JP2009082031A - スプラウトエキスの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】植物、特に緑黄野菜のスプラウトを原料として、その栄養素、薬効成分をそのまま含有すると共に、通常の青汁とは異なり、飲用しやすいスプラウトエキスの製造方法を提供することを課題とする。
【解決手段】スプラウトを搾汁して搾汁液を調製し、該搾汁液を冷蔵保存した後凍結させ、次いで凍結した搾汁液を解凍し、解凍した搾汁液を常温で発酵させ、発酵した搾汁液の上清液を分離して得ることを特徴とするスプラウトエキスの製造方法であり、スプラウトが、ごま科、なす科、ユリ科、シソ科、セリ科、アブラナ科、タデ科、イネ科、キク科又はマメ科植物から選択される一種であるスプラウトエキスの製造方法である。
【選択図】なし

Description

本発明は、植物、特に緑黄植物のスプラウト(若芽)を原料として得たスプラウトエキスの製造方法に関する。
最近、野菜をはじめとする緑黄植物の葉、茎等を破砕、搾汁して得た搾汁液(いわゆる青汁)は、種々の薬効成分を含む健康飲料として広く利用されてきている。この青汁の飲用は緑黄野菜に限らず、古くからは薬用植物の葉を煎じて飲用することから発展してきたものである。緑黄野菜としてほうれん草、キャベツ、キュウリ、ニンジン、パセリ、セロリ、青菜等の食用に供される緑黄野菜、更には青汁専用の緑黄植物を原料として調製されてきており、最近では、青汁の凍結乾燥粉末が手軽に提供されているにまで至っている。
一方、緑黄野菜のスプラウト(若芽)は、そのまま食した場合には、シャキッとした歯ごたえがあり、独特の風味を有することから、簡便な生食用の生野菜として広く利用されてきている。このスプラウトには、各種ビタミン、ポリフェノール、ルチン等の種々の薬効成分、微量元素(ミネラル)が含まれていることが知られているが、所望の薬効を得るにはかなり大量に食さなければならない。そのため、最近になって、かかるスプラウトを原料としたジュースの製造方法が提案され、本出願人らは、そのなかでもそば芽についてのジュースの製造方法を提案している(特許文献1)。
本発明者等も、長年緑黄野菜、特に十字科植物についてのスプラウトを生食用の生野菜として提供をしてきたなかで、その有効成分をより効果的に摂取できるスプラウトエキスに着目し、その効果的な製造方法を種々検討した。その結果、先に提案しているそば芽ジュースの調製法を応用することにより、各種植物、特に緑黄植物のスプラウトについて、その搾汁液の青臭さを減じ、より飲用しやすいスプラウトエキスの製造方法を開発することに成功し、本発明を完成させるに至った。
特許第3771483号
したがって本発明は、植物、特に緑黄植物のスプラウト(若芽)を原料として得たスプラウトエキスの製造方法を提供することを課題とする。
すなわち、本発明は、植物、そのなかでも特に緑黄野菜のスプラウトを原料として、その栄養素、薬効成分をそのまま含有すると共に、通常の青汁とは異なり、飲用しやすいスプラウトエキスの製造方法を提供することを課題とする。
かかる課題を解決するために本発明者等は鋭意検討した結果、植物のスプラウト、いわゆる若芽を搾汁して得た搾汁液を冷蔵保存した後、いったん凍結し、次いで解凍し、該搾汁液を発酵させて得られる上清液が上記の課題を解決するスプラウトエキスとなることを新規に見出し、本発明を完成させるに至った。
而して、本発明はその基本的態様として、請求項1に記載の発明は、スプラウトを搾汁して搾汁液を調製し、該搾汁液を冷蔵保存した後凍結させ、次いで凍結した搾汁液を解凍し、解凍した搾汁液を常温で発酵させ、発酵した搾汁液の上清液を分離して得ることを特徴とするスプラウトエキスの製造方法である。
より具体的な請求項2に記載の発明は、スプラウトが、ごま科、なす科、ユリ科、シソ科、セリ科、アブラナ科、タデ科、イネ科、キク科又はマメ科植物から選択される一種である請求項1に記載のスプラウトエキスの製造方法である。
更に具体的な本発明は、ごま科植物がゴマであり、ナス科植物がトマト、ジャガイモ、ピーマン又はシシトウであり、ユリ科植物がニンニク、ネギ又はニラであり、シソ科植物がシソ、ハッカ、ミント又はセージであり、セリ科植物がニンジン、パセリ、セロリ又はウイキョウであり、アブラナ科植物が大根、キャベツ、白菜、菜種、ケール、ブロッコリー又はルッコラであり、タデ科植物がそば又はスイバであり、イネ科植物がイネ、麦又はエン麦であり、キク科植物がひまわり、ゴボウ、レタス又はサラダ菜であり、更にマメ科植物が大豆、小豆、エンドウ豆又は緑豆であるスプラウトエキスの製造方法である。
また更に具体的には、本発明は搾汁液の発酵を、乳酸菌及び/又は酵母菌により発酵させることからなる上記のスプラウトエキスの製造方法である。
更に本発明は、これらの製造方法により調整されたスプラウトエキスでもある。
本発明にかかるスプラウトエキスの製造方法は、上記したように、植物のスプラウト、いわゆる若芽を原料として、これを搾汁して得られた搾汁液に所定の処理を施した後、該搾汁液を発酵、具体的には乳酸菌及び/又は酵母発酵させることによって得た発酵液の上清液からなるスプラウトエキスの製造方法であり、これによって、そのままでは飲用に適しない搾汁液を、飲料し易いスプラウトエキスとして提供することが可能となる。
したがって、植物のスプラウトに含まれるビタミン、ポリフェノール、ルチン、微量元素といった有効成分を豊富に含有するものであり、健康飲料として、また優れた薬効成分を含有する飲料として好適に提供することが可能となる。さらに、本発明のスプラウトエキスを原料として種々の食品へ応用することが可能である。例えば、凍結乾燥して得られた粉末を用いて健康食品へと調製することが可能となる。
更に、搾汁したばかりの搾汁液と異なり、発酵させることによりエキスとして提供することができることから、商品価値の高い製品として提供できると共に、簡単な方法によって大量に製造できることから、その利用性は多大なものである。
本発明は上述したように、その基本的態様は、スプラウトを搾汁して搾汁液を調製し、該搾汁液を冷蔵保存した後凍結させ、次いで凍結した搾汁液を解凍し、解凍した搾汁液を常温で発酵させ、発酵した搾汁液の上清液を分離して得ることを特徴とするスプラウトエキスの製造方法である。
本発明において使用されるスプラウトとしては、いわゆる植物の若芽であり、そのなかでも緑黄植物の若芽が好ましく、具体的にはごま科、なす科、ユリ科、シソ科、セリ科、アブラナ科、タデ科、イネ科、キク科又はマメ科植物から選択されるスプラウトを使用することができる。
これらの植物の多くは、いわゆる緑黄野菜を称される植物であるが、本発明においてはかかる緑黄野菜に限定されるものではなく、広く飲用に適した植物のスプラウトを使用することが可能である。
より具体的には、ごま科植物としてはゴマ、ナス科植物としてはトマト、ジャガイモ、ピーマン又はシシトウ、ユリ科植物としてはニンニク、ネギ又はニラ、シソ科植物としてはシソ、ハッカ、ミント又はセージ、セリ科植物としてはニンジン、パセリ、セロリ又はウイキョウ、アブラナ科植物としては大根、キャベツ、白菜、菜種、ケール、ブロッコリー又はルッコラ、タデ科植物としてはそば又はスイバ、イネ科植物としてはイネ、麦又はエン麦、キク科植物としてはひまわり、ゴボウ、レタス又はサラダ菜、マメ科植物としては大豆、小豆、エンドウ豆又は緑豆等を挙げることができる。
本発明においてはスプラウトとして、上記に例示したものに限定されるものではなく、広く一般的に食されている植物のスプラウトを使用しても良いことはいうまでもない。したがって、上記に例示した植物は、その一例であると解釈されたい。
本発明のスプラウトエキスの製造方法において、特徴となる一つの構成は、スプラウトから得た搾汁液をいったん冷蔵し、次いで完全に凍結させ、凍結した搾汁液を解凍させて発酵させる点にある。
搾汁液をいったん凍結させて解凍することにより、雑菌の繁殖を抑え、解凍後の乳酸菌及び/又は酵母菌による発酵をより効果的に行うことが可能となる。
本発明者等の検討によれば、この搾汁液の凍結〜解凍の工程を経ない場合には、搾汁液の発酵は生じるものの、効果的な乳酸菌及び/又は酵母菌による発酵を来さず、雑菌の増殖による搾汁液の腐敗に至ることが判明した。
なお、この搾汁液の発酵は、例えば、そばのスプラウトを使用した場合には、凍結後に解凍した段階で緑色を呈していた搾汁液は徐々にピンク色の層と、その下の灰色層、緑色層に分離し、搾汁液の内部から気泡が発生し、酵母発酵が生じていること、更には、搾汁液の表面が白くなることから乳酸発酵が生じていることが判明する。
本発明の製造方法におけるスプラウトの搾汁液の発酵は、したがって乳酸菌及び/又は酵母菌によって行われるが、これらの乳酸菌及び/又は酵母菌は、得られた搾汁液に付着している及び/又は空気中に存在する自然の乳酸菌及び/又は酵母菌によるものである。なお、より効果的に発酵を生じせしめるために、いったん得られた発酵液からの乳酸菌及び/又は酵母菌を、新たな搾汁液に接種することにより行うことも可能であり、かかる手段を採用することにより搾汁液の発酵をより効果的に行うことができる。
本発明のスプラウトエキスの製造は、具体的には以下のようにして行うことができる。すなわち、植物の種子を発芽させ、発育させた3〜20cm程度の若芽(スプラウト)を洗浄し、ミキサー等により粉砕し、搾汁することによって搾汁液(青汁)を得る。次いで、得られた搾汁液をいったん冷蔵し、その後凍結させた後、凍結した搾汁液を常温により解凍すると共に、乳酸菌及び/又は酵母菌による発酵を行う。発酵が完了したのち、発酵液の上清を分離して、スプラウトエキスを得ることができる。
以下これらの点を詳細に説明する。
搾汁液の調製後に冷蔵保存する期間は特に限定されないが、5〜10℃程度の冷蔵室に3〜4日程度保存するのがよい。この冷蔵保存により、雑菌の増殖を押さえながら、搾汁液中の固形物を底部に沈殿分離させるとともに、更にエキス中への有効成分の抽出をより効果的なものとする利点がある。
この冷蔵保存の段階でも、搾汁液の乳酸菌及び/又は酵母菌による発酵が開始されるが、その発酵はスプラウトの搾汁液に付着している及び/又は空気中に存在する自然の乳酸菌及び/又は酵母菌によるものであり、急激なものではない。
次いで、搾汁液を3〜4日程度冷蔵保存したのち、冷凍して、搾汁液を完全に凍結させた状態とする。この搾汁液の完全凍結により、搾汁液は変質しなくなり、また乳酸菌及び/又は酵母菌による発酵が停止すると共に、雑菌の増殖が完全に抑えられる。
凍結する温度は特に限定されないが、一日程度で完全に凍結する温度であることが好ましい。
搾汁液を完全に凍結した後、1日程度保存し、その後搾汁液を解凍する。解凍は室温に放置することによって自然解凍を行うのがよい。この解凍により、搾汁液の解凍した部分から再度乳酸菌及び/又は酵母菌による発酵が開始されるが、この段階で、いったん調製済み発酵液から得られた乳酸菌及び/又は酵母菌を、新たに接種することにより行うことも可能である。
搾汁液の解凍と共に、解凍した部分から効果的な乳酸菌及び/又は酵母菌による発酵が開始され、搾汁液の解凍がすべて完了した段階で活発な乳酸菌及び/又は酵母菌による発酵が行われる。例えば、そばスプラウトの場合には、搾汁液の上部にピンク色の上澄み液が分離され、発酵の進行と共にそのピンク色の上澄み部分は、その割合を増加していき、搾汁液自体は、青汁の青臭いにおいから、乳酸菌及び/又は酵母菌発酵により甘酸っぱい臭いへと変化していく。
搾汁液の乳酸菌及び/又は酵母菌発酵が進行し、最終的には搾汁液の下層が灰色の層となり、その上清が透明な上清液として分離する。発酵が完了する目安は、室温、湿度、更には乳酸菌及び/又は酵母菌発酵の程度によるが、3日から2〜3週間程度である。
かくして乳酸菌及び/又は酵母菌発酵した搾汁液の上清液を分離し、低温滅菌して、本発明のスプラウトエキスが得られる。低温滅菌は、例えば、75℃以上85℃以下、60から90秒の加熱滅菌で行うのがよい。
以上のようにして調製された本発明のスプラウトエキスは、そのまま健康飲料として飲用することもでき、また凍結乾燥させることよりスプラウトエキスを含有する粉末状組成物として、各種の剤形(錠剤、顆粒剤、カプセル剤等)に調製し、健康食品として提供することもできる。
なお、これらの健康飲料或いは健康食品の調製に当たっては、その目的と機能を損なわない範囲で、一般的に添加することができる他の添加剤或いは賦形剤等を添加し、調製することができる。
そのような添加剤、賦形剤等としては、例えば、デンプン、乳糖、白糖、結晶セルロース、リン酸水素カルシウム等の賦形剤;アカシア、ヒドロキシプロピルセルロース、アルギン酸、ゼラチン、ポリビニルピロリドン等の結合剤;ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク等の滑沢剤;加工デンプン、カルシウムカルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等の崩壊剤、さらには、香料、甘味剤等を挙げることができる。
また、本発明が提供するスプラウトエキスは、その目的と機能を損なわない範囲において、一般的に機能性食品に添加することができる、他の成分を添加することができる、そのような成分としては、ビタミン類、例えば、ビタミンE、ビタミンD類、β−カロチン等を挙げることができる。
本発明が提供するスプラウトエキスから調製される機能性食品/飲料は、その目的と機能を損なわない範囲において、所望により一般的に機能性食品/飲料に添加することができる他の成分を添加することができる。そのような添加物としては、砂糖、グラニュー糖、サッカリン、アスパルテーム等の甘味料をはじめ、例えば、抗酸化剤、安定剤、配糖体、矯味料、色素、香料または各種ビタミン類等を挙げることができる。
抗酸化剤としては、カテキン類、イソフラボン類、ルチン、ケルセチン、クロロゲン酸、ビタミンPまたはヤマモモ抽出物等が挙げられる。
安定剤としては、例えば、キサンタンガム、カラギーナンまたはレンネットカゼインなどのタンパク質を挙げることができる。
また配糖体としては、ルチン配糖体、ケルセチン配糖体またはビタミンP配糖体等を挙げることができる。
さらに、矯味料としては、例えば、グリシン、グリチルリチン酸、それらの塩または食塩等を挙げることができる。
色素としては、食品添加物として安全性が認められているものであればどのようなものでもよく、例えば、食用赤色2号、食用赤色3号、食用赤色40号、食用赤色102号、食用赤色104号、食用赤色105号、食用赤色106号、食用黄色4号、食用黄色5号、食用青色1号、食用青色2号、食用赤色2号アルミニウムキレート、食用黄色4号アルミニウムキレート、食用黄色5号アルミニウムキレート、食用青色1号アルミニウムキレートまたは食用青色2号アルミニウムキレートなどを挙げることができる。
また、上記香料としては、例えば天然香料または合成香料などが挙げられ、天然香料としては、例えば草根、木皮、花、果実、果皮またはその他の植物を素材として常法にしたがって調製された香料含有物等が挙げられる。このような天然香料には、天然素材を水蒸気蒸留法、圧搾法または抽出法等によって処理して分離した精油成分も含まれる。
さらに、コーヒー由来香料、紅茶由来香料、緑茶由来香料、ウーロン茶由来香料、ココア由来香料、ハーブ由来香料、スパイス由来香料またはフルーツ由来香料等を挙げることもできる。
またビタミン類としては、例えば、ビタミンA、ビタミンB、ビタミンB、ビタミンB、ビタミンB12、ビタミンC(アスコルビン酸)、ビタミンD、ビタミンE、ナイアシン、パントテン酸カルシウムまたは葉酸等が挙げられる。
本発明のスプラウトエキスは、植物スプラウトを原料としていることから、ルチン、各種ビタミン類、ポリフェノールをはじめ、鉄、カルシウム、カリウム、マグネシウム、亜鉛等の金属を豊富に含むものであり、それらが相まって体内で吸収しやすいものとなり、種々の効能を発揮する極めて薬効のある飲料として提供される。
以下に本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1そばスプラウトエキスの製造
そばの種子を水に浸漬させ、水耕栽培用の苗床に種を撒き、発芽させ、茎が15cm程度までに伸長した段階で収穫した。収穫したそばの若芽の根の部分を取り除き、よく洗浄した。次いで、ミキサーにより破砕し、搾り機により搾汁液を得た。搾汁液は、適当な網目を用いた濾過により未破砕の葉などを取り除いた。10kgのそばの若芽から、ほぼ0.8から1.0Lの搾汁液が得られた。
得られた搾汁液を、5〜10℃程度の冷蔵室に3〜4日保存し、一旦乳酸菌醗酵および/または酵母菌醗酵を開始させ、醗酵がはじまった段階で搾汁液を完全に凍結させた。凍結は、−20〜−30℃程度の冷凍室に保存することで行った。凍結が完了した時点で、室温に戻し、解凍させた。解凍は、凍結した搾汁液の入った容器を室温に放置することによる自然解凍で行った。この自然解凍により、解凍し始めた部分から乳酸菌醗酵および/または酵母菌醗酵が開始され、醗酵は10〜15日程度で完了した。醗酵が完了した搾汁液の上清を分離し、そばスプライトエキスを得た。
実施例2イネスプラウトエキスの製造
上記実施例1と同様にして、水耕栽培用の苗床に種を撒き、発芽させ、茎が15cm程度までに伸長した段階で収穫した。収穫したイネスプラウトの根の部分を取り除き、よく洗浄した。次いで、ミキサーにより破砕し、搾り機により搾汁液を得た。搾汁液は、適当な網目を用いた濾過により未破砕の葉などを取り除いた。10kgのイネスプラウトから、ほぼ0.5から0.8Lの搾汁液が得られた。
得られた搾汁液を、5〜10℃程度の冷蔵室に3〜4日保存し、一旦乳酸菌醗酵および/または酵母菌醗酵を開始させ、醗酵がはじまった段階で搾汁液を完全に凍結させた。凍結は、−20〜−30℃程度の冷凍室に保存することで行った。凍結が完了した時点で、室温に戻し、解凍させた。解凍は、凍結した搾汁液の入った容器を室温に放置することによる自然解凍で行った。この自然解凍の段階で、上記1の実施例により得られた搾汁液(乳酸菌及び/又は酵母菌)を接種させ、解凍し始めた部分から乳酸菌醗酵および/または酵母菌醗酵を行った。醗酵は10〜15日程度で完了した。醗酵が完了した搾汁液の上清を分離し、イネスプライトエキスを得た。
実施例3大豆スプラウトエキスの製造
上記実施例1と同様にして、水耕栽培用の苗床に種を撒き、発芽させ、茎が15cm程度までに伸長した段階で収穫した。収穫した大豆スプラウトの根の部分を取り除き、よく洗浄した。次いで、ミキサーにより破砕し、搾り機により搾汁液を得た。搾汁液は、適当な網目を用いた濾過により未破砕の葉などを取り除いた。10kgの大豆スプラウトから、ほぼ0.9から1.2Lの搾汁液が得られた。
得られた搾汁液を、5〜10℃程度の冷蔵室に3〜4日保存し、一旦乳酸菌醗酵および/または酵母菌醗酵を開始させ、醗酵がはじまった段階で搾汁液を完全に凍結させた。凍結は、−20〜−30℃程度の冷凍室に保存することで行った。凍結が完了した時点で、室温に戻し、解凍させた。解凍は、凍結した搾汁液の入った容器を室温に放置することによる自然解凍で行った。この自然解凍の段階で、上記1の実施例により得られた搾汁液(乳酸菌及び/又は酵母菌)を接種させ、解凍し始めた部分から乳酸菌醗酵および/または酵母菌醗酵を行った。醗酵は10〜15日程度で完了した。醗酵が完了した搾汁液の上清を分離し、大豆スプライトエキスを得た。
上記した実施例にしたがい、他の植物スプライトエキスを製造することができた。
上記したように、本発明は植物のスプラウト、いわゆる若芽を原料として、これを搾汁して得られた搾汁液を発酵させることによって得た発酵液の上清液からなるスプラウトエキスの製造方法であり、これによって、そのままでは飲用に適しない搾汁液を、飲料し易いスプラウトエキスとして提供することが可能となる。
したがって、植物のスプラウトに含まれる各種ビタミン、ポリフェノール、ルチン、微量元素といった有効成分を豊富に含有するものであり、健康飲料として、また優れた薬効成分を含有する飲料として好適に提供することが可能となり、発酵させることにより透明に近いエキスとして提供することができることから、商品価値の高い製品として提供できると共に、簡単な方法によって大量に製造できることから、その産業上の利用性は多大なものである。

Claims (14)

  1. スプラウトを搾汁して搾汁液を調製し、該搾汁液を冷蔵保存した後凍結させ、次いで凍結した搾汁液を解凍し、解凍した搾汁液を常温で発酵させ、発酵した搾汁液の上清液を分離して得ることを特徴とするスプラウトエキスの製造方法。
  2. スプラウトが、ごま科、なす科、ユリ科、シソ科、セリ科、アブラナ科、タデ科、イネ科、キク科又はマメ科植物から選択される一種である請求項1に記載のスプラウトエキスの製造方法。
  3. ごま科植物が、ゴマである請求項2に記載のスプラウトエキスの製造方法。
  4. ナス科植物が、トマト、ジャガイモ、ピーマン又はシシトウである請求項2に記載のスプラウトエキスの製造方法。
  5. ユリ科植物が、ニンニク、ネギ又はニラである請求項2に記載のスプラウトエキスの製造方法。
  6. シソ科植物が、シソ、ハッカ、ミント又はセージである請求項2に記載のスプラウトエキスの製造方法。
  7. セリ科植物が、ニンジン、パセリ、セロリ又はウイキョウである請求項2に記載のスプラウトエキスの製造方法。
  8. アブラナ科植物が、大根、キャベツ、白菜、菜種、ケール、ブロッコリー又はルッコラである請求項2に記載のスプラウトエキスの製造方法。
  9. タデ科植物が、そば又はスイバである請求項2に記載のスプラウトエキスの製造方法。
  10. イネ科植物が、イネ、麦又はエン麦である請求項2に記載のスプラウトエキスの製造方法。
  11. キク科植物が、ひまわり、ゴボウ、レタス又はサラダ菜である請求項2に記載のスプラウトエキスの製造方法。
  12. マメ科植物が、大豆、小豆、エンドウ豆又は緑豆である請求項2に記載のスプラウトエキスの製造方法。
  13. 搾汁液の発酵を、乳酸菌及び/又は酵母菌により発酵させることからなる請求項1に記載のスプラウトエキスの製造方法。
  14. 請求項1〜13のいずれに記載の方法で得られたスプラウトエキス。
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