JP2009059023A - 帳票体 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、形成される所定数の磁性体マークのうち、所定の磁性体マークが着磁された帳票体に関し、搬送される帳票体の垂直方向の位置変化に対しても着磁された磁性体マークを確実に検知可能とすることを目的とする。
【解決手段】帳票体11の帳票基部12に、搬送方向に少なくとも2つの磁性体マークを併設させて一の組とした複数の磁性体マーク組21〜26が、後に搬送される際の搬送方向に対する垂直方向に連設状態で形成され、各磁性体マーク組21〜26を構成する磁性体マーク(21A,21B〜26A,26B)を、少なくとも着磁されたときの極切り替わり目近傍で磁力低下により磁気センサの検知不能となる非検知範囲Yの距離で垂直方向にずらせて組とさせる構成とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、形成される所定数の磁性体マークのうち、所定の磁性体マークが着磁された帳票体に関する。
近年、例えば帳票体を封緘体に封入した後に、個別先に配送することが行われ、封緘体に、実際に個別先毎の帳票体が封入されているか、異なる帳票体が混在していないかを検査することが行われている。このような場合も含めて帳票体を検査するにあたって当該帳票体を確実に認識する必要がある。
従来、封緘体に封入した帳票体のマッチングを行うために、当該帳票体にそれぞれマッチングのためのマークや符号を付しておき、マークや符号を認識することでマッチングの正否を判別することが一般的に行われている。このような帳票体に付すマッチングのためのマークや符号について、以下の特許文献1で提案されているものがある。
上記特許文献1では、シートに照合記号(バーコード)を付すもので、当該照合記号が金属または金属粉入りインキで印刷し、当該照合記号をX線透過による検査装置により読み取ってマッチング検査を行うことが提案されている。また、インキの他に、導電粉末入りのトナーを定着させる技術も提案されている。
しかしながら、上記特許文献1で提案されているように、シートに照合記号(バーコード)を形成させるに際して、X線で検出可能な金属または金属粉入りインキで印刷を行うことによって可変的データを容易に照合記号として形成させることができるものであるが、インキ内に含ませる金属または金属粉の量はインキという特性上限度があって形成シート上に何枚かの介在物があると、下層の照合記号が認識されないか、または誤認識する場合も生じてくると共に、X線を使用するシステムは高価となる。
一方、X線ではなく、磁性体で内容物を検知する技術が以下の特許文献2で提案されている。当該特許文献2は、自己の有する保磁力を越える交番磁界を与えたときに急峻な磁化反転を生じる強磁性体粉末を含有したインキまたは塗料を、包装用箱に収納される内容物に印刷または塗布して検知用マークを設けるというものである。
上記特許文献2で提案されているものは、内容物に設けた検知用マークに対して、両側に当該強磁性体の保持力を超える交番磁界を印加する発生用コイルと検知用コイルとを配置して検知用マークを検知するものであるから、これを帳票体のマッチング等に適用することは高価になることもあって現実的ではない。
特許第3098557号公報 特開2003−285808号公報
上記特許文献1、2に鑑みて、本出願人は、マッチング用マークを磁性体で形成し、これを磁気センサにより非接触で検知することを想到したものである。
そこで、図4に本発明の前提となる帳票体の一例の説明図を示すと共に、図5に図4における帳票体のマーク検知の説明図を示す。図4は、封緘体に封入させる帳票体を示したもので、図4(A)において、連続帳票体101が搬送方向両側にマージナル部102A,102Bを形成させ、個片帳票体103A〜103Cで構成する一の帳票体103が連続されたものであって、個片帳票体103A〜103Cの何れかに、その一方端のマーク形成領域に、磁性体粉が混入されたインキで印刷により例えば6つの磁性体マーク111A〜111Fが搬送方向に対する垂直方向(幅方向)に連設され、帳票体103毎に何れかの磁性体マーク111A〜111Fが着磁される。また、何れかの個片帳票体103A〜103Cの所定箇所に住所、氏名、識別符号等が印刷される。
上記連続帳票体101は、搬送中の一工程でマージナル部102A,102Bが除去され、また、単一の帳票体103に切断されて、折込線104で例えばZ折りで折曲される。このような折曲された帳票体103が、図4(B)に示されるように、封緘体105に封入されるもので、このときに当該封緘体105の窓部106に上記印刷した住所、氏名、識別符号等が表出されるように帳票体103が封入される。この状態で当該帳票体103に形成された磁性体マーク111A〜111Fの何れかに着磁された磁性体マーク(以下、磁気マークという)の位置と、当該封緘体105の窓部106より表出される認識符号を認識してマッチングが行われるものである。
上記マッチングは、図5(A)に示すように、封入工程の後に搬送手段121により図示しない撮像位置まで搬送されて窓部106より表出された識別符号が撮像、認識され、さらにマーク検出位置まで搬送されて配置されたマーク検知部123により何れかの着磁された磁性体マーク111A〜111Fの磁気マークが検知され、認識された識別符号と検知された磁気マークの位置でマッチングが行われるものである。
すなわち、上記マーク検知部123は、搬送されてくる封緘体105に封入された帳票体103の磁性体マーク111A〜111Fに対してそれぞれ磁気センサ131〜136で対応されており、何れかの磁気センサ131〜136が検知することで磁気マークの位置が判別されるものである。
ところで、着磁された磁性体マーク(ここでは、磁気マーク111Aとする)は、図5(B)に示すように、N極端部とS極端部とにおいて磁力(絶対値)が最大となり、各端部からの距離にしたがって徐々に磁力が低下し、N極とS極との切り替わり目で磁力が最小(ゼロ)となる。したがって、磁気マーク111Aは、磁気センサ(ここでは、対応の磁気センサ131とする)に対して、検知可能な検知可能範囲X,X’と、上記切り替わり目近傍において検知困難となる非検知範囲Yとを有することとなる。
しかしながら、図5(A)に示すように、搬送手段121上で帳票体103が搬送されたときに、搬送方向に対して垂直方向(幅方向)にいわゆるアバレを生じ、固定配置された磁気センサ131(132〜136も同様)が上記非検知範囲Y内に位置されると当該磁気センサの出力値がノイズと判別不能状態となって、対応の磁気マークを検知することができない場合があるという問題がある。
そこで、本発明は上記課題に鑑みなされたもので、搬送に際して搬送方向に対する垂直方向の位置変化に対しても着磁された磁性体マークを確実に検知可能とさせる帳票体を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1の発明では、複数の磁性体マークが、後に搬送される際の搬送方向に対する垂直方向に連設状態で形成され、所定の磁性体マークを当該垂直方向に極を形成するように着磁させることで当該着磁された所定の磁性体マークを対応の磁気センサにより検知させる帳票体であって、前記複数の磁性体マークを、少なくとも2つの磁性体マークを前記搬送方向に併設させた一の組として複数の磁性体マーク組で構成し、各磁性体マーク組を構成するそれぞれの磁性体マークを、少なくとも、着磁されたときの極切り替わり目近傍で磁力低下により前記磁気センサの検知不能となる非検知範囲の距離で前記垂直方向にずらせて組とさせる構成とする。
本発明によれば、帳票体に、搬送方向に少なくとも2つの磁性体マークを併設させて一の組とした複数の磁性体マーク組が、後に搬送される際の搬送方向に対する垂直方向に連設状態で形成され、各磁性体マーク組を構成するそれぞれの磁性体マークを、少なくとも、着磁されたときの極切り替わり目近傍で磁力低下により磁気センサの検知不能となる非検知範囲の距離で垂直方向にずらせて組とさせる構成とすることにより、搬送される帳票体にいわゆるアバレが生じて垂直方向に位置変化しても対応の磁気センサが着磁された組の何れかの磁性体マークを検知することとなり、搬送される帳票体の垂直方向の位置変化に対して着磁された磁性体マークを確実に検知可能とすることができるものである。
以下、本発明の最良の実施形態を図により説明する。
図1に、本発明の帳票体の一部を示した構成図を示す。図1(A)において、例えば前述の図4(A)に示すような単一の帳票体11(103)のZ折りされた個片帳票体(103B)が示され、その帳票基部12の例えば端部の磁性体マーク形成領域に、一例として、それぞれ矩形状の2つの一対の磁性体マーク(21A,21B〜26A,26B)を搬送方向に併設させて一対の組として、複数の磁性体マーク組21〜26を構成させ、これら複数の磁性体マーク組21〜26が、後に搬送される際の搬送方向に対する垂直方向に連設状態で形成される。
これら複数の磁性体マーク組21〜26の何れかに、組単位で当該垂直方向に極を形成するように着磁させることで当該着磁された所定の磁性体マーク組を対応の単一な磁気センサにより検知させるものである。この場合、前述のように、着磁された所定の磁性体マーク組(ここでは、着磁された磁性体マーク21A,21Bとして磁気マーク21A,21Bと称す)のN極端部とS極端部とにおいて磁力が最大となり、各端部からの距離にしたがって徐々に磁力が低下し、N極とS極との切り替わり目で磁力が最小(ゼロ)となる。したがって、磁気マーク21A,21Bは、磁気センサに対して、検知可能な検知可能範囲X,X’と、上記極切り替わり目近傍において検知困難となる非検知範囲Yとを有する。
すなわち、各磁性体マーク組21を構成するそれぞれの磁性体マーク21A,21B〜26A,26Bを、少なくとも、着磁されたときの極切り替わり目近傍で磁力低下により磁気センサの検知不能となる非検知範囲の距離で垂直方向にずらせて組とさせるものである。
詳説すると、図1(B)に示すように、磁性体マーク21A,21Bを一対として着磁させた磁性体マーク組21を例として、磁気マーク21Aの磁力はN極端部とS極端部とにおいて磁力が最大となり、各端部からの距離にしたがって徐々に磁力が低下し、N極とS極との切り替わり目で磁力が最小(ゼロ)となる。当該磁性体マーク21Aの後述の磁気センサに対しては、磁力(絶対値)が所定値範囲となる検知可能範囲X1,X’1と、極切り替わり目近傍で磁気センサの出力値がノイズ範囲内となる非検知範囲Y1を有することとなる。
また、磁気マーク21Bも同様に、磁力はN極端部とS極端部とにおいて磁力が最大となり、各端部からの距離にしたがって徐々に磁力が低下し、N極とS極との切り替わり目で磁力が最小(ゼロ)となることから、後述の磁気センサに対しては、磁力(絶対値)の所定以上となる検知可能範囲X2(=X1),X’2(=X’1)と、極切り替わり目近傍で所定以下となる非検知範囲Y2(=Y1)を有することとなる。これらのことは、他の磁性体マーク組22〜26においても、着磁された場合に同様となる。
したがって、各磁性体マーク21A,21B(22A,22B〜26A,26Bも同様)を、少なくとも、着磁されたときの極切り替わり目近傍で磁力低下により磁気センサの検知不能となる非検知範囲Y1(Y2)の距離で垂直方向にずらせて組とさせるものである。ここでは、一例として磁性体マーク21A,21B(各磁性体マーク組22〜26も同様である)が、矩形長辺長の約1/5を最小の非検知範囲Y1(Y2)の距離として配置させている。なお、ずらせる距離の最大は、当該磁性体マークの矩形長辺長に、端部から外側に対して磁気センサ検知可能に及ぼされる磁力の範囲Zを加えた距離となる。
これによって、搬送方向より見たときに、磁性体マーク21A,21Bの各非検知範囲Y1,Y2が他方の磁性体マークの検知可能範囲に重複されることとなり、組として一方の検知可能範囲X1の一端より他方の検知範囲可能範囲の他端X’2までの全部が磁気センサに対する全検知範囲となるものである。
ここで、図2に、本発明の帳票体のマッチングを行う際のマーク検知システムの一部の説明図を示す。図2はマーク検知システム31の一部を示したもので、例えばベルト搬送の搬送手段32における搬送方向上の所定位置にマーク検知部33が配置され、当該マーク検知部33は、上記各磁性体マーク組21〜26に対応させたそれぞれの磁気センサ34A〜34Fを備える。
一方、上記搬送手段32上では封緘体41が順次搬送されるもので、当該封緘体41には、窓部42が設けられて図1(A)に示す個片帳票体を備える帳票体11が封入されたものである。すなわち、帳票体11に形成された磁性体マーク組21に対して磁気センサ34Aを対応させ、磁性体マーク組22に対して磁気センサ34Bを対応させ、磁性体マーク組23に対して磁気センサ34Cを対応させ、磁性体マーク組24に対して磁気センサ34Dを対応させ、磁性体マーク組25に対して磁気センサ34Eを対応させ、磁性体マーク組26に対して磁気センサ34Fを対応させたものである。
そこで、図3に、図2における帳票体のマーク検知の説明図を示す。ここでは、図1に示す帳票体11の磁性体マーク組21(21A,21B)のみを着磁させた場合として説明するが、他の磁性体マーク組と組み合わせて着磁させてもよい。図3(A)は、帳票体11の磁性体マーク組21(着磁された状態の磁気マーク21A,21B)と磁気センサ34Aとの対応位置関係を示したものであり、帳票体11が搬送によって垂直方向に位置変化するいわゆるアバレが生じた場合に、当該磁性体マーク組21と磁気センサ34Aとの位置関係が垂直方向にずれることとなる。
図3(B)に示すように、上記位置関係のずれによって、磁気センサ34Aが磁気マーク21Aの非検知範囲Y1に位置されても、当該磁気センサ34Aは磁気マーク21Bの検知可能範囲X2に位置されることとなり、当該磁気マーク21Bを検知することとなる。
また、図3(C)に示すように、上記位置関係のずれによって、磁気センサ34Aが磁気マーク21Bの非検知範囲Y2に位置されても、当該磁気センサ34Aは磁気マーク21Aの検知可能範囲X’1に位置されることとなり、当該磁気マーク21Aを検知することとなる。
もちろん、磁気センサ34Aが非検知範囲Y1,Y2の何れにも位置しなければ、磁気マーク21A,21Bの何れをも検知することとなる。すなわち、磁気センサ34A(他の磁気センサ34B〜34Fも同様である)に対して少なくもと何れかの当該組の磁性体マークを検知することで、検知信号を出力させる検知回路を構成すればよい。
このように、搬送される帳票体にいわゆるアバレが生じて垂直方向に位置変化しても対応の磁気センサが組として着磁された何れかの磁性体マークを検知することとなり、したがって搬送される帳票体の垂直方向の位置変化に対して着磁された磁気マークを確実に検知可能とすることができるものである。
ところで、上記実施形態では、2つの磁性体マークを一対の磁性体マーク組とした場合を示したが、3つ以上の磁性体マークを一対の磁性体マーク組としてもよく、これらを搬送方向から見て各磁性体マークの非検知範囲が他の磁性体マークの検知可能範囲に位置されるように配置すれば足りる。
一方、本発明の帳票体11は、上記実施形態におけるマーク検知システム31によるマーク検知として、封緘体41に封入された帳票体11が正規のものか否かの帳票体マッチングシステムに適合させることができる。例えば、前述の図3及び図4で説明したように、帳票体11に、当該帳票体11が折曲され、封緘体41に封入されたときに窓部42に住所、氏名、識別符号が表出されるように印刷を行い、当該帳票体11が封緘体41に封入されたときに、窓部42より表出した識別符号を撮像手段で読み取って認識し、当該認識した識別符号と磁気センサ34A〜34Fで検知した磁性体マーク組21〜26の位置とでマッチングを行わせるものである。なお、封緘体41に封入される帳票体11は単一であっても、複数であっても同様である。
また、別の適合例として、複数の帳票体11を丁合して、例えば封緘体に封入し、又は製本等とする丁合システムに適合させることができる。例えば、複数の帳票体11に上記のように複数の磁性体マーク組21〜26を形成し、丁合対象の帳票体11の磁性体マーク組21〜26のうち、同位置の磁性体マーク組21〜26に着磁させておき、丁合時に着磁された磁性体マーク組21〜26を検知し、その位置で正規の帳票体が丁合されているかを判別するものである。この場合、丁合対象の帳票体が、天地が逆である場合や、裏返しであった場合でも、このような状態をエラーとして検知することができるものである。
本発明の帳票体は、当該帳票体のマッチングのために磁気センサで検知される磁性体マークが形成される場合に適する。
本発明の帳票体の一部を示した構成図である。 本発明の帳票体のマッチングを行う際のマーク検知システムの一部を示した説明図である。 図2における帳票体のマーク検知の説明図である。 本発明の前提となる帳票体の一例の説明図である。 図4における帳票体のマーク検知の説明図である。
符号の説明
11 帳票体
12 帳票基部
21〜26 磁性体マーク組
31 マーク検知システム
32 搬送手段
33 磁性体マーク検知部
34 磁気センサ
41 封緘体

Claims (1)

  1. 複数の磁性体マークが、後に搬送される際の搬送方向に対する垂直方向に連設状態で形成され、所定の磁性体マークを当該垂直方向に極を形成するように着磁させることで当該着磁された所定の磁性体マークを対応の磁気センサにより検知させる帳票体であって、
    前記複数の磁性体マークを、少なくとも2つの磁性体マークを前記搬送方向に併設させた一の組として複数の磁性体マーク組で構成し、各磁性体マーク組を構成するそれぞれの磁性体マークを、少なくとも、着磁されたときの極切り替わり目近傍で磁力低下により前記磁気センサの検知不能となる非検知範囲の距離で前記垂直方向にずらせて組とさせることを特徴とする帳票体。
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