JP2009055751A - Dc/dcコンバータ及びこれを用いた電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、低入力電圧に対応し、かつ、負荷の軽重に関わらず、高効率と低ノイズ特性を実現することが可能な昇圧DC/DCコンバータを提供することを目的とする。
【解決手段】本発明に係るDC/DCコンバータは、低入力・低電流設計の基準電源回路A、発振回路Bと;高精度設計の基準電源回路C、発振回路Dと;基準電源回路Aの出力と出力帰還電圧を受けてPFM信号を生成するPFM回路Eと;基準電源回路Cの出力、発振回路Dの出力、出力帰還電圧を受けてPWM信号を生成するPWM回路Gと;発振回路Bの出力、PFM信号、PWM信号のいずれか一に基づいて、トランジスタN1を駆動する制御回路Fと;出力電圧VOUTの電圧レベルと負荷の重さに応じて、A、B、C、D、E、Gの駆動/非駆動を切り替え、制御回路FにおけるトランジスタN1のスイッチング駆動モードを切り替える切替回路Hと;を有する構成とされている。
【選択図】図1
【解決手段】本発明に係るDC/DCコンバータは、低入力・低電流設計の基準電源回路A、発振回路Bと;高精度設計の基準電源回路C、発振回路Dと;基準電源回路Aの出力と出力帰還電圧を受けてPFM信号を生成するPFM回路Eと;基準電源回路Cの出力、発振回路Dの出力、出力帰還電圧を受けてPWM信号を生成するPWM回路Gと;発振回路Bの出力、PFM信号、PWM信号のいずれか一に基づいて、トランジスタN1を駆動する制御回路Fと;出力電圧VOUTの電圧レベルと負荷の重さに応じて、A、B、C、D、E、Gの駆動/非駆動を切り替え、制御回路FにおけるトランジスタN1のスイッチング駆動モードを切り替える切替回路Hと;を有する構成とされている。
【選択図】図1
Description
本発明は、入力電圧を昇圧して所望の出力電圧を生成するDC/DCコンバータ、及びこれを用いた電子機器に関するものである。
近年、携帯電話端末やデジタルスチルカメラなど、電池を電源とする携帯型の電子機器が種々実用化されており、これらに搭載される昇圧型のDC/DCコンバータには、電子機器の長時間駆動を実現すべく、低入力電圧(1.5[V]程度)への対応や変換効率の向上が要求されている。
なお、上記に関連する従来技術の一例として、特許文献1〜3を挙げることができる。
特開2007−159375号公報
特開2001−251849号公報
特開平11−18419号公報
しかしながら、低入力電圧に対応した上で、さらに、軽負荷時と重負荷時の特性(高効率、低ノイズ特性)を全て満足することは、非常に困難であった。
例えば、低入力電圧に応じた回路設計を行った場合、ダイナミックレンジ等の制約で、回路の性能向上を図ることが難しかった。
また、軽負荷時の変換効率を高めるために、回路を低電流設計にすると、スイッチングノイズ等の影響を受けやすくなり、特性劣化の原因となっていた。
また、低電圧駆動が可能な他のシステム(チャージポンプ回路など)から高電圧の供給を受けることを前提として、DC/DCコンバータを設計した場合には、システムの規模増大とコストアップが招かれていた。
本発明は、上記の問題点に鑑み、低入力電圧に対応し、かつ、負荷の軽重に関わらず、高効率と低ノイズ特性を実現することが可能な昇圧型のDC/DCコンバータ、及び、これを用いた電子機器を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係るDC/DCコンバータは、パワートランジスタをスイッチング駆動することにより、入力電圧を昇圧して所望の出力電圧を生成するDC/DCコンバータにおいて、低入力駆動が可能で、低電流設計の第1基準電源回路及び第1発振回路と;高精度設計の第2基準電源回路及び第2発振回路と;第1基準電源回路で生成される基準電圧と、前記出力電圧に応じた帰還電圧の入力を受けて、パルス周波数変調信号を生成するPFM回路と;第2基準電源回路で生成される基準電圧、第2発振回路で生成されるクロック信号、及び、前記出力電圧に応じた帰還電圧の入力を受けて、パルス幅変調信号を生成するPWM回路と;第1発振回路で生成されるクロック信号、前記PFM回路で生成されるパルス周波数変調信号、及び、前記PWM回路で生成されるパルス幅変調信号のいずれか一に基づいて、前記パワートランジスタのスイッチング駆動信号を生成する制御回路と;前記出力電圧の電圧レベルと負荷の重さに応じて、第1基準電源回路、第1発振回路、第2基準電源回路、第2発振回路、前記PFM回路、及び、前記PWM回路の駆動状態と非駆動状態を適宜切り替えることにより、前記制御回路における前記パワートランジスタのスイッチング駆動モードを切り替える切替回路と;を有して成る構成(第1の構成)とされている。
なお、上記第1の構成から成るDC/DCコンバータにおいて、前記切替回路は、前記出力電圧が所定値に達していないと判断したときには、負荷の軽重に依らず、第1基準電源回路と第1発振回路を駆動状態とする一方、第2基準電源回路、第2発振回路、前記PFM回路、及び、前記PWM回路をいずれも非駆動状態とすることにより、第1発振回路で生成されるクロック信号が前記制御回路に入力されるようにし、前記出力電圧が所定値に達しており、かつ、負荷が軽いと判断したときには、第1基準電源回路と前記PFM回路を駆動状態とする一方、第1発振回路、第2基準電源回路、第2発振回路、及び、前記PWM回路をいずれも非駆動状態とすることにより、前記PFM回路で生成されるパルス周波数変調信号が前記制御回路に入力されるようにし、前記出力電圧が所定値に達しており、かつ、負荷が重いと判断したときには、第2基準電源回路、第2発振回路、及び、前記PWM回路を駆動状態とする一方、第1基準電源回路、第1発振回路、及び、前記PFM回路をいずれも非駆動状態とすることにより、前記PWM回路で生成されるパルス幅変調信号が前記制御回路に入力されるようにする構成(第2の構成)にするとよい。
また、本発明に係る電子機器は、上記第1または第2の構成から成るDC/DCコンバータと、前記DC/DCコンバータに前記入力電圧を供給する電池と、前記DC/DCコンバータで生成される前記出力電圧を駆動電圧とする負荷と、を有して成る構成(第3の構成)とされている。
本発明によれば、シンプルなシステムでありながら、低入力電圧に対応し、かつ、負荷の軽重に関わらず、昇圧型のDC/DCコンバータにとって重要な特性である高効率と低ノイズ特性(低リップル特性)を実現することが可能となる。
以下では、電池を電源とする携帯型の電子機器(携帯電話端末やデジタルスチルカメラなど)に搭載されるDC/DCコンバータに本発明を適用した場合を例に挙げて、詳細な説明を行う。
図1は、本発明に係るDC/DCコンバータの一実施形態を示すブロック図である。
本図に示すように、本実施形態のDC/DCコンバータは、第1基準電源回路Aと、第1発振回路Bと、第2基準電源回路Cと、第2発振回路Dと、PFM[Pulse Frequency Modulation]回路Eと、制御回路Fと、PWM[Pulse Width Modulation]回路Gと、切替回路Hと、Nチャネル型電界効果トランジスタN1と、コイルL1と、ダイオードD1と、抵抗R1及びR2と、コンデンサC1と、を有して成る。
第1基準電源回路Aは、入力電圧(電池電圧)VBATを受けて駆動するものであり、低入力駆動が可能で、かつ、低電流設計とされている。具体的に述べると、第1基準電源回路Aは、1.5[V]程度の低い入力電圧VBATで駆動することが可能な構成とされており、また、その回路電流は、数[μA]〜数十[μA]に抑えられている。
第1発振回路Bは、入力電圧VBATを受けて駆動するものであり、第1基準電源回路Aと同様、低入力駆動が可能で、かつ、低電流設計とされている。具体的に述べると、第1発振回路Bは、1.5[V]程度の低い入力電圧VBATで駆動することが可能な構成とされており、また、その回路電流は、数[μA]〜数十[μA]に抑えられている。なお、第1発振回路Bは、第1基準電源回路Aで生成される基準電圧に基づいて、発振動作を行う構成とされている。
第2基準電源回路Cは、入力電圧VBAT或いは出力電圧VOUTのいずれかを受けて駆動するものであり、第1基準電源回路Aと異なり、高精度設計とされている。具体的に述べると、第2基準電源回路Cは、第1基準電源回路Aよりも、生成される基準電圧の高精度化やダイナミックレンジの広域化、低ノイズ特性を実現すべく、3[V]程度の高い入力電圧VBAT或いは出力電圧VOUTの供給を受けて駆動する構成とされており、また、その回路電流は、数十[μA]〜数[mA]に設計されている。
第2発振回路Dは、入力電圧VBAT或いは出力電圧VOUTのいずれかを受けて駆動するものであり、第2基準電源回路Cと同様、高精度設計とされている。具体的に述べると、第2発振回路Dは、第1発振回路Bよりも、生成されるクロック信号の高精度化やダイナミックレンジの広域化、低ノイズ特性を実現すべく、3[V]程度の高い入力電圧VBAT或いは出力電圧VOUTの供給を受けて駆動する構成とされており、また、その回路電流は、数十[μA]〜数[mA]に設計されている。なお、第2発振回路Dは、第2基準電源回路Cで生成される基準電圧に基づいて、発振動作を行う構成とされている。
PFM回路Eは、出力電圧VOUTを受けて駆動するものであり、第1基準電源回路Aで生成される基準電圧と、出力電圧VOUTに応じた帰還電圧(抵抗R1、R2の接続ノードから引き出される出力電圧VOUTの分圧電圧)の入力を受けて、パルス周波数変調信号を生成する手段である。
制御回路Fは、出力電圧VOUTを受けて駆動するものであり、第1発振回路Bで生成されるクロック信号、PFM回路Eで生成されるパルス周波数変調信号、及び、PWM回路Gで生成されるパルス幅変調信号のいずれか一に基づいて、パワートランジスタN1のスイッチング駆動信号を生成する手段である。
PWM回路Gは、出力電圧VOUTを受けて駆動するものであり、第2基準電源回路Cで生成される基準電圧、第2発振回路Dで生成されるクロック信号、及び、出力電圧VOUTに応じた帰還電圧(抵抗R1、R2の接続ノードから引き出される出力電圧VOUTの分圧電圧)の入力を受けて、パルス幅変調信号を生成する手段である。
切替回路Hは、入力電圧VBATを受けて駆動するものであり、出力電圧VOUTの電圧レベルと負荷の重さに応じて、第1基準電源回路A、第1発振回路B、第2基準電源回路C、第2発振回路D、PFM回路E、及び、PWM回路Gの駆動状態と非駆動状態を適宜切り替えることにより、制御回路FにおけるトランジスタN1のスイッチング駆動モードを切り替える手段である。切替回路Hの制御信号線は、図1中の破線で示されている。また、切替回路Hは、負荷の軽重に応じた切替信号SWに基づいて、負荷の重さを判断する構成とされているが、この切替信号SWについては、不図示のマイコンから負荷に与えられる動作モード切替信号(スタンバイモードへの移行指示信号)を流用してもよいし、或いは、負荷電流をモニタして別途生成しても構わない。なお、切替回路Hの動作については、後ほど詳述する。
トランジスタN1のゲートは、制御回路Fの出力端に接続されている。トランジスタN1のドレインは、コイルL1の一端とダイオードD1のアノードに各々接続されている。コイルL1の他端は、入力電圧VBATの印加端に接続されている。ダイオードD1のカソードは、負荷に接続されている。トランジスタN1のソースは、接地端に接続されている。コンデンサC1の一端は、ダイオードD1のカソードに接続されている。コンデンサC1の他端は、接地端に接続されている。抵抗R1及びR2は、コンデンサC1の一端と接地端との間に直列接続されており、互いの接続ノードは、PFM回路E及びPWM回路Gの帰還入力端に各々接続されている。
なお、図1では明示されていないが、本発明に係る電子機器(例えば、ディジタルスチルカメラ)は、DC/DCコンバータに入力電圧VBATを供給する電池(例えば、リチウムイオン電池)と、DC/DCコンバータで生成される出力電圧VOUTを駆動電圧とする負荷(例えば、重負荷となるレンズドライバ駆動や、軽負荷となるサブマイコンのスタンバイ状態及びアイドル状態)と、を有して成る。
上記構成から成るDC/DCコンバータの基本動作(直流/直流変換動作)について、詳細な説明を行う。
トランジスタN1は、制御回路Fの出力信号(スイッチング駆動信号)に応じてスイッチング駆動される出力パワートランジスタである。
トランジスタN1がオン状態にされると、コイルL1にはトランジスタN1を介して接地端に向けたスイッチ電流が流れ、その電気エネルギが蓄えられる。なお、トランジスタN1のオン期間において、すでにコンデンサC1に電荷が蓄積されていた場合、負荷にはコンデンサC1からの電流が流れることになる。また、このとき、ダイオードD1のアノード電位は、トランジスタN1を介して、ほぼ接地電位まで低下するため、ダイオードD1は逆バイアス状態となり、コンデンサC1からトランジスタN1に向けて電流が流れ込むことはない。
一方、トランジスタN1がオフ状態にされると、コイルL1に発生した逆起電圧によって、そこに蓄積されていた電気エネルギが放出される。このとき、ダイオードD1は順バイアス状態となるため、ダイオードD1を介して流れる電流は、負荷に流れ込むと共に、コンデンサC1を介して接地端にも流れ込み、コンデンサC1を充電することになる。上記した動作が繰り返されることによって、負荷には、コンデンサC1によって昇圧され、かつ、平滑された直流出力が供給される。
このように、本実施形態のDC/DCコンバータは、トランジスタN1のオン/オフ制御によってエネルギ貯蔵素子であるコイルL1を駆動することにより、入力電圧VBATを昇圧して所望の出力電圧VOUTを生成するチョッパ型の昇圧回路として機能する。
次に、上記構成から成るDC/DCコンバータの動作(特に、切替回路Hの動作)について詳細な説明を行う。
図2は、DC/DCコンバータの一動作例(低入力、軽負荷時)を示すタイミングチャートであり、上から順に、入力電圧VBAT、出力電圧VOUT、各回路A〜Hの出力がそれぞれ示されている。
時刻t11において、入力電圧VBATが立ち上げられると、出力電圧VOUTとしては、入力電圧VBATからコイルL1を介してダイオードD1の順方向降下電圧Vf分だけ低い電圧が現れる。
時刻t11〜t12(コンデンサC1が充電され、出力電圧VOUTが安定となるまでに必要な時間)には、トランジスタN1のスイッチング駆動が禁止される。これにより、コンデンサC1に対する突入電流を軽減することが可能となる。
時刻t12において、切替回路Hは、出力電圧VOUTをモニタし、出力電圧VOUTが所定値Vth(例えば3.2[V])に達していないと判断したときには、負荷の軽重に依らず、第1基準電源回路Aと第1発振回路Bを駆動状態とする一方、第2基準電源回路C、第2発振回路D、PFM回路E、及び、PWM回路Gをいずれも非駆動状態とすることにより、第1発振回路Bで生成されるクロック信号が制御回路Fに入力されるようにする。これにより、出力帰還制御を行うことなく、一定のデューティでトランジスタN1がスイッチング駆動され、出力電圧VOUTの昇圧動作が開始される。その結果、出力電圧VOUTは、これを自己電源とする回路群(第2基準電源回路C、第2発振回路D、PFM回路E、制御回路F、PWM回路G)が駆動し得る電圧レベルまで高められる。
なお、第1基準電源回路Aと第1発振回路Bは、先述したように、いずれも低入力駆動が可能であるため、入力電圧VBATが低く、DC/DCコンバータの起動時に出力電圧VOUTが所定値Vthに達していない場合であっても、何ら支障なく出力電圧VOUTの昇圧動作を開始することが可能である。また、時刻t12〜t13における予備的な昇圧動作には、クロック信号の精度が要求されないため、第2発振回路Dに比べてクロック信号の精度が劣る第1発振回路Bを用いても、特段の問題が生じることはない。
その後も、切替回路Hは、出力電圧VOUTのモニタを継続し、時刻t13において、出力電圧VOUTが所定値Vthに達しており、かつ、負荷が軽いと判断したときには、第1基準電源回路AとPFM回路Eとを駆動状態とする一方、第1発振回路B、第2基準電源回路C、第2発振回路D、及び、PWM回路Gをいずれも非駆動状態とすることにより、PFM回路Eで生成されるパルス周波数変調信号が制御回路Fに入力されるようにする。このように、時刻t13以降は、出力電圧VOUTを自己電源としてPFM駆動が行われるが、その際に用いられる第1基準電源回路Aは、先述したように低電流設計とされているため、軽負荷時の高効率化に寄与することが可能となる。また、PFM駆動には、基準電圧の精度が通常、あまり要求されないため、第2基準電源回路Cに比べて基準電圧の精度が劣る第1基準電源回路Aを用いても、特段の問題が生じることはない。
図3は、DC/DCコンバータの一動作例(高入力、軽負荷時)を示すタイミングチャートであり、上から順に、入力電圧VBAT、出力電圧VOUT、各回路A〜Hの出力がそれぞれ示されている。
時刻t21において、入力電圧VBATが立ち上げられると、出力電圧VOUTとしては、入力電圧VBATからコイルL1を介してダイオードD1の順方向降下電圧Vf分だけ低い電圧が現れる。
時刻t21〜t22(コンデンサC1が充電され、出力電圧VOUTが安定となるまでに必要な時間)には、トランジスタN1のスイッチング駆動が禁止される。これにより、コンデンサC1に対する突入電流を軽減することが可能となる。
時刻t22において、切替回路Hは、出力電圧VOUTをモニタし、出力電圧VOUTが所定値Vthに達しており、かつ、負荷が軽いと判断したときには、第1基準電源回路AとPFM回路Eとを駆動状態とする一方、第1発振回路B、第2基準電源回路C、第2発振回路D、及び、PWM回路Gをいずれも非駆動状態とすることにより、PFM回路Eで生成されるパルス周波数変調信号が制御回路Fに入力されるようにする。
このように、入力電圧VBATが十分に高ければ、第1発振回路Bを用いた予備的な昇圧動作を行うことなく、PFM回路Eを駆動することができるので、時刻t22以降、出力電圧VOUTを自己電源としてPFM駆動が開始される。
その際に用いられる第1基準電源回路Aは、先述したように低電流設計とされているため、軽負荷時の高効率化に寄与することが可能となる。また、PFM駆動には、基準電圧の精度が通常、あまり要求されないため、第2基準電源回路Cに比べて基準電圧の精度が劣る第1基準電源回路Aを用いても、特段の問題が生じることはない。
図4は、DC/DCコンバータの一動作例(低入力、重負荷時)を示すタイミングチャートであり、上から順に、入力電圧VBAT、出力電圧VOUT、各回路A〜Hの出力がそれぞれ示されている。
時刻t31において、入力電圧VBATが立ち上げられると、出力電圧VOUTとしては、入力電圧VBATからコイルL1を介してダイオードD1の順方向降下電圧Vf分だけ低い電圧が現れる。
時刻t31〜t32(コンデンサC1が充電され、出力電圧VOUTが安定となるまでに必要な時間)には、トランジスタN1のスイッチング駆動が禁止される。これにより、コンデンサC1に対する突入電流を軽減することが可能となる。
時刻t32において、切替回路Hは、出力電圧VOUTをモニタし、出力電圧VOUTが所定値Vth(例えば3.2[V])に達していないと判断したときには、負荷の軽重に依らず、第1基準電源回路Aと第1発振回路Bを駆動状態とする一方、第2基準電源回路C、第2発振回路D、PFM回路E、及び、PWM回路Gをいずれも非駆動状態とすることにより、第1発振回路Bで生成されるクロック信号が制御回路Fに入力されるようにする。これにより、出力帰還制御を行うことなく、一定のデューティでトランジスタN1がスイッチング駆動され、出力電圧VOUTの昇圧動作が開始される。その結果、出力電圧VOUTは、これを自己電源とする回路群(第2基準電源回路C、第2発振回路D、PFM回路E、制御回路F、PWM回路G)が駆動し得る電圧レベルまで高められる。
なお、第1基準電源回路Aと第1発振回路Bは、先述したように、いずれも低入力駆動が可能であるため、入力電圧VBATが低く、DC/DCコンバータの起動時に出力電圧VOUTが所定値Vthに達していない場合であっても、何ら支障なく出力電圧VOUTの昇圧動作を開始することが可能である。また、時刻t12〜t13における予備的な昇圧動作には、クロック信号の精度が要求されないため、第2発振回路Dに比べてクロック信号の精度が劣る第1発振回路Bを用いても、特段の問題が生じることはない。
その後も、切替回路Hは、出力電圧VOUTのモニタを継続し、時刻t33において、出力電圧VOUTが所定値Vthに達しており、かつ、負荷が重いと判断したときには、第2基準電源回路C、第2発振回路D、及び、PWM回路Gを駆動状態とする一方、第1基準電源回路A、第1発振回路B、及び、PFM回路Eをいずれも非駆動状態とすることにより、PWM回路Gで生成されるパルス幅変調信号が制御回路Fに入力されるようにする。このように、時刻t33以降は、出力電圧VOUTを自己電源としてPWM駆動が行われるが、その際に用いられる第2基準電源回路Cと第2発振回路Dは、先述したように高精度設計とされているため、優れた低ノイズ特性を実現することが可能となる。また、重負荷時には、DC/DCコンバータの効率を考える上で、PWM回路Gの回路電流(数百[mA])が支配的となるため、第1基準電源回路Aや第1発振回路Bに比べて回路電流の大きい第2基準電源回路Cや第2発振回路Dを用いても、効率には殆ど影響がない。
図5は、DC/DCコンバータの一動作例(高入力、重負荷時)を示すタイミングチャートであり、上から順に、入力電圧VBAT、出力電圧VOUT、各回路A〜Hの出力がそれぞれ示されている。
時刻t41において、入力電圧VBATが立ち上げられると、出力電圧VOUTとしては、入力電圧VBATからコイルL1を介してダイオードD1の順方向降下電圧Vf分だけ低い電圧が現れる。
時刻t41〜t42(コンデンサC1が充電され、出力電圧VOUTが安定となるまでに必要な時間)には、トランジスタN1のスイッチング駆動が禁止される。これにより、コンデンサC1に対する突入電流を軽減することが可能となる。
時刻t42において、切替回路Hは、出力電圧VOUTをモニタし、出力電圧VOUTが所定値Vthに達しており、かつ、負荷が重いと判断したときには、第2基準電源回路C、第2発振回路D、及び、PWM回路Gを駆動状態とする一方、第1基準電源回路A、第1発振回路B、及び、PFM回路Eをいずれも非駆動状態とすることにより、PWM回路Gで生成されるパルス幅変調信号が制御回路Fに入力されるようにする。
このように、入力電圧VBATが十分に高ければ、第1発振回路Bを用いた予備的な昇圧動作を行うことなく、PWM回路Gを駆動することができるので、時刻t42以降、出力電圧VOUTを自己電源としてPWM駆動が開始される。
その際に用いられる第2基準電源回路C及び第2発振回路Dは、先述したように高精度設計とされているため、優れた低ノイズ特性を実現することが可能となる。また、重負荷時には、DC/DCコンバータの効率を考える上で、PWM回路Gの回路電流(数百[mA])が支配的となるため、第1基準電源回路Aや第1発振回路Bに比べて回路電流の大きい第2基準電源回路Cや第2発振回路Dを用いても、効率には殆ど影響がない。
なお、上記の実施形態では、電池を電源とする携帯型の電子機器(携帯電話端末やデジタルスチルカメラなど)に搭載されるDC/DCコンバータに本発明を適用した場合を例に挙げて説明を行ったが、本発明の適用対象はこれに限定されるものではなく、その他の電子機器に搭載されるDC/DCコンバータにも広く適用することが可能である。
また、本発明の構成は、上記実施形態のほか、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることが可能である。
本発明は、携帯電話端末やデジタルスチルカメラなど、電池を電源とする携帯型の電子機器に搭載されるDC/DCコンバータに好適な技術である。
A 第1基準電源回路(低入力駆動、低電流設計)
B 第1発振回路(低入力駆動、低電流設計)
C 第2基準電源回路(高精度設計)
D 第2発振回路(高精度設計)
E PFM回路
F 制御回路
G PWM回路
H 切替回路
N1 Nチャネル型電界効果トランジスタ
R1、R2 抵抗
L1 コイル
D1 ダイオード
C1 コンデンサ
B 第1発振回路(低入力駆動、低電流設計)
C 第2基準電源回路(高精度設計)
D 第2発振回路(高精度設計)
E PFM回路
F 制御回路
G PWM回路
H 切替回路
N1 Nチャネル型電界効果トランジスタ
R1、R2 抵抗
L1 コイル
D1 ダイオード
C1 コンデンサ
Claims (3)
- パワートランジスタをスイッチング駆動することにより、入力電圧を昇圧して所望の出力電圧を生成するDC/DCコンバータにおいて、
低入力駆動が可能で、低電流設計の第1基準電源回路及び第1発振回路と;
高精度設計の第2基準電源回路及び第2発振回路と;
第1基準電源回路で生成される基準電圧と、前記出力電圧に応じた帰還電圧の入力を受けて、パルス周波数変調信号を生成するPFM回路と;
第2基準電源回路で生成される基準電圧、第2発振回路で生成されるクロック信号、及び、前記出力電圧に応じた帰還電圧の入力を受けて、パルス幅変調信号を生成するPWM回路と;
第1発振回路で生成されるクロック信号、前記PFM回路で生成されるパルス周波数変調信号、及び、前記PWM回路で生成されるパルス幅変調信号のいずれか一に基づいて、前記パワートランジスタのスイッチング駆動信号を生成する制御回路と;
前記出力電圧の電圧レベルと負荷の重さに応じて、第1基準電源回路、第1発振回路、第2基準電源回路、第2発振回路、前記PFM回路、及び、前記PWM回路の駆動状態と非駆動状態を適宜切り替えることにより、前記制御回路における前記パワートランジスタのスイッチング駆動モードを切り替える切替回路と;
を有して成ることを特徴とするDC/DCコンバータ。 - 前記切替回路は、
前記出力電圧が所定値に達していないと判断したときには、負荷の軽重に依らず、第1基準電源回路と第1発振回路を駆動状態とする一方、第2基準電源回路、第2発振回路、前記PFM回路、及び、前記PWM回路をいずれも非駆動状態とすることにより、第1発振回路で生成されるクロック信号が前記制御回路に入力されるようにし、
前記出力電圧が所定値に達しており、かつ、負荷が軽いと判断したときには、第1基準電源回路と前記PFM回路を駆動状態とする一方、第1発振回路、第2基準電源回路、第2発振回路、及び、前記PWM回路をいずれも非駆動状態とすることにより、前記PFM回路で生成されるパルス周波数変調信号が前記制御回路に入力されるようにし、
前記出力電圧が所定値に達しており、かつ、負荷が重いと判断したときには、第2基準電源回路、第2発振回路、及び、前記PWM回路を駆動状態とする一方、第1基準電源回路、第1発振回路、及び、前記PFM回路をいずれも非駆動状態とすることにより、前記PWM回路で生成されるパルス幅変調信号が前記制御回路に入力されるようにすることを特徴とする請求項1に記載のDC/DCコンバータ。 - 請求項1または請求項2に記載のDC/DCコンバータと、前記DC/DCコンバータに前記入力電圧を供給する電池と、前記DC/DCコンバータで生成される前記出力電圧を駆動電圧とする負荷と、を有して成ることを特徴とする電子機器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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2007
- 2007-08-29 JP JP2007222106A patent/JP2009055751A/ja active Pending
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