JP2009082001A - 糸通し具 - Google Patents
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Abstract
【課題】釣糸挿通操作時に紛失させることがなく、かつ先端部を変形させたり損傷させることのない糸通し具を提供する。
【解決手段】本発明は、穂先竿先端部にトップガイドを有する中通し釣竿の内部に釣糸を挿通させる柔軟性を備えた糸通し具20に関する。この糸通し具20は、少なくとも一端側に釣糸を係止する糸係止部22を具備する本体21を有し、本体21に、トップガイドの内径よりも大径であると共に、その内径寸法以下に縮径可能な変形部24を設けたことを特徴とする。
【選択図】図3
【解決手段】本発明は、穂先竿先端部にトップガイドを有する中通し釣竿の内部に釣糸を挿通させる柔軟性を備えた糸通し具20に関する。この糸通し具20は、少なくとも一端側に釣糸を係止する糸係止部22を具備する本体21を有し、本体21に、トップガイドの内径よりも大径であると共に、その内径寸法以下に縮径可能な変形部24を設けたことを特徴とする。
【選択図】図3
Description
本発明は、中通し釣竿に用いられ、竿管内に釣糸を挿通させる際に用いられる糸通し具に関する。
従来、中通し釣竿に釣糸を挿通させる糸通し具として、例えば、特許文献1に開示されている構成が知られている。この糸通し具は、軸方向に延出するコイル状の部材の端部に釣糸を係止する糸係止部が設けられており、糸係止部にリールからの釣糸を係止した状態で、竿管の側面に形成された釣糸導入部に挿入させるようになっている。
そして、釣糸導入部から竿管内に挿入された糸通し具は、釣竿全体を下方に向けることにより、或いは釣竿を振り出すことにより、穂先竿の先端部に形成された釣糸導出部(トップガイド)から導出され、これによりリールからの釣糸を釣竿内に挿通させることが可能になる。
特開平11−18650号公報
上記したような糸通し具は、その外径が、釣竿の糸通し経路の最小内口径以下、具体的には、穂先竿の先端部に設けられた釣糸導出部の内径よりも小径に形成されており、釣竿の穂先側を下方に向けたり、釣竿を振り出した際、引っ掛かることなく、釣糸導出部から突出できるように構成されている。
ところが、糸通し具が釣糸導出部から容易に突出できるため、釣竿を下に向けたり振り出したりする際に紛失することがあり、或いは、地面や岩場等、他物に接触して先端部が変形、損傷することがある。この場合、糸通し具の先端部が変形、損傷すると、次の釣糸挿通操作時において、釣竿の竿管内面や、竿管内面にスパイラル状に形成された挿通ガイドを傷付けてしまうことがあり、これにより釣糸の挿通性に悪影響を及ぼすことがある。
本発明は、上記した問題に着目してなされたものであり、釣糸挿通操作時に紛失させることがなく、かつ先端部を変形させたり損傷させることのない糸通し具を提供することを目的とする。
上記した目的を達成するために、本発明は、穂先竿先端部に釣糸導出部を有する中通し釣竿の内部に釣糸を挿通させる際に用いられる柔軟性を備えた糸通し具であって、前記糸通し具は、少なくとも一端側に釣糸を係止する糸係止部を具備する本体を有し、前記本体に、前記釣糸導出部の内径よりも大径であると共に、その内径寸法以下に縮径可能な変形部を設けたことを特徴とする。
上記した構成の糸通し具によれば、釣糸挿通操作時において、釣糸を糸係止部に係止した状態で、釣糸導入部に挿入する。この状態で、釣竿の穂先側を下方に向けたり、釣竿を振り出すと、糸通し具は釣糸導出部から突出するものの、変形部が釣糸導出部の内径よりも大径であることから、その部分が釣糸導出部に引っ掛かるようになり、全体が飛び出したり、落下することがない。このため、糸通し具を紛失したり、落下によって先端部を変形させたり損傷することがなくなる。そして、釣糸導出部から部分的に突出した糸通し具を摘み、引き出し操作することで変形部が縮径するように変形し、釣糸を係止した糸通し具全体が釣竿から引き出される。
また、上記した目的を達成するために、本発明は、穂先竿先端部に釣糸導出部を有する中通し釣竿の内部に釣糸を挿通させる際に用いられる柔軟性を備えた糸通し具であって、前記糸通し具は、少なくとも一端側に釣糸を係止する糸係止部を具備すると共に、径方向に縮径可能な本体を有し、前記本体は、先端側が前記釣糸導出部の内径よりも小径に形成されると共に、基端側に向けて前記釣糸導出部の内径よりも大径化するテーパ面を有することを特徴とする。
上記した構成の糸通し具によれば、釣糸挿通操作時において、釣糸を糸係止部に係止した状態で、釣糸導入部に挿入する。この状態で、釣竿の穂先側を下方に向けたり、釣竿を振り出すと、糸通し具は釣糸導出部から突出するものの、基端側に向けて次第に大径化するテーパ面が釣糸導出部に引っ掛かるようになり、全体が飛び出したり、落下することがない。このため、糸通し具を紛失したり、落下によって先端部を変形させたり損傷することがなくなる。そして、釣糸導出部から部分的に突出した糸通し具を摘み、引き出し操作することでテーパ面が縮径するように変形し、釣糸を係止した糸通し具全体が釣竿から引き出される。
本発明によれば、中通し釣竿の釣糸挿通操作時において、糸通し具を紛失させることがなく、かつ、その先端部を変形、損傷させることがなくなる。
以下、本発明に係る糸通し具の実施形態について、添付図面を参照して具体的に説明する。最初に、図1及び図2を参照して、糸通し具が用いられる中通し釣竿の構成例について説明する。
中通し釣竿1は、例えば、図1に示すように、複数の竿杆(元竿管1A,中竿管1B,穂先竿管1C)を備えており、これらは振出式又は並継式(図に示す構成は振出式)に構成されている。
元竿管1Aには、リール50が装着されるリールシート3と、リール50から繰り出される釣糸を釣竿の内部に導入する釣糸導入部5が設けられている。前記釣糸導入部5は、公知のように、元竿管1Aの側面から膨出する糸導入ガイド5Aと、元竿管1Aの側面に形成される糸導入孔5Bとを備えている。
前記糸導入ガイド5Aには、糸導入ガイドリング5Cが設けられており、前記糸導入孔5Bには、ガイドリング5Dが設けられている。これらの糸導入ガイドリング5C及びガイドリング5Dは、釣糸を円滑に摺動させるためのものであり、例えば、セラミックや金属によって形成され、所定の位置に取着される。
前記中竿管1Bには、その後端部に尻栓6が取着されており、その尻栓6には、釣糸導入部5から導入された釣糸を案内するガイドリング6Aが取着されている。このガイドリング6Aについても、例えば、セラミックやアルミ、SUS等の金属によって形成される。
前記穂先竿管1Cには、その先端部に釣糸導出部を構成するトップガイド7が取着されている。トップガイド7は、図4に示すように、例えば、樹脂や金属によって円筒状に一体形成されており、穂先竿管1Cの先端部に嵌入することで取着されている。そして、トップガイド7の先端側には、例えば、セラミックや金属によって形成され、釣糸を摺接させるリング部材9が取着されている。なお、図4において、リング部材9の内径(釣糸導出部において釣糸が挿通する最小となる径)については、符号Dで示してある。
また、上記した中竿管1B及び穂先竿管1Cの内面には、図4に示すように、釣糸を案内するスパイラル状の挿通ガイド10が形成されている。
次に、図3から図5を参照して、上記したように構成される中通し釣竿に対して、釣糸を挿通させる際に用いられる糸通し具の実施形態について説明する。
図3は、糸通し具の第1の実施形態を示す図である。
糸通し具20は、SUS材、バネ鋼、複合金属、タングステン等の金属素材によって形成される線材を、断面が円形となるように密に巻回してスプリング状に構成した本体21を備えている。本体21は、軸長方向に所定の長さ(100〜300mm)を有しており、その構成素材及び形状により、全体として柔軟性を備えている。また、本体21の外径D1については、前記リング部材9の内径Dよりも小径(D1<D)となっており、本体21は、リング部材9に対して自由に挿通できるようになっている。
糸通し具20は、SUS材、バネ鋼、複合金属、タングステン等の金属素材によって形成される線材を、断面が円形となるように密に巻回してスプリング状に構成した本体21を備えている。本体21は、軸長方向に所定の長さ(100〜300mm)を有しており、その構成素材及び形状により、全体として柔軟性を備えている。また、本体21の外径D1については、前記リング部材9の内径Dよりも小径(D1<D)となっており、本体21は、リング部材9に対して自由に挿通できるようになっている。
また、本体21の一端側には、釣糸を係止する糸係止部22が設けられている。この糸係止部22は、金属や樹脂等の線材によってループ状に構成されており、本体21の端面に設けられている。この場合、糸係止部22は、上記した本体21の構成素材と共に一体形成しても良いし、別の素材をループ状にしておき、本体21の端面領域に対して接着材によって取着する構成であっても良い。或いは、糸係止部22を有する円柱状の部材を、本体21の開口に嵌入して固定する構成であっても良い。なお、糸係止部22については、本体21の両端側に設けた構成であっても良い。また、糸係止部は、ループ状以外の形状であっても良く、端部が先細であって釣糸を挟み込む細溝があっても良い。
そして、前記本体21には、いずれかの部分に、前記リング部材9の内径Dよりも大径であり、かつその内径寸法以下に縮径することが可能な変形部24が設けられている。この場合、縮径とは、変形部24がリング部材9に引っ掛かり、かつこの状態で本体21を引き出し操作した際、引っ掛かった部分において、その引き出し力によって径が小さくなるように変形して、変形部がリング部材9から抜けることができることを意味する。
本実施形態では、変形部24は前記糸係止部22によって構成されている。すなわち、上記したように、糸係止部22は線材によってループ状に構成されていることから、容易に変形(縮径)することができ、これにより本体21に変形部を容易に設けることが可能となる。具体的には、図4に示すように、変形部となるループ状の糸係止部22は、その外径D2が前記リング部材9の内径Dよりも大径となるように構成されている(D<D2)。
上記した構成の糸通し具20によれば、釣糸挿通操作時において、釣糸を一端側に設けられた糸係止部22に係止しておき、他端側から釣糸導入部5(糸導入ガイド5A、及び糸導入孔5B)を介して竿管内に挿入する(図2の点線)。この状態で、釣竿の穂先側を下方に向けたり、釣竿を振り出し操作すると、図4に示すように、糸通し具20は、トップガイド7から突出するものの、糸係止部22(変形部24)がリング部材9の内径よりも大径であることから、その部分がリング部材9に引っ掛かるようになり、全体が飛び出したり、落下することがなくなる。
従って、釣糸挿通操作時に糸通し具20を紛失してしまうことがなくなる。また、落下によって糸通し具20の先端領域を変形させたり損傷することもないので、次の釣糸挿通操作時において、竿管の内面や、その内面にスパイラル状に形成された挿通ガイド10を傷つけてしまうこともなく、これにより釣糸の挿通性に悪影響を及ぼすことはない。
そして、リング部材9から突出している糸通し具20を摘み、そのまま引き出し操作することで、図5に示すように、糸係止部22(変形部24)は縮径するように変形し、そのままリング部材9の部分を通過して、糸通し具20全体がトップガイド7から引き出され、釣糸を釣竿内に挿通することができる。
上記した構成では、変形部24は、糸係止部22によって構成しているが、そのような変形部24は、本体21のいずれかの部分に設けられていても良い。例えば、図6(a)に示す第2の実施形態のように、線材を密に巻回してスプリング状の本体21を形成する際、その一部(好ましくは、つまみ易いように基端側)に、大径となる変形部24Aを一体形成しても良い。
或いは、図6(b)に示す第3の実施形態のように、線材を密に巻回してスプリング状の本体21を形成する際、その先端側を、リング部材9の内径Dよりも小径に形成しておくと共に、基端側に向けて内径Dよりも大径化して行くテーパ面21Aを有するようにしても良い。前記本体21は、線材によって径方向に縮径可能となっており、かつ本体21にテーパ面21Aを設けたことで竿管の内面を案内しながら挿通されるようになるため、先端部分が竿管内面を傷付け難くすることができる。
図7(a)は、本発明の第4の実施形態を示す図である。この実施形態に示すように、糸通し具30の本体31は、スプリング状の部材に限られず、柔軟性を有する部材、例えば、合成樹脂を線状に形成しておき、その一部(好ましくは、つまみ易いように基端側)に縮径可能な変形部34を一体形成したものであっても良い。或いは、図7(b)に示す第5の実施形態のように、本体31とは別体の変形部34Aを、本体31の基端側に接着等によって取着したものであっても良い。これらの実施形態では、変形部34,34Aはリング部材9に引っ掛かることができると共に、本体31を摘まんで、そのまま引き出し操作することで、径方向に縮径するように変形可能となっている。なお、上記した変形部34,34Aの材質については、合成樹脂(ナイロン、ポリウレタン、オレフィン系)や合成ゴムで形成することが可能である。また、変形部34Aの外形については、図に示すように、基端側に向けて次第に大径化するテーパ面としておくことが好ましく、このようにすることで、竿管内面を傷付け難くすることが可能となる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記した実施形態に限定されることはなく、種々変形することが可能である。例えば、糸通し具は、柔軟性を有しており、その一部に、通常は釣糸導出部に引っ掛かり、かつ引き出し操作した際に、縮径することが可能な変形部が設けられていれば、その構成素材や変形部が設けられる位置については適宜変形することが可能である。
1 中通し釣竿
5 釣糸導入部
7 トップガイド(釣糸導出部)
9 リング部材
20,30 糸通し具
21,31 本体
21A テーパ面
22 糸係止部
24,24A,34,34A 変形部
5 釣糸導入部
7 トップガイド(釣糸導出部)
9 リング部材
20,30 糸通し具
21,31 本体
21A テーパ面
22 糸係止部
24,24A,34,34A 変形部
Claims (3)
- 穂先竿先端部に釣糸導出部を有する中通し釣竿の内部に釣糸を挿通させる際に用いられる柔軟性を備えた糸通し具であって、
前記糸通し具は、少なくとも一端側に釣糸を係止する糸係止部を具備する本体を有し、
前記本体に、前記釣糸導出部の内径よりも大径であると共に、その内径寸法以下に縮径可能な変形部を設けたことを特徴とする糸通し具。 - 前記糸係止部が、前記変形部であることを特徴とする請求項1に記載の糸通し具。
- 穂先竿先端部に釣糸導出部を有する中通し釣竿の内部に釣糸を挿通させる際に用いられる柔軟性を備えた糸通し具であって、
前記糸通し具は、少なくとも一端側に釣糸を係止する糸係止部を具備すると共に、径方向に縮径可能な本体を有し、
前記本体は、先端側が前記釣糸導出部の内径よりも小径に形成されると共に、基端側に向けて前記釣糸導出部の内径よりも大径化するテーパ面を有することを特徴とする糸通し具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007251780A JP2009082001A (ja) | 2007-09-27 | 2007-09-27 | 糸通し具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2007251780A JP2009082001A (ja) | 2007-09-27 | 2007-09-27 | 糸通し具 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2009082001A true JP2009082001A (ja) | 2009-04-23 |
Family
ID=40656332
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2007251780A Pending JP2009082001A (ja) | 2007-09-27 | 2007-09-27 | 糸通し具 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2009082001A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20170303521A1 (en) * | 2016-04-20 | 2017-10-26 | Jay Arbetter | Fishing Rod Line Threading Device |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0819360A (ja) * | 1994-07-07 | 1996-01-23 | Daiwa Seiko Inc | 糸通し具 |
JPH10215745A (ja) * | 1997-01-31 | 1998-08-18 | Daiwa Seiko Inc | 糸通し具とこれをセットにした中通し釣竿 |
JPH1118650A (ja) * | 1997-06-30 | 1999-01-26 | Daiwa Seiko Inc | 糸通し具 |
-
2007
- 2007-09-27 JP JP2007251780A patent/JP2009082001A/ja active Pending
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JPH0819360A (ja) * | 1994-07-07 | 1996-01-23 | Daiwa Seiko Inc | 糸通し具 |
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JPH1118650A (ja) * | 1997-06-30 | 1999-01-26 | Daiwa Seiko Inc | 糸通し具 |
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US20170303521A1 (en) * | 2016-04-20 | 2017-10-26 | Jay Arbetter | Fishing Rod Line Threading Device |
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