JP2009073982A - ポリプロピレン系樹脂フィルムの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明のポリプロピレン系樹脂フィルムの製造方法は、ポリプロピレン系樹脂4から原反フィルム4aを形成する工程と、原反フィルム4aを、ポリエステル系樹脂又はポリオレフィン系樹脂からなる保護フィルム12と重ねて巻き取る工程と、を備える。
【選択図】図1
Description
以下、図1を適宜参照しながら、本発明の好適な一実施形態であるポリプロピレン系樹脂フィルム(位相差フィルム)の製造方法について詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。また、図1の寸法比率、形状は、必ずしも実際の寸法比率、形状とは一致していない。
まず、原料のポリプロピレン系樹脂を、加熱機(不活性ガス還流型乾燥機)内に導入する。この加熱機内を不活性ガスで満たした後、加熱された不活性ガス雰囲気下で、ポリプロピレン系樹脂を熱処理して加熱乾燥する。不活性ガス雰囲気下でポリプロピレン系樹脂を加熱することにより、ポリプロピレン系樹脂の劣化の原因となる酸素を、ポリプロピレン系樹脂から除去できる。不活性ガスとしては、窒素、アルゴン等の希ガス、又は二酸化炭素等を用いることができる。
次に、押出機内のポリプロピレン系樹脂を溶融混練する。なお、押出機内を不活性ガスで満たした状態で、ポリプロピレン系樹脂を溶融混練することが好ましい。これにより、溶融混練中のポリプロピレン系樹脂の劣化(酸化分解)を抑制できる。そのため、ポリプロピレン系樹脂中での炭化物の生成が抑制され、得られるフィルムにおける色調変動や焦げの発生を抑制できる。
R0=(nx―ny)×d・・・式(I)
次に、ロール状に巻かれた保護フィルム12を繰り出し、原反フィルム4aを保護フィルム12と重ねて巻き取ってロール体4bを形成する。保護フィルム12は、ポリエステル系樹脂又はポリオレフィン系樹脂からなり、縦方向および巾方向において原反フィルム4aと同程度の寸法を有する。
ポリプロピレン系樹脂を押出成形して得られた原反フィルム4aに対して、縦延伸と横延伸の両方、またはいずれか一方を行うことにより、位相差フィルム(ポリプロピレン系樹脂フィルム)を得る。なお原反フィルム4aの延伸方法としては、縦延伸または横延伸を行う一軸延伸、縦延伸と横延伸とを個別に行う逐次二軸延伸、及び縦延伸と横延伸とを同時に行う同時二軸延伸が挙げられる。逐次二軸延伸の場合、原反フィルムの縦延伸を行った後で横延伸を行ってもよく、横延伸を行った後で縦延伸を行ってもよい。
本実施形態では、上述の製造方法によって得られた二軸延伸フィルム、すなわち位相差フィルムを、ポリエステル系樹脂又はポリオレフィン系樹脂からなる保護フィルムと重ねて巻き取る工程を更に備えることが好ましい。なお、二軸延伸フィルムに重ねる保護フィルムとしては、原反フィルム4aに重ねる保護フィルム12と同様のものを用いてもよく、別な保護フィルムを用いてもよい。また、二軸延伸フィルムを保護フィルムと重ねて巻き取る方法は、原反フィルム4aを保護フィルム12と重ねて巻き取る場合と同様の方法を用いることができる。
ポリプロピレン系樹脂フィルム(位相差フィルム)の原料であるポリプロピレン系樹脂としては、プロピレンの単独重合体、エチレンおよび炭素原子数4〜20のα−オレフィンからなる群から選択される1種以上のモノマーとプロピレンとの共重合体、及びこれらの混合物等が挙げられる。
ポリプロピレン系樹脂として、ポリプロピレン系樹脂の一種であるプロピレン−エチレンランダム共重合体(エチレン共重合比:5wt%、融点:136℃、MFR:8g/10分)を用いた。このポリプロピレン系樹脂を加熱機によって熱処理した後、押出機で溶融混練した。溶融混練したポリプロピレン系樹脂をTダイより押し出した後、成形ロールで冷却し固化させつつフィルム状に成形して、実施例1の原反フィルムを得た。原反フィルムの巾は400mmとし、原反フィルムの厚さは(80±1.3)μmとした。この原反フィルムを、低密度ポリエチレンからなる基材層と直鎖状低密度ポリエチレンからなる粘着層とから構成される2層フィルム(総厚み:30μm)である保護フィルムと重ねて、1000mに渡って巻き取り、ロール体を形成した。次に、ロール体から原反フィルムを繰り出して、原反フィルムに重ねた保護フィルムを除去した後、原反フィルムにおける皺及び伸びの有無を調べた。その結果、従来であれば皺及び伸びが発生し易いロール体の巻き芯に位置していた原反フィルムにおいて、皺及び伸びが生じていないことが確認された。
実施例1と同様の原料・方法を用いて、比較例1の原反フィルムを得た。この原反フィルムを、保護フィルムと重ねることなく1000mに渡って巻き取り、ロール体を形成した。次に、ロール体から原反フィルムを繰り出して、原反フィルムにおける皺及び伸びの有無を調べた。その結果、ロール体の巻き芯に位置していた原反フィルムにおいて、皺及び伸びが生じていることが確認された。
Claims (5)
- ポリプロピレン系樹脂から原反フィルムを形成する工程と、
前記原反フィルムを、ポリエステル系樹脂又はポリオレフィン系樹脂からなる保護フィルムと重ねて巻き取る工程と、を備えるポリプロピレン系樹脂フィルムの製造方法。 - 前記原反フィルムに重ねた前記保護フィルムを除去した後、前記原反フィルムを縦方向のみに延伸して、縦一軸延伸フィルムを形成する工程と、
前記縦一軸延伸フィルムを、ポリエステル系樹脂又はポリオレフィン系樹脂からなる保護フィルムと重ねて巻き取る工程と、
前記縦一軸延伸フィルムに重ねた前記保護フィルムを除去した後、前記縦一軸延伸フィルムを巾方向のみに延伸して、二軸延伸フィルムを形成する工程と、を更に備える請求項1に記載のポリプロピレン系樹脂フィルムの製造方法。 - 前記原反フィルムに重ねた前記保護フィルムを除去した後、前記原反フィルムを巾方向のみに延伸して、横一軸延伸フィルムを形成する工程と、
前記横一軸延伸フィルムを、ポリエステル系樹脂又はポリオレフィン系樹脂からなる保護フィルムと重ねて巻き取る工程と、
前記横一軸延伸フィルムに重ねた前記保護フィルムを除去した後、前記横一軸延伸フィルムを縦方向のみに延伸して、二軸延伸フィルムを形成する工程と、を更に備える請求項1に記載のポリプロピレン系樹脂フィルムの製造方法。 - 前記原反フィルムに重ねた前記保護フィルムを除去した後、前記原反フィルムを縦方向に延伸すると同時に巾方向にも延伸して、二軸延伸フィルムを形成する工程、を更に備える請求項1に記載のポリプロピレン系樹脂の製造方法。
- 前記二軸延伸フィルムを、ポリエステル系樹脂又はポリオレフィン系樹脂からなる保護フィルムと重ねて巻き取る工程を更に備える請求項2〜4のいずれかに記載のポリプロピレン系樹脂フィルムの製造方法。
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