、紫外線吸収剤、帯電防止剤および難燃剤はその他の添加剤等を配合ないし添加することもできる。
顔料としては、例えば、鉛白、鉛丹、黄鉛、カーボンブラック、群青、酸化亜鉛、酸化コバルト、二酸化チタン、酸化鉄、シリカ、チタン黄、チタンブラック等の無機顔料、イソインドリノン、キナクリドン、ジオキサンバイオレット、フタロシアニンブルー、ペリノン顔料、ペリレン顔料、不溶性アゾ顔料、溶性アゾ顔料、染色レーキ等の有機顔料が用いられる。また染料としては、例えば、ニトロソ染料、ニトロ染料、アゾ染料、スチルベンアゾ染料、ジフェニルメタン染料、トリフェニルメタン染料、キサンテン染料、アクリジン染料、キノリン染料、メチン染料、ポリメチン染料、チアゾール染料、インダミン染料、インドフェノール染料、アジン染料、オキサジン染料、チアジン染料、硫化染料等が用いられる。またその他の添加剤としては、可塑剤、重合安定剤、酸化防止剤、蛍光増白剤、磁性粉、紫外線吸収剤、帯電防止剤、難燃剤などを挙げることができるが、その種類や使用量、使用方法等は、従来知られている方法に従えばよい。
なお、これらの着色剤及びその他の添加剤は、重合性単量体への分散性の向上を目的として種々の方法により表面処理されたものであってもよい。表面処理方法としては、ステアリン酸、オレイン酸等の長鎖の炭化水素で処理する方法、アクリル酸、メタクリル酸等の極性基を有する重合性単量体で処理する方法、トリメチロールプロパン等の多価アルコールで処理する方法、トリエタノールアミン等のアミン類等で処理する方法、各種カップリング剤で処理する方法、あるいは着色剤またはその他の添加剤とこれらの表面の官能基と反応し得るアジリジン基、オキサゾリン基、N−ヒドロキシアルキルアミド基、エポキシ基、チオエポキシ基、イソシアネート基、ビニル基、ケイ素系加水分解基、アミノ基等の反応基を有する重合体を20〜350℃の温度で反応させ、着色剤またはその他の添加剤の表面に重合体をグラフト化する方法などを挙げることができる。
ビニル性単量体混合物は常法に従って重合開始剤を溶解後、重合安定剤および界面活性剤を含む水溶液に注入し、攪拌により、所望の液滴径に調整する。この混合液を攪拌下、加熱し重合反応を行い、所望の光拡散剤粒子を得る。この重合反応で重合開始剤はベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイドなどの過酸化物系開始剤、アゾビスニトリルのようなアゾビス系開始剤を用いることが出来る。その使用量はモノマーに対して、0.1〜2%、好ましくは、0.5%使われる。重合安定剤はポリビニルアルコールのなどの水溶性高分子やリン酸カルシウムなどの無機系安定剤を用いることが出来る。
重合により得られた有機ポリマー微粒子は重合反応液から通常の操作により、粉体として取り出して使用される。すなわち、塩析や凍結により凝集させた後、遠心分離による方法、噴霧乾燥などによる方法をとることができる。
微粒子の平均粒子径は、通常0.5〜100μm、好ましくは1〜50μmである。微粒子の形状は特に限定されないが、球形、回転楕円体などが好ましい。
微粒子の平均粒子径は、通常0.5〜100μm、好ましくは1〜50μmである。微粒子の形状は特に限定されないが、球形、回転楕円体などが好ましい。
本発明の微粒子を、バインダーを含有する溶剤に分散後、フィルムやシートといった基材上に均一に塗布、付着させることにより、光拡散フィルムやシートを製造することができる。
このフィルムやシート基材の材質は光学的に透明で、耐熱性、耐光性に優れたものがよく、例えば、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリイミド樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン−アクリロニトリル共重合体樹脂、シクロポリオレフィンポリマー樹脂などが挙げられるが、ポリエチレンテレフタレート樹脂が好ましく用いられる。
これらの基材フィルムやシートの厚みはディスプレイの大きさに応じて通常10〜200μmのものが選択される。
基板上に設けるビーズ層の厚みは、通常10〜150μm、好ましくは15〜50μm程度である。
このフィルムやシート基材の材質は光学的に透明で、耐熱性、耐光性に優れたものがよく、例えば、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリイミド樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン−アクリロニトリル共重合体樹脂、シクロポリオレフィンポリマー樹脂などが挙げられるが、ポリエチレンテレフタレート樹脂が好ましく用いられる。
これらの基材フィルムやシートの厚みはディスプレイの大きさに応じて通常10〜200μmのものが選択される。
基板上に設けるビーズ層の厚みは、通常10〜150μm、好ましくは15〜50μm程度である。
また、上記のバインダーとしては透明な溶剤タイプのアクリル樹脂、ポリエステル樹脂が用いられ、乾燥時にウレタン系架橋剤などで固着される。透明樹脂に対するビーズの割合は特に限定されるものではないが、光拡散性能を考慮すれば透明樹脂100重量部に対して30〜500重量部、好ましくは50〜300重量部である。
ビーズの基板表面への塗布方法としては、ロールコート法、ディッピング法、スプレーコティング法、スピンコーティング法、ラミネート法、掛け流し法等各種の方法が行われ耐傷性に優れるが特に限定されるものではない。
本発明の微粒子は、従来公知のアルキル(メタ)アクリレート共重合体微粒子と同等以上の光拡散性能を有し、且つ高い耐傷性を兼ね備えている。
以下に実施例、比較例及び試験例を挙げて本発明を具体的に説明する。なお、別段断りのない限り、部は重量部である。
分散容器に、脱イオン水200部、リン酸三カルシウム10部、ポリオキシエチレンアルキルエーテル燐酸0.2部を入れた。これとは別に、n−ブチルメタクリレート50部、n−ブチルアクリレート50部、エチレングリコールジメタクリレート1部及びラウリルパーオキサイド0.5部から単量体溶液を調製し、上記の分散容器に加えた。得られた混合液を分散機により分散処理し、液滴径を調整した分散液を得た。この分散液を撹拌機、温度計、環流冷却器及び窒素導入口を備えた重合反応機に注入し、窒素気流下60〜65℃で撹拌、次いで80〜90℃で3時間の重合反応を行った。
得られたポリマー粒子の分散液を濾過、洗浄、乾燥することにより平均粒子径15.3μm、の球状有機微粒子を得た。
得られたポリマー粒子の分散液を濾過、洗浄、乾燥することにより平均粒子径15.3μm、の球状有機微粒子を得た。
分散容器に、脱イオン水200部、リン酸三カルシウム10部、ポリオキシエチレンアルキルエーテル燐酸0.2部を入れた。これとは別に、n−ブチルメタクリレート50部、n−ブチルアクリレート50部、エチレングリコールジメタクリレート5部及び過酸化ベンゾイル0.5部から単量体溶液を調製し、上記の分散容器に加えた。得られた混合液をホモミキサーにより分散処理し、液滴径を調整した分散液を得た。この分散液を撹拌機、温度計、環流冷却器及び窒素導入口を備えた重合反応機に注入し、窒素気流下60〜65℃で撹拌、次いで80〜90℃で3時間の重合反応を行った。
得られたポリマー粒子の分散液を濾過、洗浄、乾燥、分級することにより平均粒子径15.3μm、粒度分布にすることにより高輝度の特性が得られ、球状有機微粒子を得た。
得られたポリマー粒子の分散液を濾過、洗浄、乾燥、分級することにより平均粒子径15.3μm、粒度分布にすることにより高輝度の特性が得られ、球状有機微粒子を得た。
実施例3〜18、比較例1〜6
以下表1に記載したモノマーを使用し、実施例1と同様の操作により微粒子の合成を行った。
以下表1に記載したモノマーを使用し、実施例1と同様の操作により微粒子の合成を行った。
試験例1
光拡散層用塗料Aの調製
トルエン 250部
シクロヘキサノン 40部
実施例1の微粒子 125部
アクリル樹脂溶液「ダイヤナールLR−1532」 100部
[三菱レイヨン社製]
ポリイソシアネート「コロネートHL」 28部
[日本ポリウレタン工業製]
以上を分散攪拌機(種類、又は商品名)で攪拌混合し(温度、攪拌条件)、光拡散層用塗料Aを得た。
光拡散層用塗料Aの調製
トルエン 250部
シクロヘキサノン 40部
実施例1の微粒子 125部
アクリル樹脂溶液「ダイヤナールLR−1532」 100部
[三菱レイヨン社製]
ポリイソシアネート「コロネートHL」 28部
[日本ポリウレタン工業製]
以上を分散攪拌機(種類、又は商品名)で攪拌混合し(温度、攪拌条件)、光拡散層用塗料Aを得た。
基材として、厚さ100μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを使用し、この一方の面に上記光拡散層用塗料Aを、乾燥膜厚が約30μmになるように塗布し、熱風乾燥させて光拡散層の乾燥塗膜を得た。塗布工程終了後、40℃恒温室中48時間の熱エージング処理を行って光拡散フィルムを作製した。
同様にして表1に示される微粒子を用い、光拡散層用塗料Aの調製と同様にして塗布作業を行い、光拡散フィルムを作成した。
同様にして表1に示される微粒子を用い、光拡散層用塗料Aの調製と同様にして塗布作業を行い、光拡散フィルムを作成した。
耐傷性の評価
上記で得られた光拡散フィルムの光拡散面を評価表面性試験機HEIDON−14D(新東科学社製)を用いてその耐傷性を調べた。先ず、ステンレス製ボール圧子(SUS304、直径4.76mm)に、20gfの荷重をかけて、移動速度60mm/秒で50往復させ、表面を摩擦した。摩擦後に光拡散面を上にして背面から蛍光灯の光を当てて透過光による目視観察と、蛍光灯下で光拡散面を照らして表面反射光による目視観察を行い、以下の評価に基づいて耐傷性を評価し、結果を表2に示した。
耐傷性評価基準
○:透過光および表面反射光による目視観察で、共に傷が確認されなかった。
△:透過光による目視観察で傷は確認されなかったが、表面反射光による目視観察で、傷が確認された。
×:透過光および表面反射光による目視観察で、共に傷が確認された。
上記で得られた光拡散フィルムの光拡散面を評価表面性試験機HEIDON−14D(新東科学社製)を用いてその耐傷性を調べた。先ず、ステンレス製ボール圧子(SUS304、直径4.76mm)に、20gfの荷重をかけて、移動速度60mm/秒で50往復させ、表面を摩擦した。摩擦後に光拡散面を上にして背面から蛍光灯の光を当てて透過光による目視観察と、蛍光灯下で光拡散面を照らして表面反射光による目視観察を行い、以下の評価に基づいて耐傷性を評価し、結果を表2に示した。
耐傷性評価基準
○:透過光および表面反射光による目視観察で、共に傷が確認されなかった。
△:透過光による目視観察で傷は確認されなかったが、表面反射光による目視観察で、傷が確認された。
×:透過光および表面反射光による目視観察で、共に傷が確認された。
光学特性の評価
ヘイズガードII(東洋精機株式会社製)を使用して光拡散フィルムの全光線透過率とヘイズを測定した。評価結果を表2に示した。
輝度はミノルタ社製SL−110を用いて測定、比較例1を100%とし各試料を相対評価であらわした。
ヘイズガードII(東洋精機株式会社製)を使用して光拡散フィルムの全光線透過率とヘイズを測定した。評価結果を表2に示した。
輝度はミノルタ社製SL−110を用いて測定、比較例1を100%とし各試料を相対評価であらわした。
本発明の光拡散樹脂組成物は優れた高輝度光拡散性と耐傷性を持った、全光透過性を有しているので、特に液晶テレビの光拡散シートや板、その他蛍光あるいは白色光の照明カバー、バックライト式半透明の看板、ディスプレイ、電飾、内装の半透明パーティション、液晶ディスプレイ、プロジェクターやプロジェクションテレビのスクリーンなど多方面への利用が可能である。
Claims (5)
- n−又はt−ブチル(メタ)アクリレートを少なくとも5重量%含む共重合性ビニル単量体で、トータルのTgが−30〜80℃である単官能ビニル単量体(a)と、(a)に対して1〜50重量%の架橋性ビニル単量体(b)からなるビニル単量体混合物を重合させた架橋ビニル系共重合体の微粒子からなる光拡散剤。
- 微粒子の平均粒子径が0.5〜100μmである請求項1記載の光拡散剤。
- 重合に際して、顔料、染料、可塑剤、重合安定剤、酸化防止剤、蛍光増白剤、磁性粉、紫外線吸収剤、帯電防止剤および難燃剤からなる群から選ばれた添加剤の少なくとも一種を配合した請求項1又は2記載の光拡散剤。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の光拡散剤をバインダーによりフィルム又はシート状樹脂に付着させた光拡散フィルム又は光拡散シート。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の光拡散剤をマトリックス樹脂に練り混んで成形した光拡散樹脂成形体。
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