JP2009075248A - 防眩性ハードコートフィルム及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】内部の光拡散性と表面の凹凸を簡単な手段で自在に制御し得るハードコート層を有し、特に液晶表示装置などのカラーフィルターを備えた高精細タイプの画像表示装置のぎらつきを効果的に抑えることができ、かつモアレを目立たなくすることが可能な防眩性ハードコートフィルムを提供する。
【解決手段】基材フィルム上に、(A)活性エネルギー線硬化型化合物の硬化物、(B)熱可塑性樹脂及び(C)有機微粒子を、質量比100:0.3:1〜100:50:50の割合で含むハードコート層を有し、当該ハードコート層において、上記(A)成分と(B)成分とが相分離構造を形成しており、かつ内部ヘイズ値が5〜80%であることを特徴とする防眩性ハードコートフィルムである。
【選択図】なし

Description

本発明は、防眩性ハードコートフィルム及びその製造方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、相分離構造が形成され、内部ヘイズ値が特定の範囲にあるハードコート層を有し、特に液晶表示装置などのカラーフィルターを備えた高精細タイプの画像表示装置の防眩性フィルムとして好適な防眩性ハードコートフィルムに関するものである。
CRTやLCD、PDPなどのディスプレイにおいては画面に外部から光が入射し、この光が反射して表示画像を見難くすることがあり、特に近年ディスプレイの大型化に伴い、上記問題を解決することが、ますます重要な課題となってきている。これらの問題を解決する手段の一つとしてディスプレイ表面に防眩性(AG)ハードコートフィルムを貼付することが挙げられ、そして、このハードコートフィルムに防眩性を付与させる手法については、(1)ハードコート層を形成するための硬化時に物理的手法で表面を粗面化する方法、(2)ハードコート層形成用のハードコート剤にフィラーを混入する方法、(3)ハードコート層形成用のハードコート剤に非相溶な2成分を混入し、それらの相分離を利用する方法、の3種類に大別することができる。これらはいずれも表面に微細凹凸を形成することにより外光の正反射を抑え、蛍光灯などの外光の写り込みを防止している。しかし、近年主流となってきた高精細タイプのLCDに上記方法で作製した防眩性フィルムを使用した場合、表面凹凸構造の凸部とカラーフィルターのブラックマトリックスが重なった箇所において、映像光が散乱するためにその部分がぎらついて光るいわゆるぎらつき現象が発現する。この問題を解決するために高精細LCD用AGフィルムでは、ぎらつき防止効果を付与するための内部光拡散性を持たせた層を1層設けることが検討されている。例えば特許文献1、特許文献2などでは基材フィルムの上に光拡散層と防眩層の2層を形成した防眩フィルムについて記載されているし、特許文献3では、フィルムの1方に防眩層を形成し、他方の面に光拡散層を形成させている。これらの手法ではぎらつき防止のための光拡散性能と防眩層の2層が必要であった。また特許文献4、特許文献5などでは、1層中に屈折率の異なる透光性微粒子を含有させることで光拡散性と防眩性を併せ持つ防眩フィルムが提案されている。いずれの方法にしても光拡散性を微粒子を用いることで達成しており、コート剤中の微粒子の凝集、沈降などの問題を考慮する必要があった。
一方、内部光拡散層形成の別の手法として非相溶な2成分のミクロな相分離を利用する方法がある。非相溶な2成分の相分離を利用することで表面凹凸、内部の光拡散性の両方を作り出すことが可能であるが、この技術においては、一方の物性値を固定して、もう一方の物性値を変化させるという操作を行うために、要求される表面凹凸、光拡散性の組み合わせを満たす相分離構造を作り出すのが非常に困難であった。
他方、LCDの高精細化に伴う別の問題点として、導光板あるいは輝度向上フィルムとカラーフィルターの干渉に由来して観察されるモアレの問題が近年浮上してきている。モアレとはなんらかの規則模様を重ね合わせた結果、それらの周期のずれにより視覚的に発生する縞模様を指し、ディスプレイの視認性に影響を与えるものである。しかしながら、従来の高精細タイプの防眩性ハードコートフィルムは、像鮮明度に優れるため、LCDの高精細化に伴い現れ始めた上記モアレを目立たなくすることは非常に難しいという問題があった。
特開2001−305314号公報 特開2003−302506号公報 特開2004−271666号公報 特許第3507719号公報 特許第3515401号公報
本発明は、このような事情のもとで、内部の光拡散性と表面の凹凸を簡単な手段で自在に制御し得るハードコート層を有し、特に液晶表示装置などのカラーフィルターを備えた高精細タイプの画像表示装置のぎらつきを効果的に抑えることができ、かつモアレを目立たなくすることが可能な防眩性ハードコートフィルムを提供することを目的とするものである。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、活性エネルギー線硬化型化合物と熱可塑性樹脂と有機微粒子とを特定の割合で含むと共に、特定の性状を有する溶媒混合物を含むハードコート層形成材料を用いて基材フィルム上に塗膜層を形成し、これに活性エネルギー線を照射して硬化させることにより、上記活性エネルギー線硬化型化合物の硬化物と熱可塑性樹脂とが相分離構造を形成し、所望の内部に光拡散性を、表面に凹凸を有するハードコート層が形成されること、そして像鮮明度を一定値以下に下げることで、モアレを目立たなくすることが可能となることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明は、
[1]基材フィルム上に、(A)活性エネルギー線硬化型化合物の硬化物、(B)熱可塑性樹脂及び(C)有機微粒子を、質量比100:0.3:1〜100:50:50の割合で含むハードコート層を有し、当該ハードコート層において、上記(A)成分と(B)成分とが相分離構造を形成しており、かつ内部ヘイズ値が5〜80%であることを特徴とする防眩性ハードコートフィルム、
[2](C)有機微粒子が球状である上記[1]項に記載の防眩性ハードコートフィルム、
[3]ハードコート層が、相分離による表面凹凸を形成してなる上記[1]又は[2]項に記載の防眩性ハードコートフィルム、
[4]ハードコート層表面の算術平均粗さRaが、0.015〜0.3μmである上記[1]〜[3]項のいずれかに記載の防眩性ハードコートフィルム、
[5]ハードコート層の像鮮明度が、150以下である上記[1]〜[4]項のいずれかに記載の防眩性ハードコートフィルム、及び
[6]基材フィルム上に、ハードコート層形成材料を用いて塗膜層を形成し、次いでこの塗膜層に活性エネルギー線を照射してハードコート層を形成させ、ハードコートフィルムを製造する方法であって、
上記ハードコート層形成材料が、(A')活性エネルギー線硬化型化合物と、(B)熱可塑性樹脂と、(C)有機微粒子とを質量比100:0.3:1〜100:50:50の割合で含むと共に、(D)前記(A')成分と(B)成分に対する良溶媒と、(E)前記(B)成分に対する貧溶媒とを質量比99:1〜10:90の割合で含むものである、
ことを特徴とする上記[1]項に記載の防眩性ハードコートフィルムの製造方法、
を提供するものである。
本発明によれば、内部の光拡散性と表面の凹凸を簡単な手段で自在に制御し得るハードコート層を有し、特に液晶表示装置などのカラーフィルターを備えた高精細タイプの画像表示装置のぎらつきを効果的に抑えることができ、かつモアレを目立たなくすることが可能な防眩性ハードコートフィルムを提供することができる。
具体的には、非相溶な2成分の相分離を用いた、防眩性ハードコートフィルム作製において、2成分の溶解性、コーティング時に使用する溶媒種により、表面凹凸や内部ヘイズを持つ防眩性ハードコートフィルムが作製可能であるが、ある構造の表面凹凸と内部ヘイズを持つ防眩性ハードコートフィルム作製用コート剤に有機微粒子を適量添加したコート剤を、有機微粒子未添加時と同様の条件にて塗工することにより、表面形状はほとんど変化ないまま内部ヘイズ値のみを変化させることができ、設計が非常に容易となる。さらに像鮮明度を一定値以下に下げることによりモアレを目立たなくすることも可能となる。
本発明の防眩性ハードコートフィルムにおいては、防眩性を付与するために必要な、ハードコート層の表面凹凸と内部ヘイズを、表面凹凸は相分離、内部ヘイズは主に有機微粒子によって発現させる。内部ヘイズは相分離によっても発現可能であるが、有機微粒子によって増加可能なので、相分離の形態は目的とする表面状態を形成し、かつ内部ヘイズがなるべく低いものが望ましい。また、モアレ隠蔽性を高めるために像鮮明度も低いことが望ましい。
本発明の防眩性ハードコートフィルムは、基材フィルム上に、(A)活性エネルギー線硬化型化合物の硬化物、(B)熱可塑性樹脂及び(C)有機微粒子を、質量比100:0.3:1〜100:50:50の割合で含むハードコート層を有し、当該ハードコート層において、上記(A)成分と(B)成分とが相分離構造を形成しており、かつ内部ヘイズ値が5〜80%であることを特徴とする。
[基材フィルム]
この基材フィルムについては特に制限はなく、従来光学用ハードコートフィルムの基材として公知のプラスチックフィルムの中から適宣選択して用いることができる。このようなプラスチックフィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステルフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、セロファン、ジアセチルセルロースフィルム、トリアセチルセルロースフィルム、アセチルセルロースブチレートフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリスルホンフィルム、ポリエーテルエーテルケトンフィルム、ポリエーテルスルホンフィルム、ポリエーテルイミドフィルム、ポリイミドフィルム、フッ素樹脂フィルム、ポリアミドフィルム、アクリル樹脂フィルム、ノルボルネン系樹脂フィルム、シクロオレフィン樹脂フィルム等を挙げることができる。
これらの基材フィルムは、透明、半透明のいずれであってもよく、また、着色されていてもよいし、無着色のものでもよく、用途に応じて適宜選択すればよい。例えば液晶表示体の保護用として用いる場合には、無色透明のフィルムが好適である。
これらの基材フィルムの厚さは特に制限はなく、状況に応じて適宜選定されるが、通常15〜250μm、好ましくは30〜200μmの範囲である。また、この基材フィルムは、その表面に設けられる層との密着性を向上させる目的で、所望により片面又は両面に、酸化法や凹凸化法などにより表面処理を施すことができる。上記酸化法としては、例えばコロナ放電処理、プラズマ処理、クロム酸処理(湿式)、火炎処理、熱風処理、オゾン・紫外線照射処理などが挙げられ、また、凹凸化法としては、例えばサンドブラスト法、溶剤処理法などが挙げられる。これらの表面処理法は基材フィルムの種類に応じて適宜選ばれるが、一般にはコロナ放電処理法が効果及び操作性などの面から、好ましく用いられる。
本発明においては、所望によりこの基材フィルムのハードコート層が形成される側の表面に、バリア層を設けることができる。このバリア層は、基材フィルム上にハードコート層形成用材料を用いてハードコート層を形成する際に、該ハードコート層形成用材料中の溶媒から、当該基材フィルムを保護するためのものである。
[ハードコート層]
本発明のハードコートフィルムにおいては、ハードコート層として、(A)活性エネルギー線硬化型化合物の硬化物、(B)熱可塑性樹脂及び(C)有機微粒子を含み、かつ上記(A)成分と(B)成分とが相分離構造を形成してなるものが用いられる。
(活性エネルギー線硬化型化合物)
上記(A)硬化物を形成する、(A')成分である活性エネルギー線硬化型化合物とは、電磁波又は荷電粒子線の中でエネルギー量子を有するもの、すなわち、紫外線又は電子線などを照射することにより、架橋、硬化する重合性化合物を指す。
このような活性エネルギー線硬化型化合物としては、例えば光重合性プレポリマー及び/又は光重合性モノマーを挙げることができる。また、重合性不飽和基含有有機化合物が結合したシリカ微粒子も用いることができる。上記光重合性プレポリマーには、ラジカル重合型とカチオン重合型があり、ラジカル重合型の光重合性プレポリマーとしては、例えばポリエステルアクリレート系、エポキシアクリレート系、ウレタンアクリレート系、ポリオールアクリレート系などが挙げられる。ここで、ポリエステルアクリレート系プレポリマーとしては、例えば多価カルボン酸と多価アルコールの縮合によって得られる両末端に水酸基を有するポリエステルオリゴマーの水酸基を(メタ)アクリル酸でエステル化することにより、あるいは、多価カルボン酸にアルキレンオキシドを付加して得られるオリゴマーの末端の水酸基を(メタ)アクリル酸でエステル化することにより得ることができる。
エポキシアクリレート系プレポリマーは、例えば、比較的低分子量のビスフェノール型エポキシ樹脂やノボラック型エポキシ樹脂のオキシラン環に、(メタ)アクリル酸を反応しエステル化することにより得ることができる。ウレタンアクリレート系プレポリマーは、例えば、ポリエーテルポリオールやポリエステルポリオールとポリイソシアネートの反応によって得られるポリウレタンオリゴマーを、(メタ)アクリル酸でエステル化することにより得ることができる。さらに、ポリオールアクリレート系プレポリマーは、ポリエーテルポリオールの水酸基を(メタ)アクリル酸でエステル化することにより得ることができる。これらの光重合性プレポリマーは1種用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
一方、カチオン重合型の光重合性プレポリマーとしては、エポキシ系樹脂が通常使用される。このエポキシ系樹脂としては、例えばビスフェノール樹脂やノボラック樹脂などの多価フェノール類にエピクロルヒドリンなどでエポキシ化した化合物、直鎖状オレフィン化合物や環状オレフィン化合物を過酸化物などで酸化して得られた化合物などが挙げられる。
また、光重合性モノマーとしては、例えば1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールアジペートジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジシクロペンテニルジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性リン酸ジ(メタ)アクリレート、アリル化シクロヘキシルジ(メタ)アクリレート、イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロピオン酸変性ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、プロピオン酸変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートなどの多官能アクリレートが挙げられる。これらの光重合性モノマーは1種用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよく、また、前記光重合性プレポリマーと併用してもよい。
さらに、活性エネルギー線硬化型化合物として重合性不飽和基含有有機化合物が結合したシリカ微粒子を用いることができる。このような化合物は、例えば平均粒径0.005〜1μm程度のシリカ微粒子表面のシラノール基に、該シラノール基と反応し得る官能基を有する重合性不飽和基含有有機化合物を反応させることにより、得ることができる。重合性不飽和基としては、例えばラジカル重合性のアクリロイル基やメタクリロイル基などが挙げられる。
前記シラノール基と反応し得る官能基を有する重合性不飽和基含有有機化合物としては、例えば一般式(I)
Figure 2009075248
(式中、R1は水素原子又はメチル基、R2はハロゲン原子又は
Figure 2009075248
で示される基である。)
で表される化合物などが好ましく用いられる。
このような化合物としては、例えばアクリル酸、アクリル酸クロリド、アクリル酸2−イソシアナートエチル、アクリル酸グリシジル、アクリル酸2,3−イミノプロピル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシランなど及びこれらのアクリル酸誘導体に対応するメタクリル酸誘導体を用いることができる。これらのアクリル酸誘導体やメタクリル酸誘導体は単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらの重合性化合物は、所望により光重合開始剤を併用することができる。この光重合開始剤としては、ラジカル重合型の光重合性プレポリマーや光重合性モノマーに対しては、例えばベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイン−n−ブチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、アセトフェノン、ジメチルアミノアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−プロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−2(ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、ベンゾフェノン、p−フェニルベンゾフェノン、4,4'−ジエチルアミノベンゾフェノン、ジクロロベンゾフェノン、2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−ターシャリ−ブチルアントラキノン、2−アミノアントラキノン、2−メチルチオキサントン、2−エチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、ベンジルジメチルケタール、アセトフェノンジメチルケタール、p−ジメチルアミン安息香酸エステルなどが挙げられる。また、カチオン重合型の光重合性プレポリマーに対する光重合開始剤としては、例えば芳香族スルホニウムイオン、芳香族オキソスルホニウムイオン、芳香族ヨードニウムイオンなどのオニウムと、テトラフルオロボレート、ヘキサフルオロホスフェート、ヘキサフルオロアンチモネート、ヘキサフルオロアルセネートなどの陰イオンとからなる化合物が挙げられる。これらは1種用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよく、また、その配合量は、前記光重合性プレポリマー及び/又は光重合性モノマー100質量部に対して、通常0.2〜10質量部の範囲で選ばれる。
本発明において、前記活性エネルギー線硬化型化合物の硬化については、後述の本発明のハードコートフィルムの製造方法において詳述する。
((B)熱可塑性樹脂)
前記(A)成分である活性エネルギー線硬化型化合物の硬化物と共に、ハードコート層を構成する主要成分である(B)成分の熱可塑性樹脂としては、特に制限はなく様々な樹脂を用いることができるが、前記活性エネルギー線硬化型化合物との相分離性や、形成されるハードコート層の防眩性能の点などから、ポリエステル系樹脂、ポリエステルウレタン系樹脂、アクリル系樹脂などが好適である。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ここで、ポリエステル系樹脂としては、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール、水素化ビスフェノールA、ビスフェノールAのエチレンオキシドやプロピレンオキシド付加物などのアルコール成分の中から選ばれる少なくとも1種と、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、シクロヘキサン−1,4−ジカルボン酸、アジピン酸、アゼライン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸及びその酸無水物などのカルボン酸成分の中から選ばれる少なくとも1種とを縮重合させて得られた重合体などを挙げることができる。
また、ポリエステルウレタン系樹脂としては、前記のアルコール成分とカルボン酸成分とを縮重合させて得られた末端にヒドロキシル基を有するポリエステルポリオールに、各種のポリイソシアナート化合物を反応させて得られた重合体などを挙げることができる。
さらに、アクリル系樹脂としては、アルキル基の炭素数が1〜20の(メタ)アクリル酸アルキルエステルの中から選ばれる少なくとも1種の単量体の重合体、又は前記の(メタ)アクリル酸アルキルエステルと他の共重合可能な単量体との共重合体などを挙げることができる。
これらの中で、特にポリエステル系樹脂及び/又はポリエステルウレタン系樹脂が好ましい。
((C)有機微粒子)
当該ハードコート層は、内部の光拡散性を増強し、所望の内部ヘイズ値を有するハードコートフィルムを得るために、(C)成分として有機微粒子を含有する。この有機微粒子は、透明有機微粒子が好ましく、例えばシリコーン樹脂、ポリメタクリル酸メチル、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリアクリルスチレン、ポリ塩化ビニル、メラミン樹脂などの微粒子を用いることができる。
有機微粒子の形状としては、真球状のもの、あるいは長径/短径比が1より大きく、1.5以下程度の卵型やラグビーボール型などの球状のものが好ましい。また、レーザ回折散乱法により測定される平均粒径が、1〜20μm程度、好ましくは2〜10μmであって、粒度分布の狭いものが好適である。
この有機微粒子は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
当該ハードコート層における前記(A)成分の活性エネルギー線硬化型化合物の硬化物と、前記(B)成分の熱可塑性樹脂と、(C)成分の有機微粒子との含有比率は、質量基準で100:0.3:1〜100:50:50の範囲で選定される。(A)成分100質量部に対し、(B)成分の含有量が0.3質量部以上であれば、ハードコート層の内部に光拡散性が付与されると共に、表面に微細な凹凸構造が形成され、50質量部以下であれば、該ハードコート層は良好な硬度(耐擦傷性)を有するものになる。また、(A)成分100質量部に対し、(C)成分の含有量が1質量部以上であれば、ハードコート層内部の光拡散性の増強効果が発揮され、50質量部以下であれば、該ハードコート層は良好な硬度(耐擦傷)を有するものになる。上記(A)成分と(B)成分と(C)成分との含有比率は、質量基準で好ましくは100:0.5:1〜100:50:50、より好ましくは100:1:5〜100:45:45である。
本発明においては、所望により、上記有機微粒子と共に、透明無機微粒子を適宜配合することができる。透明無機微粒子としては、例えば粒径0.1〜10μm程度のシリカ微粒子が挙げられる。
(相分離構造)
当該ハードコート層においては、前述の(A)成分である活性エネルギー線硬化型化合物の硬化物と、前述の(B)成分である熱可塑性樹脂とは、相分離構造を形成している。
この相分離構造については、顕微鏡にて観察される表面の相分離構造が、(1)均一な海/島構造であり、その島の大きさが直径2μm〜20μmの範囲である、(2)不均一な大きさの島を持った海/島構造であり、その島の最大直径が2μm〜50μmの範囲である、(3)連続変調構造を形成する、のいずれかであることが好ましい。(1)の構造の場合、島の直径が2μm未満だと十分な防眩性が発揮されず、逆に20μmを超えると、ぎらつきが発生する。(2)の構造の場合、もっとも大きな島の直径が2μm未満であると十分な防眩性が発揮されず、逆に50μmを超えると、ぎらつきが発生する。(3)の構造については、ハードコート層の形成に溶媒に溶かしたコート剤を塗工して乾燥後、活性エネルギー線を照射する方法を採用する限り、良好な光学物性を示す。
当該ハードコート層は、前述のように(A)成分と(B)成分とが相分離構造を形成しており、そして、内部ヘイズ値が5〜80%である。通常、光学用フィルム基材の内部ヘイズ値は、ほぼ0%であるので、ハードコート層の内部ヘイズ値を5〜80%とすることによりハードコートフィルムの内部ヘイズ値を5〜80%とすることができる。なお、内部ヘイズ値の測定方法については、後で説明する。
当該ハードコート層においては、相分離により、表面凹凸形状を形成することができる。ハードコート層表面の算術平均粗さRaは、防眩性の観点から、0.15〜0.3μmの範囲にあることが好ましい。表面粗さRaが0.015μm未満の場合、防眩性が発現しにくく、また、表面粗さRaが0.3μmを超える場合、ぎらつき、白さが発生するなどの問題が発生する。
なお、前記算術平均粗さRaは、JIS B 0601−1994に準拠して測定した値である。
本発明においては、防眩性能を高める観点から、所望により、当該ハードコート層の表面に、凹凸形状をもつ治具を用いるなど、外力により、さらに物理的に凹凸を形成させてもよい。
当該ハードコート層の厚さは、0.5〜20μmの範囲が好ましい。この厚さが0.5μm未満ではハードコートフィルムの耐擦傷性が十分に発揮されないおそれがあるし、また20μmを超えるとハードコートフィルムにカールが発生するおそれがある。耐擦傷性及び60°グロス値のバランスなどの面から、このハードコート層のより好ましい厚さは1〜15μmの範囲であり、特に2〜10μmの範囲が好適である。
当該ハードコート層においては、さらに表面凹凸を有する防眩層が積層されていてもよい。防眩層は、活性エネルギー線硬化型材料の硬化物からなることが好ましい。この防眩層の厚さは、1〜20μm程度が適当であり、防眩層の表面粗さRaは、0.015〜0.3μmが好ましい。
次に、本発明の防眩性ハードコートフィルムの製造方法について説明する。
[防眩性ハードコートフィルムの製造方法]
本発明の防眩性ハードコートフィルムの製造方法は、基材フィルム上に、ハードコート層形成材料を用いて塗膜層を形成し、次いでこの塗膜層に活性エネルギー線を照射してハードコート層を形成させ、ハードコートフィルムを製造する方法であって、上記ハードコート層形成材料(以下、単にハードコート層用コート剤と称することがある。)が、(A')活性エネルギー線硬化型化合物と、(B)熱可塑性樹脂と、(C)有機微粒子とを質量比100:0.3:1〜100:50:50の割合で含むと共に、(D)前記(A')成分と(B)成分に対する良溶媒と、(E)前記(B)成分に対する貧溶媒とを質量比99:1〜10:90の割合で含むものであることを特徴とする。
上記ハードコート層用コート剤において、(A')成分100質量部に対し、(B)成分の含有量が0.3質量部以上であれば、形成されるハードコート層の内部に光拡散性が付与されると共に、表面に微細な凹凸構造が形成され、50質量部以下であれば、該ハードコート層は良好な硬度(耐擦傷性)を有するものになる。
また、(A')成分100質量部に対し、(C)成分の含有量が1質量部以上であれば、ハードコート層内部の光拡散性の増強効果が発揮され、50質量部以下であれば、該ハードコート層は良好な硬度(耐擦傷)を有するものになる。上記(A')成分と(B)成分と(C)成分との含有比率は、質量基準で好ましくは100:0.5:1〜100:50:50、より好ましくは100:1:5〜100:45:45である。
(溶媒)
当該ハードコート層用コート剤においては、溶媒として、(D)成分である前記(A')成分と(B)成分に対する良溶媒、及び(E)成分である前記(B)成分に対する貧溶媒からなる混合溶媒が用いられる。ここで、良溶媒及び貧溶媒とは、以下に示す方法で測定した溶解性を有する溶媒を指す。
対象となる試料の固形分3g相当に、溶解性を測定しようとする溶媒を全量が20gになるように加え、温度25℃にてかきまぜた場合に、均一で透明性を有する溶液が得られる時は、該試料に対し良溶媒であるとし、一方、にごり、分離が認められたものを、該試料に対し貧溶媒であるとする。
(B)成分の熱可塑性樹脂が、例えばポリエステル系樹脂又はポリエステルウレタン系樹脂である場合、前記樹脂に対する良溶媒としては、シクロヘキサノン、アセトン、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、メチルエチルケトンなどを例示することができる。一方、貧溶媒としては、トルエン、キシレン、メチルイソブチルケトン、エチルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテル、イソブタノール、イソプロパノール、エタノール、メタノール、ヘキサン、精製水などを例示することができる。
また、(B)成分の熱可塑性樹脂がアクリル系樹脂である場合、良溶媒としては、シクロヘキサノン、アセトン、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、キシレン、トルエン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、エチルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどを例示することができる。一方、貧溶媒としては、イソブタノール、イソプロパノール、エタノール、メタノール、ヘキサン、精製水などを例示することができる。
なお、前記の良溶媒、及び精製水を除く貧溶媒は、いずれも、通常用いられる活性エネルギー線硬化型化合物に対して、良溶媒である。本発明においては、(E)成分の溶媒の沸点が、(D)成分の溶媒の沸点よりも高いことが好ましい。
本発明においては、前記(D)成分の溶媒は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよく、前記(E)成分の溶媒は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
当該ハードコート層用コート剤における前記(D)成分の溶媒と前記(E)成分の溶媒の含有比率[(D):(E)]は、質量基準で99:1〜10:90の範囲で選定される。該含有比率が上記範囲にあれば、ハードコート層形成時において、良好な相分離が生じ、得られるハードコート層内部に光拡散性が付与されると共に、表面に微細な凹凸構造が形成されやすい。該含有比率は、質量基準で好ましくは97:3〜15:85、より好ましくは95:5〜40:60である。
(ハードコート層の形成)
当該ハードコート層用コート剤における溶媒の含有量に特に制限はないが、塗工に適した粘度のコート剤が得られるように、該含有量を適宜選定すればよいが、50〜95質量%が好ましい。
当該ハードコート層用コート剤には、前記(A')〜(E)成分以外に、本発明の効果が損なわれない範囲で、所望により、各種添加剤、例えば光重合開始剤、帯電防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、レベリング剤、消泡剤などを含有させることができる。なお、光重合開始剤は、前述のハードコート層の説明において記載したものと同様のものを使用することができる。
本発明においては、基材フィルム上に、又はその表面に所望により設けられたバリア層上に、前記のようにして調製されたハードコート層用コート剤を、従来公知の方法、例えば、バーコート法、ナイフコート法、ロールコート法、ブレードコート法、ダイコート法、グラビアコート法などを用いて、コーティングして塗膜を形成させ、乾燥後、これに活性エネルギー線を照射して該塗膜を硬化させることにより、ハードコート層が形成される。本発明において、バリア層上にハードコート層用コート剤を塗工する場合、該コート剤中の溶媒によって、基材フィルムが損傷を受けることがない。
活性エネルギー線としては、例えば紫外線や電子線などが挙げられる。上記紫外線は、高圧水銀ランプ、フュージョンHランプ、キセノンランプなどで得られ、照射量は、通常100〜500mJ/cm2であり、一方電子線は、電子線加速器などによって得られ、照射量は、通常150〜350kVである。この活性エネルギー線の中では、特に紫外線が好適である。なお、電子線を使用する場合は、重合開始剤を添加することなく、硬化膜を得ることができる。
(外力による凹凸の形成)
所望により行われるハードコート層表面に外力により物理的に凹凸を形成する方法としては、例えば、凹凸を転写する方法が挙げられる。具体的には、基材フィルムにハードコート層用コート剤を塗布し、溶媒を乾燥して得られた塗膜に、凹凸面を有するフィルム(凹凸フィルム)の凹凸面を貼り合わせ、その状態で活性エネルギー線を照射した後、凹凸フィルムを剥離除去する方法が挙げられる。凹凸フィルムを除去した後に、さらにエネルギー線を照射してもよい。エネルギー線の照射条件は、前述のハードコート層の形成の場合と同じ条件で行うことができる。凹凸フィルムとしては、活性エネルギー線である紫外線を透過するものが好ましく、例えば、エネルギー線硬化型樹脂とシリカなどのフィラーの混合物を塗布して硬化した層を有するポリエチレンテレフタレートフィルムや、表面にエンボス加工などにより凹凸を形成したポリエチレンフィルムなどが挙げられる。凹凸面の表面粗さRaは0.015〜0.5μmが好ましい。凹凸フィルムの表面粗さがこの範囲にあると、得られるハードコートフィルムの防眩性が良好となる。
(防眩層の形成)
所望によりハードコート層に積層される防眩層の形成方法としては、例えば、(1)活性エネルギー線硬化型化合物、熱可塑性樹脂及び溶媒を含む防眩層用コート剤をハードコート層に塗布、乾燥し、相分離による凹凸を形成し、活性エネルギー線を照射する方法、(2)活性エネルギー線硬化型化合物に無機微粒子や有機微粒子を配合した防眩層用コート剤をハードコート層上に塗布し、活性エネルギー線を照射する方法、(3)活性エネルギー線硬化型化合物を含む防眩層用コート剤をハードコート層に塗布した後、外力により凹凸を形成し、活性エネルギー線を照射する方法などが挙げられる。これらの方法で用いられる活性エネルギー線硬化型化合物、熱可塑性樹脂、溶媒、無機微粒子及び有機微粒子、外力による凹凸形成方法は、それぞれ本発明のハードコートフィルムの説明において記載したものと同じものを使用することができる。
[防眩性ハードコートフィルム]
このようにして形成された本発明の防眩性ハードコートフィルムは、内部ヘイズ値が5〜80%であることを要す。内部ヘイズ値が5%未満ではぎらつきを抑える性能が不十分であり、80%を超えると視認性が低下する。好ましい内部ヘイズ値は、15〜50%であり、20〜40%であることがより好ましい。さらに良好な耐擦傷性を有すると共に、以下に示す光学特性を有することが好ましい。
本発明の防眩性ハードコートフィルムにおいては、トータルヘイズ値及び60゜グロス値が防眩性の指標となり、トータルヘイズ値は5%以上が好ましく、また60゜グロス値は200以下が好ましい。トータルヘイズ値が5%未満では十分な防眩性が発揮されにくいし、また、60゜グロス値が200を超えると表面光沢度が大きく(光の反射が大きい)、防眩性に悪影響を及ぼす原因となる。ただし、トータルヘイズ値があまり高すぎると光透過性が悪くなり、好ましくない。また、像鮮明度の合計値は150以下が好ましい。この像鮮明度の合計値が150を超えると、モアレ隠蔽性の効果が十分に発揮されない。さらに、全光線透過率は88%以上が好ましく、88%未満では透明性が不十分となるおそれがある。なお、内部ヘイズ値については、前述で説明したとおりである。
防眩性、表示画質(視認性)、モアレ隠蔽性、光透過性、透明性などのバランスの面から、トータルヘイズ値は、より好ましくは10〜80%、像鮮明度の合計値は、より好ましくは20〜100、全光線透過率は、より好ましくは90%以上である。
なお、前記光学的特性の測定方法については、後で説明する。
本発明の防眩性ハードコートフィルムにおいては、必要により、最上層に、反射防止性を付与させるなどの目的で反射防止層、例えばシロキサン系被膜、フッ素系被膜などを設けることができる。この場合、該反射防止層の厚さは、0.05〜1μm程度が適当である。この反射防止層を設けることにより、太陽光、蛍光灯などによる反射から生じる画面の映り込みが解消され、また、表面の反射率を抑えることで、全光線透過率が上がり、透明性が向上する。なお、反射防止層の種類によっては、帯電防止性の向上を図ることができる。
本発明の防眩性ハードコートフィルムにおいては、基材フィルムのハードコート層とは反対側の面に、液晶表示体などの被着体に貼着させるための粘着剤層を形成させることができる。この粘着剤層を構成する粘着剤としては、光学用途に適した、例えばアクリル系粘着剤、ウレタン系粘着剤、シリコーン系粘着剤が好ましく用いられる。この粘着剤層の厚さは、通常5〜100μm、好ましくは10〜60μmの範囲である。
さらに、この粘着剤層の上に、必要に応じて剥離フィルムを設けることができる。この剥離フィルムとしては、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンなどの各種プラスチックフィルムに、シリコーン樹脂などの剥離剤を塗付したものなどが挙げられる。この剥離フィルムの厚さについては特に制限はないが、通常20〜150μm程度である。
本発明の防眩性ハードコートフィルムは、活性エネルギー線硬化型化合物の硬化物と熱可塑性樹脂とが相分離構造を形成すると共に、有機微粒子を含み、所望の光拡散性が付与され、かつ表面に凹凸が形成されたハードコート層を有し、特に液晶表示装置などのカラーフィルターを備えた高精細タイプの画像表示装置のぎらつきを効果的に抑えることができ、またモアレを目立たなくすることが可能な防眩性ハードコートフィルムとして好適である。
次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
なお、ハードコートフィルムの性能は、下記の方法に従って評価した。
(1)全光線透過率及びトータルヘイズ値
日本電色工業(株)製ヘイズメーター「NDH2000」を使用し、JIS K 7136に準拠して測定する。なお、トータルヘイズ値は、内部に起因するヘイズ値(内部ヘイズ値)と表面の凹凸に起因するヘイズ値との合計値を指す。
(2)60゜グロス値
日本電色工業(株)製グロスメーター「VG2000」を使用し、JIS K 7105に準拠して測定する。
(3)像鮮明度の合計値
スガ試験機(株)製写像性測定器「ICM−10P」を使用し、JIS K 7105に準拠して測定する。5種類のスリット(スリット幅:0.125mm、0.25mm、0.5mm、1mm及び2mm)の合計値を像鮮明度と表す。
(4)耐擦傷性
コート層表面をスチールウール(#0000)で擦り付けた際の傷付き度合いを目視観察した。○は傷が付かないことを示す。
(5)表面の算術平均粗さRa
(株)ミツトヨ製表面粗さ測定機「SV30000S4」を用い、JIS B 0601−1994に準拠してハードコートフィルムの最表層(ハードコート層、防眩層又は反射防止層)を測定する。
(6)内部ヘイズ値
アクリル系粘着剤[日本カーバイド社製、商品名「PE−121」]100質量部に、イソシアナート架橋剤[東洋インキ社製、商品名「BHS−8515」]2質量部、及びトルエン100質量部を加えて粘着剤溶液を作製した。厚さ50μmのポリエチレンテレフタレート[東洋紡績社製、商品名「A4300」]フィルムに、乾燥後の厚さが20μmになるように粘着剤溶液を塗布し、100℃で3分間乾燥して粘着シートを作製した。作製した粘着シートをハードコートフィルムのハードコート層に貼付して内部ヘイズ測定用試料とした。該粘着シートと内部ヘイズ測定用試料のヘイズ値を測定し、内部ヘイズ測定用試料のヘイズ値から粘着シートのヘイズ値を引いた値をハードコートフィルムの内部ヘイズ値とする。なお、実施例及び比較例で用いた基材フィルム(トリアセチルセルロースフィルム)の内部ヘイズ値を同様にして測定したところ0.01%未満であり無視できる値であった。なお、ヘイズ測定は日本電色工業(株)製ヘイズメーター「NDH2000」を使用し、JIS K 7136に準拠して測定を行う。
(7)ぎらつき
シャープ社製液晶ディスプレイ「AQUOS LC−20AX5」の表面の偏光板を剥がした表面に実施例及び比較例で得られたハードコートフィルムを用いて作製した偏光板を設置し、目視にて輝度のちらつきを観察する。なお、偏光板は、延伸ポリビニルアルコールにヨウ素を吸着させた偏光子の片面にハードコートフィルムを、もう一方の面にトリアセチルセルロース(以下「TAC」)フィルム[コニカミノルタオプト(株)製、商品名「KC8UX2M」]を貼合して作製した。
(8)相分離状態
キーエンス社製デジタル顕微鏡「VHX−100」にて表面の相分離状態を簡易的に確認し、スケールを用いて均一な海/島構造、不均一な大きさの島を持つ海/島構造の大きさを測定した。また、(株)日立ハイテクノロジー社製電解放出型走査電子顕微鏡「S−4700」にて表面及び断面の観察を行い表面のみならず深さ方向にも相分離構造が形成されている事を確認した。
(9)モアレ隠蔽性の確認
ガラス板に貼り付けた#380メッシュを2枚重ね合わせ、干渉縞(モアレ)を作りだした状態の上に作製したハードコートフィルムをのせ、モアレが目視にて観察できるかどうかを確認した。
調製例1 内部ヘイズ、表面凹凸両方を併せ持つ防眩性ハードコート層用コート剤Aの調製
(A')活性エネルギー線硬化型化合物として、紫外線(UV)硬化型ハードコート剤[トクシキ製、商品名「HCA150D クリヤー」、多官能アクリレートモノマーと多官能オリゴマーを含有する活性エネルギー線硬化型化合物67質量%、光重合開始剤3質量%、プロピレングリコールモノメチルエーテル30質量%]100質量部、(B)熱可塑性樹脂としてポリエステル樹脂[東洋紡績(株)製、商品名「バイロン20SS」、ポリエステル樹脂30質量%、トルエン56質量%、メチルエチルケトン14質量%]50質量部、(C)有機微粒子としてシリコーン微粒子[モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン製、商品名「トスパール120」]3質量部、及び希釈溶媒としてトルエン60質量部を均一に混合し、固形分40質量%の内部ヘイズ、表面凹凸両方を併せ持つ防眩性ハードコート層用コート剤Aを調製した。用いたシリコーン微粒子の形状は真球状(平均粒径2μm)であり、(A'):(B):(C)の比率(質量比)は、100:22:4である。
なお、上記の溶媒の中でトルエン及びプロピレングリコールモノメチルエーテルが(B)成分の貧溶媒(E)であり、その他は(A')成分、(B)成分の良溶媒(D)である。(D):(E)の比率(質量比)は5.6:94.4である。
調製例2 内部ヘイズ、表面凹凸両方を併せ持つ防眩性ハードコート層用コート剤Bの調製
シリコーン微粒子添加量を6質量部とする他は、調製例1と同様に調製を行い防眩性ハードコート層用コート剤Bを調製した。なお、(A'):(B):(C)の比率(質量比)は、100:22:9である。
調製例3 内部ヘイズ、表面凹凸両方を併せ持つ防眩性ハードコート層用コート剤Cの調製
(C)有機微粒子として、シリコーン微粒子に代えて真球状ポリスチレン微粒子[綜研化学製、商品名「SX350H」平均粒径3.5μm]を用いた以外は実施例1と同様に調製を行い、防眩性ハードコート層用コート剤Cを調製した。
調製例4 内部へイズを有しないが、表面凹凸を有する防眩性ハードコート層用コート剤Dの調製
シリコーン微粒子を添加しない他は調製例1と同様に調製を行った。
実施例1
厚さ80μmのトリアセチルセルロース(TAC)フィルム[コニカミノルタオプト(株)製、商品名「KC8UX2M」]の表面に、調製例1で得た上記コート剤Aを硬化膜厚が約4μmになるようにマイヤーバーで塗工した。50℃のオーブンで1分間乾燥させた後、高圧水銀ランプで300mJ/cm2の紫外線を照射し内部ヘイズ、表面凹凸両方を併せ持つ防眩性ハードコート層を形成した。
このハードコートフィルムの性能を第1表に示す。
実施例2
調製例1で得たコート剤Aの代わりに、調製例2で得たコート剤Bを用いた他は、実施例1と同様にして、防眩性ハードコート層を形成した。
得られたハードコートフィルムの性能を第1表に示す。
実施例3
100℃のオーブンで1分間乾燥させた他は、実施例1と同様にして防眩性ハードコート層を形成した。
得られたハードコートフィルムの性能を第1表に示す。
実施例4
調製例1で得たコート剤Aの代わりに、調製例3で得たコート剤Cを用いた他は、実施例1と同様にして、防眩性ハードコート層を形成した。
得られたハードコートフィルムの性能を第1表に示す。
比較例1
調製例1で得た塗工液Aの代わりに、調製例4で得たコート剤Dを用いた他は、実施例1と同様にして防眩性ハードコート層を形成した。
得られたハードコートフィルムの性能を第1表に示す。
Figure 2009075248
第1表から分かるように、実施例1、2及び4は、相分離状態が連続変調であって、ぎらつき、及びモアレが見られない。実施例3は、相分離状態が連続変調であって、ぎらつきは見られないが、像鮮明度が150より高く、モアレが見られる。
比較例1は、相分離状態が連続変調であって、モアレは見られないが、内部ヘイズ値が5%未満と小さく、ぎらつきが見られる。
本発明の防眩性ハードコートフィルムは、内部の光拡散性と表面の凹凸を簡単な手段で自在に制御し得るハードコート層を有し、特に液晶表示装置などのカラーフィルターを備えた高精細タイプの画像表示装置のぎらつきを効果的に抑えることができ、かつモアレを目立たなくすることが可能である。

Claims (6)

  1. 基材フィルム上に、(A)活性エネルギー線硬化型化合物の硬化物、(B)熱可塑性樹脂及び(C)有機微粒子を、質量比100:0.3:1〜100:50:50の割合で含むハードコート層を有し、当該ハードコート層において、上記(A)成分と(B)成分とが相分離構造を形成しており、かつ内部ヘイズ値が5〜80%であることを特徴とする防眩性ハードコートフィルム。
  2. (C)有機微粒子が球状である請求項1に記載の防眩性ハードコートフィルム。
  3. ハードコート層が、相分離による表面凹凸を形成してなる請求項1又は2に記載の防眩性ハードコートフィルム。
  4. ハードコート層表面の算術平均粗さRaが、0.015〜0.3μmである請求項1〜3のいずれかに記載の防眩性ハードコートフィルム。
  5. ハードコート層の像鮮明度が、150以下である請求項1〜4のいずれかに記載の防眩性ハードコートフィルム。
  6. 基材フィルム上に、ハードコート層形成材料を用いて塗膜層を形成し、次いでこの塗膜層に活性エネルギー線を照射してハードコート層を形成させ、ハードコートフィルムを製造する方法であって、
    上記ハードコート層形成材料が、(A')活性エネルギー線硬化型化合物と、(B)熱可塑性樹脂と、(C)有機微粒子とを質量比100:0.3:1〜100:50:50の割合で含むと共に、(D)前記(A')成分と(B)成分に対する良溶媒と、(E)前記(B)成分に対する貧溶媒とを質量比99:1〜10:90の割合で含むものである、
    ことを特徴とする請求項1に記載の防眩性ハードコートフィルムの製造方法。
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