JP2009074428A - 内燃機関の空燃比制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】酸素センサを用いた空燃比フィードバック制御において、理論空燃比への収束性を向上させる。
【解決手段】酸素センサの出力電圧Vに基づいて理論空燃比に対するリッチ・リーンを検出し、空燃比が理論空燃比に近づくように空燃比フィードバック補正係数LAMBDAを比例積分動作で変化させる。ここで、酸素センサの出力電圧Vがリッチ側の閾値VSRとリーン側の閾値VSLとで挟まれる領域を外れている状態の継続時間が所定時間を上回った場合に、フィードバックゲインをより大きく変更するようにした。
【選択図】図4

Description

本発明は、内燃機関の空燃比制御装置に関し、詳しくは、理論空燃比を境に出力が急変する酸素センサを用いて、内燃機関の空燃比をフィードバック制御する装置に関する。
特許文献1には、酸素センサによるリッチ・リーンの検出結果に基づく比例積分制御によって、混合気を理論空燃比で燃焼させる空燃比制御装置が開示されている。
特開2006−037875号公報
ところで、酸素センサでは、理論空燃比に対するリッチ・リーンのみが検出され、実際の空燃比と理論空燃比との偏差を検出できないため、空燃比が再度反転するまでの間、一定の積分分(フィードバックゲイン)で空燃比制御信号を徐々に変化させている。
ここで、前記積分分が過大であると、空燃比のオーバーシュートが発生し、逆に、前記積分分が過小であると、理論空燃比への収束が遅れるという問題が生じ、オーバーシュートの発生を抑止しつつ、応答良く理論空燃比(目標空燃比)に収束させることが困難であった。
本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、酸素センサを用いた空燃比フィードバック制御において、理論空燃比への収束性を向上させることを目的とする。
そのため請求項1記載の発明は、酸素センサによるリッチ・リーン検出に基づく空燃比フィードバック制御において、前記酸素センサの出力がリッチ側の閾値とリーン側の閾値とで挟まれる領域を外れている状態の継続時間が所定時間を上回った場合に、前記フィードバック制御手段におけるフィードバックゲインをより大きく変更するようにした。
上記発明によると、空燃比が理論空燃比から大きくずれることで、酸素センサの出力がリッチ側の閾値とリーン側の閾値とで挟まれる領域から外れ、かつ、センサ出力が前記領域を外れる状態が所定時間を越えて長くなった場合には、フィードバックゲインをそれまでの値(通常値)よりも大きな値に変更し、目標空燃比(理論空燃比)への収束応答を早める。
請求項2記載の発明では、内燃機関の温度が低いほど、前記領域を外れた状態でのフィードバックゲインの増大変化を抑制するようにした。
上記発明によると、センサ出力が前記領域を外れた状態が所定時間を超えると、フィードバックゲインをより大きくするが、機関温度が低い始動直後などでは、たとえセンサ出力が前記領域を外れる状態が長くなっても、フィードバックゲインの増大を小さく抑えて、オーバーシュートの発生を回避する。
請求項3記載の発明では、酸素センサの出力範囲を学習し、学習した出力範囲に応じて前記閾値を変更するようにした。
上記発明によると、酸素センサの最小出力値や最大出力値が劣化によって変化し、酸素センサの出力範囲が変化すると、変化後の出力範囲に基づいてリッチ側の閾値及び/又はリーン側の閾値を変更する。
請求項4記載の発明では、酸素センサの応答の劣化に対して、前記領域を外れた状態でのフィードバックゲインの増大変化を抑制するようにした。
上記発明によると、酸素センサの応答が劣化すると、排気空燃比(排気中酸素濃度)の変化に対する酸素センサの出力変化が遅れる結果、オーバーシュートが発生し易くなるため、前記領域を外れる状態が長く続いたときのフィードバックゲインの増大を抑制させてオーバーシュートの発生を回避する。
請求項5記載の発明では、内燃機関の過渡運転時のリッチエラー・リーンエラーが解消されて空燃比が反転し、前記空燃比制御信号が基準値に向けて戻るときに、前記フィードバックゲインを増大補正するようにした。
上記発明によると、内燃機関の過渡運転により、加速時にはリーンエラー(リーン側への空燃比のずれ)、減速時にはリッチエラー(リッチ側への空燃比のずれ)が生じ、この空燃比エラーを解消すべく、空燃比制御信号を変化させた結果空燃比が反転すると、増大補正したフィードバックゲインによって空燃比制御信号を基準値に向けて変化させ、過補正状態の速やかな解消を図る。
請求項6記載の発明では、内燃機関の過渡運転時のリッチエラー・リーンエラーが解消されて空燃比が反転し、前記空燃比制御信号が基準値に戻るまでの間、前記フィードバックゲインを増大補正するようにした。
上記発明によると、内燃機関の過渡運転時のリッチエラー・リーンエラー状態を解消するために基準値から大きく変化させた空燃比制御信号を、大きなフィードバックゲインで基準値にまで速やかに戻すことで、過剰補正状態を速やかに解消できる。
請求項7記載の発明では、理論空燃比に対するリッチ・リーンに基づき空燃比制御信号を積分分ずつ増減変化させる積分動作を含んで空燃比制御信号を設定し、前記酸素センサの出力がリッチ側の閾値とリーン側の閾値とで挟まれる領域を外れている状態の継続時間が所定時間を上回った場合に、前記積分分をより大きく変更するようにした。
上記発明によると、空燃比がリッチであれば、積分分ずつ空燃比制御信号を減少させて空燃比をリーン化させ、空燃比がリーンであれば、積分分ずつ空燃比制御信号を増大させて空燃比をリッチ化させ、理論空燃比に近づけるようにするが、酸素センサの出力がリッチ側或いはリーン側の閾値を上回る状態が継続すると、前記積分分をより大きな値に変更し、理論空燃比への収束応答を高める。
以下に本発明の実施の形態を説明する。
実施形態における内燃機関の空燃比制御装置のシステム構成を図1に示す。
図1において、内燃機関11は、車両用の火花点火ガソリン機関である。
前記内燃機関11の吸気管12には、吸入空気流量QAを検出するエアフローメータ13及びアクセルペダルと連動して吸入空気流量を制御するスロットル弁14が設けられる。
前記スロットル弁14下流の吸気マニホールドには、気筒毎に燃料噴射弁15が設けられる。
前記燃料噴射弁15は、エンジンコントロールユニット50から出力される噴射パルス信号によって開弁駆動され、所定圧力に調整された燃料を吸気ポート内に噴射する。
更に、内燃機関11の冷却ジャケット内の冷却水温度TWを検出する水温センサ16、クランク軸の角度を検出するクランク角センサ20、前記スロットル弁14の開度を検出するスロットルセンサ21などが設けられる。
前記エンジンコントロールユニット50では、前記クランク角センサ20から出力される信号に基づいて機関回転速度NEを算出する。
一方、排気管17には、CO,HCの酸化、及び、NOxの還元を行って排気を浄化する三元触媒コンバータ19が介装されている。
また、前記三元触媒コンバータ19の上流側の排気管17には、理論空燃比を境に出力が急変する酸素センサ18が設けられる。
前記酸素センサ18は、例えば、ジルコニア管の内外面に電極及び触媒作用をする白金をコーティングしてなり、ジルコニア管の内側(大気側)と外側(排気側)との間に、大気と排気中の酸素濃度との比に応じた起電力を発生する酸素濃淡電池であり、図2に示すように、理論空燃比よりもリッチ側では起電力が高く、理論空燃比よりもリーン側では起電力が低くなる特性のものである。
但し、酸素センサ18は、理論空燃比を境に出力が変化する特性のものであればよく、その構造は、前記ジルコニア管を備えるものに限定されず、例えばプレート型のセンサなどであっても良い。
前記エンジンコントロールユニット50は、CPU,ROM,RAM,A/D変換器及び入出力インタフェイス等から構成されるマイクロコンピュータを含んでなり、前述の酸素センサ18、エアフローメータ13、水温センサ16、クランク角センサ20、スロットルセンサ21などからの検出信号を入力し、燃料噴射弁15による燃料噴射量TIを制御する。
前記燃料噴射量TIは、基本燃料噴射量TP、加減速時に燃料噴射量を増減補正するための過渡補正分KAT、燃料噴射弁15の噴射パルスに対する作動遅れによって有効開弁時間が変動するのを補正するバッテリ電圧に応じた電圧補正量TS、実際の空燃比を理論空燃比に近づけるための空燃比フィードバック補正係数LAMBDA(空燃比制御信号)に基づいて、TI=(TP+KAT)×LAMBDA+TSとして算出される。
前記基本燃料噴射パルス幅TPは、エアフローメータ13で検出される吸入空気流量QA、クランク角センサ20の信号から求められる機関回転速度NE、冷却水温度TW等から演算される。
また、空燃比フィードバック補正係数LAMBDAは、前記酸素センサ18で検出される理論空燃比に対するリッチ・リーンに基づいて算出される。
前記空燃比フィードバック補正係数LAMBDAの演算においては、まず、前記酸素センサ18の出力電圧Vと理論空燃比相当の閾値電圧VSとを比較し、前記酸素センサ18の出力電圧Vが前記閾値電圧VSよりも高い場合には、空燃比が理論空燃比よりもリッチであると判断し、前記酸素センサ18の出力電圧Vが前記閾値電圧VSよりも低い場合には、空燃比が理論空燃比よりもリーンであると判断する(図2参照)。
そして、図3に示すように、空燃比がリーンからリッチに反転すると(出力電圧Vが閾値電圧VSを横切って増大変化すると)、空燃比フィードバック補正係数LAMBDAを、比例分Pだけステップ的に減少変化させ、その後、空燃比がリーンに反転するまで(出力電圧Vが閾値電圧VSを横切って減少変化するまで)の間、積分分Iによる傾きで空燃比フィードバック補正係数LAMBDAを徐々に減少変化させる。
空燃比フィードバック補正係数LAMBDAの減少変化による燃料噴射量TIの減少補正で、空燃比がリッチからリーンに反転すると(出力電圧Vが閾値電圧VSを横切って減少変化すると)、今度は、空燃比フィードバック補正係数LAMBDAを、比例分Pだけステップ的に増大変化させ、その後、空燃比がリッチに反転するまで(出力電圧Vが閾値電圧VSを横切って増大変化するまで)の間、積分分Iによる傾きで空燃比フィードバック補正係数LAMBDAを徐々に増大変化させる(図3参照)。
上記のエンジンコントロールユニット50による、比例積分動作による空燃比フィードバック補正係数LAMBDAの演算機能が、本実施形態におけるフィードバック制御手段に相当し、前記比例分P及び積分分Iがフィードバックゲインに相当する。
尚、前記空燃比フィードバック補正係数LAMBDAの基準値(初期値)は、実質的に燃料噴射量の増減補正を行わない1.0に予め設定されている。
ここで、本実施例に特徴的な構成として、前記エンジンコントロールユニット50が、前記フィードバックゲインを前記酸素センサ18の出力に基づいて変更するようになっており、該ゲイン変更処理の詳細を、図4〜図6のフローチャートに従って説明する。尚、図4,6のフローチャートに示すルーチンは所定微小時間毎或いは所定の機関回転数毎に実行されるものとする。
図4のフローチャートにおいて、ステップS101では、空燃比フィードバックの実行条件が成立しているか否かを判断する。
空燃比フィードバック条件としては、所定の機関負荷・機関回転速度領域であること、酸素センサ18が活性化していること、燃料カット中でないことなどを判断する。
前記所定の機関負荷とは、出力空燃比が要求される負荷域などの理論空燃比以外での燃焼が要求される負荷域を除く機関負荷領域であり、前記所定の機関回転速度領域とは、排温上昇を抑制するための燃料増量が行われる高回転域などを除く回転領域である。
前記空燃比フィードバックの実行条件は、所定の機関負荷・機関回転速度領域であって、かつ、酸素センサ18が活性化していて、かつ、燃料カット中でないことを原則とするが、これに限定されるものではなく、また、複数条件の全ての成立をもって空燃比フィードバックの実行条件の成立を判断させるのではなく、複数条件のうちの一部が成立しているときに空燃比フィードバックの実行条件の成立を判断させることができる。
空燃比フィードバック条件が成立している場合には、ステップS102へ進み、前記水温センサ16で検出された冷却水温度TW、及び、酸素センサ18の出力電圧Vを読み込む。
次のステップS103では、酸素センサ18の応答診断を行う。
前記応答診断は、例えば空燃比フィードバック制御状態であってかつ定常状態であるときの酸素センサ18の出力電圧V又は空燃比フィードバック補正係数LAMBDAの周期を計測し、該周期とそのときの運転条件(機関負荷・機関回転速度)に応じた基準周期とを比較し、実際の周期が基準周期よりも長いほど、酸素センサ18の応答が劣化していると判断できる。
また、酸素センサ18の出力電圧Vの変化速度(傾き)を検出し、該検出速度と、運転条件(機関負荷・機関回転速度)に応じた基準速度とを比較することによっても、酸素センサ18の応答を診断できる。
更に、理論空燃比を跨ぐように空燃比をステップ変化させ、この空燃比のステップ変化が、酸素センサ18で検出されるまでの時間を計測し、該計測時間と、運転条件(機関負荷・機関回転速度)に応じた基準時間とを比較することによっても、酸素センサ18の応答を診断でき、応答診断の方法は公知の全てを適用可能である。
ステップS103で酸素センサ18の応答診断を行うと、ステップS104では、そのときの冷却水温度TW(機関温度)に基づいて、積分分Iの増大補正値ΔIの補正係数K1を設定する。
具体的には、内燃機関11の完暖状態では、前記補正係数K1は1.0に設定され、完暖状態よりも温度が低くなるに従ってより小さい値に設定されるようにしてある。
これは、機関11の温度が低い場合には、吸気ポート壁面に付着する燃料量が増えるなどして空燃比制御の応答遅れが大きくなるため、機関温度が高いときと同じ積分分I(フィードバックゲイン)では、オーバーシュートが発生し易くなるためである。
尚、補正係数K1の設定に、本実施形態では、機関温度を代表する水温TWを用いたが、前記補正係数K1(積分分I)の適正は、吸気ポート部の温度に左右されるので、水温に代えて吸気ポートの温度を検出させることができる。
ステップS105では、前記ステップS103における応答診断の結果に基づいて、積分分Iの増大補正値ΔIの補正係数K2を設定する。
前記補正係数K2は、酸素センサ18の応答が初期状態であるときには1.0に設定され、酸素センサ18の応答劣化が進むほど(応答が遅くなるほど)、より小さい値に設定される。
酸素センサ18の応答が劣化すると、排気空燃比(排気中酸素濃度)の変化に対する酸素センサ18の出力変化が遅れる結果、オーバーシュートが発生し易くなるため、応答の劣化状態では、積分分I(フィードバックゲイン)の増大代を小さく補正してオーバーシュートの発生を回避する。
ステップS106では、酸素センサ18の出力電圧Vがリーン側の閾値VSL(<VS)を下回っているか否かを判断する。
そして、酸素センサ18の出力電圧Vがリーン側の閾値VSLを下回っている場合には、ステップS108へ進み、V<VSLとなってからの継続時間tが所定時間tsを越えたか否かを判断する。
前記酸素センサ18の出力電圧Vがリーン側の閾値VSLを下回っている場合には、空燃比が理論空燃比よりも大きくリーン側にずれたものと推定でき、しかも、大きくリーン側にずれた状態が長く続いている場合には、そのまま通常の積分分Iによる積分動作では、空燃比を反転させるのに長い時間を要することになると推定される。
そこで、ステップS108でV<VSLとなってからの継続時間tが所定時間tsを越えていると判断すると、ステップS109へ進んで、積分分I(フィードバックゲイン)を通常値よりもより大きな値に変更する。
具体的には、基本増大補正値ΔIに前記補正係数K1、K2を乗算して増大補正値を決定し、この増大補正値を通常の積分分Iに加算し、該加算結果を、今回の積分動作に用いる積分分I(積分分I=I+ΔI×K1×K2)とする。
前記通常の積分分Iは、固定値であっても良いし、機関負荷、機関回転速度に応じて可変に設定することができる。
一方、ステップS106でV≧VSLであると判断されると、ステップS107へ進み、酸素センサ18の出力電圧Vがリッチ側の閾値VSR(VSR>VS>VSL)を上回っているか否かを判断する。
そして、酸素センサ18の出力電圧Vがリッチ側の閾値VSRを上回っている場合には、ステップS108へ進み、V>VSRとなってからの継続時間tが所定時間tsを越えたか否かを判断する。
前記酸素センサ18の出力電圧Vがリッチ側の閾値VSRを上回っている場合には、空燃比が理論空燃比よりも大きくリッチ側にずれたものと推定でき、しかも、大きくリッチ側にずれた状態が長く続いている場合には、そのまま通常の積分分Iによる積分動作では、空燃比を反転させるのに長い時間を要することになると推定される。
そこで、ステップS108でV>VSRとなってからの継続時間tが所定時間tsを越えていると判断すると、ステップS109へ進んで、前述のように積分分I(フィードバックゲイン)を通常値よりもより大きな値に変更する(図7参照)。
上記のように、酸素センサ18の出力電圧Vが、リーン側の閾値VSLとリッチ側の閾値VSRとで挟まれる領域から外れ、しかも、前記領域から外れている継続時間が長くなると、積分分Iがそれまでの値(通常値)よりも大きな値に変更され、リッチ時には、空燃比フィードバック補正係数LAMBDAをより速く減少変化させ、リーン時には、空燃比フィードバック補正係数LAMBDAをより速く増大変化させることで、理論空燃比への収束を早めることができる。
また、通常にリッチ・リーンを一定周期で繰り返している場合には、たとえV<VSL又はV>VSRとなっても、t>tsの条件を満たさないことで、積分分Iがより大きな値に変更されることがないので、過大な積分分Iによって理論空燃比への収束性を悪化させることがない。
更に、積分分Iをより大きな値に変更するときに用いる増大補正値ΔIを、補正係数K1、K2で補正することで、そのときの機関温度及び酸素センサ18の応答劣化に応じて増大代が修正されるので、機関温度が低く壁流燃料量が多いために空燃比制御の応答遅れが大きくなるときや、酸素センサ18の応答劣化によって空燃比制御の応答遅れが大きくなるときに、過大な積分分Iによる積分動作でオーバーシュートが発生することを回避できる。
尚、前記基本増大補正値ΔIは、固定値であっても良いし、V<VSL又はV>VSRとなっている状態の継続時間が長くなるほどより大きな値に変化させることができる(図8参照)。
また、前記補正係数K1及び/又は補正係数K2による補正を省略することもできる。
一方、ステップS107でV≦VSRであると判断された場合には、酸素センサ18の出力電圧Vは、リーン側の閾値VSLとリッチ側の閾値VSRとで挟まれる領域内の値であることになり、この場合には、ステップS109を迂回して進む。
また、V<VSL又はV>VSRであっても、継続時間tが所定時間ts以下であるときにも、ステップS109を迂回して進む。
上記のようにして、積分動作に用いる積分分Iを決定すると、ステップS112へ進んで、比例分P,積分分Iを用いた比例・積分動作によって前記空燃比フィードバック補正係数LAMBDAを演算させる。
ところで、上記のように、本実施形態では、酸素センサ18の出力電圧Vが、リーン側の閾値VSLとリッチ側の閾値VSRとで挟まれる領域を外れたときに、積分分Iをより大きな値に変更するが、酸素センサ18の出力範囲が劣化等によって変動する(狭まる)と、センサ出力範囲とリーン側の閾値VSL及びリッチ側の閾値VSRとの相関が変化し、所期の積分動作を行わせることができなくなる場合がある。
例えば、酸素センサ18の最小出力値(リーン出力)が、劣化によって初期状態よりも大きくなった場合には、リーン出力範囲が狭まる結果、センサ出力がリーン側の閾値VSLを超え難くなり、また、リーン側の閾値VSLを下回っても、リッチ側の閾値VSRとリーン側の閾値VSLとで挟まれる領域内に直ぐに戻ってしまうことになる。
そして、酸素センサ18の出力が上記のような変化を示す場合には、積分分Iを有効に増大変化させることができなくなり、理論空燃比への収束応答が悪化することになる。
より具体的には、例えば、酸素センサ18の初期状態で出力が0V〜850mVの範囲内で変化するのに対して、劣化による最小出力値(リーン出力)の浮きによって出力範囲が50mV〜850mVに変化した場合に、リーン側の閾値が初期状態のままであると、センサ出力がリーン側の閾値を超え難くなり、また、リーン側の閾値を下回っても、リッチ側の閾値とリーン側の閾値とで挟まれる領域に直ぐに戻ってしまう。
従って、酸素センサ18の出力が最小出力に張り付くような空燃比ずれが発生しても、効果的にフィードバックゲインを増大変更させることができなくなる。
そこで、酸素センサ18の劣化後の出力範囲で適切にフィードバックゲインが変更されるように、酸素センサ18の出力範囲を学習し、出力範囲が変化した場合には、変化後の出力範囲に応じてリッチ側・リーン側の閾値を変更するものであり、本実施形態では、酸素センサ18の出力範囲を学習し、出力範囲の変化に応じて前記リーン側の閾値VSL、リッチ側の閾値VSRを修正するようにしてある。
前記酸素センサ18の出力範囲の学習、及び、閾値VSL,VSRの修正は、ステップS101でフィードバック制御条件が成立していないと判断されたときに、ステップS113に進んで行われる。
図5のフローチャートは、前記酸素センサ18の出力範囲の学習を詳細に示すものである。尚、図4のフローチャートに示すルーチンが所定微小時間毎或いは所定の機関回転数毎に実行されるから、図5のフローチャートに示すルーチンも、所定微小時間毎或いは所定の機関回転数毎に実行されることになる。
ステップS201では、燃料噴射弁15による燃料噴射を停止させる燃料カット中であるか否かを判断する。
本実施形態では、例えば減速運転時に燃料カット(燃料噴射の停止)が行われるようになっており、係る燃料カット状態では、空気が排気管にそのまま流れることになって、排気空燃比が超リーン状態になり、酸素センサ18の出力電圧Vは出力範囲の最小値を示すことになる。
そこで、ステップS201で燃料カット中であると判断されると、ステップS202へ進み、酸素センサ18の出力電圧Vの前回値よりも今回値が小さいか否かを判断する。
そして、今回値が前回値よりも小さい場合には、ステップS203へ進んで、今回値を出力電圧Vの最小値VMINにセットし、今回値が前回値よりも大きい場合には、ステップS203を迂回することで、最小値VMINの更新は行わない。
即ち、燃料カットの開始に伴って出力電圧Vが低下しているときには、逐次最小値VMINを更新記憶させ、最終的に最も低下した時点の出力電圧Vを最小値VMINとして学習させるものである。
一方、ステップS201で燃料カット中でないと判断されると、ステップS204へ進んで、フル増量中であるか否かを判断する。
前記フル増量とは、アクセル全開又はそれに近い状態や出力混合気の要求時で、前記燃料噴射量が理論空燃比相当量から大幅に増量補正される状態であって、かつ、その増量レベルが所定値以上であることを示す。
尚、空燃比フィードバック制御中であるものの、例えば加速に伴って大きく増量補正が施される場合を、フル増量中に含めることができる。
前記フル増量状態では、空燃比が理論空燃比よりも大幅にリッチになることで、酸素センサ18の出力電圧Vが出力範囲の最大値を示すことになる。
そこで、ステップS204でフル増量中であると判断されると、ステップS205へ進み、酸素センサ18の出力電圧Vの前回値よりも今回値が大きいか否かを判断する。
そして、今回値が前回値よりも大きい場合には、ステップS206へ進んで、今回値を出力電圧Vの最大値VMAXにセットし、今回値が前回値よりも小さい場合には、ステップS206を迂回することで、最大値VMAXの更新は行わない。
即ち、フル増量の開始に伴って出力電圧Vが増大しているときには、逐次最大値VMAXを更新記憶させ、最終的に最も高くなった時点の出力電圧Vを最大値VMAXとして学習させるものである。
上記のようにして、最小値VMIN及び最大値VMAXを求めると、これらを基準に前記閾値VSL,VSRを更新する。
具体的には、例えば、リッチ・リーン判定の閾値電圧VSと最小値VMINとの偏差ΔVLを演算し、前記偏差ΔVLの所定割合だけ最小値VMINよりも大きな値をリーン側の閾値VSLとし、同様に、リッチ・リーン判定の閾値電圧VSと最大値VMAXとの偏差ΔVRを演算し、前記偏差ΔVRの所定割合だけ最大値VMAXよりも小さい値をリッチ側の閾値VSRとする。
また、簡易的には、最小値VMINよりも一定値だけ大きな値をリーン側の閾値VSLとし、同様に、最大値VMAXよりも一定値だけ小さい値をリッチ側の閾値VSRとすることができる。
但し、検出した最小値VMIN及び最大値VMAXに基づく閾値VSL,VSRの更新処理の方法を上記のものに限定するものではなく、最小値VMINが増大変化したときに閾値VSLを増大修正し、最大値VMAXが減少変化したときに閾値VSRを減少修正する全ての方法を適用できる。
上記のようにして、酸素センサ18の出力範囲に応じて閾値VSL,VSRを変更するようにすれば、酸素センサ18の出力範囲が変化しても、加速運転などによって空燃比や燃料補正値がずれて大きな空燃比ずれが発生し、酸素センサ18の出力が最大又は最小値に張り付くような状況のときに、積分分Iを確実に大きくして理論空燃比への収束性を維持させることができる。
ところで、内燃機関の加減速運転によって大きなリッチエラー・リーンエラーが発生すると、このエラー状態が解消されるまで空燃比フィードバック補正係数LAMBDAを変化させることで、空燃比フィードバック補正係数LAMBDAは基準値(1.0)から大きく離れた値になるが、空燃比の反転が酸素センサ18で検出されるようになる前に、実際の空燃比は既に反転しているから、空燃比の反転が酸素センサ18で検出されてから空燃比フィードバック補正係数LAMBDAが基準値に戻る間は、過補正状態になってしまう可能性がある。
そこで、本実施形態では、過渡運転による空燃比のエラー状態が解消されて空燃比のリッチ・リーンが反転した直後の所定期間において、通常の比例・積分動作よりも速く空燃比フィードバック補正係数LAMBDAを基準値に向けて変化させるべく、比例分P及び積分分Iとして、通常値を定数K3(>1.0)で補正した値を用いるようにしてある(図9参照)。
図4のフローチャートにおいて、ステップS107でNOの判定がなされた場合、又は、ステップS108でNOの判定がなされた場合には、ステップS110へ進んで、フラグFKATOに1がセットされているか否かを判断する。
前記フラグFKATOは、過渡運転による空燃比のエラー状態が解消されて空燃比のリッチ・リーンが反転された直後の所定期間において「1」が設定されるようになっている。
そして、FKATO=0であれば、ステップS111を迂回してステップS112へ進み、通常の比例分P及び積分分Iを用いて前記空燃比フィードバック補正係数LAMBDAを演算させる。
一方、FKATO=1であるときには、ステップS111へ進み、通常の比例分P及び積分分Iに、定数K3(>1.0)を乗算した結果を、今回の比例動作又は積分動作で用いる比例分P及び積分分Iとして、ステップS112へ進む。
図6のフローチャートは、前記フラグFKATOの設定処理を示す。
ステップS301では、ステップS101と同様に、空燃比フィードバックの実行条件が成立しているか否かを判断する。
ここで、空燃比フィードバックの実行条件が成立していれば、ステップS302へ進み、前回のリッチ・リーン反転からの経過時間thが基準時間thsを越えているか否かを判断する。前記基準時間thsは、機関負荷・機関回転速度に応じて可変に設定される。
そして、前回のリッチ・リーン反転からの経過時間thが基準時間thsを越えている場合には、ステップS303へ進み、前回のリッチ・リーン反転からの過渡補正分KATの積算値が所定値αを超えているか否かを判断する。
ここで、前回のリッチ・リーン反転からの過渡補正分KATの積算値が所定値を超えていれば、更に、ステップS304へ進み、空燃比フィードバック補正係数LAMBDAと基準値(=1.0)との偏差の絶対値が所定値βを超えているか否かを判断する。
上記ステップS302〜ステップS304の3条件が全て成立している場合には、内燃機関11の過渡運転により大きな空燃比エラーが発生し、これを理論空燃比に戻すために、長い時間、大きな補正量、大幅な空燃比フィードバック補正係数LAMBDAの変化を必要としたものと判断される。
内燃機関11の過渡運転によって大きな空燃比エラーが生じ、酸素センサ18の出力が最大又は最小値に張り付くことで、大きな積分分Iで空燃比フィードバック補正係数LAMBDAを急激に変化させて燃料噴射量を増減補正すると同時に、過渡補正分KATによっても前記空燃比エラーを解消する方向に燃料噴射量が補正される結果、酸素センサ18の出力が反転したときには、過剰補正状態になってしまい、理論空燃比への収束性が低下する。
そこで、前記過剰補正状態を速やかに解消すべく、通常の比例分P,積分分Iの増大補正を前記ステップS111で行わせるものである。
前記ステップS302〜ステップS304の3条件が全て成立していると判断されると、ステップS305へ進んで過渡運転時の空燃比エラー状態であることを示すフラグFKに1をセットする。
尚、内燃機関11の過渡運転に伴う空燃比エラー状態を判定できれば良いので、S302〜ステップS304の3条件の全てを条件とする必要はなく、例えば、前記3条件のうちの1つ或いは2つを判定させることができる。
また、機関11の過渡運転状態を条件に加えることができ、例えば、過渡運転時であって、かつ、空燃比の反転間隔時間が長い場合、或いは、過渡運転時であって、かつ、空燃比フィードバック補正係数LAMBDAと基準値との偏差が大きい場合に、前記フラグFKに1をセットさせることができる。
ステップS306では、酸素センサ18で検出される空燃比のリッチ・リーンが反転したか否かを判断する。
そして、空燃比の反転が酸素センサ18で検出されると、ステップS307へ進み、前記フラグFKATOに1がセットされているか否かを判断する。
ここで、フラグFKATO=1の状態で空燃比のリッチ・リーンが反転した場合には、ステップS308へ進んで前記フラグFKATOを0にリセットする。
一方、ステップS307でフラグFKATO=0であると判断されると、ステップS309へ進み、前記フラグFKに1がセットされているか否かを判断する。
前記フラグFKに1がセットされている場合には、過渡運転に伴う空燃比エラー状態が解消されて空燃比が反転したものと判断し、ステップS310へ進んで、前記フラグFKATOに1をセットする。
一方、フラグFK=0の場合には、今回の空燃比の反転は、少なくとも過渡運転による空燃比エラーを修正した結果ではなく、定常運転における空燃比の周期的な修正処理の結果であるものと判断して、ステップS310を迂回してステップS311へ進む。
前記ステップS308又はステップS310からは、ステップS311へ進み、前記空燃比反転からの経過時間th、過渡補正分KATの積算値、フラグFKをそれぞれ0にリセットする。
また、ステップS306で空燃比のリッチ・リーン反転時でないと判断された場合には、ステップS312へ進み、前記フラグFKATOに1がセットされているか否かを判断する。
そして、フラグFKATO=1である場合には、ステップS313へ進み、前記空燃比フィードバック補正係数LAMBDAが基準値の1.0になったか(基準値の1.0を横切ったか)否かを判断する。
ここで、前記空燃比フィードバック補正係数LAMBDAが基準値の1.0になった(基準値の1.0を横切った)と判断されると、ステップS314へ進み、前記フラグFKATOを0にリセットする。
即ち、過渡運転時の空燃比エラー状態が解消されて空燃比が反転すると、フラグFKATOに1がセットされ、その後、再度空燃比が反転するか、又は、前記空燃比フィードバック補正係数LAMBDAが基準値の1.0にまで戻る(基準値の1.0を横切る)と、フラグFKATOは0にリセットされる(図9参照)。
前記フラグFKATOに1がセットされている状態では、比例分P,積分分I(フィードバックゲイン)を、通常値よりも大きな値に設定するから、過渡運転時の空燃比エラー状態が解消されて空燃比が反転した後の過剰補正状態を、速やかに解消させることができる。
また、フラグFKATOに1をセットした後、空燃比が再度反転するか、前記空燃比フィードバック補正係数LAMBDAが基準値に到達した時点でフラグFKATOが0にリセットされ、比例分P,積分分I(フィードバックゲイン)が通常値に戻されることで、過大なゲインでのフィードバックが過剰に継続されることを回避でき、ハンチング等の発生を防止できる。
尚、フラグFKATO=1の状態で、比例分P,積分分I(フィードバックゲイン)の増大補正に用いる係数K3を、時間経過と共に、或いは、空燃比フィードバック補正係数LAMBDAが、基準値に近づくに従って、より小さい値に変更させることができ、また、フラグFKATO=1としてから、空燃比フィードバック補正係数LAMBDAが、基準値を含む所定範囲内に戻った時点で、フラグFKATOを0にリセットさせることができる。
ここで、上記実施形態から把握し得る請求項以外の技術思想について、以下にその効果と共に記載する。
(イ)内燃機関の過渡運転時のリッチエラー・リーンエラー状態であることを、空燃比の反転周期、燃料噴射量の過渡補正量の積算値、空燃比制御信号と基準値との偏差のうちの少なくとも1つに基づいて判断することを特徴とする請求項5記載の内燃機関の空燃比制御装置。
上記発明によると、内燃機関が加速運転されることで生じるリーンエラー、減速運転されることで生じるリッチエラーを収束させるためには、空燃比制御信号を大きく変化させ、また、過渡補正量(フィードホワード補正量)を多く付与する必要が生じる。
ここで、空燃比制御信号を大きく変化させるということは、空燃比の反転周期が長くなり、また、空燃比制御信号と基準値との偏差が大きくなるから、前記反転周期、前記偏差を判断させ、過渡補正量(フィードホワード補正量)を多く付与することで、過渡補正量の積算値が多くなるから、前記積算値を判断させることで、過渡運転時のリッチエラー・リーンエラー状態を判断させる。
従って、内燃機関の過渡運転時のリッチエラー・リーンエラー状態を精度良く判定でき、フィードバックゲインを予め記憶された固定値に適切に設定できる。
(ロ)前記ゲイン変更手段が、前記空燃比制御信号が基準値に戻る前に再度空燃比が反転した場合には、前記フィードバックゲインを通常値に戻すことを特徴とする請求項6記載の内燃機関の空燃比制御装置。
上記発明によると、空燃比制御信号を増大させたフィードバックゲインで基準値に戻す途中で、空燃比が反転した場合には、フィードバック制御が過大なゲインで行われてハンチングやオーバーシュートを発生させることがないように、フィードバックゲインを通常値に戻すようにする。
(ハ)前記ゲイン変更手段が、燃料カット状態における前記酸素センサの出力、及び/又は、燃料のフル増量状態における前記酸素センサの出力から、前記酸素センサの出力範囲を学習することを特徴とする請求項3記載の内燃機関の空燃比制御装置。
上記発明によると、燃料カット状態では、空燃比が超リーン状態になって、酸素センサの出力が最小値を示すことになり、また、燃料のフル増量状態では、空燃比が理論空燃比よりも大幅にリッチになって、酸素センサの出力が最大値を示すことになり、これら最小・最大値から、そのときの酸素センサの出力範囲を検知することができる。
(ニ)前記継続時間が所定時間を上回った後から、時間経過と共に前記フィードバックゲインをより大きくすることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つに記載の内燃機関の空燃比制御装置。
上記発明によると、酸素センサの出力がリッチ側の閾値とリーン側の閾値とで挟まれる領域を外れ、かつ、センサ出力が前記領域を外れる状態が所定時間を越えて長くなった場合には、フィードバックゲインをそれまでよりも大きな値に変更するが、増大代(或いは増大割合)は一定ではなく、時間経過と共により大きくする。
従って、前記領域を外れる状態が長引くほど、より大きなフィードバックゲインで制御されることになり、理論空燃比への収束応答をより速めることができる。
実施形態における内燃機関のシステム構成図。 実施形態における空燃比と酸素センサの出力との相関を示す線図。 実施形態における理論空燃比に対するリッチ・リーン判定に基づく比例積分制御の基本特性を示すタイミングチャート。 実施形態におけるフィードバックゲインの設定処理を含む空燃比フィードバック制御の様子を示すフローチャート。 実施形態における酸素センサの出力範囲の学習処理を示すフローチャート。 実施形態において過渡運転による空燃比エラー後の過補正状態を示すフラグFKATOの設定処理を示すフローチャート。 実施形態において酸素センサの出力が閾値VSRを上回った場合の積分分Iの変化を示すタイミングチャート。 実施形態における積分分Iの増大補正値ΔIを継続時間に応じて増大させる特性を示す線図。 実施形態において過渡運転による空燃比エラー後の過補正状態での積分動作を示すタイミングチャート。
符号の説明
11…内燃機関、13…エアフローメータ、15…燃料噴射弁、18…酸素センサ、19…三元触媒、20…クランク角センサ、50…コントロールユニット

Claims (7)

  1. 内燃機関の排気管に配置され、理論空燃比を境に出力が急変する酸素センサと、
    前記酸素センサの出力に基づいて理論空燃比に対するリッチ・リーンを検出し、空燃比が理論空燃比に近づくように空燃比制御信号を出力するフィードバック制御手段と、
    前記酸素センサの出力がリッチ側の閾値とリーン側の閾値とで挟まれる領域を外れている状態の継続時間が所定時間を上回った場合に、前記フィードバック制御手段におけるフィードバックゲインをより大きく変更するゲイン変更手段と、
    を含んで構成されたことを特徴とする内燃機関の空燃比制御装置。
  2. 前記ゲイン変更手段が、内燃機関の温度が低いほど、前記領域を外れた状態での前記フィードバックゲインの増大変化を抑制することを特徴とする請求項1記載の内燃機関の空燃比制御装置。
  3. 前記ゲイン変更手段が、前記酸素センサの出力範囲を学習し、学習した出力範囲に応じて前記閾値を変更することを特徴とする請求項1又は2記載の内燃機関の空燃比制御装置。
  4. 前記ゲイン変更手段が、前記酸素センサの応答の劣化に対して、前記領域を外れた状態での前記フィードバックゲインの増大変化を抑制することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の内燃機関の空燃比制御装置。
  5. 前記ゲイン変更手段が、内燃機関の過渡運転時のリッチエラー・リーンエラーが解消されて空燃比が反転し、前記空燃比制御信号が基準値に向けて戻るときに、前記フィードバックゲインを増大補正することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の内燃機関の空燃比制御装置。
  6. 前記ゲイン変更手段が、内燃機関の過渡運転時のリッチエラー・リーンエラーが解消されて空燃比が反転し、前記空燃比制御信号が基準値に戻るまでの間、前記フィードバックゲインを増大補正することを特徴とする請求項5記載の内燃機関の空燃比制御装置。
  7. 前記フィードバック制御手段が、理論空燃比に対するリッチ・リーンに基づき空燃比制御信号を積分分ずつ増減変化させる積分動作を含んで空燃比制御信号を設定し、
    前記ゲイン変更手段が、前記酸素センサの出力がリッチ側の閾値とリーン側の閾値とで挟まれる領域を外れている状態の継続時間が所定時間を上回った場合に、前記積分分をより大きく変更することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の内燃機関の空燃比制御装置。
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