JP2009078263A - 防錆処理された金属部材およびコート塗料 - Google Patents

防錆処理された金属部材およびコート塗料 Download PDF

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Abstract

【課題】コート層を薄肉にでき、コート層の剥離を抑制でき、かつ防錆性能に優れた防錆処理された金属部材を提供すること。
【解決手段】防錆処理された金属部材1を、所定形状の金属部材2と、金属部材2の上層に形成されている亜鉛複合皮膜3と、亜鉛複合皮膜3の上層に塗布乾燥されてなるコート層4と、で構成し、コート層4の材料であるコート塗料として、有機溶媒と有機溶媒に溶解している樹脂材料41とを含むコート基材と、コート基材中に分散保持されている体質顔料40および防錆顔料42と、を含むものを用いる。
【選択図】図3

Description

本発明は、金属部材の表面に亜鉛複合皮膜とコート層とが形成されている防錆処理された金属部材、およびこの種の金属部材に用いられるコート塗料に関する。
金属部材の表面に亜鉛複合皮膜を形成することで、金属部材を防錆処理する技術が従来より知られている。亜鉛複合皮膜に含まれる亜鉛の防錆作用(犠牲防食作用)によって、この種の防錆処理された金属部材には錆が生じ難い。また、亜鉛複合皮膜の上層にコート層を形成することで、亜鉛複合皮膜の防錆作用を長期にわたって維持する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1には、金属部材の表面に金属粉末−クロム酸化物処理(いわゆるダクロタイズド(登録商標)処理)を施すことで亜鉛複合皮膜を形成し、さらに、亜鉛複合皮膜の上層に水系樹脂およびシリカ材を含む水系処理液を材料とするコート層を形成する技術が開示されている。特許文献1に開示されている技術によると、コート層によって亜鉛複合皮膜および金属部材を外界から隔離できるため、亜鉛複合皮膜の防錆作用を比較的長期間維持できる。また、コート層は樹脂材料を含むために、金属部材の弾性変形に追従して変形できる可能性がある。したがって、例えばホースクリップやバネなどを金属部材として用いる場合にも、金属部材および亜鉛複合皮膜を外界から隔離できる可能性がある。
ところで、特許文献1に開示されているコート層の材料(以下、コート塗料と呼ぶ)は、水系樹脂とシリカ材とが水中に分散されてなる。この種のコート塗料における水系樹脂は、水に溶解しないので、水中にエマルジョン粒子として分散する。換言すると、水系樹脂はコート塗料中において比較的分子量の大きい粒子として存在する。よって、特許文献1に開示されている技術ではコート塗料の粘度をコントロールし難く、コート層を薄肉にするのが困難であった。
さらに、この種のコート塗料によるコート層を形成する際(特に焼付け処理の際)には、コート塗料は高分子のエマルジョン粒子からなる水系樹脂を硬化しつつネットワークを形成する。よって、特許文献1に開示されている技術では、コート層を充分に軟質化するのが困難であり、剥離し難い(ひび割れの生じ難い)コート層を得るのが困難であった。コート層が剥離すると、複合亜鉛皮膜の防錆作用を長期間維持するのが困難になる。このため、従来の技術では、防錆処理された金属部材に優れた防錆性能を付与し難かった。
特開平6−146005号公報
本発明は上記事情に鑑みて成されたものであり、コート層を薄肉にでき、コート層の剥離を抑制でき、かつ防錆性能に優れた防錆処理された金属部材を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の防錆処理された金属部材は、所定形状の金属部材と、該金属部材の上層に形成されている亜鉛複合皮膜と、コート塗料が該亜鉛複合皮膜の上層に塗布乾燥されてなるコート層と、を持ち、該コート塗料は、有機溶媒と該有機溶媒に溶解している樹脂材料とを含むコート基材と、該コート基材中に分散保持されている体質顔料および防錆顔料と、を含むことを特徴とする。
本発明の防錆処理された金属部材は、下記の(1)〜(9)の少なくとも一つを備えるのが好ましい。
(1)前記防錆顔料はリン酸塩とケイ酸塩との少なくとも一方を含む。
(2)前記リン酸塩は、リン酸亜鉛、リン酸カルシウム、リン酸マグネシウム、リン酸アルミニウム、亜リン酸亜鉛、亜リン酸カルシウム、亜リン酸マグネシウム、亜リン酸アルミニウム、ポリリン酸亜鉛、ポリリン酸カルシウム、ポリリン酸マグネシウム、ポリリン酸アルミニウムから選ばれる少なくとも一種である。
(3)前記ケイ酸塩は、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、ケイ酸リチウムから選ばれる少なくとも一種である。
(4)前記防錆顔料は、前記コート層100質量%に対して9〜13質量%含まれる。
(5)前記体質顔料は、タルク、ケイ酸マグネシウム、硫酸アルミニウム、硫酸バリウムから選ばれる少なくとも一種であり、前記コート層100質量%に対して42〜50質量%含まれ、前記体質顔料のレーザー回折散乱式粒度分布測定法による質量累積粒径D90の値は18μm以上である。
(6)前記有機溶媒は、トルエン、キシレン、エチルベンゼンから選ばれる少なくとも一種からなる芳香族系溶剤と、エチレングリコールモノブチルエーテル、ブタノール、メタノール、フェノールから選ばれる少なくとも一種からなるアルコール系溶剤と、メチルエチルケトン、メチルブチルケトンから選ばれる少なくとも一種からなるケトン系溶剤と、から選ばれる少なくとも一種である。
(7)前記樹脂材料は、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、アクリル樹脂から選ばれる少なくとも一種である。
(8)前記コート塗料は、10〜15質量部の樹脂材料と、4〜6質量部の前記防錆顔料と、17〜24質量部の前記体質顔料と、50〜59質量部の前記有機溶媒と、を含む。
(9)前記コート層の鉛筆硬度はF〜Bである。
上記課題を解決する本発明のコート塗料は、亜鉛複合皮膜の上層に形成されるコート層の材料となるコート塗料であって、有機溶媒と該有機溶媒に溶解している樹脂材料とを含むコート基材と、該コート基材中に分散保持されている体質顔料および防錆顔料と、を含むことを特徴とする。
本発明のコート塗料は、下記の(10)〜(14)の少なくとも一つを備えるのが好ましい。
(10)前記防錆顔料はリン酸塩とケイ酸塩との少なくとも一方を含む。
(11)前記リン酸塩は、リン酸亜鉛、リン酸カルシウム、リン酸マグネシウム、リン酸アルミニウム、亜リン酸亜鉛、亜リン酸カルシウム、亜リン酸マグネシウム、亜リン酸アルミニウム、ポリリン酸亜鉛、ポリリン酸カルシウム、ポリリン酸マグネシウム、ポリリン酸アルミニウムから選ばれる少なくとも一種である。
(12)前記ケイ酸塩は、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、ケイ酸リチウムから選ばれる少なくとも一種である。
(13)前記コート塗料100質量部に対して4〜6質量部の前記防錆顔料を含む。
(14)前記体質顔料は、タルク、ケイ酸マグネシウム、硫酸アルミニウム、硫酸バリウムから選ばれる少なくとも一種であり、前記コート塗料100質量部に対して17〜24質量部含まれ、前記体質顔料のレーザー回折散乱式粒度分布測定法による質量累積粒径D90の値は18μm以上である。
本発明の防錆処理された金属部材は、コート塗料として、有機溶媒と樹脂材料と体質顔料と防錆顔料とを含むもの(すなわちラッカー系の材料)を用いている。有機溶媒は樹脂材料を溶融させる媒体(すなわち溶媒)として機能する。溶媒として有機溶媒を用いたことで、コート塗料における樹脂材料を有機溶媒中に分子状態で分散させ得る。換言すると、コート塗料における樹脂材料は、低分子量の分子が有機溶媒中に溶解した状態で存在する。よって、本発明の防錆処理された金属部材によると、コート塗料の粘度を容易にコントロールできるため、コート層を薄肉化できる。
また、コート塗料の溶媒として有機溶媒を用いたことで、コート塗料中における樹脂材料は、安定な低分子量の分子の状態で存在する。このため、コート層を形成する際(特に焼付処理の際)に、樹脂材料の分子(低分子量の分子)が三次元的に架橋する。このため、コート層における樹脂材料は、高密度のネットワークを形成する。よって、本発明の防錆処理された金属部材によると、コート層を充分に軟質化でき、コート層の剥離を抑制できる。
さらに、本発明の防錆処理された金属部材ではコート塗料が体質顔料を含むため、コート層がさらに軟質化する。
さらに、本発明の防錆処理された金属部材ではコート塗料が防錆顔料を含むため、金属部材に錆が発生することをコート層によっても抑制できる。
本発明の防錆処理された金属部材(以下、防錆金属部材と略する)におけるコート層は、軟質であり変形し易いため、使用時に弾性変形する金属部材(例えば、ホースクリップやバネ等)を用いる場合に特に優れた防錆性能を発揮する。しかし本発明の防錆金属部材における金属部材としては、使用時に弾性変形しない金属部材(例えば、ボルト等)を使用しても良い。なお、本発明の防錆金属部材においては、金属部材は所定形状を持つ。ここでいう金属部材の所定形状とは、クリップ状、バネ状、板状等に代表される種々の形状を包括する概念であり、特定の形状を指すものではない。
亜鉛複合皮膜としては、亜鉛を含む一般的な皮膜を使用できる。例えば、フレーク状や粒状の亜鉛粉末を有機または無機のバインダで結合した一般的な皮膜として、ダクロタイズド(登録商標)処理されてなる亜鉛複合皮膜や、ジオメット(登録商標)処理されてなる亜鉛複合皮膜が挙げられる。これらの亜鉛複合皮膜は、防錆性能に優れるため好ましく使用できる。
コート塗料は、防錆顔料と体質顔料と樹脂材料と有機溶媒とを含む。防錆顔料としては、粒子径の小さなものを使用するのが好ましい。
ところで、亜鉛複合皮膜に含まれる亜鉛の表面には、酸化皮膜(いわゆる不動態皮膜)が生じる場合がある。不動態皮膜が生じると、不動態皮膜に覆われている亜鉛は腐食(過防食)し難くなる。リン酸塩は、リン酸イオンを徐放することで亜鉛複合皮膜をアルカリ性に維持するため、この不動態皮膜を長期間にわたって安定化する。このため、コート塗料用の防錆顔料としてリン酸塩を用いることで、亜鉛の過防食を長期間にわたって抑制でき、亜鉛の防錆作用を長期間維持できる。またケイ酸塩は、ケイ酸イオンを徐放することにより亜鉛複合皮膜をアルカリ性に維持するため、不動態皮膜を長期間にわたって安定化する。よって、コート塗料用の防錆顔料としてケイ酸塩を用いることで、亜鉛の過防食を長期間にわたって抑制でき、亜鉛の防錆作用を長期間維持できる。
このため、コート塗料用の防錆顔料としてリン酸塩とケイ酸塩との少なくとも一方を使用することで、亜鉛複合皮膜中の亜鉛が溶出することを抑制できるため、亜鉛複合皮膜の防錆作用を長期にわたって維持できる。よって、コート塗料の防錆顔料としてリン酸塩とケイ酸塩との少なくとも一方を使用する場合、本発明の防錆金属部材は非常に優れた防錆性能を発揮する。さらに、コート塗料用の防錆顔料としてリン酸塩とケイ酸塩との少なくとも一方を用いる場合には、コート層に防錆性能と絶縁性能とを付与できる。よってこの場合には、本発明の防錆金属部材は、異種金属と接触する場合にも錆難い。
リン酸塩としては、リン酸亜鉛、リン酸カルシウム、リン酸マグネシウム、リン酸アルミニウム、亜リン酸亜鉛、亜リン酸カルシウム、亜リン酸マグネシウム、亜リン酸アルミニウム、ポリリン酸亜鉛、ポリリン酸カルシウム、ポリリン酸マグネシウム、ポリリン酸アルミニウムから選ばれる少なくとも一種を使用するのが好ましい。これらのリン酸塩は少しずつ(徐々に)溶解することで、リン酸イオンを長期にわたり徐放する為である。また、ケイ酸塩としては、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、ケイ酸リチウムから選ばれる少なくとも一種を使用するのが好ましい。これらのケイ酸塩もまた徐々に溶解することで、ケイ酸イオンを長期にわたり徐放する為である。
リン酸塩は、コート塗料100質量部に対して4〜6質量部含まれるのが好ましい。なお、この場合のリン酸塩の配合量は、コート層100質量%に対して9〜13質量%である。コート塗料100質量部に対するリン酸塩の配合割合が4質量部以上であれば、コート層に優れた防錆性能を付与できる。また、コート塗料100質量部に対するリン酸塩の配合割合が6質量部以下であれば、コート層を充分に軟質化できる。
ケイ酸塩は、コート塗料100質量部に対して4〜6質量部含まれるのが好ましい。なお、この場合のケイ酸塩の配合量は、コート層100質量%に対して9〜13質量%である。コート塗料100質量部に対するケイ酸塩の配合割合が4質量部以上であれば、コート層に優れた防錆性能を付与できる。また、コート塗料100質量部に対するケイ酸塩の配合割合が6質量部以下であれば、コート層を充分に軟質化できる。
なお、リン酸塩およびケイ酸塩以外の防錆顔料を用いる場合にも、防錆顔料は、コート塗料100質量部に対して4〜6質量部(コート層100質量%に対して9〜13質量%)含まれるのが好ましい。
体質顔料としては軟質なものを使用するのが好ましい。タルク、ケイ酸マグネシウム、硫酸アルミニウム、硫酸バリウム等は軟質であるため、特に好ましく使用できる。
体質顔料は、コート塗料100質量部に対して17〜24質量部含まれるのが好ましい。なお、この場合の体質顔料の配合量は、体質顔料としてタルク、ケイ酸マグネシウム、硫酸アルミニウム、硫酸バリウム等を用いる場合には、コート層100質量%に対して42〜50質量%である。コート塗料100質量部に対する体質顔料の配合割合が17質量部以上であれば、コート層が軟質化する。また、コート塗料100質量部に対する体質顔料の配合割合が24質量部以下であれば、体質顔料がコート塗料中に均一に分散する。
樹脂材料としては、金属との密着性および耐水性に優れ、かつ溶融状態における粘度の低いものを使用するのが好ましい。このような樹脂材料としては、エポキシ樹脂やフェノール樹脂が挙げられる。樹脂材料は、コート塗料100質量部に対して10〜15質量部含まれるのが好ましい。なお、この場合の樹脂材料の配合量は、コート層100質量%に対して24〜31質量%である。コート塗料100質量部に対する樹脂材料の配合割合が10質量部以上であれば、コート層を軟質化できる。また、コート塗料100質量部に対する樹脂材料の配合割合が15質量部以下であれば、防錆顔料や有機溶媒等の配合量を多くできる。
有機溶媒としては、芳香族系溶剤、アルコール系溶剤、ケトン系溶剤等の高沸点かつ樹脂材料の溶解度の大きいものを使用するのが好ましい。芳香族系溶剤としては、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等が挙げられる。アルコール系溶剤としては、エチレングリコールモノブチルエーテル、ブタノール、メタノール、フェノール等が挙げられる。ケトン系溶剤としては、メチルエチルケトン、メチルブチルケトン等が挙げられる。これらの有機溶媒は、単独で使用しても良いし、複数種を混合して使用しても良い。有機溶媒は、コート塗料100質量部に対して50〜59質量部含まれるのが好ましい。コート塗料100質量部に対する有機溶媒の配合割合が50質量部以上であれば、樹脂材料や防錆顔料等が有機溶媒中により均一に分散する。また、コート塗料100質量部に対する有機溶媒の配合割合が59質量部以下であれば、樹脂材料や防錆顔料等の配合量を多くできる。
本発明の防錆金属部材におけるコート層の鉛筆硬度は、F〜Bであるのが好ましい。コート層の鉛筆硬度がこの範囲内であれば、コート層を軟質化し、かつ、コート層の強度を充分に確保できる。なお、本明細書で言う鉛筆硬度とは、JIS K 5400.8.4.2による鉛筆硬度を指す。
本発明のコート塗料には、防錆顔料、体質顔料、樹脂材料、有機溶媒の他に、さらに、着色顔料等を配合しても良い。着色顔料としては、一般的なものを使用できる。例えば、カーボンブラック、四三酸化鉄、酸化チタン、酸化亜鉛から選ばれる少なくとも一種は、着色顔料として好ましく使用できる。
以下、本発明の防錆金属部材およびコート塗料を具体的に説明する。
(実施例1)
実施例1の防錆金属部材を模式的に表す斜視図を図1に示す。実施例1の防錆金属部材を模式的に表す断面図を図2に示す。
図1に示すように、実施例1の防錆金属部材1はホースクリップである。図2に示すように、実施例1の防錆金属部材1は、金属部材2と、金属部材2の上層に形成されている亜鉛複合皮膜3と、亜鉛複合皮膜3の上層に形成されているコート層4と、を持つ。
金属部材2は、鋼製であり、図1に示すホースクリップとほぼ同じ形状である。亜鉛複合皮膜の材料(以下、皮膜材料と呼ぶ)としては、ジオメット720(日本ダクロシャムロック製)を用いた。コート層の材料(コート塗料)としては、14質量部のエポキシ樹脂(樹脂材料)と、21質量部のケイ酸マグネシウム(体質顔料)と、5質量部のリン酸亜鉛(防錆顔料)と、5質量部の酸化チタン(着色顔料)と、55質量部のメチルエチルケトン(有機溶媒)との混合物を用いた。実施例1の防錆金属部材は以下のように製造した。
先ず、予め準備した金属部材にショットピーニング処理を施し、金属部材表面の酸化皮膜を粗面化した。処理後の金属部材を、20〜25℃のジオメット720処理液に2〜6分間浸漬した。浸漬後、ディップスピン装置を用いてジオメット720処理液を金属部材に付着させ、電気加熱式熱風循環炉にて320〜360℃、30〜45分間加熱した。加熱後、室温で放冷した。以上の処理を2回繰り返すことで、金属部材の上層に亜鉛複合皮膜が塗着量220mg/dmで形成されてなる防錆金属部材の中間体を得た。
次いで、樹脂材料、防錆顔料、体質顔料、着色顔料の混合物(以下、コート粉体材料と呼ぶ)をボールミルで180分撹拌した。撹拌後のコート粉体材料を有機溶媒に混合し、コート塗料を調製した。このとき、樹脂材料は有機溶媒に溶解した。防錆顔料、体質顔料、および着色顔料は、有機溶媒と樹脂材料とを含むコート基材中に分散した。このコート塗料(常温)に、上述した防錆金属部材の中間体を2〜6分間浸漬した。浸漬後、ディップスピン装置を用いてコート塗料を中間体に付着させ、電気加熱式熱風循環炉にて160℃〜220℃、15〜45分間加熱した。加熱後室温で放冷した。以上の処理を2回繰り返すことで、コート層を中間体の上層に形成した。このときのコート層の塗着量は、150mg/dmであった。また、実施例1の防錆金属部材1におけるコート層4は、コート層100質量%に対して、約31質量%の樹脂材料と、約47質量%の体質顔料と、約11質量%の防錆顔料と、約11質量%の着色顔料とを含む。
以上の工程によって、金属部材2の上層に亜鉛複合皮膜3が形成され、亜鉛複合皮膜3の上層にコート層4が形成されてなる、実施例1の防錆金属部材1(図2)を製造した。
(実施例2)
実施例2の防錆金属部材は、コート塗料の組成以外は実施例1の防錆金属部材と同じである。実施例2の防錆金属部材では、コート塗料として、14質量部のフェノール樹脂(樹脂材料)と、21質量部のケイ酸マグネシウムと、5質量部のリン酸亜鉛と、5質量部の酸化チタンと、55質量部のメチルエチルケトンとの混合物を用いた。実施例2の防錆金属部材におけるコート層は、コート層100質量%に対して、約31質量%の樹脂材料と、約47質量%の体質顔料と、約11質量%の防錆顔料と、約11質量%の着色顔料とを含む。また、実施例2におけるコート粉体材料の撹拌時間は180分であった。
(実施例3)
実施例3の防錆金属部材は、コート塗料の組成以外は実施例1の防錆金属部材と同じである。実施例3の防錆金属部材では、コート塗料として、7質量部のエポキシ樹脂と、7質量部のフェノール樹脂と、21質量部のケイ酸マグネシウムと、5質量部のリン酸亜鉛と、5質量部の酸化チタンと、55質量部のメチルエチルケトンとの混合物を用いた。実施例3の防錆金属部材におけるコート層は、コート層100質量%に対して、約31質量%の樹脂材料と、約47質量%の体質顔料と、約11質量%の防錆顔料と、約11質量%の着色顔料とを含む。また、実施例3におけるコート粉体材料の撹拌時間は180分であった。
(実施例4)
実施例4の防錆金属部材は、コート塗料の組成以外は実施例1の防錆金属部材と同じである。実施例4の防錆金属部材では、コート塗料として、5質量部のエポキシ樹脂と、5質量部のフェノール樹脂と、21質量部のケイ酸マグネシウムと、5質量部のリン酸亜鉛と、5質量部の酸化チタンと、59質量部のメチルエチルケトンとの混合物を用いた。実施例4の防錆金属部材におけるコート層は、コート層100質量%に対して、約24質量%の樹脂材料と、約51質量%の体質顔料と、約12質量%の防錆顔料と、約12質量%の着色顔料とを含む。また、実施例4におけるコート粉体材料の撹拌時間は180分であった。
(実施例5)
実施例5の防錆金属部材は、コート塗料の組成以外は実施例1の防錆金属部材と同じである。実施例5の防錆金属部材では、コート塗料として、7.5質量部のエポキシ樹脂と、7.5質量部のフェノール樹脂と、21質量部のケイ酸マグネシウムと、5質量部のリン酸亜鉛と、5質量部の酸化チタンと、54質量部のメチルエチルケトンとの混合物を用いた。実施例5の防錆金属部材におけるコート層は、コート層100質量%に対して、約33質量%の樹脂材料と、約46質量%の体質顔料と、約11質量%の防錆顔料と、約11質量%の着色顔料とを含む。また、実施例5におけるコート粉体材料の撹拌時間は180分であった。
(実施例6)
実施例6の防錆金属部材は、コート塗料の組成以外は実施例1の防錆金属部材と同じである。実施例6の防錆金属部材では、コート塗料として、20質量部のエポキシ樹脂と、21質量部のケイ酸マグネシウムと、5質量部のリン酸亜鉛と、5質量部の酸化チタンと、49質量部のメチルエチルケトンとの混合物を用いた。実施例6の防錆金属部材におけるコート層は、コート層100質量%に対して、約39質量%の樹脂材料と、約41質量%の体質顔料と、約10質量%の防錆顔料と、約10質量%の着色顔料とを含む。また、実施例6におけるコート粉体材料の撹拌時間は180分であった。
(実施例7)
実施例7の防錆金属部材は、コート塗料の組成以外は実施例1の防錆金属部材と同じである。実施例7の防錆金属部材では、コート塗料として、5質量部のエポキシ樹脂と、21質量部のケイ酸マグネシウムと、5質量部のリン酸亜鉛と、5質量部の酸化チタンと、64質量部のメチルエチルケトンとの混合物を用いた。実施例7の防錆金属部材におけるコート層は、コート層100質量%に対して、約14質量%の樹脂材料と、約58質量%の体質顔料と、約14質量%の防錆顔料と、約14質量%の着色顔料とを含む。また、実施例7におけるコート粉体材料の撹拌時間は180分であった。
(実施例8)
実施例8の防錆金属部材は、コート塗料の組成以外は実施例1の防錆金属部材と同じである。実施例8の防錆金属部材では、コート塗料として、7質量部のエポキシ樹脂と、7質量部のフェノール樹脂と、17質量部のケイ酸マグネシウムと、5質量部のリン酸亜鉛と、5質量部の酸化チタンと、59質量部のメチルエチルケトンとの混合物を用いた。実施例8の防錆金属部材におけるコート層は、コート層100質量%に対して、約34質量%の樹脂材料と、約42質量%の体質顔料と、約12質量%の防錆顔料と、約12質量%の着色顔料とを含む。また、実施例8におけるコート粉体材料の撹拌時間は180分であった。
(実施例9)
実施例9の防錆金属部材は、コート塗料の組成以外は実施例1の防錆金属部材と同じである。実施例9の防錆金属部材では、コート塗料として、7質量部のエポキシ樹脂と、7質量部のフェノール樹脂と、24質量部のケイ酸マグネシウムと、5質量部のリン酸亜鉛と、5質量部の酸化チタンと、52質量部のメチルエチルケトンとの混合物を用いた。実施例9の防錆金属部材におけるコート層は、コート層100質量%に対して、約29質量%の樹脂材料と、約50質量%の体質顔料と、約10質量%の防錆顔料と、約10質量%の着色顔料とを含む。また、実施例9におけるコート粉体材料の撹拌時間は180分であった。
(実施例10)
実施例10の防錆金属部材は、コート塗料の組成以外は実施例1の防錆金属部材と同じである。実施例10の防錆金属部材では、コート塗料として、7質量部のエポキシ樹脂と、7質量部のフェノール樹脂と、21質量部のタルク(体質顔料)と、5質量部のリン酸亜鉛と、5質量部の酸化チタンと、55質量部のメチルエチルケトンとの混合物を用いた。実施例10の防錆金属部材におけるコート層は、コート層100質量%に対して、約31質量%の樹脂材料と、約47質量%の体質顔料と、約11質量%の防錆顔料と、約11質量%の着色顔料とを含む。また、実施例10におけるコート粉体材料の撹拌時間は180分であった。
(実施例11)
実施例11の防錆金属部材は、コート塗料の組成以外は実施例1の防錆金属部材と同じである。実施例11の防錆金属部材では、コート塗料として、7質量部のエポキシ樹脂と、7質量部のフェノール樹脂と、21質量部の硫酸アルミニウム(体質顔料)と、5質量部のリン酸亜鉛と、5質量部の酸化チタンと、55質量部のメチルエチルケトンとの混合物を用いた。実施例11の防錆金属部材におけるコート層は、コート層100質量%に対して、約31質量%の樹脂材料と、約47質量%の体質顔料と、約11質量%の防錆顔料と、約11質量%の着色顔料とを含む。また、実施例11におけるコート粉体材料の撹拌時間は180分であった。
(実施例12)
実施例12の防錆金属部材は、コート塗料の組成以外は実施例1の防錆金属部材と同じである。実施例12の防錆金属部材では、コート塗料として、7質量部のエポキシ樹脂と、7質量部のフェノール樹脂と、21質量部の硫酸バリウム(体質顔料)と、5質量部のリン酸亜鉛と、5質量部の酸化チタンと、55質量部のメチルエチルケトンとの混合物を用いた。実施例12の防錆金属部材におけるコート層は、コート層100質量%に対して、約31質量%の樹脂材料と、約47質量%の体質顔料と、約11質量%の防錆顔料と、約11質量%の着色顔料とを含む。また、実施例12におけるコート粉体材料の撹拌時間は180分であった。
(実施例13)
実施例13の防錆金属部材は、コート塗料の組成以外は実施例1の防錆金属部材と同じである。実施例13の防錆金属部材では、コート塗料として、コート塗料として、7質量部のエポキシ樹脂と、7質量部のフェノール樹脂と、15質量部のケイ酸マグネシウムと、5質量部のリン酸亜鉛と、5質量部の酸化チタンと、61質量部のメチルエチルケトンとの混合物を用いた。実施例13の防錆金属部材におけるコート層は、コート層100質量%に対して、約36質量%の樹脂材料と、約39質量%の体質顔料と、約13質量%の防錆顔料と、約13質量%の着色顔料とを含む。また、実施例13におけるコート粉体材料の撹拌時間は180分であった。
(実施例14)
実施例14の防錆金属部材は、コート塗料の組成以外は実施例1の防錆金属部材と同じである。実施例14の防錆金属部材では、コート塗料として、7質量部のエポキシ樹脂と、7質量部のフェノール樹脂と、27質量部のケイ酸マグネシウムと、5質量部のリン酸亜鉛と、5質量部の酸化チタンと、49質量部のメチルエチルケトンとの混合物を用いた。実施例14の防錆金属部材におけるコート層は、コート層100質量%に対して、約27質量%の樹脂材料と、約53質量%の体質顔料と、約10質量%の防錆顔料と、約10質量%の着色顔料とを含む。また、実施例14におけるコート粉体材料の撹拌時間は180分であった。
(実施例15)
実施例15の防錆金属部材は、コート塗料の組成以外は実施例1の防錆金属部材と同じである。実施例15の防錆金属部材では、コート塗料として、7質量部のエポキシ樹脂と、7質量部のフェノール樹脂と、21質量部のケイ酸マグネシウムと、4質量部のリン酸亜鉛と、5質量部の酸化チタンと、56質量部のメチルエチルケトンとの混合物を用いた。実施例15の防錆金属部材におけるコート層は、コート層100質量%に対して、約32質量%の樹脂材料と、約48質量%の体質顔料と、約9質量%の防錆顔料と、約11質量%の着色顔料とを含む。また、実施例15におけるコート粉体材料の撹拌時間は180分であった。
(実施例16)
実施例16の防錆金属部材は、コート塗料の組成以外は実施例1の防錆金属部材と同じである。実施例16の防錆金属部材では、コート塗料として、7質量部のエポキシ樹脂と、7質量部のフェノール樹脂と、21質量部のケイ酸マグネシウムと、6質量部のリン酸亜鉛と、5質量部の酸化チタンと、54質量部のメチルエチルケトンとの混合物を用いた。実施例16の防錆金属部材におけるコート層は、コート層100質量%に対して、約30質量%の樹脂材料と、約46質量%の体質顔料と、約13質量%の防錆顔料と、約11質量%の着色顔料とを含む。また、実施例16におけるコート粉体材料の撹拌時間は180分であった。
(実施例17)
実施例17の防錆金属部材は、コート塗料の組成以外は実施例1の防錆金属部材と同じである。実施例17の防錆金属部材では、コート塗料として、7質量部のエポキシ樹脂と、7質量部のフェノール樹脂と、21質量部のケイ酸マグネシウムと、5質量部のリン酸カルシウム(防錆顔料)と、5質量部の酸化チタンと、55質量部のメチルエチルケトンとの混合物を用いた。実施例17の防錆金属部材におけるコート層は、コート層100質量%に対して、約31質量%の樹脂材料と、約47質量%の体質顔料と、約11質量%の防錆顔料と、約11質量%の着色顔料とを含む。また、実施例17におけるコート粉体材料の撹拌時間は180分であった。
(実施例18)
実施例18の防錆金属部材は、コート塗料の組成以外は実施例1の防錆金属部材と同じである。実施例18の防錆金属部材では、コート塗料として、7質量部のエポキシ樹脂と、7質量部のフェノール樹脂と、21質量部のケイ酸マグネシウムと、5質量部のリン酸マグネシウム(防錆顔料)と、5質量部の酸化チタンと、55質量部のメチルエチルケトンとの混合物を用いた。実施例18の防錆金属部材におけるコート層は、コート層100質量%に対して、約31質量%の樹脂材料と、約47質量%の体質顔料と、約11質量%の防錆顔料と、約11質量%の着色顔料とを含む。また、実施例18におけるコート粉体材料の撹拌時間は180分であった。
(実施例19)
実施例19の防錆金属部材は、コート塗料の組成以外は実施例1の防錆金属部材と同じである。実施例19の防錆金属部材では、コート塗料として、7質量部のエポキシ樹脂と、7質量部のフェノール樹脂と、21質量部のケイ酸マグネシウムと、5質量部のリン酸アルミニウム(防錆顔料)と、5質量部の酸化チタンと、55質量部のメチルエチルケトンとの混合物を用いた。実施例19の防錆金属部材におけるコート層は、コート層100質量%に対して、約31質量%の樹脂材料と、約47質量%の体質顔料と、約11質量%の防錆顔料と、約11質量%の着色顔料とを含む。また、実施例19におけるコート粉体材料の撹拌時間は180分であった。
(実施例20)
実施例20の防錆金属部材は、コート塗料の組成以外は実施例1の防錆金属部材と同じである。実施例20の防錆金属部材では、コート塗料として、7質量部のエポキシ樹脂と、7質量部のフェノール樹脂と、21質量部のケイ酸マグネシウムと、5質量部の亜リン酸亜鉛(防錆顔料)と、5質量部の酸化チタンと、55質量部のメチルエチルケトンとの混合物を用いた。実施例20の防錆金属部材におけるコート層は、コート層100質量%に対して、約31質量%の樹脂材料と、約47質量%の体質顔料と、約11質量%の防錆顔料と、約11質量%の着色顔料とを含む。また、実施例20におけるコート粉体材料の撹拌時間は180分であった。
(実施例21)
実施例21の防錆金属部材は、コート塗料の組成以外は実施例1の防錆金属部材と同じである。実施例21の防錆金属部材では、コート塗料として、7質量部のエポキシ樹脂と、7質量部のフェノール樹脂と、21質量部のケイ酸マグネシウムと、5質量部の亜リン酸カルシウム(防錆顔料)と、5質量部の酸化チタンと、55質量部のメチルエチルケトンとの混合物を用いた。実施例21の防錆金属部材におけるコート層は、コート層100質量%に対して、約31質量%の樹脂材料と、約47質量%の体質顔料と、約11質量%の防錆顔料と、約11質量%の着色顔料とを含む。また、実施例21におけるコート粉体材料の撹拌時間は180分であった。
(実施例22)
実施例22の防錆金属部材は、コート塗料の組成以外は実施例1の防錆金属部材と同じである。実施例22の防錆金属部材では、コート塗料として、7質量部のエポキシ樹脂と、7質量部のフェノール樹脂と、21質量部のケイ酸マグネシウムと、5質量部の亜リン酸マグネシウム(防錆顔料)と、5質量部の酸化チタンと、55質量部のメチルエチルケトンとの混合物を用いた。実施例22の防錆金属部材におけるコート層は、コート層100質量%に対して、約31質量%の樹脂材料と、約47質量%の体質顔料と、約11質量%の防錆顔料と、約11質量%の着色顔料とを含む。また、実施例22におけるコート粉体材料の撹拌時間は180分であった。
(実施例23)
実施例23の防錆金属部材は、コート塗料の組成以外は実施例1の防錆金属部材と同じである。実施例23の防錆金属部材では、コート塗料として、7質量部のエポキシ樹脂と、7質量部のフェノール樹脂と、21質量部のケイ酸マグネシウムと、5質量部の亜リン酸アルミニウム(防錆顔料)と、5質量部の酸化チタンと、55質量部のメチルエチルケトンとの混合物を用いた。実施例23の防錆金属部材におけるコート層は、コート層100質量%に対して、約31質量%の樹脂材料と、約47質量%の体質顔料と、約11質量%の防錆顔料と、約11質量%の着色顔料とを含む。また、実施例23におけるコート粉体材料の撹拌時間は180分であった。
(実施例24)
実施例24の防錆金属部材は、コート塗料の組成以外は実施例1の防錆金属部材と同じである。実施例24の防錆金属部材では、コート塗料として、7質量部のエポキシ樹脂と、7質量部のフェノール樹脂と、21質量部のケイ酸マグネシウムと、5質量部のポリリン酸亜鉛(防錆顔料)と、5質量部の酸化チタンと、55質量部のメチルエチルケトンとの混合物を用いた。実施例24の防錆金属部材におけるコート層は、コート層100質量%に対して、約31質量%の樹脂材料と、約47質量%の体質顔料と、約11質量%の防錆顔料と、約11質量%の着色顔料とを含む。また、実施例24におけるコート粉体材料の撹拌時間は180分であった。
(実施例25)
実施例25の防錆金属部材は、コート塗料の組成以外は実施例1の防錆金属部材と同じである。実施例25の防錆金属部材では、コート塗料として、7質量部のエポキシ樹脂と、7質量部のフェノール樹脂と、21質量部のケイ酸マグネシウムと、5質量部のポリリン酸カルシウム(防錆顔料)と、5質量部の酸化チタンと、55質量部のメチルエチルケトンとの混合物を用いた。実施例25の防錆金属部材におけるコート層は、コート層100質量%に対して、約31質量%の樹脂材料と、約47質量%の体質顔料と、約11質量%の防錆顔料と、約11質量%の着色顔料とを含む。また、実施例25におけるコート粉体材料の撹拌時間は180分であった。
(実施例26)
実施例26の防錆金属部材は、コート塗料の組成以外は実施例1の防錆金属部材と同じである。実施例26の防錆金属部材では、コート塗料として、7質量部のエポキシ樹脂と、7質量部のフェノール樹脂と、21質量部のケイ酸マグネシウムと、5質量部のポリリン酸マグネシウム(防錆顔料)と、5質量部の酸化チタンと、55質量部のメチルエチルケトンとの混合物を用いた。実施例26の防錆金属部材におけるコート層は、コート層100質量%に対して、約31質量%の樹脂材料と、約47質量%の体質顔料と、約11質量%の防錆顔料と、約11質量%の着色顔料とを含む。また、実施例26におけるコート粉体材料の撹拌時間は180分であった。
(実施例27)
実施例27の防錆金属部材は、コート塗料の組成以外は実施例1の防錆金属部材と同じである。実施例27の防錆金属部材では、コート塗料として、14質量部のフェノール樹脂と、21質量部のケイ酸マグネシウムと、5質量部のポリリン酸アルミニウム(防錆顔料)と、5質量部の酸化チタンと、55質量部のメチルエチルケトンとの混合物を用いた。実施例27の防錆金属部材におけるコート層は、コート層100質量%に対して、約31質量%の樹脂材料と、約47質量%の体質顔料と、約11質量%の防錆顔料と、約11質量%の着色顔料とを含む。また、実施例27におけるコート粉体材料の撹拌時間は180分であった。
(実施例28)
実施例28の防錆金属部材は、コート塗料の組成以外は実施例1の防錆金属部材と同じである。実施例28の防錆金属部材では、コート塗料として、7質量部のエポキシ樹脂と、7質量部のフェノール樹脂と、21質量部のケイ酸マグネシウムと、5質量部のケイ酸ナトリウム(防錆顔料)と、5質量部の酸化チタンと、55質量部のメチルエチルケトンとの混合物を用いた。実施例28の防錆金属部材におけるコート層は、コート層100質量%に対して、約31質量%の樹脂材料と、約47質量%の体質顔料と、約11質量%の防錆顔料と、約11質量%の着色顔料とを含む。また、実施例28におけるコート粉体材料の撹拌時間は180分であった。
(実施例29)
実施例29の防錆金属部材は、コート塗料の組成以外は実施例1の防錆金属部材と同じである。実施例29の防錆金属部材では、コート塗料として、7質量部のエポキシ樹脂と、7質量部のフェノール樹脂と、21質量部のケイ酸マグネシウムと、5質量部のケイ酸カリウム(防錆顔料)と、5質量部の酸化チタンと、55質量部のメチルエチルケトンとの混合物を用いた。実施例29の防錆金属部材におけるコート層は、コート層100質量%に対して、約31質量%の樹脂材料と、約47質量%の体質顔料と、約11質量%の防錆顔料と、約11質量%の着色顔料とを含む。また、実施例29におけるコート粉体材料の撹拌時間は180分であった。
(実施例30)
実施例30の防錆金属部材は、コート塗料の組成以外は実施例1の防錆金属部材と同じである。実施例30の防錆金属部材では、コート塗料として、7質量部のエポキシ樹脂と、7質量部のフェノール樹脂と、21質量部のケイ酸マグネシウムと、5質量部のケイ酸リチウム(防錆顔料)と、5質量部の酸化チタンと、55質量部のメチルエチルケトンとの混合物を用いた。実施例30の防錆金属部材におけるコート層は、コート層100質量%に対して、約31質量%の樹脂材料と、約47質量%の体質顔料と、約11質量%の防錆顔料と、約11質量%の着色顔料とを含む。また、実施例30におけるコート粉体材料の撹拌時間は180分であった。
(実施例31)
実施例31の防錆金属部材は、コート塗料の組成以外は実施例1の防錆金属部材と同じである。実施例31の防錆金属部材では、コート塗料として、7質量部のエポキシ樹脂と、7質量部のフェノール樹脂と、21質量部のケイ酸マグネシウムと、2質量部のリン酸亜鉛と、5質量部の酸化チタンと、58質量部のメチルエチルケトンとの混合物を用いた。実施例31の防錆金属部材におけるコート層は、コート層100質量%に対して、約33質量%の樹脂材料と、約50質量%の体質顔料と、約5質量%の防錆顔料と、約12質量%の着色顔料とを含む。また、実施例31におけるコート粉体材料の撹拌時間は180分であった。
(実施例32)
実施例32の防錆金属部材は、コート塗料の組成以外は実施例1の防錆金属部材と同じである。実施例32の防錆金属部材では、コート塗料として、7質量部のエポキシ樹脂と、7質量部のフェノール樹脂と、21質量部のケイ酸マグネシウムと、8質量部のリン酸亜鉛と、5質量部の酸化チタンと、52質量部のメチルエチルケトンとの混合物を用いた。実施例32の防錆金属部材におけるコート層は、コート層100質量%に対して、約29質量%の樹脂材料と、約44質量%の体質顔料と、約17質量%の防錆顔料と、約10質量%の着色顔料とを含む。また、実施例32におけるコート粉体材料の撹拌時間は180分であった。
(実施例33)
実施例33の防錆金属部材は、コート粉体材料の撹拌時間(すなわちコート塗料における体質顔料の粒径)以外は実施例5の防錆金属部材と同じである。実施例33の防錆金属部材では、コート塗料として、7.5質量部のエポキシ樹脂と、7.5質量部のフェノール樹脂と、21質量部のケイ酸マグネシウムと、5質量部のリン酸亜鉛と、5質量部の酸化チタンと、54質量部のメチルエチルケトンとの混合物を用いた。実施例33の防錆金属部材におけるコート層は、コート層100質量%に対して、約33質量%の樹脂材料と、約46質量%の体質顔料と、約11質量%の防錆顔料と、約11質量%の着色顔料とを含む。また、実施例33におけるコート粉体材料の撹拌時間は20分であった。
(実施例34)
実施例34の防錆金属部材は、コート粉体材料の撹拌時間(すなわちコート塗料における体質顔料の粒径)以外は実施例5の防錆金属部材と同じである。実施例34の防錆金属部材では、コート塗料として、7.5質量部のエポキシ樹脂と、7.5質量部のフェノール樹脂と、21質量部のケイ酸マグネシウムと、5質量部のリン酸亜鉛と、5質量部の酸化チタンと、54質量部のメチルエチルケトンとの混合物を用いた。実施例34の防錆金属部材におけるコート層は、コート層100質量%に対して、約33質量%の樹脂材料と、約46質量%の体質顔料と、約11質量%の防錆顔料と、約11質量%の着色顔料とを含む。また、実施例34におけるコート粉体材料の撹拌時間は320分であった。
(実施例35)
実施例35の防錆金属部材は、コート粉体材料の撹拌時間(すなわちコート塗料における体質顔料の粒径)以外は実施例5の防錆金属部材と同じである。実施例35の防錆金属部材では、コート塗料として、7.5質量部のエポキシ樹脂と、7.5質量部のフェノール樹脂と、21質量部のケイ酸マグネシウムと、5質量部のリン酸亜鉛と、5質量部の酸化チタンと、54質量部のメチルエチルケトンとの混合物を用いた。実施例35の防錆金属部材におけるコート層は、コート層100質量%に対して、約33質量%の樹脂材料と、約46質量%の体質顔料と、約11質量%の防錆顔料と、約11質量%の着色顔料とを含む。また、実施例35におけるコート粉体材料の撹拌時間は5分であった。
(比較例1)
比較例1の防錆金属部材は、コート層がないこと以外は実施例1の防錆金属部材と同じである。
(比較例2)
比較例2の防錆金属部材は、コート塗料の組成以外は実施例1の防錆金属部材と同じである。比較例2の防錆金属部材では、コート塗料として、7質量部のエポキシ樹脂と、7質量部のフェノール樹脂と、21質量部のケイ酸マグネシウムと、5質量部の酸化チタンと、60質量部のメチルエチルケトンとの混合物を用いた。したがって、比較例2の防錆金属部材におけるコート層は、防錆顔料を含まない。比較例2の防錆金属部材におけるコート層は、コート層100質量%に対して、約35質量%の樹脂材料と、約53質量%の体質顔料と、約13質量%の着色顔料とを含む。また、比較例2におけるコート粉体材料の撹拌時間は180分であった。
(評価試験)
(1.防錆性能評価試験)
実施例1〜35および比較例1〜2の防錆金属部材について、防錆性能評価試験(JIS Z 2371に準拠する塩水噴霧試験)をおこなった。防錆性能評価試験は、各実施例および比較例の防錆金属部材5個ずつについておこなった。
防錆性能評価試験の結果を後述する表1〜表4に示す。なお、防錆性能評価試験開始後2000時間以上経過しても赤錆が発生しなかったものをAAAと評価した。試験開始後1500時間未満では赤錆が発生しないが、1500時間〜2000時間で赤錆が発生したものをAAと評価した。試験開始後1000時間未満では赤錆が発生しないが、1000時間〜1500時間で5個中1個の防錆金属部材に赤錆が発生したものをAと評価した。試験開始後1000時間未満では赤錆が発生しないが、1000時間〜1500時間で5個中2個〜5個の防錆金属部材に赤錆が発生したものをBと評価した。それ以外のものをCと評価した。なお、防錆性能評価試験の結果がAAA〜Bの範囲である防錆金属部材は、防錆性能に優れる。
(2.鉛筆硬度測定試験)
実施例1〜35および比較例1〜2の防錆金属部材について、コート層の鉛筆硬度を測定した。鉛筆硬度は、JIS K 5400.8.4.2にしたがって測定した。鉛筆硬度測定試験の結果を後述する表1〜表4に示す。なお、比較例1については、亜鉛複合皮膜のみの鉛筆硬度を測定した。
(3.耐剥離性能評価試験)
実施例1〜35および比較例1〜2の防錆金属部材について、耐剥離性能評価試験を行った。耐剥離性能評価試験は、各実施例および比較例の防錆金属部材それぞれ30個ずつをプライヤーで最大径に拡大し、目視にてコート層の剥離の有無を観察することでおこなった。なお、各実施例および比較例で用いた金属部材は、同じ寸法(板厚0.7mm、板巾8mm、直径(自由径)8.6mm)であった。耐剥離性能評価試験の結果を後述する表1〜表4に示す。なお30個の防錆金属部材中、コート層に剥離が生じたものの割合(%)が10%以下であったものをAAと評価し、10%を超え20%以下であったものをAと評価し、20%を超え30%以下であったものをBと評価し、30%を超えたものをCと評価した。なお、耐剥離性能評価試験の結果がAA〜Bの範囲である防錆金属部材は、コート層が剥離し難い。
(4.粒径測定試験)
体質顔料の一種であるケイ酸マグネシウムについて、粒径測定試験を行った。粒径は、レーザー回折散乱式粒度分布測定法に基づいて測定した。測定装置としては、株式会社島津製作所製 島津レーザー回折式粒度分布測定装置 SALD−2200多機能サンプラーを用いた。詳しくは、ビーズミルを用いケイ酸マグネシウムを各実施例および比較例と同じ条件で20分撹拌したもの(以下、試料1と呼ぶ)、および、180分撹拌したもの(以下、試料2と呼ぶ)を準備した。そして、試料1〜2をそれぞれ容器にとり、容器ごとよく振り混ぜた。次いで、測定装置のサンプラーバス中に、各試料の一部をそれぞれ適正濃度になるまで投入し、各試料をサンプラーによって約30秒間循環させた。なお、サンプラーバスは、予め分散溶媒(エチルアルコール)で満たし、ポンプをスタートさせておいた。各試料を約30秒間循環させた後に、測定装置によって、各試料をレーザー回折した。なお、このときの屈折率は1.70−0.00iであった。粒径測定試験の結果を図3および後述する表4に示す。
図3に示すように、ビーズミルで20分撹拌した試料1のレーザー回折散乱式粒度分布測定法による質量累積粒径D90(以下、単にD90と略する)の値は18.613μmであった。換言すると、試料1(ビーズミルで20分撹拌した体質顔料)の10質量%は粒子径18.613μm以上であった。また、ビーズミルで180分撹拌した試料2のD90の値は15.602μmであった。換言すると、試料2(ビーズミルで180分撹拌した体質顔料)の10質量%は粒子径15.602μm以上であった。なお、D90は、レーザー回折した各試料の全量を100質量%として、各試料の粒子径を小径側から数えて90質量%まで累積した値である。
この結果から、コート粉体材料をビーズミルで180分撹拌した実施例1〜32および比較例2において、コート塗料およびコート層に含まれる体質顔料のD90は、15.602μmに近似した値であると推測される。また、コート粉体材料をビーズミルで20分撹拌する場合には、コート塗料およびコート層に含まれる体質顔料のD90は、18.613μmに近似した値であると推測される。参考までに、コート粉体材料をビーズミルで20分撹拌した実施例33において、コート塗料およびコート層に含まれる体質顔料のD90は18.613μmに近似した値(18.6μm)である(表4)。さらに、コート粉体材料をビーズミルで5分撹拌した実施例35において、コート塗料およびコート層に含まれる体質顔料のD90は、実施例33におけるD90と同じ18.6μmである。このため、ビーズミル時間が20分以内であれば、コート塗料およびコート層に含まれる体質顔料のD90を18μm以上に保ち得る。
また、図3には示さないが、ビーズミルを用いケイ酸マグネシウムを各実施例および比較例と同じ条件で320分撹拌した試料のD90は13.2μmであった。したがって、コート粉体材料をビーズミルで320分撹拌すると、コート塗料およびコート層に含まれる体質顔料のD90は、15.602μmに近似した値になると推測される。参考までに、実施例34はコート粉体材料をビーズミルで320分撹拌した例であり、実施例34のコート塗料およびコート層に含まれる体質顔料のD90は、13.2μmである(表4)。
Figure 2009078263
Figure 2009078263
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表1〜4に示すように、比較例1〜2の防錆金属部材の防錆性能がCであるのに対し、実施例1〜35の防錆金属部材の防錆性能はAAA〜Bである。すなわち、実施例1〜35の防錆金属部材は、比較例1〜2の防錆金属部材に比べて防錆性能に優れる。これは、実施例1〜35の防錆金属部材がコート層を持つのに対し比較例1の防錆金属部材はコート層を持たないこと、および、実施例1〜35の防錆金属部材におけるコート層(コート塗料)には防錆顔料が配合されているのに対し比較例2の防錆金属部材におけるコート層(コート塗料)には防錆顔料が配合されていないこと、に由来すると考えられる。
また、表1〜4に示すように、実施例1〜35の防錆金属部材の耐剥離性能はAA〜Bの範囲内である。この結果から、実施例1〜35の防錆金属部材におけるコート層は剥離し難いことがわかる。これは、比較例1の防錆金属部材の鉛筆硬度が8Hであるのに対して、実施例1〜35の防錆金属部材の鉛筆硬度が2B〜4Hであることからも裏付けられる。すなわち、実施例1〜35の防錆金属部材における金属部材以外の部分(すなわち、亜鉛複合皮膜とコート層とからなる層)は、比較例の防錆金属部材における金属部材以外の部分(すなわち、亜鉛複合皮膜)に比べて軟質である。これは、コート層が亜鉛複合皮膜よりも軟質であるためであると考えられる。軟質なコート層は、金属部材の変形に追従して変形できる。よって、実施例1〜35の防錆金属部材におけるコート層は剥離し難い。
なお、比較例1の防錆金属部材はコート層を持たない。このため、比較例1の防錆金属部材にはコート層の剥離がみられなかった。
また、実施例7および実施例14の防錆金属部材におけるコート層では、顔料の沈降がみられた。これは、実施例7の防錆金属部材におけるコート塗料では樹脂材料の配合割合が比較的小さく、実施例14の防錆金属部材におけるコート塗料では体質顔料の配合割合が比較的大きいことに由来すると考えられる。この結果から、コート塗料100質量部に対する樹脂材料の配合割合は5質量部を超えるのが好ましいことがわかる。さらに、コート塗料100質量部に対する体質顔料の配合割合は27質量部未満であるのが好ましいことも判る。
なお、他の実施例(実施例1〜6、8〜13、15〜35)においては顔料の沈降がみられなかった。この結果から、コート塗料100質量部に対する樹脂材料の配合割合は10質量部以上であるのがより好ましいことが判る。さらに、コート塗料100質量部に対する体質顔料の配合割合は24質量部未満であるのがより好ましいことも判る。
また、実施例1〜5、7〜12、14〜31、33〜35の防錆金属部材は、実施例6の防錆金属部材に比べて、コート層の耐剥離性能に優れる。これは、実施例6の防錆金属部材におけるコート塗料は、樹脂材料の配合割合が比較的大きく、有機溶媒の配合割合が比較的小さいためだと考えられる。この結果から、コート塗料100質量部に対する樹脂材料の配合割合は20質量部未満であるのが好ましく、15質量部以下であるのがより好ましいことが判る。さらに、コート塗料100質量部に対する有機溶媒の配合割合は49質量部を超えるのが好ましく、52質量部以上であるのがより好ましいことも判る。
また、実施例1〜5、7〜12、14〜31、33〜35の防錆金属部材は、実施例13の防錆金属部材に比べて、コート層の耐剥離性能に優れる。これは、実施例13の防錆金属部材におけるコート塗料は、体質顔料の配合割合が比較的小さいためだと考えられる。この結果から、コート塗料100質量部に対する体質顔料の配合割合は15質量部を超えるのが好ましく、17質量部以上であるのがより好ましいことが判る。
また、実施例15〜31、33〜35の防錆金属部材は、実施例32の防錆金属部材に比べてコート層の耐剥離性能に優れる。これは、実施例32の防錆金属部材におけるコート塗料は、防錆顔料の配合割合が比較的大きく、有機溶媒の配合割合が比較的小さいためだと考えられる。この結果から、コート塗料100質量部に対する防錆顔料の配合割合は8質量部未満であるのが好ましく、6質量部以下であるのがより好ましいことが判る。
また、実施例1〜5、7〜12、14〜30、32〜35の防錆金属部材は、実施例31の防錆金属部材に比べて、防錆性能に優れる。これは、実施例31の防錆金属部材におけるコート塗料では、防錆顔料の配合割合が比較的小さいためだと考えられる。この結果から、コート塗料100質量部に対する防錆顔料の配合割合は2質量部を超えるのが好ましく、4質量部以上であるより好ましいことが判る。
ところで、表4に示すように、防錆金属部材の防錆性能には、コート塗料(およびコート層)に含まれる体質顔料の粒径が関与している。実施例5、33〜35の防錆金属部材における体質顔料の粒径および防錆性能を比較すると、粒径の大きい体質顔料を用いることで防錆性能を向上させ得ることが判る。これは、以下の理由によるものと考えられる。
図4に示すように、防錆金属部材1のコート層4および亜鉛複合皮膜3には、貫通孔状の欠陥9が生じる場合がある。この欠陥9は、コート塗料中の有機溶媒が蒸発する際の経路である。このため、欠陥9が生じるのは避け難い現象である。コート層4および亜鉛複合皮膜3に生じた欠陥9に水8が侵入すると、亜鉛複合皮膜3に含まれる亜鉛がイオン化し犠牲防食する。本発明の防錆金属部材1によると、この亜鉛の防錆作用によって、金属部材2の錆発生を抑制する。ところで、長期にわたって欠陥9に水8が侵入し続けた場合には、亜鉛複合皮膜3のなかで欠陥9付近に位置する亜鉛30がイオン化し尽くす。この場合には、亜鉛による犠牲防食作用がなくなるために、金属部材2に錆が生じる。一方、このとき亜鉛複合皮膜3のなかで欠陥9から離間している亜鉛は、イオン化せずに残存する。このため、この亜鉛に水8を供給してイオン化させれば、亜鉛の防錆作用を長期間維持できると考えられる。
亜鉛複合皮膜3のなかで欠陥9から離間している亜鉛に水8を供給するためには、コート層4に水8の通路を形成すればよい。コート層4において、体質顔料40と樹脂材料41との界面、防錆顔料42と樹脂材料41との界面、着色顔料43と樹脂材料41との界面には、僅かに空隙が生じる。このため、これらの界面は、水8の通路として利用できると考えられる。なお、防錆顔料42および着色顔料43の配合量および粒径は、体質顔料40の配合量および粒径に比べて大幅に小さい。このため、コート層4における水8の通路は、主として体質顔料40と樹脂材料41との界面(以下、通路界面と呼ぶ)で構成されると考えられる。
体質顔料40の粒径が大きい場合(図5)には、体質顔料40の粒径が小さい場合(図4)に比べて隣接する体質顔料40同士の距離が近くなる可能性が高い。隣接する体質顔料40同士の距離が近くなれば、隣接する通路界面同士が繋がる可能性が高くなり、通路界面がコート層4を厚さ方向に貫通する可能性が高くなる。以下、コート層4を厚さ方向に貫通する通路界面を貫通界面(図5中矢印で示す)と呼ぶ。
貫通界面の数が多い程、亜鉛複合皮膜3のなかで欠陥9から離間している亜鉛に十分な量の水8を供給し得る可能性が高くなる。換言すると、粒径の大きい体質顔料40を用いることで、貫通界面を多数形成でき、亜鉛複合皮膜3中の亜鉛を無駄なく利用できるため、防錆金属部材1の防錆性能が向上する。表4に示すように、体質顔料40の質量累積粒径D90が15μm以上(実施例5)であれば、優れた防錆性能を防錆金属部材1に付与できる。また、D90が18μm以上(実施例33)であれば、特に優れた防錆性能を防錆金属部材1に付与できる。なお、実施例33および35におけるD90は18μm以上であり、体質顔料40の質量平均粒径は8μm以上である。この結果から、体質顔料40の質量平均粒径を8μm以上にすることでも、特に優れた防錆性能を防錆金属部材1に付与できることが判る。
実施例1の防錆金属部材を模式的に表す斜視図である。 実施例1の防錆金属部材を模式的に表す断面図である。 粒径測定試験の結果を表すグラフである。 本発明の防錆金属部材におけるコート層の作用を模式的に表す説明図である。 本発明の防錆金属部材におけるコート層の作用を模式的に表す説明図である。
符号の説明
1:防錆金属部材 2:金属部材 3:亜鉛複合皮膜 4:コート層
40:体質顔料 41:樹脂材料 42:防錆顔料 43:着色顔料

Claims (16)

  1. 所定形状の金属部材と、
    該金属部材の上層に形成されている亜鉛複合皮膜と、
    コート塗料が該亜鉛複合皮膜の上層に塗布乾燥されてなるコート層と、を持ち、
    該コート塗料は、有機溶媒と該有機溶媒に溶解している樹脂材料とを含むコート基材と、該コート基材中に分散保持されている体質顔料および防錆顔料と、を含むことを特徴とする防錆処理された金属部材。
  2. 前記防錆顔料はリン酸塩とケイ酸塩との少なくとも一方を含む請求項1に記載の防錆処理された金属部材。
  3. 前記リン酸塩は、リン酸亜鉛、リン酸カルシウム、リン酸マグネシウム、リン酸アルミニウム、亜リン酸亜鉛、亜リン酸カルシウム、亜リン酸マグネシウム、亜リン酸アルミニウム、ポリリン酸亜鉛、ポリリン酸カルシウム、ポリリン酸マグネシウム、ポリリン酸アルミニウムから選ばれる少なくとも一種である請求項2に記載の防錆処理された金属部材。
  4. 前記ケイ酸塩は、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、ケイ酸リチウムから選ばれる少なくとも一種である請求項2または請求項3に記載の防錆処理された金属部材。
  5. 前記防錆顔料は、前記コート層100質量%に対して9〜13質量%含まれる請求項1〜請求項4の何れか一つに記載の防錆処理された金属部材。
  6. 前記体質顔料は、
    タルク、ケイ酸マグネシウム、硫酸アルミニウム、硫酸バリウムから選ばれる少なくとも一種であり、
    前記コート層100質量%に対して42〜50質量%含まれ、
    前記体質顔料のレーザー回折散乱式粒度分布測定法による質量累積粒径D90の値は18μm以上である請求項1〜請求項6の何れか一つに記載の防錆処理された金属部材。
  7. 前記有機溶媒は、
    トルエン、キシレン、エチルベンゼンから選ばれる少なくとも一種からなる芳香族系溶剤と、
    エチレングリコールモノブチルエーテル、ブタノール、メタノール、フェノールから選ばれる少なくとも一種からなるアルコール系溶剤と、
    メチルエチルケトン、メチルブチルケトンから選ばれる少なくとも一種からなるケトン系溶剤と、から選ばれる少なくとも一種である請求項1〜請求項6の何れか一つに記載の防錆処理された金属部材。
  8. 前記樹脂材料は、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、アクリル樹脂から選ばれる少なくとも一種である請求項1〜請求項7の何れか一つに記載の防錆処理された金属部材。
  9. 前記コート塗料は、10〜15質量部の樹脂材料と、4〜6質量部の前記防錆顔料と、17〜24質量部の前記体質顔料と、50〜59質量部の前記有機溶媒と、を含む請求項1〜請求項8の何れか一つに記載の防錆処理された金属部材。
  10. 前記コート層の鉛筆硬度はF〜Bである請求項1〜請求項9の何れか一つに記載の防錆処理された金属部材。
  11. 亜鉛複合皮膜の上層に形成されるコート層の材料となるコート塗料であって、
    有機溶媒と該有機溶媒に溶解している樹脂材料とを含むコート基材と、該コート基材中に分散保持されている体質顔料および防錆顔料と、を含むことを特徴とするコート塗料。
  12. 前記防錆顔料はリン酸塩とケイ酸塩との少なくとも一方を含む請求項11に記載のコート塗料。
  13. 前記リン酸塩は、リン酸亜鉛、リン酸カルシウム、リン酸マグネシウム、リン酸アルミニウム、亜リン酸亜鉛、亜リン酸カルシウム、亜リン酸マグネシウム、亜リン酸アルミニウム、ポリリン酸亜鉛、ポリリン酸カルシウム、ポリリン酸マグネシウム、ポリリン酸アルミニウムから選ばれる少なくとも一種である請求項12に記載のコート塗料。
  14. 前記ケイ酸塩は、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、ケイ酸リチウムから選ばれる少なくとも一種である請求項12または請求項13に記載のコート塗料。
  15. 前記コート塗料100質量部に対して4〜6質量部の前記防錆顔料を含む請求項11〜請求項14の何れか一つに記載のコート塗料。
  16. 前記体質顔料は、タルク、ケイ酸マグネシウム、硫酸アルミニウム、硫酸バリウムから選ばれる少なくとも一種であり、前記コート塗料100質量部に対して17〜24質量部含まれ、
    前記体質顔料のレーザー回折散乱式粒度分布測定法による質量累積粒径D90の値は18μm以上である請求項11〜請求項15の何れか一つに記載のコート塗料。
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