JP2009052287A - フロントローダ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 支軸廻りに上下揺動自在に支持されたブームと、ブームの先端側に支軸廻りにスクイ及びダンプ動作自在に支持されたバケットと、ブームを上下揺動させるブームシリンダと、バケットをスクイ及びダンプ動作させるバケットシリンダと、ブームシリンダ及びバケットシリンダを制御するローダ用油圧回路とを備えたフロントローダにおいて、
バケットの傾斜角度を検出する傾斜角度検出手段が設けられ、傾斜角度検出手段により検出した傾斜角度がバケットからスクイ物がこぼれるこぼれ領域に入ったときに、バケットのスクイ動作を停止させると共にブームの上げ動作に連動してバケットをダンプ動作させる自動ダンプ制御バルブが、ローダ用油圧回路に設けられている。
【選択図】図6
Description
バケットの傾斜角度を検出する傾斜角度検出手段が設けられ、傾斜角度検出手段により検出した傾斜角度がバケットからスクイ物がこぼれるこぼれ領域に入ったときに、バケットのスクイ動作を停止させると共にブームの上げ動作に連動してバケットをダンプ動作させる自動ダンプ制御バルブが、ローダ用油圧回路に設けられている点にある。
また、本発明の他の技術的手段は、前記自動ダンプ制御バルブは、ローダ用油圧回路内におけるブームシリンダと該ブームシリンダを制御するブーム制御バルブとの間及びバケットシリンダと該バケットシリンダを制御するバケット制御バルブとの間に介在されて、前記ブームの上げ動作に連動してバケットをダンプ動作させる際に、ブームシリンダに供給される作動油の一部を、バケットシリンダに供給し、バケットシリンダのボトム側とロッド側の両方に連通する油路を介してバケットをダンプ動作させるように構成されている点にある。
また、本発明の他の技術的手段は、前記リンク機構は、ブームの中途部に横軸廻りに回転自在に支持された第1レバーと第2レバーとを備えると共に、前記連動部と第1レバーとを連結する第1リンク部材と、第2レバーと前記ベルクランクの一端側とを連結する第1リンク部材とを備え、バケットのスクイ動作に連動して第2レバーを第1レバーと共に横軸廻りに回転させるべく第1レバーに対して第2レバーを係止する係止体が設けられている点にある。
また、本発明の他の技術的手段は、前記ローダ用油圧回路に、ブームの昇降時にバケットが一定姿勢を保持すべくブームの上げ動作に連動してバケットがダンプ動作をすると共にブームの下げ動作に連動してバケットがスクイ動作をするように制御するバケット姿勢保持バルブが設けられ、バケット姿勢保持バルブとブームシリンダ及びバケットシリンダとの間に前記自動ダンプ制御バルブが介在されている点にある。
図1は、本発明を適用したフロントローダ付きトラクタ(ローダ作業機)の実施形態を示すものである。図1において、トラクタ1の前部にフロントローダ2を装着している。
トラクタ1はトラクタ車体3と左右一対の前輪4及び後輪5を有している。トラクタ車体3は、前方側にエンジン6が連結され、後方には、クラッチハウジング、ミッションケース7、後輪デフ装置が順次連結され、トラクタ車体3の前部にエンジン6、ラジエータ等を覆うボンネット8が設けられている。
図1及び図2において、フロントローダ2は、左右一対の取付フレーム17と、左右一対のブーム18と、バケット19とから主構成されている。
左右一対の取付フレーム17は、トラクタ車体3に設けられたブーム支持部材であり、それぞれトラクタ車体3から左右方向外方に突設された支持台20と、支持台20の左右方向外端部に上方突出状に取り付けられたメインフレーム21と、メインフレーム21に上方突出状でかつ着脱可能に取り付けられたサイドフレーム22とで構成されており、これらは、トラクタ車体3の左右両側に設置されている。
また、ブーム18の長手方向中途部と、左右各サイドフレーム22の上下方向中途部とにわたって複動式油圧シリンダからなるブームシリンダ27が介装され、この左右ブームシリンダ27の伸縮によってブーム18が上下に揺動可能とされている。
リンク機構44は、ブーム18の中途部に横軸47廻りに回転自在に支持された第1レバー48と第2レバー49とを備えると共に、連動部43と第1レバー48とを連結する第1リンク部材51と、第2レバー49とベルクランク42の一端側とを連結する第2リンク部材52とを備え、第1レバー48に第2レバー49を係止する係止体50が設けられ、係止体50により、ブーム18の上げ動作やバケット19のスクイ動作に連動して第2レバー49を第1レバー48と共に横軸47廻りにa3方向に回動させるべく第1レバー48に対して第2レバー49を係止するようになっている。ベルクランク42の後連結片(他端側)40に後述する自動ダンプ制御バルブ58のスプール81が連結され、リンク機構44及びベルクランク42の長さや形状等が、水平面又はトラクタ1側に対するバケット19の傾斜角度(絶対傾斜角度)に応じてベルクランク42でスプール81を下方に押圧するように、設定されている。
フロントローダ2に、ブームシリンダ27及びバケットシリンダ37を制御する図6に示すローダ用油圧回路59が具備されている。ローダ用油圧回路59は、図示省略の操作レバーに操作に応じてブームシリンダ27及びバケットシリンダ37を制御するもので、図6に示すように、姿勢保持バルブ57と自動ダンプ制御バルブ58とを備えている。図1及び図2に示すように、姿勢保持バルブ57は、例えばトラクタ車体3のミッションケース7の左外側面等に装着され、自動ダンプ制御バルブ58は、フロントローダ2の左側のサイドフレーム22の外側面等に装着されている。従って、脱着式のフロントローダ2において、姿勢保持バルブ57と自動ダンプ制御バルブ58とを備えるローダ用油圧回路59をフロントローダ2側で完結させているので、トラクタ1に対するフロントローダ2の脱着性能が落ちることがない。
下げ調整バルブ64は、ブーム制御バルブ60を下げ位置60dに切り換えているときに、ブームシリンダ27のからの戻り油を分流して油路75を介してバケットシリンダ37のロッド側に供給するように構成されている。
自動ダンプ制御バルブ58は、傾斜角度検出手段41により検出したバケット19の傾斜角度がバケット19から土や土砂等のスクイ物がこぼれるこぼれ領域になったときに、バケット19のスクイ動作を停止させると共に、ブーム18の上げ動作に連動してバケット19をダンプ動作させるもので、スプール81を有し、ニュートラル位置58aと制御位置58bとに切換可能に構成されている。
即ち、ブーム18の上げ動作やバケット19のスクイ動作に伴い、ブーム18に対して第1リンク部材51の前リンク55がa1方向に移動し、後リンク56がa2方向に移動して、第1レバー48及び第2レバー49がa3方向に回動し、その結果、後リンク56が第1レバー48、係止体50及び第2レバー49を介して第2リンク部材52をa4方向に引っ張ることにより、ベルクランク42が支持23廻りにa5方向に所定角度回動すると、バケット19の傾斜角度がこぼれ領域になったものと判別して、自動ダンプ制御バルブ58がニュートラル位置58aから制御位置58bに切り換わるように構成されている。
自動ダンプ制御バルブ58が制御位置58bに切り換わったとき、バケット19にスクイ動作させるべく姿勢保持バルブ57から油路75を通ってバケットシリンダ37のロッド側に供給される作動油が、自動ダンプ制御バルブ58で止められて、バケット19のスクイ動作を停止させると共に、ブーム18に上げ動作させるべく油路71を通してブームシリンダ27に供給される作動油の一部を、ブーム18の上げ動作に連動してバケット19をダンプ動作させるべくバケットシリンダ37に供給するように構成されている。より具体的には、ブームシリンダ27に供給される作動油の一部を、バケットシリンダ37に供給し、バケットシリンダ37のボトム側とロッド側との面積差によりバケットシリンダ37を伸長させてバケット19をダンプ動作させるように構成されている。
ローダ制御バルブ85は、ブーム制御バルブ86とバケット制御バルブ87とリリーフバルブ88とを備える。
ブーム制御バルブ86は、手動操作により、上げ位置86aとニュートラル位置86bと下げ位置86cとフローティング位置86dとに切り換え可能に構成されている。ブーム制御バルブ86をニュートラル位置86bに切り換えたとき、ポンプからの作動油が油路70を通してバケット制御バルブ87側に供給され、ブーム制御バルブ86を上げ位置86aに切り換えたとき、ポンプからの作動油が油路71を通してブームシリンダ27のボトム側に供給され、その戻り油が油路72を通してブーム制御バルブ86側に戻されるように構成され、ブーム制御バルブ86を下げ位置86cに切り換えたとき、ポンプからの作動油が油路72を通してブームシリンダ27のロッド側に供給され、その戻り油が油路71を通してブーム制御バルブ86側に戻されるように構成されている。
上記実施の形態によれば、ブーム18を上昇させる場合、操作レバーの手動操作により、ブーム制御バルブ86を上げ位置86aに切り換えればよく、ポンプからの作動油が油路71を通してブームシリンダ27のボトム側に供給され、その戻り油が油路72を通してブーム制御バルブ86側に戻され、その結果ブームシリンダ27が伸長してブーム18が上げ動作する。ブーム18の上げ動作に伴ってバケット19の傾斜角度(絶対傾斜角度)が変化し、次第にバケット19の傾斜角度がこぼれ領域に近づいて行くことになる。即ち、この場合、図7に点線で示すように、実際のバケット19の高さと実際のバケット19(底面)の傾斜角度との関係を示す折れ線Gが、図7に示す折れ線Dに左側から接近して行くことになる。このとき、バケット制御バルブ87の切り換え操作によってバケット19をブーム18の下げ動作とは別個にダンプ動作又はスクイ動作させることができる。
なお、前記実施の形態では、バケット19の傾斜角度を検出する傾斜角度検出手段41は、ブーム18の支軸23廻りに回動自在に支持されたベルクランク42と、ブーム18先端側の連動部43とベルクランク42の一端側とを連結するリンク機構44とを備え、バケット19の傾斜角度に応じて自動ダンプ制御バルブ58のスプール81を動かすようにベルクランク42の他端側に自動ダンプ制御バルブ58のスプール81が連結されているが、これに代え、傾斜角度検出手段41に、ブーム18に対するバケット19の相対傾斜角度を検知するバケット角度センサと、ブーム18の揺動角度を検知するブーム角度センサとを具備し、バケット角度センサで検出した傾斜角度とブーム角度センサで検出した揺動角度とからバケット19の傾斜角度を算出するように構成してもよい。この場合、電子制御により、バケット角度センサにより検知したブーム18に対するバケット19の相対傾斜角度と、ブーム角度センサにより検知したブーム18の揺動角度とをフィードバックして、例えば前記実施形態の場合と同様に、傾斜角度検出手段41により検出した傾斜角度がこぼれ領域になったときに、バケット19にスクイ動作させるべくバケットシリンダ37に供給される作動油の供給を停止すると共に、ブーム18に上げ動作させるべくブームシリンダ27に供給される作動油の一部を、ブーム18の上げ動作に連動してバケット19をダンプ動作させるべくバケットシリンダ37に供給するように構成すればよい。
2 フロントローダ
18 ブーム
19 バケット
23 支軸
27 ブームシリンダ
29 支軸
37 バケットシリンダ
41 傾斜角度検出手段
42 ベルクランク
43 連動部
44 リンク機構
58 自動ダンプ制御バルブ
59 ローダ用油圧回路
60 ブーム制御バルブ
61 バケット制御バルブ
86 ブーム制御バルブ
87 バケット制御バルブ
Claims (7)
- 車体に設けられたブーム支持部材に支軸(23)廻りに上下揺動自在に支持されたブーム(18)と、ブーム(18)の先端側に支軸(29)廻りにスクイ及びダンプ動作自在に支持されたバケット(19)と、前記ブーム支持部材とブーム(18)との間に設けられてブーム(18)を上下揺動させるブームシリンダ(27)と、前記ブーム(18)とバケット(19)との間に設けられてバケット(19)をスクイ及びダンプ動作させるバケットシリンダ(37)と、ブームシリンダ(27)及びバケットシリンダ(37)を制御するローダ用油圧回路(59)とを備えたフロントローダにおいて、
バケット(19)の傾斜角度を検出する傾斜角度検出手段(41)が設けられ、傾斜角度検出手段(41)により検出した傾斜角度がバケット(19)からスクイ物がこぼれるこぼれ領域に入ったときに、バケット(19)のスクイ動作を停止させると共にブーム(18)の上げ動作に連動してバケット(19)をダンプ動作させる自動ダンプ制御バルブ(58)が、ローダ用油圧回路(59)に設けられていることを特徴とするフロントローダ。 - 前記自動ダンプ制御バルブ(58)は、ローダ用油圧回路(59)内におけるブームシリンダ(27)と該ブームシリンダ(27)を制御するブーム制御バルブ(60,86)との間及びバケットシリンダ(37)と該バケットシリンダ(37)を制御するバケット制御バルブ(61,87)との間に介在されて、傾斜角度検出手段(41)により検出した傾斜角度がこぼれ領域になったときに、バケット(19)にスクイ動作させるべくバケットシリンダ(37)に供給される作動油の供給を停止すると共に、ブーム(18)に上げ動作させるべくブームシリンダ(27)に供給される作動油の一部を、ブーム(18)の上げ動作に連動してバケット(19)をダンプ動作させるべくバケットシリンダ(37)に供給するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のフロントローダ。
- 前記自動ダンプ制御バルブ(58)は、前記ブーム(18)の上げ動作に連動してバケット(19)をダンプ動作させる際に、ブームシリンダ(27)に供給される作動油の一部を、バケットシリンダ(37)に供給し、バケットシリンダ(37)のボトム側とロッド側の両方に連通する油路を介してバケット(19)をダンプ動作させるように構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のフロントローダ。
- ブーム(18)の先端側に、ブーム(18)に対するバケット(19)の相対傾斜角度の変動に連動して動く連動部(43)が設けられ、前記傾斜角度検出手段(41)は、前記ブーム(18)の支軸(23)廻りに回動自在に支持されたベルクランク(42)と、前記ブーム(18)先端側の連動部(43)とベルクランク(42)の一端側とを連結するリンク機構(44)とを備え、バケット(19)の傾斜角度に応じて自動ダンプ制御バルブ(58)のスプール(81)を動かすようにベルクランク(42)の他端側に自動ダンプ制御バルブ(58)のスプール(81)が連結されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のフロントローダ。
- 前記リンク機構(44)は、ブーム(18)の中途部に横軸(47)廻りに回転自在に支持された第1レバー(48)と第2レバー(49)とを備えると共に、前記連動部(43)と第1レバー(48)とを連結する第1リンク部材(51)と、第2レバー(49)と前記ベルクランク(42)の一端側とを連結する第2リンク部材(52)とを備え、バケット(19)のスクイ動作に連動して第2レバー(49)を第1レバー(48)と共に横軸(47)廻りに回転させるべく第1レバー(48)に対して第2レバー(49)を係止する係止体(50)が設けられていることを特徴とする請求項4に記載のフロントローダ。
- 前記傾斜角度検出手段(41)は、ブーム(18)に対するバケット(19)の相対傾斜角度を検知するバケット角度センサと、ブーム(18)の揺動角度を検知するブーム角度センサとを備え、バケット角度センサで検出した傾斜角度とブーム角度センサで検出した揺動角度とからバケット(19)の傾斜角度を算出するように構成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のフロントローダ。
- 前記ローダ用油圧回路(59)に、ブーム(18)の昇降時にバケット(19)が一定姿勢を保持すべくブーム(18)の上げ動作に連動してバケット(19)がダンプ動作をすると共にブーム(18)の下げ動作に連動してバケット(19)がスクイ動作をするように制御するバケット姿勢保持バルブ(57)が設けられ、バケット姿勢保持バルブ(57)とブームシリンダ(27)及びバケットシリンダ(37)との間に前記自動ダンプ制御バルブ(58)が介在されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のフロントローダ。
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