以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。本発明の遊技機をパチンコ遊技機(以下、単に遊技機という)に適用した実施例を図1〜図13に示す。
図1は、本実施例の遊技機1の正面図である。図1に示すように、遊技機1の前面部は、本体枠2、中枠3、前面枠4、上皿部5、下皿部6、施錠装置9、遊技盤20等を備えている。なお、図1では遊技盤20の詳細な図示を省略している。また、中枠3は前面枠4等が前面側に配置されているため、図1においては明示されていない。
本体枠2は木製の板状体を略長方形の枠状に組立てたものであり、遊技機1の外枠を構成している。中枠3はプラスチック製であり、本体枠2の内側にはめ込まれて設置されており、外枠2に対して開閉可能に左端で軸支されている。中枠3は、上側2/3程度を占める枠体部と下側1/3程度を占める下板部とから構成されている。枠体部の前面側には遊技盤20と前面枠4とが重なるように設けられており、下板部の前面側には上皿部5と下皿部6が設けられている。下板部には、遊技球を遊技盤20に発射する発射手段を構成する発射装置ユニット(図示略)、遊技球を発射装置ユニットに供給する球送り装置(図示略)が設けられている。
前面枠4は、中枠3の前面側に配置され、中枠3の左端で開閉可能に支持されている。前面枠4はプラスチック製であり、奥側に配置される遊技盤20の盤面を視認可能にするために、円形状の開口部4aが形成されている。前面枠4の裏面には、開口部4aに対応したガラス板等の透明板4bを備える略長方形状の透明板枠(図示略)が装着されている。前面枠4における遊技盤20の周囲には、LED等のランプ類(図示略)が設けられている。これらのランプ類は、遊技効果を高めるためにゲーム進行に応じて点灯・消灯あるいは点滅する。
上皿部5は、前面枠4の下側に設けられ、中枠3の左端に開閉可能に支持されている。上皿部5は、皿外縁部5aと、遊技機1の内部から遊技球を排出するための排出口5bと、上皿部5の遊技球を下皿部6に排出する球抜きボタン5cとを備えている。皿外縁部5aの上面には、演出ボタン5dや球貸ボタン5e等が設けられている。
下皿部6は、上皿部5の下方に設けられている。下皿部6の略中央には、遊技機1の内部から下皿部6に遊技球を排出するための排出口6aが設けられている。下皿部6の左端には灰皿7が設けられている。下皿部6の右端には、遊技者が発射装置ユニット(図示略)を操作するための発射ハンドル8が設けられている。発射ハンドル8には、遊技者が触れていることを検出する接触検知手段としてのタッチスイッチ8aが設けられている。発射ハンドル8の左側面には、遊技者が操作して遊技球の発射を一時的に停止する発射停止スイッチ8bが配置されている。
施錠装置9は、中枠3の右端中央に設けられており、前面枠4を閉じた場合にこれを施錠するためのものである。
また、遊技機1には、遊技状態に応じた効果音等を発生させるためのスピーカ10a〜10dが設けられている。スピーカ10a〜10dは、遊技機1の上部に設けられた上部スピーカ10a、10bと遊技機1の下部に設けられた下部スピーカ10c、10dとからなる。さらに、遊技機1の左側には、プリペイドカードユニット13(CRユニット)が装着されている。
次に、本実施例の遊技盤20の表面構造について説明する。図2は遊技盤20の正面図である。遊技盤20は、略長方形の木製の板状体であって中枠3に着脱可能に取り付けられているとともに、裏機構盤(図示略)によりその背面側が覆われている。
図2に示すように、遊技盤20には、遊技盤20の表面(盤面)に設けられた外レール22と内レール23とにより略円形状の遊技領域21が形成されている。遊技領域21内には、普通図柄作動ゲート24、入球口25、始動口26、大入賞装置(特別電動役物)29、中央装置100等の遊技装置が配設されている。また、遊技領域21には各遊技装置との位置バランスを考慮して多数の障害釘が配設されている。
中央装置(センター役物)100は遊技領域21の略中央部に配置されている。中央装置100の構成については後述する。
普通図柄作動ゲート24は、中央装置100の下方に設けられている。普通図柄作動ゲート24の内部には、遊技球の通過を検知する普通図柄作動ゲート検知スイッチ24s(図5参照)が設けられている。遊技球が普通図柄作動ゲート24を通過することで、普通図柄が変動開始する。普通図柄作動ゲート24の下方には、入球口25が設けられており、普通図柄作動ゲート24を通過した遊技球が入球可能となっている。この入球口25に遊技球が入球すると所定個数(例えば、3個)の賞球が遊技者に払い出される。
始動口26は、中央装置100の左方に設けられ、遊技盤20の盤面上を流下する遊技球を受け入れる遊技球受入口として構成されている。始動口26はいわゆるチューリップ式で左右に一対の翼片部を備えており、この一対の翼片部の上端間隙が遊技球受入口となっている。この一対の翼片部は、各々左右方向に傾動することで開閉動作を行うものとされており、この開閉動作により、一対の翼片部の遊技球受入口の大きさが変化する。普通図柄が当り図柄の組合せで停止表示された場合には、一対の翼片部が開動作して始動口26の遊技球受入口が拡大され、始動口26は普通電動役物として機能する。
始動口26の内部には、遊技球の入球を検知する始動口入球検知スイッチ26s(図5参照)と、翼片部を作動させるための始動口ソレノイド26c(図5参照)とが備えられている。この一対の翼片部が左右に開動作した場合には、始動口26の遊技球受入口の大きさが通常時より拡大され、始動口26は遊技球の入球可能性が大きくなる開放状態となる。一方、一対の翼片部が立設された場合には、始動口26は遊技球の入球可能性が小さくなる通常状態となる。遊技球が始動口26に入球することで、後述の特別図柄が変動開始する。開放状態の始動口26は、遊技球が入球するか、あるいは開放状態となってから所定時間(本実施例では5秒)が経過することで通常状態に移行する。
遊技領域21における中央装置100の右下には、図柄表示装置27が設けられている。図柄表示装置27は、例えば7セグ等を用いて構成することができ、「1」〜「9」の数字図柄や「−」の記号図柄を表示可能な2つの表示領域を備えている。本実施例の図柄表示装置27では、左側が普通図柄を表示する普通図柄表示装置27aとなっており、右側が特別図柄を表示する特別図柄表示装置27bとなっている。なお、普通図柄が本発明の第1図柄に相当し、特別図柄が本発明の第2図柄に相当している。また、第1図柄表示部としての普通図柄表示装置27aで行われる普通図柄の変動表示、および第2図柄表示部としての特別図柄表示装置27bで行われる特別図柄の変動表示は、主制御基板200のCPU200aによる制御によって実行される。したがって、主制御基板200のCPU200aは、本発明の第1抽選図柄表示制御手段および第2抽選図柄表示制御手段に相当している。
普通図柄表示装置27aでは、普通図柄の変動表示及び停止表示が行われる。普通図柄表示装置27aでは、普通図柄作動ゲート24を遊技球が通過することにより普通図柄が変動開始し、所定時間経過後に普通図柄が当り普通図柄の表示態様あるいは外れ普通図柄の表示態様で停止表示される。そして、普通図柄が予め設定された当り普通図柄の表示態様で停止表示すると、始動口26が所定時間(例えば0.1秒)だけ開放される。普通図柄が変動表示する際に設定される変動パターンには、当り図柄で停止表示する当り変動パターンと、外れ図柄で停止表示する外れ変動パターンとがある。本実施例では、普通図柄の当り変動パターンとして、当り変動パターンAと当り変動パターンBの2種類を用意している。
本実施例では、普通図柄当否判定用乱数が用意されており、遊技球が普通図柄作動ゲート24を通過した際に、始動口26を作動させるか否かの普通図柄当否判定に用いられる。普通図柄当否判定用乱数には、予め当り値が設定されており、遊技球が普通図柄作動ゲート24を通過したタイミングで取得された普通図柄当否判定用乱数が当り値と一致する場合に当りと判定される。そして、当りと判定された場合には、普通図柄表示装置27aで停止表示される普通図柄は、当り普通図柄の表示態様(例えば「7」)に決定される。一方、外れと判定された場合には、普通図柄表示装置27aで停止表示される普通図柄は外れ普通図柄の表示態様(例えば「−」)に決定される。なお、普通図柄当否判定および普通図柄の停止図柄の決定は、後述の主制御基板200のCPU200aによって行われる。
図柄表示装置27の下方には、保留表示装置28が設けられている。保留表示装置28は、普通図柄保留数を表示するもので、本実施例では、普通図柄変動中に普通図柄作動ゲート24を通過した遊技球の数を最大保留数(本実施例では4個)まで保留可能としている。普通図柄保留数は、普通図柄保留数を表示するものである。次回の普通図柄当否判定が行われ普通図柄の変動表示が開始する毎に未始動回数(保留数)が消化され、これに伴い普通図柄保留数が1個ずつ減少する。保留表示装置28は、4つのLEDからなり。これらのLEDを消灯または点灯させることで、4個を上限として保留数を表示することができる。
大入賞装置29は、入球口25の下方に設けられている。大入賞装置29は、帯状に開口された大入賞口29aと、この大入賞口29aを開放・閉鎖する開閉板29bと、この開閉板29bを開閉するための大入賞口ソレノイド29c(図5参照)と、遊技球の入球を検知する大入賞口入球検知スイッチ29s(図5参照)とから主に構成されている。
図柄表示装置27の特別図柄表示装置27bでは、特別図柄の変動表示及び停止表示が行われる。特別図柄表示装置27bでは、始動口26に遊技球が入球することにより特別図柄が変動表示を開始し、所定の変動表示時間経過後に特別図柄が当り特別図柄の組合せの表示態様あるいは外れ特別図柄の組合せの表示態様(例えば「−」)で所定の停止表示時間(本実施例では5秒)だけ停止表示される。本実施例の当り特別図柄の表示態様には、大当り図柄表示態様(例えば「7」)と小当り図柄表示態様(例えば「3」)の2種類が用意されている。
本実施例では、特別図柄当否判定用乱数が用意されている。特別図柄当否判定用乱数は、遊技球が始動口26に入球した際に取得され、特別遊技状態を発生させるか否かの特別図柄当否判定に用いられる。具体的には、特別図柄当否判定用乱数には、予め当否判定用の当り値が設定されており、遊技球が始動口26に入球したタイミングで取得された特別図柄当否判定用乱数が当り値と一致する場合に当りと判定される。そして、当りと判定された場合には、特別図柄表示装置27bで停止表示される特別図柄は、大当り図柄表示態様または小当り図柄表示態様のいずれかに決定される。一方、外れと判定された場合には、特別図柄表示装置27bで停止表示される特別図柄は、外れ特別図柄の表示態様に決定される。特別図柄当否判定用乱数の取得、特別図柄当否判定、特別図柄の変動態様(変動表示時間)の決定、特別図柄の停止図柄の決定は、後述の主制御基板200のCPU200aによって行われるように構成されている。
特別図柄表示装置27bで停止表示された特別図柄の表示態様が、大当り図柄表示態様であった場合には、直ちに特別遊技状態が発生し、小当り図柄表示態様だった場合には、遊技球が中央装置100の内部に入球可能になり、中央装置100に入球した遊技球が特定領域113d(図4参照)を通過した場合に特別遊技状態が発生する。中央装置100の構成については後述する。このように、特別図柄の組合せが大当り図柄表示態様で停止表示した場合には、直ちに特別遊技状態が発生することから「直撃当り」という。また、特別図柄の組合せが小当り図柄表示態様で停止表示した場合を「小当り」という。
特別遊技状態発生中は、大入賞装置29が作動し、大入賞口29aへの遊技球の入球に関して遊技者に利益が付与される。具体的には、特別遊技状態の発生により、大入賞装置29を連続して作動させ、大入賞口29aを連続して開放状態とする。大入賞装置29の作動開始(特別遊技状態の開始)により、大入賞口29aが開放して遊技球受入状態となる。この遊技球受入状態は、所定の終了条件成立により終了し、開放していた大入賞口29aが閉鎖状態となる。所定の終了条件として、遊技球受入状態の開始後における大入賞口29aの開放時間が所定時間(本実施例では30秒)に達したとき、もしくは遊技球受入状態の開始後、大入賞口29aに入球した遊技球数が所定数(本実施例では10個)に達したときとすることができる。
この遊技球受入状態の開始から終了までを1ラウンドとした場合、特別遊技状態は、所定ラウンドが終了したときに終了する。大入賞装置29では、遊技球受入状態が終了してから所定時間(例えば2秒)が経過した後に、大入賞口29aが開放して再び遊技球受入状態となり、次のラウンドが開始する。このような開始から終了までを1ラウンドとする遊技球受入状態は、所定の最高継続ラウンド数(本実施例では15ラウンド)が終了するまで繰り返し継続される。なお、特別遊技状態は、主制御基板200のCPU200aによる制御で発生するように構成されている。
図3は、中央装置100の正面図である。図3に示すように、中央装置100は、周壁部材101、102、103、振分装置109、誘導経路構成部材110、111、遊技球移送装置112、特別遊技装置113を備えている。中央装置100の各構成要素は、遊技者から視認可能になっている。
周壁部材101、102、103は、中央装置100の上側領域において、前方(遊技者側)に突出するように設けられている。第1周壁部材101は、正面から見て略逆U字状になっており、中央装置100の最上部に配置されている。第1周壁部材101の左下には、第2周壁部材102が設けられ、第1周壁部材101の右下には、第3周壁部材103が設けられている。第2周壁部材102は、右上から左下に向かって傾斜しており、第3周壁部材103は左上から右下に向かって傾斜している。
第1周壁部材101の左側下端部と、第2周壁部材102の右端部との間には、所定幅(遊技球の直径の約2〜4倍の幅)の隙間が設けられ、中央装置100の内部に遊技球を導入可能な第1特別入球口104として構成されている。第1周壁部材101の右側下端部と、第3周壁部材103の左端部との間にも、所定幅(遊技球の直径の約2〜4倍の幅)の隙間が設けられ、中央装置100の内部に遊技球を導入可能な第2特別入球口105として構成されている。また、第2周壁部材102の右端部と、第3周壁部材103の左端部との間には、所定幅(遊技球の直径の約3〜5倍の幅)の隙間が設けられ、遊技球を左右に振り分ける振分部106を構成している。
第1特別入球口104および第2特別入球口104には、開閉部材107、108がそれぞれ設けられている。開閉部材107、108は、略羽根状の部材によって構成されるとともに、その下端部を回転軸として中央装置100の外方に向かって回動可能となっている。つまり、この開閉部材107、108は、下端部の回転軸を中心として回動することで、直立状態となって、特別入球口104、105を閉鎖する閉鎖状態と、中央装置100の外方に向かって傾斜して、特別入球口104、105を開放する開放状態とに変化することができる。第1開閉部材107と第2開閉部材108は、連動して開閉する。
開閉部材107、108が閉鎖状態となると、特別入球口104、105が閉鎖され、遊技領域21を流下する遊技球が特別入球口104、105を介して中央装置100内に入球することが不可能となる。一方、開閉部材107、108が開放姿勢となると、特別入球口104、105が開放され、特別入球口104、105を介して、中央装置100内に入球することが可能となる。開閉部材107、108が開放状態となったとき、開閉部材107、108の傾斜面が、遊技球を特別入球口104、105に誘導するための誘導面を構成する。
これらの開閉部材107、108は、開閉ソレノイド107c、108c(図5参照)により開閉動作するように構成されている。開閉部材107、108の開閉制御は、後述の主制御基板200のCPU200aによって行われるように構成されている。上述のように、特別図柄が小当り図柄表示態様で停止表示した場合に、開閉ソレノイド107c、108cにより開閉部材107、108が開動作して、特別入球口104、105が開放状態となる。
振分部106には、振分部材109が設けられている。振分部材109は、特別入球口104、105を介して中央装置100内に進入した遊技球を、右方向または左方向にいずれかに振り分けるための装置である。振分部材109は、いわゆるシーソー形の振分装置として構成されており、遊技球が転動可能な板面を有する1枚の板状部材から構成されている。振分部材109は、揺動可能になっており、中央付近の回転軸を中心として両端が互いに反対方向に移動可能となっている。ただし、振分部材109は重心位置が回転軸より左側に位置しており、左方向に傾斜しやすくなっており、遊技球が左側に振り分けられる確率が右側に振り分けられる確率より高くなっている。つまり、2つの誘導経路構成部材110、111のうち、振分部材109の右下に位置する第2誘導経路構成111より、振分部材109の左下に位置する第1誘導経路構成110の方が、遊技球が振り分けられる確率が高い。なお、振分部材109は、開閉部材107、108が開動作している間に、一定のパターンで揺動するように構成されている。
2つの誘導経路構成部材110、111は、内部を遊技球が通過可能な筒状部材として構成されている。誘導経路構成部材110、111の上端側開口部は、振分部材109の近傍に位置している。振分部材109によって左側に振り分けられた遊技球は、第1誘導経路構成部材110に入球し、第1誘導経路構成部材110の内部を通過して中央装置100の左下方に誘導される。振分部材109によって右側に振り分けられた遊技球は、第2誘導経路構成部材111に入球し、第2誘導経路構成部材111の内部を通過して中央装置100の右下方に誘導される。
中央装置100の最下端には、左側に遊技球移送装置112が設けられ、右側に特別遊技装置113が設けられている。このため、第1誘導経路構成部材110にて誘導された遊技球は遊技球移送装置112に供給され、第2誘導経路構成部材111にて誘導された遊技球は特別遊技装置113に供給される。なお、中央装置100には、遊技球が特別入球口104、105に入球したことを示す特別入球口検知スイッチ(図示せず)、振分部材109によって遊技球がいずれの誘導経路構成部材110、111に振り分けられたかを検知する誘導経路通過検知スイッチ(図示せず)が設けられている。
図4は、遊技球移送装置112と特別遊技装置113の斜視図である。遊技球移送装置112は、遊技球を特別遊技装置113に移送するか、あるいは遊技球を中央装置100の外部に排出するように構成されている。特別遊技装置113は、複数の遊技球通過領域を備えており、遊技球が複数の遊技球通過領域のうち特定の遊技球通過領域を通過した場合に、遊技者に相対的に有利な特別遊技状態が発生するように構成されている。
上述のように、第1誘導経路構成部材110を通過した遊技球は、遊技球移送装置112に供給され、さらに遊技球移送装置112を介して特別遊技装置113に供給される。一方、第2誘導経路構成部材111を通過した遊技球は、特別遊技装置113に直接供給される。このため、遊技球が第1誘導経路構成部材110を通過したときより、遊技球が第2誘導経路構成部材110を通過したときの方が、特別遊技状態が発生しやすくなる。このことから、遊技球が振り分けられる確率が高い第1誘導経路構成部材110が、特別遊技状態が発生する確率が低い「ノーマルルート」を構成し、遊技球が振り分けられる確率が高い第2誘導経路構成部材111が、特別遊技状態が発生する確率が高い「スペシャルルート」を構成している。
遊技球移送装置112は、ローラ部材112a、転動部112b、傾斜誘導部112cを備えている。ローラ部材112aは、円柱形状であり、軸方向が水平に配置されている。ローラ部材112aは、移送ローラ用モータ112m(図5参照)によって所定速度で回転駆動される。ローラ部材112aは、外周面が手前側から上方に移動し、奥側に移動するように回動する。つまり、図4における右側からみた場合には、ローラ部材112aは時計方向に回動する。
ローラ部材112aの手前側は、転動部112bが設けられている。転動部112bは、上面を遊技球が転動可能となっており、中央付近に手前側(遊技者側)に向かって下方に傾斜する傾斜面を有している。ローラ部材112aの表面には、複数の吸着片112cが設けられている。吸着片112cは、遊技球を吸着可能な永久磁石から構成されている。
転動部112bにおいて、吸着片112cに吸着されなかった遊技球は、中央装置100の手前側から下方に落下し、中央装置100から排出される。転動部112bに位置する遊技球が、吸着片112cに吸着された場合には、ローラ部材112aの外表面の回転に伴ってローラ部材112aの奥側に設けられた傾斜誘導部112dに移送される。傾斜誘導部112dは、図4における左上から右下に向かって傾斜しており、傾斜誘導部112dに供給された遊技球は、遊技球移送装置112の右側に位置する特別遊技装置113に誘導される。
特別遊技装置113は、円板状の回転体113aが設けられている。回転体113aは、板面が水平に配置され、回転体用モータ113m(図5参照)にて一定速度で回転駆動される。回転体113aの外周部には、遊技球が通過可能な複数の凹部が形成されている。複数の凹部のうち1つの凹部が特定領域113dとして構成され、他の3つの凹部が非特定領域113eとして構成されている。特別遊技装置113に供給された遊技球は、回転体113aの特定領域113bまたは非特定領域113cのいずれかを通過して中央装置100から排出される。
中央装置100には、特定領域113bを通過した遊技球を検知する特定領域検知スイッチ114(図5参照)が設けられている。さらに中央装置100には、特定領域113bを通過することなく中央装置100から排出される遊技球、つまり非特定領域113cを通過した遊技球または遊技球移送装置112にて落下した遊技球を検知する排出検知スイッチ115(図5参照)が設けられている。排出検知スイッチ115で、遊技球が特定領域113bを通過しないことが確定したことを検知できる。
特別遊技装置113に供給された遊技球が特定領域113bを通過した場合には、主制御基板200のCPU200aは特別遊技状態を発生させる。
図3に戻り、中央装置100には、演出表示装置116が設けられている。本実施例では、演出表示装置116として大型の液晶表示装置を用いており、演出表示装置116の表示領域には演出図柄が表示される演出図柄表示領域(図示せず)が設けられている。図柄表示装置27で表示される普通図柄と特別図柄は、それぞれ普通図柄当否判定と特別図柄当否判定の結果を表示する抽選図柄として機能し、演出図柄は普通図柄と特別図柄の表示に連動して演出表示を行う。なお、演出表示装置116での演出図柄の表示制御は、サブ制御基板260のCPU260aによって行われる。したがって、サブ制御基板260のCPU260aは、本発明の演出図柄表示制御手段に相当している。
演出表示装置116の演出図柄表示領域には、左図柄が表示される左図柄表示領域、中図柄が表示される中図柄表示領域、右図柄が表示される右図柄表示領域からなる3つの図柄表示領域が設けられている。また、演出表示装置116の表示画面のうち、演出図柄表示領域を除く部位は、文字、図形、記号、キャラクタ等を含む種々の背景図柄が表示される背景表示領域となっている。
演出図柄表示領域の各図柄表示領域は、これらの表示領域の配置方向と略直交する向き、この場合、上下方向(縦方向)に図柄変動方向が設定されている。演出図柄表示領域の各図柄表示領域は、「1」〜「9」からなる数字図柄をそれぞれ変動表示可能となっており、演出図柄は3桁の数字図柄として構成されている。本実施例の演出図柄は、3桁同一の偶数図柄の組合せ(例えば「7−7−7」など)が当り図柄となっており、それら以外の図柄の組合せが外れ図柄となっている。演出図柄の演出表示態様および停止図柄の決定は、主制御基板200のCPU200aから送信されるコマンドに基づいてサブ制御基板260のCPU260aによって行われるように構成されている。
演出図柄は、普通図柄の変動表示開始に連動して変動表示が開始される。そして、普通図柄が外れ図柄表示態様で停止表示された場合には、演出図柄が外れ図柄の組合せで停止表示され、普通図柄が当り図柄表示態様で停止表示された場合には、演出図柄は停止表示することなく変動表示を継続する。その後、始動口26への遊技球入球により変動表示開始した特別図柄が外れ特別図柄表示態様の組合せで停止表示された場合には、演出図柄が外れ図柄の組合せで停止表示され、特別図柄が当り特別図柄表示態様で停止表示された場合には、演出図柄は停止表示することなく変動表示を継続する。そして、中央装置100に入球した遊技球が特定領域113bを通過した場合には演出図柄が当り図柄の組合せで停止表示され、遊技球が非特定領域113cを通過あるいは遊技球移送装置112で落下した場合には、演出図柄が外れ図柄の組合せで停止表示される。これらの演出図柄の変動表示の詳細は後述する。
次に、本実施例の遊技機1の電子制御装置について、図5に基づいて説明する。図5は、電子制御装置の概略構成を示すブロック図である。
図5に示すように、電子制御装置は、主制御基板200と、その主制御基板200に接続された副制御基板230、260、280とを含んで構成されている。副制御基板は、払出制御基板(賞球制御基板)230、サブ制御基板260及び演出表示制御基板280から構成される。
各制御基板200、230、260、280には、図示しない主電源から電源が供給されている。また、電源立上げ時には、システムリセット信号が各制御基板200、230、260、280に送信される。なお、本実施例の遊技機1は、電源断時に主制御基板200及び払出制御基板230に作動電圧を供給する図示しないバックアップ電源部(図示略)を備えており、電源断時にも主制御基板200及び払出制御基板230のRAMデータが保持される。
主制御基板200は、遊技の進行を司る主制御手段を構成するものであり、各副制御基板230、260に処理内容を指示する指令信号(コマンドデータ)を送信し、各副制御基板230、260、280は指令信号に基づいて各種制御を行うように構成されている。
主制御基板200のCPU200aは、CPUコア、内蔵RAM(以下、単にRAMともいう)、内蔵ROM(以下、単にROMともいう)等を備えており、ROMに格納された制御プログラムにより、RAMをワークエリアとして遊技機1全体の作動制御(遊技の基本進行制御)を司る。また、主制御基板200は、CPU200aが主体となって、ROMに格納された当否判定プログラムにより特別図柄の当否判定を行う当否判定手段を構成している。また、主制御基板200のCPU200aは、特別図柄当否判定を実行する際に、ROMに格納された特別図柄の変動パターンテーブルから特定の変動パターンを決定する。なお、本実施例の主制御基板200のCPU200aの制御周期は4msに設定されている。
主制御基板200には、盤面入力中継基板201と盤面出力中継基板202とが接続されている。盤面入力中継基板201には、普通図柄作動ゲート検知スイッチ24s、始動口入球検知スイッチ26s、大入賞口入球検知スイッチ29s、特定領域検知スイッチ114、排出検知スイッチ115が接続されており、これらの信号が主制御基板200に入力するように構成されている。盤面出力中継基板202には、図柄表示装置27、始動口ソレノイド26c、大入賞口ソレノイド29c、開閉部材ソレノイド107c、108c、移送ローラ用モータ112m、回転体用モータ113mが接続されており、主制御基板200からの制御信号が出力される。
払出制御基板230は、主制御基板200のCPU200aと同様の構成を有するCPUを備えている。払出制御基板230には、発射制御基板250、CRユニット13等が接続されている。主制御基板200から払出制御基板230には、賞球払出を指示する賞球指示信号、遊技開始許可を指示する遊技開始許可信号、各種発射制御コマンド等のコマンドが送信される。各種発射制御コマンドには、球送り許可・禁止、発射許可・禁止、遊技開始許可等が含まれている。
サブ制御基板260には、CPU260aや図示しないROM、RAM、入出力ポート等を有する演算回路構成要素とサウンドジェネレータが設けられており、入出力ポートにおいて主制御基板200に接続されている。サブ制御基板260は、各種ランプ類による装飾表示、スピーカ10a〜10dから出力される効果音、演出表示装置116による演出図柄表示等を用いた演出制御を司るように構成されている。
主制御基板200からサブ制御基板260には、各種ランプ制御コマンド及び各種音声制御コマンドが送信される。主制御基板200から演出表示制御基板280には、サブ制御基板260を介して、演出図柄の表示制御を指示する各種図柄制御制御コマンドが送信される。サブ制御基板260から演出表示制御基板280には、演出表示制御を指示する各種演出表示制御コマンドが同時に送信される。
サブ制御基板260には、演出表示制御基板280が接続されている。演出表示制御基板280には、CPU、RAM、ROM、入出力ポート、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)等を有する演算回路構成要素(図示略)が設けられ、入出力ポートにおいてサブ制御基板260に接続されている。演出表示制御基板280には演出表示装置116が接続されている。演出表示制御基板280は、CPUがROMに格納された制御プログラムに従ってRAMをワークエリアとして演出表示装置116の表示制御を行うように構成されている。演出表示制御基板280のROMには、演出表示装置116で表示される演出用の図柄画像データが格納されている。
サブ制御基板260には、装飾駆動基板261を介して各種LED・ランプ262が接続されている。各種LED・ランプ262は、遊技効果を高めるためのものであり、これらのランプ類はゲームの進行に対応して点灯・消灯又は点滅し、遊技効果を高めている。また、サブ制御基板260にはアンプ基板263が接続されている。アンプ基板263にはスピーカ10a〜10dが接続されている。スピーカ10a〜10dからは、遊技の進行に対応して各種サウンド、音声等が出力される。さらに、サブ制御基板260には、演出ボタン基板264を介して演出ボタン5dが接続されている。サブ制御基板260のCPU260aは、主制御基板200や演出ボタン5dからの各種指令(演出パターン指定コマンドの受信)に基づいて、各種LED・ランプの点灯・点滅パターンの選択・実行処理や、スピーカ10a〜10dから出力される効果音データの選択・出力処理や、演出表示装置116での演出表示のパターンの選択・実行処理等を行う。
次に、本実施例の遊技機1の作動を図6〜図13のフローチャートに基づいて説明する。図6は、主制御基板200のCPUがROMに格納されたプログラムに基づいてCPU200aが実行するメインジョブの一例を示している。図6に示すメインジョブは、電源投入処理S100を実行した後、遊技開始処理S200、普通図柄遊技処理S300、普通電動役物遊技処理S400、特別図柄遊技処理S500、特別電動役物遊技処理S600の各ステップが、タイマリセットされる毎に繰り返し実行される。電源断発生処理S700は、停電等によって電源断が発生した場合に、使用レジスタやスタックポインタの保存、払出モータの停止等が行われ、システムリセットが発生した場合に電源投入処理S100に移るようになっている。
電源投入処理S100は、電源投入時と電源断発生後の復電時に行われるものであり、電源投入時にはRAM初期化処理等が行われ、電源断復帰時には電源断時の遊技状態に復帰させるための復帰設定等が行われ。遊技開始処理S200では、各種スイッチ状態の検出、各種乱数の更新、賞球制御等が行われる。
次に、普通図柄遊技処理S300を図7のフローチャートに基づいて説明する。まず、普通図柄作動ゲート検知スイッチ24sにより、遊技球が普通図柄作動ゲート24を通過したか否かを判定する(S301)。この結果、遊技球が普通図柄作動ゲート24を通過したと判定された場合には(S301:YES)、普通図柄保留数が4未満であるか否かを判定し(S302)、普通図柄保留数が4未満の場合には(S302:YES)、普通図柄当否判定用の乱数を記憶する(S303)。
次に、始動口26が作動中か否かを判定し(S304)、始動口26が作動中であると判定された場合には(S304:YES)、そのままリターンし、始動口26が作動中でないと判定された場合には(S304:NO)、普通図柄が変動中か否かを判定する(S305)。この結果、普通図柄が変動中でないと判定された場合には(S305:NO)、普通図柄の停止表示時間中か否かを判定し(S306)、普通図柄表示時間中であると判定された場合には(S306:NO)、後述のS314の処理に移行し、普通図柄表示時間中でないと判定された場合には(S306:YES)、普通図柄保留数がゼロか否かを判定する(S307)。
この結果、普通図柄保留数がゼロであると判定された場合は(S307:YES)、そのままリターンし、普通図柄保留数がゼロでないと判定された場合は(S307:NO)、普通図柄当否判定を行い(S308)、普通図柄当否判定の結果に基づいて普通図柄の変動時間(普通図柄の変動パターン)を設定する(S309)。ここで、普通図柄変動パターンは、普通図柄の変動時間を規定するものであり、主制御基板200のCPU200aがROMに記憶されている普通図柄の変動パターンテーブルから特定の普通図柄変動パターンをS308における普通図柄当否判定の判定結果に基づいて決定する。普通図柄当否判定の結果が当りである場合には、当り用の停止図柄(当り普通図柄表示態様)と当り用の普通図柄変動パターン(当り変動パターンA,Bなど)を決定する。それら以外の場合には、普通図柄当否判定の結果が外れであり、外れ用の停止図柄(外れ普通図柄表示態様)と外れ用の普通図柄変動パターンを決定する。
そして、普通図柄表示装置27aで普通図柄の変動を開始する(S310)。このとき、主制御基板200のCPU200aは、サブ制御基板260のCPU260aに対して、普通図柄の変動パターンを示す普通図柄変動パターン指定コマンドを送信する。
上記S305で普通図柄が変動中であると判定された場合には(S305:YES)、普通図柄の変動時間が経過したか否かを判定し(S311)、普通図柄の変動時間が経過していないと判定された場合には(S311:NO)、そのままリターンする。一方、普通図柄の変動時間が経過していると判定された場合には(S311:YES)、普通図柄の変動を停止し(S312)、普通図柄の停止表示間を設定する(S313)。
次に、普通図柄の停止表示間が経過したか否かを判定し(S314)、普通図柄の停止表示間が経過していないと判定された場合には(S314:NO)、そのままリターンし、普通図柄の停止表示間が経過していると判定された場合には(S314:YES)、普通図柄の停止図柄が始動口26を作動させることとなる当り図柄表示態様か否かを判定する(S315)。この結果、普通図柄の停止図柄が当り図柄表示態様でないと判定された場合には(S315:NO)、普通図柄の停止図柄は外れ普通図柄であるので、そのままリターンする。
普通図柄の停止図柄が当り図柄表示態様であると判定された場合には(S315:YES)、始動口26の作動時間(本実施例では5秒)を設定する(S316)。そして、始動口26の作動を開始させる(S317)。このとき、主制御基板200のCPU200aは、サブ制御基板260のCPU260aに始動口26が開放したことを示す始動口開放信号を送信する。
次に、普通電動役物遊技処理S400を図8のフローチャートに基づいて説明する。まず、始動口26が作動中であるか否かを判定し(S401)、始動口26が作動中でないと判定された場合には(S401:NO)、そのままリターンする。一方、始動口26が作動中であると判定された場合には(S401:YES)、始動口26の作動時間(5秒)が経過したか否かを判定し(S402)、始動口26の作動時間が経過していないと判定された場合には(S402:NO)、始動口26に規定入賞数(1個)の入賞があったか否かを判定する(S403)。
この結果、始動口26に規定入賞数の入賞がないと判定された場合は(S403:NO)、そのままリターンし、始動口26に規定入賞数の入賞があったと判定された場合と(S403:YES)、始動口26の作動時間が経過していると判定された場合には(S402:YES)、始動口26の作動を停止する(S404)。このとき、主制御基板200のCPU200aは、サブ制御基板260のCPU260aに始動口26が閉鎖したことを示す始動口閉鎖信号を送信する。
次に、特別図柄遊技処理S500を図9のフローチャートに基づいて説明する。まず、特別遊技状態が発生中であるか否かを判定する(S501)。この結果、特別遊技状態発生中であると判定された場合には(S501:YES)、そのままリターンし、特別遊技状態発生中でないと判定された場合には(S501:NO)、特別図柄が変動中であるか否かを判定する(S502)。
この結果、特別図柄が変動中であると判定された場合には(S502:YES)、後述のS509の処理に移行し、特別図柄が変動中でないと判定された場合には(S502:NO)、特別図柄の停止表示時間中であるか否かを判定する(S503)。特別図柄の停止表示時間中であると判定された場合には(S503:YES)、後述のS512の処理に移行し、特別図柄の停止表示時間中でないと判定された場合には(S503:NO)、中央装置100の特別入球口104、105が開放中であるか否かを判定する(S504)。
この結果、中央装置100の特別入球口104、105が開放中でないと判定された場合には(S504:NO)、始動口26に遊技球が入球したか否かを判定する(S505)。この結果、始動口26に遊技球が入球していないと判定された場合には(S505:NO)、そのままリターンし、始動口26に遊技球が入球したと判定された場合には(S505:YES)、特別図柄当否判定を行う(S506)。
次に、特別図柄の変動パターンの決定処理を行う(S507)。この特別図柄変動パターンは、特別図柄の変動時間や、その変動におけるリーチ演出の有無を規定するものであり、主制御基板200のCPU200aがROMに記憶されている特別図柄の変動パターンテーブルから特定の変動パターンをS506における特別図柄当否判定の判定結果に基づいて決定する。特別図柄当否判定の結果が大当りである場合には、大当り用の停止図柄(大当り図柄表示態様)と大当り用の特別図柄変動パターンを決定する。また、特別図柄当否判定の結果が小当りである場合には、小当り用の停止図柄(小当り図柄表示態様)と小当り用の特別図柄変動パターンを決定する。それら以外の場合には、特別図柄当否判定の結果が外れであり、リーチ演出の有無に応じて外れ停止図柄(外れ特別図柄表示態様)とその変動パターンを決定する。
そして、特別図柄表示装置27bで特別図柄の変動表示を開始させる(S508)。このとき、主制御基板200のCPU200aは、サブ制御基板260のCPU260aに特別図柄の変動パターンを示す特別図柄変動パターン指定コマンドを送信する。
そして、上記S502で特別図柄が変動中であると判定された場合には(S502:YES)、特別図柄の変動時間が経過しているか否かを判定する(S509)。この結果、特別図柄の変動時間が経過していないと判定された場合には(S509:NO)、そのままリターンし、特別図柄の変動時間が経過していると判定された場合には(S509:YES)、特別図柄の変動を停止して、特別図柄当否判定結果に応じた停止図柄で停止表示させ(S510)、特別図柄の停止表示時間を設定する(S511)。
次に、特別図柄の停止表示時間が経過したか否かを判定する(S512)。この結果、特別図柄の停止表示時間が経過していないと判定された場合には(S512:NO)、そのままリターンし、特別図柄の停止表示時間が経過していると判定された場合には(S512:YES)、特別図柄の停止図柄が小当り図柄表示態様であるか否かを判定する(S513)。この結果、特別図柄の停止図柄が小当り図柄表示態様であると判定された場合には(S513:YES)、中央装置100の特別入球口104、105を開放させる(S514)。このとき、主制御基板200のCPU200aは、サブ制御基板260のCPU260aに特別入球口104、105が開放したことを示す特別入球口開放信号を送信する。
また、特別図柄の停止図柄が小当り図柄表示態様でなかった場合には(S513:NO)、特別図柄の停止図柄が大当り図柄表示態様であるか否かを判定する(S515)。この結果、特別図柄の停止図柄が大当り図柄表示態様であると判定された場合には(S515:YES)、所謂「直撃当り」であるので、直ちに特別遊技状態を開始する(S516)。なお、特別図柄の停止図柄が大当り図柄表示態様でないと判定された場合には(S515:NO)、特別図柄の停止図柄は外れ特別図柄表示態様であるので、そのままリターンする。
次に、上記S504で中央装置100の特別入球口104、105が開放していると判定された場合には(S504:YES)、特別入球口104、105の開放時間が経過したか否かを判定する(S517)。この結果、特別入球口104、105の開放時間が経過したと判定された場合には(S517:YES)、特別入球口104、105を閉鎖する(S518)。一方、特別入球口104、105の開放時間が経過していないと判定された場合には(S517:NO)、遊技球が特別遊技装置113の特定領域113bを通過したか否かを判定する(S519)。この結果、遊技球が特定領域113bを通過した、すなわち遊技球が特定領域検知スイッチ114で検知された場合には(S519:YES)、特別遊技状態を開始する(S516)。この場合、主制御基板200のCPU200aは、サブ制御基板260のCPU260aに特定領域通過信号を送信する。一方、遊技球が特定領域113bを通過していない、すなわち遊技球が排出検知スイッチ115にて検知された場合には(S519:NO)、そのままリターンする。この場合、主制御基板200のCPU200aは、サブ制御基板260のCPU260aに非特定領域通過信号を送信する。
また、主制御基板200のCPU200aは、特別入球口検知スイッチ(図示せず)により特別入球口104、105への遊技球入球が検知された場合に、サブ制御基板260のCPU260aに特別入球口入球信号を送信し、誘導経路通過検知スイッチ(図示せず)により遊技球がノーマルルート(第1誘導経路構成部材110)またはスペシャルルート(第2誘導経路構成部材111)のいずれに振り分けられたかが検知された場合に、サブ制御基板260のCPU260aに誘導経路通過信号を送信する。
次に、特別電動役物遊技処理S600について図7のフローチャートに基づいて説明する。まず、特別遊技状態発生中であるか否かを判定し(S601)、特別遊技状態発生中でないと判定された場合には(S601:NO)、そのままリターンし、特別遊技状態発生中であると判定された場合には(S601:YES)、大入賞口29aが開放中であるか否かを判定する(S602)。この結果、大入賞口29aが開放中であると判定された場合には(S602:YES)、大入賞口29aの開放時間が経過したか否かを判定し(S603)、大入賞口29aの開放時間が経過していないと判定された場合には(S603:NO)、大入賞口29aに最大入賞数の遊技球が入賞したか否かを判定する(S604)。
この結果、大入賞口29aに最大入賞数の遊技球が入賞していないと判定された場合には(S604:NO)、そのままリターンし、大入賞口29aに最大入賞数の遊技球が入賞していると判定された場合と(S604:YES)、大入賞口29aの開放時間が経過していると判定された場合には(S603:YES)、大入賞口29aを閉鎖する(S605)。
上記S602で、大入賞口29aが開放中でないと判定された場合には(S602:NO)、特別遊技状態のラウンド数が所定回数に達したか否かを判定する(S606)。この結果、特別遊技状態のラウンド数が所定回数に達していないと判定された場合には(S606:YES)、大入賞口29aの閉鎖時間(インターバル時間)が経過しているか否かを判定し(S607)、大入賞口29aの閉鎖時間が経過していないと判定された場合には(S607:NO)、そのままリターンし、大入賞口29aの閉鎖時間が経過していると判定された場合には(S607:YES)、大入賞口29aを開放させる(S608)。
上記S606で、特別遊技状態のラウンド数が所定回数に達していると判定された場合には(S606:NO)、特別遊技状態を終了する(S609)。
次に、演出図柄の変動表示を行う演出図柄表示制御処理について図11〜図13に基づいて説明する。図11(a)、図11(b)は、サブ制御基板260のCPU260aがROMに格納された制御プログラムにしたがって行う演出図柄表示制御処理の流れを示すフローチャートである。
まず、普通図柄の変動表示が開始したか否かを判定する(S800)。これは、主制御基板200のCPU200aから送信される普通図柄変動パターン指定コマンドをサブ制御基板260のCPU260aが受信したか否かで判定することができる。この結果、普通図柄が変動開始していないと判定された場合には(S800:NO)、普通図柄が変動開始されるまで待機状態となる。一方、普通図柄が変動開始したと判定された場合には(S800:YES)、第1演出図柄演出パターン設定処理を行う(S801)。
ここで、第1演出図柄演出パターン設定処理を図12のフローチャートに基づいて説明する。まず、普通図柄変動パターンが当り変動パターンであるか否かを判定する(S801a)。この結果、普通図柄変動パターンが当り変動パターンであると判定された場合には(S801a:YES)、普通図柄変動パターンが当り変動パターンAであるか否かを判定する(S801b)。
この結果、普通図柄変動パターンが当り変動パターンAであると判定された場合には(S801b:YES)、演出図柄の演出パターンを演出パターンA−1に設定する(S801c)。一方、普通図柄変動パターンが当り変動パターンAでない、すなわち当り変動パターンBであると判定された場合には(S801b:NO)、演出図柄の演出パターンを演出パターンB−1に設定する(S801d)。
ここで、本実施例における演出パターンA−1およびB−1の説明をする。演出パターンA−1およびB−1には、各々異なる演出図柄の種類が設定されるとともに、演出図柄の変動態様として「リーチ表示」となる変動態様が設定されている。リーチ表示とは、演出表示装置116にて左右図柄に同図柄を聴牌表示させた後に、中図柄を変動表示させたまま待機させる(例えば、「6・↓・6」などの表示で待機)変動態様である。また、リーチ表示となった後に演出図柄を所定の停止図柄組合せで停止させるか否かは、遊技の進行に伴って主制御基板200のCPU200aから送信される各コマンド信号をサブ制御基板260のCPU260aが受信したときに決定される。したがって、演出図柄がリーチ表示を開始した段階では、どのタイミングでどのような停止図柄組合せを停止表示させるか決定されていない。このため、演出図柄の停止図柄組合せとしては、当り図柄組合せ(例えば、「6・6・6」)と外れ図柄組合せ(例えば、「6・5・6」)の両方が設定されている。どちらの停止図柄をどのタイミングで停止表示するかは遊技の進行に伴って決定される。
また、演出パターンA−1およびB−1には、リーチ表示中に演出表示装置116にて実行される所定のリーチ演出表示も設定されている。普通図柄の当り変動パターンに基づいて決定される第1リーチ演出表示としては、演出パターンA−1、B−1で各々異なる演出態様が設定されている。なお、本実施例のリーチ演出表示は、例えば、演出パターンA−1のリーチ演出は、キャラクタAとキャラクタBとが対決する対決演出表示を行うものとすることができる。なお、この対決演出は、キャラクタAが勝利すれば「大当り」という設定の演出である。また、演出パターンB−1のリーチ演出は、キャラクタAとキャラクタCとが対決する対決演出表示を行うものとすることができる。なお、この対決演出も、キャラクタAが勝利すれば「大当り」という設定の演出である。
また、本実施例の第1リーチ演出表示は、「過程演出A」と「結果演出A」とから構成されており、「過程演出A」は、上述したキャラクタAとキャラクタB(またはC)の対決過程を表示する演出であり、「結果演出A」は、対決の結果として「キャラクタAの敗北」を表示する演出である。演出パターンA−1、B−1は、これらの「過程演出A」と「結果演出A」を含んだものである。なお、「結果演出A」については、所定の遊技の結果(後述する)が得られたときだけ実行される。
また、上記S801aで普通図柄変動パターンが当り変動パターンでない、すなわち外れ変動パターンであると判定された場合には(S801a:NO)、演出パターンCを設定する(S801e)。演出パターンCは、リーチ表示することなく演出図柄を最終的に外れ図柄の組合せで停止表示させる外れ演出パターンであって、演出パターンA−1およびB−1のようにリーチ演出は設定されていない。
次に、図11(a)に戻り、演出表示装置116の表示領域においてS801で設定された各演出パターンでの演出図柄の変動を開始する(S802)。上述したように、本実施例では、普通図柄変動パターンが当り変動パターンであった場合は、演出表示装置116にて演出図柄をリーチ表示させるとともに第1リーチ演出表示(前述の「過程演出A」)を行う。なお、第1リーチ演出表示は、普通図柄が停止表示された時点では、演出内容が完結しないようになっている。つまり、普通図柄が停止表示されても、「結果演出A」は実行しない。したがって、遊技者は、普通図柄が停止表示された時点では、対決演出での勝負の結果が(どのキャラクタが勝利したか)認識不能になっている。
次に、普通図柄の変動パターンが当り変動パターンであるか否かを判定する(S803)。この結果、普通図柄の変動パターンが当り変動パターンであると判定された場合には(S803:YES)、所定の遊技の結果が得られるまで前述の「過程演出A」を表示した状態で待機する。例えば、後述のS808の処理で肯定判断されるまで、キャラクタAとキャラクタB(又はC)との勝負の判定結果を待つ演出表示(待機表示)がされる。また、普通図柄が当り変動パターンであった場合は、普通図柄が停止しても演出図柄の変動は終了せずにリーチ表示のまま継続する。一方、普通図柄変動パターンが外れ変動パターンであった場合には(S803:NO)、演出図柄を外れ図柄組合せで停止表示させ(S820)、遊技者に遊技の結果が「外れ」であることを報知する。
次に、始動口26が開放したか否かを判定する(S804)。これは、主制御基板200のCPU200aから始動口開放信号をサブ制御基板260のCPU260aが受信したか否かで判定することができる。この結果、始動口26が開放していないと判定された場合には(S804:NO)、始動口26が開放するまで待機状態となる。一方、始動口26が開放したと判定された場合には(S804:YES)、演出表示装置116の表示領域で、遊技者に始動口26を狙って遊技球を発射させるための表示を行う(S805)。本実施例では、演出表示装置116の左方に始動口26が設けられているので、例えば左矢印「←」を表示することで、遊技者に始動口26を狙って遊技球を発射させることができる。
次に、始動口26が閉鎖したか否かを判定する(S806)。これは、主制御基板200のCPU200aから始動口閉鎖信号をサブ制御基板260のCPU260aが受信したか否かで判定することができる。この結果、始動口26が閉鎖していないと判定された場合には(S806:NO)、特別図柄が変動開始したか否かを判定する(S807)。これは、主制御基板200のCPU200aから特別図柄変動パターン指定コマンドを受信したか否かで判定することができる。
この結果、特別図柄が変動開始していないと判定された場合には(S807:NO)、S806に戻る。ここで、特別図柄の変動が開始せず(始動口に入球せず)に、始動口が閉鎖した場合の演出表示を例示する。この場合は、始動口閉鎖信号を受信することで、演出パターンA−1、B−1での演出表示の「結果演出A」が実行される。つまり、「キャラクタAの敗北」の演出表示がされる。その後、普通図柄の変動開始時から変動している演出図柄を「6・5・6」等の外れ図柄組合せ(リーチ外れ図柄組合せ)で停止表示させ(S820)、遊技者に一連の遊技が「外れ」で終了したことを報知する。
一方、特別図柄が変動開始したと判定された場合には(S807:YES)、第2演出図柄演出パターン設定処理を行う(S808)。この第2演出図柄演出パターン設定処理では、特別図柄の変動パターンに基づいて、第1リーチ演出表示に関連する第2リーチ演出表示を設定する。
ここで、第2演出図柄演出パターン設定処理を図13のフローチャートに基づいて説明する。
まず、特別図柄変動パターンが当り変動パターンであるか否かを判定する(S808a)。この結果、特別図柄変動パターンが当り変動パターンであると判定された場合には(S808a:YES)、特別図柄の当りの種類が小当りか否かを判定する(S808b)。
この結果、小当りであると判定された場合には(S808b:YES)、演出図柄による演出が演出パターンA−1を実行中であるか否かを判定する(S808c)。この結果、演出パターンA−1を実行中であると判定された場合には(S808c:YES)、演出パターンA−2を設定する(S808d)。一方、演出パターンA−1を実行中でない、つまり演出パターンB−1を実行中であると判定された場合には(S808c:NO)、演出パターンB−2を設定する(S808e)。
また、上記S808bで特別図柄の当りの種類が小当りでない、つまり当りの種類が直撃当りであると判定された場合には(S808b:NO)、演出図柄による演出が演出パターンA−1を実行中であるか否かを判定する(S808f)。この結果、演出パターンA−1を実行中であると判定された場合には(S808f:YES)、演出パターンA−3を設定し(S808g)、演出パターンA−1を実行中でない、つまり演出パターンB−1を実行中であると判定された場合には(S808f:NO)、演出パターンB−3を設定する(S808h)。演出パターンA−3は、演出パターンA−1と関連性を有する当り演出パターンであり、例えば「6」のリーチ演出の後で「6・6・6」からなる当り図柄で停止表示させる。演出パターンB−3は、演出パターンB−1と関連性を有する当り演出パターンであり、例えば「7」のリーチ演出の後で「7・7・7」からなる当り図柄で停止表示させる。
上記S808aで特別図柄変動パターンが当り変動パターンでない、つまり外れ変動パターンか否か判定された場合には(S808a:NO)、演出図柄による演出が演出パターンA−1を実行中であるか否かを判定する(S808i)。この結果、演出パターンA−1を実行中であると判定された場合には(S808i:YES)、演出パターンA−4を設定し(S808j)、演出パターンA−1を実行中でない、つまり演出パターンB−1を実行中であると判定された場合には(S808i:NO)、演出パターンB−4を設定する(S808k)。
ここで、上述した演出パターンA−2、B−2、A−3、B−3、A−4、B−4の各々に設定されている第2リーチ演出表示について説明する。第2リーチ演出表示は、第1リーチ演出表示での「過程演出A」に続く「結果演出B、C、D」と、新たな「過程演出B」と、新たな「過程演出B」の「結果演出E、F、G」と、から構成される。
「結果演出B」は、先行して実施された「過程演出A」の結果が「引き分け」となる演出である。また、「結果演出C」は、先行して実施された「過程演出A」の結果が「キャラクタAの勝利」となる演出である。また、「結果演出D」は、先行して実施された「過程演出A」の結果が「キャラクタAの敗北」となる演出である。これらの「結果演出B,C,D」は、所定の遊技の結果(後述する)が得られたときに選択実行される。
また、「過程演出B」は、前述の「過程演出A」と同じキャラクタ同士での2回目の対決過程を表示する演出である。また、「結果演出E」は、新たに実施された「過程演出B」の結果が「引き分け」となる演出である。また、「結果演出F」は、新たに実施された「過程演出B」の結果が「キャラクタAの敗北」となる演出である。これらの「結果演出E、F」は、所定の遊技の結果(後述する)が得られたときに選択実行される。このように第2リーチ演出表示には、第1リーチ演出表示の内容に関連した演出が設定されており、遊技の進行状況に合わせて、第1リーチ演出表示の結果を変更することができる。
なお、演出パターンA−2、A−3、A−4は、それぞれ先行して行われた演出パターンA−1で用いられたキャラクタと同じキャラクタによって演出画像が設計されている(対決しているキャラクタなどが同じ等)。また、演出パターンB−2、B−3、B−4は、それぞれ先行して行われた演出パターンB−1で用いられたキャラクタと同じキャラクタによって演出画像が設計されている。このように、演出画像に関連性を持たせることで、複数種類の図柄の変動や遊技球の転動状況によって一連の遊技を構成していることを遊技者に分かり易く報知することができる。
次に、図11(a)に戻り、特別図柄の変動パターンが当り変動パターンであるか否かを判定する(S809)。この結果、特別図柄の変動パターンが当り変動パターンであると判定された場合には(S809:YES)、特別図柄の当りの種類が小当りか否かを判定する(S810)。この結果、小当りであると判定された場合には(S810:YES)、演出パターンA−2又はB−2に基づいて第2リーチ演出表示を実行し、S811の処理に移行する。具体的には、まず、先行して行われた「過程演出A」に対する「結果演出」として、「引き分け」となる「結果演出B」を選択し、実行する。その後、「過程演出B」を実行し、特別図柄の変動が停止しても「過程演出B」のまま待機表示させる。つまり、「過程演出B」で実行される2回目の対決演出の勝負の判定結果を待つ待機表示を行い、「結果演出E、F」のいずれかが表示されるまで待機表示を継続させる。
一方、小当りでないと判定された場合には(S810:NO)、直撃当りであるので、演出パターンA−3、B−3に基づく第2リーチ演出表示として、先行して行われた「過程演出A」に対する「結果演出」に「キャラクタAの勝利」となる「結果演出C」を選択し、実行する。その後、普通図柄の変動開始時から変動している演出図柄を「6・6・6」等の当り図柄組合せで停止表示させ(S819)、遊技者に直撃当りであることを報知する。
なお、特別図柄変動パターンが当り変動パターンでなかった場合は(S809:NO)、演出パターンA−4、B−4に基づく第2リーチ演出表示として、先行して行われた「過程演出A」に対する「結果演出」に「キャラクタAの敗北」となる「結果演出D」を選択し、実行する。その後、普通図柄の変動開始時から変動している演出図柄を「6・5・6」等の外れ図柄組合せ(リーチ外れ図柄組合せ)で停止表示させ(S820)、遊技者に一連の遊技が「外れ」で終了したことを報知する。
次に、特別入球口104、105が開放したか否かを判定する(S811)。これは、主制御基板200のCPU200aから送信される特別入球口開放信号をサブ制御基板260のCPU260aが受信したか否かで判定することができる。この結果、特別入球口104、105が開放していないと判定された場合には(S811:NO)、特別入球口104、105が開放するまで待機状態となる。一方、特別入球口104、105が開放したと判定された場合には(S811:YES)、演出表示装置116の表示領域で、遊技者に特別入球口104、105を狙って遊技球を発射させるための表示を行う(S812)。本実施例では、演出表示装置116の上方に特別入球口104、105が設けられているので、例えば上矢印「↑」を表示することで、遊技者に特別入球口104、105を狙って遊技球を発射させることができる。
次に、特別入球口104、105が閉鎖したか否か判定する(S813)。これは、主制御基板200のCPU200aから送信される特別入球口閉鎖信号をサブ制御基板260のCPU260aが受信したか否かで判定することができる。この結果、特別入球口104、105が閉鎖していないと判定された場合には(S813:NO)、特別入球口104、105に遊技球が入球したか否かを判定する(S814)。これは、主制御基板200のCPU200aから送信される特別入球口入球信号をサブ制御基板260のCPU260aが受信したか否かで判定することができる。
この結果、特別入球口104、105に遊技球が入球していないと判定された場合には(S814:NO)、S813の判定処理に戻る。ここで、特別入球口に遊技球が入球せずに閉鎖した場合の演出表示を例示する。この場合は、特別入球口閉鎖信号を受信することで、演出パターンA−2、B−2での演出表示の「結果演出F」が実行される。つまり、「過程演出B」表示後に「キャラクタAの敗北」の演出表示がされる。その後、普通図柄の変動開始時から変動している演出図柄を「6・5・6」等の外れ図柄組合せ(リーチ外れ図柄組合せ)で停止表示させ(S820)、遊技者に一連の遊技が「外れ」で終了したことを報知する。
また、特別入球口104、105に遊技球が入球したと判定された場合には(S814:YES)、「過程演出B」の結果として「引き分け」となる「結果演出E」が選択され、実行される。そして、ここで小当り遊技中演出設定処理がなされる(S815)。小当り遊技中演出設定処理では、「結果演出E」に続く新たな対決演出である「過程演出C」と、「過程演出C」中に特殊キャラクタXをカットイン表示させる「発展演出」と、「過程演出C」の結果が「キャラクタAの勝利」である「結果演出G」と、「過程演出C」の結果が「キャラクタAの敗北」である「結果演出H」と、が設定される。なお、「過程演出C」は、小当り遊技中演出設定処理が終了すると直ちに開始される。「結果演出G、H」は、小当り遊技中に達成される所定の条件に基づいて選択実行される。
次に、特別入球口104、105に入球した遊技球がスペシャルルート(第2誘導経路構成部材111)を通過したか否かを判定する(S816)。これは、主制御基板200のCPU200aから送信される誘導経路通過信号に基づいて判定することができる。この結果、遊技球がスペシャルルートを通過したと判定された場合には(S816:YES)、「過程演出C」中に「発展演出」の割り込み表示を行い(S817)、遊技球がスペシャルルートを通過していない、つまり遊技球がノーマルルート(第1誘導経路構成部材110)を通過したと判定された場合には(S816:NO)、「発展演出」を行うことなく「過程演出C」を継続する。遊技球がスペシャルルートを通過する場合の方がノーマルルートを通過する場合より特別遊技状態が可能性が高いので、「発展演出」が発生することで、より大当りの可能性が高いことを遊技者に認識させることができる。
次に、遊技球が特定領域113bを通過したか否かを判定する(S818)。これは、主制御基板200のCPU200aから送信される特定領域通過信号または非特定領域通過信号のいずれを受信したかにより判定することができる。この結果、遊技球が特定領域113bを通過したと判定された場合には(S818:YES)、「過程演出C」表示後に「キャラクタAの勝利」である「結果演出G」を選択表示し、その後、普通図柄の変動開始時から変動している演出図柄を「6・6・6」等の当り図柄組合せで停止表示させ(S819)、遊技者に大当りであることを報知する。
一方、遊技球が特定領域113bを通過していないと判定された場合には(S818:NO)、「過程演出C」表示後に「キャラクタAの敗北」の演出表示である「結果演出H」が選択表示される。その後、普通図柄の変動開始時から変動している演出図柄を「6・5・6」等の外れ図柄組合せ(リーチ外れ図柄組合せ)で停止表示させ(S820)、遊技者に一連の遊技が「外れ」で終了したことを報知する。
なお、上述した実施形態では、「過程演出」と「結果演出」とからなる演出表示を演出図柄の変動表示と平行して実行するようにしたが、本発明はこれに限定されるものではない。特に、複数の図柄変動に亘って一の演出図柄の変動を継続させるものであれば、それと平行して実行される演出表示としてどのような演出を行ってもよい。
また、上述した実施形態では、始動口26への遊技球の入球は1個とすることとしていたが、本発明は、これに限定されるものではなく、始動口26に遊技球が複数入球可能にし、入球した遊技球を「特別図柄の保留」として記憶させておく構成としても良い。例えば、始動口26が開放状態となっている間に、遊技球が始動口26複数個(例えば4個)入球したとする。この場合、入球した個数を「特別図柄の保留」として主制御基盤200に記憶させておき、入球した個数分の当否判定を順番に行う。なお、当否判定の結果が小当たりであった場合は、次の保留に対する当否判定は一時中止し、小当たり遊技の遊技結果が得られるまで(特別遊技状態の開始条件の成立または非成立のいずれかが確定するまで)、特別図柄の保留を維持したまま待機する。そして、小当たり遊技の遊技結果として「特別遊技状態の開始条件の非成立の確定」が得られると、保留されている特別図柄に対する当否判定を再開する。なお、このとき演出図柄の変動を、「特別図柄の保留」がすべて消化されて特別遊技状態が開始されなかった場合、または、「特別図柄の保留」の消化途中で特別遊技状態の開始条件が成立した場合に停止表示すれば、一連の遊技の結果を遊技者が容易に認識することができる。
また、上述した実施形態では、複数の図柄(普通図柄と特別図柄)の変動結果および中央装置100内での遊技球の転動結果によって一連の遊技が構成される遊技機について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、複数の図柄の変動結果によって一連の遊技を構成する遊技機にも適用可能である。例えば、普通図柄の変動結果が当りとなった後に特別図柄の変動が開始され、特別図柄の変動結果が当りとなることで、遊技者に有利な特別遊技を開始する遊技機において、普通図柄の変動開始に伴って演出図柄の変動表示を開始させ、普通図柄の当否結果が当りであった場合に、演出図柄の変動表示を継続させ、特別図柄の変動停止に基づいて演出図柄の変動表示を停止させる遊技機であってもよい。
以上のように、普通図柄の変動表示開始に連動させて演出図柄の演出表示を開始し、普通図柄が当り図柄で停止表示した場合に、演出図柄の演出表示を継続させることで、特別図柄の変動中にも演出図柄の演出表示を連続的に行わせることができる。これにより、普通図柄の変動停止が遊技の節目ではなく、普通図柄の変動表示から特別図柄の変動表示に至る流れが一連の遊技を構成していることを遊技者に認識させることができる。この結果、初心者にとっても二段階抽選タイプの遊技機の遊技性を分かり易くことができる。
1…遊技機、24…普通図柄作動ゲート、26…始動口、27…図柄表示装置、27a…普通図柄表示装置(第1抽選図柄表示手段)、27b…特別図柄表示装置(第2抽選図柄表示手段)、29…大入賞装置、29a…大入賞口、100…中央賞装置、104、105…特別入球口、113b…特定領域、116…演出表示装置(演出図柄表示手段)、200…主制御基板(第1図柄表示制御手段、第2図柄表示制御手段)、260…サブ制御基板(演出図柄表示制御手段)。