JP2009078403A - 印刷用凹版の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】金属板の表面にレーザ光を照射して凹部を形成した際にその凹部の縁に形成される盛り上がり部を、金属板の凹部以外の表面を荒らすことなく、また凹部の縁が削り取られたり、欠けたりすることなく取り除くことができる印刷用凹版の製造方法を提供する。
【解決手段】凹部13が形成された金属板11の平面に対して1〜15度に傾斜した入射角で、有機ポリマーに砥粒を配合した研磨材を噴射する。
【選択図】図1

Description

本発明は、転写パット体の弾性を利用して製品や製品の材料に品番や規格値等を転写印刷法により印刷するための印刷用凹版の製造方法に関する。
一般に印刷用の版としては、グラビア印刷およびオフセット印刷等に使用される凹版、フレキソ印刷版、活版等の凸版、スクリーン印刷等に使用される孔版が知られている。
この中でも金属板を用いて製版される凹版は、版下を用いたネガフィルムやポジフィルムの作成、露光、現像、エッチングによる凹版画像セルの形成、水洗等の複雑な工程を経て製版される。
また、グラビア印刷等に使用される凹版の製版には、さらに銅メッキやクロムメッキなどのメッキ処理が必要であり、製版工程がより複雑となる。しかも現像液などの溶剤を用いるため作業環境も悪く、廃液による公害の問題もある。
そこで従来より、製版工程の簡素化、作業環境の改善、並びに公害問題の低減を図るために、ダイヤモンド針を用いた機械彫刻による印刷用凹版の製造法(機械彫刻法)が実用化されている。しかしながら、機械彫刻法では機械振動を用いているため動作周波数に限界があり、彫刻に時間がかかるという問題があった。
そのため、近年、製版時間の短縮による製版コストの低減を図るために、レーザ光の照射による印刷用凹版の製造法が提唱されている。このようにレーザ光を照射して、文字や記号等を表す凹部を形成するようにすれば、機械彫刻と比較して凹部の形成速度が速くなり、製版時間の短縮化による製版コストの低減を図ることができる。
例えば特許文献1には、親水性層あるいは親油性層と、その上にコートされた親油性あるいは親水性高分子樹脂層とを表面にもつ平版印刷用刷版にレーザー光を照射し、高分子樹脂層を分解除去することにより製版する技術が記載されている。
また、特許文献2には、銅、アルミニウム、または合成材料のような適切な材料から作られた基体の上に、既知の方法で、銅または亜鉛からなる金属中間層を電気堆積的に積層し、この金属中間層の上に、亜鉛または亜鉛合金からなる金属外層を電気堆積的に積層し、この金属外層の表面に、クロムまたは金属合金からなる耐磨耗性の材料で作られた被覆層を堆積し、この耐磨耗性の被覆層に直接レーザ光を照射して、その下に存在する金属外層の材料を彫り込むようにしてラスタ凹所を形成することにより製版する技術が記載されている。
特開平05−096698号公報 特開平04−234647号公報
上記した特許文献1に記載されている印刷用凹版の製造方法によれば、凹版の製版工程を大幅に簡素化することができるが、凹版の表面が硬度不足となるため、ドクターブレードで表面を擦るグラビア印刷等には実用性に乏しい。
また、上記した特許文献2に記載されている印刷用凹版の製造方法では、複数の金属層を積層させる工程をメッキ等の電気堆積法によって実現しているため、製版工程の簡素化が実現できず、また廃液の問題を解消できない。
そこで、金属板に直接レーザ光を照射して凹部を形成することが考えられるが、この場合、凹部の縁に盛り上がり部が形成されるため、ブラスト処理を行う必要がある。一般的なブラスト処理では、金属板の上部からセラミックス材等のブラスト材を噴射させるため、凹部以外の表面までも荒らされてしまう。また、凹部の縁が過剰に削り取られたり、欠けたりする。この状態で金属板に印刷用インキを供給してドクターブレードで掻き取っても凹部以外の表面の荒れた部分にインクが残り、その荒れた部分が印刷されたり、印刷した文字等が滲んだりして、鮮明な印刷ができない。
本発明は、上記問題点に鑑み、凹部以外の表面を荒らすことなく、また凹部の縁が削り取られたり、欠けたりすることなく凹部の縁の盛り上がり部を削り取ることができる印刷用凹版の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の請求項1記載の印刷用凹版の製造方法は、金属層にレーザ光を照射して凹部を形成する工程と、前記金属層の表面に対して1〜15度に傾斜した入射角で、弾性体に砥粒を配合した研磨材を噴射する工程と、を具備することを特徴とする。
また、本発明の請求項2記載の印刷用凹版の製造方法は、請求項1記載の印刷用凹版の製造方法であって、前記研磨材を前記凹部から離れた位置に噴射して、前記研磨材が前記金属層の表面を滑動して前記凹部の縁の盛り上がり部にあたるようにしたことを特徴とする。
また、本発明の請求項3記載の印刷用凹版の製造方法は、請求項1もしくは2のいずれかに記載の印刷用凹版の製造方法であって、前記凹部に対して、相対向する少なくとも2個のノズルを配置し、それらのノズルから前記研磨材を前記金属層の表面に対して1〜15度に傾斜した入射角で噴射することを特徴とする。
また、本発明の請求項4記載の印刷用凹版の製造方法は、請求項1ないし3のいずれかに記載の印刷用凹版の製造方法であって、前記金属層はマルテンサイト系ステンレスからなることを特徴とする。
また、本発明の請求項5記載の印刷用凹版の製造方法は、請求項1ないし4のいずれかに記載の印刷用凹版の製造方法であって、前記弾性体は有機ポリマーからなることを特徴とする。
本発明の好ましい形態によれば、金属層にレーザ光を直接照射して文字、数字、記号、図形等を表す凹部を形成したときに凹部の縁に形成される盛り上がり部を取り除くのに、金属層の表面に対して1〜15度に傾斜した入射角で、弾性体に砥粒を配合した研磨材を噴射するので、凹部以外の表面を過剰に荒らすことなく、また凹部の縁が過剰に削り取られたり、欠けたりすることなく凹部の縁の盛り上がり部を削り取ることができる。よって、転写パット体で印刷したときに、文字等を表す凹部以外の部分が印刷されたり、文字等の縁が滲むことがなく、鮮明に印刷することができる。
また、金属層に直接レーザ光を照射して凹部を形成するので、複数工程を必要とするエッチング法よりも製版工程を簡略化ができ、かつエッチング法を実施するための設備や、エッチング法に付随する廃液処理もいらないことから、大幅なコスト削減と製版時間の短縮を図ることができる。
また、研磨材を凹部から離れた位置に噴射するようにし、研磨材が金属層の表面を滑動して凹部の縁の盛り上がり部にあたるようにすることにより、凹部の縁の盛り上がり部だけを確実に取り除くことができる。
また、金属層に形成された凹部に対して、相対向するノズルを少なくとも2個配置することにより、凹部の縁の盛り上がり部を左右両方から短時間で取り除くことができるようになり、金属層の凹部以外の表面の荒れをより減少させることができる。
また、金属層にマルテンサイト系ステンレスを用いることで、凹版に印刷用インキを供給してドクターブレードで掻き取っても凹部の縁は削り取られず、転写パット体で印刷したときに、文字等の縁が滲むことがなく、くっきりと鮮明に印刷することができる。また、耐久性に優れた印刷用凹版を製版することができる。
以下、本発明の実施の形態に係る印刷用凹版の製造方法について説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る印刷用凹版の製造方法を示すフローチャート図である。印刷用の版には、鉄、銅、アルミニウム、ステンレス等の金属板(金属層)11を用いることができる。特にステンレスの中でもマルテンサイト系のものは、他の金属に比べて硬度が高く、耐食性と耐摩耗性に優れることから印刷用凹版に好ましい材料である。さらに、マルテンサイト系のステンレス鋼からなる金属板11を用いた場合、レーザ光を照射して凹部を形成すると、その凹部はレーザ光の熱によりマルテンサイト系の組成が溶融して焼入れされた状態になることから、金属板11にインクを供給してドクターブレードで掻き取っても凹部の縁は削り取られず、印刷した文字等の縁がにじむようなことがない。なお、金属板11の厚さは任意であるが、次工程の研磨処理に耐える厚さにするのが良い。好ましくは0.1〜2.0mmである。
まず、金属板11の表面にレーザ装置12からレーザ光を照射して、文字、数字、記号、図形等を表す凹部13を形成する(レーザ描画)。このレーザ装置12には、一般的にYAGレーザを用いることができる。ここではミヤチテクノス株式会社製の「ML−7112A」を用い、金属板11の表面から100mm離した位置からレーザ光を照射して凹部13を形成する。なお、レーザ光はパルス発振形態とする。また、レーザ出力:10〜30W、スポット径:20〜50μm、レーザ光の移動速度:0.01〜0.1mm/Sの条件下でレーザ光を照射し、10〜20μmの深さを有する凹部を形成する。
描画方法は、例えばアルファベットの「A」を描画する場合を例に説明すると、図2に示すように「A」の上部から横方向にレーザ光を走らせ、順次下方向に進んで行くようにする。
金属板11の表面にレーザ光を照射して凹部13を形成すると、その凹部13の縁に盛り上がり部14が形成されるので、これを研磨処理により取り除く。本発明はこの研磨処理に特徴を有する。
一般的には、凹部の縁の盛り上がり部を取り除くのにブラスト処理を行う。しかし、ブラスト処理では、金属板の上部からセラミックス材等のブラスト材を噴射させるので、凹部以外の表面までも荒らしてしまう。また、凹部の縁も過剰に削り取ってしまう。したがって、この状態で金属板に印刷用インキを供給してドクターブレードで掻き取っても凹部以外の表面にインクが残り、文字等を表す凹部以外の部分が印刷されたり、印刷した文字等が滲んだりして鮮明な印刷ができない。
これに対し、本実施の形態では、凹部13の縁の盛り上がり部14を取り除くのに、研磨装置のノズル15から、弾性体に砥粒を配合した研磨材を、被加工物である金属板(金属層)11の平面(表面)に対して1〜15度に傾斜した入射角で噴射する。また、この際、金属板11とノズル15を相対的に移動させる。
なお、研磨材の金属板11の表面に対する入射角を1度未満にすると、金属板11に形成された凹部13の縁に研磨材が当たりにくくなり、研磨処理の効率が悪くなる。また、15度を超えると、金属板11の凹部13以外の表面を荒らしてしまい、文字等を表す凹部以外の部分が印刷されてしまう。
研磨材を噴射する圧力は0.2〜7kg/cm、好ましくは1〜5kg/cmにする。また、研磨時間は5〜300秒程度、好ましくは10〜150秒程度で行う。これよりも短い時間では凹部13の縁の盛り上がり部14が残ってしまい、時間を長くすると金属板11の凹部13以外の表面が荒れてしまう。
以上のように、凹部13の縁の盛り上がり部14を取り除くのに、弾性体に砥粒を配合した研磨材を、金属板11の平面に対して1〜15度に傾斜した入射角で噴射することで、金属板11の凹部13以外の表面を過剰に荒らすことなく、また凹部13の縁が過剰に削り取られたり、欠けたりすることなく凹部13の縁の盛り上がり部14を取り除くことができる。
なお、金属板の表面に研磨材を噴射する際に、凹部13から離れた位置に研磨材を噴射して、研磨材が金属板11の表面を滑動して凹部13の縁の盛り上がり部14にあたるようにするのが好適である。このようにすれば、文字等の縁を残して盛り上がり部14だけを取り除くことができる。
また、研磨材を噴射するノズルの数は1個に限定されるものではなく、複数個でもよい。この場合、金属板11に形成された凹部13に対して、相対向するノズル15を少なくとも2個配置することにより、凹部13の縁の盛り上がり部14を左右両方から短時間で取り除くことができるようになり、金属板11の凹部13以外の表面の荒れをより減少させることができる。
また、相対向する2個のノズルからの噴射方向は、金属板11とノズル15の相対的な移動方向に対して垂直方向でもよいが、図3に示すように金属板とノズル15の相対的な移動方向に対して斜めに研磨材を噴射させるのが好適である。このようにすれば、効率的に短時間で盛り上がり部14を取り除くことができる。
また、図3に示すように、金属板11とノズル15の相対的な移動方向を、一方向とその逆方向(例えば図3に示すように左右方向)にすることで、より効率的に短時間で盛り上がり部14を取り除くことができる。但し、図3には、金属板11を左右方向に移動させる場合について例示しているが、これに限らず、ノズル15を移動させてもよいし、金属板11とノズル15の両方を移動させてもよい。
また、研磨材に用いる砥粒には、ガラス、あるいはアランダム、ホワイトアランダム、カーボランダム、ジルコン等のセラミックス系、あるいはダイヤモンド、ジルコニア、ホウ化炭素、炭化タングステン等の超硬高速度鋼、あるいはステンレス、鋳鉄等の金属の中から選ばれる少なくとも1種以上を用いるのが好適である。
また、研磨材に用いる弾性体としては有機ポリマーが好適であり、有機ポリマーとしては、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、ポリエステル系エラストマー、スチレンブロックコポリマー、塩素化ポリエチレン系エラストマー、ニトリル系エラストマー、シリコン系エラストマー等の中から選ばれる少なくとも1種を用いるのが好適である。
また、研磨材は、砥粒と弾性体を適当な割合で配合・混合し、必要に応じて充填剤、安定剤、分散剤を配合して、この混合したものを一般に用いられる方法で成形して固定化した後、その成形物を粉砕することで作製することができる。
このように、弾性体に砥粒を配合したものを研磨材として用いることにより、金属板11の凹部13以外の表面が削り取られる量を最小限にすることができる。また、成形物を粉砕して研磨材を作製するので、その粉砕された各粒子から砥粒が露出する。よって、凹部13の縁の盛り上がり部14に衝突しても、その研磨能力を効果的に発揮させることができる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、金属板11にレーザ光を直接照射して凹部13を形成し、その凹部13の縁に形成された盛り上がり部14を弾性体に砥粒を配合した研磨材で研磨処理して取り除くことにより、転写印刷法で印刷したときに、文字等の縁が滲まず、鮮明に印刷することができる。
また、金属板11に直接レーザ光を照射して凹部を形成するので、複数工程を必要とするエッチング法よりも製版工程を簡略化ができ、かつエッチング法を実施するための設備や、エッチング法に付随する廃液処理もいらないことから、大幅なコスト削減と製版時間の短縮を図ることができる。
続いて、具体例について説明する。この具体例では、金属板としてマルテンサイト系ステンレスSUS440C(厚さ1.0mm)を用いた。また、レーザ装置としてミヤチテクノス株式会社製の「ML−7112A」を用い、金属板の表面から100mm離した位置からレーザ光を照射して、図4に示す文字「A B C」を1単位として直列に5単位の凹部を形成した。また、レーザ出力:10W、スポット径:40μm、移動速度:0.05mm/Sの条件下でレーザ光を照射して、凹部の深さが15μmになるようにした。また、研磨材には株式会社不二製作所製の「シリウスメディア(粒径650μm)」を用いた。
研磨処理は、図5に示すように研磨装置のノズルを4個配置させ、研磨材を凹部から2cm離れた所に、金属板の平面に対して(表1)に示す各噴射角度で噴射させた。また、金属板を左右に往復させるようにし、左へ移動するときに、金属板の移動方向に対して斜めに対向する2個のノズルから研磨材を噴射させ、右に移動するときには別の斜めに対向する2個のノズルから研磨材を噴射させた。なお、研磨材を噴射する圧力は4.0kg/cm、金属板の移動速度は1mm/秒とした。
このようにして製版された印刷用凹版を用いて、通常用いられている転写印刷法により印刷し、その印刷性の評価を行った。その結果を(表1)に示す。印刷性の評価は、文字が鮮明に印刷された場合を「○」、鮮明に印刷されなかった場合を「×」で表す。また、文字のみが印刷された場合を「○」、文字以外にも印刷された場合を「×」で表す。
Figure 2009078403
(表1)から明らかなように、ノズルの噴射角度を1〜15度にした場合には、文字が鮮明に印刷され、文字以外は印刷されなかった。これに対して、ノズルの噴射角度を1度未満にした場合には、ドクターブレイドでインクを掻き取ったときに凹部にインクが均一に充填されず、また、盛り上がり部により凹部以外の部分にもインクが残ってしまい、印刷した文字がかすれたり、文字の輪郭がぼやけるという結果になった。一方、ノズルの角度が15度を超えた場合、凹部の縁がだれており、金属板の凹部以外の表面も荒れていたので、文字が滲んだり、文字を表す凹部が形成された部分以外の部分も印刷されるという結果になった。
比較例として、セラミック系のブラスト材として株式会社不二製作所製の「フジランダムWA#1500」を用い、ノズルの噴射角度を5度でブラスト処理を行った。また、樹脂系のブラスト材として株式会社不二製作所製の「ポリエキストラ100−200」を用い、ノズルの噴射角度を5度でブラスト処理を行った。その結果を(表2)に示す。
Figure 2009078403
(表2)から明らかなように、セラミックス系のブラスト材は凹部の盛り上がり部を取り除くことができるが、凹部の縁も削り取られてしまい、また、凹部以外の部分も荒らしてしまうので、印刷性が悪くなった。また、樹脂系のブラスト材は、凹部の盛り上がり部を取り除くことができず、印刷した文字が滲んで鮮明性に欠ける。
以上のように、金属板に形成された文字等を表す凹部に対して、相対向する少なくとも2個のノズルを配置し、それらのノズルから、有機ポリマーに砥粒が配合された研磨材を、凹部から離れた位置に、金属板の平面に対して1〜15度に傾斜した入射角で噴射して、金属板の表面を滑動させ、凹部の縁の盛り上がり部に当たるようにすることにより、文字等の縁を残して盛り上がり部だけを左右両方から短時間で取り除くことができ、金属板の凹部以外の表面を傷めることがなく、転写パット体で印刷したときに文字等の縁が滲むことがなく、くっきりと鮮明に印刷することができる。
本発明にかかる印刷用凹版の製造方法は、金属層の表面にレーザ光を照射して凹部を形成した際にその凹部の縁に形成される盛り上がり部を、金属層の凹部以外の表面を荒らすことなく、また凹部の縁が削り取られたり、欠けたりすることなく取り除くことができ、転写印刷法で印刷したときに、文字等の縁が滲むことがなく、鮮明に印刷することができ、電子部品等の製品に品番や規格値等を安価で容易に印刷することができる。
本発明の実施の形態における印刷用凹版の製造方法を示すフローチャート図 本発明の実施の形態におけるレーザ描画法を説明するための図 本発明の実施の形態における研磨処理を説明するための図 本発明の実施の形態における金属板に形成する文字の一具体例を表す図 本発明の実施の形態における研磨処理の一具体例を説明するための図
符号の説明
11 金属板
12 レーザ装置
13 凹部
14 盛り上がり部
15 ノズル

Claims (5)

  1. 金属層にレーザ光を照射して凹部を形成する工程と、前記金属層の表面に対して1〜15度に傾斜した入射角で、弾性体に砥粒を配合した研磨材を噴射する工程と、を具備する印刷用凹版の製造方法。
  2. 前記研磨材を前記凹部から離れた位置に噴射して、前記研磨材が前記金属層の表面を滑動して前記凹部の縁の盛り上がり部にあたるようにした請求項1記載の印刷用凹版の製造方法。
  3. 前記凹部に対して、相対向する少なくとも2個のノズルを配置し、それらのノズルから前記研磨材を前記金属層の表面に対して1〜15度に傾斜した入射角で噴射する請求項1もしくは2のいずれかに記載の印刷用凹版の製造方法。
  4. 前記金属層はマルテンサイト系ステンレスからなる請求項1ないし3のいずれかに記載の印刷用凹版の製造方法。
  5. 前記弾性体は有機ポリマーからなる請求項1ないし4のいずれかに記載の印刷用凹版の製造方法。
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