JP2009052644A - 自動変速機の油圧制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】インターロックを防止しつつ、変速をすみやかに行えるようにする。
【解決手段】第2ブレーキ70と第3ブレーキ80とは、同時に締結されるとインターロックを生じる。第2ブレーキ70への油圧供給が第1リニアソレノイド201によって制御され、第3ブレーキ90への油圧供給が第2リニアソレノイド202によって制御される。第2ブレーキ70は、第1油圧室76と第2油圧室75とを有して、両方の油圧室76と75に油圧が供給されたときに大きな締結力とされる。第1リニアソレノイド201からの制御油圧は、第1油圧室76へは直接的に行われる一方、第2油圧室75へは第1切換バルブ211を介して行われる。第1油圧室76への供給油圧が所定値以上となったときに、第1切換バルブ211が切換えられて、第2油圧室75へ油圧が供給可能な状態とされると同時に、第2リニアソレノイド202への油圧供給を遮断する。
【選択図】 図12

Description

本発明は、自動変速機の油圧制御装置に関するものである。
自動変速機においては、複数のプラネタリギアセットとブレーキ、クラッチ等の複数の摩擦締結要素とを有して、複数の摩擦締結要素の締結と締結解除との組み合わせを変更することによって変速が行われる。複数の摩擦締結要素のうち、特定の第1摩擦締結要素と第2摩擦締結要素とを同時に締結すると、インターロック(内部ロック)を生じてしまうことから、この特定の2つの摩擦締結要素が同時に締結されない工夫が要求される。
一方、自動変速機においては、変速応答性が重要となっており、変速時に際して締結されるべき摩擦締結要素をいかに早く締結状態にするかが重要となる。特許文献1には、摩擦締結要素の締結用油圧室に対して供給される供給油圧の大きさを、リニアソレノイドでもって制御することが開示されている。リニアソレノイドは、デューティソレノイドに比して、すみやかに所望圧を得ることができるため、すみやかな変速を行う上で好ましいものとなる。
特開2005−163916号公報
ところで、リニアソレノイドを用いて、摩擦締結要素の締結用油圧室に対する供給油圧を制御することは、すみやかな変速を得る上では好ましい一方、摩擦締結要素の締結が早すぎると、前述したインターロックの問題を生じることがあり、この点においてなんらかの対策が望まれることになる。
本発明は以上のような事情を勘案してなされたもので、その目的は、インターロックを確実に防止しつつ、変速をすみやかに行えるようにした自動変速機の油圧制御装置を提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明にあっては、基本的に、同時に締結されるとインターロックの発生となる第1摩擦締結要素と第2摩擦締結要素とのうち、第1摩擦締結要素の締結用油圧室を、第1油圧室と第2油圧室の2つの油圧室でもって構成して、第1油圧室にのみ油圧が供給されたときは小さな締結力となり、両方の油圧室に油圧が供給されたときは大きな締結力が得られるようにしてある。つまり、第1摩擦締結要素については、第2油圧室に油圧が供給されていない状態では、たとえ第2摩擦締結要素が締結されても事実上インターロックの問題が生じないようにしてある。また、第2油圧室への油圧の供給は、第1油圧室へ供給される油圧が所定値以上に大きくなった後に実行されるようにしてある。そして、上記第1油圧室と第2油圧室への時間差をもった油圧供給態様の切換えを、第1油圧室の油圧の大きさ応じて切換作動される切換バルブを利用してシーケンス的に行うようにしてある。以上に加えて、インターロックの確実な防止のために、第2摩擦締結要素の締結用油圧室への油圧供給を上記切換バルブを介して行うようにして、切換バルブが第2油圧室に油圧供給する切換状態とされているときは、切換バルブによって第2摩擦締結要素への油圧供給そのものを絶つようにしてある。
具体的には、本発明にあっては、次のような構成を採択してある。すなわち、特許請求の範囲における請求項1に記載のように、
第1摩擦締結要素と、該第1摩擦締結要素と同時に締結されるとインターロック発生となる第2摩擦締結要素と、該第1摩擦締結要素の締結用油圧室に供給する油圧を制御する第1リニアソレノイドと、前記第2摩擦締結要素の締結用油圧室に供給する油圧を制御する第2リニアソレノイドと、を備えた自動変速機の油圧制御装置であって、
前記第1摩擦締結要素は、その締結用油圧室として第1油圧室と第2油圧室とが設定されて、該第1油圧室にのみ油圧が供給されたときは小さな締結力とされると共に、第1油圧室と第2油圧室の両方に油圧が供給されたときは大きな締結力となるようにされ、
前記第1リニアソレノイドで制御された制御油圧が所定値以上となったときに切換えられる切換バルブが設けられ、
前記第1リニアソレノイドで制御された制御油圧が、前記第1油圧室に対しては前記切換バルブをバイパスして供給される一方、前記第2油圧室に対しては該切換バルブを経由して供給されるように設定され、
前記第2リニアソレノイドへの油圧供給が、前記切換バルブを経由して行われるように設定され、
前記切換バルブが前記第1リニアソレノイドの制御油圧を前記第2油圧室に供給する切換状態とされているときは、該切換バルブによって前記第2リニアソレノイドへの油圧供給が絶たれるように設定されている、
ようにしてある。
上記解決手法によれば、第1摩擦締結要素の第2油圧室に第1リニアソレノイドからの制御油圧が供給されて当該第1摩擦締結要素が大きな締結力でもって締結されるときは、第2摩擦締結要素に対する第1リニアソレノイドからの油圧供給そのものが絶たれるので、この2つの摩擦締結要素が共に大きな締結力でもって締結されてしまう事態が確実に防止されて、インターロックが確実に防止されることになる。また、切換バルブは、第1油圧室と第2油圧室への油圧供給タイミングの設定と、第2摩擦締結要素への油圧供給の断続との両方の機能(シーケンス弁の機能とインターロック防止弁の機能)を行うので、部品点数削減の上でも好ましいものとなる。勿論、第2摩擦締結要素が締結されている状態において、第1摩擦締結要素の第1油圧室への油圧供給を行うことが可能なので、この第1摩擦締結要素を締結することによる変速をすみやかに行うことが可能になる。ちなみに、第2摩擦締結要素が締結解除された後に、第1摩擦締結要素への油圧供給を開始したのでは、変速が相当に遅くなってしまうことになる。
上記解決手法を前提とした好ましい態様は、特許請求の範囲における請求項2以下に記載のとおりである。すなわち、
前記第1摩擦締結要素を締結する変速時に、変速初期には前記第1リニアソレノイドからの制御油圧が前記第1油圧室にのみ供給される一方、変速後期には該第1油圧室および前記第2油圧室の両方の油圧室に該第1リニアソレノイドからの制御油圧が供給される、ようにしてある(請求項2対応)。この場合、第1摩擦締結要素が締結される変速中に、第1リニアソレノイドの制御ゲインを小から大へと切換えるという簡単な制御手法によって、第1油圧室への油圧供給後に、第1油圧室および第2油圧室の両方の油圧室への油圧供給を行うことができ、変速制御性向上の上で好ましいものとなる。
前記第1摩擦締結要素がブレーキとされている、ようにしてある(請求項3対応)。この場合、摩擦締結要素をクラッチとする場合に比して、2つの油圧室を構成することが容易となる。特に、クラッチの場合は、1つの油圧室に対応して1つのバランス室を形成することが要求されるが、ブレーキの場合はこのようなバランス室を別途形成する必要がないので、構造の簡単化や小型化の上で極めて好ましいものとなる。
自動変速機が、前進6速とされ、
前記第1摩擦締結要素が、2速時と6速時に締結され、
前記第2摩擦締結要素が、3速時と5速時に締結される、
ようにしてある(請求項4対応)。この場合、前進6速の自動変速機において、2速時と6速時に締結される摩擦締結要素と、3速時と5速時に締結される摩擦締結要素とを有することが一般的であり、しかもこの2つの摩擦締結要素が同時に締結されるとインターロック発生となるが、インターロックを確実に防止しつつ、2速と3速の間での変速および5速と6速との間での変速をそれぞれすみやかに行うことができる。
前記第1油圧室の外周側に前記第2油圧室が構成されている、ようにしてある(請求項5対応)。この場合、自動変速機の軸方向長さを短くする上で、また第1油圧室へ油圧供給されたときの締結力を小さくする上で好ましいものとなる。
本発明によれば、インターロックを防止しつつ、変速をすみやかに行うことが可能になる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明の実施の形態に係る自動変速機の構成を示す骨子図であって、この自動変速機1は、フロントエンジンフロントドライブ車等のエンジン横置き式自動車に適用されるもので、主たる構成要素として、エンジン出力軸2に取り付けられたトルクコンバータ3と、該トルクコンバータ3の出力回転が入力軸4を介して入力される変速機構5とを有し、該変速機構5が入力軸4の軸心上に配置された状態で、変速機ケース6に収納されている。
そして、該変速機構5の出力回転が、同じく入力軸4の軸心上において該入力軸4の中間部に配置された出力ギヤ7からカウンタドライブ機構8を介して差動装置9に伝達され、左右の車軸9a、9bが駆動されるようになっている。
前記トルクコンバータ3は、エンジン出力軸2に連結されたケース3aと、該ケース3a内に固設されたポンプ3bと、該ポンプ3bに対向配置されて該ポンプ3bにより作動油を介して駆動されるタービン3cと、該ポンプ3bとタービン3cとの間に介設され、かつ、前記変速機ケース6にワンウェイクラッチ3dを介して支持されてトルク増大作用を行うステータ3eと、前記ケース3aとタービン3cとの間に設けられ、該ケース3aを介してエンジン出力軸2とタービン3cとを直結するロックアップクラッチ3fとで構成されている。そして、タービン3cの回転が前記入力軸4を介して変速機構5に伝達されるようになっている。
一方、変速機構5は、第1、第2、第3プラネタリギヤセット(以下、単に「第1、第2、第3ギヤセット」という)10、20、30を有し、これらが変速機ケース6内における前記出力ギヤ7の反トルクコンバータ側において、トルクコンバータ側から順に配置されている。
また、変速機構5を構成する摩擦要素として、前記出力ギヤ7のトルクコンバータ側に、第1クラッチ40及び第2クラッチ50が配置されていると共に、出力ギヤ7の反トルクコンバータ側には、第1ブレーキ60、第2ブレーキ70及び第3ブレーキ80がトルクコンバータ側から順に配置されており、さらに、第1ブレーキ60に並列にワンウェイクラッチ90が配置されている。
前記第1、第2、第3ギヤセット10、20、30は、いずれもシングルピニオン型のプラネタリギヤセットであって、サンギヤ11、21、31と、これらのサンギヤ11、21、31にそれぞれ噛み合った各複数のピニオン12、22、32と、これらのピニオン12、22、32をそれぞれ支持するキャリヤ13、23、33と、ピニオン12、22、32にそれぞれ噛み合ったリングギヤ14、24、34とで構成されている。
そして、前記入力軸4が第3ギヤセット30のサンギヤ31に連結されていると共に、第1ギヤセット10のサンギヤ11と第2ギヤセット20のサンギヤ21、第1ギヤセット10のリングギヤ14と第2ギヤセット20のキャリヤ23、第2ギヤセット20のリングギヤ24と第3ギヤセット30のキャリヤ33が、それぞれ連結されている。そして、第1ギヤセット10のキャリヤ13に前記出力ギヤ7が連結されている。
また、第1ギヤセット10のサンギヤ11及び第2ギヤセット20のサンギヤ21は、前記第1クラッチ40を介して入力軸4に断接可能に連結されており、第2ギヤセット20のキャリヤ23は、前記第2クラッチ50を介して入力軸4に断接可能に連結されている。
さらに、第1ギヤセット10のリングギヤ14及び第2ギヤセット20のキャリヤ23は、並列に配置された前記第1ブレーキ60及びワンウェイクラッチ90を介して変速機ケース6に断接可能に連結されており、第2ギヤセット20のリングギヤ24及び第3ギヤセット30のキャリヤ33は、前記第2ブレーキ70を介して変速機ケース6に断接可能に連結されており、さらに、第3ギヤセット30のリングギヤ34は、前記第3ブレーキ80を介して変速機ケース6に断接可能に連結されている。
以上の構成により、この変速機構5によれば、第1、第2クラッチ40、50及び第1、第2、第3ブレーキ60、70、80の締結状態の組み合わせにより、前進6速と後退速とが得られるようになっており、その組み合わせと変速段の関係を図2の締結表に示す。なお、第1ブレーキ60はエンジンブレーキを作動させる1速でのみ締結され、エンジンブレーキを作動させない1速では、ワンウェイクラッチ90がロックすることにより1速を形成する。
次に、各変速段における変速機構5の動力伝達状態を説明する。
まず、1速では、図3に示すように、第1クラッチ40が締結し、ワンウェイクラッチ90がロックした状態にある。また、エンジンブレーキが作動する1速では、第1ブレーキ60も締結される。
このとき、入力軸4の回転(以下、「入力回転」という)は、第1クラッチ40を介して第1ギヤセット10のサンギヤ11に入力されるが、該第1ギヤセット10のリングギヤ14は第1ブレーキ60またはワンウェイクラッチ90を介して変速機ケース6に固定されているので、入力回転は減速された上でキャリヤ13から出力ギヤ7に出力される。これにより、減速比の大きな1速が得られる。
次に、2速では、図4に示すように、第1クラッチ40と第2ブレーキ70とが締結され、入力回転は、第1クラッチ40を介して第1ギヤセット10のサンギヤ11と第2ギヤセット20のサンギヤ21とに入力される。このとき、第2ギヤセット20においては、第2ブレーキ70によりリングギヤ24が固定されているから、サンギヤ21に入力された入力回転は減速された上でキャリヤ23から出力され、第1ギヤセット10のリングギヤ14に入力される。
したがって、第1ギヤセット10においては、サンギヤ11に入力される入力回転は、リングギヤ14が固定される1速よりも小さな減速比でキャリヤ13ないし出力ギヤ7に出力されることになり、これにより、1速よりも減速比の小さな2速が得られる。
次に、3速では、図5に示すように、第1クラッチ40と第3ブレーキ80とが締結され、入力回転は、第1クラッチ40を介して第1ギヤセット10のサンギヤ11と第2ギヤセット20のサンギヤ21とに入力されると共に、第3ギヤセット30のサンギヤ31にも直接入力される。
このとき、第3ギヤセット30においては、第3ブレーキ80によりリングギヤ34が固定されているから、サンギヤ31に入力される入力回転は減速された上でキャリヤ33から出力され、第2ギヤセット20のリングギヤ24に入力される。したがって、第2ギヤセット20においては、サンギヤ21に入力される入力回転が、リングギヤ24が固定される2速よりも小さな減速比でキャリヤ23から出力されることになり、この回転が第1ギヤセット10のリングギヤ14に入力される。
その結果、第1ギヤセット10においては、リングギヤ14の回転が2速よりも増速され、サンギヤ11に入力される入力回転が減速されてキャリヤ13から出力ギヤ7に出力される際の回転が2速よりも増速されることになる。これにより、2速よりも減速比が小さな3速が得られる。
次に、4速では、図6に示すように、第1クラッチ40と第2クラッチ50とが締結され、入力回転は、第1クラッチ40を介して第1ギヤセット10のサンギヤ11に入力されると同時に、第2クラッチ50を介して第2ギヤセット20のキャリヤ23にも入力される。この第2ギヤセット20のキャリヤ23は、第1ギヤセット10のリングギヤ14に連結されているから、該第1ギヤセット10のリングギヤ14にも入力回転が入力されることになる。
その結果、第1ギヤセット10は全体が入力軸4と一体的に回転し、リングギヤ14から出力ギヤ7に入力回転と同一速度の回転が出力される。これにより、減速比が1の4速が得られる。
次に、5速では、図7に示すように、第2クラッチ50と第3ブレーキ80とが締結され、入力回転は、第2クラッチ50を介して第2ギヤセット20のキャリヤ23に入力されると同時に、第3ギヤセット30のサンギヤ31にも直接入力される。
このとき、第3ギヤセット30においては、第3ブレーキ80によりリングギヤ34が固定されているから、サンギヤ31に入力された入力回転は減速された上でキャリヤ33から出力され、第2ギヤセット20のリングギヤ24に入力される。したがって、第2ギヤセット20においては、キャリヤ23に入力される入力回転が増速されてサンギヤ21から出力され、この回転が第1ギヤセット10のサンギヤ11に入力される。
その結果、第1ギヤセット10においては、第2ギヤセット20のキャリヤ23を介してリングギヤ14に入力回転が入力されると同時に、該入力回転より増速された回転がサンギヤ11に入力されることになり、キャリヤ13から出力ギヤ7に入力回転より増速された回転が出力される。これにより、減速比が1より小さなオーバードライブの5速が得られる。
次に、6速では、図8に示すように、第2クラッチ50と第2ブレーキ70とが締結され、入力回転は、第2クラッチ50を介して第2ギヤセット20のキャリヤ23に入力される。このとき、第2ギヤセット20においては、第2ブレーキ70によりリングギヤ24が固定されているから、キャリヤ23に入力された入力回転は増速されてサンギヤ21から出力され、第1ギヤセット10のサンギヤ11に入力される。
その結果、第1ギヤセット10においては、第2ギヤセット20のキャリヤ23を介してリングギヤ14に入力回転が入力されると同時に、該入力回転より増速された回転がサンギヤ11に入力されることになるが、この場合、サンギヤ11に入力される回転は5速の場合より増速されているので、キャリヤ13から出力される回転も5速より増速されることになる。これにより、5速より減速比が小さなオーバードライブの6速が得られる。
さらに、後退速では、図9に示すように、第1ブレーキ60と第3ブレーキ80とが締結され、入力回転は、第3ギヤセット30のサンギヤ31に直接入力される。この第3ギヤセット30のリングギヤ34は、第3ブレーキ80により固定されているから、サンギヤ31に入力された入力回転は、減速された上でキャリヤ33から第2ギヤセット20のリングギヤ24に入力される。
このとき、第2ギヤセット20においては、第1ブレーキ60によりキャリヤ23が固定されているから、リングギヤ24に入力された回転は方向が逆転されてサンギヤ21から出力され、この回転が第1ギヤセット10のサンギヤ11に入力される。
したがって、第1ギヤセット10においては、第1ブレーキ60によりリングギヤ14が固定された状態で、サンギヤ11に逆方向の回転が入力され、さらに減速された上でキャリヤ13から出力ギヤ7に出力されることになる。これにより、減速比が大きな後退速が得られる。
以上のように、この実施の形態によれば、変速機構5が、構成が簡素で、駆動損失や騒音の少ない3つのシングルピニオン型プラネタリギヤセット10、20、30を用いて構成されることになる。これにより、前進6速の自動変速機として、各変速段の減速比が適正に設定され、しかもコンパクトで、動力伝達効率及び静粛性に優れた自動変速機が実現される。
また、前記変速機構5においては、入力軸4の中間部における第1、第2、第3ギヤセット10、20、30のトルクコンバータ側に出力ギヤ7が配置されているから、該出力ギヤ7がトルクコンバータ3に近接することになる。そのため、図1に示すように、トルクコンバータ3の近傍に配置された差動装置9と出力ギヤ7とが軸方向に接近し、カウンタドライブ機構8を構成するカウンタドライブシャフト8aの長さが短くなる。
これにより、該カウンタドライブ機構8を介して連結される自動変速機1と差動装置9とを一体化してパワーユニットを構成する場合に、これをコンパクトに構成することができ、車載時のレイアウト性が向上する。
次に、この実施の形態に係る変速機構5の具体的構造について説明する。
図10は、変速機機構5の出力ギヤ7よりトルクコンバータ側の構造を示すもので、変速機ケース6の前端の開口部にはオイルポンプ100が取り付けられ、該オイルポンプ100と出力ギヤ7との間に第1、第2クラッチ40、50が配置されている。なお、このオイルポンプ100は、変速機ケース6と共に変速機構5の収納部を形成するケースとしても機能する。
前記第1クラッチ40は、ドラム41と、その内側に配置されたハブ42とを有し、ドラム41は内周部に結合された延長部材41aを介して入力軸4に連結され、ハブ42は、同じく内周部に結合された延長部材42aを介して第1、第2ギヤセット10、20のサンギヤ11、21に連結されている(図11参照)。
また、該ドラム41とハブ42との間には複数の摩擦板43…43が配設され、該ドラム41とハブ42とに交互に係合されていると共に、これらの摩擦板43…43を締結させるピストン44と、該ピストン44と前記ドラム41との間に設けられて、作動油の供給時にピストン44を締結方向に作動させる油圧室45と、該ピストン44を反締結方向に付勢するリターンスプリング46とが備えられている。さらに、ピストン44の油圧室45とは反対側に、シールプレート47により形成されて、非締結時における油圧室45の残存作動油による摩擦板43…43の引き摺りを防止するバランス室48が設けられている。
また、前記第2クラッチ50は、前記第1クラッチ40のハブ42の内側に配置されたドラム51と、その内側に配置されたハブ52とを有し、ドラム51は内周部に結合された延長部材51a及び第1クラッチ40のドラム41の延長部材41aを介して入力軸4に連結され、ハブ52は、同じく内周部に結合された延長部材52aを介して第2ギヤセット20のキャリヤ23に連結されている(図11参照)。
また、該ドラム51とハブ52との間には複数の摩擦板53…53が配設され、該ドラム51とハブ52とに交互に係合されていると共に、第1クラッチ40と同様に、これらの摩擦板53…53を締結させるピストン54と、該ピストン54を締結方向に作動させる油圧室55と、該ピストン54を反締結方向に付勢するリターンスプリング56とが備えられており、さらに、シールプレート57によりバランス室58が形成されている。
一方、前記オイルポンプ100は、ポンプハウジング101とポンプカバー102との間に一対のポンプギヤ103、103を収納し、該ギヤ103、103をトルクコンバータ3のケース3aに設けられたスリーブ3gで駆動することにより油圧を発生するように構成されている。
そして、ポンプカバー102の中心部には、反トルクコンバータ側に延びるボス部102aが設けられ、該ボス部102aに前記第1、第2クラッチ40、50のドラム41、51の延長部材41a、51aが回転自在に支持されていると共に、これらのクラッチ40、50の油圧室45、55にそれぞれ作動油を供給する油路45a、55aが前記ポンプカバー102のボス部102aに設けられている。なお、両クラッチ40、50のバランス室48,58には、入力軸4に設けられた潤滑用の油路4aから作動油が供給されるようになっている。
以上のような構成で、出力ギヤ7のトルクコンバータ側に、第1、第2クラッチ40、50が配置されているが、前述のように、第2クラッチ50のドラム51が第1クラッチ40のハブ42の内側に配置され、両クラッチ40、50が軸方向にオーバラップして内外に重ねて配置されているから、これらを軸方向に並べて配置する場合に比べて、変速機構5ないし自動変速機全体としての軸方向寸法が短縮されることになる。
次に、図11により、変速機機構5の出力ギヤ7より反トルクコンバータ側の具体的構造を説明すると、変速機ケース6には、ベアリング110を介して前記出力ギヤ7を支持する中間壁6aが設けられていると共に、該変速機ケース6の反トルクコンバータ側の端部の開口部には、該変速機ケース6と共に変速機構5の収納部を形成するケースとして機能するエンドカバー6bの筒状部6b'が嵌合され、これにより前記変速機ケース6の開口部が閉鎖されている。
そして、前記中間壁6aとエンドカバー6bとの間に、前記第1、第2、第3ギヤセット10、20、30が中間壁6a側からこの順で配置され、前述のように、第1クラッチ40のハブ42の延長部材42aに第1、第2ギヤセット10、20のサンギヤが連結され、第2クラッチ50のハブ52の延長部材52aに第2ギヤセット20のキャリヤ23が連結されている。
また、入力軸4に第3ギヤセット30のサンギヤ31が連結されていると共に、第1ギヤセット10のキャリヤ13と出力ギヤ7、第1ギヤセット10のリングギヤ14と第2ギヤセット20のキャリヤ23、第2ギヤセット20のリングギヤ24と第3ギヤセット30のキャリヤ33が、それぞれ連結されている。
そして、これらのギヤセット10、20、30の外側に、第1ブレーキ60、第2ブレーキ70、及び第3ブレーキ80が、中間壁6a側からこの順に配置されている。
このうち、第1ブレーキ60は、前記第1ギヤセット10のリングギヤ14に一体のハブ61と、該ハブ61と変速機ケース6の内周面との間に配置されて該ハブ61と変速機ケース6に交互に係合された複数の摩擦板62…62と、これらの摩擦板62…62を締結させるピストン63と、作動油の供給時に該ピストン63を締結方向に作動させる油圧室64とを有する。そして、該油圧室64に作動油を供給する油路64aが変速機ケース6に設けられている。また、この第1ブレーキ60と並列のワンウエィクラッチ90が、前記ハブ61と変速機ケース6の内周面との間に配設されている。
また、第2ブレーキ70は、前記第2ギヤセット20のリングギヤ24及び第3ギヤセット30のキャリヤ33に一体のハブ71と、該ハブ71とエンドカバー6bの筒状部6b'の内周面との間に配置されて、該ハブ71とエンドカバー筒状部6b'に交互に係合された複数の摩擦板72…72と、これらの摩擦板72…72を締結させるピストン73とを有する。
このピストン73は、前記変速機ケース6とエンドカバー6bの筒状部6b'との嵌合部に取り付けられたシリンダ部材74に収納されており、該ピストン73とシリンダ部材74との間の外周側と内周側とに、外側油圧室75及び内側油圧室76が設けられている。そして、これらの油圧室75、76にそれぞれブレーキ締結用の作動油を供給する油路75a、76aが、変速機ケース6及び前記シリンダ部材74に設けられている。
また、第3ブレーキ80は、前記第3ギヤセット30のリングギヤ34に一体のハブ81と、該ハブ81とエンドカバー6bの筒状部6b'の内周面との間に配置されて、該ハブ81とエンドカバー筒状部6b'に交互に係合された複数の摩擦板82…82と、これらの摩擦板82…82を締結させるピストン83とを有する。そして、作動油の供給時に該ピストン83を締結方向に作動させる油圧室84と、該油圧室84に作動油を供給する油路84aとが前記エンドカバー6bに設けられている。
さらに、前記エンドカバー6bには、第3ギヤセット30におけるピニオン32の軸受部に潤滑油を供給する専用の潤滑油路6bが設けられている。この油路6bは、第3ギヤセット30のキャリヤ33に設けられた油路33a及びピニオンシャフト35に設けられた油路35aに連通して、該ピニオンシャフト35とピニオン32との間の軸受部に潤滑油を供給するようになっている。
以上のように、出力ギヤ7を支持する変速機ケース6の中間壁6aと、エンドカバー6bとの間に第1、第2、第3ブレーキ60、70、80が配置されているが、これらは、第1、第2、第3ギヤセット10、20、30の外側に配置されているから、これらのブレーキ60、70、80と、ギヤセット10、20、30とが軸方向にオフセットして配置される場合に比べて、変速機構5ないし自動変速機全体の軸方向寸法が短縮されることになる。
そして、前記出力ギヤ7ないし変速機ケースの中間壁6aのトルクコンバータ側には前記第1、第2クラッチ40、50が、反トルクコンバータ側には第1、第2、第3ブレーキ60、70、80が、それぞれまとめて配置されているから、これらの油圧室に作動油を供給する油路が簡素に構成されることになる。
つまり、クラッチ40、50は、変速機ケース6から直接作動油を供給することができず、入力軸4が配置された中心側から作動油を供給することになり、一方、ブレーキ60、70、80は、変速機ケース6側から作動油が供給されるので、これらが変速機ケース6内に混在すると油路の構成が複雑化するのであるが、前記のように、第1、第2クラッチ40、50と、第1、第2、第3ブレーキ60、70、80とを、それぞれまとめて配置したことにより、油路が簡素に構成されることになるのである。
そして、第1、第2クラッチ40、50を、変速機ケース6内のトルクコンバータ側にまとめて配置したことにより、これらの油圧室45、55に作動油を供給する油路45a、55aをオイルポンプカバー102に集中的に設けることが可能となり、これによっても油路の構成が簡素化されることになる。
また、前述のように、第2ブレーキ70の油圧室は外側油圧室75と内側油圧室76とに分割されているので、2速と6速への変速時において該第2ブレーキ70が締結されるときに、締結動作完了後には両油圧室75、76に作動油を供給することにより所要のトルク伝達容量を確保しながら、締結動作中は、いずれか一方の油圧室のみを用いることにより、締結動作の微妙な制御が可能となる。これにより、伝達トルクの差が大きい2速と6速のいずれの変速段への変速時にも、良好な変速動作が実現されることになる。
ところで、以上の構成の変速機構5によれば、1速時、図3に示すように、第2ギヤセット20においては、キャリヤ23が第1ブレーキ60によって固定された状態で、サンギヤ21に入力軸4の回転が入力されることにより、リングギヤ24が入力軸4の回転と逆方向に回転することになる。そして、この逆方向の回転が第3ギヤセット30のキャリヤ33に入力されるため、該第3ギヤセット30においては、サンギヤ31に入力軸4の回転が入力され、キャリヤ33にこれとは逆方向の回転が入力されることになる。
そのため、ピニオン32が動力を伝達しない状態で著しく高速で回転することになり、入力軸4に設けられた潤滑用の油路4b、4c等による潤滑では、回転速度に対して潤滑油量が不足することになる。
しかし、図11に示すように、第3ギヤセット30におけるピニオン32の軸受部には、エンドカバー6bに設けられた専用の潤滑油路6bから潤滑油が十分に供給されるので、該ピニオン32が潤滑不足の状態で高速回転することによる不具合が回避される。
ここで、第2ブレーキ70と第3ブレーキ80とが同時に締結されると、インターロック発生となり、同時締結(大きな締結力での同時締結)を避けることが要求される。本実施形態では、第2ブレーキ70が、内側油圧室(第1油圧室)76と外側油圧室(第2油圧室)75との2つの油圧室を有して、特許請求の範囲における第1摩擦締結要素となり、第3ブレーキ80が特許請求の範囲における第2摩擦締結要素とされる。
図12は、上記第2ブレーキ70(の油圧室75,76)と第3ブレーキ80(の油圧室84)に対する制御油圧の供給回路例を示すものであり、以下この図12について説明する。この図12において、201は第1リニアソレノイド、202は第2リニアソレノイド、203はON/OFFバルブ、211は第1切換バルブ、212は第2切換バルブである。
各リニアソレノイド201,202は、後述するように、締結用油圧を供給するための油路に接続されて、入力信号(制御電流または制御電圧)に応じた大きさの油圧を出力するものであり、各リニアソレノイド201,202からの出力油圧が、調圧された後の制御油圧となる。ON/OFFバルブ203は、後述するように、第2切換バルブ212の切換のためのパイロット圧供給用の油路に接続されて、油圧の通過と遮断とを切換えるものである。このパイロット圧は、図示を略すマニュアルバルブがどのレンジ位置にあっても発生されているもので、専用に調圧された油圧を用いてもよいが、Dレンジ圧あるいはRレンジ圧を適宜利用することもできる。なお、Dレンジ圧は、図示を略すマニュアルバルブがDレンジ位置にあるときに、このマニュアルバルブを介して供給される圧力で、前進走行時に適した圧力とされる。また、Rレンジ圧は、図示を略すマニュアルバルブがRレンジ位置にあるときに、このマニュアルバルブを介して供給される圧力で、後退走行時に適した圧力とされる(通常は、Dレンジ圧よりも大きい圧力とされる)。
前記第1切換バルブ211は、ケーシング211a内に摺動自在に嵌合されたスプール211bを有するスプール式とされて、複数のポートP1〜P5、P11〜P13を有する。図12では、スプール211bは、その上半分が左方位置にあるときを、また下半分が右方位置にあるときを示している。スプール211bは、通常は図示を略すリターンスプリングによって図12中左方へ位置(付勢)されており、オリフィス238を経由したDレンジ圧がポートP1に供給されると上記スプリングに抗して右方位置に変位され、さらにポートP13に後述する所定値以上の油圧が供給されると、左方位置へ変位される。
第1切換バルブ211のポートP1にはオリフィス238を経由したDレンジ圧が供給されると共に、ポートP5にはDレンジ圧が直接的に供給される。ポートP4には、Rレンジ圧が供給される。そして、第1切換バルブ211は、後述するように、外側油圧室75への締結用油圧の供給タイミングの設定を行う。また、第1切換バルブ211は、第3ブレーキ80の油圧室84に対する締結用油圧として、Dレンジ圧とするかRレンジ圧とするかの切換えを行うと共に、Dレンジ圧の油圧室84側への供給タイミングを設定する。ポートP2、P11,P12,P13には、後述する油路が接続され、その他のポートP3はドレンされている。
第2切換バルブ212は、ケーシング212a内に摺動自在に嵌合されたスプール212bを有するスプール式とされて、複数のポートP21〜P25、P311〜P34を有する。図12では、スプール212bは、その上半分が右方位置にあるときを、また下半分が左方位置にあるときを示している。スプール212bは、通常は図示を略すリターンスプリングによって図12中左方へ位置(付勢)されており、オリフィス256を経由したDレンジ圧がポートP34に供給されることによってより確実に左方に位置され、ポートP21にRレンジ圧が作用することにより右方に位置される。そして、ポートP31に後述するパイロット圧が供給されると、ポートP34にDレンジ圧が作用されていても、強制的に右方位置へと変位される。第2切換バルブ212は、後述するように、油圧室84に対する締結油圧の供給に際して、大容量のアキュムレータを作用させるか否かの切換えを行うものである。ポートP22,P23,P24,P25,P31,P32,P34には、それぞれ後述する油路が接続され、その他のポートP33はドレンされている。
前記内側油圧室76に対しては、Dレンジ圧を供給するための油路231が接続され、この油路231に対して、内側油圧室76側から順次、小容量のアキュムレータ231,オリフィス233,前記第1リニアソレノイド201が接続されている。
前記外側油圧室75に対しては、前記第1切換バルブ201を介して、第1リニアソレノイド201で調圧された後の制御油圧が供給されるようになっている。すなわち、油路231のうちアキュムレータ232よりも内側油圧室76側から分岐された分岐油路234が、前記第1切換バルブ211のポートP2に接続されると共に、ポートP11と外側油圧室75とが油路235を介して接続されて、第1切換バルブ211のスプール211bが図12中左方へ位置されたときに、ポートP2とP11とが連通されて、第1リニアソレノイド201からの制御油圧が、油路232、234,ポートP2,P11,油路235を介して外側油圧室75に供給される。勿論、スプール211bが図12右方に位置されているときは、上記ポートP11が、ポートP2と遮断される一方、ポートP3に連通されて、外側油圧室75の締結油圧が解放される。
第1切換バルブ211のポートP13に対しては、油路236を介して、第1リニアソレノイド201からの制御油圧が供給される。なお、油路236は、油路234と同様に、油路231のうちアキュムレータ232よりも内側油圧室76側から分岐されており、この油路236にはオリフィス237が接続されている。第1リニアソレノイド201からの制御油圧が所定値以上になると、第1切換バルブ211のスプール211bが図12左方へ変位されて、第1リニアソレノイド201からの制御油圧が、内側油圧室76のみならず外側油圧室75にも供給されることになる。
第1切換バルブ211のポートP12と、第2切換バルブ212のポートP22とが、油路241を介して接続されている。この油路241には、ポートP12側から順次、前記リニアソレノイド202.オリフィス242,小容量のアキュムレータ243が接続されている。油路241が接続された上記ポートP12は、第1切換バルブ211のスプール211bが図12右方に位置されているときは、ポートP5と連通されてDレンジ圧が供給されるようになっており、またスプール211bが図12左方に位置されているときは、ポートP4と連通されて、Rレンジ圧が供給されるようになっている。
第2切換バルブ212のポートP32が、油路245を介して、第3ブレーキ80の油圧室84に接続されている。前記油路241のうち、アキュムレータ243よりも第2切換バルブ212側において油路246が分岐され、この分岐された油路246が、第2切換バルブ212をバイパスして上記油路245に接続されている。この油路246には、オリフィス247が接続されている。
第2切換バルブ212のポートP31には、前述したパイロット圧供給用の油路251が接続され、この油路251には、ポートP31側から順次、オリフィス252,前記ON/OFFソレノイド203が接続されている。第2切換バルブ212のポートP34には、油路255を介してDレンジ圧が供給されるようになっており、この油路255には、オリフィス256が接続されている。
第2切換バルブ212のポートP23には、油路261を介してアキュムレータ262が接続されている。このアキュムレータ262は、大容量とされて、前述した各アキュムレータ232や243の容量よりも十分大きな容量を有するように設定されている。また、第2切換バルブ212のポートP24とP25とは、油路271によって常時接続されている。
次に、図12に示す油圧回路の作動について説明する。まず、Dレンジ圧が立ち上がる前進走行時において、第2ブレーキ70と第3ブレーキ80との一方が締結されている状態から他方が締結解除される状態となる変速時について、2速と3速との間での変速を例にして説明する。このような変速時には、締結解除されている摩擦締結要素の締結を極力すみやかに行なうことが、変速応答性向上の上で好ましいものとなるが、両ブレーキ70と80とが同時に大きな締結力でもって締結されると、インターロックが発生するため、このインターロックを確実に防止することが要求される。
3速から2速への変速時には、3速時に締結解除されている第2ブレーキ70を締結させると共に(第1リニアソレノイド201による締結油圧の供給制御の実行)、3速時に締結されている第3ブレーキ80を締結解除(第2リニアソレノイド202による締結油圧の解放制御の実行)する必要がある。まず、第2ブレーキ70の締結に着目すると、変速初期時には、第1リニアソレノイド201からの制御油圧が、第1切換バルブ211をバイパスして直接的に内側油圧室76に供給される。内側油圧室76に第1リニアソレノイド201からの制御油圧が供給されている初期時には、制御油圧が十分に大きく立ち上がっていない状態なので、第1切換バルブ211は、図12右方位置を保持したままであり、したがって外側油圧室75に対しては、第1リニアソレノイド201からの制御油圧が供給されない状態となる。
第2リニアソレノイド201からの制御油圧が所定値以上になると、つまり油路236からポートP13へ供給される油圧が所定値以上になると、第1切換バルブ211のスプール211bが左方へと変位されて、そのポートP2とP11とが連通される。これにより、第1リニアソレノイド201からの制御油圧は、内側油圧室76に加えて外側油圧室75にも供給されて、第2ブレーキ70が大きな締結力でもって締結されることになる。このとき、アキュムレータ232の作用によって、所望の制御油圧から大きくオーバシュートあるいはアンダシュートしてしまう事態が防止される(アキュムレータ232は、オーバシュートあるいはアンダシュートを吸収する程度の小さい容量でよい)。勿論、アキュムレータ232は小容量であるので、極力すみやかに内側油圧室76および外側油圧室75へ制御油圧を供給する上で好ましいものとなる。
一方、第3ブレーキ80に着目すると、3速から2速への変速時には、第2リニアソレノイド202の制御によって、油圧室84の油圧が解放される方向の制御がおこなわれており、第3ブレーキ80の締結力が徐々に低下される状態とされる。そして前述したように、第2ブレーキ70の外側油圧室75に第1リニアソレノイド201からの制御油圧が供給される状態になると、第1切換バルブ211が右方位置から左方位置へと変位されるので、そのポートP5とP12との連通が遮断される結果、第2リニアソレノイド202側(第3ブレーキ80の油圧室84側)へ向けてのDレンジ圧の供給が完全に遮断された状態となる。つまり、第2ブレーキ70が大きな締結力を発生するような状態となったとき(外側油圧室75に締結油圧が供給される状態となっているとき)には、第3ブレーキ80(の油圧室84)へは締結用に用いられるDレンジ圧の供給が絶たれる結果、第3ブレーキ80が大きな締結力でもって締結されてしまうことが確実に阻止されることになる。このようにして、2つのブレーキ70と80とが共に大きな締結力でもって締結されてしまうインターロックの発止が確実に防止されることになる。なお、油圧室84からの油圧解放は、第2切換バルブ212のスプール212bが左方位置に保持された状態で行われて、大容量のアキュムレータ262の作用を受けることなく行われる。
次に、2速から3速への変速時には、第2ブレーキ70が締結解除される一方、第3ブレーキ80が締結される変速態様となる。このときは、2速時に締結されている第2ブレーキ70を締結解除するために、第1リニアソレノイド201によって制御油圧の解放制御が行われて、内側油圧室76および外側油圧室75の油圧が共に低下されていき、所定油圧よりも小さくなった時点で、第1切換バルブ211のスプール211bは、左方位置から右方位置へと変位されて、そのポートP5とP12とが連通されて、油路241にDレンジ圧が供給される態様とされる。すなわち、第3ブレーキ80の油圧室84に向けてDレンジ圧が供給されるときは、第2ブレーキ70の油圧が低下されている状態となっており、インターロックが確実に防止される。
第2リニアソレノイド202は、第1切換バルブ211を介して供給されるDレンジ圧を、第3ブレーキ80の締結のためにその油圧室84に油圧供給を行う。このとき、第2切換バルブ212のスプール212bは、左方位置にあり、そのポートP32は、P22と連通されるも、ポートP23(つまり大容量のアキュムレータ262)とは遮断された状態とされる。このため、第2リニアソレノイド202からの制御油圧は、小容量のアキュムレータ243の作用を受けつつも、大容量のアキュムレータ262の作用を受けることなく、油圧室84に供給される。これにより、油圧室84へ極力すみやかに制御油圧を供給しつつ、小容量のアキュムレータ243の作用によって、制御油圧が所望油圧に対してオーバシュートあるいはアンダシュートしてしまう事態が防止される。
次に、マニュアルバルブをRレンジ位置としたときについて説明する。このときは、第3ブレーキ80を締結させることになる(第1ブレーキ60もあわせて締結される)。Rレンジ位置とされることにより、第2切換バルブ212のポートP21にRレンジ圧が作用することから、そのスプール212bは右方位置とされて、ポートP32(油圧室84)は、大容量のアキュムレータ84と連通された状態とされる。また、Rレンジでは、第1切換バルブ211のスプール211が左方位置となっているので、第2リニアソレノイド202へはRレンジ圧が供給される状態となる。したがって、Rレンジのときは、第2リニアソレノイド202からの制御油圧は、変速初期から後期の全ての期間について、小容量のアキュムレータ243および大容量のアキュムレータ263の両のアキュムレータの作用を受けつつ、油路247から油圧室84に供給されることになる(Rレンジつまり後退変速段では、変速応答性が要求されない)。
大容量のアキュムレータ262の作用によって、所望の棚圧が確実に形成された後に、油圧室84の油圧が最終的に所望の制御圧力とされる(第3ブレーキ80の締結完了)。また、小容量のアキュムレータ243の作用によって、所望の締結油圧に対してオーバシュートあるいはアンダシュートとなるのが防止あるいは抑制される。
なお、大容量のアキュムレータ262を用いる代わりに、第2リニアソレノイド202の制御によって所望の棚圧を形成することも考えられる。しかしながら、この場合は、所望の棚圧は小さい油圧となるので、第2リニアソレノイド202によって所望の棚圧を精度よく形成することが難しいものとなり、この点において大容量のアキュムレータ262を用いる方が有利となる。
マニュアルバルブをRレンジから他のレンジ、例えば、DレンジやNレンジに切換えたときは、第2切換バルブ212のポートP21にはRレンジ圧が作用しないために、そのスプール212bは左方に位置した状態となって、油圧室84と大容量のアキュムレータ262とは遮断された状態となる。しかしながら、マニュアルバルブがRレンジ位置から他のレンジ位置に切換えられたときは、油圧室84から油圧解放されるまでの間、ON/OFFバルブ203がONされることによって、第2切換バルブ212のポートP31にパイロット圧が供給されて、スプール212bが右方に変位される。これにより、油圧室84の油圧は、大容量のアキュムレータ262と小容量のアキュムレータ243の作用を受けつつ解放されることになる(棚圧を形成しつつの油圧解放とされる)。
なお、大容量のアキュムレータ262で蓄圧された圧力は、第2切換バルブ212のスプール212bが左方位置とされたときに、ポートP33から解放されるものである。
以上実施形態について説明したが、本発明は、実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載された範囲において適宜の変更が可能であり、例えば次のような場合をも含むものである。自動変速機としては、前進変速段が6速の場合に限らず、例えば4速、5速、7速、8速等適宜の変速段の場合であってもよい。同時に締結されるとインターロックの発生となる2つの摩擦締結要素としては、その両方共にクラッチの場合でもよく、いずれか一方がクラッチで他方がブレーキの場合でもよい。自動変速機を構成するプラネタリギアセットの数や摩擦締結要素の数は、実施形態に示された数に限らず、適宜の数のものであってもよい。第1切換バルブ211としては、第2摩擦締結要素(第3ブレーキ80)への締結油圧の供給を、第1摩擦締結要素(第2ブレーキ70)の締結力(第12リニアソレノイド201の制御油圧が所定値以上になったとき)にカットできるものであれ、スプール式に限らず適宜の形式のものを適用できる。勿論、本発明の目的は、明記されたものに限らず、実質的に好ましいあるいは利点として表現されたものを提供することをも暗黙的に含むものである。
本発明の実施の形態に係る自動変速機の骨子図である。 摩擦要素の締結の組み合わせと変速段との関係を示す表である。 1速の状態を示す要部骨子図である。 2速の状態を示す要部骨子図である。 3速の状態を示す要部骨子図である。 4速の状態を示す要部骨子図である。 5速の状態を示す要部骨子図である。 6遠の状態を示す要部骨子図である。 後退速の状態を示す要部骨子図である。 変速機構のトルクコンバータ側の部分の構造を示す断面図である。 同じく反トルクコンバータ側の部分の構造を示す断面図である。 本発明における油圧回路例を示す図である。
符号の説明
1:自動変速機
4:入力軸
6:ケース
7:出力部材(出力ギヤ)
10:第1ギヤセット
20:第2ギヤセット
30:第3ギヤセット
40:第1クラッチ
50:第2クラッチ
60:第1ブレーキ
70:第2ブレーキ(第1摩擦締結要素)
75:外側油圧室(第2油圧室)
76:内側油圧室(第1油圧室)
80:第3ブレーキ(第2摩擦締結要素)
84:油圧室(第2摩擦締結要素用)
201:第1リニアソレノイド
202:第2リニアソレノイド
203:ON/OFFバルブ
211:第1切換バルブ(切換バルブ)
212:第2切換バルブ
232:アキュムレータ(小容量)
242:アキュムレータ(小容量)
262:アキュムレータ(大容量)

Claims (5)

  1. 第1摩擦締結要素と、該第1摩擦締結要素と同時に締結されるとインターロック発生となる第2摩擦締結要素と、該第1摩擦締結要素の締結用油圧室に供給する油圧を制御する第1リニアソレノイドと、前記第2摩擦締結要素の締結用油圧室に供給する油圧を制御する第2リニアソレノイドと、を備えた自動変速機の油圧制御装置であって、
    前記第1摩擦締結要素は、その締結用油圧室として第1油圧室と第2油圧室とが設定されて、該第1油圧室にのみ油圧が供給されたときは小さな締結力とされると共に、第1油圧室と第2油圧室の両方に油圧が供給されたときは大きな締結力となるようにされ、
    前記第1リニアソレノイドで制御された制御油圧が所定値以上となったときに切換えられる切換バルブが設けられ、
    前記第1リニアソレノイドで制御された制御油圧が、前記第1油圧室に対しては前記切換バルブをバイパスして供給される一方、前記第2油圧室に対しては該切換バルブを経由して供給されるように設定され、
    前記第2リニアソレノイドへの油圧供給が、前記切換バルブを経由して行われるように設定され、
    前記切換バルブが前記第1リニアソレノイドの制御油圧を前記第2油圧室に供給する切換状態とされているときは、該切換バルブによって前記第2リニアソレノイドへの油圧供給が絶たれるように設定されている、
    ことを特徴とする自動変速機の油圧制御装置。
  2. 請求項1において、
    前記第1摩擦締結要素を締結する変速時に、変速初期には前記第1リニアソレノイドからの制御油圧が前記第1油圧室にのみ供給される一方、変速後期には該第1油圧室および前記第2油圧室の両方の油圧室に該第1リニアソレノイドからの制御油圧が供給される、ことを特徴とする自動変速機の油圧制御装置。
  3. 請求項1または請求項2において、
    前記第1摩擦締結要素がブレーキとされている、ことを特徴とする自動変速機の油圧制御装置。
  4. 請求項3において、
    自動変速機が、前進6速とされ、
    前記第1摩擦締結要素が、2速時と6速時に締結され、
    前記第2摩擦締結要素が、3速時と5速時に締結される、
    ことを特徴とする自動変速機の油圧制御装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項において、
    前記第1油圧室の外周側に前記第2油圧室が構成されている、ことを特徴とする自動変速機の油圧制御装置。
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