JP2009046618A - シーラーおよびシール方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 被シール部3をシールするためのシーラー5であって、前記被シール部3の3次元形状に応じた形状に形成されたシート状部材にて構成され、前記被シール部3に載置した状態で加熱することにより、該被シール部3のシールが行われる。
【選択図】 図1
Description
このシーラーはペースト状の樹脂にて構成されており、通常、特許文献1に記載されるようなピストル型に構成された塗布装置により、前記被シール部に塗布される。
前記シーラーが塗布される被シール部は、例えば、図10、図11に示すように、部材101と部材102とを重ね合わせたものについては、該部材101と部材102との重ね合わせ部分103となり、この重ね合わせ部分103の全周にわたって(図10における点線で示した部分)前記シーラーが塗布されることとなる。
例えば、バックドアに取り付けられるヒンジ部においては、図12に示すように、自動車ボディ111と、該自動車ボディ111上に取り付けられたヒンジ112との重ね合わせ部113にシーラー105が塗布されている。
しかし、例えば、シーラーをバックドアのヒンジ部に塗布する場合には、バックドアのヒンジ部は自動車ボディの天井部分に位置しているため高位置にあるとともに、ヒンジが取り付けられる部分の近傍の自動車ボディに段差があるためシーラー塗布やブラシによる掃拭を行うスペースが狭いという問題がある。
さらに、ヒンジ部はシーラーの塗布スペースが狭くて、前記塗布装置によるシーラーの塗布性およびブラシによる仕上げ作業性が悪いため、シーラーの塗布品質を確保するために多くの時間を費やす必要があった。
即ち、請求項1記載の如く、被シール部をシールするためのシーラーであって、前記被シール部の3次元形状に応じた形状に形成されたシート状部材にて構成され、前記被シール部に載置した状態で加熱することにより、該被シール部のシールが行われる。
これにより、作業者がシーラーを被シール部に載置する作業を行った後に、加熱炉等で前記シーラーを加熱するだけで、前記被シール部のシールを行うことが可能となるので、例えば被シール部が高い位置にあったとしても、工程のフロアに立った楽な姿勢で容易に作業を行うことが可能となり、フロアに設置した作業台から無理な姿勢で作業を行う必要がない。
また、ペースト状のシーラーを用いてシール作業を行う場合のように、塗布装置を被シール部へ差し込んでシーラーを塗布したり、ブラシによる仕上げ作業を行ったりする必要もないので、被シール部が作業スペースの小さな所に位置していたとしても(塗布装置やブラシの差し込むスペースがなくても)、容易に作業を行うことができる。
従って、シール工程での作業を短時間で終えることができ、作業による疲労も少なく、シール品質を確保することもできる。
また、前記シーラーは、シールを行う被シール部の3次元形状に応じた形状に適宜成形することが可能であるため、被シール部が複雑な形状であった場合でも、その形状に合わせた形状のシーラーを用いることで、確実なシールを行うことが可能となる。
これにより、シーラーを被シール部に載置する際には、該シーラーは固体状で取り扱いが容易である一方、前記シーラーは乾燥工程の加熱炉等での加熱により溶融するので、前記被シール部に融着して確実にシールすることが可能となる。
これにより、作業者がシーラーを被シール部に載置する作業を行った後に、加熱炉等で前記シーラーを加熱するだけで、前記被シール部のシールを行うことが可能となるので、例えば被シール部が高い位置にあったとしても、工程のフロアに立った楽な姿勢で容易に作業を行うことが可能となり、フロアに設置した作業台から無理な姿勢で作業を行う必要がない。
また、ペースト状のシーラーを用いてシール作業を行う場合のように、塗布装置を被シール部へ差し込んでシーラーを塗布したり、ブラシによる仕上げ作業を行ったりする必要もないので、被シール部が作業スペースの小さな所に位置していたとしても(塗布装置やブラシの差し込むスペースがなくても)、容易に作業を行うことができる。
従って、シール工程での作業を短時間で終えることができ、作業による疲労も少なく、シール品質を確保することもできる。
また、前記シーラーは、シールを行う被シール部の3次元形状に応じた形状に適宜成形することが可能であるため、被シール部が複雑な形状であった場合でも、その形状に合わせた形状のシーラーを用いることで、確実なシールを行うことが可能となる。
これにより、シーラーを被シール部に載置する際には、該シーラーは固体状で取り扱いが容易である一方、前記シーラーは乾燥工程の加熱炉等での加熱により溶融するので、前記被シール部に融着して確実にシールすることが可能となる。
また、被シール部が複雑な形状であった場合でも確実なシールを行うことが可能となる。
前記シーラーは、固体状、特にシート状に形成された部材であり、当該部材は常温では固体状であるとともに、加熱により溶融して軟化または液状化(完全な流動状態に加えてゲル状やペースト状等の半流動状態も含む。以下も同様である。)、する熱可塑性樹脂(いわゆるホットメルト樹脂)にて構成されている。
例えば、図1においては、例えば平板状に形成される第1部材1と、前記第1部材1よりも小さな平板状に形成される第2部材2を重ね合わせたものについての、該第1部材1と第2部材2との重ね合わせ部分が全周にわたって被シール部3となっている(図1において点線で示した部分)。
つまり、シーラー5は、下面が開放された箱型に形成され、前記第2部材2の上面および側面を覆う本体部5aと、前記本体部5aの下端周縁部から水平方向外側へ延出し、前記第1部材1に当接するフランジ部5bとを備えている。
そして、前記第2部材2の上方から前記シーラー5を載置して、前記本体部5aが第2部材2を覆うとともに、前記フランジ部5bが第1部材1に当接した状態で、前記シーラー5を加熱溶融させ、その後冷却固化させることで、前記被シール部3をシールすることが可能となっている。
まず、図2(a)に示すように、前記被シール部3の3次元形状に応じ、シート状部材にて下面が開放された箱型に形成された本体部5aと前記本体部5aから水平方向外側へ延出するフランジ部5bとを構成したシーラー5を、前記第2部材2の上方から載置する。
この状態で前記シーラー5を加熱して溶融させると、該シーラ−5は軟化または液状化して、前記本体部5aが前記第2部材2の上面および各側面に融着するとともに、前記フランジ部5bが前記第1部材1に融着する。
まず、図3には自動車ボディにおけるバックドアのヒンジ部を示しており、自動車ボディのヒンジ取り付け面11にヒンジ12が取り付けられている。
また、自動車ボディの前記ヒンジ12には、バックドア側のヒンジが回動自在に装着され、これにより、自動車ボディに対してバックドアが開閉自在に取り付けられることとなっている。
この場合、前記ヒンジ取り付け面11が前述の第1部材1に相当し、前記ヒンジ12が前述の第2部材2に相当する。また、前記ヒンジ12の底面12aと前記ヒンジ取り付け面11との重ね合わせ部分が被シール部13となっている。
また、前記貫通孔51cの一部には、該貫通孔51cの内周縁から前記フランジ部51の外周縁にかけて切り込み51dが形成されており、該切り込み51dにより前記貫通孔51cが開裂されている。
なお、本説明においては、前記ヒンジ12の支持ピン12cの軸方向を左右方向とし、該支持ピン12cの軸方向と直交する方向を前後方向とする。
この場合、シーラー51は可撓性を有する樹脂部材にて構成されているので、前記貫通孔51cはヒンジ12の脚部12bの厚みに応じてスムーズに開裂する。
その後、前記シーラー51を冷却固化することで、該シーラー51がヒンジ取り付け面11からヒンジ12にかけて連続的に融着した状態が固定され、図9に示すように、前記被シール部13がシールされることとなる。
前記シール工程は、前記シーラー51を前記ヒンジ取り付け面11のヒンジ部に載置する工程と、前記シーラー51を加熱炉に投入して加熱溶融させる乾燥工程を備えている。前記シーラー51は前記乾燥工程を経た後に冷却固化されて、前記被シール部13がシールされる。
さらに、前記シール工程の後には、中塗り塗装工程、および上塗り塗装工程が設けられている。
また、塗布装置を被シール部へ差し込んでシーラーを塗布したり、ブラシによる仕上げ作業を行ったりする必要もないので、被シール部が作業スペースの小さな所に位置していたとしても(塗布装置やブラシの差し込むスペースがなくても)、容易に作業を行うことができる。
従って、シール工程での作業を短時間で終えることができ、作業による疲労も少なく、シール品質を確保することもできる。
さらに、前記シーラー51の表面には、自動車ボディを構成する板金面と同様に塗装を行うことができるので、塗装後の自動車ボディの見栄え品質を確保することが可能となっている。
2 第2部材
3 被シール部
5 シーラー
5a 本体部
5b フランジ部
11 ヒンジ取り付け面
12 ヒンジ
12a 底部
12b 脚部
12c 支持ピン
13 被シール部
51 シーラー
51a 本体部
51b 脚部
51c 貫通孔
51d 切り込み
Claims (4)
- 被シール部をシールするためのシーラーであって、
前記被シール部の3次元形状に応じた形状に形成されたシート状部材にて構成され、
前記被シール部に載置した状態で加熱することにより、該被シール部のシールが行われる、
ことを特徴とするシーラー。 - 前記シーラーは、常温では固体状であるとともに、加熱により溶融する、熱可塑性樹脂にて構成される、
ことを特徴とする請求項1に記載のシーラー。 - 被シール部をシールするためのシール方法であって、
前記被シール部の3次元形状に応じた形状に形成されたシート状部材にて構成されるシーラーを、前記被シール部に載置する工程と、
前記シール部に載置したシーラーを加熱する工程とを、
備えることを特徴とするシール方法。 - 前記シーラーは、常温では固体状であるとともに、加熱により溶融する、熱可塑性樹脂にて構成される、
ことを特徴とする請求項3に記載のシール方法。
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