JP2006167753A - 接合金属板の製造方法 - Google Patents

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Tsuguo Nakazawa
嗣夫 中沢
Masatoshi Koike
正俊 小池
Jinya Ohira
仁哉 大平
Kazufumi Watanabe
一史 渡辺
Hitoshi Ogawa
仁志 小川
Koji Tomita
耕二 富田
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Abstract

【課題】 製造時における作業工数を増大させることなく、各金属板の曲成部にも接着剤を充填させて接合金属板の接合強度を向上させる。
【解決手段】 略上下に延びる上壁部と略水平に延びる上側フランジ部が湾曲形成された上側曲成部を介して連続して形成される上側金属板と、略上下に延びる下壁部21と略水平に延びる下側フランジ部22が湾曲形成された下側曲成部23を介して連続して形成される下側金属板20と、を有する接合金属板の製造方法であって、下側フランジ部22に下側曲成部23側がこれと反対側よりも接着剤30の量が多くなるよう接着剤30を塗布する塗布工程と、この後、上側フランジ部と下側フランジ部22を重ね合わせる位置決め工程と、この後、上側フランジ部と下側フランジ部22を挟圧して溶接する溶接工程と、を有する。
【選択図】図3

Description

本発明は、2つの金属板が互いのフランジ部にて接着剤及び溶接により接合される接合金属板の製造方法に関する。
自動車車両、鉄道車両等の大型製品における金属板同士の接合には、スポット溶接が用いられる。スポット溶接は、重ね合わせた2枚の金属板を一対の電極チップで挟み込み、挟圧しながら板厚方向に電流を流すことにより、両金属板に溶接ナゲットと呼ばれる溶融した部分を形成し、このナゲットにより両金属板を点状に溶接するものである。
このスポット溶接を施す際に、各金属板の接合部分に予め接着剤を充填しておくウエルドボンド接合と呼ばれる接合工法がある(例えば、特許文献1参照。)。この接合工法によれば、スポット溶接による接合強度に接着剤による接合強度が加わるので、スポット溶接の打点の位置及び数が同一である場合には接着剤が凝固した分だけ接合強度を向上させることができる。
特許文献1に記載の金属板接合構造では、2枚の金属板が連続的に1つの壁部をなし、各金属板の境界部に壁部と略直角なフランジ部が形成されている。そして、各フランジ部の間に接着剤が充填された状態で、各フランジ部を重ね合わせてスポット溶接が施される。接合金属板が袋状構造をなす場合は、各フランジ部を重ね合わせる前に、上側金属板と下側金属板の少なくとも一方のフランジ部に接着剤を予め塗布することとなる。このとき、水平方向に略均一に接着剤を吐出するノズルを用いて接着剤が塗布される。各金属板とも、壁部とフランジ部は湾曲した曲成部を介して連続的に形成されている。このように、車両のアウタパネルとインナパネルのような2枚の金属板により袋状に形成される部位では、各金属板にフランジ部を形成してスポット溶接を施すものが一般的である。
特開2004−82136号公報
ところで、各金属板のフランジ部の間のみならず、曲成部側にも接着剤を凝固させることができれば、接合強度が飛躍的に向上する。ここで、フランジ部に塗布される接着剤の量を増やし、スポット溶接の挟圧時に各フランジ部から各曲成部側へ接着剤を積極的にはみ出させることにより、接着剤を各曲成部に充填させることが考えられる。
しかしながら、前述の接合金属板の製造方法では、フランジ部に水平方向に略均一に接着剤を塗布しているので、フランジ部に塗布される接着剤の量を増やすと、各曲成部と反対側からも接着剤がはみ出して接合金属板の外側へ流出する。袋状構造の接合金属板の外側表面に流出した接着剤は後工程で拭き取る必要があり、製造時における作業工数が増大するという問題点が生じる。
本発明は、前記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、製造時における作業工数を増大させることなく、各金属板の曲成部にも接着剤を充填させて接合金属板の接合強度を向上させることのできる接合金属板の製造方法を提供することにある。
前記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、略上下に延びる上壁部と略水平に延びる上側フランジ部が湾曲形成された上側曲成部を介して連続して形成される上側金属板と、略上下に延びる下壁部と略水平に延びる下側フランジ部が湾曲形成された下側曲成部を介して連続して形成される下側金属板と、を有し、前記上側フランジ部と前記下側フランジ部が接合される接合金属板の製造方法であって、前記上側フランジ部と前記下側フランジ部の少なくとも一方に、前記上側曲成部側または前記下側曲成部側がこれと反対側よりも接着剤の量が多くなるよう該接着剤を塗布する塗布工程と、前記塗布工程の後、前記上側フランジ部と前記下側フランジ部を重ね合わせる位置決め工程と、前記位置決め工程の後、前記上側フランジ部と前記下側フランジ部を挟圧して溶接する溶接工程と、を有することを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、塗布工程にて上側フランジ部と下側フランジ部の少なくとも一方に上側曲成部側または下側曲成部側がこれと反対側よりも量が多くなるよう接着剤が塗布されるので、位置決め工程にて各フランジ部を重ね合わせた後に溶接工程にて各フランジ部を挟圧した際に、接着剤を各フランジ部から各曲成部側へ積極的にはみ出させて、各曲成部間に接着剤を充填することができる。このとき、各フランジ部における上側曲成部側または下側曲成部側と反対側からは接着剤がはみ出さない。
従って、接合金属板の外側表面へ接着剤が流出することはなく、接着剤を後工程で拭き取る必要はなく、製造時における作業工数が増大することはない。そして、製造された接合金属板は各フランジ部同士に加えて上側曲成部及び下側曲成部においても上側金属板と下側金属板とが接着されることとなり、各フランジ部同士のみで上側金属板と下側金属板を接着する従来のものに比して飛躍的に接合金属板の接合強度を向上させることができる。
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の接合金属板の製造方法において、前記塗布工程にて、前記上側曲成部側または前記下側曲成部側がこれと反対側より大きくなるよう吐出口が形成されたノズルを用いて前記接着剤を塗布することを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1の作用に加え、塗布工程にて上側曲成部側または下側曲成部側がこれと反対側より大きくなるよう吐出口が形成されたノズルを用いて接着剤を塗布するようにしたので、簡単容易に各曲成部側とこの反対側で塗布される接着剤の量を変えることができる。すなわち、このノズルに接着剤の送出装置を接続して、フランジ部へ接着剤を吐出させればよく、従来のノズルを交換するのみで接着剤の量を調整することができる。
請求項3に記載の発明では、請求項1に記載の接合金属板の製造方法において、前記塗布工程にて、前記上側フランジ部と前記下側フランジ部の少なくとも一方における前記上側曲成部側または前記下側曲成部側に第1ノズルを用いて前記接着剤を塗布するとともに、前記上側曲成部または前記下側曲成部と反対側に該第1ノズルよりも吐出口の小さな第2ノズルを用いて前記接着剤を塗布することを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、請求項1の作用に加え、塗布工程にて、上側曲成部側または下側曲成部側については吐出口の比較的大きな第1ノズルを用い、上側曲成部または下側曲成部と反対側については吐出口の比較的小さな第2ノズルを用いて接着剤を塗布するようにしたので、簡単容易に各曲成部側とこの反対側で塗布される接着剤の量を変えることができる。
また、各ノズルを交換することにより、送出装置から送出される接着剤の流量に対応することができることは勿論、各曲成部の曲率、接着剤の粘度、各金属板の表面粗さ等に基づいてフランジ部の水平方向について接着剤の塗布割合を変更することができ、実用に際して極めて有利である。
このように、本発明によれば、製造時における作業工数を増大させることなく、各金属板の曲成部にも接着剤を充填させて接合金属板の接合強度を向上させることができる。
図1から図5は本発明の一実施形態を示すもので、図1は自動車車体のサイドメンバの模式的な斜視図、図2はサイドメンバの模式的な断面図、図3は下側フランジ部に接着剤を塗布した状態を示す下側金属板の模式的な斜視図、図4は接着剤吐出装置の概略側面図、図5は図4のA−A矢視図である。
図1に示すように、この接合金属板1は、自動車車体における略前後へ延びるサイドメンバに用いられ、断面が略ハット状に形成された上側金属板10と、断面が略逆ハット状に形成された下側金属板20が接合されたものである。それぞれ鉄からなる上側金属板10と下側金属板20は、合わせ面に接着剤30を塗布した状態でスポット溶接により接合され、上側金属板10の上壁部11と下側金属板20の下壁部21が連続的に縦壁31を形成する。上側金属板10は略水平に延びる上側フランジ部12を有し、下側金属板20は略水平に延びる下側フランジ部22を有し、上側フランジ部12の下面と下側フランジ部22の上面が合わせ面をなしている。
図1に示すように、上側金属板10は、略上下に延びる上壁部11と略水平に延びる上側フランジ部12が、湾曲形成された上側曲成部13を介して連続して形成される。また、下側金属板20は、略上下に延びる下壁部21と略水平に延びる下側フランジ部22が、湾曲形成された下側曲成部23を介して連続して形成される。図2に示すように、上側曲成部13と下側曲成部23は、ほぼ同じ曲率で形成され、それぞれ各金属板10,20により形成される閉断面内部へ凸に形成されている。これにより、縦壁31と各フランジ部12,22が滑らかに接続されている。各フランジ部12,22の間には凝固した接着剤30が介在する。
この接合金属板1では、上側金属板10の上側フランジ部12と下側金属板20の下側フランジ部22が、接着剤30を介在させて重ね合わせた状態で挟圧して溶接することにより接合される。本実施形態においては、この挟圧は、スポット溶接時に一対の電極チップで各フランジ部12,22を挟み込むことにより行われる。スポット溶接は、前後方向に間隔をおいて施され、各フランジ部12,22に前後に並ぶ複数のナゲット32が形成される(図1参照)。
以上のように構成された金属接合板1の製造方法について説明する。
まず、図3に示すように、下側フランジ部22に下側曲成部23がこれと反対側よりも接着剤30の量が多くなるように接着剤30を塗布する(塗布工程)。
接着剤30の塗布には、図4に示す接着剤吐出装置40を使用する。接着剤吐出装置40は、略上下に延び下端側が所定方向へ傾斜するよう形成される中空パイプ41と、中空パイプ41の下端に接続されるノズル42と、中空パイプ41の上部と連続して形成され略水平に延びるパイプ状の接着剤受容パイプ43と、を有する。図示しない接着剤送出装置から接着剤30が送出されるフレキシブルチューブ44が接着剤受容パイプ43に接続され、接着剤受容パイプ43、中空パイプ41、ノズル42の順に流通した接着剤30は、ノズル42の吐出口42aから吐出される。
ノズル42は中空パイプ41下端の延在方向に延び、接着剤30はノズル42の延在方向に吐出される。吐出口42aは下側曲成部23側がこれと反対側より大きくなるよう形成される。本実施形態においては、図5に示すように、吐出口42aの上下の幅が下側曲成部23に向かって大きくなるよう形成される。吐出口42aを正面から見ると、下部42bは略水平であり、下部42bにおける下側曲成部23と反対側の端部から下側曲成部23へ向かって斜め上方へ延びて上部42cが形成され、下部42bと上部42cの下側曲成部23側の端部は円状部42dにより接続されている。
そして、接着剤送出装置から接着剤吐出装置40へ接着剤30を送出しつつ、接着剤吐出装置40を下側フランジ部22の上面に沿って前後方向に移動させることにより、図3に示すように下側フランジ部22の上面には吐出口42aとほぼ同形状の断面で半流動体状の接着剤30が塗布されることとなる。
塗布工程の後、上側フランジ部12と下側フランジ部22を重ね合わせる(位置決め工程)。これにより、上側フランジ部12と下側フランジ部22の間で接着剤30が押しつぶされて拡散する。
そして、位置決め工程の後、上側フランジ部12と下側フランジ部22を挟圧して溶接する(溶接工程)。この挟圧により、各フランジ部12,22に接着剤30が行き渡るようになっている。
このとき、下側曲成部23側がこれと反対側よりも接着剤30の量が多いことから、挟圧時に接着剤30を各フランジ部12,22から各曲成部13,23側へ積極的にはみ出させて、各曲成部13,23間に接着剤を充填することができる。ここで、各フランジ部12,22における各曲成部13,23と反対側からは接着剤30ははみ出さない。
このように、本実施形態の接合金属板1の製造方法によれば、接合金属板1の外側表面へ接着剤30が流出することはなく、接着剤30を後工程で拭き取る必要はなく、製造時における作業工数が増大することはない。そして、図2に示すように、製造された接合金属板1は、各フランジ部12,22同士に加えて上側曲成部13及び下側曲成部23においても上側金属板10と下側金属板20とが接着されることとなる.従って、各フランジ部12,22同士のみで上側金属板10と下側金属板20を接着する従来のものに比して飛躍的に接合金属板1の接合強度を向上させることができる。
また、本実施形態の接合金属板1の製造方法によれば、塗布工程にて下側曲成部23側がこれと反対側より大きくなるよう吐出口42aが形成されたノズル42を用いて接着剤30を塗布するようにしたので、簡単容易に各曲成部13,23側とこの反対側で塗布される接着剤30の量を変えることができる。すなわち、このノズル42に接着剤30の送出装置を接続して、下側フランジ部22へ接着剤30を吐出させればよく、従来のノズルを交換するのみで接着剤30の量を調整することができる。
また、本実施形態の接合金属板1の製造方法によれば、ノズル42の吐出口42aの下部42bを略水平に形成したので、略平坦な下側フランジ部22の上面に安定的に接着剤30を塗布することができる。
ここで、図6に、接着剤30の塗布状態により接合強度がどのように変化するか計測した実験データを示す。実験は、各フランジ部12,22をスポット溶接のみで接合したもの(以下、サンプル1という)と、図7に示すようにスポット溶接に加えて各フランジ部12,22の間で接着剤30を凝固させたもの(以下、サンプル2という)と、図3に示すようにスポット溶接に加えて各フランジ部12,22及び各曲成部13,23の間で接着剤30を凝固させたもの(以下、サンプル3という)とに分けて行った。サンプル1〜3は、それぞれ実際の自動車車体に用いられているサイドメンバと同形状のものとした。
図6に示すように、各フランジ部12,22の接合強度は、サンプル3、サンプル2、サンプル1の順に高い値が得られた。尚、図6においては、各フランジ部12,22の開口変位を横軸とし、この開口変位に必要な荷重を縦軸としている。サンプル2とサンプル3を比較すると、同じ開口変位では、サンプル3の方が約1.5倍以上の荷重を加えなければならないことが実験的に証明されている。このように、実験的にも、各フランジ部12,22のみならず上側曲成部13または下側曲成部23にも接着剤30が充填されて凝固すると、接合強度が飛躍的に向上することが確認されている。
尚、前記実施形態においては、下側フランジ部22に接着剤30を塗布したものを示したが、上下逆さに配した上側フランジ部12に接着剤30を塗布してもよい。すなわち、塗布工程にて、上側フランジ部12と下側フランジ部22の少なくとも一方に、上側曲成部13側または下側曲成部23側がこれと反対側よりも接着剤30の量が多くなるよう接着剤30を塗布すればよい。上側フランジ部12に接着剤30を塗布する場合、ノズルの吐出口を上側曲成部13側がこれと反対側より大きくなるよう形成するとよい。
また、前記実施形態においては、ノズル42の吐出口42aの下部42bを略水平に形成したものを示したが、図8に示すようにノズル142の吐出口142aの下部142bを上部142cと上下対称となるように、下側曲成部23と反対側の端部から下側曲成部23へ向かって斜め下方へ延びるよう形成して、下部142bと上部142cの下側曲成部23側の端部を円状部142dにより接続してもよい。このように、吐出口142aをいわゆるティアドロップ形状としても、下側曲成部23側をこれと反対側より大きくすることができる。
また、図9に示すように、ノズル242の吐出口242aの下側曲成部23と反対側を長方形状に形成し、下側曲成部23側を長方形の側辺よりも直径の大きな円形状としてもよい。このように、吐出口242aをいわゆる鍵穴形状としても、下側曲成部23側をこれと反対側より大きくすることができる。
また、図10に示すように、下側曲成部23と反対側を長方形状に形成し、下側曲成部23側を上下の幅が端部に向かって拡がるように形成してもよい。図10においては、下部342bと上部342cの下側曲成部23側の端部は直線部342dにて接続される。
さらに、図11に示すように、ノズル442の吐出口442aの下側曲成部23と反対側を長方形状に形成し、下側曲成部23側を長方形の側辺よりも上下方向に大きな多角形状としてもよい。
さらにまた、図12に示すように、2つのノズル542,642を用いて接着剤30を塗布するようにしてもよい。図12には、共に丸形の吐出口542a,642aである第1ノズル542及び第2ノズル642が水平方向に並設されたものを示す。下側フランジ部22の下側曲成部23側には第1ノズル542を用いて接着剤30が塗布され、下側曲成部23側と反対側には第2ノズル642を用いて接着剤30が塗布される。第2ノズル642の吐出口642aは、第1ノズル542の吐出口542aよりも直径が小さく形成される。これにより、図13に示すように、下側フランジ部22に下側曲成部23側がこれと反対側よりも接着剤30の量が多くなるよう接着剤30が塗布される。この場合も簡単容易に各曲成部13,23側とこの反対側で塗布される接着剤30の量を変えることができる。
さらに、各ノズル542,642を交換することにより、送出装置から送出される接着剤30の流量に対応することができることは勿論、各曲成部13,23の曲率、接着剤30の粘度、各金属板10,20の表面粗さ等に基づいてフランジ部12,22の水平方向について接着剤30の塗布割合を変更することができ、実用に際して極めて有利である。
この場合の第1ノズル542と第2ノズル642の吐出口542a,642aもまた適宜に変更可能である。また、さらに第3ノズルを用いて接着剤30を塗布してもよく、ノズルの数は3以上であってもよいことは勿論である。
また、例えば、接着剤吐出装置40にて下側曲成部23側とこれと反対側で温度差が生じるようにして、接着剤30の粘度が変化するようにしても、下側曲成部23側とこれと反対側よりも接着剤30の量を多くすることができる。さらには、吐出口の形状や接着剤30の流量を、下側曲成部23側とこれと反対側で変化させることのできるノズルを用いてもよい。
さらに、前記実施形態においては、接合金属板1が自動車車体に用いられるものを示したが、鉄道車体、航空機等に用いることもできる。また、自動車車体のサイドメンバに用いられるものを示したが、クロスメンバやピラーのような他の部分に用いられるものであってもよい。ここで、ピラーのように上下に延び前後または左右に金属板が分割構成されるものであっても、一方の金属板を上側とし他方の金属板を下側として接合を行い、接着剤が凝固した後に他の部分に組み付ければよい。
さらにまた、前記実施形態においては、略ハット状の金属板と略逆ハット状の金属板とを接合するものを示したが、上側金属板が上壁部、上側湾曲部及び上側フランジ部を有し、下側金属板が下壁部、下側湾曲部及び下側フランジ部を有するものであれば、上側金属板及び下側金属板の形状は問わない。
また、前記実施形態においては、スポット溶接により上側フランジ部12と下側フランジ部22を溶着するものを示したが、例えばシーム溶接により溶着するものであってもよい。すなわち、溶接とともに各フランジ部12,22の挟圧が行われれば、どのような溶接方式であっても前記実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
また、前記実施形態においては、上側金属板10と下側金属板20が鉄からなるものを示したが、例えばアルミニウムなど他の金属からなるものであってもよい。また、接着剤30が貯留しやすいように、下側フランジ部22の表面粗さを上側フランジ部12等よりも粗くしたり、各フランジ部12,22の間に板部材を介在させたりしてもよいし、その他、具体的な細部構造等についても適宜に変更可能であることは勿論である。
本発明の一実施形態を示す自動車車体のサイドメンバの模式的な斜視図である。 サイドメンバの模式的な断面図である。 下側フランジ部に接着剤を塗布した状態を示す下側金属板の模式的な斜視図である。 接着剤吐出装置の概略側面図である。 図4のA−A矢視図である。 フランジ部の開口変位と荷重の関係を示すグラフである。 各フランジ部のみに接着剤を充填させたサイドメンバの模式的な断面図である。 ノズルの吐出口の変形例を示し、図4のA−A矢視図に相当する図である。 ノズルの吐出口の変形例を示し、図4のA−A矢視図に相当する図である。 ノズルの吐出口の変形例を示し、図4のA−A矢視図に相当する図である。 ノズルの吐出口の変形例を示し、図4のA−A矢視図に相当する図である。 変形例を示すものであって、ノズルが2つ設けられたものの図4のA−A矢視図に相当する図である。 変形例を示すものであって、下側フランジ部に接着剤を塗布した状態を示す下側金属板の模式的な斜視図である。
符号の説明
1 接合金属板
10 上側金属板
11 上壁部
12 上側フランジ部
13 上側曲成部
20 下側金属板
21 下壁部
22 下側フランジ部
23 下側曲成部
30 接着剤
42 ノズル
42a 吐出口
142 ノズル
142a 吐出口
242 ノズル
242a 吐出口
342 ノズル
342a 吐出口
442 ノズル
442a 吐出口
542 第1ノズル
542a 吐出口
642 第2ノズル
642a 吐出口

Claims (3)

  1. 略上下に延びる上壁部と略水平に延びる上側フランジ部が湾曲形成された上側曲成部を介して連続して形成される上側金属板と、略上下に延びる下壁部と略水平に延びる下側フランジ部が湾曲形成された下側曲成部を介して連続して形成される下側金属板と、を有し、前記上側フランジ部と前記下側フランジ部が接合される接合金属板の製造方法であって、
    前記上側フランジ部と前記下側フランジ部の少なくとも一方に、前記上側曲成部側または前記下側曲成部側がこれと反対側よりも接着剤の量が多くなるよう該接着剤を塗布する塗布工程と、
    前記塗布工程の後、前記上側フランジ部と前記下側フランジ部を重ね合わせる位置決め工程と、
    前記位置決め工程の後、前記上側フランジ部と前記下側フランジ部を挟圧して溶接する溶接工程と、を有することを特徴とする接合金属板の製造方法。
  2. 前記塗布工程にて、前記上側曲成部側または前記下側曲成部側がこれと反対側より大きくなるよう吐出口が形成されたノズルを用いて前記接着剤を塗布することを特徴とする請求項1に記載の接合金属板の製造方法。
  3. 前記塗布工程にて、前記上側フランジ部と前記下側フランジ部の少なくとも一方における前記上側曲成部側または前記下側曲成部側に第1ノズルを用いて前記接着剤を塗布するとともに、前記上側曲成部または前記下側曲成部と反対側に該第1ノズルよりも吐出口の小さな第2ノズルを用いて前記接着剤を塗布することを特徴とする請求項1に記載の接合金属板の製造方法。
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