JP2009061673A - インクジェット記録媒体及びインクジェット記録方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】搬送精度が高く、画像記録後の裏写りやカールの発生が抑制されたインクジェット記録媒体及びインクジェット記録方法を提供する。
【解決手段】基紙の両面が樹脂被覆された樹脂被覆紙の両側に、該樹脂被覆紙から最も離れた層であるインク受容層を有し、少なくとも一方の表面と、高剛性ローラーの表面に耐摩耗性粒子が固着されたインクジェットプリンターの紙送りローラーと、の静摩擦係数が0.3〜0.6であることを特徴とするインクジェット記録媒体である。
【選択図】なし

Description

本発明は、インクジェット記録媒体及びインクジェット記録方法に関する。
インクジェット記録媒体用支持体は、多く場合、その基紙のウラ面にインクジェット記録媒体の供給業者を特定するロゴマークの繰り返しパターンが印刷されている。基紙の供給者は顧客であるインクジェット記録媒体の供給業者毎に各々のロゴマークに対応する印刷パターンを変えてきた。
しかし、個々の写真店或いは類似のプリントサービス業に於けるオリジナルブランドのロゴマークや、キャンペーン期間専用のロゴマーク付きの画像材料は、独自の営業戦略を繰り広げる上で有用と考えられるが、使用量(生産量)が十分な量とならないため、生産性を考慮すると、殆どの場合現実には実現不可能であった。
したがって、既にインクジェット記録用の受像層が形成された商品に、個々の写真店或いは類似のプリントサービス業者が、オリジナルブランドのロゴマークやキャンペーン期間専用のロゴマークを印画できることはコスト面・営業戦略面で有益であり、待ち望まれていた。
上記問題を解決するため、紙基材に樹脂を被覆する前に行なわれるロゴマーク印刷を、ウェブ走行方向に直交した全巾にわたるインク噴射ノズル列を有するインクジェットヘッドにより行なうか、又はトナーをウェブに転写させる電子写真式印刷により行なう方式が提供されている(例えば、特許文献1参照)。
また、ウラ面にインク吸収性を持たせたインクジェット記録媒体用支持体(例えば、特許文献2、3参照)や、基材の一方の面を樹脂で被覆したはがき用インクジェット記録媒体(例えば、特許文献4参照)が知られている。
また、両面インクジェット記録可能なインクジェット記録シートで、少なくとも一方のインク受容層には平均粒子径が1〜20μmの有機球状粒子を含有する提案がなされている(例えば、特許文献5参照)。
また、プリンターにおける初期給紙過程で要求されるインクジェット記録材料のオモテ面とウラ面との摩擦係数の軽減と、プリンターにおけるインク打滴時における搬送過程で要求されるインクジェット記録材料のウラ面と金属ローラーとの静摩擦係数の向上と、を両立するインクジェット記録材料として、オモテ面インク受容層を、一次粒子径が3〜30nmの無機微粒子の中に、平均粒子径が1〜20μmの無機微粒子を微量混合した状態の塗工液で作製し、ウラ面に金属ローラーとの静摩擦係数を向上させる樹脂を塗工するインクジェット記録媒体が知られている(例えば、特許文献6参照)。
特開2006−142488号公報 特開2005−54308号公報 特開2006−207055号公報 特開2006−305997号公報 特開2002−292997号公報 特開2003−48373号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、個々の写真店がオリジナルブランドのロゴマークを作るという用途に対しては、小ロット生産とはいえず、高コストであるとともに、複数のオリジナルロゴマークを小ロット作りたいという要求に対しては、更にコスト高となってしまう。
また、特許文献2又は3に記載の技術では、キャストコート紙であるために、ロゴマーク形成時に生じる記録媒体の歪みを補正するために特殊な操作が必要であり、高コストであるのと同時に、小ロット生産には不向きであり、なおかつインクジェット用プリンターに通紙した場合、表裏の摩擦係数が大きく、搬送不良を起こす事が懸念される。
また、特許文献4に記載の技術では、宛名面には大粒径の無機微粒子が使用されるため、プリンター内で搬送する過程で搬送ローラーがわずかに滑り、バンディング(白抜け・印画スジ)を発生させることに加え、基材の片側しか樹脂で被覆していないため、ロゴマーク形成後にカールが発生し、プリンターヘッドと接触し、画像が乱れてしまう懸念がある。
また、特許文献5に記載の技術では、インク受容層に使用されている無機微粒子が大粒子径であるため、インクを打滴した後の発色性に乏しいばかりか、初期給紙時に発生するインクジェット記録媒体同士のオモテ面とウラ面の摩擦係数のみ考慮しているため、インクを打滴する部分の搬送精度に乏しく、バンディングが発生してしまう。
また、特許文献6に記載の技術では、ウラ面にインク受容層がないため、ロゴ印刷することができないばかりか、高精細な画像を形成する面に平均粒子径が1〜20μmの無機微粒子が含まれるため、濃度や光沢感が低下してしまう。
本発明は上記に鑑みなされたものであり、搬送精度が高く、画像記録後における、裏写り(オモテ面側への裏写り)やカールの発生が抑制されたインクジェット記録媒体及びインクジェット記録方法を提供することを目的とし、該目的を達成することを課題とする。
前記課題を解決するための具体的な手段は以下のとおりである。
<1> 基紙の両面が樹脂被覆された樹脂被覆紙の両側に、該樹脂被覆紙から最も離れた層であるインク受容層を有し、少なくとも一方の表面と、高剛性ローラーの表面に耐摩耗性粒子が固着されたインクジェットプリンターの紙送りローラーと、の静摩擦係数が0.3〜0.6であることを特徴とするインクジェット記録媒体である。
<2> 前記静摩擦係数が0.3〜0.6である側のインク受容層が、平均二次粒子径50nm以上300nm未満であって、非晶質シリカ粒子、コロイダルシリカ、アルミナ微粒子および擬ベーマイトから選択される少なくとも1種の無機微粒子と、粒子径2〜20μmのマット剤とを含むことを特徴とする<1>に記載のインクジェット記録媒体である。
<3> 前記静摩擦係数が0.3〜0.6である側のインク受容層が、平均二次粒子径300nm以上1000nm未満の無機微粒子を含み、マット剤の含有率が0.01質量%以下であることを特徴とする<1>に記載のインクジェット記録媒体である。
<4> 基紙の両面が樹脂被覆された樹脂被覆紙の両側に、該樹脂被覆紙から最も離れた層であるインク受容層を有するインクジェット記録媒体の一方の表面と、高剛性ローラーの表面に耐摩耗性粒子が固着されたインクジェットプリンターの紙送りローラーと、の静摩擦係数を0.3〜0.6として、インクジェット法により画像を記録することを特徴とするインクジェット記録方法である。
本発明によれば、搬送精度が高く、画像記録後における、裏写り(オモテ面側への裏写り)やカールの発生が抑制されたインクジェット記録媒体及びインクジェット記録方法を提供することができる。
≪インクジェット記録媒体≫
本発明のインクジェット記録媒体は、基紙の両面が樹脂被覆された樹脂被覆紙の両側に、該樹脂被覆紙から最も離れた層であるインク受容層を有し、前記インク受容層の少なくとも一方の表面と、高剛性ローラーの表面に耐摩耗性粒子が固着されたインクジェットプリンターの紙送りローラーと、の静摩擦係数が0.3〜0.6である。
本発明のインクジェット記録媒体は、上記構成としたことにより、搬送精度を高く保つことができ、画像記録後における、裏写りやカールの発生を抑制することができる。
従って、本発明のインクジェット記録媒体は、例えば、前記静摩擦係数が0.3〜0.6である側の面をウラ面とすることで、ロール状態や適当なサイズに裁断された状態であってもオモテ面にバンディングを発生させることなく印刷を行うことができる。このため、本発明のインクジェット記録媒体は、個々の写真店又は類似のプリントサービス業者が、オリジナルブランドのロゴマークやキャンペーン期間専用のロゴマークを低コストに印刷する用途に特に好適に用いることができる。
なお、本発明においては、より高品質、高画質な画像を形成できる側の面を「オモテ面」といい、オモテ面の反対側の面を「ウラ面」という。
本発明における「高剛性ローラーの表面に耐摩耗性粒子が固着されたインクジェットプリンターの紙送りローラー」とは、インクジェット記録媒体の表面との摩擦係数やグリップ力が向上するように設計された媒体搬送用紙送りローラーである。
具体的には、高剛性ローラーの表面に、平均粒径20〜70μmのセラミック粒子(アルミナ又は炭化ケイ素)が、ローラー表面の面積に対し、20〜80%の分布密度で固着された紙送りローラーである。ここで、高剛性ローラーとしては、例えば、特開2001−72274号公報段落0058〜段落0063に記載されている高剛性ローラーを用いることができる。
このような紙送りローラーとしては、高剛性ローラーの表面に耐摩耗性粒子を固着してなるローラー(例えば、PM−G800(セイコーエプソン(株)製、例えばロットNo.C55101005NA04702276)の内部に配置されている紙送りローラー、又は該紙送りローラーと同一設計のローラーを使用できる。
また、本発明において「静摩擦係数」とは、JIS P 8147に準じた方法で測定し、表面性試験機トライボキア(TYPE:14DR 新東化学株式会社製)を用いて測定された値を意味する。ただし、前記紙送りローラーは円柱であるため、詳細には以下のようにして測定する。
まず、円柱の端面に平行な2つの面により60mmの長さに切断し、切断された紙送りローラーの外周面が60mm角のステンレス板の一方の面と接するようにして接着剤で固定する。次に、前述のステンレス板の、紙送りローラーを接着した側とは反対側の面の全面に両面テープを貼り、前述の測定機に固定する。次に、A4サイズのインクジェット記録媒体を切り出し、インクジェット記録媒体ウラ面と紙送りローラーとが接するようにセットした後、試験速度7mm/minにて静摩擦係数を測定する。
本発明では、前記静摩擦係数が0.3未満であると、搬送精度が悪化する。また、前記静摩擦係数が0.6を超えると、同様に搬送精度が悪化する。
搬送精度の観点からは、前記静摩擦係数は0.3〜0.6が好ましく、0.4〜0.55がより好ましい。
<インク受容層>
本発明のインクジェット記録媒体は、後述する「基紙の両面が樹脂被覆された樹脂被覆紙」の両側に、該樹脂被覆紙から最も離れた層であるインク受容層を有する。
本発明におけるインク受容層は特に限定はないが、微粒子、水溶性樹脂、水溶性多価金属塩化合物、カチオン変性高分子ラテックス、架橋剤、媒染剤等の成分を用いて構成することができる。
(微粒子)
本発明に係るインク受容層は、微粒子の少なくとも1種を含有することが好ましい。微粒子を含有することにより多孔質構造が得られ、これによりインクの吸収性能が向上する。特に、微粒子のインク受容層における固形分含有量が50質量%以上、より好ましくは60質量%を超えていると、更に良好な多孔質構造を形成することが可能となり、十分なインク吸収性を備えたインクジェット記録媒体が得られるので好ましい。
ここで、微粒子のインク受容層における固形分含有量とは、インク受容層を構成する組成物中の水や各種溶剤、溶媒以外の成分に基づいて算出される含有量である。
微粒子としては、無機微粒子が好ましいが、有機微粒子も本発明の効果を損なわない限りにおいて使用することができる。
前記有機微粒子としては、好ましいものとして例えば、乳化重合、マイクロエマルジョン系重合、ソープフリー重合、シード重合、分散重合、懸濁重合などにより得られるポリマー微粒子が挙げられ、具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリアクリレート、ポリアミド、シリコン樹脂、フェノール樹脂、天然高分子等の粉末、ラテックス又はエマルジョン状のポリマー微粒子等が挙げられる。
有機微粒子を用いる場合、有機微粒子はカチオン化されていることが好ましく、また、有機微粒子は主に多孔質構造の柱材を構成するため、造膜性がないあるいは小さいものが望ましく、その最低造膜温度(MFT)は50℃以上であることが好ましく、120℃以上であることがより好ましい。
前記無機微粒子としては、例えば、シリカ微粒子、コロイダルシリカ、二酸化チタン、硫酸バリウム、珪酸カルシウム、ゼオライト、カオリナイト、ハロイサイト、雲母、タルク、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸カルシウム、擬ベーマイト型水酸化アルミニウム微粒子(以下、単に「擬ベーマイト」と称する。)、酸化亜鉛、水酸化亜鉛、アルミナ、珪酸アルミニウム、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、酸化ジルコニウム、水酸化ジルコニウム、酸化セリウム、酸化ランタン、酸化イットリウム等が挙げられる。
これらの中でも、良好な多孔質構造を形成し得る観点より、シリカ微粒子、コロイダルシリカ、アルミナ微粒子、又は擬ベーマイトが好ましい。
微粒子は、1次粒子のまま用いてもよいし、2次粒子を形成した状態で使用してもよい。これら微粒子の平均一次粒径は2μm以下が好ましく、200nm以下がより好ましい。
更には、平均一次粒径が20nm以下のシリカ微粒子、平均一次粒径が30nm以下のコロイダルシリカ、平均一次粒径が20nm以下のアルミナ微粒子、又は平均細孔半径が2〜15nmの擬ベーマイトがより好ましく、特にシリカ微粒子、アルミナ微粒子、擬ベーマイトが好ましい。
シリカ微粒子は、通常その製造法により湿式法粒子と乾式法(気相法)粒子とに大別される。上記湿式法では、ケイ酸塩の酸分解により活性シリカを生成し、これを適度に重合させ凝集沈降させて含水シリカを得る方法が主流である。一方、気相法は、ハロゲン化珪素の高温気相加水分解による方法(火炎加水分解法)、ケイ砂とコークスとを電気炉中でアークによって加熱還元気化し、これを空気で酸化する方法(アーク法)によって無水シリカを得る方法が主流であり、「気相法シリカ」とは該気相法によって得られた無水シリカ微粒子を意味する。本発明に用いるシリカ微粒子としては、特に気相法シリカ微粒子が好ましい。
前記気相法シリカは、含水シリカと表面のシラノール基の密度、空孔の有無等に相違があり、異なった性質を示すが、空隙率が高い三次元構造を形成するのに適している。この理由は明らかではないが、含水シリカの場合には、微粒子表面におけるシラノール基の密度が5〜8個/nm2で多く、シリカ微粒子が密に凝集(アグリゲート)し易く、一方、気相法シリカの場合には、微粒子表面におけるシラノール基の密度が2〜3個/nm2であり少ないことから疎な軟凝集(フロキュレート)となり、その結果、空隙率が高い構造になるものと推定される。
前記気相法シリカは、比表面積が特に大きいので、インクの吸収性、保持の効率が高く、また、屈折率が低いので、適切な粒子径まで分散をおこなえば受容層に透明性を付与でき、高い色濃度と良好な発色性が得られるという特徴がある。受容層が透明であることは、OHP等透明性が必要とされる用途のみならず、フォト光沢紙等の記録用シートに適用する場合でも、高い色濃度と良好な発色性光沢を得る観点で重要である。
前記気相法シリカの平均一次粒子径としては1〜30nmが好ましく、1〜20nm以下が更に好ましく、1〜10nm以下が特に好ましく、3〜10nmが最も好ましい。上記気相法シリカは、シラノール基による水素結合によって粒子同士が付着しやすいため、平均一次粒子径が30nm以下の場合に空隙率の大きい構造を形成することができ、インク吸収特性を効果的に向上させることができる。
また、シリカ微粒子は、上記した他の微粒子と併用してもよい。他の微粒子と気相法シリカとを併用する場合、全微粒子中の気相法シリカの含有量は、30質量%以上が好ましく、50質量%以上が更に好ましい。
微粒子としては、アルミナ微粒子、アルミナ水和物、これらの混合物又は複合物も好ましい。このうち、アルミナ水和物は、インクをよく吸収し定着することなどから好ましく、特に、擬ベーマイト(Al23・nH2O)が好ましい。アルミナ水和物は、種々の形態のものを用いることができるが、容易に平滑な層が得られることからゾル状のベーマイトを原料として用いることが好ましい。
擬ベーマイトの細孔構造については、その平均細孔半径は1〜30nmが好ましく、2〜15nmがより好ましい。また、その細孔容積は0.3〜2.0cc/gが好ましく、0.5〜1.5cc/gがより好ましい。ここで、上記細孔半径及び細孔容積の測定は、窒素吸脱着法により測定されるもので、例えば、ガス吸脱着アナライザー(例えば、コールター社製の商品名「オムニソープ369」)により測定できる。
また、アルミナ微粒子の中では気相法アルミナ微粒子が比表面積が大きく好ましい。該気相法アルミナの平均一次粒子径としては30nm以下が好ましく、20nm以下が更に好ましい。
コロイダルシリカや二酸化チタンを用いる場合、空隙形成能力が小さいために充分な空隙率が得られないことがあるが、シリカ微粒子とコロイダルシリカとを同一層内に含有する、コロイダルシリカ含有層又は二酸化チタン含有層の重層による等の方法により、本発明の効果を奏する点で効果的である。
また、微粒子の分散性を改善する目的で、微粒子はその表面がシランカップリング剤で処理されていてもよい。シランカップリング剤としては、カップリング処理を行なう部位の他に、有機官能性基(例えば、ビニル基、アミノ基(1級〜3級アミノ基、第4級アンモニウム塩基)、エポキシ基、メルカプト基、クロロ基、アルキル基、フェニル基、エステル基等)を有するものが好ましい。
上述の微粒子をインクジェット記録媒体に用いる場合は、例えば、特開平10−81064号、同10−119423号、同10−157277号、同10−217601号、同11−348409号、特開2001−138621号、同2000−43401号、同2000−211235号、同2000−309157号、同2001−96897号、同2001−138627号、特開平11−91242号、同8−2087号、同8−2090号、同8−2091号、同8−2093号、同8−174992号、同11−192777号、特開2001−301314号等公報に開示された態様でも、好ましく用いることができる。
(水溶性樹脂)
本発明に係るインク受容層は、必要に応じて水溶性樹脂の少なくとも1種を含有することができる。
水溶性樹脂としては、例えば、親水性構造単位としてヒドロキシ基を有する樹脂であるポリビニルアルコール系樹脂〔ポリビニルアルコール(PVA)、アセトアセチル変性ポリビニルアルコール、カチオン変性ポリビニルアルコール、アニオン変性ポリビニルアルコール、シラノール変性ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール等〕、セルロース系樹脂〔メチルセルロース(MC)、エチルセルロース(EC)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等〕、キチン類、キトサン類、デンプン、エーテル結合を有する樹脂〔ポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリプロピレンオキサイド(PPO)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリビニルエーテル(PVE)等〕、カルバモイル基を有する樹脂〔ポリアクリルアミド(PAAM)、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリアクリル酸ヒドラジド等〕等が挙げられる。
また、解離性基としてカルボキシル基を有するポリアクリル酸塩、マレイン酸樹脂、アルギン酸塩、ゼラチン類等も挙げることができる。
以上の中でも、ポリビニルアルコール系樹脂、セルロース系樹脂、エーテル結合を有する樹脂、カルバモイル基を有する樹脂、カルボキシ基を有する樹脂、又はゼラチン類が好ましく、特にポリビニルアルコール系樹脂が好ましい。
ポリビニルアルコール系樹脂の例としては、ポリビニルアルコールをはじめ、特公平4−52786号、特公平5−67432号、特公平7−29479号、特許第2537827号、特公平7−57553号、特許第2502998号、特許第3053231号、特開昭63−176173号、特許第2604367号、特開平7−276787号、特開平9−207425号、特開平11−58941号、特開2000−135858号、特開2001−205924号、特開2001−287444号、特開昭62−278080号、特開平9−39373号、特許第2750433号、特開2000−158801号、特開2001−213045号、特開2001−328345号、特開平8−324105号、特開平11−348417号等に記載されたもの等が挙げられる。
また、ポリビニルアルコール系樹脂以外の水溶性樹脂の例としては、特開平11-165461号公報の「0011」〜「0014」に記載の化合物なども挙げられる。
これら水溶性樹脂はそれぞれ単独で用いてもよく、2種以上を併用して用いてもよい。
水溶性樹脂の含有量としては、インク受容層の全固形分質量に対して、9〜40質量%が好ましく、12〜33質量%がより好ましい。
本発明に係るインク受容層を主として構成する水溶性樹脂と前記微粒子とは、それぞれ単一素材であってもよいし、複数の素材の混合系を使用してもよい。
なお、透明性を保持する観点からは、微粒子、特にシリカ微粒子に組み合される水溶性樹脂の種類が重要となる。前記気相法シリカを用いる場合には、該水溶性樹脂としては、ポリビニルアルコールが好ましく、その中でも、鹸化度70〜100%のポリビニルアルコールがより好ましく、鹸化度80〜99.5%のポリビニルアルコールが特に好ましい。
更には、画像濃度やインク受容層側へのカール防止の観点から、鹸化度75〜95%のポリビニルアルコールが好ましく、鹸化度80〜90%のポリビニルアルコールが最も好ましい。
また、ポリビニルアルコール(PVA)の重合度としては、充分な膜強度を得る観点から、1400〜5000が好ましく、2300〜4000がより好ましい。なお、重合度1400未満と重合度1400以上のポリビニルアルコールを併用して使用してもかまわない。
前記ポリビニルアルコール系樹脂は、その構造単位に水酸基を有するが、この水酸基と前記シリカ微粒子の表面シラノール基とが水素結合を形成するため、シリカ微粒子の二次粒子を網目鎖単位とした三次元網目構造を形成し易くなる。この三次元網目構造の形成によって、空隙率が高く十分な強度のある多孔質構造のインク受容層を形成されると考えられる。
インクジェット記録において、上述のようにして得られた多孔質のインク受容層は、毛細管現象によって急速にインクを吸収し、インク滲みの発生しない真円性の良好なドットを形成することができる。
また、ポリビニルアルコール系樹脂は、前記その他の水溶性樹脂を併用してもよい。該他の水溶性樹脂と上記ポリビニルアルコール系樹脂とを併用する場合、全水溶性樹脂中、ポリビニルアルコール系樹脂の含有量は、50質量%以上が好ましく、70質量%以上が更に好ましい。
また、後述の「カチオン変性された高分子ラテックス」として、ガラス転移温度(Tg)が40℃以下のものを用いる場合、ポリビニルアルコールの一部又は全部を、アセト酢酸エステル基を有するポリビニルアルコールとすることが、インク受容層の層強度向上の点で好ましい。このアセト酢酸エステル基を有するポリビニルアルコールの使用に際しては、特開2004−277367号、特開2004−268576号、特開2004−168853号、特開2004−83756号、特開2003−301084号の各公報に記載の架橋剤を併用することが好ましい。中でも、酢酸ジルコニウムアンモニウム、炭酸ジルコニウムアンモニウ等のZr含有化合物が、インク受容層の層強度向上の点で好ましい。
(微粒子と水溶性樹脂との含有比)
微粒子(x)と水溶性樹脂(y)との質量含有比〔PB比(x/y)〕は、インク受容層の膜構造及び膜強度にも大きな影響を与える。即ち、質量含有比〔PB比〕が大きくなると、空隙率、細孔容積、表面積(単位質量当り)が大きくなるが、密度や強度は低下する傾向にある。
本発明に係るインク受容層は、上記質量含有比〔PB比(x/y)〕としては、該PB比が大き過ぎることに起因する、膜強度の低下や乾燥時のひび割れを防止し、且つ該PB比が小さ過ぎることによって、該空隙が樹脂によって塞がれ易くなり、空隙率が減少することでインク吸収性が低下するのを防止する観点から、1.5〜10が好ましい。
インクジェットプリンターの搬送系を通過する場合、記録用シートに応力が加わることがあるので、インク受容層は十分な膜強度を有していることが必要である。またシート状に裁断加工する場合、インク受容層の割れや剥がれ等を防止する上でも、インク受容層には十分な膜強度を有していることが必要である。これらの場合を考慮すると、前記質量比(x/y)としては5以下がより好ましく、一方インクジェットプリンターで、高速インク吸収性を確保する観点からは、2以上であることがより好ましい。
例えば、平均一次粒子径が20nm以下の気相法シリカ微粒子と水溶性樹脂とを、質量比(x/y)2〜5で水溶液中に完全に分散した塗布液を支持体上に塗布し、該塗布層を乾燥した場合、シリカ微粒子の二次粒子を網目鎖とする三次元網目構造が形成され、その平均細孔径が30nm以下、空隙率が50〜80%、細孔比容積が0.5ml/g以上、比表面積が100m2/g以上の、透光性の多孔質膜を容易に形成することができる。
(架橋剤)
本発明に係るインク受容層は、微粒子及び水溶性樹脂と共に、更に少なくとも前記水溶性樹脂を架橋し得る架橋剤を少なくとも1種を含み、該架橋剤と水溶性樹脂との架橋反応によって硬化された多孔質層に構成されることが好ましい。
上記の水溶性樹脂、特にポリビニルアルコール系樹脂の架橋には、ホウ素化合物が好ましい。該ホウ素化合物としては、例えば、硼砂、硼酸、硼酸塩(例えば、オルト硼酸塩、InBO3、ScBO3、YBO3、LaBO3、Mg3(BO32、Co3(BO32、二硼酸塩(例えば、Mg225、Co225)、メタ硼酸塩(例えば、LiBO2、Ca(BO22、NaBO2、KBO2)、四硼酸塩(例えば、Na247・10H2O)、五硼酸塩(例えば、KB58・4H2O、Ca2611・7H2O、CsB55)等を挙げることができる。中でも、速やかに架橋反応を起こすことができる点で、硼砂、硼酸、硼酸塩が好ましく、特に硼酸が好ましい。
架橋剤の使用量は、前記水溶性樹脂に対して、1〜50質量%が好ましく、5〜40質量%がより好ましい。
(水溶性多価金属塩化合物)
本発明に係るインク受容層は、水溶性多価金属塩化合物の少なくとも1種を含んでもよい。
前記水溶性多価金属塩化合物としては、例えば、カルシウム、バリウム、マンガン、銅、コバルト、ニッケル、アルミニウム、鉄、亜鉛、ジルコニウム、クロム、マグネシウム、タングステン、モリブデンから選ばれる金属の水溶性塩が挙げられる。水溶性多価金属塩化合物は、形成画像の耐経時滲み(高湿環境下での耐湿性)及び耐水性を向上させることができ、更に耐ガス性、耐光性などの向上にも有効である。
水溶性多価金属塩化合物のインク受容層中における含有量としては、既述の微粒子に対して、0.1〜10質量%が好ましく、更に好ましくは1〜5質量%である。また、インク受容層に含まれる量としては、0.01〜5g/m2が好ましく、0.1〜3g/m2がより好ましい。
(カチオン変性高分子ラテックス)
本発明に係るインク受容層は、カチオン変性高分子ラテックスの少なくとも1種を含んでもよい。
前記カチオン変性高分子ラテックスは、非水溶性のポリマーが水中に乳化もしくは分散された粒径0.001〜0.1μmのコロイド分散液又は半径0.1μm以上のエマルション状の液体に調製されたものであり、例えば、ポリスチレン系、スチレン−ブタジエン共重合体系、アクリロニトリル−ブタジエン系、アクリル酸系、スチレン−アクリル、ウレタン系、メタクリル酸系、塩化ビニル系、酢酸ビニル系、エチレン−酢酸ビニル系のラテックスが好ましく用いられる。カチオン変性ラテックスの含有は、インク受容層の層強度の向上、インクジェット記録する際のインク受容層表面における傷発生防止、並びに記録後の画像の耐湿性向上(インクの湿熱滲みの防止)の点で効果的である。
カチオン変性された高分子ラテックスの使用量としては、微粒子の質量に対して、1〜30質量%が好ましく、2〜15質量%がより好ましい。この水分散物の使用量が前記範囲内であると、液の粘度上昇が抑えられ、粘度安定化に効果的であり、特に塗布による場合に塗布面状の良好な塗布膜を形成するのに有効である。
(媒染剤)
本発明に係るインク受容層は、水溶性多価金属塩化合物やカチオン変性高分子ラテックス以外にも、媒染剤を少なくとも1種含んでもよい。
前記媒染剤としては、カチオン性のポリマー(カチオン性媒染剤)、又は無機媒染剤が好適であり、有機媒染剤、無機媒染剤はそれぞれ単独種で使用してもよいし、有機媒染剤及び無機媒染剤を併用してもよい。
上述した架橋剤、水溶性多価金属塩化合物、カチオン変性高分子ラテックス、媒染剤等の他の成分については、例えば、特開2006−334911号公報段落0086〜0161に記載されている各成分を適宜選択して用いることができる。
また、本発明におけるインク受容層を形成する方法にも特に限定はないが、例えば、同公報段落0179〜0227に記載されている方法を適宜最適化して用いることができる。
(インク受容層の好ましい形態)
本発明におけるインク受容層のうち、前記静摩擦係数が0.3〜0.6である側のインク受容層の形態としては、特に限定はないが、例えば、以下の第1の形態又は第2の形態が好適である。
第1の形態は、平均二次粒子径50nm以上300nm未満であって、非晶質シリカ粒子、コロイダルシリカ、アルミナ微粒子および擬ベーマイトから選択される少なくとも1種の無機微粒子と、粒子径2〜20μm(より好ましくは5〜15μm)のマット剤とを含む形態である。
前記静摩擦係数が0.3〜0.6である側のインク受容層に、粒子径2〜20μmのマット剤を含有させることにより、本発明のインクジェット記録媒体を2枚以上重ねた際、他方のインク受容層との摩擦係数を低下させることができ、プリンターでの給紙時に2枚以上の記録媒体が同時に搬送される現象をより効果的に防止できる。マット剤としては公知のマット剤を用いることができる。
前記マット剤を含有する場合において、前記無機微粒子の平均二次粒子径が50nmであれば、粒子が密に詰まる現象をより効果的に防止でき、インクの吸収性をより向上させることができる。従って、ビーディングや裏写りをより効果的に防止できる。
前記マット剤を含有する場合において、前記無機微粒子の平均二次粒子径が300nm未満であれば、紙送りローラーとの静摩擦係数をより高く保つことができ、搬送不良及びバンディングをより効果的に防止できる。
非晶質シリカ粒子、コロイダルシリカ、アルミナ微粒子及び擬ベーマイトについては前述の通りである。なお、「非晶質シリカ粒子」は、前述の「シリカ微粒子」と同義である。
第2の形態は、平均二次粒子径300nm以上1000nm未満の無機微粒子を含み、マット剤の含有率が0.01質量%以下である形態である。
マット剤の含有率が0.01質量%以下の場合において、平均二次粒子径が前記範囲内であれば、本発明における紙送りローラーとの静摩擦係数をより高く保つことができ、搬送不良及びバンディングをより効果的に防止できる。
<基紙の両面が樹脂被覆された樹脂被覆紙>
本発明のインクジェット記録媒体では、基紙(以下、「原紙」ともいう)の両面が樹脂被覆された構成からなる樹脂被覆紙が用いられる。
樹脂被覆紙の厚みについては特に制限はないが、取り扱い性の点で、50〜300μmが好ましい。
また、樹脂被覆紙の表面には、濡れ特性及び接着性を改善するために、コロナ放電処理、グロー放電処理、火炎処理、紫外線照射処理等を施したものを使用してもよい。
前記原紙としては、木材パルプを主原料とし、必要に応じて木材パルプに加えてポリプロピレンなどの合成パルプ、あるいはナイロンやポリエステルなどの合成繊維を用いて抄紙される。前記木材パルプとしては、LBKP、LBSP、NBKP、NBSP、LDP、NDP、LUKP、NUKPのいずれも用いることができるが、短繊維分の多いLBKP、NBSP、LBSP、NDP、LDPをより多く用いることが好ましい。
但し、LBSP及び/又はLDPの比率としては、10質量%以上、70質量%以下が好ましい。
前記パルプは、不純物の少ない化学パルプ(硫酸塩パルプや亜硫酸パルプ)が好ましく用いられ、漂白処理をおこなって白色度を向上させたパルプも有用である。
原紙中には、高級脂肪酸、アルキルケテンダイマー等のサイズ剤、炭酸カルシウム、タルク、酸化チタンなどの白色顔料、スターチ、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール等の紙力増強剤、蛍光増白剤、ポリエチレングリコール類等の水分保持剤、分散剤、4級アンモニウム等の柔軟化剤などを適宜添加することができる。
抄紙に使用するパルプの濾水度としては、CSFの規定で200〜500mlが好ましく、また、叩解後の繊維長が、JIS P−8207に規定される24メッシュ残分質量%と42メッシュ残分の質量%との和が30〜70%が好ましい。尚、4メッシュ残分の質量%は20質量%以下であることが好ましい。
原紙の坪量としては、30〜250gが好ましく、特に50〜200gが好ましい。原紙の厚さとしては、40〜250μmが好ましい。原紙は、抄紙段階または抄紙後にカレンダー処理して高平滑性を与えることもできる。原紙密度は0.7〜1.2g/m2(JIS P−8118)が一般的である。
更に、原紙剛度としては、JIS P−8143に規定される条件で20〜200gが好ましい。
原紙表面には表面サイズ剤を塗布してもよく、表面サイズ剤としては、前記原紙中添加できるサイズと同様のサイズ剤を使用できる。
原紙のpHは、JIS P−8113で規定された熱水抽出法により測定された場合、5〜9であることが好ましい。
原紙の両面を被覆する樹脂としては、ポリエチレンが好ましい。
前記ポリエチレンは、主として低密度のポリエチレン(LDPE)および/または高密度のポリエチレン(HDPE)が好ましいが、他のLLDPEやポリプロピレン等も一部使用することができる。
特に、オモテ面側のポリエチレン層は、写真用印画紙で広くおこなわれているように、ルチルまたはアナターゼ型の酸化チタン、蛍光増白剤、群青をポリエチレン中に添加し、不透明度、白色度および色相を改良したものが好ましい。ここで、酸化チタン含有量としては、ポリエチレンに対して、概ね3〜20質量%が好ましく、4〜13質量%がより好ましい。ポリエチレン層の厚みは特に限定はないが、表裏面層とも10〜50μmが好適である。さらにポリエチレン層上にインク受容層との密着性を付与するために下塗り層を設けることもできる。該下塗り層としては、水性ポリエステル、ゼラチン、PVAが好ましい。また、該下塗り層の厚みとしては、0.01〜5μmが好ましい。
ポリエチレン被覆紙は、光沢紙として用いることも、また、ポリエチレンを原紙表面上に溶融押し出してコーティングする際に、いわゆる型付け処理をおこなって通常の写真印画紙で得られるようなマット面や絹目面を形成したものも使用できる。
本発明における樹脂被覆紙には、バックコート層を設けることもでき、このバックコート層に添加可能な成分としては、白色顔料や水性バインダー、その他の成分が挙げられる。
バックコート層に含有される白色顔料としては、例えば、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、カオリン、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、サチンホワイト、珪酸アルミニウム、珪藻土、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、合成非晶質シリカ、コロイダルシリカ、コロイダルアルミナ、擬ベーマイト、水酸化アルミニウム、アルミナ、リトポン、ゼオライト、加水ハロイサイト、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム等の白色無機顔料、スチレン系プラスチックピグメント、アクリル系プラスチックピグメント、ポリエチレン、マイクロカプセル、尿素樹脂、メラミン樹脂等の有機顔料等が挙げられる。
バックコート層に用いられる水性バインダーとしては、例えば、スチレン/マレイン酸塩共重合体、スチレン/アクリル酸塩共重合体、ポリビニルアルコール、シラノール変性ポリビニルアルコール、澱粉、カチオン化澱粉、カゼイン、ゼラチン、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルピロリドン等の水溶性高分子、スチレンブタジエンラテックス、アクリルエマルジョン等の水分散性高分子等が挙げられる。
バックコート層に含有されるその他の成分としては、消泡剤、抑泡剤、染料、蛍光増白剤、防腐剤、耐水化剤等が挙げられる。
≪インクジェット記録方法≫
本発明のインクジェット記録方法は、基紙の両面が樹脂被覆された樹脂被覆紙の両側に、該樹脂被覆紙から最も離れた層であるインク受容層を有するインクジェット記録媒体の少なくとも一方の表面と、高剛性ローラーの表面に耐摩耗性粒子が固着されたインクジェットプリンターの紙送りローラーと、の静摩擦係数を0.3〜0.6として、インクジェット法により画像を記録することを特徴とするインクジェット記録方法である。
ここで、樹脂被覆紙、紙送りローラー、インク受容層、静摩擦係数については、前述のインクジェット記録媒体の項で説明したとおりであり、好ましい範囲も同様である。
本発明のインクジェット記録方法は、上記構成としたことにより、搬送精度を高く保つことができ、画像記録後における、裏写りやカールの発生を抑制することができる。
従って、本発明のインクジェット記録方法は、例えば、前記静摩擦係数が0.3〜0.6である側の面をウラ面とすることで、ロール状態や適当なサイズに裁断された状態であってもオモテ面にバンディングを発生させることなく印刷を行うことができる。このため、本発明のインクジェット記録方法は、個々の写真店又は類似のプリントサービス業者が、オリジナルブランドのロゴマークやキャンペーン期間専用のロゴマークを、ウラ面に低コストで印刷する方法として特に好適である。
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。尚、実施例中の「部」及び「%」は、特に断わりのない限り「質量部」及び「質量%」を表す。
〔実施例1〕
≪樹脂被覆紙の作製≫
アカシアからなるLBKP50部及びアスペンからなるLBKP50部をそれぞれディスクリファイナーによりカナディアンフリーネス300mlに叩解しパルプスラリーを調製した。
ついで前記で得られたパルプスラリーに、対パルプ当り、カチオン性でんぷん(日本NSC製 CATO 304L)1.3%、アニオン性ポリアクリルアミド(星光化学製 ポリアクロンST−13)0.15%、アルキルケテンダイマー(荒川化学製 サイズパインK)0.29%、エポキシ化ベヘン酸アミド0.29%、ポリアミドポリアミンエピクロルヒドリン(荒川化学(株)製:アラフィックス100)0.32%を加えた後、消泡剤0.12%を加えた。
前記のようにして調製したパルプスラリーを長網抄紙機で抄紙し、ウェッブのフェルト面をドラムドライヤーシリンダーにドライヤーカンバスを介して押し当てて乾燥する工程において、ドライヤーカンバスの引張り力を1.6kg/cmに設定して乾燥を行なった後、サイズプレスにて両面にポリビニルアルコール((株)クラレ製:KL−118)を1g/m塗布して乾燥し、カレンダー処理を行った。
以上により、坪量166g/m、厚さ160μmの原紙(基紙)を得た。
得られた基紙のワイヤー面(ウラ面)側にコロナ放電処理を行なった後、溶融押出機を用いて高密度ポリエチレンを厚さ25μmとなるようにコーティングし、マット面からなる熱可塑性樹脂層Aを形成した(以下、熱可塑性樹脂層Aの表面を樹脂被覆紙の「ウラ面」ということがある)。
続いて、基紙の前記ウラ面の反対側の面にコロナ放電処理を施し、溶融押出機を用いて10%の酸化チタンを有するMFR(メルトフローレート)4.0g/10分、密度0.93g/mの低密度ポリエチレンを40.0g/mになるようにコーティングし、鏡面の熱可塑性樹脂層Bを形成した(以下、熱可塑性樹脂層Bの表面を樹脂被覆紙の「オモテ面」という)。
以上のようにして、基紙の両面が樹脂被覆された樹脂被覆紙を得た。
≪ウラ面塗布液用無機微粒子分散液の調製≫
下記組成の(1)気相法シリカ微粒子と、(2)イオン交換水と、(3)シャロールDC902Pとを混合し、非メディア分散機(超音波分散機((株)エスエムテー製))を用いて分散させた後、分散液を45℃に加熱し20時間保持した。
〜 ウラ面塗布液用無機微粒子分散液の組成 〜
(1)気相法シリカ微粒子(無機微粒子) ・・・ 10.0部
(「AEROSIL300SF75」日本アエロジル(株)製、平均一次粒子径7nm)
(2)イオン交換水 ・・・ 65.8部
(3)シャロールDC−902P(51.5%水溶液) ・・・ 0.87部
(分散剤、第一工業製薬(株)製)
≪ウラ面塗布液の調製≫
次に、下記組成の、(1)上記ウラ面塗布液用無機微粒子分散液、(2)ホウ酸、(3)ポリビニルアルコール溶解液、(4)エタノール、(5)イオン交換水、(6)マット剤、を30℃で加え、ウラ面塗布液を調製した。
〜 ウラ面塗布液の組成 〜
(1)上記ウラ面塗布液用無機微粒子分散液 ・・・ 59.5部
(2)ホウ酸 ・・・ 1.06部
(3)ポリビニルアルコール(水溶性樹脂)溶解液 ・・・ 31.1部
〜〜 溶解液の組成 〜〜
・PVA235(鹸化度88%、重合度3500、(株)クラレ製) ・・・ 2.2部
・ポリオキシエチレンラウリルエーテル(界面活性剤)
(「エマルゲン109P」(10%水溶液)、HLB値13.6部、花王(株)製)
…0.72部
・ジエチレングリコールモノブチルエーテル …0.66部
(ブチセノール20P、協和発酵(株)製)
・イオン交換水 …27.6部
(4)エタノール ・・・ 2.0部
(5)イオン交換水 ・・・ 3.2部
(6)マット剤(水澤化学工業(株)製「P−78D」凝集粒子径8μm)
・・・ 0.01部
≪オモテ面インク受容層用無機微粒子分散液の調製≫
下記組成の、(1)気相法シリカ微粒子と、(2)イオン交換水と、(3)シャロールDC902Pと、(4)ZA−30とを混合し、非メディア分散機(超音波分散機((株)エスエムテー製)を用いて分散させた後、分散液を45℃に加熱し20時間保持した。
〜 オモテ面インク受容層用無機微粒子分散液の組成 〜
(1)気相法シリカ微粒子(無機微粒子) ・・・ 10.0部
(「AEROSIL300SF75」日本アエロジル(株)製、平均一次粒子径7nm)
(2)イオン交換水 ・・・ 62.8部
(3)シャロールDC−902P(51.5%水溶液) ・・・ 0.87部
(分散剤、第一工業製薬(株)製)
(4)ZA−30(酢酸ジルコニル、第一稀元素化学工業(株)製)
・・・ 0.54部
≪オモテ面インク受容層用塗布液の調製≫
下記組成の、(1)上記オモテ面インク受容層用無機微粒子分散液、(2)ホウ酸、(3)ポリビニルアルコール溶解液、(4)エタノール(5)イオン交換水(6)スーパーフレックス650を30℃で加え、インク受容層用塗布液を調製した。
〜 オモテ面インク受容層用塗布液の組成 〜
(1)上記オモテ面インク受容層用無機微粒子分散液 ・・・ 59.5部
(2)ホウ酸 ・・・ 0.59部
(3)ポリビニルアルコール(水溶性樹脂)溶解液 ・・・ 31.1部
〜〜 溶解液の組成 〜〜
・PVA235(鹸化度88%、重合度3500、(株)クラレ製) … 2.2部
・ポリオキシエチレンラウリルエーテル(界面活性剤)
(「エマルゲン109P」(10%水溶液)、HLB値13.6部、花王(株)製)
… 0.72部
・ジエチレングリコールモノブチルエーテル … 0.66部
(ブチセノール20P、協和発酵(株)製)
・イオン交換水 … 27.6部
(4)エタノール ・・・ 2.6部
(5)イオン交換水 ・・・ 4.3部
(6)スーパーフレックス650(カチオン性ポリウレタン、第一工業製薬(株)製)
(25%水分散液) ・・・ 2.2部
≪インクジェット記録用シートの作製≫
まず、樹脂被覆紙のウラ面(熱可塑性樹脂層Aの表面)にコロナ放電処理を施し、その後、コロナ放電処理された熱可塑性樹脂層A上に、上記で得られたウラ面塗布液を50ml/mの塗布量になるように塗布し、乾燥させてウラ面側のインク受容層を形成した。
次に、前記樹脂被覆紙のオモテ面にコロナ放電処理を行った後、オモテ面インク受容層用塗布液を183ml/m2の塗布量となるようにして塗布した。その際、8質量%のポリ塩化アルミ水溶液(アルファイン83;大明化学工業株式会社製)を、塗布液に12.0ml/m2の塗布量となるよう、塗布直前に混合し塗布した。この後、熱風乾燥機にて80℃(風速3〜8m/sec)で塗布層の固形分濃度が20%になるまで乾燥させた。この塗布層は、この間は恒率乾燥速度を示した。そして、減率乾燥を示す前に、下記組成の塩基性溶液に3秒浸漬して前記塗布層上にその13g/m2を付着させ、更に80℃下で10分間乾燥させた(硬化工程)。これより、乾燥膜厚32μmのオモテ面側のインク受容層を形成した。
以上により、基紙の両面が樹脂被覆された樹脂被覆紙の両側にインク受容層が形成された、インクジェット記録媒体を得た。
〜 塩基性溶液の組成 〜
(1)ホウ酸 ・・・ 0.65部
(2)炭酸ジルコニルアンモニウム 2.5部
(ジルコゾールAC−7(28%水溶液)、第一稀元素化学工業(株)製)
(3)炭酸アンモニウム(一級;関東化学(株)製) ・・・ 3.5部
(4)イオン交換水 ・・・ 63.3部
(5)ポリオキシエチレンラウリルエーテル(界面活性剤) ・・・ 30.0部
(花王(株)製、エマルゲン109P(2%水溶液)、HLB値13.6)
≪測定及び評価≫
以上で得られたインクジェット記録媒体について、以下の測定及び評価を行った。測定及び評価の結果を表1に示す。
(ウラ面の静摩擦係数の測定)
インクジェット記録媒体のウラ面と、PM−G800(セイコーエプソン(株)製、ロット番号「C55101005NA04702276」)の内部に具備された紙送りローラー(表面にアルミナ、炭化ケイ素等のセラミック(平均粒子径50μm;耐摩耗性粒子)が固着された高剛性ローラー)と、の静摩擦係数を、JIS P 8147に準じた方法で測定した。測定機は、表面性試験機 トライボキア(TYPE:14DR 新東化学株式会社製)を用いた。
具体的には、まず、円柱形状である前記紙送りローラーを、長さ方向と直交する平面で6cm長になるように切断し、切断された紙送りローラーの表面(外周面)が6cm角のステンレス板の一方の面と接するようにして接着剤で固定した。次に、前述のステンレス板を、紙送りローラーが接着された側とは反対側の表面全体に両面テープを貼りつけて、前述の測定機に固定した。次に、インクジェット記録媒体からA4サイズの試験片を切り出し、この試験片ウラ面と紙送りローラーとが接するようにセットした後、試験速度7mm/minにて静摩擦係数を測定した。
(無機微粒子の平均二次粒子径測定)
平均二次粒子径はマット剤添加前に、株式会社堀場製作所製のレーザ回折/散乱式粒度分布測定装置(LA−920)を用いて測定した。
(利便性評価)
ウラ面ロゴ印刷が、ロール状態または適当なサイズに裁断した状態で印画できる場合は○、ウラ面にロゴは印刷できるものの、希望のサイズに作ることができないものは△、ロゴ印刷自体ができないものを×として評価した。
(搬送精度評価)
ウラ面ロゴ印刷後に、インクジェット記録媒体について、インクジェットプリンター(セイコーエプソン(株)製、PM−G800)を用いてグレーのベタ画像をきれいモードで印画し、画像の均一性を目視で評価した。
〜 評価基準 〜
○:画像が均一なグレーとなる。
△:グレーに2.5cm間隔の若干縞模様が確認できる(軽微なバンディング)。
×:グレーに2.5cm間隔で、極端に濃い部分と極端に薄い部分が確認できる(顕著なバンディング)。
(裏写りの評価)
インクジェット記録媒体について、ウラ面にロゴ印刷を施した後、印刷後経時させずに重ねて保存した時、ウラ面と接する表面のインクジェット受容層部分に、ロゴ印刷部分が色移りしていないか目視で確認した。
〜 評価基準 〜
○:裏写りが全く確認できない。
△:僅かに裏写りが確認できる。
×:明らかに裏写りしている。
(カールの評価)
温度27℃、湿度35%の条件下におけるカール挙動を確認した。
〜 評価基準 〜
○:カールが2.5mm未満である。
△:カールが2.5mm以上、5mm未満である。
×:カールが5mm以上である。
〔実施例2〕
実施例1において、ウラ面塗布用の微粒子を、株式会社トクヤマ製の「QS−05」に変更した以外は実施例1と同様にしてインクジェット記録媒体を作製し、実施例1と同様の測定及び評価を行った。測定及び評価の結果を表1に示す。
〔実施例3〕
実施例1において、ウラ面塗布用の微粒子を、水澤化学工業株式会社製の「P−604」に変更し、かつマット剤を除いた以外は実施例1と同様にしてインクジェット記録媒体を作製し、実施例1と同様の測定及び評価を行った。測定及び評価の結果を表1に示す。
〔実施例4〕
実施例1において、ウラ面塗布量を100ml/mにした以外は実施例1と同様にしてインクジェット記録媒体を作製し、実施例1と同様の測定及び評価を行った。測定及び評価の結果を表1に示す。
〔実施例5〕
実施例1において、ウラ面塗布量を20ml/mにした以外は実施例1と同様にしてインクジェット記録媒体を作製し、実施例1と同様の測定及び評価を行った。測定及び評価の結果を表1に示す。
〔実施例6〕
ウラ面塗布用の微粒子を、日産化学工業株式会社製の「スノーテックスO−40」に変更した以外は実施例1と同様にしてインクジェット記録媒体を作製し、実施例1と同様の測定及び評価を行った。測定及び評価の結果を表1に示す。
〔比較例1〕
実施例1において、ウラ面塗布量を200ml/mにした以外は実施例1と同様にしてインクジェット記録媒体を作製し、実施例1と同様の測定及び評価を行った。測定及び評価の結果を表1に示す。
〔比較例2〕
ウラ面塗布用の微粒子を、水澤化学工業株式会社製の「P−78A」に変更し、かつマット剤を除いた以外は実施例1と同様にしてインクジェット記録媒体を作製し、実施例1と同様の測定及び評価を行った。測定及び評価の結果を表1に示す。
〔比較例3〕
ウラ面に、インク受容層を形成する代わりに、下記の帯電防止剤からなる層のみを形成した以外は実施例1と同様にして比較例3のインクジェット記録媒体を作製し、実施例1と同様の測定及び評価を行った。測定及び評価の結果を表1に示す。
帯電防止剤の組成としては、酸化アルミニウム(日産化学工業(株)製の「アルミナゾル100」)と二酸化ケイ素(日産化学工業(株)製の「スノーテックスO」)とを1:2の質量比で水に分散した分散液を、乾燥質量が0.2g/m2となるように塗布した。
〔比較例4〕
インクジェット記録媒体として「SP−101DA410」(キャノン株式会社製)を用い、実施例1と同様の測定及び評価を行った。測定及び評価の結果を表1に示す。
〔比較例5〕
実施例1において、オモテ面に熱可塑性樹脂層Bを設けなかった以外は実施例1と同様にしてインクジェット記録媒体を作製し、実施例1と同様の測定及び評価を行った。測定及び評価の結果を表1に示す。
Figure 2009061673
表1に示すように、実施例1〜6のインクジェット記録媒体は、利便性に問題はなく、かつ、搬送精度が高く、ウラ面ロゴ印刷後の裏写りやカールに問題は無かった。
一方、静摩擦係数が0.3〜0.6の範囲外である比較例1、2、及び4では搬送精度が悪化した。また、ウラ面にインク受容層を設けなかった比較例3では裏写りが発生した。
また、オモテ面に樹脂を被覆していない、片面の樹脂被覆紙を用いた比較例5では、カールが悪化した。

Claims (4)

  1. 基紙の両面が樹脂被覆された樹脂被覆紙の両側に、該樹脂被覆紙から最も離れた層であるインク受容層を有し、少なくとも一方の表面と、高剛性ローラーの表面に耐摩耗性粒子が固着されたインクジェットプリンターの紙送りローラーと、の静摩擦係数が0.3〜0.6であることを特徴とするインクジェット記録媒体。
  2. 前記静摩擦係数が0.3〜0.6である側のインク受容層が、平均二次粒子径50nm以上300nm未満であって、非晶質シリカ粒子、コロイダルシリカ、アルミナ微粒子および擬ベーマイトから選択される少なくとも1種の無機微粒子と、粒子径2〜20μmのマット剤とを含むことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録媒体。
  3. 前記静摩擦係数が0.3〜0.6である側のインク受容層が、平均二次粒子径300nm以上1000nm未満の無機微粒子を含み、マット剤の含有率が0.01質量%以下であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録媒体。
  4. 基紙の両面が樹脂被覆された樹脂被覆紙の両側に該樹脂被覆紙から最も離れた層であるインク受容層を有するインクジェット記録媒体の少なくとも一方の表面と、高剛性ローラーの表面に耐摩耗性粒子が固着されたインクジェットプリンターの紙送りローラーと、の静摩擦係数を0.3〜0.6として、インクジェット法により画像を記録することを特徴とするインクジェット記録方法。
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