JP2009070431A - 光ディスク装置、ディスク種類判別方法及びディスク種類判別プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】短時間で光ディスクの種類を判別することができる。
【解決手段】第1サーチ処理として第1移動速度でフォーカスサーチを実行することにより光ディスク100の方式を判別し、光ディスク100がBD100BDであると判別した場合には、第2サーチ処理として第1移動速度よりも遅い第2移動速度でフォーカスサーチを実行して光ディスク100における信号記録層Lの層数を判別する一方、光ディスク100がBD100Bでないと判別した場合には、ようにする。
【選択図】図1
【解決手段】第1サーチ処理として第1移動速度でフォーカスサーチを実行することにより光ディスク100の方式を判別し、光ディスク100がBD100BDであると判別した場合には、第2サーチ処理として第1移動速度よりも遅い第2移動速度でフォーカスサーチを実行して光ディスク100における信号記録層Lの層数を判別する一方、光ディスク100がBD100Bでないと判別した場合には、ようにする。
【選択図】図1
Description
本発明は、光ディスク装置、ディスク種類判別方法及びディスク種類判別プログラムに関し、例えばBD(Blu-ray Disc、登録商標)、DVD(Digital Versatile Disc)及びCD(Compact Disc)に対応した光ディスク装置に適用して好適なものである。
従来、光ディスク装置においては、記録媒体としての光ディスクに対して、音楽コンテンツや映像コンテンツ、或いは各種データ等の情報を記録し、また当該光ディスクから当該情報を再生するようになされたものが広く普及している。
実際上、光ディスク装置は、光ディスクの信号記録層に同心円状又は螺旋状に形成されたトラックに対して書込用の光ビームを照射することにより、所定形状のピットを形成して情報の記録を行い、また当該トラックに読出用の光ビームを照射してその反射光ビームを読み出すことにより、情報の再生を行うようになされている。
また光ディスク装置のなかには、複数の種類でなる光ディスク、すなわちBD、DVD、CDといった複数の方式、さらには1層(SL:Single Layer)又は2層(DL:Double Layer)といった情報を記録する信号記録層の数でなる光ディスクに対応し得るものがある。
これらの光ディスクでは、情報の再生及び記録に使用される光ビームの波長や信号記録層の反射率、或いは光ディスク表面から信号記録層までの間隔(いわゆるカバー層の厚さ)等が光ディスクの種類ごとにそれぞれ異なっている。
このため光ディスク装置は、各方式に応じた波長(以下、これを使用波長と呼ぶ)でなる3つの光ビームを出射し得ると共に、光ディスクがどの方式であるかを判別した上で、光ディスクの種類に応じた波長でなる光ビームを当該光ディスクに対して照射するようになされている。
このため光ディスク装置は、光ディスクから精度良く情報を読み出し、又は精度良く記録するべく、光ディスクの種類ごとに光ビームの強度やフォーカス等を調整する必要がある。
そこで光ディスク装置は、新たに光ディスクが装填された場合、まず光ディスクの種類を正確に判別するようになされている。
例えば、光ディスクの種類によってカバー層の厚さが異なることを利用してフォーカスエラー信号から光ディスクの種類を判別すると共に、当該フォーカスエラー信号に出現するS字信号の数から信号記録層の数を判別するようになされた光ディスク装置がある(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−141347公報
ところでかかる構成の光ディスク装置においては、特にサンプリングレートが低いと、誤判断の確立が上昇する。また光ディスク装置は、光ディスクの方式が所定の方式でなるか否かと信号記録層の層数を同時に判別する場合、誤判断を防止する観点から、対物レンズを比較的遅い速度で移動させる必要があるため、光ディスクの種類及び層数を判別するのに時間を要してしまうという問題があった。
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、短時間で光ディスクの種類及び層数を判別し得る光ディスク装置、ディスク種類判別方法及びディスク種類判別プログラムを提案しようとするものである。
かかる課題を解決するため本発明の光ディスク装置においては、対物レンズを介して第1の方式でなる光ディスクに対応する光ビームを光ディスクに対して照射しながら、第1の移動速度で光ディスクに近接又は離隔するフォーカス方向に対物レンズを移動させるフォーカスサーチ制御部と、光ビームが光ディスクによって反射されてなる反射光ビームに基づき、光ディスクにおける入射面に対して光ビームが合焦したときの対物レンズの位置を入射面位置として検出し、光ディスクにおける少なくとも1層の信号記録層に対して光ビームが合焦したときの対物レンズの位置を記録層位置として検出する位置検出部と、入射面位置と記録層位置との間隔から光ディスクが第1の方式であるか否かを判別する方式判別部と、光ディスクが第1の方式であると判別した場合に、フォーカスサーチ制御部によって第1の速度よりも遅い第2の速度で光ビームを照射しながら対物レンズをフォーカス方向に移動させ、反射光ビームに基づいて信号記録層の層数に応じた数の記録層位置を検出させ、当該記録層位置の数を用いて光ディスクにおける信号記録層の層数を判別する層数判別部とを設けるようにした。
これにより光ディスクが第1の方式であるか否かを迅速に判別し、光ディスクが第1の方式で無い場合には、信号記録層の層数を判別することなく第2の方式でなる光ディスクに対する処理を実行することができる。
また本発明のディスク種類判別方法においては、対物レンズを介して第1の方式でなる光ディスクに対応する光ビームを光ディスクに対して照射しながら、第1の移動速度で光ディスクに近接又は離隔するフォーカス方向に対物レンズを移動させ、光ビームが光ディスクによって反射されてなる反射光ビームに基づき、光ディスクにおける入射面に対して光ビームが合焦したときの対物レンズの位置を入射面位置として検出し、光ディスクにおける少なくとも1層の信号記録層に対して光ビームが合焦したときの対物レンズの位置を記録層位置として検出し、入射面位置と記録層位置との間隔から光ディスクが第1の方式であるか否かを判別する方式判別ステップと、光ディスクが第1の方式であると判別した場合に、フォーカスサーチ制御部によって第1の速度よりも遅い第2の速度で光ビームを照射しながら対物レンズをフォーカス方向に移動させ、反射光ビームに基づいて信号記録層の層数に応じた数の記録層位置を検出させ、当該記録層位置の数を用いて光ディスクにおける信号記録層の層数を判別する処理実行ステップとを設けるようにした。
これにより光ディスクが第1の方式であるか否かを迅速に判別し、光ディスクが第1の方式で無い場合には、信号記録層の層数を判別することなく第2の方式でなる光ディスクに対する処理を実行することができる。
さらに本発明のディスク種類判別プログラムにおいては、コンピュータに対して対物レンズを介して第1の方式でなる光ディスクに対応する光ビームを光ディスクに対して照射しながら、第1の移動速度で上記光ディスクに近接又は離隔するフォーカス方向に上記対物レンズを移動させ、上記光ビームが上記光ディスクによって反射されてなる反射光ビームに基づき、上記光ディスクにおける入射面に対して上記光ビームが合焦したときの上記対物レンズの位置を入射面位置として検出し、上記光ディスクにおける少なくとも1層の信号記録層に対して上記光ビームが合焦したときの上記対物レンズの位置を記録層位置として検出し、上記入射面位置と上記記録層位置との間隔から上記光ディスクが上記第1の方式であるか否かを判別する方式判別ステップと、上記光ディスクが第1の方式であると判別した場合に、上記フォーカスサーチ制御部によって上記第1の速度よりも遅い第2の速度で上記光ビームを照射しながら上記対物レンズをフォーカス方向に移動させ、上記反射光ビームに基づいて上記信号記録層の層数に応じた数の上記記録層位置を検出させ、当該記録層位置の数を用いて上記光ディスクにおける信号記録層の層数を判別する処理実行ステップとを実行させるようにした。
これにより光ディスクが第1の方式であるか否かを迅速に判別し、光ディスクが第1の方式で無い場合には、信号記録層の層数を判別することなく第2の方式でなる光ディスクに対する処理を実行することができる。
本発明によれば、光ディスクが第1の方式であるか否かを迅速に判別し、光ディスクが第1の方式で無い場合には、信号記録層の層数を判別することなく第2の方式でなる光ディスクに対する処理を実行することができ、かくして短時間で光ディスクの種類及び層数を判別し得る光ディスク装置、ディスク種類判別方法及びディスク種類判別プログラムを実現できる。
以下、図面について、本発明の一実施の形態を詳述する。
(1)光ディスク装置の構成
図1において光ディスク装置1は、全体として、ホストコンピュータ200からの指示に基づき、光ディスク100に記録されている情報を読み出して再生し、これを当該ホストコンピュータ200へ送出するようになされている。
図1において光ディスク装置1は、全体として、ホストコンピュータ200からの指示に基づき、光ディスク100に記録されている情報を読み出して再生し、これを当該ホストコンピュータ200へ送出するようになされている。
この光ディスク装置1は、CD(Compact Disc)方式・DVD(Digital Versatile Disc)方式・BD(Blu-ray Disc)方式の光ディスク100に対応し得るようになされており、さらにDVD方式及びBD方式の場合における信号記録層の層数については、1層又は2層のいずれの光ディスク100にも対応し得るようになされている。
光ディスク装置1は、制御部2により全体を統括制御するようになされている。この制御部2は、図示しないCPU(Central Processing Unit)を中心に構成されており、不揮発性メモリ3から再生プログラムやディスク種類判別プログラム等の各種プログラムを読み出して実行することにより、再生処理やディスク種類判別処理等を行うようになされている。
実際上、制御部2は、装着部5Bに光ディスク100の中心孔が嵌合されることにより図示しないセンサによって光ディスク100が装填されたことを検出すると、当該光ディスク100の種類を判別し、その判別結果に応じた再生処理等を行うようになされている。
具体的に制御部2は、スピンドルドライバ4を介して装着部5Bと連結したスピンドルモータ5を回転駆動させることにより、当該光ディスク100を所定の回転速度で回転させる。また制御部2は、レーザパワー制御部6へレーザ光の制御命令を送信することにより、光ピックアップ7内のレーザダイオードからレーザ光を発射させ、これを対物レンズ9A又は9Bから光ディスク100へ照射させる。
ここで、図2を用いて光ピックアップ7の構成について説明する。レーザダイオード11は、レーザパワー制御部6(図1)からの制御命令に従い、発散光でなる光ビーム40を発射し、コリメータレンズ12により平行光に変換させ、偏光ビームスプリッタ14へ入射させる。
因みにレーザダイオード11は、いわゆる3波長対応型でなり、BD方式に対応した青色でなる波長405[nm]のBD用光ビーム40b、DVD方式に対応した赤色でなる波長660[nm]のDVD用光ビーム40d、又はCD方式に対応した波長780[nm]のCD用光ビーム40Cといった3種類の波長の光ビーム40を切り換えて出射し得るようになされている。
なおレーザダイオード11としては、BD方式・DVD方式・CD方式にそれぞれ対応した3つのレーザダイオードを設けたり、BD方式と対応したレーザダイオードとCD及びDVD方式の2つに対応したレーザダイオードとの2つのレーザダイオードを設けるようにすることもできる。
偏光ビームスプリッタ14は、入射される光の偏光方向に応じて当該光を反射又は透過させるようになされており、この場合、光ビーム40の偏光方向に応じて当該光ビーム40を透過しビームスプリッタ15へ入射させる。
ビームスプリッタ15は、波長選択性を有しており、光ビーム40がDVD用光ビーム40d又はCD用光ビーム40Cであった場合、当該DVD用光ビーム40d又はCD用光ビーム40Cを反射し、ミラー16を介して1/4波長板17に入射する。
そして光ピックアップ7は、1/4波長板17によりDVD用光ビーム40d又はCD用光ビーム40Cを直線偏光から円偏光に変換し、対物レンズ9Aにより当該光ビーム40を光ディスク100の記録面に照射し、当該光ディスク100の内部に形成されている記録層に集光させる。
このとき光ピックアップ7は、DVD用光ビーム40d又はCD用光ビーム40Cが光ディスク100の表面となる入射面又は信号記録層において反射されてなるDVD用反射光ビーム50D又はCD用反射光ビーム50Cを対物レンズ9Aにより平行光に変換する。光ピックアップ7は、当該DVD用反射光ビーム50D又はCD用反射光ビーム50Cを1/4波長板17により直線偏光に変換し、ミラー16を介して偏光ビームスプリッタ14へ入射させる。
この場合、偏光ビームスプリッタ14は、DVD用反射光ビーム50D又はCD用反射光ビーム50Cをその偏光方向に応じて反射し、集光レンズ21により収束光に変換した上でビームスプリッタ22へ入射させる。
ビームスプリッタ22は、波長選択性を有しており、DVD用反射光ビーム50D又はCD用反射光ビーム50Cを反射して赤色用回折格子25を介して回折させた上で赤色用フォトディテクタ26へ照射させる。
なお図面の都合上図示していないが、光ピックアップ7は、DVD用光ビーム40d又はCD用光ビーム40Cを光ディスク100に対して平行に出射し、対物レンズ9Aの前段に設置された立上げプリズム27Aによってその進行方向を90°偏向することにより、光ディスク100に対して垂直にDVD用光ビーム40d又はCD用光ビーム40Cを照射している。
一方ビームスプリッタ15は、光ビームがBD用光ビーム40bでなる場合エキスパンダ18へ入射させる。因みにエキスパンダ18は、エキスパンダアクチュエータ18により一部のレンズが駆動されることにより、球面収差の補正量等を調整し得るようになされている。
その後光ピックアップ7は、エキスパンダ18によりBD用光ビーム40bの球面収差を補正し、1/4波長板19により当該レーザ光L1を直線偏光から円偏光に変換し、対物レンズ9Bにより当該BD用光ビーム40bを光ディスク100の記録面に照射し、当該光ディスク100の内部に形成されている信号記録層に集光させる。
このとき光ピックアップ7は、BD用光ビーム40bが光ディスク100の入射面又は信号記録層において反射されてなるBD用反射光ビーム50Bを対物レンズ9Bにより平行光に変換し、当該反射レーザ光L2を1/4波長板19により直線偏光に変換しエキスパンダ18により球面収差を補正して偏光ビームスプリッタ14へ入射させる。
この場合、偏光ビームスプリッタ14は、BD用光ビーム40bをその偏光方向に応じて反射し、集光レンズ21により収束光に変換した上でビームスプリッタ22へ入射させる。
ビームスプリッタ22は、その波長選択性により、BD用反射光ビーム50Bを透過して青色用回折格子23を介して回折させた上で青色用フォトディテクタ24へ照射させる。
なお図面の都合上図示していないが、光ピックアップ7は、BD用光ビーム40bを光ディスク100に対して平行に出射し、対物レンズ9Bの前段に設置された立上げプリズム27Aによってその進行方向を90°偏向することにより、光ディスク100に対して垂直にBD用光ビーム40を照射している。
青色用フォトディテクタ24は、所定形状でなる複数の検出領域を有しており、各検出領域において検出した光量に応じて検出信号SDをそれぞれ生成し、これらの検出信号SDをサーボエラー信号生成回路30(図1)へ送出する。また赤色用フォトディテクタ26も、同様に複数の検出領域を有しており、各検出領域において検出した光量に応じて検出信号SDをそれぞれ生成しサーボエラー信号生成回路30へ送出する。
サーボエラー信号生成回路30(図1)は、検出信号SDを基に所定の演算処理を行うことにより、フォーカスエラー信号SFE、トラッキングエラー信号STE、再生RF信号SRF及びプルイン信号SPIをそれぞれ生成し、これらをAD(Analog/ Digital)変換器31によりディジタル化した上で制御部2へ送出する。
因みにフォーカスエラー信号SFEは、光ディスク100の記録層とレーザ光の焦点とのずれ量に応じた信号となり、トラッキングエラー信号STEは、光ディスク100の記録層に螺旋状に形成されたトラックのうち所望のトラックとレーザ光の照射箇所とのずれ量に応じた信号となり、再生RF信号SRF及びプルイン信号SPIは、反射レーザ光の全光量に応じた信号となる。
これに応じて制御部2は、フォーカスエラー信号SFEに基づいたフォーカス制御処理、トラッキングエラー信号STEに基づいたトラッキング制御処理及びスレッド制御処理を行うことにより、フォーカス制御信号、トラッキング制御信号及びスレッド制御信号を生成し、これらをDA(Digital/Analog)変換器32によってアナログ化した上で、それぞれフォーカスドライバ33、トラッキングドライバ34及びスレッドドライバ35へ供給する。
フォーカスドライバ33及びトラッキングドライバ34は、フォーカス制御信号及びトラッキング制御信号に対してそれぞれ所定のゲインを乗じることによりフォーカス駆動電流SDF及びトラッキング駆動電流SDTを生成し、これらを2軸アクチュエータ8へ送出する。
2軸アクチュエータ8は、対物レンズ9A及び9Bを保持するレンズホルダ9Cに対して取り付けられているため、フォーカス駆動電流SDF及びトラッキング駆動電流SDTに応じて駆動することにより対物レンズ9A及び9Bを同時に移動させるようになされている。
因みに対物レンズ9Bは、光ディスク100の中心を通る直線上(すなわち光ディスク100の半径上)に設置されている。また対物レンズ9Aは、対物レンズ9Bに対し、トラックの接線方向(光ディスク100の半径に対する法線方向)に並んで設置されている。
またスレッドドライバ35は、スレッド制御信号に基づいてスレッド駆動信号SDSを生成し、これをスレッドモータ37へ送出する。
この結果、光ピックアップ7は、ディスク種別情報が記録されているトラックに合わせて光ビームを合焦させることができ、これによりサーボエラー信号生成回路30は、当該トラックからの反射レーザ光を基に再生RF信号SRFを生成することができる(以下、一連の制御処理をRFサーボ制御と呼ぶ)。
これに応じて制御部2は、再生RF信号SRFに対して所定の復調化処理等を施すことによりディスク種類情報を再生し、当該ディスク種類情報及びこのときの反射レーザ光の光量(すなわち再生RF信号SRFの信号レベル)に応じて光ディスク100の種類を判別する。
また制御部2は、このとき得られた再生RF信号SRFをレーザパワー制御部6へ供給する。レーザパワー制御部6は、再生RF信号SRFの信号レベルに所定のゲインを乗じ、実際にレーザダイオード11に供給する供給信号SEとの差分をなくすよう制御する、いわゆるフィードバック制御を行うようになされている。
さらに制御部2は、認識した光ディスク100の種類に応じてエキスパンダ18における球面収差の補正量を決定し、当該補正量に応じてエキスパンダアクチュエータ18Aの駆動量を決定する。続いて制御部2は、当該駆動量に応じてエキスパンダ制御信号を生成し、これをDA変換器32によりディジタル化した上でエキスパンダドライバ36へ供給する。
エキスパンダドライバ36は、エキスパンダ制御信号に基づいてエキスパンダ駆動信号SDEを生成し、これを光ピックアップ7内のエキスパンダアクチュエータ18A(図2)へ送出する。
これにより光ピックアップ7は、エキスパンダ18における一部のレンズを駆動し、BD100BにおいてBD用光ビーム40bを照射する対象となる信号記録層Lに合わせて調整することができる。この結果光ピックアップ7は、当該BD100BDにおける信号記録層L0又はL1に応じてレーザ光の球面収差(非点収差)を補正することができる。
因みに制御部2は、判別した光ディスク100の種類に応じて、当該光ディスク100におけるアドレス体系やデータ構造、或いは変調方式や符号化方式等といった再生処理に必要な再生準備情報を認識し、以降の再生処理を行うようにもなされている。
このように光ディスク装置1は、光ディスク100が装填されると、光ディスク100の種類を判別した上で、再生準備情報を基に例えばBD−RE(Rewritable)であるか、RO(Read Only)であるかなどの当該光ディスク100の種別を認識し、エキスパンダ18を調整する再生準備処理を行ってから再生処理を実行するようになされている。
(2)ディスク種類判別処理
次に、光ディスク100が装填された際に、光ディスクの種類(方式及び層数)を判別するために実行されるディスク種類判別処理について説明する。
次に、光ディスク100が装填された際に、光ディスクの種類(方式及び層数)を判別するために実行されるディスク種類判別処理について説明する。
光ディスク装置1は、対物レンズ9(9A及び9B)を所定の移動速度で移動させながら光ビーム40を照射する、いわゆるフォーカスサーチを実行し、反射光ビーム50の光量に基づいて光ディスク100の種類を判別する。
このとき光ディスク装置1は、プルイン信号SPIと、フォーカスエラー信号SFEとを用いてディスク種類判別処理を実行する。次に、プルイン信号SPIとフォーカスエラー信号SFEを用いて光ディスク100の種類を判別する場合の特徴についてそれぞれ説明する。
(2−1)プルイン信号
光ディスク装置1は、反射光ビーム50の光量の和信号をプルイン信号SPIとして生成する。このプルイン信号SPIでは、光ビーム40の焦点が入射面105及び信号記録層Lの近傍に存在するとその信号レベルが大きくなり、光ビーム40が当該入射面105及び信号記録層Lに合焦したときに最大となる。
光ディスク装置1は、反射光ビーム50の光量の和信号をプルイン信号SPIとして生成する。このプルイン信号SPIでは、光ビーム40の焦点が入射面105及び信号記録層Lの近傍に存在するとその信号レベルが大きくなり、光ビーム40が当該入射面105及び信号記録層Lに合焦したときに最大となる。
光ディスク装置1は、対物レンズ9を光ディスク100に対して近接させる方向(以下、これを近接方向と呼ぶ)に移動させてフォーカスサーチを行い、プルイン信号SPIから信号レベルが最大となるピークPKを検出することにより、入射面105及び信号記録層Lの合焦位置を検出することができる。
まず光ディスク100が信号記録層Lを1層だけ有する場合について説明する。光ディスク100は、各光ディスクの規格によってその構成が定められており、光ディスク100に光ビーム40が入射される入射面105から信号記録層L0までの距離(以下、これを入射記録間隔と呼ぶ)が光ディスク100の種類によって異なっている。また、入射面105は、光ビーム40の一部を反射する。
図3(A)に示すように、信号記録層Lを1層のみ有するBD100B(以下、これを1層BD100B1と呼ぶ)は、BD用光ビーム40bが入射される入射面105側から順に、信号記録層L0を保護するための保護層101と、信号記録層L0と、基板103とを有している。
光ディスク装置1は、対物レンズ9を光ディスク100に対して近接させる方向(以下、これを近接方向と呼ぶ)に移動させてフォーカスサーチを行うと、入射面105及び信号記録層L0によって光ビーム40が反射されてなる反射光ビーム50を検出する。このためプルイン信号SPIでは、入射面105や信号記録層L0に応じたピークPKがその波形に表れる。
この1層BD100B1では、入射面105を構成する保護層101の厚みd101Bが約100[μm]であり、入射面105から信号記録層L0までの入射記録間隔が約0.1[mm]となる。
図4(A)に示すように、光ディスク装置1は、光ディスク100が1層BD100B1であった場合、入射面105によって反射された反射光ビーム50の光量を示すピークPK105を検出してから比較的短時間で信号記録層L0によって反射された反射光ビーム50の光量を示すピークPKL0を検出することになる。
また図3(B)に示すように、信号記録層Lを1層のみ有するDVD100D(以下、これを1層DVD100D1と呼ぶ)は、1層BD100B1と同様に保護層101と、信号記録層L0と、基板103とを有している。この1層DVD100D1では、保護層101の厚みd101Dが約0.6[mm]であり、入射記録間隔も同様に約0.6[mm]となる。
図4(B)に示すように、光ディスク装置1は、光ディスク100が1層DVD100D1であった場合、入射面105に応じたピークPK105を検出してから比較的長時間で信号記録層L0に応じたピークPKL0を検出することになる。
図3(C)に示すようにCD100Cは、保護層101及び信号記録層L0を有している。このCD100Cでは、保護層101の厚みd101Cが約1.2[mm]であり、入射面105から信号記録層L0までの入射記録間隔が約1.2[mm]となる。
図4(B)に示すように、光ディスク装置1は、光ディスク100が1層DVD100D1の場合、入射面105に応じたピークPK105を検出してから長時間経過後に信号記録層L0に応じたピークPKL0を検出することになる。
従って光ディスク装置1は、ピークPK105を検出してからピークPKL0を検出するまでに要した検出時間差ΔTに基づいて、光ディスク100の方式がBD方式・DVD方式・CD方式のいずれであるかを判別することができる。
次に、光ディスク100が信号記録層Lを2層有する場合について説明する。
図5(A)に示すように2層の信号記録層Lを有するBD100B(以下、これを2層BD100B2と呼ぶ)は、保護層101と信号記録層L0との間にBD用光ビーム40bを高透過率で透過する透過層102を有している。
この2層BD100B2では、保護層101の厚みd101B、すなわち入射面105と信号記録層Lとの最小距離(入射面105と信号記録層L1との間隔)である入射記録間隔が約75[μm]である。また2層BD100B2では、透過層102の厚みd102B、すなわち信号記録層L0及びL1の信号層間隔が約15〜25[μm]であり非常に小さくなっている。
また図5(B)に示すように信号記録層を2層有するDVD100(以下、これを2層DVD100D2と呼ぶ)は、2層BD100B2と同様に保護層101と信号記録層L0との間にBD用光ビーム40bを高透過率で透過する透過層102を有している。
この2層DVD100D2では、保護層101の厚みd101B、すなわち入射記録間隔が約0.6[mm]である。また2層DVD100D2では、透過層102の厚みd102B、すなわち信号層間隔が30〜40[μm]と小さい。
このため図6(A)及び(B)に示すように、光ディスク装置1は、2層BD100B2又は2層DVD100D2に対して、対物レンズ9が近接方向に移動するようフォーカスサーチを行った場合、プルイン信号SPIにおいて、信号記録層L1よって反射された反射光ビーム50の光量を示すピークPKL1をピークPKL0の直前に検出することになる。
従って光ディスク装置1は、ピークPK105を検出してからピークPKL0又はPKL1のいずれかを検出するまでに要した検出時間差ΔTに基づいて、光ディスク100の方式を判別することができる。
ところで光ディスク装置1は、信号記録層Lを1層のみ有する1層ディスク(1層BD100B1、1層DVD100D1及びCD100C)に対し、対物レンズ9を近接方向に移動させてフォーカスサーチを行ったとき、図7(A)に示すように、プルイン信号SPIから2つのピークPK(ピークPK105及びPKL0)を検出することができる。
また光ディスク装置1は、信号記録層Lを2層有する2層ディスク(2層BD100B2及び2層DVD100D2)に対して同様にフォーカスサーチを行ったとき、図7(B)に示すように、プルイン信号SPIにおいて、3つのピークPK(ピークPK105、PKL0及びPKL1)を検出することができる。
従って光ディスク装置1は、プルイン信号SPIにおけるピークPKの数を検出することにより、光ディスク100の信号記録層Lの層数を判別することができる。
ところで図5を用いて上述したように、2層BD100B2における2つの信号記録層L0及びL1の信号層間隔は、入射記録間隔(75[μm])と比較して、15〜25[μm]と非常に小さくなっている。
光ディスク装置1は、反射光ビーム50の光量の和信号としてプルイン信号SPIを算出する。光ディスク装置1では、信号層間隔が小さく、例えば15[μm]程度の2層BD100B2や、信号記録層L0及びL1における反射率が高い2層BD100B2及び2層DVD100D2に対してフォーカスサーチを実行した場合、信号記録層L1によって反射された反射光ビーム50の光量が十分に小さくなる前に信号記録層L0によって反射された反射光ビーム50の光量が大きくなることがある。このとき図8(B)に示すように、プルイン信号SPIでは、ピークPKL1及びPKL0が一体化して表れる。
光ディスク装置1は、特に制御部2のサンプリング周波数が低い場合、対物レンズ9を非常に遅く移動させない限りピークPKL1及びPKL0間の凹み部分を検出することができず、ピークPKL1及びPKL0を、図8(A)に示したような1つのピークPKL0であると誤認識してしまう可能性がある。
すなわち光ディスク装置1は、プルイン信号SPIを用いた場合、ピークPKL1及びPKL0のいずれか一方を検出すれば良いため、対物レンズ9を速く移動させた場合であっても光ディスク100の方式を適切に判別できる。しかし光ディスク装置1は、プルイン信号SPIからピークPKL1及びPKL0間の凹み部分を検出して信号記録層Lの層数を判別するためには、対物レンズ9を非常に遅く移動させる必要が生じてしまう。
(2−2)フォーカスエラー信号
また光ディスク装置1は、青色用フォトディテクタ24の各検出領域における反射光ビーム50の受光量から所定の演算を行うことにより、フォーカスエラー信号SFEを生成する。
また光ディスク装置1は、青色用フォトディテクタ24の各検出領域における反射光ビーム50の受光量から所定の演算を行うことにより、フォーカスエラー信号SFEを生成する。
このフォーカスエラー信号SFEは、入射面105及び信号記録層Lの近傍に光ビーム40の焦点が存在するときにその波形が変化し、当該入射面105及び信号記録層Lに対して光ビーム40が合焦したときにその値がゼロとなるようないわゆるS字信号が表れる。
従って光ディスク装置1は、対物レンズ9を光ディスク100に対して近接させる近接方向に移動させてフォーカスサーチを行い、フォーカスエラー信号SFEにおけるゼロクロス点ZCを検出することにより、入射面105及び信号記録層Lの合焦位置を検出することができる。
すなわち図9に示すように光ディスク装置1は、プルイン信号SPIと同様にフォーカスエラー信号SFEに基づいて光ディスク100の方式を判別することができる。この場合、光ディスク装置1は、プルイン信号SPIにおけるピークPK105及びPKLの代わりに、S字信号におけるゼロクロス点ZC105及びZCLを検出する。
そして光ディスク装置1は、ゼロクロス点ZC105を検出してからZCL0を検出するまでに要した検出時間差ΔTに基づいて、光ディスク100の方式を判別することができる。
ところで光ディスク装置1は、信号記録層Lに合焦したときに光ビーム40の球面収差が最小となるように設計されている。このため光ディスク装置1は、入射面105に光ビーム40を合焦させたときに比較的大きな球面収差を発生させてしまい、当該球面収差に応じて光ビーム40のスポットの形状を変形させてしまうことがある。
このとき光ディスク装置1は、所定の演算として各検出領域によって検出された反射光ビーム50の光量を減算処理することによってフォーカスエラー信号SFEを生成する。このため光ディスク装置1は、フォーカスエラー信号SFEにおいてS字信号の波形が崩れてしまい、入射面105に応じたゼロクロス点ZC105を検出することができない場合がある。
この場合光ディスク装置1は、検出時間差ΔTを算出できないため、光ディスク100の方式を適切に判別することができ
すなわち光ディスク装置1は、フォーカスエラー信号SFEのみを使用した場合、ゼロクロス点ZC105を検出できず検出時間差ΔTを算出できないために、光ディスク100の方式を判別できないおそれがある。
一方、図10(A)に示すように、光ディスク装置1は、光ディスク100が1層ディスクであった場合、フォーカスエラー信号SFEにおいて入射面105及び信号記録層L0に応じた2つのゼロクロス点ZC(ゼロクロス点ZC105及びZCL0)を検出することができる。
一方光ディスク装置1は、図10(B)に示すように、光ディスク100が2層ディスクであった場合、フォーカスエラー信号SFEにおいて入射面105及び信号記録層L0及びL1に応じた3つのゼロクロス点ZC(ゼロクロス点ZC105、ZCL0及びZCL1)を検出することができる。
従って光ディスク装置1は、フォーカスエラー信号SFEにおけるゼロクロス点ZCの数を検出することにより、光ディスク100の信号記録層Lの層数を判別することができる。
このフォーカスエラー信号SFEでは、光ビーム40が合焦したときにゼロとなるため、例え信号記録層L0及びL1の信号層間隔が小さいような場合であってもS字信号が一体化することはなく、図11(B)に示すように明確な2つのS字信号が表れる。このため光ディスク装置1は、比較的速い速度でフォーカスサーチを行ってもフォーカスエラー信号SFEから信号記録層L0及びL1による2つのゼロクロス点ZCL0及びZCL1を確実に検出することができる。
すなわち光ディスク装置1は、信号層間隔の小さいBD100Bに対してフォーカスサーチを行う場合、フォーカスエラー信号SFEを用いることにより比較的速い速度で対物レンズ9を移動させても信号記録層Lの層数を確実に判別することができる。
言い換えると光ディスク装置1は、プルイン信号SPIを用いることにより、光ディスク100の方式のみを迅速に判別することができる。また光ディスク装置1は、フォーカスエラー信号SFEを用いることにより、光ディスク100における信号記録層Lの層数を、プルイン信号SPIを用いて層数を判別する場合と比較して迅速かつ確実に判別することが可能となる。
(2−3)ディスク種類判別処理の概要
次に、ディスク種類判別処理の具体的な処理内容の具体的な処理内容について説明する。
次に、ディスク種類判別処理の具体的な処理内容の具体的な処理内容について説明する。
各光ディスク100は、各方式(BD、DVD及びCD)の規格に応じて使用波長でなる光ビーム40を反射することが規定されているものの、使用波長以外の波長でなる光ビーム40についての反射率については自由に設定することができる。
すなわち光ディスク装置1は、DVD100DやCD100Cに対してBD用光ビーム40を照射した場合、信号記録層Lによる十分な反射光量を得ることができない可能性がある。
そこで光ディスク装置1は、光ディスク100が装填されると、ディスク種類判別処理として、まず光ディスク100に対してBD用光ビーム40bを照射する第1サーチ処理を実行し、当該光ディスク100がBD100Bであるか、又はDVD100D及びCD100Cのうちの一方(以下、これをDVD/CDと表す)であるかを判別する。このとき光ディスク装置1は、プルイン信号SPIを用いることにより、迅速に光ディスク100の方式を判別する。
光ディスク装置1は、光ディスク100がBD100Bであると判別した場合には、第2サーチ処理を実行し、当該光ディスク100が1層BD100B1であるか、2層BD100B2であるかを判別する。このとき光ディスク装置1は、フォーカスエラー信号SFEを用いることにより、1層BD100B1であるか、2層BD100B2であるかを確実に判別する。
一方光ディスク装置1は、第1サーチ処理において光ディスク100がDVD/CDであると判別した場合には、光ディスク100に対してDVD用光ビーム40dを照射する第3サーチを実行することにより、光ディスク100がDVD100Dであるか、CD100Cであるかを判別する。このとき光ディスク装置1は、プルイン信号SPIを用いることにより、迅速に光ディスク100の方式を判別する。
光ディスク装置1は、第3サーチ処理において光ディスク100がDVD100Dであると判別した場合には、第4サーチ処理を実行し、当該光ディスク100が2層DVD100D1であるか、2層DVD100D2であるかを判別する。このとき光ディスク装置1は、フォーカスエラー信号SFEを用いることにより、確実に1層DVD100D1であるか、2層DVD100D2であるかを判別する。
なおこのディスク種類判別処理において、光ディスク装置1は、光ディスク100が有する歪みや振動などに起因して入射面105や信号記録層Lの位置が変化する、いわゆる面ブレなどによる影響を受けないようにするため、光ディスク100を回転させない状態で対物レンズ9を移動させながら光ビーム40を光ディスク100に照射するフォーカスサーチを実行するようになされている。
(2−4)第1サーチ処理
実際上図12に示すように、光ディスク装置1の制御部2は、時点t0において光ディスク100が装填されると、まず第1サーチ処理を開始する。この第1サーチ処理において制御部2は、プルイン信号SPIを用いて光ディスク100がBD100BであるかDVD/CDであるか、すなわち光ディスク100の方式のみを迅速に判別する。
実際上図12に示すように、光ディスク装置1の制御部2は、時点t0において光ディスク100が装填されると、まず第1サーチ処理を開始する。この第1サーチ処理において制御部2は、プルイン信号SPIを用いて光ディスク100がBD100BであるかDVD/CDであるか、すなわち光ディスク100の方式のみを迅速に判別する。
なお制御部2は、光ディスク100が回転していないため、サーボ制御をOFFにした状態で第1サーチ処理及び第2サーチ処理を実行する。このとき制御部2は、信号記録層L0及びL1の中間(すなわち入射面105から87.5[μm])でBD用光ビーム40bの球面収差が最小になる位置にエキスパンダ18を変位させておく。
これにより制御部2は、信号記録層L0及びL1のいずれに対しても球面収差の比較的小さい状態でBD用光ビーム40bを照射することができ、フォーカスエラー信号SFEにおいて信号記録層Lに応じたS字信号の品質を向上させることができる。
時点t1において制御部2は、不揮発メモリ3から第1サーチ閾値DT1を読み出し、プルイン信号SPIからピークPKを検出する際に使用する検出閾値として当該第1サーチ閾値DT1を設定する。なおこの第1サーチ閾値DT1は、信号記録層Lの反射率が2層のBD−REにおける最小値である4%であった場合であっても信号記録層Lに応じたピークPKLをプルイン信号SPIから検出できるような比較的小さい値が記憶されている。
ところで制御部2は、光ディスク100がBD100Bである場合には、対物レンズ9Bが比較的光ディスク100に近い位置でBD用光ビーム40bを入射面105及び信号記録層Lに合焦させることが想定されている。また対物レンズ9Bを駆動する2軸アクチュエータ8は、その性質により移動開始直後の速度が比較的不安定になる。
そこで制御部2は、対物レンズ9Bを最離隔位置から近接方向に移動させることにより、対物レンズ9Bの移動速度が安定した時点でBD用光ビーム40bを入射面105及び信号記録層Lに合焦させ得るようになされている。
まず制御部2は、時点t1において、対物レンズ9Bの離隔方向への移動を開始し、当該対物レンズ9Bを光ディスク100から最も離隔する最離隔位置まで変位させる。
対物レンズ9Bを最離隔位置まで変位させた時点t2において制御部2は、対物レンズ9Bを比較的速い第1移動速度での近接方向への移動を開始し、当該対物レンズ9Bを移動させながらBD用光ビーム40bを光ディスク100に対して照射すると共に、所定のサンプリング周波数(例えば10[KHz])でプルイン信号SPIを監視する。
図13に示すように時点t3において、制御部2は、プルイン信号SPIの信号レベルが所定の第1サーチ閾値DT1以上であることを検出した後、時点t4において極大点(最も高い信号レベル)を検出すると、これを入射面105の合焦位置を表すピークPK105として認識し、このときの検出時刻を不揮発メモリ3に記憶する。
さらに時点t5において、制御部2は、プルイン信号SPIの信号レベルが所定の第1サーチ閾値DT1以上であることを検出した後、時点t6において極大点が検出されると、これを信号記録層Lの合焦位置を表すピークPKLとして認識し、ピークPK105とピークPKLとの検出時間差ΔT1を算出する。
なお制御部2は、ピークPKLを2つ検出した場合には、入射面に応じたピークPK105と近い位置で検出されたピークPK105を用いて検出時間差ΔT1を算出することにより、信号記録層Lのうち入射面105と最小距離を有する信号記録層Lとの間隔に基づいて検出時間差ΔT1を算出するようになされている。
さらに制御部2は、ピークPKLと同一時刻に生成されたフォーカスエラー信号SFEの信号レベルに対し、所定の係数(例えば0.7)を乗算して乗算値を算出し、これを第2サーチ閾値DT2とする。
このとき制御部2は、ピークPK105とピークPKLとの検出時間差ΔT1が時間差閾値M1以下である場合には、例えば第1移動速度との関係から入射記録間隔に換算すると0.3[mm]以下となることから、時間差閾値M1以下である場合には、光ディスク100がBD100Bであると判別する。
因みに制御部2は、BD100Bの入射記録間隔が約0.1[mm]、DVD100Dの入射記録間隔が約0.6[mm]であり、そのほぼ中間となる0.3[mm]を基準に時間差閾値M1を設定している。
そして時点t8(図12)において制御部2は、対物レンズ9Bが光ディスク100に接触する所定の最近接位置まで対物レンズ9Bを移動させると、第1サーチ処理を終了し、信号記録層Lの層数を判別する第2サーチ処理を引き続き実行する。
一方制御部2は、例えば図14(A)に示すように、ピークPK105を検出してからピークPKLを検出するまでの検出時間差ΔT1が時間差閾値M1よりも大きい場合や、図14(B)に示すように、ピークPK105を検出したもののピークPKLを検出しなかった場合には、光ディスク100がBD100Bでないと判別する。
そして時点t8(図12)において制御部2は、対物レンズ9Bが最近接位置まで対物レンズ9Bを移動させると、第1サーチ処理を終了する。因みに制御部2は、光ディスク100に接触する位置を最近接位置に設定している。
このとき制御部2は、第2サーチ処理を実行することなく、光ディスク100がDVD100Dであるか又はCD100Cであるかを判別する第3サーチ処理を速やかに実行する。
(2−5)第2サーチ処理
制御部2は、第1サーチ処理を終了した時点t2において、第2サーチ処理を開始し、第2サーチ閾値DT2を検出閾値として設定すると共に、対物レンズ9Bの最近接位置から離隔方向への移動を開始する。また制御部2は、当該対物レンズ9Bを移動させながら、BD100Bに対してBD用光ビーム40bを照射する。
制御部2は、第1サーチ処理を終了した時点t2において、第2サーチ処理を開始し、第2サーチ閾値DT2を検出閾値として設定すると共に、対物レンズ9Bの最近接位置から離隔方向への移動を開始する。また制御部2は、当該対物レンズ9Bを移動させながら、BD100Bに対してBD用光ビーム40bを照射する。
この第2サーチ処理において制御部2は、プルイン信号SPIと比して信号記録層Lに応じたゼロクロス点ZCLを検出することが容易なフォーカスエラー信号SFEを用いて、かつ第1の速度よりも遅い第2の速度で第2サーチ処理を実行するため、BD100Bから信号記録層Lに応じたゼロクロス点ZCLを確実に検出し得るようになされている。
ここで図15に示すように、BD100Bは、BD−RE(Rewritable)やBD−R(Recordable)BD−RO(Read Only)などの複数の種別が存在し、各種別及び信号記録層Lの層数に応じて信号記録層Lの反射率が規定されている。
例えばBD−RE及びBD−Rの2層ディスクにおける信号記録層Lの反射率の最小値が4%であるのに対し、BD−ROの1層ディスクにおける信号記録層Lの反射率の最大値が70%であり、その反射率に最大で17倍以上もの開きがあることがわかる。
光ディスク装置1は、反射率の小さいBD−REでなる2層BD100B2に対して、第2移動速度でフォーカスサーチを実行した場合には、図17(A)に示すようなプルイン信号SPI及びフォーカスエラー信号SFEを生成する。
この図から、2層でなるBD−REに対するプルイン信号SPI及びフォーカスエラー信号SFEでは、共に信号記録層Lに応じたピークPKL及びS字信号の振幅が小さく、当該ピークPKL及びS字信号の振幅と入射面105に応じたピークPK105及びS字信号の振幅とが殆ど変わらないことがわかる。
また光ディスク装置1は、反射率の大きいBD−ROでなる1層BD100B1に対して、同様にフォーカスサーチ処理を実行した場合には、図17(B)に示すようなプルイン信号SPI及びフォーカスエラー信号SFEを生成する。
この図から、1層でなるBD−ROに対するプルイン信号SPI及びフォーカスエラー信号SFEでは、共に信号記録層Lに応じたピークPKL及びS字信号の振幅が大きく、当該ピークPKL及びS字信号の振幅が入射面105に応じたピークPK105及びS字信号の振幅と比して遥かに大きいことがわかる。なおプルイン信号SPIでは、ピークPKLの信号レベルが大きく、検出可能な最大値をオーバーしてしまっている。
またこのフォーカスエラー信号SFEでは、丸印で囲むように、S字信号の前後に比較的大きいノイズが発生することが知られている。
そこで制御部2では、第1サーチ処理において検出されたS字信号の振幅に基づいて算出された第2サーチ閾値DT2を検出閾値に設定している。このため制御部2は、BDディスク100Bの信号記録層Lにおける反射率が低い場合にも、信号記録層Lに応じた小さな振幅でなるS字信号から、信号記録層Lに応じたゼロクロス点ZCLを確実に検出することができる。
また制御部2は、BDディスク100Bの信号記録層Lにおける反射率が大きい場合には、ノイズに起因するゼロクロス点を検出することなく、信号記録層Lに応じたゼロクロス点ZCLを適切に検出することができる。
このように制御部2は、第1サーチ処理において予め信号記録層LによるS字信号の振幅に基づく第2サーチ閾値DTを算出しておく。そして制御部2は、この第2サーチ閾値DTを用いてゼロクロス点ZCを検出することにより、BD100Bから信号記録層Lに応じたゼロクロス点ZCLを確実に検出し得るようになされている。
図16に示すように時点t10において、制御部2は、フォーカスエラー信号SFEの信号レベルが第2サーチ閾値DT2以上であることを検出した後、時点t11において最もゼロに近い信号レベルが検出されると、これを信号記録層Lの合焦位置を表すゼロクロス点ZCLとして認識する。
また時点t13において、制御部2は、フォーカスエラー信号SFEに入射面105に応じたS字信号が表れるが、当該S字信号の振幅が第2サーチ閾値DT2未満であるため、このときのゼロクロス点を検出することはない。
制御部2は、信号記録層Lが検出される可能性が殆ど無い所定の第2サーチ終了位置まで対物レンズ9Bを移動させると、フォーカスサーチを終了し、フォーカス駆動電流SDFがゼロのベース位置に対物レンズ9Bを速やかに戻す。
そして制御部2は、検出されたゼロクロス点ZCの数に基づいてBDディスク100Bの信号記録層Lの層数を判別する。
ところで制御部2は、BDディスク100Bの信号記録層Lにおける反射率が低い場合(図17(A))には、第2サーチ閾値DT2を小さく設定するため入射面105に応じたゼロクロス点ZC105をも検出する可能性が高い。
一方制御部2は、BDディスク100Bの信号記録層Lにおける反射率が高い場合(図17(B))には、第2サーチ閾値DT2を大きく設定するため入射面105に応じたゼロクロス点ZC105を検出しない可能性が高い。
そこで制御部2は、ゼロクロス点ZCの数と、当該ゼロクロス点ZCが検出された検出時間差ΔT2とから、BDディスク100Bにおける信号記録層Lの層数を判別する。
すなわち制御部2は、ゼロクロス点ZCを「1」のみ検出した場合、このゼロクロス点ZCが信号記録層L0に応じたものであり、光ディスク100が1層BD100B1である判別する。
また制御部2は、ゼロクロス点ZCを「3」検出した場合、当該3つのゼロクロス点ZCが入射面105と2つの信号記録層L0及びL1に応じたものであり、光ディスク100が2層BD100B2と判別する。
さらに制御部2は、ゼロクロス点ZCを「2」検出した場合、当該2つのゼロクロス点ZCが入射面105と1つの信号記録層L0に応じたものである可能性と、2つの信号記録層L0及びL1に応じたものである可能性がある。
上述したように、1層BD100B1(図3(A))における入射面105から信号記録層L0までの入射記録間隔は約100[μm]であり、2層BD100B2(図5(A))における信号記録層L0及びL1の信号層間隔は約15〜25[μm]である。
従って制御部2は、2つのゼロクロス点ZCの検出時間差ΔT2が不揮発メモリ3に予め記憶された所定の時間差閾値M2以上であるか否かによって、光ディスク100が1層BD100B1であるか、若しくは2層BD100B2であるかを判別する。
すなわち制御部2は、2つのゼロクロス点ZCが検出された時刻を減算することにより、検出時間差ΔT2を算出する。そして制御部2は、当該検出時間差ΔT2が時間差閾値M2以上である場合には、例えば第2移動速度との関係から入射記録間隔に換算すると、当該入射記録間隔が50[μm]以上であるため、光ディスク100が1層BD100B1であると判別する。
一方制御部2は、検出時間差ΔT2が時間差閾値M2未満である場合には、光ディスク100が2層BD100B2であると判別する。
このように制御部2は、まず光ディスク100がBD100Bであるか又はDVD/CDであるか否かを迅速に判別し、BD100Bであると判別した場合のみ比較的時間の要する第2サーチ処理を実行する。
そして制御部2は、第2サーチ処理の際、第1移動速度よりも遅い第2移動速度でフォーカスサーチを実行し、S字信号が分離して表れるフォーカスエラー信号SFEを用いて確実にゼロクロス点ZCを検出する。さらに制御部2は、第1サーチ処理において得られたS字信号の振幅に基づいて信号記録層Lに応じたゼロクロス点ZCLを確実に検出する。
そして制御部2は、当該ゼロクロス点ZCLに基づいて信号記録層Lの層数を判別することにより、この第2サーチ処理において光ディスク100が1層BD100B1又は2層BD100B2でのいずれであるかを確実に判別することができる。
また制御部2は、光ディスク100がさらなるDVD又はCDの判別処理を実行するためディスク種類判別処理に時間を有するDVD/CDであると判別した場合には、光ディスク100がDVD又はCDのいずれであるかを判別する第3サーチ処理へ速やかに移行することができ、ディスク種類判別処理に要するトータル時間を短縮し得るようになされている。
(2−6)DVD又はCDの判別
光ピックアップ7では、図18に示すように、光ディスク100に対して平行に出射した光ビーム40を立上げプリズム27によって立ち上げることにより、光ビーム40を光ディスク100に対して垂直に照射するようになされている。
光ピックアップ7では、図18に示すように、光ディスク100に対して平行に出射した光ビーム40を立上げプリズム27によって立ち上げることにより、光ビーム40を光ディスク100に対して垂直に照射するようになされている。
近年光ディスク装置1では、小型化及び薄型化の要求に応じるべく、立上げプリズム27と対物レンズ9との間隔をできる限り小さくするようになされることが多い。
ここで上述した第1サーチ処理において、光ディスク装置1は、光ディスク100に対し、対物レンズ9B(図2)を介してBD用光ビーム40bを照射する。
この対物レンズ9Bは、開口数NAが約0.85と大きく、焦点距離が小さいことから、図18(A)に示すように、BD100Bに対し近接した位置でBD用光ビーム40bを信号記録層Lに合焦させる(以下、この合焦位置を記録層位置LPBDと呼ぶ)。
またBD100Bでは入射面105から信号記録層Lまでの入射記録間隔が約0.1[mm]と小さい。このため対物レンズ9Bは、図18(B)に示すように、記録層位置LPBDから約0.1[mm]だけ離隔方向に移動した位置で入射面105と合焦する(以下、この合焦位置を入射面位置SPBDと呼ぶ)。
このとき光ピックアップ7では、対物レンズ9Bと立上げプリズム27Bとの間に十分な距離が残されており、記録層位置LPBDと対物レンズ9Bの最離隔位置MxPとの間にかなりの距離が残された状態となる。このため光ピックアップ7は、BD100Bにおける入射面105の位置が多少変動した場合であっても確実にBD用光ビーム40bを入射面105に合焦させることができる。
これに対して光ディスク装置1は、第3サーチ処理において対物レンズ9Aを介し、DVD用光ビーム40dを光ディスク100に対して照射する。
この対物レンズ9Aは、開口数NAが約0.65であり、対物レンズ9Bと比して焦点距離が大きい。このため光ディスク装置1は、図19(A)に示すように、例えばCD100Cに対し、記録層位置LPCDよりもCD100Cから離隔した位置でDVD用光ビーム40dを信号記録層Lに対して合焦させる(以下、この合焦位置を記録層位置LPCDと呼ぶ)。
またCD100Cでは入射面105から信号記録層Lまでの入射記録間隔が約1.2[mm]と非常に大きい。このため対物レンズ9Bは、図19(B)に示すように、記録層位置LPCDから約1.2[mm]だけ離隔方向に移動した位置でDVD用光ビーム40dを入射面105に対して合焦させる(以下、この合焦位置を入射面位置SPCDと呼ぶ)。
DVD100Dについても同様であり、光ディスク装置1は、記録層位置LPBDよりもDVD100Dから離隔した記録層位置LPDVDでDVD用光ビーム40dを信号記録層Lに対して合焦させ、さらに離隔した入射面位置SPDVDでDVD用光ビーム40dを入射面105に対して合焦させる。なお、CD100CとDVD100Dがほぼ同一の厚みでなるため、入射面位置SPCDと入射面位置SPDVDとはほぼ同一の位置となる。
このとき光ピックアップ7では、対物レンズ9Aと立上げプリズム27Aとの間に僅かな距離のみが残されており、入射面位置SPCDと対物レンズ9Aの最離隔位置MxPとの間に例えば0.1[mm]未満の距離しか残されていない状態となる。
ここで光ディスク100の中には、最内周部分106が信号記録層Lを有する記録部分107と比して薄く形成され、入射面105が最内周部分106から突出するような形状を有するものがある。光ディスク装置1では、このような形状を有する光ディスク100が装填されると、図20(A)に示すように、最内周部分106と入射面105とがほぼ同じ平面上にある光ディスク100と比して、入射面105が対物レンズ9Aに近接して配置されることになる。
この場合光ディスク装置1は、対物レンズ9Aを最離隔位置MxPに変位させた場合であっても、DVD用光ビーム40dを入射面105に合焦させることができず、プルイン信号SPIから当該入射面105に応じたピークPK105を検出することができない。
光ディスク装置1は、例えば図20(B)に示すように、異物などが存在したり、光ディスク100が歪みを有することによって光ディスク100が傾いた状態で装填されたり、光ディスク装置1自体が傾いた状態で使用されることにより、光ディスク100が傾斜を有する場合も同様であり、プルイン信号SPIから当該入射面105に応じたピークPK105を検出することができない。
そこで光ディスク装置1は、例えば製造工程において、標準的な光ディスク100が装填された場合の入射面105に対する合焦位置を表す情報を不揮発メモリ3に記憶しておく。そして図21に示すように、光ディスク装置1は、入射面105が検出されなかった場合には、この入射面105に対する合焦位置を表す情報に基づいて光ディスク100がDVD又はCDのいずれであるかを判別するようにしている。
(2−7)製造工程における標準検出時間の記憶
製造工程において光ディスク装置1は、ホストコンピュータ200の代わりに接続された設定用コンピュータ(図示せず)の制御により標準検出時間TSの測定処理を実行する。このとき光ディスク装置1には光ディスク100としてCD100Cが装填される。なおこのCD100Cとしては、例えばCD方式の規格(総厚み1.2[mm])におけるほぼ中心値(例えば総厚み1.200[mm])でなるような標準的なものが使用される。
製造工程において光ディスク装置1は、ホストコンピュータ200の代わりに接続された設定用コンピュータ(図示せず)の制御により標準検出時間TSの測定処理を実行する。このとき光ディスク装置1には光ディスク100としてCD100Cが装填される。なおこのCD100Cとしては、例えばCD方式の規格(総厚み1.2[mm])におけるほぼ中心値(例えば総厚み1.200[mm])でなるような標準的なものが使用される。
具体的に図22に示すように、光ディスク装置1の制御部2は、時点t101において、対物レンズ9Aを近接方向へ移動させ、対物レンズ9AをCD100Cに最も近接する最近接位置に変位させると共に、自己のサンプリング周波数や2軸アクチュエータ8の駆動速度との関係においてCD100CからピークPKL0及びPK105を確実に検出し得る第3のサーチ閾値DT3を検出閾値として設定する。
時点t102において制御部2は、対物レンズ9Aを比較的速い第3移動速度で、対物レンズ9Aを最近接位置から離隔方向に移動させる。このとき制御部2は、CD100Cに対してDVD用光ビーム40dを照射すると共に、時点t102においてカウント信号CtSを立上げ、当該時点t102を「0」として検出時間Ctの測定を開始する。
制御部2は、プルイン信号SPIを監視し、時点t103において当該プルイン信号の信号レベルが第3のサーチ閾値DT3以上となると、時点t104における最大の信号レベルをピークPKLとして検出する。このとき制御部2は、検出時間Ctのカウントを継続する。
制御部2は、引き続きプルイン信号SPIを監視し、時点t105において当該プルイン信号SPIの信号レベルが第3のサーチ閾値DT3以上となると、時点t106におけるプルイン信号SPIの極大点をピークPKLとして検出する。このとき制御部2は、カウント信号CtSを立ち下げて検出時間Ctのカウントを停止すると共に、ピークPKLが検出されたときの検出時間Ctを標準検出時間Tsとし、これを不揮発メモリ3に記憶する。
このように制御部2は、最近接位置からPK105が得られるまでの時間を標準検出時間Tsとして不揮発メモリ3に記憶するようになされている。
(2−8)第3サーチ処理
実際上図23に示すように、光ディスク装置1の制御部2は、第1サーチ処理が終了した時点t8とほぼ同時でなる時点t32において第3サーチ処理を開始し、不揮発メモリ3から第3サーチ閾値DTを読み出すと、これを検出閾値に設定する。
実際上図23に示すように、光ディスク装置1の制御部2は、第1サーチ処理が終了した時点t8とほぼ同時でなる時点t32において第3サーチ処理を開始し、不揮発メモリ3から第3サーチ閾値DTを読み出すと、これを検出閾値に設定する。
図24に示すように、時点t32において制御部2は、対物レンズ9Aが最近接位置にあることを確認すると、当該対物レンズ9Aを最近接位置から第3移動速度で近接方向に移動させながらDVD用光ビーム40dを光ディスク100に対して照射すると共に、所定のサンプリング周波数(例えば10[KHz])でプルイン信号SPIを監視する。このとき制御部2は、カウント信号CtSを立上げ、時点t32を「0」として検出時間Ctの測定を開始する。
そして制御部2は、第1サーチ処理と同様にして、時点t33においてプルイン信号SPIの信号レベルが第3サーチ閾値DT3以上となると、時点t34において信号記録層Lの合焦位置であるプルイン信号SPIの極大点をピークPKLとして検出する。このとき制御部2は、時点t34における検出時間Ctの値を記録層検出時間Tkとし、不揮発メモリ3に記憶する。
また制御部2は、時点t35においてプルイン信号SPIの信号レベルが第3サーチ閾値DT3以上となると、時点t36においてプルイン信号SPIから入射面105の合焦位置を表すピークPK105を検出し、カウント信号CtSを立ち下げ、検出時間Ctの測定を停止する。
なお制御部2は、2つ目に検出されたピークPKの検出時間Ctを確認することにより、当該ピークPKが信号記録層Lに応じたピークPKLであるか、入射面105に応じたピークPK105であるかを確認している。
このとき制御部2は、時点t36における検出時間Ctの値を入射面検出時間Tdとし、当該入射面検出時間Tdから記録層検出時間Tkを減算した差分値を検出時間差ΔT3とする。
制御部2は、ピークPK105とピークPKLとの検出時間差ΔT3が所定の時間差閾値M3以下である場合には、光ディスク100の信号記録層Lと入射面105との距離が時間差閾値M3に相当する0.9[mm]以下であるとみなし、光ディスク100がDVD100Dであると判別する。
また制御部2は、ピークPK105とピークPKLとの検出時間差ΔT3が所定の時間差閾値M3より大きい場合には、光ディスク100がCD100Cであると判別する。
一方図25に示すように時点t41において制御部2は、入射面105に応じたピークPK105が検出されないまま標準検出時間Tsを経過し、さらに時点t42において、標準検出時間Tsから所定の経過時間αが経過すると、カウント信号CtSを立ち下げ、検出時間Ctの測定を停止する。
なお図26には、第3移動速度で対物レンズ9Aを移動させたときのフォーカス駆動電流SDFと対物レンズ9の移動量との関係を示している。この図から、同一のフォーカス駆動電流SDFを流した場合であっても、僅かではあるが対物レンズ9Aの移動量が異なっており、若干の測定ばらつきが確認される。また2軸アクチュエータ8では、経時劣化や温度変化によるばらつきも生じ得る。このため経過時間αの値は、これらのばらつきを考慮した上で決定される。
また図26では、光ディスク装置1が標準的な光ディスク100に対して光ビーム40を照射した場合に、信号記録層L及び入射面105が検出される位置を表している。すなわち標準的なBD100Bの信号記録層Lが検出される位置を位置Po1、入射面105が検出される位置を位置Po2とし、また標準的なCD100Cの信号記録層Lが検出される位置を位置Po3、DVD100Cの信号記録層Lが検出される位置をPo4、さらにCD100C及びDVD100Dの入射面105が検出される位置を位置Po5としている。
このことからも、内周部分106の厚みばらつきや、2軸アクチュエータ8の特性の経時変化など種々の要因によって、CD100C及びDVD100Dの入射面105が検出されないことが生じ得ることがわかる。
なお、この2軸アクチュエータ8は、グラフ左端、すなわちフォーカス駆動電流SDFが100[mA]のとき、対物レンズ9の最離隔位置となり、CD100C及びDVD100Dの入射面105が検出される位置Po5が2軸アクチュエータ8の駆動範囲の最下点に近いことがわかる。
なお図27では、対物レンズ9を第3移動速度で移動させたとき、対物レンズ9が最離隔位置MxPで経過時間αがちょうど経過するよう、経過時間αの値が設定されている。
そして制御部2は、標準検出時間Tsから記録層検出時間Tkを減算し、この減算値を検出時間差ΔT3aとする。
このとき制御部2は、検出時間差ΔT3aが時間差閾値M3以下である場合には、例えば第2移動速度との関係から入射記録間隔に換算すると0.9[mm]以下であるため、光ディスク100がDVD100Dであると判別する。
また図27に示すように、制御部2は、記録層検出時間Tkの値が小さく、検出時間差ΔT3aが所定の時間差M3閾値より大きい場合には、光ディスク100がCD100Cであると判別する。
これにより制御部2は、入射面105に応じたピークPK105が検出されないような場合であっても、再度第3サーチを実行することなく、光ディスク100がDVD100Dであるか、CD100Cであるかを判別することができ、光ディスク100の方式を迅速に判別することができる。
なお制御部2は、ピークPKLを2つ検出した場合には、入射面に応じたピークPK105と近い位置で(すなわち先に)検出されたピークPK105を用いて検出時間差ΔT3又はΔT3aを算出することにより、信号記録層Lのうち入射面105と最小距離を有する信号記録層Lとの間隔に基づいて検出時間差ΔT3又はT3aを算出するようになされている。
さらに制御部2は、ピークPKLが検出されたときのフォーカスエラー信号SFEの振幅(最大信号レベル)を検出すると、当該最大信号レベルに所定の係数(例えば0.7)を乗算し、この乗算値を第4サーチ閾値DT4とする。
時点t38において制御部2は、最離隔位置まで対物レンズ9Aを移動させると、第3サーチ処理を終了する。
そして制御部2は、対物レンズ9Aを比較的遅く移動させ、フォーカスエラー信号SFEを用いてBD100Bの信号記録層Lの層数を判別するDVD100Dの層数を判別する第4サーチ処理を引き続き実行する。
また制御部2は、例えば図27に示すように、検出時間差ΔT3又はΔT3aが時間差閾値M3よりも大きい場合、光ディスク100がCD100Cであると判別する。CD100Cは信号記録層Lを1層有するもののみしか存在しないため、このとき制御部2は、ディスク種類判別処理を終了する。
このように光ディスク装置1は、入射面105に応じたピークPK105を検出できない場合には、標準的な光ディスク100(CD100C)の入射面105が検出されるべき標準検出時間Tsに基づいて検出時間差ΔT3a(すなわち標準的な光ディスク100の入射面位置SPと記録層位置LPとの間隔)を算出する。
上述したように光ディスク装置1は、実際に光ディスク装置1に装填されたCD100Cに基づいて標準的な光ディスク100の入射面位置(以下、これを標準入射面位置と呼ぶ)を標準検出時間Tsとして測定しているため、個々の光ディスク装置1の装着部5Bの状態や、対物レンズ9Aの配置状況に応じて光ディスク100の入射面105を検出し得る適切な標準検出時間Tsを記憶している。
これにより光ディスク装置1は、例えば光ディスク100の入射面105に埃や傷が存在するなどの原因により入射面105に応じたピークPK105を検出できない場合であっても、適切に光ディスク100の方式を判別することができる。
またDVD100Dの入射記録間隔が約0.6[mm]、CD100Cの入射記録間隔が約1.2[mm]であり、時間差閾値M3は距離換算で0.9[mm]程度に設定されており、約0.3[mm]のマージンが確保されている。ここで光ディスク100が標準的入射面位置と比して0.3[mm]もずれた位置に配置されるとは実際上考えられない。
このため光ディスク装置1は、実際の光ディスク100における入射面位置SPが装填された光ディスク100の入射面位置SPよりも近接方向に位置している場合であっても、その記録層位置LPと標準入射位置との関係から、誤認することなく適切に光ディスク100の方式を判別することができる。
(2−9)第4サーチ処理
光ディスク装置1の制御部2は、光ディスク100がDVD100Dであると判別した場合、第3サーチ処理を終了した時点t38から第4サーチ処理を開始する。制御部2は、第2サーチ処理と同様にしてフォーカスエラー信号SFEを用いてこの第4サーチ処理を実行する。
光ディスク装置1の制御部2は、光ディスク100がDVD100Dであると判別した場合、第3サーチ処理を終了した時点t38から第4サーチ処理を開始する。制御部2は、第2サーチ処理と同様にしてフォーカスエラー信号SFEを用いてこの第4サーチ処理を実行する。
すなわち図23に示すように時点t38において、制御部2は、第3サーチ処理において算出された第4サーチ閾値DT4を検出閾値として設定すると共に、第3移動速度よりも遅い第4移動速度で対物レンズ9Aの最近接位置から離隔方向への移動を開始する。また制御部2は、対物レンズ9Aを移動させながら、DVD100Dに対してDVD用光ビーム40dを照射する。
制御部2は、フォーカスエラー信号SFEの信号レベルが第4サーチ閾値DT4以上であることを検出した後、最大となる信号レベルを検出することにより、例えば時点t51において入射面105の合焦位置を表すゼロクロス点ZC105を、さらに時点t52において信号記録層Lの合焦位置を表すゼロクロス点ZCLを検出する。
このように制御部2は、プルイン信号SPIと比して信号記録層Lに応じたゼロクロス点ZCLを検出することが容易なフォーカスエラー信号SFEを用いて、第1の速度よりも遅い第2の速度で第2サーチ処理を実行するため、BD100Bから信号記録層Lに応じたゼロクロス点ZCLを確実に検出し得るようになされている。
制御部2は、信号記録層Lに応じたゼロクロス点ZCLを検出する可能性のない第4サーチ終了位置まで対物レンズ9Aを移動させると、フォーカスサーチを終了し、フォーカス駆動電流SDFがゼロとなるベース位置に対物レンズ9Aを速やかに戻す。
そして制御部2は、検出されたゼロクロス点ZCの数と、当該ゼロクロス点ZCが検出された検出時間差ΔT4とから、BDディスク100Bにおける信号記録層Lの層数を判別する。
すなわち制御部2は、ゼロクロス点ZCを「1」のみ検出した場合、DVD100Dが信号記録層Lを2層有している可能性は無いため、光ディスク100が1層DVD100D1と判別する。
また制御部2は、ゼロクロス点ZCを「3」検出した場合、当該3つのゼロクロス点ZCが入射面105と2つの信号記録層L0及びL1に応じたものであるため、光ディスク100が2層DVD100D2と判別する。
さらに制御部2は、ゼロクロス点ZCを「2」検出した場合、2つのゼロクロス点ZCの検出時間差ΔT4が不揮発メモリ3に予め記憶された所定の時間差閾値M4以上であるか否かによって、光ディスク100が1層DVD100D1であるか、若しくは2層DVD100D2であるかを判別する。
すなわち制御部2は、2つのゼロクロス点ZCが検出された時刻を減算することにより、検出時間差ΔT4を算出する。そして制御部2は、当該検出時間差ΔT4が時間差閾値M4以上である場合には、例えば第4移動速度との関係から入射記録間隔に換算すると、200[μm]以上であるため、光ディスク100が1層DVD100D1であると判別する。
一方制御部2は、検出時間差ΔT4が、時間差閾値M4未満である場合には、光ディスク100が2層DVD100D2であると判別するようになされている。
このように光ディスク装置1の不揮発メモリ3には、第3移動速度で対物レンズ9Aを移動させたときに標準的な光ディスク100の入射面105を検出する標準検出時間Tsが予め記憶されている。
第3サーチ処理において光ディスク装置1の制御部2は、第3サーチ処理の際、入射面105に応じたゼロクロス点ZC105を検出できなかった場合には、記録層検出時間Tkと標準検出時間Tsとの検出時間差ΔT3aに基づいて、光ディスク100の方式を判別する。
これにより制御部2は、何らかの原因によって入射面105に応じたゼロクロス点ZC105を検出できなかった場合であっても、第3サーチ処理を再度実行する必要がないため、光ディスク100の方式を迅速に判別できる。
また制御部2は、光ディスク100がDVD100Dであるか又はCD100Cであるか否かを迅速に判別し、DVD100Dであると判別した場合のみ対物レンズ9Bを比較的遅く移動させ、比較的時間の要する第4サーチ処理を実行する。
これにより制御部2は、光ディスク100がDVD100Dでない、すなわちCD100Cであると判別した場合には、CD用光ビーム40cを出射して迅速に再生処理に必要な情報の認識などの再生準備処理へ移行でき、再生処理を開始するまでの時間を短縮し得るようになされている。
(3)ディスク種類判別処理の手順
次に、光ディスク装置1の制御部2がディスク種類判別プログラムに従って実行するディスク種類判別処理について図28〜図32を用いて説明する。図28に示すように制御部2は、光ディスク100が装填されると、まず第1サーチ処理手順RT1を実行し、光ディスク100がBD100Bであるか否かを判別する。
次に、光ディスク装置1の制御部2がディスク種類判別プログラムに従って実行するディスク種類判別処理について図28〜図32を用いて説明する。図28に示すように制御部2は、光ディスク100が装填されると、まず第1サーチ処理手順RT1を実行し、光ディスク100がBD100Bであるか否かを判別する。
制御部2は、光ディスク100がBD100Bであると判別した場合、第2サーチ処理手順RT2を実行し、光ディスク100が1層BD100B1であるか、2層BD100B2であるかを判別する。
これに対して制御部2は、第1サーチ処理手順RT1において光ディスク100がBD100BではなくDVD/CDであると判別した場合、第3サーチ処理手順RT3を実行し、光ディスク100がDVD100Dであるか、CDであるかを判別する。
そして制御部2は、第3サーチ処理手順RT3において光ディスク100がDVD100Dであると判別した場合、第4サーチ処理手順RT4を実行し、光ディスク100が1層DVD100D1であるか2層DVD100D2であるかを判別する。
なお図28において、矢印の長さは処理時間の長さを表している。すなわち制御部2は、光ディスク100の方式の判別と信号記録層Lの層数の判別とを分け、光ディスク100の方式が明確になってから信号記録層Lの層数を判別する。これにより制御部2は、ディスク種類判別処理に要する時間を各方式で均一化することができ、どの方式でなる光ディスク100が装填された場合であっても、比較的短時間で光ディスク100の種類を判別することができる。
(3−1)第1サーチ処理手順
光ディスク装置1の制御部2は、光ディスク100が装填されると、第1サーチ処理手順RT1(図29)を開始してステップSP1へ移り、検出閾値として第1サーチ閾値DT1を設定すると、次のステップSP2へ移る。
光ディスク装置1の制御部2は、光ディスク100が装填されると、第1サーチ処理手順RT1(図29)を開始してステップSP1へ移り、検出閾値として第1サーチ閾値DT1を設定すると、次のステップSP2へ移る。
ステップSP2において制御部2は、対物レンズ9Bを離隔方向へ移動することにより、対物レンズ9Bを最離隔位置に変位させると、次のステップSP3へ移る。
ステップSP3において制御部2は、光ディスク100を停止させたままの状態で第1の速度で対物レンズ9Bを最離隔位置から近接方向に移動させると共にBD用光ビーム40bを光ディスク100に対して照射するフォーカスサーチを開始すると、次のステップSP4へ移る。
ステップSP4において、制御部2は、入射面105に応じたピークPK105を検出するまで所定のサンプリング周期でプルイン信号SPIを監視し、ピークPK105を検出すると、次のステップSP5へ移る。このとき制御部2は、プルイン信号SPIが第1サーチ閾値DT1以上であるときに、プルイン信号SPIの極大点をピークPK105として検出する。
ステップSP5において制御部2は、プルイン信号SPIを継続して監視し、次のステップSP6へ移る。
ステップSP6において制御部2は、信号記録層Lに応じたピークPKLを検出するまでプルイン信号SPIを監視し、ステップSP4と同様にしてピークPKLを検出したと判別すると、次のステップSP7へ移る。なお制御部2は、対物レンズ9Bが最近接位置に変位するまで当該対物レンズ9Bを近接方向に移動させる。
ステップSP7において制御部2は、ピークPKLを検出した検出時刻からピークPK105を検出した検出時刻を減算することにより検出時間差ΔT1を算出すると、次のステップSP8へ移る。
ステップSP8において制御部2は、検出時間差ΔT1が時間差閾値M1以下であるか否かについて判別する。
ここで肯定結果が得られた場合、このことは入射面105から信号記録層Lまでの最小距離が時間差閾値M1に応じた所定の間隔以下であることを表しており、このとき制御部2は、ステップSP9へ移り、光ディスク100がBD100Bであると判別し、第2サーチ処理手順RT2へ移る。
これに対してステップSP8において否定結果が得られた場合、このことは入射面105から信号記録層Lまでの最小距離が所定の間隔よりも大きいためBD100Bでないことを表しており、このとき制御部2は、ステップSP10へ移り、光ディスク100がDVD/CDであると判別し、第3サーチ処理手順RT3へ移る。
(3−2)第2サーチ処理手順
光ディスク装置1の制御部2は、第1サーチ処理手順RT1(図29)のステップSP9から第2サーチ処理手順RT2(図30)のステップSP21へ移ると、検出閾値として第2サーチ閾値DT2を設定し、次のステップSP22へ移る。
光ディスク装置1の制御部2は、第1サーチ処理手順RT1(図29)のステップSP9から第2サーチ処理手順RT2(図30)のステップSP21へ移ると、検出閾値として第2サーチ閾値DT2を設定し、次のステップSP22へ移る。
ステップSP22において制御部2は、最近接位置にある対物レンズ9Bを第2の速度で移動させると共にBD用光ビーム40bを光ディスク100に対して照射するフォーカスサーチを開始すると、次のステップSP23へ移る。
このとき制御部2は、所定のサンプリング周期でフォーカスエラー信号SFEを監視し、当該フォーカスエラー信号SFEの信号レベルが第2サーチ閾値DT2以上であるときのゼロクロス点ZCを検出する。
ステップSP23において、制御部2は、所定の第2サーチ終了位置まで対物レンズ9Bが変位するまで対物レンズ9Bを移動させ、当該対物レンズ9Bが第2サーチ終了位置までに到達すると、フォーカス駆動電流SDFを流さないベース位置に対物レンズ9Bを速やかに戻し、次のステップSP24へ移る。
ステップSP24において、制御部2は、検出されたゼロクロス点ZCの数が「1」であるか否かについて判別し、否定結果が得られた場合には、次のステップSP26へ移る。
これに対してステップSP24におい肯定結果が得られた場合、このことはゼロクロス点ZCが信号記録層Lに応じて検出されたゼロクロス点ZCLであり、信号記録層Lの層数が「1」であることを表しており、このとき制御部2は、次のステップSP25へ移る。
ステップSP26において、制御部2は、検出されたゼロクロス点ZCの数が「2」であるか否かについて判別する。
ここで否定結果が得られた場合、このことはゼロクロス点ZCの数が「3」であり、ゼロクロス点ZCが信号記録層Lに応じた2つのゼロクロス点ZCL0及びZCL1と、入射面105に応じたゼロクロス点ZC105であることを表しており、このとき制御部2は、次のステップSP27へ移る。
これに対してステップSP26において肯定結果が得られた場合、このことはゼロクロス点ZCの数が「2」であり、ゼロクロス点ZCが2つの信号記録層Lに応じた2つのゼロクロス点ZCL0及びZCL1である可能性と、1つのゼロクロス点ZCL及び入射面105に応じたゼロクロス点ZC105である可能性があることを表しており、このとき制御部2は、次のステップSP28へ移る。
ステップSP28において、制御部2は、後に検出されたゼロクロス点ZCの検出時刻から先に検出されたゼロクロス点ZCの検出時刻を減算することにより、検出時間差ΔT2を算出すると、次のステップSP29へ移る。
ステップSP29において、制御部2は、検出時間差ΔT2が時間差閾値M2以下であるか否かについて判別する。
ここで肯定結果が得られた場合、このことは2つのゼロクロス点ZCに応じた距離が小さいため、2つのゼロクロス点ZCが2つの信号記録層L0及びL1に応じたものであることを表しており、このとき制御部2は、次のステップSP27へ移る。
ステップSP27において、制御部2は、光ディスク100が2層BD100B2であると判別すると、終了ステップに移って処理を終了する。
これに対してステップSP29において否定結果が得られた場合、このことは2つのゼロクロス点ZCに応じた距離が大きいため、2つのゼロクロス点ZCのうち一方が入射面105に応じたものであり、他方が信号記録層L0に応じたものであることを表しており、このとき制御部2は、次のステップSP30へ移る。
ステップSP30において、制御部2は、光ディスク100が1層BD100B1であると判別し、終了ステップに移って処理を終了する。
(3−3)第3サーチ処理手順
光ディスク装置1の制御部2は、第1サーチ処理手順RT1(図29)のステップSP10から第3サーチ処理手順RT3(図32)のステップSP41へ移ると、検出閾値として第3サーチ閾値DT3を設定し、次のステップSP42へ移る。
光ディスク装置1の制御部2は、第1サーチ処理手順RT1(図29)のステップSP10から第3サーチ処理手順RT3(図32)のステップSP41へ移ると、検出閾値として第3サーチ閾値DT3を設定し、次のステップSP42へ移る。
ステップSP42において制御部2は、対物レンズ9Aが最近接位置にあることを確認すると、次のステップSP43へ移る。
ステップSP43において制御部2は、光ディスク100を停止させたままの状態で第3の速度で対物レンズ9Aを移動させ、DVD用光ビーム40dを光ディスク100に対して照射するフォーカスサーチを開始すると共に、検出時間Ctのカウントを開始し、次のステップSP44へ移る。
ステップSP44において制御部2は、信号記録層Lに応じたピークPKLを検出するまでプルイン信号SPIを監視し、ピークPKLを検出したと判別すると、次のステップSP45へ移る。なお制御部2は、プルイン信号SPIが第3サーチ閾値DT3以上であるときに、プルイン信号SPIの極大点をピークPK105として検出する。
ステップSP45において制御部2は、プルイン信号SPIを継続して監視し、次のステップSP46へ移る。
ステップSP46において、制御部2は、ステップSP44と同様にして入射面105に応じたピークPK105を検出するまで所定のサンプリング周期でプルイン信号SPIを監視し、ピークPK105を検出したか否かを検出し、否定結果が得られた場合には、次のステップSP49へ移る。
ステップSP49において、制御部2は、検出時間Ctが予め記憶されている標準検出時間Tsと経過時間αとの加算値よりも大きいか否かについて判別し、否定結果が得られた場合には、ステップSP46へ戻って入射面105の検出を継続する。
これに対してステップSP49において肯定結果が得られた場合には、このことは入射面105の検出ができなかったことを表しており、このとき制御部2は、次のステップSP50へ移る。
ステップSP50において、制御部2は、標準検出時間TsからピークPKLを検出した記録層検出時間Tkを減算することにより検出時間差ΔT3aを算出すると、次のステップSP52へ移る。
これに対してステップSP46において肯定結果が得られた場合、このことは入射面105に合焦する対物レンズ9Aの位置である入射面位置SPを検出することができたことを表しており、このとき制御部2は、次のステップSP51へ移る。
ステップSP51において、制御部2は、ピークPK105を検出した入射面検出時間TdからピークPKLを検出した記録層検出時間Tkを減算することにより検出時間差ΔT3を算出すると、次のステップSP52へ移る。
ステップSP52において制御部2は、検出時間差ΔT3又はΔT3aが時間差閾値M3以下であるか否かについて判別する。
ここで肯定結果が得られた場合、このことは入射面105から信号記録層Lまでの最小距離が時間差閾値M3に応じた所定の間隔以下であることを表しており、このとき制御部2は、ステップSP53へ移り、光ディスク100がDVD100Bであると判別し、第4サーチ処理手順RT4へ移る。
これに対してステップSP52において否定結果が得られた場合、このことは入射面105から信号記録層Lまでの最小距離が所定の間隔よりも大きいためDVD100Dでないことを表しており、このとき制御部2は、ステップSP54へ移り、光ディスク100がCD100Cであると判別し、処理を終了する。
(3−4)第4サーチ処理手順
光ディスク装置1の制御部2は、第3サーチ処理手順RT3のステップSP53(図31)から第4サーチ処理手順RT4(図32)のステップSP21へ移ると、検出閾値として第4サーチ閾値DT4を設定し、次のステップSP62へ移る。
光ディスク装置1の制御部2は、第3サーチ処理手順RT3のステップSP53(図31)から第4サーチ処理手順RT4(図32)のステップSP21へ移ると、検出閾値として第4サーチ閾値DT4を設定し、次のステップSP62へ移る。
ステップSP62において制御部2は、最離隔位置にある対物レンズ9Aを第4の速度で移動させると共にDVD用光ビーム40dを光ディスク100に対して照射するフォーカスサーチを開始すると、次のステップSP63へ移る。
このとき制御部2は、所定のサンプリング周期でフォーカスエラー信号SFEを監視し、当該フォーカスエラー信号SFEの信号レベルが第4サーチ閾値DT4以上であるときのゼロクロス点ZCを検出する。
ステップSP63において、制御部2は、所定の第4サーチ終了位置まで対物レンズ9Aが変位するまで対物レンズ9Aを移動させ、当該対物レンズ9Aが第4サーチ終了位置までに到達すると、フォーカス駆動電流SDFを流さないベース位置に対物レンズ9Aを速やかに戻し、次のステップSP64へ移る。
ステップSP64〜68において、制御部2は、第2サーチ処理手順RT2(図30)のステップSP24〜29と同様の処理を実行することにより、検出されたゼロクロス点ZCの数及び検出時間差ΔT4に基づいて、信号記録層Lの層数を判別する。
ステップSP69において、制御部2は、光ディスク100が2層DVD100D2であると判別すると、終了ステップに移って処理を終了する。
ステップSP70において、制御部2は、光ディスク100が1層DVD100D1であると判別し、終了ステップに移って処理を終了する。
(3−5)入射標準位置記憶処理手順
光ディスク装置1の制御部2は、ホストコンピュータ200の代わりに接続された設定用コンピュータ(図示せず)の制御により、標準検出時間記憶処理手順RT5(図33)を開始し、ステップSP81へ移る。
光ディスク装置1の制御部2は、ホストコンピュータ200の代わりに接続された設定用コンピュータ(図示せず)の制御により、標準検出時間記憶処理手順RT5(図33)を開始し、ステップSP81へ移る。
ステップSP81において、制御部2は、検出閾値として第3サーチ閾値DT3を設定し、次のステップSP82へ移る。
ステップSP82において制御部2は、対物レンズ9Aを最近接位置に変位させると、次のステップSP83へ移る。
ステップSP83〜SP86において制御部2は、第3サーチ処理手順RT3(図31)のステップSP43〜SP46と同様の処理を実行することにより、信号記録層L及び入射面105に応じたピークPKL及びPK105を検出し、次のステップSP87へ移る。
ステップSP87において、制御部2は、入射面105に応じたピークPK105が検出された検出時間Ctを標準検出時間Tsとして不揮発メモリ3に記憶すると、終了ステップに移って処理を終了する。
(4)動作及び効果
以上の構成において光ディスク装置1は、ディスク種類判別処理として、まず第1サーチ処理を実行する。光ディスク装置1は、信号記録層Lを1層又は2層有し2層の信号記録層L0及びL1間の距離である信号層間隔が入射面105と信号記録層Lとの最小距離よりも小さいBD方式でなるBD100Bに対応するBD用光ビーム40bを、対物レンズ9Bを介して光ディスク100に対して照射しながら、第1移動速度で光ディスク100に近接又は離隔するフォーカス方向に対物レンズ9を移動させる。
以上の構成において光ディスク装置1は、ディスク種類判別処理として、まず第1サーチ処理を実行する。光ディスク装置1は、信号記録層Lを1層又は2層有し2層の信号記録層L0及びL1間の距離である信号層間隔が入射面105と信号記録層Lとの最小距離よりも小さいBD方式でなるBD100Bに対応するBD用光ビーム40bを、対物レンズ9Bを介して光ディスク100に対して照射しながら、第1移動速度で光ディスク100に近接又は離隔するフォーカス方向に対物レンズ9を移動させる。
このとき光ディスク装置1は、BD用光ビーム40bが光ディスク100によって反射されてなるBD用反射光ビーム50bに基づいたプルイン信号SPIからピークPKを検出することにより、光ディスク100における入射面105に対してBD用光ビーム40bが合焦したことを検出する。また光ディスク装置1は、光ディスク100における少なくとも1層の信号記録層Lに対して光ビームが合焦したことを検出する。
また光ディスク装置1は、信号記録層Lに合焦したときの対物レンズ9Bの位置(記録層位置LP)及び入射面105に合焦したときの対物レンズ9Bの位置(入射面位置SP)をプルイン信号SPIからピークPKの検出時刻として検出する。光ディスク装置1は、射面位置SPと記録層位置LPとの間隔である入射記録間隔を、信号記録層Lに応じたピークPKL及び入射面105に応じたピークPK105の検出時刻の差分(検出時間差ΔT1)として算出し、当該検出時間差ΔT1から光ディスク100がBD方式であるか否かを判別する。
そして光ディスク装置1は、光ディスク100がBD方式であると判別した場合に、第2サーチ処理を実行し、第1の速度よりも遅い第2の速度でBD用光ビーム40bを照射しながら対物レンズ9Bをフォーカス方向に移動させる。これにより光ディスク装置1は、BD用反射光ビーム50bに基づいて信号記録層Lの層数に応じた数の記録層位置LPとして、信号記録層Lの層数に応じた数のピークPKを検出させる。さらに光ディスク装置1は、当該記録層位置LPの数であるBD用光ビーム40bが信号記録層Lに合焦した回数(すなわちピークPKの数)を用いて光ディスクにおける信号記録層Lの層数を判別する。
一方光ディスク装置1は、光ディスク100がBD方式でないと判別した場合に、第1の方式であるBD方式とは異なる第2の方式であるDVD方式でなる光ディスク100に対する処理を実行するようにした。
ここで光ディスク100では、入射記録間隔よりも信号記録層L0及びL1の信号層間隔が小さい。このため光ディスク装置1は、信号記録層Lの層数を判別するためには、対物レンズ9Bを第1の速度よりも遅い第2の速度で移動させる必要があり、光ディスク100の方式を判別するよりも時間を要する。
光ディスク装置1は、方式の判別と層数の判別を第1サーチ処理及び第2サーチ処理として敢えて別々に行うことにより、光ディスク100がBD方式で無い場合に速やかにDVD方式に対する処理を実行することができると共に、第2サーチ処理において層数の判別のみを実行すれば良いため信号記録層Lの層数を確実に判別することができる。
また光ディスク装置1は、第1サーチ処理において第1移動速度で対物レンズ9Bを移動させる際に、プルイン信号SPIのピークPKを検出することにより、BD用反射光ビーム50bに基づいて入射面位置SPと少なくとも1層の信号記録層Lに応じた記録層位置LPとを検出する。
これにより光ディスク装置1は、フォーカスエラー信号SFEのゼロクロス点ZCを検出する場合と比較して、入射面105に応じたピークPK105を確実に検出できるため、光ディスク100の方式を確実に判別することができる。
さらに光ディスク装置1は、第2サーチ処理において第2移動速度で対物レンズ9Bを移動させる際、フォーカスエラー信号SFEのゼロクロス点ZCを検出することにより、BD用反射光ビーム50bに基づいて入射面位置SPと少なくとも1層の信号記録層Lに応じた記録層位置LPとを検出する。
これにより光ディスク装置1は、2層の信号記録層L0及びL1に応じたS字信号を明確に分けて容易に2つのゼロクロス点ZCを検出することができるため、プルイン信号SPIのピークPKを検出する場合と比較して、第2移動速度を大きく設定することができる。
また光ディスク装置1は、BD用反射光ビーム50bに基づいて第1の信号であるプルイン信号SPI及び第2の信号であるフォーカスエラー信号SFEを生成し、第1サーチ処理においてプルイン信号SPIの信号レベルが所定の第1の閾値である第1サーチ閾値DT1以上になったときにピークPK105及びPKLを検出する。
そして光ディスク装置1は、当該ピークPKLを検出したときのプルイン信号SPI又はフォーカスエラー信号SFEの信号レベルに基づいて第2の閾値である第2サーチ閾値DT2を算出し、第2サーチ処理においてフォーカスエラー信号SFEの信号レベル第2サーチ閾値以上になったときにゼロクロス点ZCを検出する。
これにより光ディスク装置1は、信号記録層Lに応じたゼロクロス点ZCLのみが検出できれば良い第2サーチ処理において、フォーカスエラー信号SFEの信号レベルが小さすぎることによりゼロクロス点ZCLを検出できなかったり、比較的信号レベルの大きいノイズのゼロクロス点ZCを検出することがない。このため光ディスク装置1は、ゼロクロス点ZCLを確実に検出することができ、光ディスク100の信号記録層Lの層数を確実に判別することができる。
さらに光ディスク装置1は、第2サーチ処理において、検出された入射面位置SP又は記録層位置LP若しくはその両方の数であるゼロクロス点ZCの数と、検出時間Tk及びTdとに基づいて、光ディスク100における信号記録層Lの層数を判別する。
これにより光ディスク装置1は、入射面105に応じたゼロクロス点ZC105の検出の有無に拘らず、確実に光ディスク100の信号記録層Lの層数を確実に判別することができる。
DVDディスク100Dに対する処理として、第3サーチ処理を実行し、第3の速度である第3移動速度でDVDディスク100Dに対応したDVD用光ビーム40dを照射しながら対物レンズ9Aをフォーカス方向に移動させ、DVD用反射光ビーム50bの検出結果に基づいたプルイン信号SPIから対物レンズ9Aの入射面105及び信号記録層Lに対する合焦位置を表すピークPK105及びPKLを検出することにより、光ディスク100における入射面位置と少なくとも1層の信号記録層に応じた記録層位置とを検出する。
そして光ディスク装置1は、ピークPK105及びPKLの検出時間差ΔT3が表す入射面位置と記録層位置との間隔から、光ディスク100がDVDディスク100Dであるか否かを判別する。
これにより光ディスク装置1は、短時間で第1サーチ処理を実行した後、すぐに第3サーチ処理を実行できるため、ディスク種類判別処理を開始してから比較的短時間で光ディスク100がDVDディスク100Dであるか否かを判別することができる。
光ディスク装置1は、第1サーチ処理の際、レンズホルダ9Cによって保持され同時に移動する対物レンズ9(9A及び9B)を光ディスク100に対して近接する近接方向に移動させ、第3サーチ処理の際、対物レンズ9を光ディスク100に対して離隔する離隔方向に移動する。
これにより光ディスク装置1は、第1サーチ処理を終了したときの対物レンズ9の位置(最近接位置)から第3サーチ処理を開始できるため、第1サーチ処理から第3サーチ処理へ速やかに移行することができる。
また光ディスク装置1は、対物レンズ9Aを介してDVD方式でなるDVDディスク100Dに対応するDVD用光ビーム40dをDVD方式又はCD方式でなる光ディスク100に対して照射しながら、所定の移動速度である第3移動速度で光ディスク100に近接又は離隔するフォーカス方向に対物レンズ9Aを移動させる。
このとき光ディスク装置1は、DVD用光ビーム40dが光ディスク100によって反射されてなる反射光ビーム50dに基づいて生成されるプルイン信号SPIから入射面105に応じたピークPK105及び信号記録層Lに応じたPKLを検出することにより、光ディスク100における入射面105に対してDVD用光ビーム40dが合焦したときの対物レンズ9Aの位置を入射面位置SPとして検出し、光ディスクにおける信号記録層に対してDVD用光ビーム40dが合焦したときの対物レンズ9Aの位置を記録層位置LPとして検出する。
ここで光ディスク装置1は、CD方式及びDVD方式における標準的な光ディスク100の入射面105にDVD用光ビーム40dが合焦するときの対物レンズの位置である標準入射面位置を、対物レンズ9Aが移動し始めてからピークPK105を検出するまでの標準検出時間として予め記憶している。
そして光ディスク装置1は、ピークPK105を検出できたか否かを判別し、ピークPK105を検出できた場合には、入射面位置と記録層位置との間隔を表すピークPK105とピークPKLとの検出時間差ΔT3から光ディスク100がDVD方式であるか否かを判別する。一方光ディスク装置1は、ピークPK105を検出できなかった場合には、標準入射面位置と記録層位置との間隔を表す標準検出時間TsとピークPKLの検出時間との差である検出時間差ΔT3aから光ディスク100がDVD方式であるか否かを判別する。
これにより光ディスク装置1は、入射面105に応じたピークPK105を検出できなかった場合であっても、光ディスク100がDVD方式であるか否かを判別することができ、第3サーチ処理を再度実行する必要が無いため、迅速に光ディスク100の方式を判別することができる。
光ディスク装置1は、標準検出時間Tsから所定の経過時間αが経過したことにより、標準入射面位置から所定の距離だけ対物レンズを移動させたにも拘らずピークPK105を検出できない場合に、ピークPK105を検出できなかったと判別する。
これにより光ディスク装置1は、光ディスク装置1自体の厚みや2軸アクチュエータ8の駆動範囲などに応じてピークPK105を検出できなかったと判別するタイミングを自由に設定することが可能である。
また光ディスク装置1は、DVD方式及びCD方式において光ディスク100の総厚みが同一であることから、DVD100D及びCD100Cにおいて標準入射面位置を表す標準検出時間Tsがほぼ同一となるため、光ディスク100の方式を適切に判別することができる。
さらに光ディスク装置1は、BD方式のBD用光ビーム40bを用いて光ディスク100がBD100Bであるか否かを判別した後、DVD方式のDVD用光ビーム40dを用いて光ディスク100がDVD100Dなるか又はCD100Cでなるかを判別するようにした。
また光ディスク装置1は、対物レンズ9A及び9Bをレンズホルダ9Cによって保持することにより、当該対物レンズ9A及び9Bを同時に駆動させる。そして光ディスク装置1は、対物レンズ9Bが第1移動速度で移動する際、光ディスク100がBD100Bであるか否かを判別し、対物レンズ9Aが第3移動速度で移動する際、光ディスク100がDVD100Dであるか否かを判別する。
そして光ディスク装置1は、対物レンズ9Bが第1移動速度で移動する際、対物レンズ9Bを光ディスク100に対して近接する方向に移動させ、対物レンズ9Aが第3移動速度で移動する際、対物レンズ9Bを光ディスク100に対して離隔する方向に移動させる。
これにより光ディスク装置1は、第1サーチ処理の後、すぐに第3サーチ処理を実行することができる。
以上の構成によれば、光ディスク装置1は、光ディスク100の方式及び信号記録層Lの層数を判別するに当り、迅速に実行可能な方式の判別と、比較的時間の要する層数の判別を分け、第1サーチ処理として方式の判別のみを実行し、第1の方式と判別された光ディスク100に対してのみ第2サーチ処理として層数の判別を実行する。このため光ディスク装置1は、第1の方式でない光ディスク100に対して層数の判別に必要な時間をかけることなく、次の処理を実行でき、かくして、短時間で光ディスクの種類及び層数を判別し得る光ディスク装置、ディスク種類判別方法及びディスク種類判別プログラムを実現することができる。
また光ディスク装置1は、フォーカスサーチにより光ディスク100の方式を判別する際、入射面105に応じたピークPK105を得られない場合には、当該光ディスク100の方式を判別することができない。このように場合に再度フォーカスサーチを実行すると、光ディスク100の方式を判別するのに時間を要してしまう。
以上の構成によれば、光ディスク装置1は、予め標準的な光ディスク100を用いてDVD用光ビーム40dが入射面105と合焦するときの対物レンズ9Bの合焦位置を対物レンズ9Bを最近接位置から移動開始させてからの標準検出時間として記憶しておく。そして光ディスク装置1は、光ディスク100がDVDディスク100Dであるか否かを判別する第3サーチ処理の際、入射面105に応じたピークPK105を検出できなかった場合に当該ピークPK105の代替として使用する。このため光ディスク装置1は、第3サーチ処理を再度実行することなく光ディスク100がDVD100Dであるか否かを判別でき、かくして、短時間で光ディスクの種類を判別し得る光ディスク装置、ディスク種類判別方法及びディスク種類判別プログラムを実現することができる。
(5)他の実施の形態
なお上述の実施の形態においては、光ディスク100がBD100Bであるか否かを判別する第1のサーチ処理においてプルイン信号SPIからピークPKを検出する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えばフォーカスエラー信号SFEからゼロクロス点ZCを検出するようにしても良い。また他の信号を使用して対物レンズ9Bの合焦位置を検出しても良い。
なお上述の実施の形態においては、光ディスク100がBD100Bであるか否かを判別する第1のサーチ処理においてプルイン信号SPIからピークPKを検出する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えばフォーカスエラー信号SFEからゼロクロス点ZCを検出するようにしても良い。また他の信号を使用して対物レンズ9Bの合焦位置を検出しても良い。
この場合光ディスク装置1は、使用する信号の特性に応じて第1移動速度を変更することにより、上述した実施の形態と同様の効果を得ることができる。
また上述の実施の形態においては、入射記録間隔を検出時間差ΔT1として表すようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば対物レンズ9Bの駆動電流を検出するようにしても良い。
さらに上述の実施の形態においては、光ディスク装置1がBD方式、DVD方式及びCD方式の3方式の光ディスク100を判別するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、任意の2方式以上の光ディスク100を判別すれば良い。例えば上記3方式に加えてHD(High Density)−DVDを含めた4方式の光ディスク100を判別するようにしても良い。
さらに上述の実施の形態においては、光ディスク100が第1の方式でなるBDディスク100Bでないと判別した場合に、第3サーチ処理を実行するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えばBD方式及びCD方式の2方式でなる光ディスク100を判別する場合には、すぐにCDディスク100Cに対する再生準備処理を実行することができる。
また光ディスク装置1は、例えば第1サーチ処理において光ディスク100がDVD100Dであると判別できた場合には、すぐに第4サーチ処理を実行することもできる。
さらに上述の実施の形態においては、第1サーチ処理において、信号記録層Lに応じたフォーカスエラー信号SFEのS字信号の振幅に基づいて第2サーチ閾値DT2を算出するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えばプルイン信号SPIから検出されたピークPKLの信号レベルから算出するようにしても良い。
さらに上述の実施の形態においては、第2サーチ処理において、フォーカスエラー信号SFEからゼロクロス点ZCを検出するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えばプルイン信号SPIからピークPKを検出するようにしても良い。また他の信号を使用して対物レンズ9Bの合焦位置を検出しても良い。
この場合光ディスク装置1は、使用する信号の特性に応じて第2移動速度を変更することにより、上述した実施の形態と同様の効果を得ることができる。
また光ディスク装置1は、必ずしも第1サーチ処理において生成された信号から第2サーチ閾値DT2を算出する必要は無く、例えば予め記憶された所定の第2サーチ閾値DT2を使用するようにしても良い。
さらに上述の実施の形態においては、第2サーチ処理において、検出したゼロクロス点ZCの数及びその検出時間差ΔT2に基づいて光ディスク100における信号記録層Lの層数を判別するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えばゼロクロス点ZC105を必ず検出する、又は検出しないように第2サーチ閾値DTを設定することにより、ゼロクロス点ZCの数から信号記録層Lの層数を判別するようにしても良い。
さらに上述の実施の形態においては、第1サーチ処理において、信号記録層Lに応じた1のピークPKLを検出後もフォーカスサーチを継続するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、信号記録層Lに応じた1のピークPKLの検出後に速やかに第1サーチ処理を終了するようにしても良い。
さらに上述の実施の形態においては、第1のサーチ処理において、対物レンズ9Bを最離隔位置から近接方向に移動させ、第2サーチ処理において、対物レンズ9Aを最近接位置から離隔方向に移動させ、第3のサーチ処理において対物レンズ9Aを最近接位置から離隔方向に移動させ、第4サーチ処理において最離隔位置から近接方向に移動させるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、その移動方向及び移動開始位置について制限はない。
さらに上述の実施の形態においては、光ディスク装置1が対物レンズ9A及び9Bを有し、レンズホルダ9Cで保持されることにより当該対物レンズ9A及び9Bが同時に移動するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、対物レンズ9A及び9Bが別個に移動するようにしても良い。また、光ディスク装置1が1つの対物レンズ9のみを有するようにしても良い。
さらに上述の実施の形態においては、標準入射面位置として対物レンズ9Aを移動し始めてからの標準検出時間Tsを記憶するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば2軸アクチュエータ8へのフォーカス駆動電流SDFを記憶するようにしても良い。
この場合、信号記録層Lに応じたピークPKLが検出されたときのフォーカス駆動電流SDFと標準入射面位置を表すフォーカス駆動電流SDFとの差を算出することにより、標準入射面位置と記録層位置との間隔を算出することができる。
さらに上述の実施の形態においては、対物レンズ9Aが最離隔位置MxPに移動したときに所定の経過時間αが経過するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば対物レンズ9Aの駆動範囲に余裕がある場合には、入射面105に合焦する可能性がある範囲に応じて経過時間αを設定することができる。
また、単に対物レンズ9が最離隔位置に変位したことに応じて対物レンズ9Aの移動を停止するようにしても良い。
さらに上述の実施の形態においては、DVDディスク100D及びCDディスク100Cの規格上の総厚みが同一である場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば規格上の総厚みがことなる複数方式の光ディスク100に対し、その平均値を標準検出時間Tsとして記憶するようにしても良い。
さらに上述の実施の形態においては、光ディスク100が1層又は2層の信号記録層Lを有するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、3層以上の信号記録層Lを有していても良い。
さらに上述の実施の形態においては、光ディスク100が装填されると、ディスク種類判別処理を実行するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば電源がONにされたときや、ユーザの操作入力に応じて任意のタイミングでディスク種類判別処理を実行することができる。
さらに上述の実施の形態においては、光ディスク装置1が記録処理を実行しない再生専用光ディスク装置に本発明を適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、記録専用光ディスク装置、又は再生及び記録の両方を行う再生記録型光ディスク装置に本発明を適用するようにしても良い。
さらに上述の実施の形態においては、ディスク種類判別プログラム等を不揮発メモリ3に予め格納するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、メモリースティック(ソニー株式会社の登録商標)などの外部記憶媒体から不揮発メモリ3などにインストールするようにしても良い。また、ディスク種類判別プログラムなどをUSB(Universal Serial Bus)やEthernet(登録商標)(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11a/b/gなどの無線LAN(Local Area Network)を介して外部から取得し、さらには地上ディジタルテレビジョン放送やBSディジタルテレビジョン放送により配信されるようにしても良い。
さらに上述の実施の形態においては、フォーカスサーチ制御部と、位置検出部と、方式判別部と、層数判別部と、処理実行部としての制御部2によって光ディスク装置としての光ディスク装置1を構成するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、その他種々の構成でなるフォーカスサーチ制御部と、位置検出部と、方式判別部と、層数判別部と、処理実行部によって本発明の光ディスク装置を構成するようにしても良い。
さらに上述の実施の形態においては、フォーカスサーチ制御部と、位置検出部と、方式判別部としての制御部2と、記憶部としての不揮発メモリ3とによって光ディスク装置としての光ディスク装置1を構成するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、その他種々の構成でなるフォーカスサーチ制御部と、位置検出部と、方式判別部と、記憶部とによって本発明の光ディスク装置を構成するようにしても良い。
本発明の光ディスク装置は、例えば複数の方式でなる光ディスクに対応する種々の光ディスク装置に利用することができる。
1……光ディスク装置、2……制御部、3……不揮発メモリ、4……スピンドルドライバ、5……スピンドルモータ、5B……装着部、7……光ピックアップ、8……2軸アクチュエータ、9、9A、9B……対物レンズ、11……レーザダイオード、18……エキスパンダ、33……フォーカスドライバ、SPI……プルイン信号、SFE……フォーカスエラー信号、100……光ディスク、100B……BD、100D……DVD、100C……CD、40……光ビーム、40b……BD用光ビーム、40d……DVD用光ビーム、PK、PK105、PKL、PKL0、PKL1……ピーク、ZC、ZC105、ZCL、ZCL1、ZCL2……ゼロクロス点。
Claims (16)
- 対物レンズを介して信号記録層を単数又は複数有し上記複数の信号記録層間の距離が上記入射面と上記信号記録層との最小距離よりも小さい第1の方式でなる光ディスクに対応する光ビームを光ディスクに対して照射しながら、第1の移動速度で上記光ディスクに近接又は離隔するフォーカス方向に上記対物レンズを移動させるフォーカスサーチ制御部と、
上記光ビームが上記光ディスクによって反射されてなる反射光ビームに基づき、上記光ディスクにおける入射面に対して上記光ビームが合焦したときの上記対物レンズの位置を入射面位置として検出し、上記光ディスクにおける少なくとも1層の信号記録層に対して上記光ビームが合焦したときの上記対物レンズの位置を記録層位置として検出する位置検出部と、
上記入射面位置と上記記録層位置との間隔から上記光ディスクが上記第1の方式であるか否かを判別する方式判別部と、
上記光ディスクが第1の方式であると判別した場合に、上記フォーカスサーチ制御部によって上記第1の速度よりも遅い第2の速度で上記光ビームを照射しながら上記対物レンズをフォーカス方向に移動させ、上記反射光ビームに基づいて上記信号記録層の層数に応じた数の上記記録層位置を検出させ、当該記録層位置の数を用いて上記光ディスクにおける信号記録層の層数を判別する層数判別部と
ことを特徴とする光ディスク装置。 - 上記第1の方式でなる上記光ディスクは、
信号記録層を単数又は複数有し上記複数の信号記録層間の距離が上記入射面と上記信号記録層との最小距離よりも小さい
ことを特徴とする請求項1に記載の光ディスク装置。 - 上記光ディスクが第1の方式でないと判別した場合に、
上記第1の方式とは異なる第2の方式でなる光ディスクに対する処理を実行する処理実行部
を具えることを特徴とする請求項1に記載の光ディスク装置。 - 上記位置検出部は、
上記フォーカス制御部が上記第1の移動速度で上記対物レンズを移動させる際に上記反射光ビームに基づいて和信号を生成し、当該和信号のピークを検出することにより、上記反射光ビームに基づいて上記入射面位置と少なくとも1層の上記信号記録層に応じた上記記録層位置とを検出する
ことを特徴とする請求項1に記載の光ディスク装置。 - 上記位置検出部は、
上記フォーカス制御部が上記第2の移動速度で上記対物レンズを移動させる際に上記反射光ビームに基づいてフォーカスエラー信号を生成し、当該フォーカスエラー信号のゼロクロス点を検出することにより、上記反射光ビームに基づいて上記入射面位置と少なくとも1層の上記信号記録層に応じた上記記録層位置とを検出する
ことを特徴とする請求項1に記載の光ディスク装置。 - 上記位置検出部は、
上記フォーカス制御部が上記第1の移動速度で上記対物レンズを移動させる際に上記反射光ビームに基づいて第1の信号を生成し、上記第1の信号から上記入射面位置又は上記記録層位置を検出すると共に、当該記録層位置を検出したときの上記第1の信号の信号レベルに基づいて第2の閾値を算出し、上記フォーカス制御部が上記第2の移動速度で上記対物レンズを移動させる際に上記第1の信号が上記第2の閾値以上であるときに上記記録層位置を検出する
ことを特徴とする請求項1に記載の光ディスク装置。 - 上記位置検出部は、
上記フォーカス制御部が上記第1の移動速度で上記対物レンズを移動させる際に上記反射光ビームに基づいて第1の信号及び第2の信号を生成し、上記第1の信号から上記入射面位置又は上記記録層位置を検出すると共に、当該記録層位置を検出したときの上記第1又は第2の信号の信号レベルに基づいて第2の閾値を算出し、上記フォーカス制御部が上記第2の移動速度で上記対物レンズを移動させる際に上記第2の信号が上記第2の閾値以上になったときに上記記録層位置を検出する
ことを特徴とする請求項1に記載の光ディスク装置。 - 上記処理実行部は、
上記フォーカス制御部が上記第2の移動速度で上記対物レンズを移動させる際に検出された上記入射面位置又は上記記録層位置若しくはその両方の数と、当該上記入射面位置又は上記記録層位置若しくはその両方が検出された検出時間とに基づいて、上記光ディスクにおける信号記録層の層数を判別する
ことを特徴とする請求項7に記載の光ディスク装置。 - 上記処理実行部は、
上記第2の方式でなる光ディスクに対する処理として、上記フォーカスサーチ制御部によって第3の速度で当該第2の方式でなる光ディスクに対応した光ビームを照射しながら上記対物レンズをフォーカス方向に移動させ、上記反射光ビームの検出結果に基づいて上記光ディスクにおける上記入射面位置と少なくとも1層の上記信号記録層に応じた上記記録層位置とを検出させ、上記入射面位置と上記記録層位置との間隔から上記光ディスクが上記第2の方式でなる光ディスクであるか否かを判別する
ことを特徴とする請求項1に記載の光ディスク装置。 - 上記処理実行部は、
上記光ディスクが上記第2の方式でないと判別した場合には、上記光ディスクが第3の方式でなる光ディスクであると判別する
ことを特徴とする請求項9に記載の光ディスク装置。 - 上記処理実行部は、
上記第2の方式でなる光ディスクに対する処理として、上記フォーカスサーチ制御部によって第3の速度で当該第2の方式でなる光ディスクに対応した光ビームを照射しながら上記対物レンズをフォーカス方向に移動させ、上記反射光ビームに基づいて上記光ディスクにおける上記入射面位置と少なくとも1層の上記記録層位置とを検出させ、上記入射面位置と上記記録層位置との間隔から上記光ディスクが上記第2の方式でなる光ディスクであるか否かを判別し、上記光ディスクが第2の方式であると判別した場合に、上記フォーカスサーチ制御部によって上記第3の速度よりも遅い第4の速度で上記光ビームを照射しながら上記対物レンズをフォーカス方向に移動させると共に、上記反射光ビームに基づいて上記信号記録層の層数に応じた数の上記記録層位置を検出し、当該記録層位置の数を用いて上記光ディスクにおける上記信号記録層の層数を判別する
ことを特徴とする請求項1に記載の光ディスク装置。 - 上記方式判別部は、
上記入射面位置を検出できたか否かを判別し、上記入射面位置を検出できた場合には、上記入射面位置と上記記録層位置との間隔から上記光ディスクが第1の方式であるか否かを判別する一方、上記入射面位置が検出できなかった場合には、上記標準入射面位置と上記記録層位置との間隔から上記光ディスクが第1の方式であるか否かを判別する
ことを特徴とする請求項1に記載の光ディスク装置。 - 上記処理実行部は、
上記第2の方式でなる光ディスクに対する処理として、上記フォーカスサーチ制御部によって第3の速度で当該第2の方式でなる光ディスクに対応した光ビームを照射しながら上記対物レンズをフォーカス方向に移動させ、上記反射光ビームの検出結果に基づいて上記光ディスクにおける上記入射面位置と少なくとも1層の上記信号記録層に応じた上記記録層位置とを検出させ、上記入射面位置と上記記録層位置との間隔から上記光ディスクが第1の方式であるか否かを判別する一方、上記入射面位置が検出できなかった場合には、上記標準入射面位置と上記記録層位置との間隔から上記光ディスクが第2の方式であるか否かを判別する
ことを特徴とする請求項1に記載の光ディスク装置。 - 上記方式判別部は、
上記標準入射面位置から所定の距離だけ上記対物レンズを移動させたにも拘らず上記位置検出部によって上記入射面位置を検出できない場合に、上記入射面位置を検出できなかったと判別する
ことを特徴とする請求項13に記載の光ディスク装置。 - 対物レンズを介して第1の方式でなる光ディスクに対応する光ビームを光ディスクに対して照射しながら、第1の移動速度で上記光ディスクに近接又は離隔するフォーカス方向に上記対物レンズを移動させ、上記光ビームが上記光ディスクによって反射されてなる反射光ビームに基づき、上記光ディスクにおける入射面に対して上記光ビームが合焦したときの上記対物レンズの位置を入射面位置として検出し、上記光ディスクにおける少なくとも1層の信号記録層に対して上記光ビームが合焦したときの上記対物レンズの位置を記録層位置として検出し、上記入射面位置と上記記録層位置との間隔から上記光ディスクが上記第1の方式であるか否かを判別する方式判別ステップと、
上記光ディスクが第1の方式であると判別した場合に、上記フォーカスサーチ制御部によって上記第1の速度よりも遅い第2の速度で上記光ビームを照射しながら上記対物レンズをフォーカス方向に移動させ、上記反射光ビームに基づいて上記信号記録層の層数に応じた数の上記記録層位置を検出させ、当該記録層位置の数を用いて上記光ディスクにおける信号記録層の層数を判別する処理実行ステップと
を具えることを特徴とするディスク種類判別方法。 - コンピュータに対して
対物レンズを介して第1の方式でなる光ディスクに対応する光ビームを光ディスクに対して照射しながら、第1の移動速度で上記光ディスクに近接又は離隔するフォーカス方向に上記対物レンズを移動させ、上記光ビームが上記光ディスクによって反射されてなる反射光ビームに基づき、上記光ディスクにおける入射面に対して上記光ビームが合焦したときの上記対物レンズの位置を入射面位置として検出し、上記光ディスクにおける少なくとも1層の信号記録層に対して上記光ビームが合焦したときの上記対物レンズの位置を記録層位置として検出し、上記入射面位置と上記記録層位置との間隔から上記光ディスクが上記第1の方式であるか否かを判別する方式判別ステップと、
上記光ディスクが第1の方式であると判別した場合に、上記フォーカスサーチ制御部によって上記第1の速度よりも遅い第2の速度で上記光ビームを照射しながら上記対物レンズをフォーカス方向に移動させ、上記反射光ビームに基づいて上記信号記録層の層数に応じた数の上記記録層位置を検出させ、当該記録層位置の数を用いて上記光ディスクにおける信号記録層の層数を判別する処理実行ステップと
を実行させることを特徴とするディスク種類判別プログラム。
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- 2007-09-10 JP JP2007234779A patent/JP2009070431A/ja active Pending
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