JP2003106443A - 車両用自動変速機のコントロールバルブ - Google Patents

車両用自動変速機のコントロールバルブ

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JP2003106443A
JP2003106443A JP2001302688A JP2001302688A JP2003106443A JP 2003106443 A JP2003106443 A JP 2003106443A JP 2001302688 A JP2001302688 A JP 2001302688A JP 2001302688 A JP2001302688 A JP 2001302688A JP 2003106443 A JP2003106443 A JP 2003106443A
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valve
pressure
port
switching valve
switching
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Tetsushi Katsumata
哲史 勝又
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JATCO Ltd
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JATCO Ltd
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H2200/00Transmissions for multiple ratios
    • F16H2200/20Transmissions using gears with orbital motion
    • F16H2200/2097Transmissions using gears with orbital motion comprising an orbital gear set member permanently connected to the housing, e.g. a sun wheel permanently connected to the housing

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  • Control Of Transmission Device (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 低コストで信頼性を高く保持したまま、電源
等の故障時に選択される変速段組を増すことができるよ
うにする。 【解決手段】 バルブボディの第1半部21にクラッチ
C1〜C3系統のライン圧の切り替え弁30が設けら
れ、第2半部22にはクラッチC1につながる調圧弁4
0が設けられる。調圧弁の基圧ポートnがポートgから
hに対応して開口し、第1のセパレートプレート24A
はポートhに対応する連通穴25を有する。切り替え弁
に対するホールド圧の有無により調圧弁にはポートgか
らのライン圧が供給または遮断される。ポートgと基圧
ポートnを連通する連通穴を有する第2のセパレートプ
レートに取り替えると、調圧弁にはホールド圧がなくな
ってもライン圧が供給される。ホールド圧がないときの
クラッチC1の状態が変化し、故障発生で停車後再発進
時の変速段を変更できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動変速機の摩擦
締結要素の作動油圧を制御するコントロールバルブに関
し、とくに制御ユニットの故障等により油圧制御に用い
るソレノイドバルブへの電源がOFF(オフ)された場
合に所定の変速段に切替えられるようにしたコントロー
ルバルブの構造に関する。
【0002】
【従来の技術】車両の自動変速機では、種々の回転要素
間に設けた複数の摩擦締結要素をそれぞれ締結または解
放して、その締結および解放の組み合わせにより複数の
変速段を実現するようになっている。各摩擦締結要素に
はそれぞれに対応させて調圧弁が設けられ、切り替え弁
を介して供給されるライン圧を調圧して摩擦締結要素を
作動させる。ここで、切り替え弁は、ソレノイド等に故
障が生じても、締結が必要な締結要素とその他の締結要
素とが誤って同時に締結されるインタロック状態の発生
を防止するために設けられ、制御ユニットから出力され
る制御信号に基づいて駆動されるソレノイドバルブの作
動に基づいて制御される。
【0003】ところで、車両走行中に、電源故障や制御
ユニットなどの故障によって、ソレノイドバルブへの正
常な制御信号が消滅した場合、例えば高速側の変速段で
の通常走行から急に低速変速段へ切り替わるような事態
を避けるため、フェールセーフとして違和感の少ない所
定の変速段に固定されるようになっている。
【0004】このような油圧回路を図8に示す。ここで
は、摩擦締結要素として3つのクラッチへの油圧系統を
示す。クラッチC1、C2およびC3に向かう各系統に
はそれぞれ調圧ソレノイド64、65、66が付設され
た調圧弁40、50、60が設けられている。クラッチ
C1、C3用の調圧弁40、60には切り替え弁30を
介してライン圧が供給される。クラッチC2は、切り替
え弁30により、調圧弁50を介するルート、または調
圧弁50を介しない直接のルートのいずれかで、ライン
圧が供給される。ここで、クラッチC1、C2およびC
3の締結状態の組合せについては、図9に示すように、
第1速、第4速、および第6速の選択に関わるものとす
る。なお、図中、○は締結、×は解放を示す。
【0005】切り替え弁30は一端にライン圧を受け、
他方の制御端にスプリング39による付勢力とホールド
弁70からのホールド圧が加えられるようになってい
る。ホールド弁70は、一端にスプリング72による付
勢力を受け、他方の制御端に受けるソレノイドバルブ7
5からの信号圧によって制御される。ソレノイドバルブ
75はノーマリロウ(Normally/Low)型の
オン/オフ弁で、図示しない制御ユニットから指令を受
けたときのみ信号圧をホールド弁70へ出力する。
【0006】ホールド弁70は、ソレノイドバルブ75
からの信号圧を受けて出力圧(ホールド圧)を切り替え
弁30の制御端へ供給する。これにより、切り替え弁3
0はライン圧をクラッチC1とC3の調圧弁40、60
へ供給するとともに、クラッチC2の調圧弁50のルー
トへ接続する第1の位置に切り替わる。クラッチC1と
C3の調圧弁40、60はそれぞれノーマリハイ(No
rmally/High)型の調圧ソレノイド64、6
6から信号圧を受け、切り替え弁30を経て入力する基
圧を対応するクラッチへ出力して、クラッチC1、C3
を締結状態とする。
【0007】クラッチC2系統の調圧弁50は、ノーマ
リロウ型の調圧ソレノイド65から信号圧を受け、通常
はその出力側の油圧をドレーンして、クラッチC2を解
放状態とする。ホールド弁70は出力圧をその制御端に
加えており、切り替え弁30を第1の位置に切り替えた
あとは、ライン圧がある間その状態を保持する。なお、
切り替え弁30は、その制御端にホールド圧を受けてい
ないときは、破線で示すように、クラッチC1とC3の
調圧弁40、60をドレーンし、クラッチC2を直接ラ
イン圧に接続する第2の位置となる。
【0008】この切り替え弁30が第1の位置にある状
態で、電源故障が発生してソレノイドバルブ75への電
源がオフされあるいは制御ユニットが故障してソレノイ
ドバルブ75への正常な制御信号が消滅した場合、ホー
ルド弁70は出力圧がその制御端に加わっているから、
故障発生当座は切り替え弁30は第1の位置のままであ
る。したがって、クラッチC1、C3は油圧が供給され
た状態で締結状態、クラッチC2は解放状態を保持す
る。これにより、走行中電源オフ故障時等には、図9の
締結組合せから、第6速の変速段に固定される。
【0009】その後、一旦停車してエンジンを停止させ
ると、オイルポンプも停止するので、ライン圧がなくな
り、ホールド弁70の出力圧も消滅する。したがって、
切り替え弁30は第2の位置に切り替わり、クラッチC
1、C3はライン圧側から遮断され、クラッチC2は直
接ルートでライン圧側と連通する。エンジンが再始動さ
れてライン圧が発生すると、クラッチC1、C3はライ
ン圧が遮断されて解放状態、クラッチC2はライン圧が
供給されて締結状態となる。これにより、車両の再発進
時には、図9の締結組合せから、第1速の変速段が選択
される。
【0010】以上のように、この例によれば、走行中電
源故障時等には第6速が選択され、エンジン停止後再発
進時には第1速が選択されることとなり、故障したあと
の場面に応じて2つの変速段が選択可能となっている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、車両の仕向
け地や顧客要望に合わせて、上記「第6速−第1速」の
選択のほかにさらに別の変速段、例えば「第6速−第4
速」も選択可能にしたいという要請がある。
【0012】「第6速−第4速」を選択可能とするため
には、図9の締結組合せによれば、クラッチC1の調圧
弁40へライン圧を常時供給するようにしなければなら
ない。ここで、クラッチC1側とライン圧側を常時連通
させるために、切り替え弁30を第1の位置にロックし
ようとして、切り替え弁のスプールにロック用ランドを
新設すれば、製作に手間とコストがかかるスプールの種
類が増え、しかもクラッチC2が常時解放状態となって
しまうので、別種の変速段2組の選択を可能とする目的
を実現できない。
【0013】そこで、図10に示すように、切り替え弁
をクラッチC1用の切り替え弁80AとクラッチC2、
C3用の切り替え弁80Bとに分割することが考えられ
る。切り替え弁80Aはその一端にライン圧を受け、他
方の制御端にスプリング82Aによる付勢力とホールド
弁70からのホールド圧が加えられるようになってい
る。切り替え弁80Bもその一端にライン圧を受け、他
方の制御端にスプリング82Bによる付勢力とホールド
弁70からのホールド圧が加えられるようになってい
る。
【0014】その他の構成は図8に示したものと同じで
あり、これにより、切り替え弁80A、80Bが第1の
位置または第2の位置に切り替わることにより、同様
に、走行中電源オフ時には第6速が選択され、エンジン
停止後再発進時には第1速が選択されることとなる。そ
して、クラッチC1用の切り替え弁80Aをその弁体を
交換したりなどして第1の位置にロックすれば、エンジ
ン停止後再発進時には、クラッチC1、C2はライン圧
が供給されて締結状態となり、クラッチC3はライン圧
が遮断されて解放状態となる。これにより、車両の再発
進時には、図9の締結組合せから第4速の変速段が選択
され、「第6速−第4速」が可能となる。
【0015】しかし、切り替え弁の個数を増やすこと
は、部品点数の増加、レイアウトスペースの増大を招く
とともに、油路の引き直しを必要とし、しかも2つの切
り替え弁80A、80Bがタイミング良く連動して動作
する保証がなく、信頼性の低下まで来すこととなってし
まう。
【0016】したがって本発明は、上記の要請と問題点
に鑑み、低コストで信頼性を高く保持したまま、電源等
の故障時に選択される変速段組を増すことができるよう
にした自動変速機のコントロールバルブを提供すること
を目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1の本
発明は、複数の摩擦締結要素への油圧の供給をそれぞれ
切り替えるための複数の切り替え部を備え、制御信号正
常時にホールド弁が出力するホールド圧により第1の位
置とされ、ホールド圧がないとき第2の位置とされる切
り替え弁を有して、走行中故障発生時には切り替え弁が
第1の位置に保持されることによる上記複数の摩擦締結
要素の締結、解放の組み合わせで決定される第1の変速
段に設定し、停車後再発進時には切り替え弁が第2の位
置となることによる複数の摩擦締結要素の締結、解放の
組み合わせで決定される第2の変速段に設定するように
構成した車両用自動変速機において、切り替え弁をバル
ブボディの第1半部に設け、セパレートプレートを挟ん
で第1半部に重ねられる第2半部に、少なくも複数の摩
擦締結要素のうちの1つの摩擦締結要素への油路につな
がるポートを備え、該1つの摩擦締結要素への油路につ
ながるポートが、切り替え弁の上記1つの摩擦締結要素
にかかる切り替え部における油圧が供給されるポートと
その出力側のポートとに重なるように配置されて、セパ
レートプレートとして、切り替え弁の出力側のポートと
1つの摩擦締結要素への油路につながるポートとを連通
する連通穴を有する第1のセパレートプレートと、切り
替え弁の油圧が供給されるポートと1つの摩擦締結要素
への油路につながるポートとを連通する連通穴を有する
第2のセパレートプレートの交換により、第2の変速段
を複数設定可能としたものとした。
【0018】第1のセパレートプレートでは、切り替え
弁の第1の位置で1つの摩擦締結要素への油路へ油圧が
供給され、第2の位置では供給遮断に切り替えられる。
また第2のセパレートプレートを用いたときには、切り
替え弁が第1、第2のいずれの位置に切り替わっても、
1つの摩擦締結要素への油路へ油圧が供給される状態に
ロックされるから、停車後再発進時に切り替え弁が第2
の位置になったときセパレートプレートによって複数の
摩擦締結要素の締結、解放の組み合わせが異なったもの
となる。
【0019】請求項2の発明は、ホールド弁が、制御信
号正常時に信号圧を発生するソレノイドバルブからの当
該信号圧を受けて、ライン圧をホールド圧として切り替
え弁へ出力するものとした。走行中故障発生時には、ラ
イン圧が発生している間ホールド弁がホールド圧を保持
して切り替え弁を第1の位置に保持するが、停車してラ
イン圧が消滅した後、再発進時には正常な制御信号がな
いためにホールド弁はホールド圧を出力せず、切り替え
弁は第2の位置となる。
【0020】請求項3の発明は、とくに複数の摩擦締結
要素の各系統にそれぞれ調圧弁が設けられる場合、その
うち切り替え弁から摩擦締結要素への油路に設けられる
調圧弁は通常連通型であるものとした。故障発生で調圧
弁制御の制御信号がない場合に、切り替え弁と摩擦締結
要素間を連通させているので、摩擦締結要素の締結、解
放状態が切り替え弁の位置によって定まる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。先ず、図1は実施の形態が適用される変速
機構を示すスケルトン図である。この変速機構1は、入
力軸3上に第1、第2の2つのプラネタリギヤ4、5を
備えている。第1のプラネタリギヤ4の第1リングギヤ
4Rが入力軸3に結合され、その第1サンギヤ4Sはケ
ース2に固定されている。そして、第1ピニオンキャリ
ア4PCはクラッチC4とさらにクラッチC3を経てケ
ース2に連結される。第2のプラネタリギヤ5はラビニ
ヨ型で、第2ピニオンキャリア5PCが一方でクラッチ
C5を介してケース2に連結されるとともに、他方では
クラッチC1を介して入力軸3に連結されている。また
クラッチC5と並列にワンウエイクラッチC6が設けら
れている。
【0022】第2サンギヤ5SaはクラッチC3を経て
ケース2に連結されている。また第3サンギヤ5Sbは
クラッチC2を介してクラッチC4につながっている。
そして第2リングギヤ5Rは第1出力ギヤ6に結合され
ている。第1出力ギヤ6は入力軸3と平行の中間軸7に
支持された入力ギヤ8に噛み合い、中間軸7の第2出力
ギヤ9がデファレンシャルギヤ11を備えたファイナル
ギヤ10と噛み合っている。
【0023】上記クラッチC1〜C6の締結、解放の組
合せにより、図2に示すような前進6段(第1速〜第6
速)、後退1段の変速段が得られる。図中、○は締結、
無印は解放、×を付した○はエンジンブレーキ時に締
結、ハッチングを施した○はエンジンドライブ時に締結
を示す。ここでは、図9に示したと同じく、クラッチC
1、C3が解放、クラッチC2が締結で第1速、クラッ
チC1、C2が締結、クラッチC3が解放で第4速、ク
ラッチC1、C3が締結、クラッチC2が解放で第6速
を得ている。
【0024】本実施の形態のコントロールバルブでは、
これらのクラッチC1、C2およびC3に対して、図8
に示したと同じ油圧回路を実現する。対応する部分には
図8におけると同じ符号を付して説明する。図3は第1
半部21と第2半部22からなるバルブボディ20に形
成した切り替え弁30と調圧弁40の構成を示す。バル
ブボディ20の第1半部21には、切り替え弁30のス
プール33をストローク可能に配置するバルブ穴31が
形成され、バルブ穴31の奥端にスプール33の一端に
ライン圧を印加するためのポートaが設けられている。
それからバルブ穴31にそって順次に、ライン圧が供給
されるポートb、クラッチC3の調圧弁60に接続する
ポートc、ドレーンポートd、調圧弁50につながるポ
ートe、クラッチC2に連通するポートf、ライン圧が
供給されるポートg、クラッチC1の調圧弁40に接続
するポートh、ドレーンポートiおよびホールド圧が供
給されるポートkが設けられている。
【0025】スプール33は軸方向に複数のランド34
を備え、ランド間にリング溝35が形成されている。バ
ルブ穴31の開口部にはストッパプラグ37がリテーナ
38で固定され、スプリング39が開口部側のスプール
33の端とストッパプラグ37の間に設けられている。
開口部側のスプール端には所定長の突起36が設けら
れ、ポートaに供給されるライン圧により図示位置から
ストロークしたときストッパプラグ37に当接して、ス
プール位置を規制するようになっている。このスプール
33の位置により、隣接する2つずつのポートがリング
溝35で互いに連通するか、ランド34により連通遮断
される。
【0026】スプール33が図示位置にあるときが第1
位置、突起36がストッパプラグ37に当接した状態が
第2位置となる。ポートb、c、およびドレーンポート
dがクラッチC3系統の切り替え部となり、第1位置で
ポートcがポートbに連通し、第2位置でポートcがb
から遮断され、ドレーンポートdと連通する。ポート
e、f、gがクラッチC2系統の切り替え部となり、第
1位置でポートfがポートeに連通し、第2位置でポー
トfがeから遮断され、ポートgと連通する。またポー
トg、h、およびドレーンポートiがクラッチC1系統
の切り替え部となり、第1位置でポートhがポートgに
連通し、第2位置でポートhがgから遮断され、ドレー
ンポートiと連通する。
【0027】第1半部21に第1のセパレートプレート
24Aを挟んで重ねられた第2半部22には、クラッチ
C1用の調圧弁40が形成されている。調圧弁40は、
スプール43をストローク可能に配置するバルブ穴41
にそって、基圧ポートnの両側に、クラッチC1に連通
する出力ポートpと、出力圧をフィードバックするため
のポートmが設けられ、出力ポートp側にはさらにドレ
ーンポートq、および調圧ソレノイドバルブ64からの
信号圧を印加するためのポートrが設けられている。
【0028】基圧ポートnは、第1のセパレートプレー
ト24Aとの当接面において、調圧弁40のストローク
方向に対し第1半部21のポートgからポートhに対応
する範囲にわたって開口している。そして、第1のセパ
レートプレート24Aには、ポートhに対応して連通穴
25が形成されている。図4は、図3におけるA−A部
の断面を示し、ポートhのグルーブ31aとポートnの
グルーブ41aは、図中横方向に対して重なるように形
成されており、連通穴25はポートhの略全幅に対応し
て開口している。
【0029】これにより、切り替え弁30が第1の位置
にあるとき、ポートhから基圧としてライン圧が基圧ポ
ートnに導入される。調圧弁40は、スプール43にラ
ンド44を備え、ランド間にリング溝45が形成されて
いる。バルブ穴41の開口部にはストッパプラグ47が
リテーナ48で固定され、スプリング49が開口部側の
スプール43の端とストッパプラグ47の間に設けられ
ている。
【0030】スプール43がポートrからの信号圧によ
ってバルブ穴41の奥端に当接した図示の第1の位置で
は、基圧ポートnと出力ポートpが連通し、出力ポート
pからクラッチC1へ出力圧が供給される。調圧ソレノ
イドバルブ64からの信号圧の変化によって、スプール
43が第1の位置から変位すると基圧ポートnと出力ポ
ートpの連通が絞られ、クラッチC1へ出力圧が調整さ
れる。
【0031】一方、スプール33が図中右方へ切り替わ
って切り替え弁30が第2の位置にあるときは、ポート
gとポートh間の連通がランド34で遮断されるととも
に、ポートhはドレーンポートiと連通するから、基圧
ポートnにライン圧は導入されず、ドレーンされる。と
くに図示しないが、他の調圧弁50、60も同様構成
で、それぞれ第1半部21と第2半部22の任意のいず
れかに設けられ、それぞれの出力ポートあるいは基圧ポ
ートが図示しない油路、および必要に応じてセパレート
プレート24Aに形成した連通穴、を介してポートe、
ポートcと接続される。これにより、図8に示したと同
じ油圧回路が形成される。
【0032】つぎに、図5、図6は、上記の第1半部2
1と第2半部22からなるバルブボディ20において、
第1のセパレートプレート24Aの代わりに第2のセパ
レートプレート24Bを第1半部21と第2半部22の
間に挟んだ構成を示す。なお、図6は図5におけるB−
B部の断面を示す。第2のセパレートプレート24B
は、クラッチC1の調圧弁40との接続に関して、第1
のセパレートプレートにおける連通穴25の代わりに、
第1半部21のポートgと第2半部22の基圧ポートn
の重なり部分に対応して連通穴26が形成されている。
連通穴26はポートgの略全幅に対応して開口してい
る。その他の構成は図3に示したものと同一である。
【0033】これにより、切り替え弁30が図5に示し
た第1の位置にあるときは、ポートgから基圧としてラ
イン圧が基圧ポートnに導入される。すなわち、切り替
え弁30が第1の位置のときはライン圧がクラッチC1
の調圧弁40へ供給される。また、スプール33が図中
右方へ切り替わって切り替え弁30が第2の位置にある
ときは、ポートgとポートh間はランド34で遮断され
るが、ポートgと基圧ポートnが第2のセパレートプレ
ート24Bの連通穴26によって直接連通しているの
で、第1の位置のときと同じくライン圧がクラッチC1
の調圧弁40へ供給される。この結果、図7に示すよう
に、クラッチC1系統についてはライン圧を調整弁40
に連通する状態にロックされた切り替え弁30を備える
油圧回路が形成される。
【0034】本実施の形態は以上のように構成され、複
数のクラッチC1、C2、C3系統へのライン圧供給を
それぞれ切り替えるための切り替え弁30を備えるバル
ブボディ20の第1半部21と、クラッチC1の調圧弁
40を備える第2半部22とをセパレートプレートを挟
んで重ねたコントロールバルブにおいて、切り替え弁3
0のクラッチC1系統の切り替え部のライン圧が供給さ
れるポートgと出力側のポートhとに重なるように、調
圧弁40の基圧ポートnを配置して、連通穴25、26
を異ならせたセパレートプレート24A、24Bの取り
替えによりクラッチC1系統に対する切り替え弁30の
機能を変化させ得るものとした。
【0035】すなわち、切り替え弁30のポートhと調
圧弁40の基圧ポートnを連通する連通穴25を備える
第1のセパレートプレート24Aを用いることにより、
切り替え弁30の第1の位置でライン圧をクラッチC1
の調整弁40へ供給してクラッチC1を締結させ、第2
の位置でクラッチC1の調整弁40をドレーンしてクラ
ッチC1を解放させる。また、切り替え弁30のポート
gと調圧弁40の基圧ポートnを連通する連通穴26を
備える第2のセパレートプレート24Bを用いることに
より、切り替え弁30が第1の位置か第2の位置かを問
わず、いずれでもライン圧をクラッチC1の調整弁40
へ供給してクラッチC1を締結するロック状態とする。
そしてその他のクラッチC2、C3については第1のセ
パレートプレート24Aによると同じく切り替え弁30
の位置によって締結、解放が切り替わるものとした。
【0036】これによって、第1のセパレートプレート
24Aを用いたときは、電源故障等の場合、当座は切り
替え弁30が第1の位置を保持して、図2の締結組合せ
から第6速の変速段に固定され、一旦停車後再発進時に
は、切り替え弁30が第2の位置となって、第1速の変
速段が選択される。そして、第2のセパレートプレート
24Bを用いたときは、故障の場合、当座は切り替え弁
30が第1の位置を保持して、第6速の変速段に固定さ
れ、一旦停車後再発進時には、切り替え弁30が第2の
位置となってクラッチC2、C3については切り替わる
がクラッチC1は締結状態のままとなるから、図2の締
結組合せから、第4速の変速段が選択される。
【0037】このように、本実施の形態では連通穴2
5、26を異ならせたセパレートプレート24A、24
Bを取り替えるだけで、簡単に低コストで、電源故障後
再発進時の変速段選択の組み合わせを変更することがで
き、しかも単一の切り替え弁30を共通して用い、分割
などの必要もないから、高い信頼性を保持できる。
【0038】なお、本実施の形態では、故障時、再発進
時の変速段を「第6速−第1速」の選択のほかに「第6
速−第4速」を選択可能とした例について説明したが、
本発明はこれに限定されず、任意の変速段の組み合わせ
の設定に適用することができる。また、切り替え弁30
が摩擦締結要素3系統の切り替えを行うものとしたが、
切り替え弁が切り替える系統の数も限定されない。
【0039】
【発明の効果】以上のとおり、本発明は、走行中故障発
生時には切り替え弁が第1の位置に保持されて第1の変
速段に設定し、停車後再発進時には切り替え弁が第2の
位置となって第2の変速段に設定するように構成した車
両用自動変速機において、バルブボディの第1半部に設
けた切り替え弁に対して、セパレートプレートを挟んだ
第2半部に少なくも1つの摩擦締結要素への油路につな
がるポートを備え、該ポートが切り替え弁における油圧
が供給されるポートとその出力側のポートとに重なるよ
うに配置されて、セパレートプレートとして、上記1つ
の摩擦締結要素への油路につながるポートと切り替え弁
の出力側のポートまたは油圧が供給されるポートと連通
する連通穴を有する第1または第2のセパレートプレー
トを選択することにより、第2の変速段を複数設定可能
としたので、簡単に低コストで、電源故障等後の再発進
時の変速段選択の組み合わせを変更することができると
いう効果を有する。また、切り替え弁には変更を加え
ず、単一の切り替え弁を共通に用いるので、切り替え弁
を分割したときに生じる作動タイミングのずれなどのお
それもないから、高い信頼性を保持できる。
【0040】とくに、切り替え弁は、制御信号正常時に
ソレノイドバルブからの信号圧を受けるホールド弁がホ
ールド圧として出力するライン圧により切り替わるもの
とすることにより、走行中故障発生時には、確実に第1
の位置に保持され、再発進時には第2の位置となる。
【0041】さらに、複数の摩擦締結要素の各系統にそ
れぞれ調圧弁が設けられる場合、切り替え弁から摩擦締
結要素への油路に設けられる調圧弁を通常連通型とする
ことにより、摩擦締結要素の締結、解放状態が切り替え
弁の位置によって定まるので、故障時に所定の第1の変
速段および第2の変速段が確実に実現する。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動変速機の変速機構を示すスケルトン図であ
る。
【図2】クラッチの締結、解放の組合せを示す図であ
る。
【図3】第1のセパレートプレートを挟んだ切り替え弁
と調圧弁の構成を示す断面図である。
【図4】図3におけるA−A部の断面図である。
【図5】第2のセパレートプレートを挟んだ切り替え弁
と調圧弁の構成を示す断面図である。
【図6】図5におけるB−B部の断面図である。
【図7】第2のセパレートプレートを用いたときの油圧
回路を示す図である。
【図8】従来の油圧回路例を示す図である。
【図9】図8のクラッチの締結、解放の組合せを示す図
である。
【図10】従来の他の油圧回路例を示す図である。
【符号の説明】
1 変速機構 2 ケース 3 入力軸 4 第1のプラネタリギヤ 5 第2のプラネタリギヤ 6 第1出力ギヤ 7 中間軸 8 入力ギヤ 9 第2出力ギヤ 10 ファイナルギヤ 11 デファレンシャルギヤ 20 バルブボディ 21 第1半部 22 第2半部 24A 第1のセパレートプレート 24B 第2のセパレートプレート 25、26 連通穴 30 切り替え弁 31、41 バルブ穴 31a、41a グルーブ 33、43 スプール 34、44 ランド 35、45 リング溝 36 突起 37、47 ストッパプラグ 38、48 リテーナ 39、49 スプリング 40、50、60 調圧弁 64、65、66 調圧ソレノイドバルブ 70 ホールド弁 72 スプリング 75 ソレノイドバルブ C1、C2、C3、C4、C5 クラッチ C6 ワンウエイクラッチ a、b、c、e、f、g、h、k、m、r ポート d、i、q ドレーンポート n 基圧ポート p 出力ポート

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の摩擦締結要素への油圧の供給をそ
    れぞれ切り替えるための複数の切り替え部を備え、制御
    信号正常時にホールド弁が出力するホールド圧により第
    1の位置とされ、ホールド圧がないとき第2の位置とさ
    れる切り替え弁を有して、走行中故障発生時には切り替
    え弁が第1の位置に保持されることによる前記複数の摩
    擦締結要素の締結、解放の組み合わせで決定される第1
    の変速段に設定し、停車後再発進時には切り替え弁が第
    2の位置となることによる前記複数の摩擦締結要素の締
    結、解放の組み合わせで決定される第2の変速段に設定
    するように構成した車両用自動変速機において、前記切
    り替え弁をバルブボディの第1半部に設け、セパレート
    プレートを挟んで前記第1半部に重ねられる第2半部
    に、少なくも前記複数の摩擦締結要素のうちの1つの摩
    擦締結要素への油路につながるポートを備え、該1つの
    摩擦締結要素への油路につながるポートが、切り替え弁
    の前記1つの摩擦締結要素にかかる切り替え部における
    油圧が供給されるポートとその出力側のポートとに重な
    るように配置されて、前記セパレートプレートとして、
    切り替え弁の前記出力側のポートと1つの摩擦締結要素
    への油路につながるポートとを連通する連通穴を有する
    第1のセパレートプレートと、切り替え弁の前記油圧が
    供給されるポートと1つの摩擦締結要素への油路につな
    がるポートとを連通する連通穴を有する第2のセパレー
    トプレートの交換により、前記第2の変速段を複数設定
    可能としたことを特徴とする車両用自動変速機のコント
    ロールバルブ。
  2. 【請求項2】 前記ホールド弁は、制御信号正常時に信
    号圧を発生するソレノイドバルブからの当該信号圧を受
    けて、ライン圧を前記ホールド圧として前記切り替え弁
    へ出力するものであることを特徴とする請求項1記載の
    車両用自動変速機のコントロールバルブ。
  3. 【請求項3】 前記複数の摩擦締結要素の各系統にはそ
    れぞれ調圧弁が設けられ、前記調圧弁のうち切り替え弁
    から摩擦締結要素への油路に設けられる調圧弁は、通常
    連通型であることを特徴とする請求項1または2記載の
    車両用自動変速機のコントロールバルブ。
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