JP2009047290A - 全方向制振ダンパー - Google Patents

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【課題】簡単な構造で規模の大きな地震による大きな負荷に対してもエネルギー吸収性能が大きな全方向制振ダンパーを提供することを目的とする。
【解決手段】全方向制振ダンパーにおいて、相対変位する一方の部材に固定される第1のスライド部材2の表面に軸方向に連続した凹凸4を形成し、相対変位する他方の部材に固定され前記第1のスライド部材と直交する方向に伸びる第2のスライド部材3の表面に軸方向に連続した凹凸4を形成し、前記第1及び第2のスライド部材の交差部に一方の面に前記第1のスライド部材に形成した凹凸と係合する凹凸11を形成し他方の面に前記第2のスライド部材に形成した凹凸と係合する凹凸12を形成したディンプルプレート10が弾性部材14、15を設置した保持部材10を介して配置され、前記第1及び第2のスライド部材がディンプルプレートを介してスライド可能にすることを特徴とする。
【選択図】 図4

Description

本発明は、構造物の地震による振動を減衰するため相対変位可能な2部材間に配置される全方向制振ダンパーに関する。
建築物や橋梁等の構造物の地震による破壊を防止するために、構造物を構成する相対変位可能な2部材間に振動を吸収減衰する制振ダンパーが配置することが実施されている。従来の制振ダンパーとしては、例えば、オイルダンパー、粘性ダンパー、鋼材ダンパー、摩擦ダンパー等種々のものが実用化されている。
特開2006−77503号公報
従来の制振ダンパーとしてのオイルダンパーの場合、吸収するエネルギーは、復元力特性曲線に囲まれた面積に相当するものである。しかし、規模の大きな地震による大きな負により、オイルダンパーの復元力特性曲線に囲まれた面積以上の外部力が付加されると、オイルダンパーを固定している2部材に破壊限界を超えた負荷がかかりオイルダンパーやオイルダンパーを固定している2部材及び周辺部材が破壊されてしまうという問題がある。この問題は、粘性ダンパー、鋼材ダンパー、摩擦ダンパーにおいても同様である。
本発明は、上記従来の問題を解決するものであって、簡単な構造で規模の大きな地震による大きな負荷に対してもエネルギー吸収性能が大きく外力を期待することなく装置内部の機械的構造によってのみダンパー効果が得られる全方向制振ダンパーを提供することを目的とする。
本第1発明は、前記課題を解決するために、全方向制振ダンパーにおいて、相対変位する一方の部材に固定される第1のスライド部材の表面に軸方向に連続した凹凸を形成し、相対変位する他方の部材に固定され前記第1のスライド部材と直交する方向に伸びる第2のスライド部材の表面に軸方向に連続した凹凸を形成し、前記第1及び第2のスライド部材の交差部に一方の面に前記第1のスライド部材に形成した凹凸と係合する凹凸を形成し他方の面に前記第2のスライド部材に形成した凹凸と係合する凹凸を形成したディンプルプレートが弾性部材を設置した保持部材を介して配置され、前記第1及び第2のスライド部材がディンプルプレートを介してスライド可能にすることを特徴とする。
本第2発明は、本第1発明の全方向制振ダンパーにおいて、前記第1のスライド部材の弾性部材の弾性力又は押し付け力と前記第2のスライド部材の弾性部材の弾性力又は押し付け力を別々に調整可能にすることを特徴とする。
本第3発明は、本第1又は第2発明の全方向制振ダンパーにおいて、前記ディンプルプレートに表裏面に形成される凹凸を変位方向に向かって順次抵抗が少なくなるように形成することを特徴とする。
本第4発明は、本第1〜第3発明のいずれかの全方向制振ダンパーにおいて、前記ディンプルプレートと前記第1及び第2のスライド部材の凹凸係合が、地震等の外力より構造物が相対変位する際、前記凹凸係合を乗り越える時の反力と摩擦力によりエネルギーを吸収することを特徴とする。
本第5発明は、本第1〜第4発明のいずれかの全方向制振ダンパーにおいて、橋梁用支承、建築物用支承、建築物の柱、梁の耐震補強部材のいずれかに用いることを特徴とする。
本発明の相対変位する一方の部材に固定される第1のスライド部材の表面に軸方向に連続した凹凸を形成し、相対変位する他方の部材に固定され前記第1のスライド部材と直交する方向に伸びる第2のスライド部材の表面に軸方向に連続した凹凸を形成し、前記第1及び第2のスライド部材の交差部に一方の面に前記第1のスライド部材に形成した凹凸と係合する凹凸を形成し他方の面に前記第2のスライド部材に形成した凹凸と係合する凹凸を形成したディンプルプレートが弾性部材を設置した保持部材を介して配置され、前記第1及び第2のスライド部材をディンプルプレートを介してスライド可能にする構成により、構造が簡単で必要部品も少なく構造物への取り付けも容易であり、外力を期待することなく装置内部の機械的構造によってのみダンパー効果が得られ、規模の大きな地震力の全方向の負荷に対して、ディンプルプレートと第1及び第2のスライド部材との凹凸係合部の1つ1つを乗り越える際の反力と摩擦力により移動の度に大きなエネルギーを吸収ができるので構造物に大きな負荷を与えることがなく、構造物を塑性荷重以下で設計可能とすることができる。維持管理にかかるコストも低減できる。
前記第1のスライド部材の弾性部材の弾性力又は押し付け力と前記第2のスライド部材の弾性部材の弾性力又は押し付け力を別々に調整可能にする構成により、同一装置で変位量とエネルギー減衰量を制御できると共に、方向によって変位量とエネルギー減衰量を制御できる。
ディンプルプレートに表裏面に形成される凹凸を変位方向に向かって順次抵抗が少なくなるように形成する構成により、構造系の長周期化により絶対加速度応答の低減を図る負の剛性制御が可能なダンパーとすることができる。
ディンプルプレートと第1及び第2のスライド部材の凹凸係合が、地震等の外力より構造物が相対変位する際、前記凹凸係合を乗り越える時の反力と摩擦力によりエネルギーを吸収する構成により、簡単な構成で外力を期待することなく装置内部の機械的構造によってのみ大きなダンパー効果を得ることができる。
橋梁用支承として用いる構成により、橋脚の塑性荷重以下での設計を可能とし、狭い作業空間でのダンパー取り付け作業も容易にでき、ダンパー取り付けのための橋脚幅の調整が不要になり、変位制限、落橋防止、エネルギー減衰、上揚力対応もダンパー単体で対応でき、建築物用支承として用る構成により、基礎構造の塑性荷重以下での設計を可能とし、狭い作業空間でのダンパー取り付け作業も容易にでき、変位制限、エネルギー減衰、上揚力対応もダンパー単体で対応でき、建築物の柱、梁間の耐震補強部材として用いる構成により、取り付けが容易で、エネルギー吸収性が高いので建築物の耐震性を大幅に向上することができる。
本発明の実施の形態を図により説明する。図1は本発明の全方向制振ダンパーの一実施形態を示す斜視図である。
全方向制振ダンパー1は、構造物を構成する相対的に変位する一方の部材に固定される第1のスライド部材2と、相対変位する他方の部材に固定される第2のスライド部材3を有する。構造物が橋梁の場合、相対的に変位する部材は、橋桁と橋脚又は橋台であり、構造物が建築物の場合、相対的に変位する部材は、例えば柱と梁や、基礎と上部構造になる。図に示される実施形態では、第1及び第2のスライド部材をH型鋼としているが、本発明は、第1及び第2のスライド部材2、3をH型鋼に限定するものではなく、他の断面形状の部材であっても良い。
第1及び第2にスライド部材2、3のフランジ部表面に、軸方向に連続したスライド部材凹凸4を形成する。スライド部材凹凸4の形状は、第1及び第2にスライド部材2、3で同一形状とする。第1及び第2のスライド部材凹凸4は、直接第1及び第2スライド部材2、3に形成してもよく、凹凸部を別部材として第1及び第2スライド部材表面に接着固定しても良い。第1及び第2にスライド部材2、3を、スライド部材凹凸4を形成したフランジの面が向き合うようにし、その中央部が直交して交差するように配置する。例えば、橋梁用として使用する場合は、第1及び第2のスライド部材1、2の一方は橋軸方向に伸びるように橋桁又は橋脚に固定し、他方を橋軸方向と直交する方向に伸びるように橋桁又は橋脚に固定する。建築物の基礎と上部構造に設置する場合は、第1及び第2のスライド部材2、3の一方を基礎構造に固定し他方を上部構造に固定する。建築物の耐震補強用の制振ダンパーとして使用する場合は、一方を柱と柱の間に伸びるように両端を柱に固定し、他方を梁と梁の間に伸びるように両端を梁に固定する。
第1及び第2にスライド部材2、3の直交する交差部に、第1及び第2のスライド部材1、2をスライド自在に保持する保持部材5を配置する。
図2に保持部材5の一実施形態を示す。保持部材5は、上面中央に第1のスライド部材2のウェブをガイドする第1の細溝6と、該第1の細溝6の下部と連結し第1のスライド部材2のフランジをスライド自在に収容する第1の幅広溝7からなる断面略T字形の溝を形成する。保持部材5の裏面中央には、第2のスライド部材3のウェブをガイドする前記第1の細溝6と直交する方向に伸びる第2の細溝8と、該第2の細溝8の上部と連通し第2のスライド部材3のフランジをスライド自在に収容する第2の幅広溝9からなる断面略T字形の溝を形成する。第1の幅広溝7と第2の幅広溝9は交差部で連通し、交差部に後述するディンプルプレート10と弾性部材14、15を配置する空間を形成する。保持部材5の上面と裏面の第1、第2の細溝6、8を形成した面には、弾性部材の押し付け力を調整するボルトを螺着する貫通ネジ孔13を複数形成しても良い。保持部材5は第1及び第2のスライド部材2、3をスライド可能に保持する機能と、第1及び第2のスライド部材2、3の上揚力に対応する機能を有する。
図3は、保持部材5の第1、第2幅広溝7、9との交差空間に配置されるディンプルプレート10を示す図である。
ディンプルプレート10は、第1、第2の幅広溝7、9との交差空間の断面と相似の形状をしており、その表面側には第1のスライド部材2のフランジに形成したスライド部材凹凸4と係合する表面凹凸11が形成され、その裏面側には第2のスライド部材3のフランジに形成したスライド部材凹凸4と係合する裏面凹凸12が形成される。第1、第2のスライド部材2、3は直交して配置されるのでディンプルプレート10の表面凹凸11と、裏面凹凸12は伸びる方向が90度相違する。
図4は、第1図のA−A線の断面図である。第1及び第2のスライド部材2、3を直角に交差させて保持部材5に配置される。保持部材5の第1、第2幅広溝7、9との交差空間にディンプルプレート10が配置され、ディンプルプレート10の表面凹凸11が第1のスライド部材2のフランジに形成したスライド部材凹凸4と係合し、ディンプルプレート10の裏面凹凸12が第1のスライド部材3のフランジに形成したスライド部材凹凸4と係合する。保持部材5内で第1のスライド部材2のウェブの両側のフランジ上面に2つの第1の弾性部材14が設置され、保持部材5内で第2のスライド部材3のウェブの両側のフランジ下面に2つの第2の弾性部材15が配置される。
第1及び第2の弾性部材14、15は、地震等に外力により構造物が相対変位する際、ディンプルプレート10と第1及び第2のスライド部材2、3の凸凹係合を乗り越えるときの反力と摩擦力を発生する機能を有する。第1及び第2の弾性部材14,15は、ゴム等の弾性材料で形成しても良いし、圧縮スプリングを用いて良い。第1及び第2の弾性部材14、15の弾性力を変えることによりディンプルプレート10の表面凹凸11及び裏面凹凸12と第1及び第2のスライド部材2,3のスライド部材凹凸4との地震時の移動抵抗を制御し、変位量、エネルギー減衰量を制御できる。この実施形態の全方向制振ダンパーによれば、締め付け力等の外力を期待することなく装置内部の機械的構造によってのみダンパー効果が得られる。
第1及び第2の弾性部材14、15の弾性力を変えるためには、例えば弾性部材14,15がゴム等の弾性材料で形成する場合、異なる弾性度のゴムを選択しても達成され、弾性部材14、15が圧縮スプリングにより形成される場合、異なるバネ力を持つ圧縮スプリングを選択すれば良い。また、保持部材5の上面と下面に形成した複数の貫通ネジ孔13を形成し、押し付けボルト16を螺着することにより、第1及び第2の弾性部材14、15の押し付け力を調整し、ディンプルプレート10の表面凹凸11及び裏面凹凸12と第1及び第2のスライド部材2,3のスライド部材凹凸4との地震時の移動抵抗を制御し、変位量、エネルギー減衰量を制御できる。
第1及び第2の弾性部材14、15の弾性力又は押し付け力の調整は、それぞれ単独で可能であるので、第1及び第2の弾性部材14,15の弾性力又は押し付け力を異ならせ、方向性によって異なる変位量、エネルギー減衰量の制御が可能である。
全方向制振ダンパー1の設置時に、第1及び第2の弾性部材14、15を無負荷状態で設置しても良い。第1及び第2の弾性部材14、15を無負荷状態とすることは、地震時にスライド部材凹凸4と表面凹凸及び裏面凹凸の係合を乗り越えて変位する際にのみ弾性部材14,15が機能するので、第1、第2の弾性部材14、15を長寿命化し、温度変化による部材の収縮、膨張に対応できる。
ディンプルプレート10の表面凹凸11及び裏面凹凸12と第1及び第2のスライド部材2,3のスライド部材凹凸4との地震時の移動抵抗は、弾性部材14,15の弾性力又は押し付け力だけではなく、それぞれの凸凹の形状、ピッチ、凹凸の振幅が影響する。凹凸形状が角形であると噛みこみ現象が発生しスライド不能になるので、凹凸の形状に丸味をつけるのが望ましい。
ディンプルプレート10の表面凹凸11及び裏面凹凸12の形状を変位方向に向かって抵抗が少なくなるように形成しても良い。変位方向に向かって抵抗が少なくなるようにする構成としては、一例を挙げれば、図5に示されるように、変位方向に向かって凹凸の凹の深さを順次浅くするとか、変位方向に向かって摩擦係数を小さくする。このような構造にすることにより、地震力による変形に対してこれを線形的に加速するような制御力を与える負剛性制御とする。これは、構造系が有している正の剛性が見かけ上低減されるため、構造系の固有周期を長周期化し、絶対加速度応答を低減するものである。
図6は、本発明の全方向制振ダンパー1の作用を説明するため、横軸に変位量δ、縦軸に荷重PとしたP−δ図である。第1及び第2のスライド部材2、3のスライド部材凹凸4とディンプルプレート10の表面凹凸10、裏面凹凸11との係合が地震により相対変異する部材が変位する際、係合状態の凹凸の一方の凸部が他方の凸部を乗り越える際の反力と摩擦力により大きなエネルギー吸収性能を有し、一方の凸部が他方の凸部を乗り越え隣り合う凹部に落ち込み、再び一方の凸部が他方の凸部を乗り越える状態が連続して継続し、連続したエネルギー吸収性能を発揮できる。その結果、図6に示されるように、地震エネルギーは本発明の全方向制振ダンパー1により吸収され、構造物に塑性荷重P2以上の荷重がかからないので、構造物の塑性荷重P2を高めること無く(構造物自体の耐震性を高めることなく)耐震性を向上することができる。
本発明の全方向制振ダンパー1は、橋桁と橋脚又は橋台間に用いることができる。第1のスライド部材2を橋桁に固定し、第2のスライド部材3を橋脚又は橋台に固定する。その際、第1及び第2のスライド部材2、3の一方を橋軸方向に向け、他方を橋軸方向と直交する方向に向ける。第1及び第2のスライド部材2、3が橋軸方向とそれと直交する方向にディンプルプレート10との凹凸係合を乗り越えて移動するので全方向の変位に対して大きなエネルギー吸収ができ、橋脚の塑性荷重を高くすることなく耐震性を向上できる。また、保持部材5により第1及び第2のスライド部材2、3の上下動が阻止されるので地震時の上揚力対応もでき、ストッパーを設けることにより落橋防止もできる。本発明の全方向制振ダンパーは単品で変位制限、落橋防止、エネルギー減衰、上揚力対応が可能である。また、部品点数が少なく、狭い作業空間への取り付け作業も容易で、メンテナンスの回数も減らすことができる。
本発明の全方向制振ダンパー1は、建築物の基礎と上部構造の間に用いることができる。第1のスライド部材2を建築物の上部構造に固定し、第2のスライド部材3を基礎に固定する。第1及び第2のスライド部材2、3が互いに直交する方向にディンプルプレート10との凹凸係合を乗り越えて移動するので全方向の変位に対して大きなエネルギー吸収ができ、基礎の塑性荷重を高くすることなく耐震性を向上できる。また、保持部材5により第1及び第2のスライド部材2、3の上下動が阻止されるので地震時の上揚力対応もできる。本発明の全方向制振ダンパーは単品で変位制限、エネルギー減衰、上揚力対応が可能である。また、部品点数が少なく、狭い作業空間への取り付け作業も容易で、メンテナンスの回数も減らすことができる。
本発明の全方向制振ダンパー1は、建築物の柱、梁の耐震補強部材として用いることができる。第1のスライド部材2を建築物の柱と柱の間に固定し、第2のスライド部材3を建築物の梁と梁の間に固定する。第1及び第2のスライド部材2、3が互いに直交する方向にディンプルプレート10との凹凸係合を乗り越えて移動するので全方向の変位に対して大きなエネルギー吸収ができ、柱、梁の塑性荷重を高くすることなく耐震性を向上できる。部品点数が少なく、狭い作業空間への取り付け作業も容易で、メンテナンスの回数も減らすことができる。
以上のように本発明の全方向制振ダンパーは、構造が簡単で必要部品も少なく構造物への取り付けも容易であり、外力を期待することなく装置内部の機械的構造によってのみダンパー効果が得られ、規模の大きな地震力の全方向の負荷に対して、ディンプルプレートと第1及び第2のスライド部材との凹凸係合部の1つ1つを乗り越える際の反力と摩擦力により移動の度に大きなエネルギーを吸収ができるので構造物に大きな負荷を与えることがなく、構造物を塑性荷重以下で設計可能とすることができる。維持管理にかかるコストも低減でき、また、同一装置で変位量とエネルギー減衰量を制御できると共に、方向によって変位量とエネルギー減衰量を制御でき、さらに、構造系の長周期化により絶対加速度応答の低減を図る負の剛性制御が可能なダンパーとすることができる。
本発明の実施形態を示す図である。 本発明の実施形態を示す図である。 本発明の実施形態を示す図である。 本発明の実施形態を示す図である。 本発明の実施形態を示す図である。 本発明の実施形態を示す図である。
符号の説明
1:全方向制振ダンパー、2:第1のスライド部材、3:第2のスライド部材、4:スライド部材凹凸、5:保持部材、6:第1の細溝、7:第1の幅広溝、8:第2の細溝、9:第2の幅広溝、10:ディンプルプレート、11:表面凹凸、12:裏面凹凸、13:貫通ネジ孔、14:第1の弾性部材、15:第2の弾性部材、16:押し付けボルト、

Claims (5)

  1. 相対変位する一方の部材に固定される第1のスライド部材の表面に軸方向に連続した凹凸を形成し、相対変位する他方の部材に固定され前記第1のスライド部材と直交する方向に伸びる第2のスライド部材の表面に軸方向に連続した凹凸を形成し、前記第1及び第2のスライド部材の交差部に一方の面に前記第1のスライド部材に形成した凹凸と係合する凹凸を形成し他方の面に前記第2のスライド部材に形成した凹凸と係合する凹凸を形成したディンプルプレートが弾性部材を設置した保持部材を介して配置され、前記第1及び第2のスライド部材がディンプルプレートを介してスライド可能にすることを特徴とする全方向制振ダンパー。
  2. 前記第1のスライド部材の弾性部材の弾性力又は押し付け力と前記第2のスライド部材の弾性部材の弾性力又は押し付け力を別々に調整可能にすることを特徴とする請求項1に記載の全方向制振ダンパー。
  3. 前記ディンプルプレートに表裏面に形成される凹凸を変位方向に向かって順次抵抗が少なくなるように形成することを特徴とする請求項1又は2に記載の全方向制振ダンパー。
  4. 前記ディンプルプレートと前記第1及び第2のスライド部材の凹凸係合が、地震等の外力より構造物が相対変位する際、前記凹凸係合を乗り越える時の反力と摩擦力によりエネルギーを吸収することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の全方向制振ダンパー。
  5. 橋梁用支承、建築物用支承、建築物の柱、梁の耐震補強部材のいずれかに用いることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の全方向制振ダンパー。
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