JP4501453B2 - 車体パネルヘミング部のシーリング方法 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車ボディのドア・フード・トランクリッド・サンルーフパネルなどのヘミング部のシーリング方法に関し、特に鋼板素地にシーリング材を塗布することで防錆効果が発揮されるタイプの車体パネルヘミング部のシーリング方法に関する。
自動車ボディのドア・フード・トランクリッド・サンルーフパネルなどは、所定形状にプレス成形されたインナパネルとアウタパネルとを重ね合わせ、インナパネルの端部を挟むようにアウタパネルの縁部をインナパネル側に折り返す、いわゆるヘミング加工が施されて組み立てられる。
こうしたヘミング部は狭隘な構造であるため、塗装ラインの前処理工程および電着塗装工程へ流しても化成被膜や電着塗膜が形成され難く、雨水などが浸入すると抜け難いので錆びやすいといった問題があった。このため、インナパネルとアウタパネルとを組み立てる際に、インナパネルとアウタパネルとのゼロ当たり面にエポキシ系接着剤からなるシーリング材を塗布し、これを電着乾燥炉で焼き付け硬化させることで狭隘部の防錆処理とされている。
しかしながら、鋼板素地に塗布するシーリング材は、パネル自体に付着したプレス油と馴染みやすい特性が付与されているので、ヘミング部に塗布されたシーリング材がプレス油の付着面にまで溶け出してこれが絶縁膜となって電着塗膜が形成されない部位が生じるおそれがある。このため、上塗り塗装の完了後に防錆ワックスなどを塗布することが行われていた。
本発明は、車体パネルヘミング部の防錆性能に優れたシーリング方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明によれば、第1のパネルと第2のパネルを重ね合わせ、前記第1のパネルの端部を挟んだ状態で前記第2のパネルの縁部を折り返して構成される車体パネルヘミング部のシーリング方法であって、下塗り塗料の塗装工程の前工程において、前記第1のパネルと第2のパネルの内面側の合わせ面に、発泡剤を含有しない非発泡性シーリング材を前記第1のパネルと第2のパネルの合わせ面と先端側に塗布し、発泡剤を含有する発泡性シーリング材を前記第1のパネルと第2のパネルの合わせ面の先端側とは逆側に塗布する工程を有する車体パネルヘミング部のシーリング方法が提供される

本発明では、下塗り塗料の塗装工程の前工程において、ヘミング部の内面側の合わせ面に、非発泡性シーリング材と発泡性シーリング材とを塗布する。この場合、非発泡性シーリング材を合わせ面の先端側に塗布し、発泡性シーリング材を合わせ面の先端側とは逆側に塗布するとともに、下塗り塗料の硬化温度以上の発泡温度を有する発泡性シーリング材を用いれば、下塗り塗料の乾燥工程において下塗り塗料が乾燥したのち発泡性シーリング材が発泡し始め、しかも合わせ面の先端側には非発泡性シーリング材が塗布されているので発泡性シーリング材の発泡方向は合わせ面の先端側とは逆側に膨脹することになる。
これにより、合わせ面の近傍に下塗り塗膜が形成され難い狭隘な部位が存在しても発泡性シーリング材の膨脹によってこの部位を被覆することができ、防錆性能が向上する。また、発泡性シーリング材の膨脹方向はヘミング部の内面側に向かい雨方向であり合わせ面の先端側には膨脹しないので、車体パネルの外板部位に発泡性シーリング材がはみ出すことも防止できる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
図1は本発明のシーリング方法を適用して好ましい車体部位(車体全体)を示す斜視図、図2は本発明のシーリング方法を適用して好ましい車体部品を示す図である。本発明の車体パネルヘミング部のシーリング方法は、たとえば図1に示す自動車ボディBのフード1、フロントドア2、リヤドア3、トランクリッド4などに適用することができる。
ただし、これらの部品に限定する趣旨ではなく、いわゆるヘミング部、すなわち2つのパネルを重ね合わせ、一方のパネルの端部を挟んだ状態で他方のパネルの縁部を折り返して構成される車体パネルヘミング部であれば適用できるので、同図に示す部品以外にもたとえばサンルーフパネルやバックドアなどにも適用することができる。
本実施形態のシーリング方法では、図2に示す部位(同図に点線で示す)にシーリング材を塗布する。同図(a)に示すフード1は、その断面図に示すようにインナパネル11とアウタパネル12とを重ね合わせ、インナパネル11の端部全周を挟んだ状態でアウタパネル12の縁部全周をインナパネル側に折り返すことで組み立てられている。同様に、同図(b)に示すトランクリッド4は、その断面図に示すようにインナパネル41とアウタパネル42とを重ね合わせ、インナパネル41の端部全周を挟んだ状態でアウタパネル42の縁部全周をインナパネル側に折り返すことで組み立てられている。同図(c)の左に示すフロントドア2は、その断面図に示すようにインナパネル21とアウタパネル22とを重ね合わせ、インナパネル21の端部のうちの3辺を挟んだ状態でアウタパネル22の縁部のうちの3辺をインナパネル側に折り返すことで組み立てられている。同様に、同図(c)の右に示すリヤドア3は、その断面図に示すようにインナパネル31とアウタパネル32とを重ね合わせ、インナパネル31の端部のうちの3辺を挟んだ状態でアウタパネル32の縁部のうちの3辺をインナパネル側に折り返すことで組み立てられている。
こうしたヘミング部の基本構造は同じであるため、以下の例ではフード1のヘミング部を例に挙げて本発明の実施形態を説明する。
図3は本発明の実施形態に係るシーリング方法を示すヘミング部の断面図、図4は本発明の実施形態に係るシーリング方法に用いられるノズルの一例を示す断面図、図5は本発明の実施形態に係るシーリング方法に用いられるシーリング材を示す図、図8は本発明の実施形態に係るシーリング方法の効果を説明するための断面図である。
本実施形態のシーリング方法は、塗装ラインの前工程である車体組み立て工程(車体溶接工程ともいう。)の中のフード等の各組み立て工程で用いられる。フード1の組み立て工程では、図3(a)に示すように、フード1のアウタパネル12の縁部121を全周にわたって10〜20mmほど略垂直に立ち上げるフランジ加工を行う。次いで、このフランジ加工されたアウタパネル12のフランジ近傍、たとえばフランジ121の曲げ部分から15mm前後の位置に、アウタパネル12の内面12x(これに対して、アウタパネル12の外面を12yとする。)の全周にわたってシーリング材5,6を塗布する。
特に本実施形態では、この工程で塗布するシーリング材として非発泡性シーリング材5と発泡性シーリング材6の2種類のシーリング材を採用し、非発泡性シーリング材5をヘミング部の先端側に、発泡性シーリング材6を先端側と逆側に位置させる。ここで、ヘミング部の先端側とは、図3(d)に示すようにフード1が組み立てられた状態において、当該フード1の端縁側に相当する方向をいう。
本実施形態で用いられる非発泡性シーリング材5は、たとえばエポキシ系接着剤を用いることができ、電着塗料の焼き付け温度が一般的な170℃×20分保持であるときは、硬化温度が150℃〜170℃のものを用いることが望ましい。この非発泡性シーリング材5は、たとえば断面積で20mmの塗布量で塗布される。これに対して、発泡性シーリング材6は、たとえばエポキシ系接着剤に発泡剤を混練させたものを用いることができ、発泡倍率が10〜30%、発泡温度が170℃前後のものを用いることが望ましい。
非発泡性シーリング材5と発泡性シーリング材6との塗布量の比は、1:0.5〜1:4とすることが望ましい。発泡性シーリング材6の塗布量が多すぎると不必要な範囲まで被覆してしまうこととなり無駄である。また、非発泡性シーリング材5の塗布量が少なすぎるとヘミング部の接着強度が低下する。
これら2種類のシーリング材5,6は、塗装ラインの電着乾燥炉にて硬化および発泡するので、非発泡性シーリング材5の硬化温度T5と、発泡性シーリング材6の発泡温度T6と、電着塗料の焼き付け温度Tdとの関係は、非発泡性シーリング材の硬化温度T5<電着塗料の焼き付け温度Td≦発泡性シーリング材の発泡温度T6であることが望ましい。すなわち、2種類の未硬化、未発泡シーリング材5,6が塗布されたフード1を電着乾燥炉に搬送すると、非発泡性シーリング材5が最初に硬化し始め、次に電着塗膜が硬化を開始し、これと同時かそのあとに発泡性シーリング材6の発泡が開始されることが最も好ましい。
発泡性シーリング材6の発泡温度が電着塗料の硬化温度より低いと、電着塗料が硬化し始める前に発泡性シーリング材6が発泡を開始し、これによりフード1のパネル11,12に形成された未硬化の電着塗膜を押し出し、冷却後の発泡性シーリング材6の収縮挙動によって電着塗膜が形成されない部位の範囲がかえって大きくなるおそれがある。
また、非発泡性シーリング材5の硬化温度が発泡性シーリング材6の発泡温度より高いと、発泡性シーリング材6が発泡を開始したときに未硬化の非発泡性シーリング材5がヘミング部の反対側から押し出されてしまう。
これら2種類のシーリング材5,6の塗布方法は特に限定されず、一方のシーリング材をアウタパネル12の全周にわたって塗布したのち、他方のシーリング材を、既に塗布されている一方のシーリング材に沿って全周にわたって塗布すればよい。
また、図4に示すような非発泡性シーリング材5が供給されるノズル51と、発泡性シーリング材6が供給されるノズル61とを先端で接合させ、こうした2つの吐出口を有するノズルを用いて一度に2種類のシーリング材5,6を塗布することもできる。このようなノズルを用いればシーリング材の塗布工数が約半分になる。
非発泡性シーリング材5と発泡性シーリング材6とは、一方のシーリング材に沿って他方のシーリング材が塗布されていることと、ヘミング部の先端側に非発泡性シーリング材5が少なくとも位置することが必須である。非発泡性シーリング材5と発泡性シーリング材6とが、密着しても離れていても良い。これら2種類のシーリング材5,6は図3(a)や図4に示すように単純に密着している場合以外にも、たとえば図5(a)に示すように発泡性シーリング材6が非発泡性シーリング材5によって被覆されている塗装方法でも良いし、図5(b)に示すように非発泡性シーリング材5に発泡性シーリング材6を楔状に埋め込んだ塗布方法であっても良い。こうしたシーリング材5,6の密着構造は、ノズルの形状・構造を適宜選択することで容易に実現することができる。
図3に戻り、シーリング材5,6の塗布を終了すると、次に同図(b)に示すようにインナパネル11をアウタパネル12に重ね合わせる。次いで同図(c)に示すようにヘミング装置を用いてフランジ121をインナパネル11側に折り曲げる。これにより、ヘミング部において、インナパネル11とアウタパネル12との合わせ面の、先端側に非発泡性シーリング材5が充填され、これに沿った位置で先端側とは反対側に発泡性シーリング材6が充填されることになる。
以上のようにしてシーリング材5,6がヘミング部に塗布されたら、このフード1を自動車ボディBに組み付け、これを塗装ラインの前処理工程へ搬送する。前処理工程では、鋼板に付着した油分や塵埃を洗浄したのち、鋼板表面に化成被膜を形成し、さらにディッピング法などにより電着塗装を施す。
電着塗装を終了すると電着塗膜を焼き付けるために自動車ボディBを電着乾燥炉に搬送する。電着塗料の焼き付け温度は170℃×20分保持である。自動車ボディBが電着乾燥炉に搬送されると、まず最初にフード1のヘミング部に塗布された非発泡性シーリング材5が硬化し始め、次いで電着塗膜が硬化し始め、最後に発泡性シーリング材6の発泡が開始する。
これにより、発泡性シーリング材6は、ヘミング部の先端側には既に硬化し始めている非発泡性シーリング材5が存在するので、先端側とは反対側のみへ向かって発泡することとなる。これにより、発泡性シーリング材6がヘミング部の先端側へ発泡して非発泡性シーリング材5を先端側へ押し出すといった不具合を防止することができる。
しかも、発泡性シーリング材6が先端側と反対側へ向かって発泡し始めるときには、その領域に塗布された電着塗膜も既に硬化を開始しているので、発泡性シーリング材6によって当該電着塗膜を掻き取るといったことが防止され、電着塗膜の上に発泡性シーリング材6が被さることになる。この様子を図3(d)に示す。
これに対して、発泡性シーリング材6を塗布しない従来のシーリング方法を図8に示すが、この従来法では非発泡性シーリング材5が塗布されたヘミング部の先端側とは反対側の部分に、電着塗膜も形成されていない塗膜欠陥が生じることがあるが、本実施形態ではこの塗膜欠陥が生じる部位に発泡性シーリング材6を塗布しているので上述したように鋼板素地が露出することもない。
なお、図3(d)に点線で示す7は電着焼き付け後の塗装工程において、フード1のアウタパネル12のエッジ122をカバーするために塗布される塩化ビニル系樹脂などから構成されるシーリング材である。
以上のように本実施形態では、電着塗装工程の前工程において、ヘミング部の内面側の合わせ面に、非発泡性シーリング材5と発泡性シーリング材6とを塗布するが、非発泡性シーリング材5を合わせ面に連続的に塗布し、発泡性シーリング材6を合わせ面に断続的に塗布しても良い。
図6は、本発明の第1実施形態に係る他のシーリング方法を適用したフロントドアを示す図であり、図6(a)はその全体図、図6(b)は図6(a)のD-D線に沿った断面図、図6(c)は図6(a)のE-E線に沿った断面図である。
例えば、自動車ボディBのフロントドア2を例にとって説明すると、このフロントドア2には、図6(a)に示すように、インナパネル21の底部の3箇所に水抜き孔211が形成されており、フロントドア2の上辺からインナパネル21とアウタパネル22との間に進入して内部に溜まる水を、この水抜き孔211を介して、フロントドア2の外部に排出することが可能となっている。なお、このような水抜き孔211は、フロントドア2だけではなく、上述のフード1、リアドア3、トランクリッド4等の車体パネル(シーリング構造体)にも形成されている。
本実施形態に係るシーリング方法では、水抜き孔211が形成されていない部分においては、図6(c)に示すように、上述のシーリング方法と同様に、非発泡性シーリング材5及び発泡性シーリング材6の両方のシーリング材を塗布するが、当該水抜き孔211が形成されている部分においては、図6(b)に示すように、非発泡性シーリング材5のみを塗布して、発泡性シーリング材6を塗布しない(図6(a)の非塗布部UA部参照)。
このように、非発泡性シーリング材を合わせ面に連続的に塗布するのに対し、発泡性シーリング材を合わせ面に断続的に塗布することにより、発泡した発泡性シーリング材により水抜き孔が閉塞されるのを防止することが可能となる。
[第2実施形態]
図7は本発明の第2実施形態に係るシーリング方法を示す図であり、図7(a)はフードのコーナ部の全体図、図7(b)は図7(a)のF-F線に沿った断面図、図7(c)はG-G線に沿った断面図である。
本発明の第2実施形態に係るシーリング方法は、電着塗装工程の前工程において、ヘミング部の内面側の合わせ面に、非発泡性シーリング材5と発泡性シーリング材6とを塗布する点で第1実施形態に係るシーリング方法と同様であるが、発泡性シーリング材6を連続的に塗布するのに対し、非発泡性シーリング材5を車体パネル(シーリング構造体)のコーナ部のみに塗布する点で第1実施形態に係るシーリング方法と相違する。
先ず、車体パネルのコーナ部について、例えば、自動車ボディBのフード1を例にとって説明すると、フード1の各コーナ部(図2(a)参照)には、ヘミング加工に伴って当該コーナ部のアウタパネル12に皺が発生するのを防止するために、図7(a)に示すように、アウタパネル12に切欠部123が形成されている。
上述の自動車ボディBのフロントドア2、リアドア3及びトランクリッド4の各コーナ部にも、このような切欠部123が設けられている。また、フロントドア2及びリアドア3にレリーフが設けられていたり、フード1に強めのレリーフが設けられている場合には、これらのレリーフを形成する各角部にも切欠部が形成されているので、本実施形態に係るシーリング方法では、このような角部が形成されている場合にも当該角部に非発泡性シーリング材5を塗布する。
本実施形態に係るシーリング方法は、第1実施形態と同様に、塗装ラインの前工程である車体組立工程の中のフード等の各組立工程で用いられ、アウタパネル12の縁部121がフランジ加工された後に、当該フランジ121の近傍にシーリング材5、6を塗布する。
この際、図7(a)及び図7(b)に示すように、切欠部123が形成されているコーナ部においては、非発泡性シーリング材5と発泡性シーリング材6との2種類のシーリング材を塗布する。この塗布の際、第1実施形態と同様に、非発泡性シーリング材5をヘミング部の先端側に位置させ、発泡性シーリング材6を先端側と逆側に位置させる。
なお、コーナ部に切欠部123が形成されていることにより、ヘミング加工後において、同図に示すように、インナパネル11のエッジが露出し、インナパネル11とアウタパネル12との間に形成された内部空間に通じる開口124が、インナパネル11のエッジとアウタパネル12のエッジとの間に形成されている。このため、当該開口124を介して非発泡性シーリング材5と発泡性シーリング材6との間に溜まった空気を抜き出すことが可能となっているので、図7(b)に示すように、非発泡性シーリング材5と発泡性シーリング材6とを密着させて塗布させる必要はない。
これに対し、図7(a)及び図7(c)に示すように、切欠部123が形成されていない部分(コーナ部以外の部分)においては、非発泡性シーリング材5を塗布せずに、発泡性シーリング材6のみを塗布する。なお、切欠部123が形成されていない部分では、アウタパネル12のフランジ121の幅が比較的広くなっており、ヘミング加工によりインナパネル11の端部とアウタパネル12のフランジ121とが密着するので、非発泡性シリング材6を塗布しなくても発泡性シーリング材5が車体パネルの外板部位にはみ出すおそれは少ない。
本実施形態で用いられる非発泡性シーリング材5及び発泡性シーリング材6は、第1実施形態と同様に、例えば、エポキシ系接着剤及びエポキシ系接着剤に発泡剤を混練させたものをそれぞれ用いることが出来、電着塗料の焼き付け温度が一般的な170℃×20分保持であるときは、硬化温度が150℃〜170℃のエポキシ系接着剤、及び、170℃前後の発泡温度の発泡剤をそれぞれ用いることが出来、第1実施形態と同様に、非発泡性シーリング材5の硬化温度T5<電着塗料の焼付温度Td≦発泡性シーリング材6の硬化温度T6の関係を有することが好ましい。
2種類のシーリング材5,6の塗布方法は特に限定されず、発泡性シーリング材6をアウタパネル12の全周にわたって塗布した後、非発泡性シーリング材5をコーナ部のみに塗布しても良く、若しくは、非発泡性シーリング材5をコーナ部のみに塗布した後に、発泡性シーリング材6をアウタパネル12の全周に亘って塗布しても良く、又は、上述の図4で説明したノズル51、61を用いて、ノズル61から発泡性シーリング材6を連続的に塗布しながら、コーナ部においてのみノズル51から非発泡性シーリング材5を吐出するようにしても良い。
このように、本実施形態に係るシーリング方法では、発泡性シーリング材6を合わせ面に連続的に塗布し、非発泡性シーリング材5をアウタパネル12に切欠部123が形成された部分にのみ塗布することにより、非発泡性シーリング材5の使用量を削減することが可能となる。
また、非発泡性シーリング材5と発泡性シーリング材6とを順次塗布する場合には、両シーリング5,6を全周塗布する場合と比較して、非発泡性シーリング材5を車体パネルのコーナ部のみに塗布すれば良いので塗布時間を短縮することが可能となる。
シーリング材5,6の塗布を終了すると、第1実施形態と同様に、インナパネル11をアウタパネル12に重ね合わせ、ヘミング装置によりフランジ121をインナパネル11側に折り曲げる。これにより、コーナ部以外のヘミング部では、図7(b)に示すように、インナパネル11とアウタパネル12との合わせ面の、先端側に非発泡性シーリング材5が充填され、これに沿った位置で、先端側とは反対側に発泡性シーリング材6が充填される。これに対し、コーナ部では、図7(c)に示すように、インナパネル11とアウタパネル12との合わせ面に、発泡性シーリング材6のみが充填されることとなる。
以上のようにしてシーリング材5,6がヘミング部に塗布されたら、このフード1を自動車ボディBに組み付けて塗装ラインへ搬送し、前処理工程及び電着塗装工程を経た後に電着乾燥炉に搬送されると、まず最初にフード1のヘミング部に塗布された非発泡性シーリング材5が硬化し始め、次いで電着塗膜が硬化し始め、最後に発泡性シーリング材6の発泡が開始する。
この際、コーナ部において非発泡性シーリング材5がヘミング部の先端側に位置しているのに対し、発泡性シーリング材6が当該先端側とは逆側に位置しており、発泡性シーリング材6が発泡を開始する前に非発泡性シーリング材5が硬化を開始しているので、発泡した発泡性シーリング材6が、コーナ部の開口124からはみ出ることはない。
しかも、発泡性シーリング材6が先端側と反対側へ向かって発泡し始めるときには、その領域に塗布された電着塗膜も既に硬化を開始しているので、発泡性シーリング材6によって当該電着塗膜を掻き取るといったことが防止され、電着塗膜の上に発泡性シーリング材6が被さることになる。
なお、以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
本発明のシーリング方法を適用して好ましい車体部位(車体全体)を示す斜視図である。 本発明のシーリング方法を適用して好ましい車体部品を示す図である。 本発明の第1実施形態に係るシーリング方法を示すヘミング部の断面図である。 本発明の第1実施形態に係るシーリング方法に用いられるノズルの一例を示す断面図である。 本発明の第1実施形態に係るシーリング方法に用いられるシーリング材を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る他のシーリング方法を適用したフロントドアを示す図であり、図6(a)はその全体図、図6(b)は図6(a)のD-D線に沿った断面図、図6(c)は図6(a)のE-E線に沿った断面図である。 本発明の第2実施形態に係るシーリング方法を示す図であり、図7(a)はフードのコーナ部の全体図、図7(b)は図7(a)のF-F線に沿った断面図、図7(c)はG-G線に沿った断面図である。 本発明の実施形態に係るシーリング方法の効果を説明するための断面図である。
符号の説明
1…フード
11…インナパネル(第1のパネル)
12…アウタパネル(第2のパネル)
5…非発泡性シーリング材
6…発泡性シーリング材

Claims (6)

  1. 第1のパネルと第2のパネルを重ね合わせ、前記第1のパネルの端部を挟んだ状態で前記第2のパネルの縁部を折り返して構成される車体パネルヘミング部のシーリング方法であって、
    下塗り塗料の塗装工程の前工程において、前記第1のパネルと第2のパネルの内面側の合わせ面に、発泡剤を含有しない非発泡性シーリング材を前記第1のパネルと第2のパネルの合わせ面と先端側に塗布し、発泡剤を含有する発泡性シーリング材を前記第1のパネルと第2のパネルの合わせ面の先端側とは逆側に塗布する工程を有する車体パネルヘミング部のシーリング方法。
  2. 前記発泡性シーリング材の発泡温度は前記下塗り塗料の硬化温度以上であり、前記非発泡性シーリング材の硬化温度は前記下塗り塗料の硬化温度未満である請求項1記載の車体パネルヘミング部のシーリング方法。
  3. 前記非発泡性シーリング材と発泡性シーリング材とを密着させた状態で前記合わせ面に塗布する請求項1または2に記載の車体パネルヘミング部のシーリング方法。
  4. 前記発泡性シーリング材の周囲を前記非発泡性シーリング材で被覆した状態で前記合わせ面に塗布する請求項1〜3の何れか一項に記載の車体パネルヘミング部のシーリング方法。
  5. 前記非発泡性シーリング材を、前記合わせ面に連続して塗布し、
    前記発泡性シーリング材を、前記合わせ面に断続的に塗布する請求項1〜3の何れか一項に記載の車体パネルヘミング部のシーリング方法。
  6. 前記発泡性シーリング材を、前記合わせ面に連続して塗布し、
    前記非発泡性シーリング材を、前記第2のパネルに切欠部が形成されている部分における前記合わせ面のみに塗布する請求項1〜4の何れか一項に記載の車体パネルヘミング部のシーリング方法。
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