JP2009051081A - 液滴吐出ヘッド、一体型液滴吐出ヘッドユニット及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】インクの着弾ズレやインクミストを防止できる液滴吐出ヘッドまたは一体型液滴吐出ヘッドユニットを提供し、さらに該液滴吐出ヘッドまたは一体型液滴吐出ヘッドユニットを用いて高品位な液滴吐出記録装置とした画像形成装置を提供する。
【解決手段】液滴を吐出する複数のノズル孔5が並べて配列されたノズル列が、前記ノズルの並び方向と交差する方向に複数並べて配列されたノズル面(ノズル板4)を有する液滴吐出ヘッドにおいて、前記ノズル板4と前記液滴が着弾する面とで挟まれた空間に液滴が着弾する方向に気流を発生させる、気流発生孔8、チャンバー11、気流発生装置14からなる気流発生機構を装備している。
【選択図】図5

Description

本発明は、液滴吐出ヘッド、一体型液滴吐出ヘッドユニット及び該液滴吐出ヘッド、一体型液滴吐出ヘッドユニットを用いたインクジェット記録装置であるプリンタ、ファックス、プロッタなどの画像形成装置に関するものである。
液滴吐出ヘッドとしては、例えば液体レジストを液滴として吐出する液滴吐出ヘッド、DNAの試料を液滴として吐出する液滴吐出ヘッド、インクを液滴として吐出する液滴吐出ヘッド等がある。この中でプリンタ、ファクシミリ、複写装置、プロッタ等の画像記録装置(画像形成装置)として用いるインクジェット記録装置は、インク滴を吐出するノズルと、このノズルが連通する個別液室(インク流路、吐出室、加圧液室、流路とも称される。)と、この液室内のインクを加圧するための駆動手段(圧力発生手段)とを備えた液滴吐出ヘッドとしてのインクジェットヘッドを搭載したものである。以下では上記インクジェットヘッドを中心に説明をする。
インクジェットヘッドとしては、駆動手段が圧電素子(以下「圧電式」と言う。)によるもの(特許文献1)、静電気力(以下「静電式」と言う。)によるもの(特許文献2)、及び気泡圧力(以下「バブル式」と言う。)によるもの(特許文献3)などがある。
これらのバブル式、圧電式、静電式何れの駆動手段を用いた場合においても、インクジェットプリンターは近年、ますます高画質、高速、高信頼性の印刷の要求が強まっている。特にオフィス用途における高速印字の要求は高くこれに対しては、ヘッドが往復運動をする現在主流のシリアル方式ではなく、ヘッドを動かすことなく高速印字が可能なライン方式が有効であり現在、各社で開発が進められている。
ライン方式におけるヘッドとしては、主走査方向印字範囲を一つのヘッドでカバーする長尺ヘッド配置型と、小型ヘッドを必要数並べて主走査方向印字範囲をカバーする分割配置型とに大別できる。前者においては部品点数が少なくヘッドの組み立て時間が短縮できるメリットがある反面、各部品が細長くなるため反りなどの部品単位での寸法精度課題があり、また例えば1ビットのみの不具合でヘッド全体が不良品となれば損失が大きくなるというデメリットがある。これに対し後者はヘッドを高精度に並べる技術が必要でありまた、並べたヘッドの個々の特性を1つのヘッドとして調和させる必要があるなどの課題はあるが、反面、現状の量産技術が確立された小型ヘッドを用いることができるため部品単体としての課題が少ないことまた例えば不良ビットがあればその部分のヘッドのみを交換することで対応が可能といったメリットもある。
このようにライン方式のインクジェットヘッドには、その方式によりそれぞれの特徴があるが、何れの方式においてもヘッドとして長尺となるためヘッド回りの環境の均一化が重要となる。すなわち、現状の小型ヘッドにおいても例えば全チャンネル吐出時においては、各ノズルからのインクの吐出に周囲の空気が引きずられノズル板近傍の空間は減圧傾向となるため周囲からの空気が気流となってこの減圧空間に流れ込み、これにより吐出されたインクが曲って着弾位置にずれが発生することが知られているが、この減圧状態の発生はノズル数やインク吐出スピードに比例するため高速印字を狙うラインヘッドにおいては特にその影響が大きい。
従って、ラインヘッドにおいてはヘッド周辺の環境を均一にすることが印字品質を向上させるうえで重要な課題となっている。これはラインヘッドのみ限らず現状のシリアル方式のヘッドで高速印字を実現しようとした場合にも同様の課題が発生することになる。また、印字の高速化、高精細化に伴いインク滴の微細化も進んでおり、微細なインク滴が印字紙面に着弾できずミストとなってヘッド周辺に漂うことでヘッドを汚しこれがヘッド故障の原因となることも課題となってきている。
これらの課題に対する対策として、例えば特許文献4においては、ヘッド前方からノズル面に連通する孔を設け移動時にヘッドにヘッド前方からの空気を取り込みこれをノズル面に排出することでヘッド移動時のミストの巻き上げ防止を図ることを提案している。
また、特許文献5においては、ヘッド近傍にダクトを設けヘッド回りの空気を吸い込むことでインクミストを除去することを提案している。更に特許文献6においては、ノズル孔外周に凸部を設けることで減圧の発生による空気の流れ込みを軽減することで着弾ズレを防止することを提案している。
特公平2−51734号公報 特開平5−50601号公報 特公昭61−59911号公報 特開2002−273859号公報 特開2005−271314号公報 特開2004−216774号公報
しかしながら、特許文献4においては、ヘッド全体への均一な空気供給ではないので逆にノズル面と印字紙面間の圧力バランスが不安定となり、着弾ズレが発生することが予想される。また、特許文献5においても同様にノズル面全体から見ると圧力の不均一により着弾ズレが発生する恐れがある。また、特許文献6においてはヘッド長手方向近傍以外においては空気の流れ込みに対する防止効果はなく、またミスト対策としての効果はなく十分な対策と言い難かった。
本発明は、以上の従来技術における問題に鑑みてなされたものであり、液滴吐出ヘッドにおけるノズル面近傍、一体型液滴吐出ヘッドユニットにおけるノズルユニット面近傍の環境を均一化することで、これによりインクの着弾ズレやインクミストを防止できる液滴吐出ヘッドまたは一体型液滴吐出ヘッドユニットを提供し、さらに該液滴吐出ヘッドまたは一体型液滴吐出ヘッドユニットを用いて高品位な液滴吐出記録装置とした画像形成装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために提供する本発明は、以下の通りである。
(1) 液滴を吐出する複数のノズルが並べて配列されたノズル列が、前記ノズルの並び方向と交差する方向に複数並べて配列されたノズル面を有する液滴吐出ヘッドにおいて、前記ノズル面と前記液滴が着弾する面とで挟まれた空間に液滴が着弾する方向に気流を発生させる気流発生機構を装備していることを特徴とする液滴吐出ヘッド。
(2) 前記(1)に記載の液滴吐出ヘッドにおいて、前記気流発生機構は、気流発生部と、該気流発生部に連通しているチャンバーと、該チャンバーからノズル面に連通し該ノズル面で開口している気流発生孔とからなることを特徴とする液滴吐出ヘッド。
(3) 前記(2)に記載の液滴吐出ヘッドにおいて、前記気流発生孔は、少なくとも前記ノズル面の最外周のノズル列の両サイドに配置されていることを特徴とする液滴吐出ヘッド。
(4) 前記(2)に記載の液滴吐出ヘッドにおいて、前記チャンバーは、前記ノズル面の直上に設けられていることを特徴とする液滴吐出ヘッド。
(5) 前記(1)〜(4)のいずれかに記載の液滴吐出ヘッドにおいて、前記気流は空気の流れであることを特徴とする液滴吐出ヘッド。
(6) 前記(1)〜(5)のいずれかに記載の液滴吐出ヘッドにおいて、前記ノズルから液滴を吐出させる圧力を発生する圧力発生手段は、前記ノズルの直上に設けられていることを特徴とする液滴吐出ヘッド。
(7) 前記(6)に記載の液滴吐出ヘッドにおいて、前記圧力発生手段がサーマル式または圧電式であることを特徴とする液滴吐出ヘッド。
(8) 前記(1)〜(7)のいずれかに記載の液滴吐出ヘッドにおいて、前記液滴となる液体を供給する液体収容手段が一体に設けられていることを特徴する液滴吐出ヘッド。
(9) 液滴を吐出する複数のノズルが並べて配列されたノズル列が設けられたノズル面を有する液滴吐出ヘッドを複数個一体に形成した一体型液滴吐出ヘッドユニットにおいて、気流発生部と、該気流発生部に連通するチャンバーと、該チャンバーから前記液滴吐出ヘッドそれぞれのノズル面が配列されてなるノズルユニット面に連通し該ノズルユニット面で開口している気流発生孔と、からなり、前記ノズルユニット面と前記液滴が着弾する面とで挟まれた空間に該液滴が着弾する方向に気流を発生させる気流発生機構を有することを特徴とする一体型液滴吐出ヘッドユニット。
(10) 前記(9)に記載の一体型液滴吐出ヘッドユニットにおいて、前記気流発生孔は、前記ノズルユニット面の隣り合うノズル面の間に設けられることを特徴とする一体型液滴吐出ヘッドユニット。
(11) 前記(9)に記載の一体型液滴吐出ヘッドユニットにおいて、前記気流発生孔は、少なくとも前記ノズルユニット面の最外周のノズル面の両サイドに設けられることを特徴とする一体型液滴吐出ヘッドユニット。
(12) 前記(9)〜(11)のいずれかに記載の一体型液滴吐出ヘッドユニットにおいて、前記液滴を吐出するための圧力発生手段がサーマル式、圧電式、静電式のいずれかの方式であることを特徴とする一体型液滴吐出ヘッドユニット。
(13) 液滴を吐出させて画像を形成する画像形成装置において、前記(1)〜(8)のいずれかに記載の液滴吐出ヘッド又は前記(9)〜(12)のいずれかに記載の一体型液滴吐出ヘッドユニットを備えていることを特徴とする画像形成装置。
本発明の効果として、請求項1の発明によれば、前記ノズル面と前記液滴が着弾する面とで挟まれた空間は液滴が飛翔する方向に一様な気体の流れが形成されこれにより全チャンネル吐出時においてもノズル面と印字紙面間に形成される空間は減圧されることがないため、インクの着弾ズレがなく且つ紙面に着弾しないミストの発生を抑えることができ高品質な印字が可能となる。
請求項2の発明によれば、気流発生部より発生した気流はチャンバー内に蓄積・加圧されるため、気流発生部に変動が発生した場合でもその変動を吸収し、一様な状態で気流発生孔を通してノズル面へ供給されるため安定した気流を発生させることができ、着弾ズレのない高品質な印字が可能となる。
請求項3の発明によれば、気流は全てのノズル孔の周辺に均一に供給されるため全チャンネル液滴吐出時にはノズル面最外周のノズルにおいても液滴吐出による大気圧の影響を受けることがなく、全てのノズルにおいて着弾ズレのない高品質な印字が可能となる。
請求項4の発明によれば、チャンバーに蓄積された気流は最短距離でノズル面全体に供給されるため安定した気流を発生させることができ高品質な印字が可能となる。
請求項5の発明によれば、気流は空気を使用するため複雑な機構を構築する必要がなく低コストで必要な気流を発生させることができ着弾ズレのない高品質、低コストな印字が可能となる。
請求項6の発明によれば、シンプルな構造で液滴を加圧しノズル孔より液滴を吐出することができるため低コストな印字が可能となる。
請求項7の発明によれば、圧力発生手段がバブル方式、圧電方式いずれの場合でも、全チャンネル液滴吐出時においてもノズル表面と印刷紙との間に形成される空間は安定した気流に満たされているので、ヘッド外周からの影響を受けることなく、着弾ズレのない高品質な印字が可能となる。
請求項8の発明によれば、液体収容手段が一体に設けられているので、生産性に優れるとともに、高信頼、高画質、高速記録の能力を有するものとすることができる。
請求項9の発明によれば、一体型液滴吐出ヘッドユニットとして全チャンネル液滴吐出時においてもノズル表面と印刷紙との間に形成される空間は安定した気流に満たされているので、ヘッド外周からの影響を受けることなく、着弾ズレのない高品質な印字が可能となる。
請求項10の発明によれば、一体型液滴吐出ヘッドユニットにおいて、気流は全てのノズル孔の周辺に均一に供給されるため全チャンネル液滴吐出時にはノズルユニット面最外周のノズル面においても液滴吐出による大気圧の影響を受けることがなく、全てのノズルにおいて着弾ズレのない高品質な印字が可能となる。
請求項11の発明によれば、一体型液滴吐出ヘッドユニットにおいて、気流は全てのノズル孔の周辺に均一に供給されるため全チャンネル液滴吐出時にはノズルユニット面最外周のノズル面においても液滴吐出による大気圧の影響を受けることがなく、全てのノズルにおいて着弾ズレのない高品質な印字が可能となる。
請求項12の発明によれば、圧力発生手段がサーマル式、圧電式、静電式のいずれの場合でも、全チャンネル液滴吐出時においてもノズル表面と印刷紙との間に形成される空間は安定した気流に満たされているので、ヘッド外周からの影響を受けることなく、着弾ズレのない高品質な印字が可能となる。
請求項13の発明によれば、本発明の液滴吐出ヘッドあるいは本発明の一体型液滴吐出ユニットを有しているので生産性に優れるとともに、高信頼、高画質、高速記録の能力を有するインクジェット記録装置としての画像形成装置を提供することができる。
以下に、本発明に係る液滴吐出ヘッドの構成について説明する。
まず、本発明に係る液滴吐出ヘッドのノズル板においてノズル孔をレーザを用いて形成する方法について図1を用いて説明する。
レーザ加工には大別して2つのタイプがあり、本発明ではいずれのタイプも用いることができる。1つは、レーザを光学系で絞り込み、ノズル板上に焦点を当てて1孔1孔穿孔するタイプである。もう1つはマスクMを使用して多くのノズル孔5を一度に形成するタイプである。前者は1点ずつ穿孔箇所を移動する際に時間がかかるため、後者の方が加工効率、つまり生産コストに優れている。後者はさらに2つのタイプに分けることができる。1つは図1に示すようなマスクMをノズル板4に密着させるタイプであり、もう1つはマスクとノズル板の間にレンズを介在させるタイプ(以下、レンズ介在型と言う)である。
前者の密着型は、マスクとノズル板の密着度によって光の干渉度合いが変わってしまう。密着度が1つのノズル板上でばらつく場合、穿孔されるノズルの形状、大きさがばらつくことになり、ひいてはインク吐出量のばらつきにつながってしまう。その点、後者のレンズ介在型はマスクの密着度に依存することなく、均一なノズル穿孔ができる点で最も優れた方式である。
レーザの光源としてはいくつかあるが、エキシマレーザであることが好ましい。YAGレーザでは穴が開くもののエッジ面が荒れ、また赤外線であるCO2レーザでは穴の周囲にクレーターを生じるという欠点を有しており、これらのレーザ加工はいわゆるレーザ熱加工であって、光エネルギーを熱エネルギーに変換することにより加工を行うため、加工形状を崩しやすく微細な加工を行うことは困難である。これに対し、エキシマレーザによるレーザブレーション加工は、炭素原子の共有結合を切断する光化学反応によって昇華エッチングを行うものであるため、加工形状を崩しにくく、非常に高精度の加工が行えるものである。ここで、レーザブレーション加工方法とは、液相状態を介することなくレーザにより昇華加工を行う方法を意味するものである。
以上の方法により、図2に示すノズル孔5が形成されたノズル板4が完成する。なお、図示していないが、本発明の液滴吐出ヘッドにおけるノズル板に形成される気流発生孔も同様の方法で形成する。
次に、本発明に係る液滴吐出ヘッドの第1の実施の形態について説明する。
図3は、本発明に係る液滴吐出ヘッドの第1の実施の形態の模式図である。図3(a)はノズル面から見た正面図、(b)は図3(a)のA−A断面図、(c)は図3(a)のB−B断面図である。図3において、それぞれベース1、アクチュエータ基板2、液室形成部材3、ノズル板4、ノズル孔5、ノズル列5L、アクチュエータ基板2のインク供給孔6、ヒーター7、ノズル面に形成されチャンバーへ連通する気流発生孔8、液体供給ライン9、共通液室10、チャンバー11、チャンバー構成部材12、ベースのインク供給孔13、気流発生装置14、液滴吐出ヘッド部15を示す。
本発明に係る液滴吐出ヘッドは、液滴を吐出する複数のノズル5が並べて配列されたノズル列5L(図3(a)では図中上下方向にノズル5が12個配列されたもの)が、前記ノズル5の並び方向と交差する方向に複数並べて配列された(図3(a)ではノズル列5Lが図中左右方向に6列配列されている。)ノズル面となるノズル板4を有するとともに、前記ノズル面と前記液滴が着弾する面とで挟まれた空間に液滴が着弾する方向に気流を発生させる気流発生機構を装備していることを特徴とする。
ここで、気流発生機構は、空気の流れである気流を発生する気流発生部の一態様である気流発生装置14と、気流発生装置14に連通しているチャンバー11と、チャンバー11からノズル面に連通し該ノズル面で開口している気流発生孔8とからなる。
また、気流発生孔8は、少なくとも前記ノズル面の最外周のノズル列5Lの両サイドに配置されていることが好ましい。図3(a)では、すべてのノズル列5Lの両サイド(図中左右両側)に気流発生孔8が配置されている。
また、チャンバー11は、前記ノズル面の直上に設けられており、チャンバー11の気流はベース1の孔、アクチュエータ基板2の孔、液室形成部材3の孔を通って最短距離でノズル面の気流発生孔8に送られる構造となっている。
また、本実施の形態では、ノズル5から液滴を吐出させる圧力を発生する圧力発生手段は、サーマル式(バブル式)であり、ノズル5の直上に設けられている(図示せず)。ここでは、圧力発生手段で発生させた圧力とともに液体が液体供給ライン9、共通液室10、ベースのインク供給孔13、アクチュエータ基板2のインク供給孔6、液室形成部材3で囲まれる空間(液室パターン214)を通って、ノズル5から液滴として吐出される。
つぎに、本実施の形態(圧力発生手段がサーマル式(バブル式))の液滴吐出ヘッドの製造手順を、図3及び図4を用いて説明する。図4は、本発明に係る液滴吐出ヘッドの製造方法のうちアクチュエータ基板形成工程及び流路形成工程及びアクチュエータ基板と流路部材とノズル板との組み立て工程における図3(a)の断面A-Aの状態を示している。
(S11) まず、図4(a)に示すようにSi基板201上にヒーターの熱を効率よくインクに伝えるための蓄熱層として熱酸化膜202を膜厚1〜3μm程度で形成し、次に電子ビーム蒸着やスパッタ法などによりヒーターとなる発熱抵抗層203を0.3〜1μm程度で成膜する。発熱抵抗層材料としては、HfB2、ZrB2等の金属ホウ化物が特性がよく一般的に使用されるが、その他の材料でも通電されることによって所望の熱が発生するものであればよい。この発熱抵抗層203の上にAlやCu等の低抵抗配線材料層204を膜厚0.3〜1μm程度で発熱抵抗層203と同様に電子ビーム蒸着やスパッタ法などにより成膜する。
(S12) 次に、図4(b)に示すように、リソグラフィ及びエッチング技術により低抵抗配線材料層204及び発熱抵抗層203から所望の配線パターン205を形成し、更に図4(c)に示すように、再度リソグラフィ及びエッチング技術により配線パターン205上の低抵抗配線材料層を所望のヒーター形状にパターニングし、ヒーター206を形成する。なお、前記に示した低抵抗配線材料層は断面に現れないので図示していない。
(S13) 次に、図4(d)に示すように、膜厚0.5〜3μm程度のSiO等の耐インク層207、及びインクの消泡時に発生するキャビテーションに耐えるための耐キャビテーション層208として膜厚0.5〜1μm程度のTa等をスパッタ等により成膜する。
(S14) 次に、図4(e)に示すように、耐キャビテーション層208上にレジストパターンRを形成し、このレジストパターンをマスクに耐キャビテーション層208及び耐インク層207についてメタルドライエッチング装置にてドライエッチングを行い開口する。更に同じ位置にて酸化膜ドライエッチ装置により熱酸化膜202のドライエッチングを行う。これにより、インク供給孔となる孔209及びチャンバーへの連通孔となる孔210が形成され、Si基板201が露出する。
(S15) 次に、図4(f)に示すように、ICPドライエッチング装置を用いて、孔209,210で露出しているSi基板201を貫通エッチングすることで、Si基板201にインク供給孔6となる孔211及びチャンバーへの連通孔となる孔212が形成される。ICPエッチャーのエッチングではエッチングステップとデポジットプロセス(デポプロセス)を交互に切り替えて行ない側壁を守りながらエッチングを進行させるボッシュプロセスを使用することが有効である。具体的にはエッチングステップにおいては圧力100〜200mTorr、コイルパワー2000〜3000W、1サイクルエッチング時間7〜10s、SF6流量300〜500sccm、プラテンパワー60〜100W、デポステップにおいては圧力20〜50mTorr、コイルパワー1800〜2500W、1サイクルデポ時間3〜5s、C48流量100〜200sccmのエッチング条件で良好な形状を得ることができる。
(S16) 次に、図4(g)に示すように、レジストR除去後、耐インク性をもつ膜、例えばポリパラキシリレン等を蒸着装置にて蒸着する。これによりICPエッチング部においても耐インク性のある膜213の成膜が完成する。
(S17) 次に、図4(h)に示すように、耐キャビテーション層208上の膜213にドライフィルムレジストを貼りリソグラフィ技術によりエッチングして液室形成部材3及び該液室形成部材3で囲まれる空間である液室パターン214を形成する。次に、図4(i)に示すように図3に示すノズル板4を接着する。これによりバブル方式の圧力発生機構を有し、アクチュエータ基板2、液室形成部材3、ノズル板4からなる液滴吐出ヘッド部15が完成する。
次に、液滴吐出ヘッド部15に形成される気流発生機構について、図3(b)、(c)の断面図A-A及び断面図B-Bを用いて説明する。前述のように完成した液滴吐出ヘッド部15にベース1、共通液室10、液体供給ライン9を組み立て、更に共通液室10が装着された側のベース1を覆う構造であるチャンバー構成部材12を形成する。これによりノズル5から液体供給ライン9に通じる液体経路が完成する。
またチャンバー構成部材12とベース1とで囲まれた空間はチャンバー11となり、該チャンバー11に気流発生装置14の一端を接続する。気流発生装置14としてはモータ回転を利用したフィン、ダイヤフラムポンプと気流が通るダクトの組合せなどが挙げられるが、それ以外の機構であっても問題ないことは言うまでもない。また気流発生装置14のもう一端は大気に開放する。これでノズル板4に形成された気流発生孔8からチャンバー11を経由して気流発生装置14へ連通する気流発生機構が出来上がる。
以上で、気流発生機構を有したバブル方式の液滴吐出ヘッドの完成となる。
図5に、ノズル面と液滴が着弾する面(印字紙面)とで挟まれた空間における液滴の飛翔状態を示す。図5(a)は従来の液滴吐出ヘッドの場合であり、図5(b)は本発明の液滴吐出ヘッドの場合を示している。
まず図5(a)では、例えば全チャネル吐出時に液滴に周囲の空気が引っ張られ、ノズル面と印字紙面間に減圧が生じることにより、液滴が印字幅の中央方向に引き寄せられる気流が生じて着弾ズレが発生する。また、この気流により液滴のミストの飛散が起こり、ヘッドを汚してしまう。
これに対して、図5(b)の本発明では、気流発生装置14によりチャンバー11内に送り込まれた空気は、チャンバー内で大気圧より高い安定した圧力に保持され、この圧力によりノズル面に形成された気流発生孔8から安定した気流が印字紙面方向に発生する。これにより全チャネル吐出時に液滴に周囲の空気が引っ張られても、気流発生機構の気流によりノズル面と印字紙面間に十分な大気が供給されるため当該空間の減圧は発生せず着弾ズレのない高品位の印字が可能となる。さらに、印字紙面に届かなかった細かなミストも該気流により印字紙面に運ばれるのでミストによるヘッドの汚れやこの汚れに起因する不具合の発生も防止することができる。また、ノズル面に設置された気流発生孔8を、少なくとも最外周のノズル列5Lの両サイド(外側と内側の両方)に配置することでノズル面全体が安定した気流で満たされることになり、最外周のノズル列5Lにおいても更に安定した着弾ズレのない液滴吐出を行うことができる。
つぎに、本発明に係る液滴吐出ヘッドの第2の実施の形態について説明する。ここでは、圧力発生手段を圧電方式とした場合の実施の形態を示す。
図6は、本発明に係る液滴吐出ヘッドの第2の実施の形態の模式図である。図6(a)はノズル面から見た正面図、(b)は図6(a)のA−A断面図である。図6において、それぞれ液体供給ライン9、共通液室10、チャンバー11、チャンバー構成部材12、気流発生装置14、ベース21、振動板22、流路板23、ノズル板24、ノズル孔25、ノズル列25L、流路板23の加圧液室26、ノズル面に形成されチャンバーへ連通する気流発生孔28、液滴吐出ヘッド部29、圧電素子30、圧電層31、内部電極層32、個別電極33、共通電極34、FPCケーブル35を示す。
本発明に係る液滴吐出ヘッドは、液滴を吐出する複数のノズル25が並べて配列されたノズル列5L(図6(a)では図中上下方向のノズル孔25の列)が、前記ノズル孔25の並び方向と交差する方向に複数並べて配列された(図6(a)ではノズル列25Lが図中左右方向に2列配列されている。)ノズル面となるノズル板24を有するとともに、前記ノズル面と前記液滴が着弾する面とで挟まれた空間に液滴が着弾する方向に気流を発生させる気流発生機構を装備していることを特徴とする。
ここで、気流発生機構は、空気の流れである気流を発生する気流発生部の一態様である気流発生装置14と、気流発生装置14に連通しているチャンバー11と、チャンバー11からノズル面に連通し該ノズル面で開口している気流発生孔28とからなる。
また、気流発生孔28は、少なくとも前記ノズル面の最外周のノズル列25Lの両サイドに配置されていることが好ましい。図6(a)では、すべてのノズル列25Lの両サイド(図中左右両側)に気流発生孔28が配置されている。
また、チャンバー11は、前記ノズル面の直上に設けられており、チャンバー11の気流は振動板22の孔、流路板23の孔を通って最短距離でノズル面の気流発生孔28に送られる構造となっている。
ここで、図7を用いて圧電方式での圧力発生手段を用いる場合に個別液室を形成する流路板23の製造手順を説明する。
(S21) 図7(a)に示すように、厚さ400μmのSi基板(ウェハ)401を用意し、その両面に厚さ1μmのシリコン酸化膜402、厚さ0.15μmの厚さのシリコン窒化膜403を形成した。使用するウェハの種類は両面研磨ウェハ、両面未研磨ウェハ、片面未研磨ウェハのいずれを使用してもかまわない。また比抵抗も揃っている必要は無く、例えば本実施形態では比抵抗0.1〜100Ωcmのウェハを使用している。
(S22) 次に、図7(b)に示すように、ノズル孔25の接合面に、ノズル面側連通管パターン404と、接合時の余剰接着剤を流れ込ませる肉抜きパターン405と、基板貫通孔を形成するためのパターン430の形状となるようにレジストのパターニング406を行い、その後パターニング406に従ってシリコン窒化膜403をドライエッチングにてパターニングを行った。この工程では肉抜きパターン405は加圧液室26とほぼ同じ形状にて形成した。なお、この工程で図中には示していないが、余剰接着剤を吸収するスリットを連通管412の周囲に例えば10μm幅で形成する。
(S23) 次に、図7(c)に示すように、連通管部のパターン407及び基板貫通パターン431の形状にシリコン酸化膜402のパターニングを行った。
(S24) 次に、図7(d)に示すように、ウェハ401表裏を反転し、振動板22の接合面側の個別液室パターン408と、振動板22との接合時の余剰接着剤を流れ込ませる肉抜きパターン409と、基板貫通孔を形成するためのパターン432の形状となるようにレジストのパターニング、およびシリコン窒化膜403のみのパターニングを行った。またこの工程で図中には示していないが、余剰接着剤を吸収するスリットを個別液室417間の長辺方向に、例えば10μm幅で形成する。
(S25) 次に、図7(e)に示すように、連通管部のパターン410及び基板貫通孔パターン433の形状にシリコン酸化膜402のパターニングを行った。
(S26) 次に、図7(f)に示すように、ICPドライエッチャーによるシリコンエッチングのためのマスク形成を行い、レジスト411を形成した。この際のレジスト411の膜厚は8μmとしその後、ICPドライエッチャーを使用して連通管形状412及び基板貫通孔434のパターニングを行った。
(S27) その後、図7(g)に示すように、レジスト411を除去して水酸化カリウム水溶液によりシリコンの異方性エッチングを行って、Si基板(ウェハ)401を貫通する連通管413及び基板貫通孔435を形成した。
(S28) 次に、図7(h)に示すように、加圧液室部414および振動板接合時の肉抜き部415,416のシリコン酸化膜402をウェットエッチングにて除去を行った。
(S29) その後、図7(i)に示すように、個別液室部417、ノズル接合面の疑似液室部418、余剰接着剤吸収用の肉に基部419をシリコンの異方性エッチングにより形成した。個別液室26の形成時には、個別液室26よりも断面積の小さい液体供給路420も同時に形成した。個別液室部26の形成時のシリコンの異方性エッチングは水酸化カリウム水溶液濃度30%、処理温度85℃で行った。
(S2a) 最後に、図7(j)に示すように、シリコン窒化膜403/シリコン酸化膜402の除去を行い、その後耐インク接液膜としてシリコン酸化膜421を1μmの厚さで形成し、これにより個別液室26のパターンが形成された流路板23が完成する。なお、本実施形態ではノズル接合面と振動板接合面との接合面積がほぼ同じになるように、ノズル接合面の形状は疑似個別液室の形状になるようにパターニングを行うとよい。
また、本実施の形態では、ノズル25から液滴を吐出させる圧力を発生する圧力発生手段は、圧電方式であり、ノズル5の直上に設けられている。この圧電方式の圧力発生手段は、圧電素子30及びこれに接合し電圧を印加するFPCケーブル35で構成される(図6)。圧電素子30は、厚さ10〜50μm/1層のチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)の圧電層31と、厚さ数μm/1層の銀・パラジューム(AgPd)からなる内部電極層32とを交互に積層したものであり、内部電極32を交互に端面の端面電極(外部電極)である個別電極33、共通電極34に電気的に接続したものである。この圧電常数がd33である圧電素子30の伸縮により振動板22を介して加圧液室26を収縮、膨張させるようになっている。圧電素子30に駆動信号が印加され充電が行われると伸長し、また圧電素子30に充電された電荷が放電すると反対方向に収縮するようになっている。
なお、圧電素子部材の一端面の端面電極はハーフカットによるダイシング加工で分割されて個別電極33となり、他端面の端面電極は切り欠き等の加工による制限で分割されずにすべての圧電素子30で導通した共通電極34となる。そして、圧電素子30の個別電極33には駆動信号を与えるために半田接合又はACF(異方導電性膜)接合若しくはワイヤボンディングでFPCケーブル35を接続し、このFPCケーブル35には各圧電素子30に選択的に駆動波形を印加するための駆動回路(ドライバIC)を接続している。また、共通電極34は、圧電素子の端部に電極層を設けて回し込んでFPCケーブル35のグラウンド(GND)電極に接続している。
このように製造したノズル板24、流路板23及び圧電式圧力発生機構を備える液滴吐出ヘッド部29においては、例えば、記録信号に応じて圧電素子30に駆動波形(10〜50Vのパルス電圧)を印加することによって、圧電素子30に積層方向の変位が生起し、振動板22を介して流路板23に形成された個別液室26内のインクが加圧されて圧力が上昇し、ノズル板24に形成されたノズル孔25からインク滴が吐出される。
次に、本発明の液滴吐出ヘッドに形成される気流発生機構を、図6を用いて説明する。
まず、圧電式の液滴吐出ヘッド部29にベース21、共通液室10、液体供給ライン9を組み立て、更にベース21を覆う構造であるチャンバー構成部材12を形成する。これによりノズル孔25から液体供給ライン9に通じる液体経路が完成する。
またチャンバー構成部材12とベース21とで囲まれた空間はチャンバー11を構成し、該チャンバー11に気流発生装置14の一端を接続する。気流発生装置14としてはモータ回転を利用したフィン、ダイヤフラムポンプなどが挙げられるがそれ以外の機構であっても問題ないことは言うまでもない。また気流発生装置14のもう一端は大気に開放する。これでノズル板24に形成された気流発生孔28からチャンバー11を経由して気流発生装置14へ連通する気流機構が出来上がる。
以上で、気流発生機構を有した圧電方式の液滴吐出ヘッドの完成となる。
本実施形態の液滴吐出ヘッドにおいても第1の実施の形態と同様の効果が得られる。すなわち、図6の液滴吐出ヘッドでは、気流発生装置14によりチャンバー11内に送り込まれた空気は、チャンバー内で大気圧より高い安定した圧力に保持され、この圧力によりノズル面に形成された気流発生孔28から安定した気流が印字紙面方向に発生する。これにより全チャネル吐出時に液滴に周囲の空気が引っ張られても、気流発生機構の気流によりノズル面と印字紙面間に十分な大気が供給されるため当該空間の減圧は発生せず着弾ズレのない高品位の印字が可能となる。さらに、印字紙面に届かなかった細かなミストも該気流により印字紙面に運ばれるのでミストによるヘッドの汚れやこの汚れに起因する不具合の発生も防止することができる。また、ノズル面に設置された気流発生孔28を、少なくとも最外周のノズル列25Lの両サイド(外側と内側の両方)に配置することでノズル面全体が安定した気流で満たされることになり、最外周のノズル列25Lにおいても更に安定した着弾ズレのない液滴吐出を行うことができる。
つぎに、本発明に係る一体型液滴吐出ヘッドユニットについて説明する。
図8は、本発明に係る一体型液滴吐出ヘッドユニットの構成例を示す模式図である。図8(a)はノズル面から見た正面図、(b)は図8(a)のA−A断面図である。図8において、それぞれ一体型液滴吐出ヘッドユニット600、ベース601、液滴吐出ヘッド602、気流発生孔603、チャンバー構成部材604、チャンバー605、気流発生装置606を示す。図8では、液滴吐出ヘッドの主走査方向の動きを不要(ラインヘッド)とするため、小型ヘッド(液滴吐出ヘッド602)を用紙幅の長さまで並べた分割ヘッド配置型の一体型液滴吐出ユニットを示している。
本発明に係る一体型液滴吐出ヘッドユニット600は、液滴を吐出する複数のノズルが並べて配列されたノズル列が設けられたノズル面を有する液滴吐出ヘッド602を複数個一体に形成した一体型液滴吐出ヘッドユニットであって、気流発生部である気流発生装置606と、該気流発生装置606に連通するチャンバー605と、ベース601におけるチャンバー605から液滴吐出ヘッド602それぞれのノズル面が配列されてなるノズルユニット面に連通し該ノズルユニット面で開口している気流発生孔603と、からなり、前記ノズルユニット面と前記液滴が着弾する面607とで挟まれた空間に該液滴が着弾する方向に気流を発生させる気流発生機構を有することを特徴とする。
ここで、気流発生孔603は、前記ノズルユニット面の隣り合う液滴吐出ヘッド602のノズル面の間に設けられることが好ましい。あるいは、気流発生孔603は、少なくとも前記ノズルユニット面の最外周のノズル面の両サイドに設けられることが好ましい。
また、液滴吐出ヘッド602における前記液滴を吐出するための圧力発生手段がサーマル式、圧電式、静電式のいずれかの方式であることが好ましい。
つぎに、図8の一体型液滴吐出ユニットの製造方法について図8を用いて説明する。
まず、前述した本発明の液滴吐出ヘッドである液滴吐出ヘッド602を一つのベース601上に、主走査方向には印字が必要な用紙幅分(図8では12個)、副走査方向には必要数(図8では4列)を配置する。この時、ベース601上には並べられる各液滴吐出ヘッド602の間及び最外周の液滴吐出ヘッド602の外側のスペースにはベース601を貫通する気流発生孔603が形成されている。
次に、前記液滴吐出ヘッド602が配置されたベース601を覆う構造となるチャンバー構成部材604を形成する。これによりチャンバー構成部材604とベース601とで囲まれた空間はチャンバー605を形成し、該チャンバー605に気流発生装置606の一端を接続する。気流発生装置としてはモータ回転を利用したフィン、ダイヤフラムポンプなどが挙げられるがそれ以外の機構であっても問題ないことは言うまでもない。また気流発生装置のもう一端は大気に開放する。これでベース601に形成された気流発生孔603からチャンバー605を経由して気流発生装置606へ連通する気流発生機構が出来上がる。
以上で、バブル式または圧電式の圧力発生手段を持つ気流発生機構を有した分割ヘッド配置型の一体型液滴吐出ユニットの完成となる。
図8の一体型液滴吐出ユニットでは、気流発生装置606によりチャンバー605内に送り込まれた空気は、チャンバー605内で大気圧より高い安定した圧力に保持され、この圧力によりベース601に形成された気流発生孔603から安定した気流が印字紙面607への方向に発生する。これにより全ての液滴吐出ヘッド602からの吐出時に液滴に周囲の空気が引っ張られても、気流発生機構の気流によりノズル面と印字紙面間に十分な大気が供給されるため当該空間の減圧は発生せず着弾ズレのない高品位の印字が可能となる。さらに、印字紙面に届かなかった細かなミストも該気流により印字紙面に運ばれるのでミストによるヘッドの汚れやこの汚れに起因する不具合の発生も防止することができる。また、ノズル面に設置された気流発生孔603を、少なくとも最外周のノズル面の両サイド(外側と内側の両方)に配置することでノズル面全体が安定した気流で満たされることになり、最外周のノズル面においても更に安定した着弾ズレのない液滴吐出を行うことができる。
なお、本実施形態では本発明の液滴吐出ヘッド、すなわち個別に気流発生機構(図示していない)を持つヘッドを並べて一体型としたが、個々のヘッドには該気流発生機構を持たせずに一体型ヘッドユニットとして全体で該気流発生機構を装備する態様でもよい。
図9に、本発明に係る一体型液滴吐出ヘッドユニットの別の構成例を示す。
一体型液滴吐出ヘッドユニット700は、液滴を吐出する複数のノズルが並べて配列されたノズル列が設けられたノズル面を有する液滴吐出ヘッド702を複数個一体に形成した一体型液滴吐出ヘッドユニットであって、気流発生部である気流発生装置606と、該気流発生装置606に連通するチャンバー605と、ベース701におけるチャンバー605から液滴吐出ヘッド702それぞれのノズル面が配列されてなるノズルユニット面に連通し該ノズルユニット面で開口している気流発生孔703と、からなり、前記ノズルユニット面と前記液滴が着弾する面とで挟まれた空間に該液滴が着弾する方向に気流を発生させる気流発生機構を有することを特徴とする。ここで、一体型液滴吐出ヘッドユニット700は、主走査方向長さ分のヘッド長さを持つ長尺の液滴吐出ヘッド702を必要数配置した長尺ヘッド配置型の一体型液滴吐出ヘッドである。
なお、製造方法については基本的に図8に示した一体型液滴吐出ヘッドユニット600と同様であるのでここでは省略する。
図9の一体型液滴吐出ヘッドユニット700では、気流発生装置606によりチャンバー605内に送り込まれた空気は、チャンバー605内で大気圧より高い安定した圧力に保持され、この圧力によりベース701に形成された気流発生孔703から安定した気流が印字紙面への方向に発生する。これにより、図8の一体型液滴吐出ヘッドユニット600と同様の作用効果を奏する。
つぎに、本発明に係る一体型液滴吐出ヘッドユニットにおいて、静電方式の圧力発生機構を設けた場合を説明する。
図10及び図11に、静電方式の圧力発生機構を設けた基板の平面図及びその断面図を示す。なお、図10は、図11中のZで示す階層の平面図である。
図10より、振動板領域44は、分離溝43で隔壁部46から分離されており、その膜構成は下層から絶縁膜55、上部電極極56、膜撓み防止膜57、および樹脂膜58から構成されている。なお、分離溝43は、隔壁部46と振動板領域44で段差が生じないように設計されている。また、振動板領域44の短辺長a、長辺長bは例えば短辺長a:60μm、長辺長b:800μmであり、振動板領域44を静電気力で変位させる為に、電圧を印加できるようになっており、下部電極53aがSi基板51上に絶縁膜52を介して、パターニングされている。
振動板領域44を変位させる為の空隙54aが例えば0.2μm幅で形成されている。この空隙形成には、犠牲層プロセスを用いており、振動板構成膜59に上部電極開口部42を介して犠牲層除去孔41が形成されている。犠牲層除去孔41は、長辺長に等間隔に振動板領域44の短辺長以下の間隔で配置されており、対向する辺の同位置に犠牲層除去孔41が形成されている。このように犠牲層除去孔41を複数配置する事により、効率良く犠牲層をエッチングすることができ空隙54aを形成する事ができる。
インクジェットヘッドの場合、インクを吐出するアクチュエータは細長い長方形であり、この長辺側には隔壁部46を挟んで隣のアクチュエータが並んでいるのが一般的である。犠牲層エッチは、等方性の為、犠牲層中央に犠牲層除去孔41が並んでいる方が犠牲層の除去効率は高い。しかし、振動板の変位領域に犠牲層除去孔41があるとアクチュエータの振動特性に影響を及ぼす可能性がある為、犠牲層除去孔41は振動板長辺端に配置することが好ましい。但し、犠牲層除去孔41は、振動板変位への影響を避ける為、振動領域外に配置する事が好ましい。
犠牲層除去孔41の大きさは、犠牲層エッチの観点からは、大きい方がよいが、犠牲層除去孔41を振動板長辺部に配置する場合、振動板変位領域への影響、隔壁部46の強度の確保、樹脂膜58による犠牲層除去孔41封止の観点からは、小さい方が好ましい。この相反する条件を満たす犠牲層除去孔41の大きさを決める必要がある。しかし、犠牲層の除去性からは、小さい場合、複数の犠牲層除去孔41を多列に配置する等で対応できる為、犠牲層除去孔の封止性で犠牲層除去孔41の大きさは決まる。ここで、樹脂膜58により犠牲層除去孔41を封止する為には、犠牲層除去孔41の振動板平面から見た断面積は10μm以下が望ましい。
次に、静電方式の圧力発生機構を設けた基板の製造工程について、図12を用いて説明する。
(a)厚さ400μmSi基板51上に絶縁膜(熱酸化膜)52を1.6μm形成する。次に下部電極材としてPドープポリシリコン層を0.4μm成膜する。そして、リソエッチ法でPドープポリシリコン層を下部電極53aと隔壁部53bとに分離する。その後、下部電極53aと隔壁部53bの保護膜(CVD酸化膜)45を0.2μm堆積させる。この保護膜45は犠牲層プロセスでの下部電極53aを保護するマスク材、且つ下部電極53aと上部電極56aとの短絡を防止する保護膜として作用する(図12(a))。
(b)次に犠牲層(ノンドープポリシリコン)を空隙間隔となる0.2μmをCVD法で成膜し、リソエッチ法により空隙54aとなる領域(犠牲層54s)と隔壁部54bに分離形成する。電極は配線層として隔壁部54bを用いる場合は、隔壁部54bのみをリソ法でレジストパターニングを行い開口しイオン注入とデンシファイ法を用いて低抵抗化させておく。その後、保護膜(CVD酸化膜)55を0.1μm堆積させる。この保護膜55は、犠牲層プロセスでの上部電極57を保護するマスク材且つ、下部電極53aと上部電極56aとの短絡を防止する保護膜として作用する(図12(b))。
(c)Pドープドポリシリコンを0.2μm堆積させ、リソエッチ法で上部電極56aと隔壁部56bに分離する。この時同時に、犠牲層除去時犠牲層54sと同じ材質の上部電極56aがエッチングされないように保護孔42を、後に形成する犠牲層除去孔41より大きく開口する。次に振動板構成膜59の撓み防止層として窒化膜57をCVD法で0.2μm堆積させる(図12(c))。
(d)リソエッチ法で保護孔42の部分(窒化膜57、保護膜55)に犠牲層除去孔41を形成する(図12(d))。
(e)レジストを除去した後、犠牲層54sと保護膜55,55のエッチレート選択性の高い処理方法、例えばSFの等方性ドライエッチ法や、あるいはXeFドライエッチ法で犠牲層54sを完全除去し、空隙54aを形成する(図12(e))。
(f)次に接液膜としてPBO膜(ポリベンゾオキサゾール)58をスピンコート法で1μm厚形成する。この時犠牲層除去孔41は、PBO膜58で完全に封止される。その後電極配線取りだしパッド部のみリソエッチ法で開口する。なお、接液膜として、PBO膜を例に挙げたが、インクに対して耐腐食性があり、かつ犠牲層除去孔を封止できる膜、例えばポリイミド膜などでもよい。また、PBO膜58のような樹脂膜は、大気中で犠牲層除去孔31を封止できる為、真空装置を用いたPVD法やCVD法で成膜した膜のように空隙が真空封止され、大気暴露することにより空隙内が負圧になり振動板が撓み所望する変位量が得られないというような不具合が生ずることはない。
以上で、静電方式の圧力発生機構を設けた基板が完成する。
この完成した静電方式の圧力発生機構を設けた基板に、本発明の液滴吐出ヘッドの第2の実施の形態で示したノズル板24及び流路板23を接合することにより、静電方式の圧力発生機構を有する液滴吐出ヘッドが完成する。更に完成した静電方式の圧力発生手段を備えた液滴吐出ヘッドを、前述した本発明の一体型液滴吐出ヘッドユニット(図8,図9)と同様の方法で複数個配列し、図8,図9と同様の気流発生機構を装備することで静電方式の圧力発生機構を備えた一体型液滴吐出ヘッドユニットが出来上がる。
この静電方式の圧力発生機構を備えた一体型液滴吐出ヘッドユニットにおいても、気流発生機構により気流発生孔から安定した気流が印字紙面への方向に発生する。これにより、図8,図9の一体型液滴吐出ヘッドユニットと同様の作用効果を奏することができる。
ところで、本発明の液滴吐出ヘッドに対して液体を供給する液体タンクを一体化して液体カートリッジとしてもよい。
図13にその液体カートリッジの外観図を示す。この液体カートリッジは、ノズル孔60等を有する前述した本発明に係る液滴吐出ヘッド61と、この液滴吐出ヘッド61に対して液体を供給する液体タンク62とを一体化したものである。また、図14に液体カートリッジの断面構成を示す。ここでは、図3に示す本発明の第1の実施の形態の液滴吐出ヘッドに、液体タンク62を共通液室10、液体供給ライン9ごとにそれらの直上に搭載した構成となっており、気流発生機構として気流発生装置14からチャンバー11への気流を通すダクトは液体タンク62を避けた配置となっている。
このように液体タンクと一体型となった液滴吐出ヘッドの場合、ヘッドの性能はただちに液体カートリッジ全体の性能につながるので、本発明の液滴吐出ヘッドを使用して前述した本発明の作用効果を得ることにより、高画質、高速の液体カートリッジを達成することができる。
つぎに、本発明に係る画像形成装置について説明する。
本発明に係る画像形成装置は、液滴を吐出させて画像を形成する画像形成装置であって、前述した本発明の液滴吐出ヘッド又は本発明の一体型液滴吐出ヘッドユニットを備えていることを特徴とする。
ここでは、図15及び図16を用いて、本発明の液滴吐出ヘッドを使用した画像形成装置であるインクジェット記録装置を実施例として説明する。なお、図15は同記録装置の斜視説明図、図16は同記録装置の機構部の側面説明図である。
このインクジェット記録装置は、記録装置本体81の内部に主走査方向に移動可能なキャリッジ、キャリッジに搭載した本発明の液滴吐出ヘッドからなる記録ヘッド、記録ヘッドへインクを供給するインクカートリッジ等で構成される印字機構部82等を収納し、装置本体81の下方部には前方側から多数枚の用紙83を積載可能な給紙カセット(或いは給紙トレイでもよい。)84を抜き差し自在に装着することができ、また、用紙83を手差しで給紙するための手差しトレイ85を開倒することができ、給紙カセット84或いは手差しトレイ85から給送される用紙83を取り込み、印字機構部82によって所要の画像を記録した後、後面側に装着された排紙トレイ86に排紙する。
印字機構部82は、図示しない左右の側板に横架したガイド部材である主ガイドロッド91と従ガイドロッド92とでキャリッジ93を主走査方向(図16で紙面垂直方向)に摺動自在に保持し、このキャリッジ93にはイエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(Bk)の各色のインク滴を吐出する本発明に係る液滴吐出ヘッドであるインクジェットヘッドからなるヘッド94を複数のインク吐出口(ノズル)を主走査方向と交差する方向に配列し、インク滴吐出方向を下方に向けて装着している。またキャリッジ93にはヘッド94に各色のインクを供給するための各インクカートリッジ95を交換可能に装着している。
インクカートリッジ95は上方に大気と連通する大気口、下方にはインクジェットヘッドへインクを供給する供給口を、内部にはインクが充填された多孔質体を有しており、多孔質体の毛管力によりインクジェットヘッドへ供給されるインクをわずかな負圧に維持している。また、記録ヘッドとしてここでは各色のヘッド94を用いているが、各色のインク滴を吐出するノズルを有する1個のヘッドでもよい。
ここで、キャリッジ93は後方側(用紙搬送方向下流側)を主ガイドロッド91に摺動自在に嵌装し、前方側(用紙搬送方向上流側)を従ガイドロッド92に摺動自在に載置している。そして、このキャリッジ93を主走査方向に移動走査するため、主走査モータ97で回転駆動される駆動プーリ98と従動プーリ99との間にタイミングベルト100を張装し、このタイミングベルト100をキャリッジ93に固定しており、主走査モータ97の正逆回転によりキャリッジ93が往復駆動される。
一方、給紙カセット84にセットした用紙83をヘッド94の下方側に搬送するために、給紙カセット84から用紙83を分離給装する給紙ローラ101及びフリクションパッド102と、用紙83を案内するガイド部材103と、給紙された用紙83を反転させて搬送する搬送ローラ104と、この搬送ローラ104の周面に押し付けられる搬送コロ105及び搬送ローラ104からの用紙83の送り出し角度を規定する先端コロ106とを設けている。搬送ローラ104は副走査モータ107によってギヤ列を介して回転駆動される。
そして、キャリッジ93の主走査方向の移動範囲に対応して搬送ローラ104から送り出された用紙83を記録ヘッド94の下方側で案内する用紙ガイド部材である印写受け部材109を設けている。この印写受け部材109の用紙搬送方向下流側には、用紙83を排紙方向へ送り出すために回転駆動される搬送コロ111、拍車112を設け、さらに用紙83を排紙トレイ86に送り出す排紙ローラ113及び拍車114と、排紙経路を形成するガイド部材115,116とを配設している。
記録時には、キャリッジ93を移動させながら画像信号に応じてヘッド94を駆動することにより、停止している用紙83にインクを吐出して1行分を記録し、用紙83を所定量搬送後、次の行の記録を行う。記録終了信号または、用紙83の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了させ用紙83を排紙する。
また、キャリッジ93の移動方向右端側の記録領域を外れた位置には、ヘッド94の吐出不良を回復するための回復装置117を配置している。回復装置117はキャップ手段と吸引手段とクリーニング手段を有している。キャリッジ93は印字待機中にはこの回復装置117側に移動されてキャッピング手段でヘッド94をキャッピングされ、吐出口部を湿潤状態に保つことによりインク乾燥による吐出不良を防止する。また、記録途中などに記録と関係しないインクを吐出することにより、全ての吐出口のインク粘度を一定にし、安定した吐出性能を維持する。
吐出不良が発生した場合等には、キャッピング手段でヘッド94の吐出口(ノズル)を密封し、チューブを通して吸引手段で吐出口からインクとともに気泡等を吸い出し、吐出口面に付着したインクやゴミ等はクリーニング手段により除去され吐出不良が回復される。また、吸引されたインクは、本体下部に設置された廃インク溜(不図示)に排出され、廃インク溜内部のインク吸収体に吸収保持される。
このように、このインクジェット記録装置においては本発明を実施したインクジェットヘッドを搭載しているので、高画質、高速での記録を行うことができる。また高速であるので、インクジェット記録装置全体の消費電力も低減できる。なお、上記実施形態においては、本発明をインクジェットヘッドに適用したが、インク以外の液滴、例えば、パターニング用の液体レジストを吐出する液滴吐出ヘッドにも適用することできる。
また、これまで本発明を図面に示した実施形態をもって説明してきたが、本発明は図面に示した実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態、追加、変更、削除など、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。
本発明に係る液滴吐出ヘッドのノズル板においてノズル孔をレーザを用いて形成する方法の説明図である。 ノズル板の構成例を示す図である。 本発明に係る液滴吐出ヘッドの第1の実施の形態を示す模式図である。 本発明に係る液滴吐出ヘッドの製造方法のうちアクチュエータ基板形成工程及び流路形成工程及びアクチュエータ基板と流路部材とノズル板との組み立て工程における図3(a)の断面A-Aの状態を示す断面図である。 液滴吐出ヘッドにおけるノズル面と液滴が着弾する面とで挟まれた空間における液滴の飛翔状態を示す図である。 本発明に係る液滴吐出ヘッドの第2の実施の形態を示す模式図である。 圧電方式の圧力発生手段を用いる液滴吐出ヘッドにおける流路板の製造手順の説明図である。 本発明に係る一体型液滴吐出ヘッドユニットの構成例を示す模式図である。 本発明に係る一体型液滴吐出ヘッドユニットの別の構成例を示す模式図である。 本発明に係る一体型液滴吐出ヘッドユニットにおける静電方式の圧力発生機構を設けた基板の平面図である。 図10の基板の断面図である。 図10の基板の製造方法を示す工程図である。 本発明の液滴吐出ヘッドに対して液体タンクを一体化した液体カートリッジの外観図である。 図13の液体カートリッジの断面構成図である。 本発明に係る画像形成装置の斜視説明図である。 図15の画像形成装置の機構部の側面説明図である。
符号の説明
1,21,601,701 ベース
2 アクチュエータ基板
3 液室形成部材
4,24 ノズル板
5,25,60 ノズル孔
5L,25L ノズル列
6 アクチュエータ基板のインク供給孔
7,206 ヒーター
8,28,603,703 気流発生孔
9 液体供給ライン
10 共通液室
11,605 チャンバー
12,604 チャンバー構成部材
13 ベースのインク供給孔
14,606 気流発生装置
15,29 液滴吐出ヘッド部
22 振動板
23 流路板
26 加圧液室
30 圧電素子
31 圧電層
32 内部電極層
33 個別電極
34 共通電極
35 FPCケーブル
41 犠牲層除去孔
42 上部電極開口部
43 分離溝
44 振動板領域
45 保護膜
46,53b,54b,56b 隔壁部
51,201,401 Si基板
52 絶縁膜
53a 下部電極
54a 空隙
54s 犠牲層
55 絶縁膜
56 上部電極材
56a 上部電極
57 膜撓み防止膜
58 樹脂膜(PBO膜)
59 振動板構成膜
61,602,702 液滴吐出ヘッド
62 液体タンク
81 記録装置本体
82 印字機構部
83 用紙
84 給紙カセット
85 手差しトレイ
86 排紙トレイ
91 主ガイドロッド
92 従ガイドロッド
93 キャリッジ
94 ヘッド
95 インクカートリッジ
97 主走査モータ
98 駆動プーリ
99 従動プーリ
100 タイミングベルト
101 給紙ローラ
102 フリクションパッド
103 ガイド部材
104 搬送ローラ
105,111 搬送コロ
106 先端コロ
107 副走査モータ
109 印写受け部材
112,114 拍車
113 排紙ローラ
115,116 ガイド部材
117 回復装置
202 熱酸化膜
203 発熱抵抗層
204 低抵抗配線材料層
205 配線パターン
207 耐インク層
208 耐キャビテーション層
209,210,211,212 孔
213 耐インク性のある膜
214 液室パターン
402,421 シリコン酸化膜
403 シリコン窒化膜
404 ノズル面側連通管パターン
405,409 肉抜きパターン
406 パターニング
407,410 連通管部のパターン
408 個別液室パターン
411,R レジスト
412 連通管形状
413 連通管
414 加圧液室部
415,416 肉抜き部
417 個別液室
418 擬似液室部
419 基部
420 液体供給路
430,432 基板貫通孔を形成するためのパターン
431,433 基板貫通パターン
434,435 基板貫通孔
600,700 一体型液滴吐出ヘッドユニット
M マスクプレート

Claims (13)

  1. 液滴を吐出する複数のノズルが並べて配列されたノズル列が、前記ノズルの並び方向と交差する方向に複数並べて配列されたノズル面を有する液滴吐出ヘッドにおいて、
    前記ノズル面と前記液滴が着弾する面とで挟まれた空間に液滴が着弾する方向に気流を発生させる気流発生機構を装備していることを特徴とする液滴吐出ヘッド。
  2. 請求項1に記載の液滴吐出ヘッドにおいて、
    前記気流発生機構は、気流発生部と、該気流発生部に連通しているチャンバーと、該チャンバーからノズル面に連通し該ノズル面で開口している気流発生孔とからなることを特徴とする液滴吐出ヘッド。
  3. 請求項2に記載の液滴吐出ヘッドにおいて、
    前記気流発生孔は、少なくとも前記ノズル面の最外周のノズル列の両サイドに配置されていることを特徴とする液滴吐出ヘッド。
  4. 請求項2に記載の液滴吐出ヘッドにおいて、
    前記チャンバーは、前記ノズル面の直上に設けられていることを特徴とする液滴吐出ヘッド。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の液滴吐出ヘッドにおいて、
    前記気流は空気の流れであることを特徴とする液滴吐出ヘッド。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の液滴吐出ヘッドにおいて、
    前記ノズルから液滴を吐出させる圧力を発生する圧力発生手段は、前記ノズルの直上に設けられていることを特徴とする液滴吐出ヘッド。
  7. 請求項6に記載の液滴吐出ヘッドにおいて、
    前記圧力発生手段がサーマル式または圧電式であることを特徴とする液滴吐出ヘッド。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の液滴吐出ヘッドにおいて、
    前記液滴となる液体を供給する液体収容手段が一体に設けられていることを特徴する液滴吐出ヘッド。
  9. 液滴を吐出する複数のノズルが並べて配列されたノズル列が設けられたノズル面を有する液滴吐出ヘッドを複数個一体に形成した一体型液滴吐出ヘッドユニットにおいて、
    気流発生部と、該気流発生部に連通するチャンバーと、該チャンバーから前記液滴吐出ヘッドそれぞれのノズル面が配列されてなるノズルユニット面に連通し該ノズルユニット面で開口している気流発生孔と、からなり、前記ノズルユニット面と前記液滴が着弾する面とで挟まれた空間に該液滴が着弾する方向に気流を発生させる気流発生機構を有することを特徴とする一体型液滴吐出ヘッドユニット。
  10. 請求項9に記載の一体型液滴吐出ヘッドユニットにおいて、
    前記気流発生孔は、前記ノズルユニット面の隣り合うノズル面の間に設けられることを特徴とする一体型液滴吐出ヘッドユニット。
  11. 請求項9に記載の一体型液滴吐出ヘッドユニットにおいて、
    前記気流発生孔は、少なくとも前記ノズルユニット面の最外周のノズル面の両サイドに設けられることを特徴とする一体型液滴吐出ヘッドユニット。
  12. 請求項9〜11のいずれかに記載の一体型液滴吐出ヘッドユニットにおいて、
    前記液滴を吐出するための圧力発生手段がサーマル式、圧電式、静電式のいずれかの方式であることを特徴とする一体型液滴吐出ヘッドユニット。
  13. 液滴を吐出させて画像を形成する画像形成装置において、
    請求項1〜8のいずれかに記載の液滴吐出ヘッド又は請求項9〜12のいずれかに記載の一体型液滴吐出ヘッドユニットを備えていることを特徴とする画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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