JP2009052231A - 野地板換気装置及び小屋裏換気方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】野地板及び下葺き材に設けた開口部から雨水が入り込みにくく、かつ製造や施工が容易な野地板換気装置を提供する。
【解決手段】底面部1と、立ち上がり部2と、上面部3を有する野地板換気装置であって、底面部1には該野地板換気装置を下葺き材を介して野地板に固定する固定部4が設けられ、立ち上がり部2は底面部1に立設され、上面部3は立ち上がり部2に横設されるとともに少なくとも先端部に斜降部3aが設けられ、前記上面部3の両側下部及び前記斜降部3aの下部に換気口V1、V2が形成されていることを特徴とする野地板換気装置である。
【選択図】図11

Description

本発明は野地板換気装置及び該換気装置を用いた小屋裏換気装置に関し、更に詳しくは、換気口から雨水が入り込みにくく、かつ製造や施工が容易な野地板換気装置、及び該換気装置を用いた小屋裏換気方法に関するものである。
従来、この種の野地板を利用した換気装置としては、屋根の野地板に開口部を設け、この開口部上に屋根裏換気装置を覆設し、さらにこの上から瓦を葺く屋根裏換気方法が採用されている。
例えば、屋根野地面に設けられた通気口(開口部)と換気装置の換気口との間にジグザグ状通路を設けた換気装置(例えば、特許文献1参照)、屋根野地面に設けられた開口部を覆うカバー体の周縁と開口部周縁との間に目の粗いメッシュを張設した換気屋根構造(例えば、特許文献2参照)、通風口に所定間隔毎に複数の突起を形成した換気用偏平ダクト(例えば、特許文献3参照)等が提案されている。
更に、野地板に設けた開口部に上下2枚の金属板を配して通風間隙を形成する屋根裏の換気工法が提案されている(例えば、特許文献4参照)。
実開昭59−188233号公報(第2図) 実開平1−151535号公報(第1図) 特許第3755096号公報(図2、図3) 特開2001−20480号公報(図1、図2)
しかしながら、換気口(開口部)からの風雨が入りにくい構造とするために、特許文献1ではジグザグ状通路を形成する必要があり、特許文献2ではメッシュを張設する必要があり、特許文献3では複数の突起を形成する必要があり、いずれも構造が複雑となりコストアップとならざるを得ない。
また、屋根の後方(上方、陳方向、以下同じ)側における換気装置の防水は、ルーフィング等の下葺き材を被覆するように敷設することによりなされており、施工に手間が掛かり、また換気装置の端部取り合い部で漏水しやすいという問題を含んでいる。
一方、特許文献4では、通風間隙は2枚の金属板を野地板に対して略平行に配することにより形成されているため、特許文献1〜3に比べて構造は非常に簡単であるが、前方(下方、軒方向)の瓦の重合部の隙間から侵入した風雨が通風間隙に入り込みやすく、漏水しやすいという問題がある。更に、後方の防水は、ルーフィングを延張して被覆することによりなされているため、上記したように、施工に手間が掛かり、また換気装置の端部取り合い部で漏水しやすいという問題も含んでいる。
本発明は、かかる実情に鑑み、上記従来技術の問題点を解決し、開口部から風雨が入り込みにくいばかりでなく、前方の瓦の重合部の隙間からの風雨の侵入を遮断し、かつ製造や施工が容易な野地板換気装置、及び該換気装置を用いた小屋裏換気方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するための請求項1に係る本発明は、底面部と、立ち上がり部と、上面部を有する野地板換気装置であって、底面部には該野地板換気装置を下葺き材を介して野地板に固定する固定部が設けられ、立ち上がり部は底面部に立設され、上面部は立ち上がり部に横設されるとともに少なくとも先端部に斜降部が設けられ、少なくとも前記斜降部の下部に換気口が形成されていることを特徴とする野地板換気装置を内容とする。
請求項2に係る発明は、換気口が斜降部の下部と上面部の両側下部に形成されていることを特徴とする請求項1記載の野地板換気装置を内容とする。
請求項3に係る発明は、固定部の下面又は上下両面にシール材が設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の野地板換気装置を内容とする。
請求項4に係る発明は、上面部内側の長さ方向に止水板が突設されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の野地板換気装置を内容とする。
請求項5に係る発明は、上面部内側の両側端部に止水部が設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の野地板換気装置を内容とする。
請求項6に係る発明は、請求項1〜5のいずれか1項に記載の上部換気装置Aと、通気口を有するシートからなり、該通気口にはメッシュが装着されるとともに、その周囲に止水部が設けられている下部換気装置Bとからなることを特徴とする野地板換気装置を内容とする。
請求項7に係る発明は、下部換気装置Bの裏面に接着剤層及び離型層が順次積層されていることを特徴とする請求項6記載の野地板換気装置を内容とする。
請求項8に係る発明は、上部換気装置Aと下部換気装置Bとが開閉自在に接合されていることを特徴とする請求項6又は7記載の野地板換気装置を内容とする。
請求項9に係る発明は、下葺き材及び野地板に開口部を設け、該開口部の後端側に請求項1〜5のいずれか1項に記載の野地板換気装置の上面部が開口部を覆うように底面部を固定し、後方から下葺き材上を流下してくる雨水を野地板換気装置の側方に制御するとともに、斜降部により瓦の重合部の隙間から侵入してきた風雨を遮断することを特徴とする小屋裏換気方法を内容とする。
請求項10に係る発明は、開口部側端が野地板換気装置側端の50〜100mm内側にあることを特徴とする請求項9記載の小屋裏換気方法を内容とする。
請求項11に係る発明は、開口部の周囲に止水部が設けられていることを特徴とする請求項9又は10記載の小屋裏換気方法を内容とする。
請求項12に係る発明は、下葺き材及び野地板に開口部を設け、該開口部の後端側に請求項6〜8のいずれか1項に記載の下部換気装置Bの通気口が前記開口部に重なりあうように底面部を固定し、後方から下葺き材上を流下してくる雨水を野地板換気装置の側方に制御するとともに、斜降部により瓦の隙間から侵入してきた風雨を遮断することを特徴とする小屋裏換気方法を内容とする。
請求項13に係る発明は、開口部側端が野地板換気装置側端の50〜100mm内側にあることを特徴とする請求項12記載の小屋裏換気方法を内容とする。
本発明の野地板換気装置は、底面部の固定部をビス等にて下葺き材を介して野地板に固定し、立ち上がり部が底面部から立設されているため、後方から下葺き材上を流下してきた雨水は野地板換気装置の側部を迂回し、開口部から流れ込むことがない。
また、立ち上がり部から横設された上面部は少なくともその先端部に斜降部が設けられているため、前方の瓦の重合部の隙間から飛来侵入した風雨はこの斜降部により換気装置の外側、即ち、該換気装置と瓦との間に誘導されるとともに、風雨の一部は該斜降部により堰止められ、開口部から屋内への流入が阻止される。
下葺き材及び野地板に設けた開口部から上昇してきた空気は、斜降部の下部に形成された換気口より排気(換気)される。
さらに、本発明の野地板換気装置は、構造が単純であるため押出成形等により容易に製造でき、安価な野地板換気装置を提供することができる。
請求項2に係る発明の野地板換気装置は、斜降部の下部と上面部の両側下部に換気口が形成されているので、一層換気能力に優れている。
請求項3に係る発明の野地板換気装置は、固定部の下面又は上下両面にシール材が設けられているため、底面部と下葺き材との間、底面部のビス等の穴がシールされ、雨水の内部への侵入が一層確実に阻止される。
請求項4に係る発明の野地板換気装置は、上面部内側の長さ方向に止水板が突設されているため、万一、前方の瓦の重合部の隙間から斜降部内に風雨が流入してきたとしても該止水板により阻止され、開口部への流入がより確実に防止される。
請求項5に係る発明の小屋裏換気方法は、上面部内側の両側端部に止水部が設けられているため、横方向からの風雨の侵入が阻止される。
請求項6に係る発明の野地板換気装置は、上部換気装置Aと、通気口を有するシートからなり、該通気口にはメッシュが装着されるとともに、その周囲に止水部が設けられている下部換気装置Bとからなるため、例えば、下葺き材や野地板を寸法以上に切断した場合においても下部換気装置Bが被覆することにより防水される。また、通気口にメッシュが装着されているので、虫等の侵入が阻止されるとともに、シートが軟質素材からなる場合は補強の機能が発揮される。更に、通気口の周囲に止水部が設けられているので、通気口への雨水の侵入が阻止される。
請求項7に係る発明の野地板換気装置は、下部換気装置Bの裏面に接着剤層及び離型層が順次積層されているため、施工現場において、離型層を除去して露出させた接着剤層により簡単に接着することができるので作業性が高められる。
請求項8に係る発明の野地板換気装置は、上記換気装置Aと下部換気装置Bとが開閉自在に接合されているため、上部換気装置Aを開いた状態で下葺き材及び野地板に設けられた開口部に通気口が重なり合うように位置決めして下部換気装置Bを設置すれば、上記換気装置Aは蓋をするように閉じるだけでよく、改めて上部換気装置Aの位置決めは不要であるから作業性は大巾に高められる。
請求項9に係る発明の小屋裏換気方法は、下葺き材及び野地板に開口部を設け、該開口部の後端側に、請求項1〜4のいずれか1項に記載の野地板換気装置の上面部が開口部を覆うように底面部を固定し、後方から下葺き材上を流下してくる雨水を野地板換気装置の側方に制御され、前方の瓦の重合部隙間から侵入した風雨はこの斜降部により換気装置の外側、即ち、該換気装置と瓦との間に誘導されるとともに、風雨の一部は該斜降部により遮断され、開口部からの風雨の侵入が阻止される。
さらに、野地板換気装置は構造が単純であるため底面部をビスや釘で野地板(下葺き材を介して)に打ち付けるなどの方法により容易に設置することが出来る。
請求項10に係る発明の小屋裏換気方法は、開口部側端が野地板換気装置側端の50〜100mm内側にあるため、横方向から雨水が入り込もうとしても開口部まで到達せず、屋内には流れ込まない。
請求項11に係る発明の小屋裏換気方法は、開口部の周囲に止水部を設けているため、万一、雨水が漏れ出したとしてもこの止水部に堰止められ、屋内には流れ込まない。
請求項12に係る発明の小屋裏換気方法は、下葺き材及び野地板に開口部を設け、該開口部の後端側に請求項5〜7のいずれか1項に記載の下部換気装置Bの通気口が前記開口部に重なり合うように底面部を固定することにより、後方から下葺き材上を流下してくる雨水を野地板換気装置の側方に制御され、瓦の重合部の隙間から侵入してきた風雨は斜降部により換気装置の外側、即ち、該換気装置と瓦との間に誘導されるとともに、風雨の一部は該斜降部により遮断され、開口部からの風雨の侵入が阻止される。
請求項13に係る発明の小屋裏換気方法は、開口部側端が野地板換気装置側端の50〜100mm内側にあるため、横方向から雨水が入り込もうとしても開口部まで到達せず、屋内には流れ込まない。
本発明の第1の野地板換気装置は、図1〜図6に例示するように、底面部1と、立ち上がり部2と、上面部3を有する野地板換気装置であって、底面部1には該野地板換気装置を下葺き材を介して野地板に固定する固定部4が設けられ、立ち上がり部2は底面部1に立設され、上面部3は立ち上がり部2に横設されるとともに該上面部3の少なくとも先端部に斜降部3aが設けられ、少なくとも前記斜降部の下部に換気口V1が設けられ、好ましくは、更に前記上面部3の両側下部にも換気口V2が形成されていることを特徴とする。
尚、以下の図面において、左側は前方、即ち、下方、軒方向を示し、右側は後方、即ち、上方、陳方向を示す。
本発明における野地板換気装置の素材は、雨水に侵食されない素材であれば特に制限されないが、造形性(成形性)、耐久性の面からプラスチック、金属製が好ましい。
本発明に用いられるプラスチックとしては特に制限されないが、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂、ポリスチロール樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ABS樹脂、AS樹脂等が挙げられる。
また本発明に用いられる金属としては特に制限されないが、鉄、銅、アルミ、ステンレス等が挙げられる。
底面部1は、野地板換気装置を下葺き材を介して野地板に取り付けるためのもので、ビス、釘等の固定手段を挿通するための孔からなる固定部4が穿設される。
底面部1の下面又は上下両面には、シール材を設けることができる。図6では下面にシール材5a、上面にシール材5bを設けた例を示している。下面のシール材5aは、底面部と下葺き材との間をシールし、万一、雨水が下葺き材上を後方から流下してきたとしてもこれを阻止することができる。また、上面のシール材5bは、固定部4をシールし、ビスや釘の部分からの雨水の侵入を阻止する。
シール材としては、EPDMシーラー、軟質ウレタンフォーム、ポリエチレンフォーム、EPDMゴムシート、ブチルゴムシート等が挙げられる。シール材は1〜3mm程度の厚さのものが好ましく、粘着テープや接着剤等により貼着される。接着剤としては、アクリル接着剤、ブチルゴム接着剤等が好適である。
立ち上がり部2は底面部1に立設される。立ち上がり部2は下葺き材と野地板に設けた開口部上に、上面部3とともに、開口部から上昇してきた空気を排気するための空間部を形成するとともに、後方から流下してくる雨水を堰止めて側方に制御する。立ち上がり部2と底面部1との角度は特に制限されないが、略90度〜135度程度が好ましい。135度を越えると開口部上に、上面部3とともに形成される空間部が小さくなる傾向があり、従って、開口部から上昇してきた空気の換気能力(排気量)が小さくなる。
上面部3は立ち上がり部2に横設される。上面部3は上記したように、開口部より上昇してきた空気を排気するための空間部を形成し、該空気を換気装置外に誘導するとともに、前方の瓦の隙間から入り込んできた風雨を換気装置と瓦との間に誘導し換気装置内への侵入を阻止する。この機能を十分に発揮するために、上面部3には少なくとも先端部に斜降部3aが設けられる。上面部3は、上記した如く、立ち上がり部2とともに開口部上に該開口部から上昇してきた空気を排気するために一定の空間部を形成する必要がある。従って、十分な換気能力を確保するためには、図1に示すように上面部3の全体を斜降部とするよりは、図2〜図6に示すように上面部3の先端部寄り、好ましくは上面部の1/2よりも先端部寄りを斜降部3aとするのが好ましい。
この斜降部3aにより、前方の瓦の隙間から侵入してきた風雨は斜降部3aの上方に誘導され、換気装置と瓦との間に誘導されるとともに、一部の風雨は斜降部3aに堰止められ、下方の下葺き材上に落下する。
斜降部3aはその先端が低くなり下葺き材との距離が小さくなると空気の換気量(排気量)が小さくなり、一方、高くなり下葺き材との距離が大きくなると、前方の瓦の隙間から入り込んできた風雨を阻止する効果が小さくなるので、両者を勘案して適宜決定すればよいが、通常、前方の瓦尻の高さの2/3以下程度が好ましく、2/3〜1/3程度の間がより好ましい。一般に、瓦尻の高さは20〜45mm程度であるので、7〜30mm程度が好ましく、より好ましくは10〜20mm程度である。
斜降部3aを含む上面部3には、図4に示すように、その内側の長さ方向に、止水板6を突設することもできる。この止水板6は、万一、斜降部3aの内側に侵入してきた風雨を堰止めるもので、接着剤等により後付けすることもできるが、換気装置の成形時に設けるのが好ましい。突設高さは適宜決定すればよいが、通常、5〜20mm程度のものが例示される。尚、図4では止水板6を1枚設けた例を示したが、必要に応じ、適宜間隔を置いて複数枚列設してもよく、また、複数枚列設する場合は、突設高さを異ならしめてもよい。
また、斜降部3aを含む上面部3には、図5に示すように、その内側両側端部を止水部7を設けることもできる。この止水部7は左右横方向からの風雨を阻止する効果がある。止水部7としては、素材は特に制限されないが、上記したシール材を用いることもでき、高さも適宜決定すればよいが、通常10〜20mm程度の高さのものが例示される。
本発明の第2の野地板換気装置は、図7〜図10に示すように、上記した換気装置からなる上部換気装置Aと、通気口8を有するシート9からなり、該通気口8にはメッシュ10が装着されるとともに、その周囲に止水部11が設けられている下部換気装置Bとからなることを特徴とする。
換気装置Bは、下葺き材15や野地板16を寸法以上に切断したような場合において、余分な切断部を被覆し防水性を付与する役割を果たし、また、通気口8のメッシュ10が防虫の役割を果たすとともに、特にシート9が軟質素材からなる場合には通気口8の補強の役割も果たす。また、通気口8の周囲の止水部11は通気口8への雨水の侵入を阻止する役割を果たす。
下部換気装置Bは、図7〜図10に示すように、上部換気装置Aと一緒に使用されるもので、通気口8は下葺き材15と野地板16に設けられた開口部12(図9参照)と略同じサイズで、その周囲には止水部11が設けられる。この止水部11は通気口8の全周に設けてもよく、また、一部に設けてもよい。一部に設ける場合は、前方からの雨水は殆ど換気装置の斜降部により阻止されるので、図示した如く、残りの三方に設けることもできる。
シート9は軟質素材でも硬質素材でもよく、軟質素材としては上記したシール材の素材が例示され、また硬質素材としては、上記した野地板換気装置の素材が例示される。
軟質素材は下葺き材との馴染み易く、また形状追従性が良いので、上記した下葺き材の余分の切断部にもよく適合して優れた防水性を付与することができる。
メッシュ10は金属でも樹脂でもよく、メッシュのサイズは防虫の目的が達成されるように選ばれる。また、止水部11は、上記した止水部7と同様のものが例示される。
下部換気装置Bは、図8に示すように、裏面に接着剤層13と離型層14を順次積層することができる。このように構成することにより、施工現場で離型層14を剥離除去するだけで、接着剤層13により所定の場所に取り付けることができ作業性が向上する。もっとも、下部換気装置Bは、接着剤の他、ビスや釘等によっても取り付けることが可能である。
上部換気装置Aと下部換気装置Bとからなる野地板換気装置は、図9〜図10に示すように、先ず下部換気装置Bの通気口8が下葺き材15及び野地板16に設けられた開口部12に重なり合うようにビス17等で野地板16に取り付ける。尚、上部換気装置Aとしては、図6で示したものを用いている。
図10(a)(b)は、図9のG−G断面図、H−H断面図であるが、室内から上昇してきた空気は開口部12を通過し、下部換気装置Bのメッシュ入りの通気孔8を通り、上部換気装置A内を矢示するように誘導され、斜降部3aの下部の換気口V1(図10(a)参照)、及び上面部3の両側下部の換気口V2(図10(b)参照)から排出される。
上部換気装置Aの斜降部3aの先端と開口部12の前方端との距離L1は50〜100mm程度であることが好ましく、即ち、開口部12の前方端が斜降部3aの先端より50〜100mm程度内側であることが好ましい。また、上部換気装置Aの側端と開口部12の側端との距離L2は50〜100mm程度であることが好ましく、即ち、開口部12の側端が該装置Aの側端より50〜100mm程度内側であることが好ましい。L1、L2が50mm未満では水しぶき等の雨水が入りやすく、一方、100mmを越えると換気能力が低くなるばかりでなく、コストアップとなる傾向がある。
尚、上記した寸法関係については、下部換気装置Bを使用しない第1の野地板換気装置と開口部との関係についてもそのまま当てはまるものである。
更に、上記の如く、寸法関係を調整する代わりに、例えば、換気装置の両側にキャップを施して換気口V2を閉鎖することも可能である。しかしながら、この場合はコストアップとなり、側方からの換気ができなくなり、また、圧力のある雨水が換気装置内に入った場合、逃げ場(空気抜き)がなく、開口部から室内に雨水が入りやすくなる、等の問題があるので、換気口V1とともに換気口V2を設けることが好ましい。
また、本例では、上部換気装置Aとして、斜降部3aを含む上面部3に止水部7を設けたものを使用し、また下部換気装置Bとして通気口8の三方に止水部11を設けたものを使用したので、図10(b)に示すように、ジグザグ状の通気路が形成され、雨水は止水部7と11とにより開口部12への侵入を阻止される。
次に、本発明の野地板換気装置を用いた小屋裏換気方法について説明する。
先ず、本発明の第1の野地板換気装置D1を用いた小屋裏換気方法を図11に基づいて説明すると、下葺き材15及び野地板16に開口部12を設け、該開口部12の後端側に野地板換気装置D1(図2に示したもの)の斜降部3aを含む上面部3が開口部12を覆うように底面部1をビス17等により野地板16を取り付ける。18は瓦桟、19、19aは瓦である。
前方の瓦19aの瓦尻の高さと換気装置D1の斜降部3aの高さとの関係は、前記したように、斜降部3aの高さが瓦尻の高さの2/3〜1/3程度が好ましい。また、斜降部3aと瓦尻との距離L3は10〜25mm程度が好ましい。距離L3が10mm未満では換気能力(排気量)が十分でなく、一方、25mmを越えると風雨が換気装置内に入りやすくなる傾向がある。
開口部12から上昇してきた空気は、換気装置D1内を実線で矢示した如く誘導され換気装置D1の外に排出される。一方、前方の瓦の重合部の隙間から侵入してきた風雨は、破線で矢示した如く換気装置D1の斜降部3aにより該装置D1と瓦19との間に誘導され、風雨の一部は斜降部3aに衝突して下葺き材15上に落下し、その結果、風雨の開口部12への流入は阻止される。
次に、本発明の第2の野地板換気装置を用いた小屋裏換気方法を図12に基づいて説明するが、基本的には、上部換気装置Aと下部換気装置B(図6に示した上部換気装置Aと図8に示した下部換気装置Bを使用)とからなる野地板換気装置D2を用いた他は図11の場合と同様である。
即ち、図8に示した下部換気装置Bの離型層14を剥離除去して接着剤層13を露出させ、通気口8が下葺き材15及び野地板16に設けた開口部12に重なり合うように、接着剤層13を介して下葺き材15に接着し、次いで、図6に示した上部換気装置Aの斜降部3aを含む上面部3が開口部12を覆うように底面部1をビス17等により野地板16に取り付ける。
開口部12から上昇してきた空気の排出及び前方の瓦の隙間から侵入してきた風雨の阻止については、図11の場合と同様である。
上記したとおり、本発明の野地板換気装置及び小屋裏換気方法は、野地板の上の下葺き材の後方から流下してきた雨水を野地板換気装置の側部に迂回させるように制御するとともに、前方の瓦と瓦の重合部の隙間から侵入してきた風雨を該換気装置の外側、即ち、該換気装置と瓦との間に誘導するとともに該換気装置内への侵入を遮断するようにしたことにより、屋内への雨水の侵入を効果的に防止することが出来る。また、本発明の野地板換気装置は構造が簡単であるので製造が容易でコスト的にも安価であり、極めて有用性の高いものである。
野地板換気装置の一例を示すもので、(a)は斜視図、(b)はA−A断面図である。 野地板換気装置の他の例を示すもので、(a)は斜視図、(b)はB−B断面図である。 野地板換気装置の他の例を示すもので、(a)は斜視図、(b)はC−C断面図である。 野地板換気装置の他の例を示すもので、(a)は斜視図、(b)はD−D断面図である。 野地板換気装置の他の例を示すもので、(a)は斜視図、(b)はE−E断面図である。 野地板換気装置の他の例を示すもので、(a)は斜視図、(b)はF−F断面図である。 野地板換気装置の下部換気装置Bの一例を示す斜視図である。 野地板換気装置の下部換気装置Bの他の例を示す斜視図である。 上部換気装置Aと下部換気装置Bとからなる野地板換気装置の説明図である。 図9の上部換気装置Aと下部換気装置Bからなる野地板換気装置を取り付けた状態を示すもので、(a)は図9のG−G断面図、(b)は図9のH−H断面図である。 小屋裏換気方法の一例を示す断面図である。 小屋裏換気方法の他の例を示す断面図である。
符号の説明
1 底面部
2 立ち上がり部
3 上面部
3a 斜降部
4 固定部
5a、5b シール材
6 止水板
7 止水部
8 通気口
9 シート
10 メッシュ
11 止水部
12 開口部
13 接着剤層
14 離型層
15 下葺き材
16 野地板
17 ビス
D1、D2 野地板換気装置
V1、V2 換気口

Claims (13)

  1. 底面部と、立ち上がり部と、上面部を有する野地板換気装置であって、底面部には該野地板換気装置を下葺き材を介して野地板に固定する固定部が設けられ、立ち上がり部は底面部に立設され、上面部は立ち上がり部に横設されるとともに少なくとも先端部に斜降部が設けられ、少なくとも前記斜降部の下部に換気口が形成されていることを特徴とする野地板換気装置。
  2. 換気口が斜降部の下部と上面部の両側下部に形成されていることを特徴とする請求項1記載の野地板換気装置。
  3. 固定部の下面又は上下両面にシール材が設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の野地板換気装置。
  4. 上面部内側の長さ方向に止水板が突設されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の野地板換気装置。
  5. 上面部内側の両側端部に止水部が設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の野地板換気装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の上部換気装置Aと、通気口を有するシートからなり、該通気口にはメッシュが装着されるとともに、その周囲に止水部が設けられている下部換気装置Bとからなることを特徴とする野地板換気装置。
  7. 下部換気装置Bの裏面に接着剤層及び離型層が順次積層されていることを特徴とする請求項6記載の野地板換気装置。
  8. 上部換気装置Aと下部換気装置Bとが開閉自在に接合されていることを特徴とする請求項6又は7記載の野地板換気装置。
  9. 下葺き材及び野地板に開口部を設け、該開口部の後端側に請求項1〜5のいずれか1項に記載の野地板換気装置の上面部が開口部を覆うように底面部を固定し、後方から下葺き材上を流下してくる雨水を野地板換気装置の側方に制御するとともに、斜降部により瓦の重合部の隙間から侵入してきた風雨を遮断することを特徴とする小屋裏換気方法。
  10. 開口部側端が野地板換気装置側端の50〜100mm内側にあることを特徴とする請求項9記載の小屋裏換気方法。
  11. 開口部の周囲に止水部が設けられていることを特徴とする請求項9又は10記載の小屋裏換気方法。
  12. 下葺き材及び野地板に開口部を設け、該開口部の後端側に請求項6〜8のいずれか1項に記載の下部換気装置Bの通気口が前記開口部に重なりあうように底面部を固定し、後方から下葺き材上を流下してくる雨水を野地板換気装置の側方に制御するとともに、斜降部により瓦の重合部の隙間から侵入してきた風雨を遮断することを特徴とする小屋裏換気方法。
  13. 開口部側端が野地板換気装置側端の50〜100mm内側にあることを特徴とする請求項12記載の小屋裏換気方法。
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