JP2003253251A - シーリング方法 - Google Patents

シーリング方法

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JP2003253251A
JP2003253251A JP2002051567A JP2002051567A JP2003253251A JP 2003253251 A JP2003253251 A JP 2003253251A JP 2002051567 A JP2002051567 A JP 2002051567A JP 2002051567 A JP2002051567 A JP 2002051567A JP 2003253251 A JP2003253251 A JP 2003253251A
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修一 北野
Kotaro Shinozaki
光太郎 篠崎
Yuji Hiroshige
裕司 弘重
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自動車塗装膜に起こりうる窪み、へこみなど
の不良を軽減し、平滑で装飾性に優れた塗装外観を付与
することができるシーリング方法を提供する。 【解決手段】 シーリングを行なう被着体に対して、粘
着テープを貼り付けること、前記粘着テープ上に、熱溶
融−流動可能な熱硬化性のシーリング材料を含むシーリ
ング物品を配置すること、及び、前記シーリング物品
を、該物品が熱溶融−流動しそして硬化するために十分
な温度に加熱し、前記被着体をシーリングすること、の
工程を含み、前記粘着テープは、貼り付け工程において
被着体と粘着テープとの間に捕捉された空気がシーリン
グ物品を透過することを抑制する基材を有する、シーリ
ング方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は不連続部のシーリン
グ方法に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車の金属鋼板の継ぎ目などに代表さ
れる不連続部のシールを目的とする従来技術として、加
熱により流動しかつこの熱で硬化する成形シーリング材
であるメルトシーリングテープが知られている。このよ
うな成形シーリング材は、例えば、特開昭62−487
87号公報、米国特許第5,086,088号明細書、
特表平9−505335号公報、特開2000−172
48号公報などに開示されている。成形シーリング材は
不連続部をシールために、まず、加熱によって溶融流動
することが要求されるが、このとき、不連続部や下地の
形状、例えば、へこみ、凹凸を拾いやすく、それがシー
リング材の表面(すなわち、仕上げ塗装面)まで反映さ
れ、外観として不具合を生じることがあった。例えば、
ルーフ溝と呼ばれる自動車ルーフパネルの左右両側部を
車体前後方向に延びる溝では、この溝底部でルーフパネ
ルとサイドパネルとをスポット溶接などで溶接するた
め、溶接痕(スポット溶接では円形のへこみ)があり、
これをシーリング材でシールしようとすると、溶接痕と
シーリング材との間の隙間に空気を捕捉しやすく、溶融
時に捕捉空気がシーリング材の表面に浮上し、気泡の冷
却収縮によってシーリング材、さらには、その上に施さ
れる自動車塗装表面にへこみ痕を発生させる。また、捕
捉空気がシーリング材の溶融硬化時にシーリング表面に
バブルとして到達し、このバブルが破裂したときにもク
レータのような痕跡がシーリング材表面に残ってしま
い、塗装後の表面平滑性が損なわれ、塗装外観の不具合
を生じる結果となっている。
【0003】特開2000−192013号公報は、シ
ーリング物品の被着体に対面する側とは反対側の表面又
はシーリング物品の内部に可撓性を有するフィルムをバ
リア層として含む多層シーリング物品を開示している。
このようなバリア層は、スポット痕などによる窪み、へ
こみ、鋼板同士の接合による段差のある不規則底面をシ
ーリング物品で被覆する際に、不規則底面とシーリング
物品との間に捕捉された空気が塗装表面に到達すること
を防止し、そのため、塗装表面でのバブルによる表面外
観の悪化を防止することができる。このように、シーリ
ング物品の中間層又は自動車塗料が施される側の表層に
バリア層が配置されている場合、捕捉された空気が自動
車塗装面に到達することを防止することはできるが、空
気はシール層の内部に取り込まれるため、表面張力の影
響で、個々に独立した完全に球状の状態で存在すること
になりやすい。このように取り込まれた、球状の空気は
自動車塗装乾燥工程における温度の昇降によって、膨張
収縮し、結果として、シーリング物品の表面に、すなわ
ち、自動車塗装表面に窪み、へこみを生じさせることに
なる。また、シーリング物品は溝底面に対するある程度
の形状追随性が要求される場合には、剛性の低いバリア
層しか使用することができず、そのため、このような多
層シーリング物品を用いたシーリング方法では、満足の
いく外観、特に塗装表面の平滑性を得ることは困難であ
った。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は、自動車塗装膜に起こりうる窪み、へこみなどの
不良を軽減し、平滑で装飾性に優れた塗装外観を付与す
ることができるシーリング方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によると、シーリ
ングを行なう被着体に対して、粘着テープを貼り付ける
こと、前記粘着テープ上に、熱溶融−流動可能な熱硬化
性のシーリング材料を含むシーリング物品を配置するこ
と、及び、前記シーリング物品を、該物品が熱溶融−流
動しそして硬化するために十分な温度に加熱し、前記被
着体をシーリングすることの工程を含み、前記粘着テー
プは、貼り付け工程において被着体と粘着テープとの間
に捕捉された空気がシーリング物品を透過することを抑
制する基材を有する、シーリング方法が提供される。こ
のようなシーリング方法では、自動車塗装時の塗装面の
外観が良好になり、塗装表面の窪み、へこみを防止する
ことができる。
【0006】
【発明の実施の形態】以下において、図面を参照しなが
ら、本発明のシーリング方法を説明する。図1は、本発
明のシーリング方法の工程を示す概略図である。まず、
(a)ルーフ溝1に剛性基材を有する粘着テープ2を貼
り付け、次に、(b)粘着テープ2の上にシーリング物
品3を配置し、(c)シーリング物品3を、該物品が熱
溶融−流動しそして硬化するために十分な温度に加熱
し、被着体をシーリングする。
【0007】図2は、従来技術によるシーリング方法
(図2(a)及び図2(b))及び本発明によるシーリ
ング方法(図2(c))における捕捉空気Aの挙動の概
念図を示す。本発明のシーリング方法では、シーリング
物品を被着体に対して配置する前に、剛性基材を有する
粘着テープを被着体に貼り付けているので、被着体と粘
着テープの間に捕捉された空気はシーリング物品に侵入
することができない。したがって、シーリング物品の最
上面(すなわち、塗装施工面)でバブルによる外観不良
を発生しない。また、従来技術のシーリング方法とは異
なり、シーリング物品の内部に独立した球状の空気領域
を形成しないので、温度の昇降による膨張収縮を生じに
くく、結果として、シーリング物品の表面に、すなわ
ち、自動車塗装表面に窪み、へこみを生じにくい。
【0008】粘着テープ 本発明のシーリング方法において、まず、被着体と粘着
テープとの間に捕捉された空気が、シーリング物品の加
熱硬化時に、シーリング物品内部を透過することを抑制
する基材を有する粘着テープにより被着体を被覆する。
基材は、十分な剛性を有し、それ自体が塗装工程におけ
る温度変化によって膨張収縮を起こさないものである必
要がある。このように、剛性及び耐熱性が要求されるこ
とから、電着塗装鋼板のプレキュア工程で遭遇する12
0℃において、引張り弾性率が100MPa以上である
基材が特に好ましい。基材としては、樹脂フィルム、不
織布、織布、金属などを用いることができる。好適に
は、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチ
レンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレ
ート(PEN)などのポリエステル、ポリアミド(P
A)、ポリイミド(PEI)、ポリエーテルエーテルケ
トン(PEEK)、ポリエーテルスルフォン(PE
S)、ポリスルフォン(PSF)、ポリカーボネート
(PC)などの樹脂フィルムが用いられる。上記樹脂フ
ィルムは、捕捉空気の透過を十分に抑制することがで
き、実用上の厚さである5μm〜500μmのフィルム
として120℃における引張り弾性率が100MPa以
上であって、剛性及び耐熱性が十分であるからである。
なお、「引張り弾性率」は、試料(バリアフィルム)を
25mm幅で150mm程度に短冊状に裁断し、島津製
作所製「オートグラフAG500D」でチャック間10
0mmではさみ、50mm/minの引張速度でStress
-Strainカーブを描き、5N〜10N間で弾性率を算出
したものである。また、基材は、その剛性を改良するた
めに、ガラス繊維や炭素繊維などの繊維により強化され
たものであってもよい。なお、引張り弾性率が低く、そ
のため、有用性は若干低いが、ポリエチレンフィルムな
どのポリオレフィンのフィルムも本発明において一定の
効果が得られる。
【0009】基材の上には、粘着剤の層が配置される。
粘着剤は基材が所定の位置からずれてしまい、捕捉する
はずの空気を取り逃がすことを防止するための仮保持の
ためのものであり、シーラント層が溶融し、硬化が開始
するまで粘着性を発現すればよい。従って特に粘着剤の
種類を限定するものではなく、一般的なゴム系、アクリ
ル系、シリコーン系のどれも適用が可能である。
【0010】基材の厚さは、上述したように、通常、5
μm〜500μmである。基材の厚さが5μm未満の場
合には、捕捉された空気の遮蔽及び温度変化に伴う空気
の膨張収縮の影響を十分に抑制することができないおそ
れがある。また、基材の厚さが500μmを超える場合
には、捕捉空気の遮蔽は十分に行なえるが、シーリング
材料層が熱溶融−流動したときに、粘着テープの基材を
完全に覆った状態でシールすることが困難になることが
ある。例えば、被着体がルーフ溝である場合には、ルー
フ溝の側面と粘着テープ基材の縁との間に形成される隙
間の体積が大きくなり、シーリング材料がルーフ溝の側
面全体を覆うことが困難になり、そのため、シール不良
を起こしたり、塗装面にバリア層のエッジ痕を残す外観
不良を起こすことがある。
【0011】以下において、シーリング物品について説
明する。 シーリング物品 本発明のシーリング方法において、従来のシーリング物
品を用いることができ、熱溶融−流動可能な熱硬化性の
シーリング材料(シーリング組成物)からなるシーリン
グ物品を用いることができる。シーリング物品はシーリ
ング材料の内部又は表面に樹脂フィルムなどの追加の層
を含んでもよいが、粘着テープの基材がバリアの役割を
果たしているので、追加の層は必ずしも必要ない。ま
た、シーリング組成物は、熱処理温度(通常、80〜1
80℃)において、一旦、溶融−流動し、その後、その
温度で硬化することができる組成物である。そのような
組成物は、1つの態様において、エポキシ含有材料及び
その硬化剤と、エポキシ含有材料の硬化温度以下の温度
で溶融−流動する熱可塑性樹脂を含む。また、別の態様
において、シーリング組成物は、エポキシ含有材料及び
その硬化剤を含み、エポキシ含有材料が熱可塑性樹脂成
分の特性をも示すエポキシ化熱可塑性樹脂を含む。
【0012】シーリング組成物は、例えば、硬化可能な
エポキシ含有材料、前記エポキシ含有材料の硬化温度以
下の軟化点をもった熱可塑性のポリアミド成分、及び前
記エポキシ含有材料の硬化剤を含む。シーリング組成物
は、本発明の好ましい1態様において、前記エポキシ含
有材料を10〜60重量%の量で含み、且つ、前記熱可
塑性のポリアミド成分を30〜70重量%の量で含む。
【0013】シーリング組成物は、エポキシ含有材料、
熱可塑性のポリアミド成分及びエポキシ樹脂の硬化剤を
含み、より好適にはこれらの成分からなっている。エポ
キシ含有材料は、シーリング組成物の極限強さ及び耐熱
性に寄与し、一方、熱可塑性のポリアミド成分は、形状
追従性、たわみ性及び可撓性を特に低温で付与する。ま
た、硬化剤は、シーリング組成物の硬化を可能とする。
好適には、硬化剤は熱的に活性化されて、シーリング組
成物が適当な時間で適当な熱源にさらされて硬化するよ
うに作用する。
【0014】有用なエポキシ含有材料は、開環反応によ
り重合可能なオキシラン環を少なくとも1つ有するエポ
キシ樹脂である。かかる材料は、広義にはエポキシドと
呼ばれ、単分子及び高分子のエポキシドを含んでおり、
脂肪族、脂環式又は芳香族となりうる。このような材料
は、平均して、1分子につき2個のエポキシ基、好適に
は2個以上のエポキシ基を一般に有する。また、かかる
材料は特にポリエポキシドと呼ばれ、エポキシの官能性
が2.0よりわずかに小さい、例えば1.8のエポキシ
含有材料を包含している。1分子あたりのエポキシ基の
平均の数は、エポキシ含有材料中のエポキシ基の数をエ
ポキシ分子の合計で除して得られる値として定義され
る。高分子のエポキシドは、エポキシ基を末端に有する
線状の高分子(例えばポリアルキレングリコールのジグ
リシジルエーテル)、骨格のオキシランのユニットを有
する高分子(例えばポリブタジエンポリエポキシド)を
含んでいる。エポキシ含有材料の分子量は約58〜10
0,000まで変化してもよい。また、様々なエポキシ
含有材料の混合物を使用することもできる。
【0015】有用なエポキシ含有材料には、3,4−エ
ポキシシクロヘキシルメチル3,4−エポキシシクロヘ
キサンカルボン酸エステル、3,4−エポキシ−2−メ
チルシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシ−2−メ
チルシクロヘキサンカルボン酸エステル、及びビス
(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチ
ル)アジピン酸エステルで代表されるエポキシシクロヘ
キサンカルボン酸エステルのようなシクロヘキセンオキ
シドの基が含まれている。
【0016】また、特に有用なエポキシ含有材料は、多
価フェノールをエピクロロヒドリンのようなクロロヒド
リンと過剰に反応させることにより得られる多価フェノ
ールのグリシジルエーテル(例えば2,2−ビス−
(2,3−エポキシプロポキシフェノール)プロパンの
ジグリシジルエーテル)のようなジグリシジルエーテル
の単量体である。
【0017】以下に列挙するように、多くのエポキシ含
有材料が市販されており、本発明の実施に使用すること
ができる。すなわち、油化シエル社から、Epikote 100
1、Epikote 1002、Epikote 1003、Epikote 1004、Epiko
te 828 又はEpikote 154 という製品名で市販されてい
る。本発明に用いるシーリング組成物には、熱可塑性の
ポリアミド成分も含まれている。この熱可塑性のポリア
ミド成分は、下記の一般式により表されるアミド部分:
【0018】
【化1】
【0019】を含む高分子材料について言及したもので
あり、また、このような材料は熱可塑の処理特性を備え
ている。すなわち、この材料は加熱により軟らかくなっ
て流動して形状が付与されるようになり、冷却により固
まる。さらに、この材料は、再加熱により再び軟らかく
なる。このようなポリアミド成分は、エポキシ含有材料
との望ましい混合を実現するだけでなく、エポキシ含有
材料の硬化を促進する他のシーリング組成物の成分とそ
のような混合を実現することが可能である。また、熱可
塑性のポリアミド成分は、シーリング組成物の優れた低
温特性、例えば可撓性を保証している。
【0020】望ましい熱可塑性のポリアミド成分は、溶
融相においてエポキシ含有材料と混合(すなわち、溶融
−混合)し、しかし、エポキシ含有材料を硬化させない
とき、均一な単一の相の混合物を形成する。均一な単一
の相の形成は、かかる混合物(溶融−混合物)が透明に
なることで明らかになる。好適には、100質量部の前
記エポキシ含有材料に対して、90〜350質量部のポ
リアミド成分が含まれている。ポリアミド成分が約90
質量部より少なく含まれていると、硬化したシーリング
組成物が脆くなる傾向にある。他方、ポリアミド成分が
約350質量部より多く含まれていると、硬化したシー
リング組成物が十分な架橋をしておらず、再加熱により
流動しやすい傾向にある。しかしながら、エポキシ含有
材料が硬化した場合は、多数の相又は分離した相の組成
物が結果として生じ、一方の相は硬化したエポキシ含有
材料に起因し、他方の相は熱可塑性のポリアミド成分か
ら結果として生じる。しかし、両相を含む系は、全体と
して均一であるから、たとえ上述のようにエポキシ含有
材料が硬化しても、両相が偏って分布することはない。
したがって、シーリング組成物にはエポキシ含有材料及
び熱可塑性のポリアミド成分に起因した特性が付与され
ることとなる。
【0021】また、望ましい熱可塑性のポリアミド成分
は、エポキシ含有材料の硬化温度以下の軟化点を有して
いる。この場合、エポキシ含有材料の硬化温度以下の温
度でシーリング組成物を成形することができる。また、
シーリング組成物は加熱により硬化前に溶融することが
できる。通常、自動車産業でシーリング組成物が用いら
れるとき、熱可塑性のポリアミド成分は約180℃以下
の軟化点を有している。
【0022】シーリング組成物は、別の態様において、
エポキシ化熱可塑性樹脂及びその硬化剤を含む。エポキ
シ化熱可塑性樹脂の典型的な一例は、エポキシ化エチレ
ン系熱可塑性樹脂である。この樹脂は、エチレン部分の
存在によって熱溶融−流動を起こすことができ、低い吸
湿性を得ることができる。シーリング組成物の吸湿性が
低いと、加熱時の湿分蒸発によるバブルの形成を抑制す
ることができ、それにより、シール部位の表面外観を良
好にすることができる。エポキシ化エチレン系熱可塑性
樹脂としては、エチレン−グリシジル(メタ)アクリレ
ート共重合体が好ましい。このエチレン−グリシジル
(メタ)アクリレート共重合体は、特開平9−1370
28号公報や特開平10−316955号公報において
接着剤及びホットメルト組成物の一成分として開示され
ているように、ポリエチレンをエポキシ化したものであ
って、通常は、エチレンとグリシジル(メタ)アクリレ
ートの共重合により得られる。その結果、エチレン−グ
リシジル(メタ)アクリレート共重合体は、エチレン部
分とグリシジル(メタ)アクリレート部分によって構成
される。また、グリシジル(メタ)アクリレート部分は
鋼板の電着塗装及び仕上げ塗装への密着性に寄与する。
【0023】エチレン−グリシジル(メタ)アクリレー
ト共重合体は、エチレンとグリシジル(メタ)アクリレ
ートのモノマー重量比を50:50〜99:1の範囲にして構
成されていることが望ましい。上限を超えたエチレンを
含んで構成されたエチレン−グリシジル(メタ)アクリ
レート共重合体は、硬化物に所望の機械的強度及び耐久
性が付与し難く傾向にある。逆に、下限を下回ったエチ
レンを含むエチレン−グリシジル(メタ)アクリレート
共重合体は、所望の低吸湿性及び加熱時の十分な流動性
を得ることができない傾向にあるからである。
【0024】また、典型的なエチレン−グリシジル(メ
タ)アクリレート共重合体は、約80℃以下の比較的低
温でも溶融し易く、それを含むシーリング組成物を加熱
流動させてシールする際に高流動性が得られ、結果とし
て均一性及び平滑性の高いものとなる。また、加熱混合
プロセスにおいて比較的低温で混練することができるた
め、熱硬化成分と硬化剤の反応を混練中に起こすおそれ
が少ない。
【0025】本発明の効果を損なわない限り、エポキシ
化熱可塑性樹脂として、エチレン、グリシジル(メタ)
アクリレート以外の第三の成分を共重合又はグラフト重
合した三元のエチレン−グリシジル(メタ)アクリレー
ト共重合体を使用してもよい。このような三元共重合体
の一例は、アルキル(メタ)アクリレート及び酢酸ビニ
ルなどを共重合したもの、また、グラフト重合体として
は、ポリスチレン、ポリアルキル(メタ)アクリレート
及びアクリルニトリル−スチレン共重合体などをグラフ
トしたものである。
【0026】エポキシ化熱可塑性樹脂のもう一つの典型
的な例はエポキシ化スチレン系熱可塑性樹脂であり、共
役ジエンの存在によって熱溶融−流動性及び低吸湿性を
示す。このエポキシ化スチレン系熱可塑性樹脂は、例え
ば、ポリスチレンからなるハードセグメントと、エポキ
シ化されたポリブタジエンからなってゴム弾性をそのエ
ラストマーに付与するソフトセグメントと有するブロッ
ク共重合体である。あるいは、エポキシ化されたポリブ
タジエンの代わりに、又は、エポキシ化されたポリブタ
ジエンと共に、エポキシ化されたポリイソプレンを使用
することができる。
【0027】通常、エポキシ化スチレン系熱可塑性樹脂
のガラス転移温度(Tg)は、−70〜−50℃と非常に低く、
このとき、シーリング組成物の硬化物に約−30℃までの
低温における耐久性(特に振動耐久性を)強化すること
ができる。
【0028】かかるエポキシ化スチレン系熱可塑性樹脂
の一例は、スチレン−エポキシ化ブタジエン−スチレン
共重合体及びスチレン−エポキシ化イソプレン−スチレ
ン共重合体である。いずれの場合も、エポキシ化は共役
ジエンの不飽和結合をエポキシ化することで行なわれ
る。
【0029】上記エポキシ化熱可塑性樹脂は他のエポキ
シ含有材料と併用されてよい。シーリング組成物は、例
えばビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノール
F型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、グリシ
ジルアミン型エポキシ樹脂のような液状又は固体状のエ
ポキシ樹脂を含んでよく、それにより、シーリング組成
物の硬化物の耐熱性、耐久性及び電着塗装鋼板との密着
性をさらに強化することもできる。望ましいエポキシ樹
脂は、例えば水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、脂
環式エポキシ樹脂、ブタジエン骨格エポキシ樹脂等の線
状脂肪族エポキシ樹脂、又はダイマー酸変性エポキシ樹
脂等のグリシジルエステル型エポキシ樹脂のように、極
性が比較的低いエポキシ樹脂である。なぜなら、前記の
エポキシ化熱可塑性樹脂に含まれる低吸水成分、例え
ば、エチレン部分及びブタジエン部分との相溶性が優れ
ているからである。さらに、硬化物への水分の吸収を防
止し、自動車の塗装工程などの加熱時に有利になるから
である。このエポキシ樹脂の量は、エポキシ化熱可塑性
樹脂100 質量部に対し、通常は0〜500 質量部、好まし
くは5〜400 質量部である。
【0030】必要に応じて、シーリング組成物はエポキ
シ化熱可塑性樹脂と他のエポキシ樹脂との相溶性を高め
るための相溶化剤をさらに含んでもよい。詳細に述べる
と、この相溶化剤は、100 質量部のエポキシ化熱可塑性
樹脂に対して通常は0〜300質量部、好ましくは1〜100
質量部の量で含まれる。相溶ができる限り、本発明で
相溶化剤は特に限定されないけれども、好適にはポリエ
ステル樹脂又はエチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)
を含んでいる。特に、ポリエステル樹脂が、エポキシ化
熱可塑性樹脂と所定の割合で配合されている場合に、エ
ポキシ化熱可塑性樹脂とエポキシ樹脂との分離を防止す
るだけでなく、シーリング組成物の硬化温度(120〜
180℃)における流動性も大幅に向上させることがで
きるからである。
【0031】本発明において用いるシーリング組成物
は、通常、10〜90wt%の量のエポキシ含有材料を含む。
約10wt%未満では耐熱性が低下し、約90wt%超では充填
剤を添加しうる量が相対的に低下し低線膨張率が得られ
ないことがあるからである。
【0032】また、シーリング組成物には硬化剤が含ま
れる。硬化剤は、エポキシ含有材料中に含まれるエポキ
シ基を硬化させてシーリング組成物に架橋構造を設け、
硬化物を得ることができる。硬化剤は硬化物を得ること
ができる限り限定されない。したがって、硬化剤は、例
えばジシアンジアミドのようなアミン化合物、分子内に
カルボキシル基(酸無水物も含む)をもったアクリル化
合物若しくはロジン、イミダゾール誘導体、BF3 錯体
類、有機酸ヒドラジド、ジアミノマレオニトリル類若し
くはメラミン類又はそれらの混合物を含んでもよい。ま
た、硬化剤の極性の高低も問わない。しかし、エチレン
−グリシジル(メタ)アクリレート共重合体のグリシジ
ル基の硬化には、特開平9−137028号公報及び特
開平10−316955号公報に開示されているよう
に、分子内にカルボキシル基を含有するアクリル化合物
やロジンを含む硬化剤の使用が要求される。極性の高い
硬化剤がエチレン−グリシジル(メタ)アクリレート共
重合体と相溶せず、実質反応できないのと比較して、か
かる硬化剤はエチレン−グリシジル(メタ)アクリレー
ト共重合体と相溶し易く、エチレン−グリシジル(メ
タ)アクリレート共重合体のグリシジル基を硬化するか
らである。
【0033】硬化剤は硬化促進剤と併用してもよい。特
に、カルボキシル基を有する硬化剤とエポキシとの反応
には、フェノール含有物、イミダゾール誘導体又は三級
アミンを含む硬化促進剤が有利に使用可能である。
【0034】シーリング組成物は、好ましくは、例えば
炭酸カルシウム若しくはシリカ又はそれらの混合物を含
有した充填剤をさらに含む。充填剤は、硬化物の線膨張
係数を低下させることができる。その結果、そのような
硬化物は、特に低温における温度変化において、線膨張
係数が低下し、低温下での収縮量が減少し、シール材上
に自動車用塗料を塗布して形成された塗膜に応力を与え
難くなる。かくして、この形成された塗膜は低温でも割
れ難くなる。
【0035】このように充填剤が添加されていると、一
般に、シーリング組成物が加熱−溶融時において十分な
流動性を有しない場合がある。従って、シーリング組成
物は可塑剤を含むこともできる。可塑剤を含むことによ
り、シーリング組成物は所望の流動性が保持される。な
ぜならば、この可塑剤は一般的に粘度が低く、組成物の
流動性の向上に寄与することができるからである。
【0036】シーリング組成物に含めてもよい可塑剤
は、例えば、フタル酸ジ2−エチルヘキシル若しくはフ
タル酸ジイソノニルのようなフタル酸エステル類、アジ
ピン酸エステル類、エポキシ化脂肪酸エステル類、エポ
キシ化大豆油、エポキシ化アマニ油、液状テルペン樹
脂、液状テルペンフェノール共重合体若しくは液状テル
ペンスチレン共重合体、アゼライン酸エステル類、セバ
シン酸エステル類、エポキシヘキサフタル酸エステル類
又はそれらの混合物を含有した可塑剤が含まれる。かか
る可塑剤は、シーリング組成物の硬化物に可撓性を与え
ることができる。また、硬化物はガラス転移温度を下げ
て、−20〜−40℃の低温でも弾性率を低くすることがで
きる。その結果、硬化物がそのような低温での大きく伸
びることができ、振動耐久性のような動的耐久性を向上
させることができる。
【0037】本発明のシーリング方法は、ルーフ溝など
のシールしようとする部位に対して、上記のような特定
の基材を有する粘着テープを貼り付け、この粘着テープ
上に、熱溶融−流動可能な熱硬化性のシーリング材料を
含むシーリング物品を配置し、そしてシーリング物品
を、該物品が熱溶融−流動しそして硬化するために十分
な温度に加熱し、前記被着体をシーリングすることを含
む。このようなシーリング方法における加熱は、便利に
は、自動車塗装工程における加熱工程によって行なえ
る。例えば、電着塗装された鋼板同士をシールする場合
に、鋼板の電着塗装の予備乾燥工程であるプレキュアの
前にシーリング物品を適用し、プレキュア温度(例え
ば、80〜160℃)に所定の時間(例えば、10〜2
0分間)加熱して、シーリング材料を熱溶融−流動さ
せ、場合により、流動したシーリング材料を硬化させ、
次いで、仕上げ塗装を吹き付け、塗装の硬化温度(例え
ば、120℃〜180℃)に加熱して、シーリング材料
の硬化を完了する。なお、仕上げ塗装は、通常、1層の
ソリッド塗料を吹き付け、そしてそれを熱硬化させて得
られる単層塗りの場合と、中塗り塗料と呼ばれるソリッ
ド塗料を吹き付け、そしてそれを熱硬化させ、次いで、
上塗り塗装と呼ばれるソリッド塗料を吹き付け、そして
それを熱硬化させて得られる2層塗りの場合がある。
【0038】
【実施例】以下において、実施例に基づいて本発明を説
明する。 スポット痕を想定した試験片(ルーフ溝)の作製 自動車ルーフ溝を模擬した長さ400mm、深さ5m
m、幅12mmの試験片を用意した。これはクランク状
に曲げ加工された厚さ1mmの2枚の鋼板をスポット溶
接で接合し、電着塗装したものである。また、溝の段差
部の形状は図3の通りである(幅3mm、高さ1m
m)。このルーフ溝にバイスで深さ1mm、直径6mm
のへこみを長さ方向に50mmの間隔で7箇所に作製し
た。このへこみは自動車製造ラインにおけるスポット溶
接での最悪痕に匹敵するものである。
【0039】粘着テープ 粘着テープとしては、(1)25μmポリエステルフィル
ムにガラスフィラメントを含浸しながら天然ゴム系粘着
剤を施した総厚155μmのテープであるScotch(商
標)898(3M社製)、(2)アルミ箔、ガラスクロスを基材
とし、シリコーン系粘着剤を施した総厚190μmのテ
ープであるScotch(商標)363(3M社製)、(3)200μ
mのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム
(帝人製)に層厚250μmのアクリル系粘着剤を塗布
した粘着テープを10mm(幅)×400mm(長さ)
に裁断したものを用いる。
【0040】シーリング物品(メルトシールテープ) シーリング物品として、ヘンケル社製の熱可塑性ポリア
ミド(製品名:マクロメルト6238)50質量部、油
化シェルエポキシ社製のエポキシ(製品名:エピコート
(Epikote)1001)40質量部、エーシーアール社製
のジシアンジアミド(製品名:EH3636AS)7質
量部、四国化成(株)製のトリアジン誘導体(製品名:
2MZA)3質量部を均一に混合して、押出成形機に投
入し、厚さ4.0mmのシーリング物品を得た。これを
10mm(幅)×400mm(長さ)に裁断した。
【0041】実施例1 まず、試験片の溝底部に、Scotch(商標)898(3M社製)
を、スポット溶接痕を模擬したへこみ部に重なるように
貼り付け、十分に圧着した。その上に、上記のとおりの
シーリング物品(メルトシール)を貼り付けた。
【0042】自動車塗装工程を考慮し、まず、電着塗装
された鋼板のプレキュアと呼ばれる予備乾燥工程を想定
し、120℃で20分間(物温)放置した。このとき、
上記メルトシールは熱によって溶融−流動し、ルーフ溝
を被覆した。次に、一般に中塗り塗料と呼ばれる自動車
用アクリル系ソリッド塗料(メラミン架橋)を吹き付
け、140℃で30分間(物温)で硬化し、さらに上塗
り塗料と呼ばれる自動車用アクリル系ソリッド塗料(メ
ラミン架橋)を吹き付け、140℃で30分間(物温)
硬化した。中塗り塗装及び上塗り塗装の厚さは乾燥後の
厚さでそれぞれ、30〜40μmであった。試験片を室
温にて1昼夜放置し、シーリング物品上の塗装外観を目
視にて観察した。また、ルーフ溝の段差継ぎ手部をダイ
アモンドカッターで切断し、段差部に十分なシール材が
到達して、シーリングが良好に行なわれていることを確
認した。なお、粘着テープの基材の引張り弾性率は12
0℃の熱間中、1500MPaであった(25mm幅、
チャック間100mm、50mm/分の引張速度で測
定)。
【0043】実施例2 フィラメントテープScotch(商標)898の代わりに、ア
ルミ箔、ガラスクロスを基材とし、シリコーン系粘着剤
を施した総厚190μmのテープであるScotch(商標)
363を用いた以外は実施例1と同様に試験を行なった。
なお、粘着テープの基材の引張り弾性率は120℃の熱
間中、350MPaであった(25mm幅、チャック間
100mm、50mm/分の引張速度で測定)。
【0044】実施例3 フィラメントテープScotch(商標)898の代わりに、2
00μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィ
ルム(帝人製)に、層厚250μmのアクリル系粘着剤
を塗布した粘着テープを用いた以外は実施例1と同様に
試験を行なった。なお、粘着テープの基材の引張り弾性
率は120℃の熱間中、1000MPaであった(25
mm幅、チャック間100mm、50mm/分の引張速
度で測定)。
【0045】比較例1 粘着テープを用いずに、メルトシールテープをそのまま
試験片に装着した以外は実施例1と同様に試験を行なっ
た。
【0046】比較例2 実施例1で製造したシーリング組成物と同一の組成物を
2mmの厚さに押出成形機にてシート化し、2枚のシー
リング材料層を製造した。これらを実施例3における粘
着テープに用いられた基材と同一のポリエチレンテレフ
タレートフィルムの両面にシーリング材料層を積層し、
バリア層がシーリング材料の内部に存在するシーリング
物品を製造した。このシーリング物品を用いて、比較例
1と同様に試験を行なった。実施例1〜3及び比較例1
〜2の試験結果を下記の表1に示す。
【0047】
【表1】
【0048】上記のとおり、本発明によるシーリング方
法によって、不連続継ぎ目のシールを行なうと同時に、
下地の影響を極力なくした平滑性の高い外観を提供する
ことができた。
【0049】
【発明の効果】本発明のシーリング方法では、自動車塗
装膜に起こりうる窪み、へこみなどの不良を軽減し、平
滑で装飾性に優れた塗装外観を付与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシーリング方法の工程を示す概略図で
ある。
【図2】従来技術によるシーリング物品(図2(a)及
び図2(b))及び本発明によるシーリング物品(図2
(c))における捕捉空気の挙動の概念図を示す。
【図3】実施例において使用された試験片の斜視図を示
す。
【符号の説明】
1…ルーフ溝 2…粘着テープ 3…シーリング物品
フロントページの続き (72)発明者 篠崎 光太郎 神奈川県相模原市南橋本3−8−8 住友 スリーエム株式会社内 (72)発明者 弘重 裕司 神奈川県相模原市南橋本3−8−8 住友 スリーエム株式会社内 Fターム(参考) 4D075 BB29Z BB93Z CA01 CA42 CA48 DA07 DB01 DB02 DB20 DB31 DB61 DC12 EA05 EA19 EB12 EB13 EB14 EB22 EB33 EB35 EB39 EB53 EB55 EB56 4H017 AA04 AA12 AA17 AA23 AB08 AB17 AC01 AC17 AD05 AE05

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シーリングを行なう被着体に対して、粘
    着テープを貼り付けること、 前記粘着テープ上に、熱溶融−流動可能な熱硬化性のシ
    ーリング材料を含むシーリング物品を配置すること、及
    び、 前記シーリング物品を、該物品が熱溶融−流動しそして
    硬化するために十分な温度に加熱し、前記被着体をシー
    リングすること、の工程を含み、 前記粘着テープは、貼り付け工程において被着体と粘着
    テープとの間に捕捉された空気がシーリング物品を透過
    することを抑制する基材を有する、シーリング方法。
  2. 【請求項2】 前記基材は、樹脂フィルム、不織布、織
    布、金属からなる群より選ばれる、請求項1記載のシー
    リング方法。
  3. 【請求項3】 前記基材は、繊維強化された樹脂フィル
    ムである、請求項1記載のシーリング方法。
  4. 【請求項4】 前記基材は120℃における引張弾性率
    が100MPa以上である、請求項1〜3のいずれか1
    項記載のシーリング方法。
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