JP2009069639A - レーザ走査光学装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の発光源を有する複数の半導体レーザアレイ光源を組み合わせて多重露光する場合に光量制御を簡単な構成でかつ高精度に行うことのできるレーザ走査光学装置を得る。
【解決手段】互いに独立して駆動可能な複数個の発光源301a〜301d,302a〜302dを有する半導体レーザアレイ光源301,302を備えたレーザ走査光学装置。各光源301,302にはそれぞれの発光源の光量を検出する単一のセンサ(フォトダイオード)が内蔵されている。感光体ドラム102上の同一画素を多重露光するビームを同一の半導体レーザアレイ光源301,302から放射されるビームにて組み合わせ、かつ、多重露光するビームの組の総和光量を各半導体レーザアレイ光源301,302に内蔵した単一のセンサにて検出する。
【選択図】図2

Description

本発明は、レーザ走査光学装置、特に、電子写真方式の複写機やプリンタなどの画像形成装置にプリントヘッドとして搭載されるレーザ走査光学装置に関する。
近年、複写機やプリンタにおいては、高速高精細化の要求が強く、感光体上を複数のビームで副走査方向に所定の間隔で走査するマルチビーム方式が主流になっている。マルチビームによる描画では、各走査線の繋ぎ目部分の画質の乱れを目立たなくする多重露光が必要となる。多重露光において、各画素の濃度は、多重露光に使用されたビームの光量の総和となる。画素間でこの総和光量に差が発生すると、濃度むらとなるため、総和光量での光量の安定化、光量の制御方法が重要となっている。
特許文献1には、一つの半導体レーザアレイ光源から放射される複数のビームを、同一画素を多重露光するビームの組に分け、組み合わされたビームを光源の外に設けた光量検出機構に入射させてビームの組の総和光量を検出し、この検出結果により個々のビームの光量制御を行うことが記載されている。しかしながら、この光量制御では、光源の外に設けた光量検出機構を用いているため、構成が複雑になる。
前記以外には、個々の半導体レーザアレイ光源に内蔵された光量検出素子での検出結果を電気回路を用いて総和として求める方法が知られている。この方法では、電気回路の誤差により精度の良好な制御ができず、かつ、電気回路を設ける分高価になる問題点を有している。さらに、個々のビームごとに光量を検出する方法も知られているが、光量制御に時間がかかるため、高速化に対応できない。
一方、特許文献2には、複数の発光源の光量の総和から個々の発光源の光量をバランスをとって制御する方法が開示されている。但し、特許文献2は、複数の半導体レーザアレイ光源を用いて多重露光する場合の光量制御にまで言及することはない。
特開2006−103248号公報 特開平8−264873号公報
そこで、本発明の目的は、複数の発光源を有する複数の半導体レーザアレイ光源を組み合わせて多重露光する場合に光量制御を簡単な構成でかつ高精度に行うことのできるレーザ走査光学装置を提供することにある。
以上の目的を達成するため、本発明は、
被走査面上を複数のビームにて多重露光を行うレーザ走査光学装置において、
互いに独立して駆動可能な複数個の発光源を有するとともに、それらの発光源の光量を検出する単一のセンサを内蔵する複数の半導体レーザアレイ光源と、
前記複数の半導体レーザアレイ光源から放射されるそれぞれのビームを合成し、多重露光を行うための光学系と、を備え、
被走査面上の同一画素を露光する複数のビームは、一つの半導体レーザアレイ光源から放射されるビームで構成されていること、
を特徴とする。
本発明に係るレーザ走査光学装置においては、同一画素を多重露光するビームを同一の半導体レーザアレイ光源から放射されるビームにて組み合わせるようにし、かつ、多重露光するビームの組の総和光量を各半導体レーザアレイ光源に内蔵した単一のセンサにて検出するようにした。これにて、光源の外に光量検出手段を設けたり、光量の総和を求めるための電気回路を用いることなく、簡単な構成で、かつ、精度よく個々の発光源の光量を制御できる。
以下、本発明に係るレーザ走査光学装置の実施例について、添付図面を参照して説明する。
(画像形成装置の概略構成、図1参照)
図1に示す画像形成装置は、電子写真方式によるカラープリンタであって、いわゆるタンデム式で4色(C:シアン、M:マゼンタ、Y:イエロー、K:ブラック)の画像を形成するように構成したものである。画像は、各画像形成ステーション101で形成され、中間転写ベルト112上で合成される。なお、各図面において、参照数字に付されているC,M,Y,Kの文字はそれぞれシアン、マゼンタ、イエロー、ブラック用の部材であることを意味している。
各画像形成ステーション101(101C,101M,101Y,101K)は、その概略を説明すると、感光体ドラム102(102C,102M,102Y,102K)、レーザ走査光学ユニット103(103C,103M,103Y,103K)、現像器104(104C,104M,104Y,104K)などを含む。
各レーザ走査光学ユニット103から放射されたビームBC,BM,BY,BKが各感光体ドラム102を照射し、各色の画像を形成する。一方、画像形成ステーション101の直下には中間転写ベルト112がローラ113,114,115に無端状に張り渡され、矢印A方向に回転駆動され、駆動ローラ113を設置した部分であって中間転写ベルト112に対向する部分(2次転写部)には2次転写ローラ116が配置されている。また、画像形成装置の下段には、積載されている転写材を1枚ずつ給紙する自動給紙部130が設置されている。
画像データは図示しない画像読取り装置(スキャナ)あるいはコンピュータなどからCMYKごとの画像データとして画像メモリ35(図4参照)に送信され、これらの画像データに基づいて各レーザ走査光学ユニット103が駆動され、それぞれの感光体ドラム102上にトナー画像を形成する。このような電子写真プロセスは周知であり、その説明は省略する。
各感光体ドラム102上に形成されたトナー画像は矢印A方向に回転駆動される中間転写ベルト112上に順次1次転写され、4色の画像が合成される。一方、転写材は1枚ずつ給紙部130から上方に給紙され、2次転写部で転写ローラ116から付与される電界にて中間転写ベルト112から合成画像が2次転写される。その後、転写材は図示しない定着装置に搬送されてトナーの加熱定着が施され、画像形成装置の上面部に排出される。
2次転写部の直前には給紙された転写材を検出するためのTODセンサ106が設置され、転写材と中間転写ベルト112上の画像との同期をとっている。また、中間転写ベルト112上に形成されたレジスト補正用画像を検出するためのレジストセンサ105が設置されている。ベルト112上に各画像形成ステーション101ごとにレジスト補正用画像を形成し、該補正用画像をセンサ105で検出することで、各レーザビームBC,BM,BY,BKの発光タイミングを調整し、CMYKの画像がベルト112上で正確に合成されるようにしている。
(レーザ走査光学ユニット、図2及び図3参照)
図2に示すように、各レーザ走査光学ユニット103は、概略、四つの発光源301a〜301d,302a〜302dをそれぞれ有する半導体レーザアレイ光源301,302と、結合位置調整部材(平行平板)307と、ビーム合成プリズム310と、第1シリンドリカルレンズ311と、所定の速度で回転駆動されるポリゴンミラー312と、fθ機能を有する走査レンズ313と第2シリンドリカルレンズ314と、水平同期センサ316とで構成されている。なお、本実施例において、各半導体レーザアレイ光源301,302はそれぞれ4本のビームを放射するが、図2では簡略化のためにそれぞれ2本のビームを放射する状態で描いている。
各半導体レーザアレイ光源301,302の発光源301a〜301d,302a〜302dから放射されたビーム(発散光)は、コリメータユニット304,303によって平行光とされ、発光源302a〜302dからのビームは結像位置調整部材(平行平板)307を透過してビーム合成プリズム310に導かれる。各ビームはここで同じ方向に結合され、第1シリンドリカルレンズ311によって副走査方向Zにほぼ平行に集光され、ポリゴンミラー312に導かれる。これらのビームはポリゴンミラー312の回転に基づいて主走査方向Yに等角速度で偏向され、走査レンズ313を透過することで必要な収差を補正され、第2シリンドリカルレンズ314を透過して感光体ドラム102上で結像する。この水平走査により感光体ドラム102上に静電潜像が形成される。
各レーザ走査光学ユニット103において、感光体ドラム102上での各走査ラインの書出し位置を検出するため、即ち、水平同期信号を得るため、ポリゴンミラー312で偏向されたビームの主走査方向上流側のビームは、ミラー315で反射され、水平同期センサ316に入射し、水平同期信号が生成される。なお、このような水平同期信号を生成する方法は周知であり、その説明は省略する。
ところで、半導体レーザアレイ光源301,302は、図3に示すように、それぞれ所定の間隔で配置された四つの発光源301a〜301d,302a〜302dを有しているとともに、各発光源の光量を検出する単一のセンサとして機能するフォトダイオードPD1,PD2が内蔵されている。各発光源はそれぞれに対応した発光信号により発光する。
(制御部、図4参照)
次に、画像形成装置の制御部の構成を図4を参照して説明する。この制御部は、概略、CPU(マイクロコンピュータ)30と駆動用クロック発生回路31と画像メモリ35とで構成されている。CPU30は、ポリゴンミラー312を駆動するモータの制御を行い、水平同期センサ316に入射したビームが光電変換され、CPU30に入力される。CPU30はこの信号をデジタル化して水平同期信号HSYNCを生成する。
また、CPU30にはTODセンサ106からの転写材検出信号、レジストセンサ105からの補正用画像の検出信号が入力される。CPU30は、レジストセンサ105の検出信号に基づいて、画像の主走査位置及び副走査位置、主走査倍率などのレジスト補正値を演算する。また、CPU30は、水平同期信号を得るための強制発光を制御し、さらに、補正用画像を描画するための強制発光を制御する。
CPU30は、画像メモリ35に対して、水平同期信号HSYNCと画像要求信号TODを出力する。画像メモリ35は、複数の副走査カウンタを搭載しており、信号TODをトリガに水平同期信号HSYNCをカウントし、副走査レジストを合わせて、かつ、主走査レジストも合わせて、画像データC/M/Y/KをLDドライバ33,34に出力する。この出力はCPU30がレジスト補正結果を受けて演算した結果が含まれたタイミングで行われる。
また、LDドライバ33,34に出力する画像データDATAは、発光源301a〜301d,302a〜302dから放射されるビームの相対位置に応じて、感光体ドラム102上での主走査方向位置を調整する。そして、発光源301a〜301d,302a〜302dごとに強制発光信号を共通にしている。CPU30はそれ以外に画像形成装置内の各種機器を制御する。
(2重露光の態様、図5及び図6参照)
次に、感光体ドラム102上での多重露光(本実施例では2重露光としている)の態様について説明する。図5は、本実施例で2重露光した場合の感光体ドラム102上でのビーム配置を示している。各発光源301a〜301d,302a〜302dから放射される計8本のビームを、感光体ドラム102上で副走査方向Zに、301a,302a,301b,302b,301c,302c,301d,302dの順に配置する。4本のビームごとに走査して2重露光するには、301cと301a、302cと302a、301dと301b、302dと302bにて同一画素を露光する。その後も、常に、301cと301a、302cと302a、301dと301b、302dと302bの4組で同一画素を露光する。
同一画素を露光するビームの組は同一の半導体レーザアレイ光源301,302から放射されるため、各光源301,302にそれぞれ内蔵されたフォトダイオードPD1,PD2で一度に総和光量として検出可能である。
これに対して、それぞれの光源301,302から放射されるビームの組で2重露光する場合のビーム配置を比較例として図6に示す。この比較例では、各発光源301a〜301d,302a〜302dから放射される計8本のビームを、感光体ドラム102上で副走査方向Zに、301a,301b,301c,301d,302a,302b,302c,302dの順に配置する。4本のビームごとに走査して2重露光するには、302aと301a、302bと301b、302cと301c、302dと301dにて同一画素を露光する。その後も、常に、302aと301a、302bと301b、302cと301c、302dと301dの4組で同一画素を露光する。
同一画素を露光するビームの組は別々の半導体レーザアレイ光源301,302から放射されるため、総和光量は各光源301,302にそれぞれ内蔵されたフォトダイオードPD1,PD2での光量検出値を電気回路を用いて合成することになる。これでは、電気回路の誤差により精度の良好な制御ができず、かつ、電気回路を設ける分高価になる。
(2重露光の発光制御、図7参照)
図7に本実施例での2重露光におけるタイミングチャートを示す。自動光量制御(以下、APCと称する)は画像描画領域外で行う。なお、図7において、SOSとは水平同期信号を得るためのビーム(発光源301aのビームのみを用いる)がセンサ316に入射するタイミングを示し、SOIとは画像描画開始タイミングを示し、EOIとは画像描画終了タイミングを示している。
まず、発光源301b,301dを同時に点灯させると、その総和光量がフォトダイオードPD1にて検出される。この総和光量に基づいて各発光源301b,301dの光量制御(APC)を行う。ここでの光量制御は、予め発光源301b,301dの印加電圧に対する発光特性を得ておき、検出された総和光量から各発光源301b,301dの光量を推測し、必要な光量が得られるように駆動電圧をバランス設定する。なお、このような光量制御については前掲の特許文献2に詳しく記載されている。
次に、発光源301a,301cを同時に点灯させると、その総和光量がフォトダイオードPD1にて検出される。この総和光量に基づいて各発光源301a,301cの光量制御(APC)を行う。
半導体レーザアレイ光源302に関しても前記と同様に、発光源302b,302dを同時に点灯させてフォトダイオードPD2で検出された総和光量に基づいて光量制御(APC)を行う。また、発光源302a,302cを同時に点灯させてフォトダイオードPD2で検出された総和光量に基づいて光量制御(APC)を行う。
なお、本実施例では、図7に示したように、半導体レーザアレイ光源301,302の光量調整を同じタイミングで行うようにしたが、異なるタイミングで行ってもよい。
(制御手順、図8及び図9参照)
次に、前記CPU30による制御手順を説明する。図8は制御のメインルーチンを示し、電源が投入されると、まず、CPU30に内蔵されているRAMやタイマを初期化し(ステップS1)、内部タイマをセットする(ステップS2)。その後、順次、プリント前設定(ステップS3)、画像メモリ処理(ステップS4)、プリント処理(ステップS5)、温度制御や紙詰まり検出などのその他の処理(ステップS6)を実行し、内部タイマの終了を待って(ステップS7でYES)ステップS2へ戻る。
図9は前記ステップS3で実行されるプリント前設定のサブルーチンを示す。まず、2重露光モードか否かを判定する(ステップS11)。2重露光モードであれば、図7に示した2重露光のために組み合わされるビームを発光させて総和光量を検出するAPC期間を設定し(ステップS12)、検出された総和光量から各発光源の光量を補正するためのバランスを設定する(ステップS13)。次に、2重露光に関するその他の設定を行い(ステップS14)、メインルーチンに戻る。
通常の露光モードであれば(ステップS11でNO)、通常露光の光量制御を行うAPC期間を設定し(ステップS15)、通常露光に関するその他の設定を行い(ステップS16)、メインルーチンに戻る。
以上説明した実施例においては、同一画素を多重露光するビームを同一の半導体レーザアレイ光源301,302から放射されるビームにて組み合わせるようにし、かつ、多重露光するビームの組の総和光量を各半導体レーザアレイ光源301,302に内蔵した単一のセンサPD1,PD2にてそれぞれ検出するようにした。これにて、光源301,302の外に光量検出手段を設けたり、光量の総和を求めるための電気回路を用いることなく、簡単な構成で、かつ、精度よく個々の発光源の光量を制御できる。
(他の実施例)
なお、本発明に係るレーザ走査光学装置は前記実施例に限定するものではなく、その要旨の範囲内で種々に変更できる。
特に、半導体レーザアレイ光源の設置個数は2個に限らず、それ以上の個数の光源を用いたマルチビーム形式であってもよい。また、一つの半導体レーザアレイ光源に含まれる発光源の個数も4個以外の任意の個数であってもよい。2重以上の多重露光であってもよい。さらに、画像形成ステーションの構成や制御部の構成などは任意であることは勿論である。
本発明に係るレーザ走査光学装置を搭載した画像形成装置を示す概略構成図である。 本発明に係るレーザ走査光学装置の一実施例を示す概略斜視図である。 前記レーザ走査光学装置に組み込まれた半導体レーザアレイ光源を示す回路図である。 制御部を示すブロック図である。 2重露光(本発明例)における感光体上でのビーム配列を示す説明図である。 2重露光(比較例)における感光体上でのビーム配列を示す説明図である。 2重露光における発光源の発光制御を示すタイミングチャート図である。 制御手順のメインルーチンを示すフローチャート図である。 プリント前設定のサブルーチンを示すフローチャート図である。
符号の説明
30…CPU
102…感光体ドラム
103…レーザ走査光学ユニット
301,302…半導体レーザアレイ光源
301a〜301d,302a〜302d…発光源
310…ビーム合成プリズム
312…ポリゴンミラー
313…走査レンズ
PD1,PD2…フォトダイオード

Claims (3)

  1. 被走査面上を複数のビームにて多重露光を行うレーザ走査光学装置において、
    互いに独立して駆動可能な複数個の発光源を有するとともに、それらの発光源の光量を検出する単一のセンサを内蔵する複数の半導体レーザアレイ光源と、
    前記複数の半導体レーザアレイ光源から放射されるそれぞれのビームを合成し、多重露光を行うための光学系と、を備え、
    被走査面上の同一画素を露光する複数のビームは、一つの半導体レーザアレイ光源から放射されるビームで構成されていること、
    を特徴とするレーザ走査光学装置。
  2. 二つ半導体レーザアレイ光源を備え、各半導体レーザアレイ光源は四つの発光源を有していることを特徴とする請求項1に記載のレーザ走査光学装置。
  3. さらに、前記単一のセンサにて検出された光量に基づいて前記各発光源の光量を補正する光量制御手段を備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のレーザ走査光学装置。
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