JP2009051963A - ラミネート金属板di成形用水性クーラント - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の水性クーラントは、水溶液中で合計0.03〜1質量%となるように溶解した時の50℃でのpHが6.5〜12であるアミノ酸およびポリペプチドの中から選ばれる1種以上を合計で0.03〜1質量%含む。そして、50℃におけるpHが6〜8である。例えば、前記アミノ酸は、ヒスチジン、アルギニン、リシン、オキシリシン、テアニンから選ばれる1種以上含むことができる。例えば、前記ポリペプチドとしては、ヒスチジン、アルギニン、リシン、オキシリシンから選ばれる1種以上のアミノ酸を40質量%以上含むものを用いることができる。
【選択図】なし
Description
ここで、絞り成形とは、カッピングプレスと称される絞り成形機において、円盤状に切り抜いた金属板をしわ押さえ装置により固定し、ポンチとダイスの組み合わせからなる工具で底付きのカップ状に成形する加工方法である。また、しごき成形とは、絞り成形により得られたカップの側壁を薄く伸ばす加工である。
絞り成形において、円盤状に切り抜かれた金属板の直径がしごきポンチの直径に比べて大きすぎる場合には1回の絞り成形では所要の形状のカップを得ることが困難なことがあり、その場合2回の絞り成形(絞り−再絞り成形)で所要の形状に成形することが一般に行われる。この工程では、カッピングプレスと称される絞り成形機により比較的直径の大きなカップが製造され、次いでボディメーカー(缶体成形機)において先ず再絞り成形が行われ、その後しごき成形を実施することになる。
従来の金属板を素材としたDI缶の製造では、一般には乳化液型クーラントが用いられる。乳化液型クーラントでは水中に油が分散されているため、缶表面に残存した油の洗浄に薬剤を使用する必要があり、ラミネート金属板のDI成形には適さない。また、最近では、特許文献1〜3に記載されるように、脱脂性、洗浄性に優れる水溶性クーラントが開発され一般的になってきた。この水溶性クーラントは、金属板を素材とするため、金属表面と成形工具の間の摩擦を低減し成形性を高める目的でポリアルキレンポリオール(特許文献1)、三価アルコールと炭素数18の脂肪酸とのエステル(特許文献2)、ポリオキシアルキレン(特許文献3)などにより粘度を高くしており、また、成形工具及び金属板の防錆目的でアミン系の防錆剤を加えてアルカリ性に調整されている。しかし、上記水溶性クーラントを、ラミネート金属板を素材とするDI成形に適用しようとすると、例えば、成形性に劣り、フィルムにダメージを与えやすい上、食品安全性にも劣るなど、さまざまな問題があり適用できない。
一方で、クーラント用ではないが、鉄系金属装置の防錆に食品安全性の高いアミノ酸を添加する試みがなされている。特許文献4には、アミノ酸を含むポリマーを添加することが記載されている。しかし、アスパラギン酸等の酸性アミノ酸は必ずしも鉄の腐食防止に有効ではない。
ラミネートフィルムの表面は金属表面に比べ柔らかくまた潤滑性もあるため、金属板に使用されるような高分子を含んだ高粘性のクーラントを使用すると逆に成形性が低下することになる。
さらに、ラミネート金属板に使用されるポリエステルフィルムは酸性では安定だがアルカリ性ではやや耐久性に劣る。さらに、トリエタノールアミン等のアミン系の防錆剤は必ずしも食品安全性が高いとは言えなかった。
ラミネート金属板のDI成形に適するクーラントを検討したところ、適切なアミノ酸、ポリペプチドを含有し、かつクーラント溶液としてほぼ中性のpHの水性クーラントを使用することにより、食品安全性を損なわずにラミネート金属板のDI成形性が非常に高まることを見出した。
また、アミノ酸、ポリペプチドとして適切なものは、水溶液中で合計で0.03〜1質量%となるようにアミノ酸および/またはポリペプチドを溶解した時の50℃でのpHが6.5〜12となるもので、分子内にアミノ基を多く含むことにより鉄等の金属表面に吸着しやすく成形装置内および素材の防錆性が高まるとともに、一方でカルボキシル基を分子内に含むためポリエステル樹脂等フィルムの劣化を抑制できる。さらに、DI成形後の缶の洗浄も従来のクーラントに比べ非常に容易になることも見出した。
[1]pHが6.5〜12である、アミノ酸およびポリペプチドの中から選ばれる1種以上を合計で0.03〜1質量%含み、50℃におけるpHが6〜8であるラミネート金属板DI成形用水性クーラント。
ただし、前記pHが6.5〜12である、アミノ酸およびポリペプチドとは、水溶液中で合計で0.03〜1質量%となるようにアミノ酸およびポリペプチドの中から選ばれる1種以上を溶解した時の50℃でのpHが6.5〜12である。
[2]前記[1]において、前記アミノ酸は、ヒスチジン、アルギニン、リシン、オキシリシン、テアニンから選ばれる1種以上であることを特徴とするラミネート金属板DI成形用水性クーラント。
[3]前記[1]または[2]において、前記ポリペプチドは、ヒスチジン、アルギニン、リシン、オキシリシンから選ばれる1種以上のアミノ酸を40質量%以上含むことを特徴とするラミネート金属板DI成形用水性クーラント。
[4]前記[1]〜[3]のいずれかにおいて、更に、防錆剤、油性剤、界面活性剤、清浄剤、分散剤、酸化防止剤、防腐剤、消泡剤の中から選ばれる1種以上を含有することを特徴とするラミネート金属板DI成形用水性クーラント。
以下、これについて、詳細に説明する。
本発明のアミノ酸およびポリペプチドは、カルボキシル基とアミノ基の両方を分子内に含み、アミノ基の数が多い構造をとることにより、アミノ基により金属表面に吸着し金属の腐食を十分抑制しながら、一方でカルボキシル基を含むことにより、ラミネートフィルムに使用されるポリエステル樹脂の劣化を抑制することが可能とする。そのような効果を得るためには、アミノ酸およびポリペプチドのpHは、6.5以上とする。一方、pHが12超えのアミノ酸やポリペプチドは少ないが、これらはフィルムにダメージを及ぼす可能性がある。なお、この場合のpHが6.5〜12とは、水溶液中で合計で0.03〜1質量%となるようにアミノ酸および/またはポリペプチドを溶解した時の50℃でのpHが6.5〜12である。以降、「水溶液中で合計で0.03〜1質量%となるようにアミノ酸および/またはポリペプチドを溶解した時の50℃でのpHが6.5〜12」を、略して「pHが6.5〜12」と記載することとする。
また、本発明において、ポリペプチドとは、アミノ酸がペプチド結合により2つ以上縮合した高分子化合物とする。ポリペプチドは天然たんぱく質の部分加水分解による生成、またはアミノ酸の脱水縮合により合成される。さらに、pH6.5〜12という条件を満たす限り、天然たんぱく質もポリペプチドに含むこととする。
そして、本発明における、pHが6.5〜12である、アミノ酸およびポリペプチドは、ポリエステルフィルムを劣化させず、またフィルム中にも残留しにくいので簡易の洗浄で十分洗い落とすことができる。さらに、ラミネート金属板および装置両方の腐食を抑制することが十分に可能である。
食品安全性も高くまた入手も容易な点からは、前記アミノ酸は、ヒスチジン、アルギニン、リシン、オキシリシン、テアニンから選ばれる1種以上であることが好ましい。
50℃におけるpHが6〜8
ラミネート金属板のDI成形におけるクーラント温度は50℃前後に調節される。そのため、その温度域でのクーラント物性が重要となる。金属板の場合はアミン等を加えてアルカリ性に調節されるのに対し、本発明で用いるラミネート金属板に適当なpHとしては、ほぼ中性の領域のpH6〜8が最適である。なお、この場合の50℃におけるpHが6〜8とは、上記アミノ酸およびポリペプチドの中から選ばれる1種以上を水性クーラント中に添加した場合、および、上記アミノ酸およびポリペプチドの中から選ばれる1種以上に加え、さらにその他の添加剤も水性クーラント中に添加した場合の50℃におけるpHである。pHが6.5〜12のアミノ酸および/またはポリペプチドを添加するため、pHが高すぎる場合は、酢酸やクエン酸等のカルボン酸やアミノ酸の添加によりpHを低下させる。pHが8より高いとフィルムが劣化しやすく、pHが6より低いと下地の金属板が腐食しやすい。
補助的に添加する防錆成分としては、1)オクタン酸、ナフテン酸、アルケニルコハク酸、セバシン酸、オレイン酸、ラノリン酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、ラウリン酸、リシノール酸、(4−ノニルフェノキシ)酢酸等のカルボン酸類、上記カルボン酸類のエステル、または上記カルボン酸類の金属塩(Na、K、Ca、Mg等)の中から選ばれる1種以上、2)石油スルホン酸、ジノニルナフタレンスルホン酸、アルキルベンゼンスルホン酸、アルキルナフタレンスルホン酸等のスルホン酸類、上記スルホン酸類のエステル、または上記スルホン酸類の金属塩(Na、K、Ca、Mg等)の中から選ばれる1種以上、3)ホウ酸、ケイ酸、リン酸等の酸類、ホウ酸、ケイ酸、リン酸等の各々のエステル、またはホウ酸、ケイ酸、リン酸等の各々の金属塩(Na、K、Ca、Mg等)の中から選ばれる1種以上が好適に用いられる。そして、上記1)〜3)を添加するにあたっては、1)〜3)の中から選ばれる1種を単独で添加してもよいし、1)〜3)の中から選ばれる1種以上を複合添加してもよい。
上記成分はポリエステルフィルムを劣化させず、またフィルム中にも残留しにくいので簡易の洗浄で十分洗い落とすことができる。そして、ラミネート金属板および装置両方の腐食を抑制することが十分に可能である。
上記防錆成分の含有量は0.03〜1質量%が好ましい。0.03質量%未満では腐食の抑制効果が低い。一方、1質量%超えでも防錆効果にあまり変わりなく、一方で、簡易洗浄では洗い落としにくくなり、コスト面からも不適である。さらに好ましくは、0.05〜0.5質量%である。
油性剤としては、脂肪酸、脂肪酸エステル、高級アルコール等があり、脂肪酸としては、例えば、ステアリン酸等の直鎖飽和脂肪酸、オレイン酸等のモノエン不飽和脂肪酸、ポリエン不飽和脂肪酸、脂環式脂肪酸、モノヒドロキシ脂肪酸、ジヒドロキシ脂肪酸等が挙げられ、脂肪酸エステルとしては、例えば、上記脂肪酸のアルキルアルコ−ルとのエステル(メチルエステル、エチルエステル、プロピルエステル、ブチルエステル、ペンチルエステル、ヘキシルエステル、オクチルエステル、ノニルエステル、デカンエステル、ウンデカンエステル、ドデカンエステル、テトラデカンエステル、ヘキサデカンエステル、オクタデカンエステル)やトリメチロ−ルプロパン、ペンタリスリト−ルとのエステル等が挙げられる。また、高級アルコールとしては、ラウリルアルコールやオレイルアルコールが挙げられる。
界面活性剤としては、ノニオン系、アニオン系、カチオン系または両性系界面活性剤を用いることができ、これらの中でも、特に、ノニオン系界面活性剤が好ましい。ノニオン系界面活性剤としては、具体的には、アルキルポリエチレンオキサイドエーテル、アルキルポリプロピレンオキサイドポリエチレンオキサイドエーテル、プルロニック、テトロニック等のポリエチレンオキサイドエーテル系界面活性剤、ソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸シュガーエステル、グリセリン脂肪酸エステル、ペンタエリスリトール脂肪酸エステル等の多価アルコール脂肪酸エステル系界面活性剤、ポリエチレンオキサイド脂肪酸エステル、ソルビタンポリエチレンオキサイド脂肪酸エステル、ソルビトールポリエチレンオキサイド脂肪酸エステル、ペンタエリスリトールポリエチレンオキサイド脂肪酸エステル、ひまし油ポリエチレンオキサイド等のポリエチレンオキサイドエステル系界面活性剤等が挙げられる。
上記ノニオン系界面活性剤とアニオン系界面活性剤を併用することもできる。さらに公知のカチオン系界面活性剤、両性系界面活性剤を用いることもできる。
清浄剤としては、アルカリ金属またはアルカリ土類金属スルホネート、アルカリ金属またはアルカリ土類金属サルシレート、アルカリ金属またはアルカリ土類金属フェネート、脂肪酸石けん等が挙げられる。
分散剤としては、アルケニルコハク酸イミド、非イオン系界面活性剤等が挙げられる。
酸化防止剤としては、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール(DBPC)等のフェノール化合物、4,4‘メチレンビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)等のビスフェノール化合物などが挙げられる。
防腐剤としては、フェノール系、トリアジン系又はイソチアゾリン系等が代表的であるが、具体的には、フェノール系としては、o−フェニルフェノール、Na−o−フェニルフェノール、2,3,4,6−テトラクロロフェノール等が挙げられる。トリアジン系としては、ヘキサヒドロ−1,3,5−トリス(2−ヒドロキシエチル)−1,3,5−トリアジン等が挙げられる。イソチアゾリン系としては、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−メチル−イソチアゾリン−3−オン等が挙げられる。
消泡剤としては、シリコーンのエマルション、高級アルコール、金属石けん、エチレン−プロピレンコポリマー等を挙げることができる。
ポリエステル樹脂のジカルボン酸成分はテレフタル酸を主成分とし、ジオール成分は、エチレングリコールを主成分とする。そして、ポリエステル樹脂層の加工性と強度のバランスから、共重合成分として、8mol%以上20mol%以下のイソフタル酸成分を含有することが好ましい。また、結晶化温度は120〜160℃であることが好ましい。
共重合成分比率が低い場合、分子が配向し易く、加工度が高くなると、フィルム剥離が発生したり、缶高さ方向に平行な亀裂(破断)が生じる傾向にある。また、加工後の缶体に熱処理を施した場合も同様に配向が進む。配向のし難さの点からは、共重合成分の比率は高いほど良いが、20mol%を超えるとフィルムコストが高くなるため経済性が劣る他、フィルムが柔軟になり傷付き性や耐薬品性が低下する可能性がある。
結晶化温度については、120℃より低いと非常に結晶化しやすいため高加工度の加工ではフィルム樹脂にクラックやピンホールが発生する場合がある。一方、160℃より高い場合は結晶化スピードが非常に遅いため、150℃以上の熱処理でも十分に結晶化せずフィルムの強度や耐久性が損なわれる場合がある。
さらに、樹脂層中には顔料や滑剤、安定剤などの添加剤を加えて用いても良いし、他の機能を有する樹脂層を上層または下地鋼板との中間層に配置して2層以上の樹脂層にしても良い。樹脂層の厚みについては、5μm以上50μm以下のものが好適に使用できる。
本発明におけるラミネート金属板は、前述した金属板に前述したポリエステル樹脂層を両面に有する。金属板への樹脂のラミネート方法は特に限定されない。2軸延伸フィルム、あるいは無延伸フィルムを熱圧着させる熱圧着法、Tダイなどを用いて金属板上に直接樹脂層を形成させる押し出し法など適宜選択することができる。さらに、ポリエステルウレタン系、飽和ポリエステル系等の接着剤を使用して、ポリエステル樹脂フィルムを下地金属板に貼り合わせることも可能であり、いずれの方法でも十分な効果が得られることが確認されているが、特に熱圧着法が、下地金属との密着性にも優れ、また接着剤を必要としない等の理由で経済的にも有利である。
DIプレス装置での成形後は、洗浄すること無しにそのまま乾燥処理を行って使用することもできるが、洗浄して使用する場合は水による洗浄で十分である。洗浄水に界面活性剤や防錆剤等の添加剤を添加して、洗浄性をさらに高めることや腐食の抑制を行うことも可能である。
また、その後に乾燥とフィルムの密着性向上のために60℃以上樹脂層融点以下での乾燥処理を行うことが好ましく、さらに好ましくは200℃以上で乾燥処理することが好ましい。
厚さ0.20mmのテンパー度T3のクロムめっき鋼板(金属Cr層:120mg/m2、Cr酸化物層:金属Cr換算で10mg/m2)を下地原板として用い、この原板に対して、2軸延伸法で作製された厚さ25μmのイソフタル酸10%共重合ポリエチレンテレフタレートフィルムを、240℃に加熱した鋼板上にニップロールを用いて圧着し、その後1秒以内に水冷、乾燥することにより、ラミネートDI缶用ラミネート鋼板を作製した。
上記により得られたラミネート鋼板を用いて、以下に示す条件によりDI成形して缶を成形した。また、DI成形後に、ストリッピング性、DI成形性(成形後の缶外面フィルム健全性)、耐食性(缶内面の健全性)を、以下に述べる性能試験によって評価した。なお、上記DI成形性、上記耐食性の評価については、DI成形で作られたDI缶に対し、50℃のイオン交換水で2分間スプレーして表面を洗浄し、次いで、200℃の乾燥炉で30秒間乾燥した後に、下記の試験を行った。得られた結果を表1に示す。
DI成形は、まずラミネート鋼板の両面に融点45℃のパラフィンワックスを50mg/m2塗布した後に、123mmφのブランクを打ち抜き、そのブランクを市販のカッピングプレスで、内径71mmφ、高さ36mmのカップに絞り成形した。次いでこのカップを市販のDIプレス装置に装入して、ポンチスピード200mm/s、ストローク560mmで、再絞り加工及び3段階のアイアニング加工(それぞれのリダクション20%、19%、23%)を行い、最終的に缶内径52mm、缶高さ90mmの缶を成形した。なお、DI成形中には、表1に示す組成のクーラントを50℃の温度で循環させた。また、表1に記載のクーラントは水としての水道水を使用した。
DI成形時に、成形された缶体からポンチが引抜かれる際に、缶体の開口端がストリッパーにひっかかり缶の開口部端が歪む現象を、下記のように評価した。
(評価)
開口端に発生した歪みがトリミング部にまで達する:×
開口端に歪みが発生するが、その歪みがトリミング部にまで達しない:△
開口端に歪みが発生するが、その歪みが開口端の耳の部分に留まる:○
開口端に歪み無し:◎
(2)DI成形性(成形後の缶外面フィルム健全性)
成形後の缶外面フィルムの健全性(フィルム欠陥の少ないものが良好)により評価を行った。洗浄、乾燥後のDI缶について、DI缶の鋼板に通電できるように缶口にやすりで傷をつけた後に、電解液(NaCl1%溶液、温度25℃)を入れた容器(DI缶よりやや大きい)にDI缶を、底を下にして入れて缶の外面だけが電解液に接するようにした。その後缶体と電解液間に6.2Vの電圧を付与した時に測定される電流値に応じて下記のように評価した。
(評価)
5mA超:×
0.5mA超、5mA以下:△
0.05mA超、0.5mA以下:○
0.05mA以下:◎
(3)耐食性(缶内面の健全性)
缶内面フィルムの健全性(フィルム欠陥の少ないものが良好)については、洗浄、乾燥後のDI缶について、DI缶の鋼板に通電できるように、やすりで缶口に傷をつけた後に、缶内に電解液(NaCl1%溶液、温度25℃)を注ぎ缶口まで満たし、その後缶体と電解液間に6.2Vの電圧を付与した。この時測定される電流値に応じて下記のように評価した。
(評価)
1mA超:×
0.1mA超、1mA以下:△
0.01mA超、0.1mA以下:○
0.01mA以下:◎
Claims (4)
- pHが6.5〜12である、アミノ酸およびポリペプチドの中から選ばれる1種以上を合計で0.03〜1質量%含み、50℃におけるpHが6〜8であるラミネート金属板DI成形用水性クーラント。
ただし、前記pHが6.5〜12である、アミノ酸およびポリペプチドとは、水溶液中で合計で0.03〜1質量%となるようにアミノ酸およびポリペプチドの中から選ばれる1種以上を溶解した時の50℃でのpHが6.5〜12である。 - 前記アミノ酸は、ヒスチジン、アルギニン、リシン、オキシリシン、テアニンから選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項1に記載のラミネート金属板DI成形用水性クーラント。
- 前記ポリペプチドは、ヒスチジン、アルギニン、リシン、オキシリシンから選ばれる1種以上のアミノ酸を40質量%以上含むことを特徴とする請求項1または2に記載のラミネート金属板DI成形用水性クーラント。
- 更に、防錆剤、油性剤、界面活性剤、清浄剤、分散剤、酸化防止剤、防腐剤、消泡剤の中から選ばれる1種以上を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のラミネート金属板DI成形用水性クーラント。
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