JP2009056406A - 透過膜の阻止率向上方法、阻止率向上透過膜および透過膜装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 透過膜のフラックスを高くした状態で無機物および有機物、特に低分子量の有機物に対する阻止率を向上させ、これらの向上効果を高い状態で維持することができ、これにより有機物、特に低分子量の有機物の除去効果が高く、長期間にわたって安定処理が可能な透過膜の阻止率向上方法、透過膜および透過膜装置を得る。
【解決手段】 分子量65以下の親水性有機化合物を含む水性溶液に透過膜を接触させて、35〜98℃の温度で加熱処理を行い、必要によりさらに透過膜を冷却し、水溶性の高分子からなる阻止率向上剤を接触させて透過膜の阻止率を向上させる阻止率向上剤処理を行う。
【選択図】なし
【解決手段】 分子量65以下の親水性有機化合物を含む水性溶液に透過膜を接触させて、35〜98℃の温度で加熱処理を行い、必要によりさらに透過膜を冷却し、水溶性の高分子からなる阻止率向上剤を接触させて透過膜の阻止率を向上させる阻止率向上剤処理を行う。
【選択図】なし
Description
本発明は、逆浸透膜、ナノ濾過膜等の透過膜の阻止率、特に有機物に対する阻止率を向上させる方法、これにより得られる阻止率を向上させた透過膜、およびこれを用いる透過膜装置に関するものである。
水処理に用いられる透過膜、特にナノろ過膜、逆浸透膜(RO膜)などの選択性透過膜として、ポリアミド膜が用いられている。このような透過膜に用いられるポリアミド膜としては、芳香族核に少なくとも2個の第一級アミンを有する芳香族ポリアミンと、芳香族核に平均して2より多いアシルハライド基を有する芳香族多官能性アシルハライドとの、反応生成物である架橋芳香族ポリアミドが用いられている。特に選択性透過膜に用いられるポリアミド膜としては、多孔性支持膜の表面に、2つ以上の反応性アミノ基を有する化合物層を形成し、この層に多官能性酸ハロゲン化物の溶液を接触させて架橋反応生成物としてのポリアミド製薄膜を形成したポリアミド複合膜が用いられている。
このようなポリアミド膜からなる透過膜の無機電解質や水溶性有機物等の分離対象物に対する阻止率は、水中に存在する酸化性物質や還元性物質などの影響、その他の原因による素材高分子の劣化によって低下し、必要とされる処理水質が得られなくなる。この変化は、長期間使用しているうちに少しずつ起こることもあり、また事故によって突発的に起こることもある。このような阻止率が低下した透過膜の阻止率を、阻止率向上剤により向上させ、性能を回復する方法が提案されている。
一般に高純度の純水を製造するための超純水製造システムには、逆浸透膜処理装置と、この逆浸透膜処理装置の透過水を高度処理する電気再生式脱イオン装置または他のイオン交換装置とが組み込まれている。一方、近年の半導体回路形成技術の進歩により、線幅65nm以下の回路を作成することが可能となってきている。それに伴い超純水に対する要求水質も高まっており、後段処理の負荷を軽減し、より高いレベルでの純水製造を実現する純水製造装置および純水製造方法の開発が望まれている。有機物成分に対してはデバイスヘの影響が特に懸念されており、これを極力排除した水が要求されている。有機物成分としては、イソプロパノール(IPA)はもとより、メタノールやエタノール等のより低分子量の物質の高除去性をもつRO膜が求められている。さらに、RO膜は運転時圧力の低圧化が進んでおり、低圧、超低圧で高阻止率が得られるRO膜が求められている。また、海水淡水化に用いられるRO膜においては、高いホウ素除去性能を持つRO膜が求められている。
特許文献1(特許2762358号公報)には、水軟化用膜の製造法において、ポリアミド逆浸透膜の阻止率を向上させるために、浸透膜を燐酸、亜燐酸、硫酸等の相容性を有する強鉱酸の水溶液と接触させて昇温した後、阻止率向上剤と接触させる方法が記載されている。阻止率向上剤としては、加水分解性タンニン酸、スチレン/マレアミド酸コポリマー、C5乃至C7ヒドロキシアルキルメタクリレートポリマー、コポリマーまたはターポリマー、複数個のスルホニウムもしくは第四アンモニウム基を有する第1のポリマーと複数個のカルボキシレート基を有する第2のポリマーから製造したコアセルベート、任意の他の置換基をもつ枝分れしたポリアミドアミン類、酢酸ビニルコポリマー、ヒドロキシエチル・メタクリレートとメタクリル酸またはメタクリルアミド(任意に他の混和性モノマーを含む)とのコポリマー、スチレン/マレアミド酸コポリマーなどが示されている。
しかしこの特許文献1の方法では、塩類、主として硬度成分に対する阻止率を向上させることを目的としており、強鉱酸は透過膜の透過流束を増大させるために用いられているが、これにより低下する阻止率を向上させるために阻止率向上剤が用いられている。特許文献1では有機物に対する阻止率の向上は認識されておらず、透過流束の低下を小さくして有機物に対する阻止率を向上させることは示されていない。また強鉱酸を用いるため、処理操作が困難である。
特許文献2(特公平7−114941号公報)には、微多孔性支持膜とこの支持膜を被覆する超薄膜からなるポリアミド複合逆浸透膜を、熱水処理することによって有機物除去率を向上させる方法が提案されている。しかしこの特許文献2の方法で処理を行なった膜は、水透過性が著しく低下するとされている。
また特許文献3(特開平10−165790号公報)には、多孔性支持膜にポリアミド製薄膜を形成したポリアミド複合膜からなる透過膜を、有機物および塩類の少なくとも一方の物質を含有する40℃〜100℃の水溶液と接触させることにより、水透過性能、有機物阻止性能および塩阻止性能に優れた複合逆浸透膜を製造する方法が提案されている。上記有機物としては、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン、ポリビニルアルコール等多価アルコールがあげられ、塩類としては、トリアルキルアミンと有機酸の混合物からなる塩類があげられている。しかしこの方法でも、透過膜の透過流束低下を小さくする効果、ならびに有機物に対する阻止率の向上効果は十分とはいえない。
また特許文献4(特開2006−110520号公報)には、水処理に用いられる透過膜の阻止率を向上させるための阻止率向上剤として、重量平均分子量10万以上のイオン性高分子を含有する阻止率向上剤が示されている。このようなイオン性高分子としては、ポリビニルアミジンまたはその誘導体、複素環を有するカチオン性高分子等のカチオン性高分子、ならびにポリアクリル酸またはその誘導体、ポリスチレンスルホン酸またはその誘導体等のアニオン性高分子が示されている。
従来の透過膜の阻止率向上処理は、透過膜を取り付ける前の状態で、あるいは透過膜をモジュールに取り付けた状態で、上記の阻止率向上剤を供給して透過膜と接触させることにより、透過膜の表面または内部の構造材料に、阻止率向上剤の全体または一部分を付着、反応等により結合させて修飾処理を行い、透過膜の阻止率を向上させている。
特許2762358号公報
特公平7−114941号公報
特開平10−165790号公報
特開2006−110520号公報
前記のような従来の透過膜の水、強酸、有機物、塩類等を用いて加熱処理を行う方法では、透過膜の阻止率向上効果、特に低分子の有機物に対する阻止率向上効果は十分ではなく、透過流束(以下、フラックスという場合がある。)が低下する。また阻止率向上剤による処理では、親水性の高分子からなる阻止率向上剤が透過膜の細孔に吸着されることにより、溶質の透過が阻害され、阻止率が向上するものと推測されるが、透過膜の阻止率向上効果は必ずしも十分ではなく、有機物に対する阻止率向上効果、特に低分子の有機物に対する阻止率向上効果については、さらなる向上が求められている。また透過膜の阻止率向上処理を行うと、一般的には透過流束が低下するが、透過流束を低下させないで阻止率を向上させることが求められている。
本発明の課題は、このような要望に応えるもので、透過膜のフラックスを高くした状態で無機物および有機物、特に低分子量の有機物に対する阻止率を向上させ、これらの向上効果を高い状態で維持することができ、これにより有機物、特に低分子量の有機物の除去効果が高く、長期間にわたって安定処理を可能にする透過膜の阻止率向上方法、阻止率を向上させた透過膜、およびこれを用いる透過膜装置を提供することである。
本発明は次の透過膜の阻止率向上方法、透過膜および透過膜装置である。
(1) 分子量65以下の親水性有機化合物を含む水性溶液に透過膜を接触させて、35〜98℃の温度で加熱処理を行うことを特徴とする透過膜の阻止率向上方法。
(2) 分子量65以下の親水性有機化合物を含む水性溶液に透過膜を接触させて、35〜98℃の温度で加熱処理を行い、
透過膜を冷却した後、35〜98℃の温度で再加熱処理を行うことを特徴とする透過膜の阻止率向上方法。
(3) 親水性有機化合物がメタノール、エタノール、ギ酸、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アセトン、ホルムアミド、アセトアミド、エチレングリコールおよびモノメチルアミンから選ばれる1種以上の化合物である上記(1)または(2)記載の方法。
(4) 加熱処理または再加熱処理の時間が、10分〜24時間である上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の方法。
(5) 再加熱処理は、加熱処理時に用いた親水性有機化合物よりも低分子量の親水性有機化合物を含む水性溶液または水に透過膜を接触させて行う上記(2)ないし(4)のいずれかに記載の方法。
(6)上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の方法で処理後、
透過膜を冷却し、水溶性の高分子からなる阻止率向上剤を含む水性溶液を透過膜と接触させて透過膜の阻止率を向上させる阻止率向上剤処理を行う
ことを特徴とする透過膜の阻止率向上方法。
(7) 上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の方法で処理後、
透過膜を冷却し、炭素数8以上の疎水性基を有しない水溶性の高分子からなる阻止率向上剤を含む水性溶液を透過膜に接触させる阻止率向上剤処理と、炭素数8以上の疎水性基を有する水溶性の高分子からなる修飾剤を含む水性溶液を透過膜に接触させる修飾剤処理とを行う
ことを特徴とする透過膜の阻止率向上方法。
(8) 修飾剤が炭素数8〜29のアルキル基またはアルキレン基からなる疎水性基を有する水溶性の高分子からなる上記(7)に記載の方法。
(9) 阻止率向上剤が、ポリアルキレングリコール鎖を有する化合物である上記(6)ないし(8)のいずれかに記載の方法。
(10) 上記(1)ないし(9)のいずれかに記載の方法により得られる透過膜。
(11) 1次側に被処理液を通液し、2次側から透過液を取り出す透過膜モジュールと、
モジュールの1次側に分子量65以下の親水性有機化合物を含む水性溶液を供給して透過膜に接触させる水性溶液供給装置と、
透過膜に接触させる水性溶液を35〜98℃に加熱する加熱装置と、
モジュールの1次側に、水溶性の高分子からなる阻止率向上剤を含む水性溶液を通液して、阻止率向上剤処理を行う阻止率向上剤処理装置と
を含む透過膜装置。
(12) 1次側に被処理液を通液し、2次側から透過液を取り出す透過膜モジュールと、
モジュールの1次側に分子量65以下の親水性有機化合物を含む水性溶液を供給して透過膜に接触させる水性溶液供給装置と、
透過膜に接触させる水性溶液を35〜98℃に加熱する加熱装置と、
モジュールの1次側に、炭素数8以上の疎水性基を有しない水溶性の高分子からなる阻止率向上剤を含む水性溶液を通液して、阻止率向上剤処理を行う阻止率向上剤処理装置と、
モジュールの1次側に、炭素数8以上の疎水性基を有する水溶性の高分子からなる修飾剤を含む水性溶液を通液して、修飾剤処理を行う修飾剤処理装置と、
を含む透過膜装置。
(1) 分子量65以下の親水性有機化合物を含む水性溶液に透過膜を接触させて、35〜98℃の温度で加熱処理を行うことを特徴とする透過膜の阻止率向上方法。
(2) 分子量65以下の親水性有機化合物を含む水性溶液に透過膜を接触させて、35〜98℃の温度で加熱処理を行い、
透過膜を冷却した後、35〜98℃の温度で再加熱処理を行うことを特徴とする透過膜の阻止率向上方法。
(3) 親水性有機化合物がメタノール、エタノール、ギ酸、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アセトン、ホルムアミド、アセトアミド、エチレングリコールおよびモノメチルアミンから選ばれる1種以上の化合物である上記(1)または(2)記載の方法。
(4) 加熱処理または再加熱処理の時間が、10分〜24時間である上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の方法。
(5) 再加熱処理は、加熱処理時に用いた親水性有機化合物よりも低分子量の親水性有機化合物を含む水性溶液または水に透過膜を接触させて行う上記(2)ないし(4)のいずれかに記載の方法。
(6)上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の方法で処理後、
透過膜を冷却し、水溶性の高分子からなる阻止率向上剤を含む水性溶液を透過膜と接触させて透過膜の阻止率を向上させる阻止率向上剤処理を行う
ことを特徴とする透過膜の阻止率向上方法。
(7) 上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の方法で処理後、
透過膜を冷却し、炭素数8以上の疎水性基を有しない水溶性の高分子からなる阻止率向上剤を含む水性溶液を透過膜に接触させる阻止率向上剤処理と、炭素数8以上の疎水性基を有する水溶性の高分子からなる修飾剤を含む水性溶液を透過膜に接触させる修飾剤処理とを行う
ことを特徴とする透過膜の阻止率向上方法。
(8) 修飾剤が炭素数8〜29のアルキル基またはアルキレン基からなる疎水性基を有する水溶性の高分子からなる上記(7)に記載の方法。
(9) 阻止率向上剤が、ポリアルキレングリコール鎖を有する化合物である上記(6)ないし(8)のいずれかに記載の方法。
(10) 上記(1)ないし(9)のいずれかに記載の方法により得られる透過膜。
(11) 1次側に被処理液を通液し、2次側から透過液を取り出す透過膜モジュールと、
モジュールの1次側に分子量65以下の親水性有機化合物を含む水性溶液を供給して透過膜に接触させる水性溶液供給装置と、
透過膜に接触させる水性溶液を35〜98℃に加熱する加熱装置と、
モジュールの1次側に、水溶性の高分子からなる阻止率向上剤を含む水性溶液を通液して、阻止率向上剤処理を行う阻止率向上剤処理装置と
を含む透過膜装置。
(12) 1次側に被処理液を通液し、2次側から透過液を取り出す透過膜モジュールと、
モジュールの1次側に分子量65以下の親水性有機化合物を含む水性溶液を供給して透過膜に接触させる水性溶液供給装置と、
透過膜に接触させる水性溶液を35〜98℃に加熱する加熱装置と、
モジュールの1次側に、炭素数8以上の疎水性基を有しない水溶性の高分子からなる阻止率向上剤を含む水性溶液を通液して、阻止率向上剤処理を行う阻止率向上剤処理装置と、
モジュールの1次側に、炭素数8以上の疎水性基を有する水溶性の高分子からなる修飾剤を含む水性溶液を通液して、修飾剤処理を行う修飾剤処理装置と、
を含む透過膜装置。
本発明において阻止率向上処理の対象となる透過膜は、1次側に被処理液を通液して透過させ、2次側から透過液を取り出し膜分離を行う透過膜であるが、特に逆浸透膜、ナノ濾過膜等の無機電解質や水溶性有機物等を水から分離する選択性透過膜が対象として適している。逆浸透膜(RO膜)は膜を介する溶液間の浸透圧差以上の圧力を高濃度側にかけて、溶質を阻止し、溶媒を透過する液体分離膜である。
透過膜、特にRO膜の膜構造としては、複合膜、相分離膜などの高分子膜などを挙げることができる。本発明に適用される透過膜、特にRO膜の素材としては、例えば、芳香族系ポリアミド、脂肪族系ポリアミド、これらの複合材などのポリアミド系素材などを挙げることができる。これらの中で、芳香族系ポリアミド透過膜、特にRO膜に本発明に係る阻止率向上処理を好適に適用することができる。このような阻止率向上処理の対象となる透過膜は、未使用の透過膜でも、使用により性能が低下した透過膜でもよい。
本発明における阻止率向上処理は、このような透過膜を、膜分離装置のモジュールに装備された状態で、またはモジュールに装備されない状態の透過膜に対して行われる。モジュールはRO膜等の透過膜を備えた透過膜エレメントをベッセルに装填して構成される。このモジュールの形式については特に制限はなく、例えば、管状膜モジュール、平一面膜モジュール、スパイラル膜モジュール、中空糸膜モジュールなどを適用することができる。モジュールは1段で高温水処理および阻止率向上剤処理を行ってもよく、また2段以上の多段に設けた状態で高温水処理および阻止率向上剤処理を行ってもよい。透過膜装置にモジュールを多段に設けた場合には、高温水処理および阻止率向上剤処理を全てのRO装置モジュールについて行ってもよいし、特定のモジュールについて行ってもよい。
阻止率向上処理は、未使用の透過膜の場合、あるいは使用により性能が低下した透過膜の場合とも、薬品洗浄を行った透過膜を阻止率向上処理の対象とすることができるが、特に使用により性能が低下した透過膜の場合は薬品洗浄を行ったものが好ましい。薬品洗浄の目的は膜表面の汚染物質を除去することにより、阻止率向上剤が膜自体に吸着しやすくすることである。洗浄薬品としては酸(塩酸、硝酸、シュウ酸、クエン酸など)、アルカリ(水酸化カリウム、水酸化ナトリウムなど)、界面活性剤(ドデシル硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼン硫酸ナトリウムなど)、還元剤などが用いられ、これら薬品の水溶液をモジュールに通液したり、透過膜を薬品に浸漬することにより洗浄を行う方法が一般的である。
本発明では、必要により上記薬品洗浄を行った後に、阻止率向上処理として、まず分子量65以下の親水性有機化合物を含む水性溶液に透過膜を接触させて、35〜98℃の温度で加熱処理を行う。ここでは親水性有機化合物を含む水性溶液に透過膜を接触させた状態で、35〜98℃の温度で加熱処理を行うのが好ましいが、有機化合物水性溶液を供給後加熱してもよく、加熱した有機化合物水性溶液を供給してもよく、また加熱しながら有機化合物水性溶液を供給してもよい。
ここで用いる親水性有機化合物としては分子量65以下、好ましくは32〜65で、水溶性または水分散性を有する低分子化合物が用いられ、アルコール、アミン、アミド、アルデヒド、酸、塩などがあげられる。このような親水性有機化合物としては、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、アセトン、ギ酸、酢酸、尿素、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ホルムアミド、アセトアミド、エチレングリコール、モノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミンを用いることができ、特にメタノール、エタノール、ギ酸、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ホルムアミド、アセトアミド、エチレングリコール、モノメチルアミンが好ましい。
有機化合物水性溶液は、これらの親水性有機化合物を水、好ましくは純水、特に超純水に溶解または分散させた溶液であり、単一の化合物を溶解または分散させた水溶液であっても、複数の化合物物を溶解または分散させた溶液であってもよい。有機化合物水性溶液中に溶解または分散させる親水性有機化合物の濃度は0.1〜20重量%、特に0.5〜5重量%であることが好ましい。0.1重量%よりも低濃度であると、有機化合物添加の効果が得られず、20重量%を超えると透過膜が膨潤するため、加熱することにより透過膜を劣化させる場合がある。
有機化合物水性溶液に溶解または分散させる親水性有機化合物は、除去対象物の分子量よりもさらに低分子量のものを選定することにより除去対象物の阻止率をさらに高めることが可能である。例えば、エタノールの阻止率を向上させたい場合、エタノールよりも分子量の小さい、メタノール、ギ酸、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ホルムアミド、モノメチルアミン、ジメチルアミンを使用することにより、透過水量の減少を抑制しながら、特に阻止率の向上が可能である。ただし、除去対象物と同等の分子量であっても、透過膜の孔径をそろえる効果により、除去対象物の阻止率を向上させることができる。
親水性有機化合物を含む水性溶液に透過膜を接触させて加熱処理を行うときの加熱温度は35〜98℃の範囲内であるが、特に35〜80℃であることが好ましい。温度が35℃未満であると、透過膜の変化が乏しく、阻止率を向上させるには至らない。また98℃を超えると透過膜の変形が大きくなり、性能が低下する可能性がある。加熱処理中の加熱温度は一定であっても、変化させても良い。
加熱処理の時間は10分〜24時間が好ましいが、加熱温度によって必要な時間が異なり、高温の場合は短時間、低温の場合は長時間とすることができる。例えば、50℃で加熱処理を行う場合、処理時間は3〜24時間であることが好ましく、80℃で処理した場合は30分〜4時間であることが好ましい。接触時間が短いと十分な阻止率向上効果が得られず、長すぎると膜が劣化し、性能が低下する可能性がある。
親水性有機化合物を含む水性溶液に透過膜を接触させて加熱処理を回数に特に制限されず、1回行ってもよく、また複数回行ってもよい。複数回行う場合は、加熱処理を行った透過膜を冷却した後、35〜98℃の温度で再加熱処理を行う。再加熱処理を行う場合、透過膜と接触している親水性有機化合物を含む水性溶液は入れ替えなくてもよいが、入れ替えるのが好ましい。入れ替える場合加熱処理時に用いた親水性有機化合物よりも低分子量の親水性有機化合物を含む水性溶液または水に入れ替えて透過膜と接触させて再加熱処理を行うのが好ましい。加熱処理と冷却を繰り返すと膜が劣化しやすくなるため、再加熱処理は5回以内とすることが好ましい。
親水性有機化合物を含む水性溶液に透過膜を接触させて加熱処理を行う方法は、平膜状の透過膜、またはこれを装着したエレメントを有機化合物水性溶液に浸漬してもよいし、平膜セルもしくはエレメントをベッセルに装着したモジュールの状態で有機化合物水性溶液を通液して加熱してもよく、また加熱した有機化合物水性溶液を通液して接触させてもよい。透過膜の内部に有機化合物水性溶液を含浸させるためには、一度有機化合物水性溶液を加圧通水することが好ましい。
この場合、高温状態で加圧通液を行うと透過膜の変化が大きくなり、細孔が広がるなどして、性能低下、あるいは劣化する可能性が高まるため、まず常温で加圧通液を行い、透過膜に有機化合物水性溶液を十分接触させた後に通液を停止し、外部から加熱処理を行うか、または低圧運転や透過側流量を絞るなど、透過膜に圧力がかかりすぎない状態で通液処理を行いながら加熱処理を行うか、あるいは通液と停止を組み合わせて加熱処理を行うことが好ましい。またエレメントの形状で加熱処理を行う場合は、ブラインシールなどの熱に弱い部材を取り外し、熱処理を行うことが好ましい。また、耐熱性を確保していないエレメントで高温加熱を行うと、接着剤が溶出したり、集水管などの部材が変形するおそれがあるため、加熱は短時間で終わらせたり、あるいは耐熱性を有するエレメントを使用することが好ましい。
上記の親水性有機化合物を含む水性溶液に透過膜を接触させて加熱処理を行い、またはさらに再加熱処理を行うことにより、透過膜のフラックスを高くした状態で無機物および有機物、特に低分子量の有機物に対する阻止率を向上させることができるので、加熱処理後または再加熱処理後に、被処理水を供給して透過膜処理を行うことができる。この場合、透過膜を常温以下に冷却するか、あるいは静置して常温に戻ったのちに、加圧通水を再開することが好ましい。加熱処理後にただちに加圧通水を再開すると、透過膜の細孔が、水が通りやすい大きな孔は膨潤し、より大きくなり、水が通りにくい微細孔は圧密化し、より小さくなるため、求める阻止率、透過流束が得られなくなる。また処理後の透過膜の膜内には低分子物質が残留しているため、十分に洗浄した後に使用することが好ましい。
本発明では、上記の方法で親水性有機化合物を含む水性溶液に透過膜を接触させて加熱処理を行い、またはさらに再加熱処理を行った後、透過膜を冷却し、水溶性の高分子からなる阻止率向上剤を含む水性溶液を透過膜に接触させて透過膜の阻止率を向上させる阻止率向上剤処理を行うのが好ましく、これによりさらに高い効果を得ることができる。この場合、加熱処理後または再加熱処理後、透過膜を常温以下に冷却するか、あるいは静置して常温に戻ったのちに阻止率向上剤による処理を行うことができる。
本発明における阻止率向上剤は、有機物を主成分とする親水性の高分子からなる阻止率向上剤であり、阻止率向上剤処理により、透過膜による水溶性有機物や無機電解質等の溶解性物質の阻止率が向上するものであれば特に制限なく使用可能である。このような阻止率向上剤としては、水溶性の高分子化合物であって、イオン性または非イオン性高分子があげられる。イオン性高分子の場合、カチオン性高分子、アニオン性高分子、両性高分子等をそれぞれ単独で使用できるが、カチオン性高分子とアニオン性高分子を段階的に、好ましくは交互に供給すると、阻止率向上効果が高まるので好ましい。これらの化合物を阻止率向上剤の主成分として用いることにより、RO膜の阻止率を向上し、電解質をはじめ、従来のRO膜では除去困難であった低分子量の非イオン性有機物や、ホウ素、シリカなども効果的に除去することができる。
前記使用可能な阻止率向上剤としては、ポリアルキレングリコール鎖を有する化合物、複数のフェノール性ヒドロキシル基を有する化合物、その他の公知のものが使用でき、前記特許文献1〜4に記載のもの、ならびに他の阻止率向上能を有するものなども使用できる。ポリアルキレングリコール鎖を有する化合物としては、ポリアルキレングリコールまたはポリアルキレングリコール誘導体をあげることができる。このほかポリビニルメチルエーテル、ポリビニルアルコール、ポリエチレンイミンなどの水溶性高分子やタンニン酸などのポリフェノール、ならびにイオン性高分子(ポリアミジン、ポリスチレンスルホン酸)なども使用可能である。
好ましい阻止率向上剤としては、ポリアルキレングルコール鎖を有する化合物をあげることができる。ポリアルキレングリコール鎖を有する化合物の重量平均分子量は特に限定されないが、好ましくは1,000〜10,000、より好ましくは2,000〜6,000、より好ましくは3,000〜5,000である。
本発明においては、後述する修飾剤も含め、重量平均分子量は、高分子やポリアルキレングリコール鎖を有する化合物などの化合物の水溶液をゲル浸透クロマトグラフィーにより分析し、得られたクロマトグラムからポリエチレンオキシド標準品の分子量に換算することにより求めることができる。ポリエチレンオキシド標準品が入手し得ない高分子量の領域においては、光散乱法、超遠心法などにより重量平均分子量を求めることができる。
ポリアルキレングリコール鎖は、アルキレンオキシドの開環重合により製造することができる。本発明に用いる化合物が有するポリアルキレングリコール鎖としては、例えばポリエチレングリコール鎖、ポリプロピレングリコール鎖、ポリトリメチレングリコール鎖、ポリテトラメチレングリコール鎖などを挙げることができる。これらのグリコール鎖は、例えばエチレンオキシド、プロピレンオキシド、オキセタン、テトラヒドロフランなどの炭素数2〜4のアルキレンオキシドの開環重合により形成することができる。ポリアルキレングリコール鎖はポリエチレングリコール鎖であることが好ましい。このポリエチレングリコール鎖を有する化合物は、水溶性が大きいので阻止率向上剤として取り扱いやすい。
本発明においては、ポリアルキレングリコール鎖を有する化合物としては、末端が水酸基のポリアルキレングリコールのほか、ポリアルキレングリコール鎖にイオン性基が導入された化合物を用いるのが好ましい。イオン性基としては、例えばスルホ基(−SO3H)、カルボキシル基(−COOH)等のアニオン性基、またはアミノ基(−NH2)、第四アンモニウム基(−N+R3X−)等のカチオン性基などを挙げることができる。このうちスルホ基、カルボキシル基等のアニオン性基を導入することによりアニオン性の水溶性の高分子化合物が得られ、アミノ基、第四アンモニウム基等のカチオン性基を導入することによりカチオン性の水溶性の高分子化合物が得られる。
ポリアルキレングリコール鎖にスルホ基を導入する方法としては、例えば、ポリエチレングリコール水溶液にエポキシプロパノールと亜硫酸ナトリウムを添加し、70〜90℃、還流条件下で反応させることにより、式[1]または式[2]で示されるスルホン化ポリエチレングリコールを合成することができるが、式[3]または式[4]で示される化合物も使用可能である。
H(OCH2CH2)pO(CXH−CYHO)q−SO3Na・・・[1]
NaSO3−(OCXH−CYH)q−(OCH2CH2)pO(CXH−CYHO)q−SO3Na・・・[2]
H(OCH2CH2)p−O−SO3Na・・・[3]
NaSO3−(OCH2CH2)q−O−SO3Na・・・[4]
(式[1]〜式[4]において、X、Yはそれぞれ独立にHまたはCH2OH、pはそれぞれ独立に50〜150、qはそれぞれ独立に1〜100である。)
NaSO3−(OCXH−CYH)q−(OCH2CH2)pO(CXH−CYHO)q−SO3Na・・・[2]
H(OCH2CH2)p−O−SO3Na・・・[3]
NaSO3−(OCH2CH2)q−O−SO3Na・・・[4]
(式[1]〜式[4]において、X、Yはそれぞれ独立にHまたはCH2OH、pはそれぞれ独立に50〜150、qはそれぞれ独立に1〜100である。)
本発明においては、これらの阻止率向上剤を含む水性溶液を透過膜に接触させて阻止率を向上させる阻止率向上剤処理とともに、炭素数8以上の疎水性基を有する水溶性の高分子からなる修飾剤を含む水性溶液を透過膜に接触させる修飾剤処理を併用することもできる。このように修飾剤処理を併用することで、有機物に対する阻止率を更に向上させることができる。
なお、阻止率向上剤処理と修飾剤処理とを併用して行う場合には、阻止率向上剤としては、上述した阻止率向上剤のうち炭素数8以上の疎水性基を有しない水溶性の高分子からなる阻止率向上剤が通常用いられる。
なお、阻止率向上剤処理と修飾剤処理とを併用して行う場合には、阻止率向上剤としては、上述した阻止率向上剤のうち炭素数8以上の疎水性基を有しない水溶性の高分子からなる阻止率向上剤が通常用いられる。
修飾剤は炭素数8以上の疎水性基を有する水溶性の高分子からなるが、炭素数8以上のアルキル基またはアルキレン基からなる疎水性基を有する修飾剤、特に炭素数8〜20のアルキル基またはアルキレン基からなる疎水性基を有する修飾剤が好ましい。ここで炭素数8以上、特に炭素数8〜20のアルキル基またはアルキレン基からなる疎水性基は疎水性が高く、有機物の疎水基との親和性が大きいため、その修飾により、純水製造において排除が求められる低分子の水溶性有機物成分の透過を阻止するのに適しているものと推測される。炭素数が8未満であると阻止率向上効果と安定性が十分でなく、炭素数が20を超えると水に溶けにくくなり、また透過流束の低下が大きい傾向にある。
修飾剤としては、親水基と疎水性基を有する界面活性物質が好ましく、ポリオキシエチレンアルキル(またはアルケニル)エーテル、ポリオキシエチレンアルキル(またはアルケニル)フェニルエーテル、アルキル(またはアルケニル)グルコシド、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アルキル(またはアルケニル)トリメチルアンモニウムクロリド、ジアルキル(またはアルケニル)ジメチルアンモニウムクロリド、アルキル(またはアルケニル)ピリジニウムクロリドなどが使用できる。
修飾剤の分子量は特に制限されないが、重量平均分子量として500〜5,000が好ましい。重量平均分子量が小さすぎ、特に500未満であると、処理後の修飾剤の定着性が低くなり、透過膜の阻止率が十分に向上しない。重量平均分子量が大きすぎ、特に5,000を超えると、透過膜の透過流束が大きく低下するおそれがある。
これらの阻止率向上剤による処理と修飾剤による処理は、同時に行うか、阻止率向上剤で処理した後に修飾剤で処理する。同時に阻止率向上剤による処理と修飾剤による処理を行う場合は、阻止率向上剤と修飾剤とを含む混合処理剤を用いて混合剤処理を行い、別に処理を行う場合は、阻止率向上剤処理を行った後に修飾剤処理を行う。阻止率向上剤および修飾剤は、処理対象となる透過膜の材質、形態等に応じて適したものが選ばれ、純水または被処理水等の溶媒に溶解してそれぞれの処理剤の水性溶液または混合処理剤の水性溶液として使用される。混合剤処理を行う混合処理剤の水性溶液は、阻止率向上剤の濃度が修飾剤の濃度の2倍以上、好ましくは2〜100倍、さらに好ましくは2〜20倍とすることができる。
阻止率向上処理剤の水性溶液または混合処理剤の水性溶液中の阻止率向上剤の濃度は、透過膜の種類、モジュールの形式等により変わるが、一般的には0.01〜1000mg/L程度、好ましくは0.1〜100mg/Lの濃度に調製して阻止率向上剤処理等に供される。阻止率向上剤は、複数のものを組合わせて用いることができ、この場合混合して通液してもよく、また別々に時間をずらせて通液することもできる。
修飾処理剤の水性溶液または混合処理剤の水性溶液中の修飾剤の濃度は、0.01〜5mg/L、好ましくは0.01〜2mg/Lとするのが好ましい。修飾剤は阻止率向上剤よりも透過流束を低下させる効果が大きく、添加量を多くすると透過流速の低下が大きくなりやすいため、修飾剤の濃度は化合物の種類によって最適な濃度は異なるが、阻止率向上剤の濃度の1/2以下の濃度で用いることが好ましく、例えば阻止率向上剤の濃度が1mg/Lであれば、修飾剤の濃度は0.5mg/L以下が好ましい。濃度が0.01mg/Lよりも低いと阻止率向上効果が得られず、濃度が5mg/Lを超えると、水性溶液の粘度が高くなり、透過膜の通水抵抗が大きくなるおそれがある。また濃度が5mg/Lを超えると、不必要に厚いコーティング層(吸着層)が形成されて、濃度分極により、かえって阻止率向上効果が弱くなるおそれがある。
阻止率向上剤、修飾剤、または混合処理剤による処理は、処理対象モジュールの透過膜に阻止率向上剤等の水性溶液を供給して接触させ、透過膜の阻止率を向上させる。この場合、透過膜を取り付けたモジュールの1次側に阻止率向上剤等の水性溶液を供給し、阻止率向上剤等を透過膜に付着させ、透過膜の阻止率を向上させる。透過膜への吸着性の高い阻止率向上剤等を用いる場合は、阻止率向上剤等をモジュールに供給して透過膜と接触させた状態を保ち、あるいは低圧で流動させて吸着させることができるが、一般的には阻止率向上剤等を高圧で供給して透過膜を透過させ、2次側から透過液を取り出すことにより、透過膜の内部まで阻止率向上剤等を付着させるのが好ましい。
阻止率向上剤もしくは修飾剤を含む水性溶液または混合処理剤の水性溶液を通水する1回当りの時間は、1〜24時間であることが好ましい。水性溶液中の阻止率向上剤等の濃度を高くすると、通水時間を短縮することができるが、透過流束の低下が大きくなるおそれがある。この阻止率向上剤等を含む水性溶液の通水時は、モジュールの透過水排出弁を閉じておくことも可能であるが、透過水を取出しながら処理すると、装置を休止することなく効率的に処理することができるとともに、阻止率向上剤等を効率よく、かつ均一に透過膜面に吸着させることができる。この場合、モジュールの一次側へ阻止率向上剤等を含む水性溶液を供給する際の操作圧力を0.3MPa以上とするとともに、透過水量/阻止率向上剤を含む水性溶液の供給量の比が0.2以上とすることが好ましい。これにより効果的に阻止率向上剤が透過膜表面に接触するため、阻止率向上剤を効率よく、かつ均一に膜面に吸着させることができる。
前記のような阻止率向上剤による透過膜の阻止率向上剤処理では、親水性の高分子からなる阻止率向上剤が透過膜の細孔に吸着されることにより、溶質の透過が阻害され、阻止率が向上するものと推測される。修飾剤処理と併用した場合には、阻止率向上剤による処理と同時に、またはその処理後に、疎水性基を有する修飾剤による処理を行うことにより、さらに阻止率を向上させることが可能になる。阻止率向上剤のみでは吸着層の密度が低く、阻止率には限界があるが、修飾剤で処理することにより隙間に修飾剤が入って吸着層の密度が上がり、阻止率を向上させることができると推測されるが、明らかでない。
修飾剤は阻止率向上剤よりも疎水性で、透過流束を低下させる効果が大きいため、透過膜を修飾処理する際は、阻止率向上剤による処理と同時か、あるいは阻止率向上剤で処理した後に修飾剤で処理する必要がある。なお、阻止率向上剤による処理と同時の場合には、混合処理剤を含む水性溶液中の阻止率向上剤の濃度を高くする必要がある。阻止率向上剤による処理と同時か、あるいは阻止率向上剤で処理した後に修飾処理することにより、修飾剤が必要以上に透過膜に吸着することを防止でき、透過流速の低下を最小限に抑えながら阻止率を向上させることが可能になるが、先に透過膜を修飾処理すると、親水性有機化合物の阻止率向上効果は高くなるにもかかわらず、透過流束の低下が大きくなり、好ましくない。
本発明においては、透過膜に阻止率向上剤を接触させて透過膜の阻止率を向上させる阻止率向上処理、および/または修飾剤を接触させる修飾処理を行った後、阻止率向上処理および/または修飾処理を行った透過膜に、阻止率向上剤よりも重量平均分子量が大きい高分子を含む固定化剤を含む水性溶液と接触させる固定化剤処理、または阻止率向上剤よりも重量平均分子量が大きい高分子を含む第1の固定化剤を含む水性溶液と、阻止率向上剤よりも重量平均分子量が大きく、第1の固定化剤とは異なるイオン性の高分子を含む第2の固定化剤を含む水性溶液とを交互に1回以上接触させる固定化剤処理を行うことができる。
本発明において、上記の固定化剤、または第1および第2の固定化剤として用いることのできる固定化剤は、重量平均分子量が10万以上、特に30万以上、さらに100万以上の水溶性高分子であり、イオン性、非イオン性は問わないが、特にイオン性高分子であることが好ましい。重量平均分子量が10万未満であると、阻止率向上剤を透過膜に安定に吸着させ、その状態を長く維持することが困難となる。イオン性高分子としては、カチオン性高分子とアニオン性高分子があげられ、これらからなる第1および第2の固定化剤を含む水性溶液を交互に1回以上接触させて固定化剤処理を行うことができる。
本発明の固定化剤に用いるカチオン性高分子としては、例えば、ポリビニルアミン、ポリアリルアミン、ポリアクリルアミド、キトサン、ポリスチレンに第一アミン基を付加したものなどの第一アミン化合物、ポリエチレンイミンなどの第二アミン化合物、ポリ(アクリル酸ジメチルアミノエチル)、ポリ(メタクリル酸ジメチルアミノエチル)などの第三アミン化合物、ポリスチレンに第四アンモニウム基を付加したものなどの第四アンモニウム化合物、ポリビニルアミジン、ポリビニルピリジン、ポリピロール、ポリビニルジアゾールなどの複素環を有する化合物などを挙げることができる。また、これらの構造を有する共重合高分子や、複数種の高分子を混合した組成物も用いることができる。
本発明に用いられるアニオン性固定化剤としては、例えばポリアクリル酸、ポリメタクリル酸などのカルボキシル基を有する水溶性高分子、ポリスチレンスルホン酸、デキストラン硫酸、ポリビニルスルホン酸などのスルホン酸基を有する水溶性高分子などを挙げることができ、これらの構造を複数種有する共重合体も用いることができる。ポリスチレンスルホン酸のスルホン酸基は、アニオン性が強いために、透過膜の膜表面に安定に吸着して、透過流束を大きく低下させることなく、強固に安定化することができる。
本発明の固定化剤として用いられるイオン性高分子は、カチオン性固定化剤およびアニオン性固定化剤のいずれの場合も、対イオンを有する塩としても用いることができる。対イオンを有する塩としては、例えばポリビニルアミジン塩酸塩、ポリアクリル酸ナトリウム塩、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム塩などを挙げることができる。
これらの固定化剤は、処理対象となる透過膜の材質、形態や、使用した阻止率向上剤等に応じて適したものが選ばれ、純水または被処理水等の溶媒に溶解して処理液として使用される。本発明で用いる固定化剤を含む処理液は、上記水溶性高分子の水溶液として用いられるが、この処理液中の水溶性高分子の濃度は、0.01〜50mg/L程度とされる。固定化剤を含む水溶液のより好ましい化合物濃度は、用いる化合物の種類によって異なるが、例えば重量平均分子量10万以上のカチオン性高分子、アニオン性高分子の場合は0.1〜10mg/Lが好ましい。濃度がこれより低いと固定化剤処理に長時間を要するおそれがある。濃度が50mg/Lを超えると、水溶液の粘度が高くなり、RO膜ヘの通水抵抗が大きくなるおそれがある。また濃度が50mg/Lを超えると、不必要に厚いコーティング層(吸着層)が形成されて、濃度分極により、かえって阻止率向上効果が弱くなるおそれがある。
本発明において固定化剤による処理を行う場合は、阻止率向上剤処理および/または修飾剤処理を行った透過膜を、さらに固定化剤を含む水性溶液と接触させて行う。阻止率向上処理および/または修飾剤処理に引き続いて行うことができ、阻止率向上剤および/または修飾剤を含む水性溶液の通液停止後、そのまままたは阻止率向上剤等の水性溶液を排出した後、固定化剤を含む水性溶液を通液して固定化剤処理を行うことができる。この場合、好ましくはモジュールの一次側に固定化剤を含む水性溶液を通水することにより実施される。
上記の阻止率向上方法により得られる透過膜は、透過膜のフラックスを高くした状態で阻止率が向上しており、かつその高い状態を長く維持することができる。
本発明の透過膜は、上記の阻止率向上方法により得られる透過膜であり、透過膜のフラックスを高くした状態で阻止率が向上し、かつその高い状態が長く維持される。
本発明の透過膜は、上記の阻止率向上方法により得られる透過膜であり、透過膜のフラックスを高くした状態で阻止率が向上し、かつその高い状態が長く維持される。
本発明の透過膜により、被処理液を透過させて透過膜処理を行う透過膜処理方法では、透過膜のフラックスを高くした状態で阻止率が向上し、かつその高い状態を長く維持することができ、これにより有機物除去効果が高く、長期間にわたって安定処理が可能である。被処理液の供給、透過の操作は通常の透過膜処理と同様に行うことができるが、カルシウムやマグネシウムなどの硬度成分を含有する被処理液を処理する場合は、原水に分散剤、スケール防止剤、その他の薬剤を添加してもよい。
本発明の好ましい透過膜装置は、1次側に被処理液を通液し、2次側から透過液を取り出す透過膜モジュールと、モジュールの1次側に分子量65以下の親水性有機化合物を含む水性溶液を供給して透過膜に接触させる水性溶液供給装置と、透過膜に接触させる水性溶液を35〜98℃に加熱する加熱装置と、モジュールの1次側に、水溶性の高分子からなる阻止率向上剤を含む水性溶液を通液して、阻止率向上剤処理を行う阻止率向上剤処理装置とを含む透過膜装置である。
上記の透過膜装置では、透過膜モジュールの1次側に被処理液を通液し、2次側から透過液を取り出して透過膜処理を行い、水性溶液供給装置によりモジュールの1次側に分子量65以下の親水性有機化合物を含む水性溶液を供給して透過膜に接触させ、透過膜に接触させる水性溶液を加熱装置により35〜98℃に加熱して加熱処理を行い、阻止率向上剤処理装置によりモジュールの1次側に有機物を主成分とする阻止率向上剤を含む水性溶液を通液して阻止率向上剤処理を行うことにより、更に必要に応じて修飾剤処理装置により膜モジュールの1次側に炭素数8以上の疎水性基を有する水溶性高分子を含む水溶液を通液して修飾剤処理を行うことにより、透過膜のフラックスを高くした状態で透過膜の阻止率を向上させ、これらの向上効果を高い状態で維持することができる。
本発明の透過膜装置は、電子デバイス製造分野、半導体製造分野、その他の各種産業分野で排出される高濃度ないし低濃度TOC含有排水の回収・再利用のための水処理、あるいは工業用水や市水からの超純水製造、その他の分野の水処理に有効に適用される。処理対象とする被処理水は特に限定されるものではないが、有機物含有水に好適に用いることができ、例えばTOC=0.01〜100mg/L、好ましくは0.1〜30mg/L程度の有機物含有水の処理に好適に用いられる。このような有機物含有水としては電子デバイス製造工場排水、輸送機械製造工場排水、有機合成工場排水または印刷製版・塗装工場排水など、あるいはそれらの一次処理水など挙げることができるが、これらに限定されない。
本発明の透過膜装置では、透過膜、特にRO膜の目詰まりやファウリングを防止する目的で、前処理装置として活性炭塔、凝集沈殿装置、凝集加圧浮上装置、濾過装置あるいは脱炭酸装置を設けることが好ましい。濾過装置としては、砂濾過装置、限外濾過装置、精密濾過装置などを用いることができる。前処理装置としては更にプレフィルターを設けてもよい。また、RO膜は酸化劣化を受けやすいため、必要に応じて原水に含まれる酸化剤(酸化劣化誘発物質)を除去する装置を設けることが好ましい。このような酸化劣化誘発物質を除去する装置としては、活性炭塔や還元剤注入装置などを用いることができる。特に活性炭塔は有機物も除去することが可能であり、上述の通りファウリング防止手段として兼用することができる。原水のpHは特に制限されるものではないが、硬度成分を多く含む場合は、pH5〜7の酸性域に調整する、分散剤を使用するなどの対応を行うのが好ましい。
本発明によれば、分子量65以下の親水性有機化合物を含む水性溶液に透過膜を接触させて、35〜98℃の温度で加熱処理を行うことにより、透過膜のフラックスを高くした状態で無機物および有機物、特に低分子量の有機物に対する阻止率を向上させ、これらの向上効果を高い状態で維持することができ、これにより有機物、特に低分子量の有機物の除去効果が高く、長期間にわたって安定処理が可能である。
本発明によれば、分子量65以下の親水性有機化合物を含む水性溶液に透過膜を接触させて、35〜98℃の温度で加熱処理を行い、
透過膜を冷却した後、35〜98℃の温度で再加熱処理を行うことにより、さらにその効果を高めることができる。
またこれらの処理を行った後、透過膜を冷却し、水溶性の高分子からなる阻止率向上剤を接触させて透過膜の阻止率を向上させる阻止率向上剤処理を行うことにより、更に必要に応じて炭素数8以上の疎水性基を有する水溶性の高分子からなる修飾剤を接触させる修飾剤処理を行うことにより、さらにその効果を高めることができる。
透過膜を冷却した後、35〜98℃の温度で再加熱処理を行うことにより、さらにその効果を高めることができる。
またこれらの処理を行った後、透過膜を冷却し、水溶性の高分子からなる阻止率向上剤を接触させて透過膜の阻止率を向上させる阻止率向上剤処理を行うことにより、更に必要に応じて炭素数8以上の疎水性基を有する水溶性の高分子からなる修飾剤を接触させる修飾剤処理を行うことにより、さらにその効果を高めることができる。
以下、本発明を実施例および比較例により説明するが、本発明はこれらに制限されるものではない。以下の実施例および比較例では、阻止率は下式によって算出した。
阻止率(%)=〔1−(透過液の溶質濃度)/{(供給液の溶質濃度+濃縮液の溶質濃度)/2}〕×100
阻止率(%)=〔1−(透過液の溶質濃度)/{(供給液の溶質濃度+濃縮液の溶質濃度)/2}〕×100
[実施例1]:
日東電工(株)製超低圧芳香族ポリアミド系RO膜「ES−20」の新品膜モジュールからRO膜を切り抜いた。40mmφに切り抜いた平膜を評価セルにセットし、1重量%メタノール水溶液に浸漬し、80℃で2時間加熱処理を行った。その後純水に浸漬し、室温まで冷却したのち、超純水を通水し、膜に残留した水溶液を除去した。その後、100mg/Lイソプロパノール(IPA)水溶液、100mg/Lエタノール水溶液をそれぞれ通水し、IPA、エタノールの除去性能を確認した。
日東電工(株)製超低圧芳香族ポリアミド系RO膜「ES−20」の新品膜モジュールからRO膜を切り抜いた。40mmφに切り抜いた平膜を評価セルにセットし、1重量%メタノール水溶液に浸漬し、80℃で2時間加熱処理を行った。その後純水に浸漬し、室温まで冷却したのち、超純水を通水し、膜に残留した水溶液を除去した。その後、100mg/Lイソプロパノール(IPA)水溶液、100mg/Lエタノール水溶液をそれぞれ通水し、IPA、エタノールの除去性能を確認した。
[実施例2]:
実施例1と同様のRO平膜を1重量%エタノール水溶液に浸漬し、80℃で2時間加熱処理を行い、実施例1と同様に、洗浄・冷却し、IPAとエタノールの除去性能を確認した。
実施例1と同様のRO平膜を1重量%エタノール水溶液に浸漬し、80℃で2時間加熱処理を行い、実施例1と同様に、洗浄・冷却し、IPAとエタノールの除去性能を確認した。
[実施例3]:
実施例1と同様のRO平膜を1重量%1−プロパノール水溶液に浸漬し、80℃で2時間加熱処理を行い、実施例1と同様に、洗浄・冷却し、IPAとエタノールの除去性能を確認した。
実施例1と同様のRO平膜を1重量%1−プロパノール水溶液に浸漬し、80℃で2時間加熱処理を行い、実施例1と同様に、洗浄・冷却し、IPAとエタノールの除去性能を確認した。
[実施例4]:
実施例1と同様のRO平膜を1重量%2−プロパノール水溶液に浸漬し、80℃で2時間加熱処理を行い、実施例1と同様に、洗浄・冷却し、IPAとエタノールの除去性能を確認した。
実施例1と同様のRO平膜を1重量%2−プロパノール水溶液に浸漬し、80℃で2時間加熱処理を行い、実施例1と同様に、洗浄・冷却し、IPAとエタノールの除去性能を確認した。
[実施例5]:
実施例1と同様のRO平膜を1重量%アセトン水溶液に浸漬し、80℃で2時間加熱処理を行い、実施例1と同様に、洗浄・冷却し、IPAとエタノールの除去性能を確認した。
実施例1と同様のRO平膜を1重量%アセトン水溶液に浸漬し、80℃で2時間加熱処理を行い、実施例1と同様に、洗浄・冷却し、IPAとエタノールの除去性能を確認した。
[実施例6]:
実施例1と同様のRO平膜を1重量%ギ酸水溶液に浸漬し、80℃で2時間加熱処理を行い、実施例1と同様に、洗浄・冷却し、IPAとエタノールの除去性能を確認した。
実施例1と同様のRO平膜を1重量%ギ酸水溶液に浸漬し、80℃で2時間加熱処理を行い、実施例1と同様に、洗浄・冷却し、IPAとエタノールの除去性能を確認した。
[実施例7]:
実施例1と同様のRO平膜を1重量%酢酸水溶液に浸漬し、80℃で2時間加熱処理を行い、実施例1と同様に、洗浄・冷却し、IPAとエタノールの除去性能を確認した。
実施例1と同様のRO平膜を1重量%酢酸水溶液に浸漬し、80℃で2時間加熱処理を行い、実施例1と同様に、洗浄・冷却し、IPAとエタノールの除去性能を確認した。
[実施例8]:
実施例1と同様のRO平膜を1重量%尿素水溶液に浸漬し、80℃で2時間加熱処理を行い、実施例1と同様に、洗浄・冷却し、IPAとエタノールの除去性能を確認した。
実施例1と同様のRO平膜を1重量%尿素水溶液に浸漬し、80℃で2時間加熱処理を行い、実施例1と同様に、洗浄・冷却し、IPAとエタノールの除去性能を確認した。
[実施例9]:
実施例1と同様のRO平膜を1重量%ホルムアルデヒド水溶液に浸漬し、80℃で2時間加熱処理を行い、実施例1と同様に、洗浄・冷却し、IPAとエタノールの除去性能を確認した。
実施例1と同様のRO平膜を1重量%ホルムアルデヒド水溶液に浸漬し、80℃で2時間加熱処理を行い、実施例1と同様に、洗浄・冷却し、IPAとエタノールの除去性能を確認した。
[実施例10]:
実施例1と同様のRO平膜を1重量%アセトアルデヒド水溶液に浸漬し、80℃で2時間加熱処理を行い、実施例1と同様に、洗浄・冷却し、IPAとエタノールの除去性能を確認した。
実施例1と同様のRO平膜を1重量%アセトアルデヒド水溶液に浸漬し、80℃で2時間加熱処理を行い、実施例1と同様に、洗浄・冷却し、IPAとエタノールの除去性能を確認した。
[実施例11]:
実施例1と同様のRO平膜を1重量%ホルムアミド水溶液に浸漬し、80℃で2時間加熱処理を行い、実施例1と同様に、洗浄・冷却し、IPAとエタノールの除去性能を確認した。
実施例1と同様のRO平膜を1重量%ホルムアミド水溶液に浸漬し、80℃で2時間加熱処理を行い、実施例1と同様に、洗浄・冷却し、IPAとエタノールの除去性能を確認した。
[実施例12]:
実施例1と同様のRO平膜を1重量%アセトアミド水溶液に浸漬し、80℃で2時間加熱処理を行い、実施例1と同様に、洗浄・冷却し、IPAとエタノールの除去性能を確認した。
実施例1と同様のRO平膜を1重量%アセトアミド水溶液に浸漬し、80℃で2時間加熱処理を行い、実施例1と同様に、洗浄・冷却し、IPAとエタノールの除去性能を確認した。
[実施例13]:
実施例1と同様のRO平膜を1重量%エチレングリコール水溶液に浸漬し、80℃で2時間加熱処理を行い、実施例1と同様に、洗浄・冷却し、IPAとエタノールの除去性能を確認した。
実施例1と同様のRO平膜を1重量%エチレングリコール水溶液に浸漬し、80℃で2時間加熱処理を行い、実施例1と同様に、洗浄・冷却し、IPAとエタノールの除去性能を確認した。
[実施例14]:
実施例1と同様のRO平膜を1重量%モノメチルアミン水溶液に浸漬し、80℃で2時間加熱処理を行い、実施例1と同様に、洗浄・冷却し、IPAとエタノールの除去性能を確認した。
実施例1と同様のRO平膜を1重量%モノメチルアミン水溶液に浸漬し、80℃で2時間加熱処理を行い、実施例1と同様に、洗浄・冷却し、IPAとエタノールの除去性能を確認した。
[実施例15]:
実施例1と同様のRO平膜を1重量%ジメチルアミン水溶液に浸漬し、80℃で2時間加熱処理を行い、実施例1と同様に、洗浄・冷却し、IPAとエタノールの除去性能を確認した。
実施例1と同様のRO平膜を1重量%ジメチルアミン水溶液に浸漬し、80℃で2時間加熱処理を行い、実施例1と同様に、洗浄・冷却し、IPAとエタノールの除去性能を確認した。
[実施例16]:
実施例1と同様のRO平膜を1重量%トリメチルアミン水溶液に浸漬し、80℃で2時間加熱処理を行い、実施例1と同様に、洗浄・冷却し、IPAとエタノールの除去性能を確認した。
実施例1と同様のRO平膜を1重量%トリメチルアミン水溶液に浸漬し、80℃で2時間加熱処理を行い、実施例1と同様に、洗浄・冷却し、IPAとエタノールの除去性能を確認した。
[実施例17]:
実施例1と同様のRO平膜を3重量%エチレングリコール水溶液に浸漬し、50℃で6時間加熱処理を行った。その後は実施例1と同様に、洗浄・冷却し、IPAとエタノールの除去性能を確認した。
実施例1と同様のRO平膜を3重量%エチレングリコール水溶液に浸漬し、50℃で6時間加熱処理を行った。その後は実施例1と同様に、洗浄・冷却し、IPAとエタノールの除去性能を確認した。
[実施例18]:
実施例1と同様のRO平膜を2重量%アセトアルデヒド水溶液に浸漬し、50℃で10時間加熱処理を行った。その後は実施例1と同様に、洗浄・冷却し、IPAとエタノールの除去性能を確認した。
実施例1と同様のRO平膜を2重量%アセトアルデヒド水溶液に浸漬し、50℃で10時間加熱処理を行った。その後は実施例1と同様に、洗浄・冷却し、IPAとエタノールの除去性能を確認した。
[実施例19]:
実施例1と同様のRO平膜を1重量%エチレングリコール水溶液に浸漬し、80℃で2時間加熱処理を行い、十分洗浄した後、超純水に浸漬し、80℃で1時間加熱処理を行った。その後実施例1と同様に、洗浄・冷却し、IPAとエタノールの除去性能を確認した。
実施例1と同様のRO平膜を1重量%エチレングリコール水溶液に浸漬し、80℃で2時間加熱処理を行い、十分洗浄した後、超純水に浸漬し、80℃で1時間加熱処理を行った。その後実施例1と同様に、洗浄・冷却し、IPAとエタノールの除去性能を確認した。
[実施例20]:
実施例1と同様のRO平膜を1重量%エチレングリコール水溶液に浸漬し、80℃で2時間加熱処理を行い、十分洗浄した後、1重量%メタノール水溶液に浸漬し、80℃で1時間加熱処理を行った。その後実施例1と同様に、洗浄・冷却し、IPAとエタノールの除去性能を確認した。
実施例1と同様のRO平膜を1重量%エチレングリコール水溶液に浸漬し、80℃で2時間加熱処理を行い、十分洗浄した後、1重量%メタノール水溶液に浸漬し、80℃で1時間加熱処理を行った。その後実施例1と同様に、洗浄・冷却し、IPAとエタノールの除去性能を確認した。
[実施例21]:
ダウケミカル社製ROエレメント「HSRO−4040−FF」を1重量%メタノール水溶液に浸漬し、80℃で4時間加熱処理を行った。その後、洗浄・冷却し、IPAとエタノールの除去性能を確認した。
ダウケミカル社製ROエレメント「HSRO−4040−FF」を1重量%メタノール水溶液に浸漬し、80℃で4時間加熱処理を行った。その後、洗浄・冷却し、IPAとエタノールの除去性能を確認した。
[実施例22]:
ダウケミカル社製ROエレメント「HSRO−4040−FF」を1重量%エチレングリコール水溶液に浸漬し、80℃で4時間加熱処理を行った。その後、洗浄・冷却し、IPAとエタノールの除去性能を確認した。
ダウケミカル社製ROエレメント「HSRO−4040−FF」を1重量%エチレングリコール水溶液に浸漬し、80℃で4時間加熱処理を行った。その後、洗浄・冷却し、IPAとエタノールの除去性能を確認した。
実施例1〜22のIPA、エタノールの除去性能を表1に示す。
[比較例1]:
実施例1と同様のRO平膜を超純水で十分に洗浄した後、IPAとエタノールの除去性能を確認した。
実施例1と同様のRO平膜を超純水で十分に洗浄した後、IPAとエタノールの除去性能を確認した。
[比較例2]:
ダウケミカル社製ROエレメント「HSRO−4040−FF」をUPWで十分に洗浄した後、IPAとエタノールの除去性能を確認した。
ダウケミカル社製ROエレメント「HSRO−4040−FF」をUPWで十分に洗浄した後、IPAとエタノールの除去性能を確認した。
[比較例3]:
実施例1と同様のRO平膜を超純水に浸漬し、80℃で2時間加熱処理を行い、室温まで冷却した。その後、実施例1と同様、IPAとエタノールの除去性能を確認した。
実施例1と同様のRO平膜を超純水に浸漬し、80℃で2時間加熱処理を行い、室温まで冷却した。その後、実施例1と同様、IPAとエタノールの除去性能を確認した。
[比較例4]:
実施例1と同様のRO平膜を80℃で2時間加熱処理を行った後、一度冷却し、さらに80℃で1時間加熱処理を行った。その後、実施例1と同様に、IPAとエタノールの除去性能を確認した。
実施例1と同様のRO平膜を80℃で2時間加熱処理を行った後、一度冷却し、さらに80℃で1時間加熱処理を行った。その後、実施例1と同様に、IPAとエタノールの除去性能を確認した。
[比較例5]:
実施例1と同様のRO平膜を1重量%プロピレングリコール水溶液に浸漬し、80℃で2時間加熱処理を行った。その後、実施例1と同様に、洗浄、冷却を行い、IPAとエタノールの除去性能を確認した。
実施例1と同様のRO平膜を1重量%プロピレングリコール水溶液に浸漬し、80℃で2時間加熱処理を行った。その後、実施例1と同様に、洗浄、冷却を行い、IPAとエタノールの除去性能を確認した。
[比較例6]:
実施例1と同様のRO平膜を1重量%1−ブタノール水溶液に浸漬し、80℃で2時間加熱処理を行った。その後、実施例1と同様に、洗浄、冷却を行い、IPAとエタノールの除去性能を確認した。
実施例1と同様のRO平膜を1重量%1−ブタノール水溶液に浸漬し、80℃で2時間加熱処理を行った。その後、実施例1と同様に、洗浄、冷却を行い、IPAとエタノールの除去性能を確認した。
比較例1〜6のIPA、エタノールの除去性能を表2に示す。
[実施例23]:
実施例1と同様のRO平膜を実施例1と同様の方法で加熱処理、洗浄、冷却した後に、阻止率向上剤として重量平均分子量3000のポリエチレングリコールを用い、該阻止率向上剤1mg/L水溶液を圧力0.75MPa、濃縮水、透過水ともに給水タンクに戻す全循環処理で12時間循環通水し、阻止率向上処理を行った。その後、超純水で十分に洗浄した後、IPAとエタノールの除去性能を実施例1と同様の方法で確認した。
実施例1と同様のRO平膜を実施例1と同様の方法で加熱処理、洗浄、冷却した後に、阻止率向上剤として重量平均分子量3000のポリエチレングリコールを用い、該阻止率向上剤1mg/L水溶液を圧力0.75MPa、濃縮水、透過水ともに給水タンクに戻す全循環処理で12時間循環通水し、阻止率向上処理を行った。その後、超純水で十分に洗浄した後、IPAとエタノールの除去性能を実施例1と同様の方法で確認した。
[実施例24]:
実施例1と同様のRO平膜を実施例23と同様の方法で加熱処理、洗浄、冷却、阻止率向上剤処理した後に、修飾剤として重量平均分子量2500のポリオキシエチレン(50)オレイルエーテルを用い、該修飾剤0.1mg/L水溶液を圧力0.75MPa、濃縮水、透過水ともに給水タンクに戻す全循環処理で5時間循環通水し、阻止率向上処理を行った。その後、超純水で十分に洗浄した後、IPAとエタノールの除去性能を実施例1と同様の方法で確認した。
実施例1と同様のRO平膜を実施例23と同様の方法で加熱処理、洗浄、冷却、阻止率向上剤処理した後に、修飾剤として重量平均分子量2500のポリオキシエチレン(50)オレイルエーテルを用い、該修飾剤0.1mg/L水溶液を圧力0.75MPa、濃縮水、透過水ともに給水タンクに戻す全循環処理で5時間循環通水し、阻止率向上処理を行った。その後、超純水で十分に洗浄した後、IPAとエタノールの除去性能を実施例1と同様の方法で確認した。
実施例23〜24のIPA、エタノールの除去性能を表3に示す。
以上の実施例と比較例から明らかな通り、本発明における阻止率向上処理を行ったRO膜を用いることにより、安定したフラックスを維持しながら、中低分子の有機物を高度に除去したRO処理水が得られることがわかる。
本発明は、逆浸透膜、ナノ濾過膜等の透過膜の阻止率を向上させる方法、阻止率を向上させた透過膜、およびこれを用いる透過膜装置に利用可能である。
Claims (12)
- 分子量65以下の親水性有機化合物を含む水性溶液に透過膜を接触させて、35〜98℃の温度で加熱処理を行うことを特徴とする透過膜の阻止率向上方法。
- 分子量65以下の親水性有機化合物を含む水性溶液に透過膜を接触させて、35〜98℃の温度で加熱処理を行い、
透過膜を冷却した後、35〜98℃の温度で再加熱処理を行うことを特徴とする透過膜の阻止率向上方法。 - 親水性有機化合物がメタノール、エタノール、ギ酸、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アセトン、ホルムアミド、アセトアミド、エチレングリコールおよびモノメチルアミンから選ばれる1種以上の化合物である請求項1または2記載の方法。
- 加熱処理または再加熱処理の時間が、10分〜24時間である請求項1ないし3のいずれかに記載の方法。
- 再加熱処理は、加熱処理時に用いた親水性有機化合物よりも低分子量の親水性有機化合物を含む水性溶液または水に透過膜を接触させて行う請求項2ないし4のいずれかに記載の方法。
- 請求項1ないし5のいずれかに記載の方法で処理後、
透過膜を冷却し、水溶性の高分子からなる阻止率向上剤を含む水性溶液を透過膜と接触させて透過膜の阻止率を向上させる阻止率向上剤処理を行う
ことを特徴とする透過膜の阻止率向上方法。 - 請求項1ないし5のいずれかに記載の方法で処理後、
透過膜を冷却し、炭素数8以上の疎水性基を有しない水溶性の高分子からなる阻止率向上剤を含む水性溶液を透過膜に接触させる阻止率向上剤処理と、炭素数8以上の疎水性基を有する水溶性の高分子からなる修飾剤を含む水性溶液を透過膜に接触させる修飾剤処理とを行う
ことを特徴とする透過膜の阻止率向上方法。 - 修飾剤が炭素数8〜29のアルキル基またはアルキレン基からなる疎水性基を有する水溶性の高分子からなる請求項7記載の方法。
- 阻止率向上剤が、ポリアルキレングリコール鎖を有する化合物である請求項6ないし8のいずれかに記載の方法。
- 請求項1ないし9のいずれかに記載の方法により得られる透過膜。
- 1次側に被処理液を通液し、2次側から透過液を取り出す透過膜モジュールと、
モジュールの1次側に分子量65以下の親水性有機化合物を含む水性溶液を供給して透過膜に接触させる水性溶液供給装置と、
透過膜に接触させる水性溶液を35〜98℃に加熱する加熱装置と、
モジュールの1次側に、水溶性の高分子からなる阻止率向上剤を含む水性溶液を通液して、阻止率向上剤処理を行う阻止率向上剤処理装置と
を含む透過膜装置。 - 1次側に被処理液を通液し、2次側から透過液を取り出す透過膜モジュールと、
モジュールの1次側に分子量65以下の親水性有機化合物を含む水性溶液を供給して透過膜に接触させる水性溶液供給装置と、
透過膜に接触させる水性溶液を35〜98℃に加熱する加熱装置と、
モジュールの1次側に、炭素数8以上の疎水性基を有しない水溶性の高分子からなる阻止率向上剤を含む水性溶液を通液して、阻止率向上剤処理を行う阻止率向上剤処理装置と、
モジュールの1次側に、炭素数8以上の疎水性基を有する水溶性の高分子からなる修飾剤を含む水性溶液を通液して、修飾剤処理を行う修飾剤処理装置と、
を含む透過膜装置。
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- 2007-08-31 JP JP2007226536A patent/JP2009056406A/ja active Pending
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