JP2009044783A - ワイヤーハーネス保護チューブ - Google Patents

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Abstract

【課題】ワイヤーハーネス類の通線を作業性良く容易かつ迅速、適正に行うことができるとともに、使用状態でワイヤーハーネス類の保護機能が損われることを防止できる、製造容易で安価なワイヤーハーネス保護チューブを提供する。
【解決手段】単位チューブ2をワイヤーハーネス類の挿通方向に沿って複数連ねてなり、単位チューブ2は、底板4及び底板4の両端部から立ち上げられて相対する一対の側壁5,6を有する本体7、本体7の開放上部を閉じる蓋11、一方の側壁5の端部と蓋11の一端部とを繋ぐヒンジ12、他方の側壁6と蓋11の他端側とを分離可能に結合する一対の係合孔13及び係合爪14、一端を一方の側壁5に連設し他端を蓋11の一端側に連設して蓋11を開位置に保持するスプリング15,16、を一体に備える合成樹脂成形品であり、1ピース構造と蓋11を開位置に保持する機能を有する。
【選択図】 図3

Description

本発明はワイヤーハーネス保護チューブに関する。
従来、ワイヤーハーネス類を挿通させるために両端を開口した中空の単位チューブを前記ワイヤーハーネス類の挿通方向に沿って複数連ねてなり、例えば自動車に張り巡らされるワイヤーハーネスを保護するときに、そのワイヤーハーネスが内側に収容(通線)されるワイヤーハーネス保護チューブが知られている。
上記ワイヤーハーネス保護チューブには、前記単位チューブが2ピース構造で、底板及び該底板の両端部から立ち上げられて相対する一対の側壁を有し、前記一対の側壁の上端部に嵌合凹部が設けられた本体と、該本体の開放上部を閉じる天板を有し、該天板の両端部に前記嵌合凹部に嵌合する一対の嵌合軸が設けられた蓋と、で構成され、前記一方の嵌合凹部から前記一方の嵌合軸を離脱させ、前記他方の嵌合凹部に嵌合している前記他方の嵌合軸を中心に前記蓋を開く、又は、前記両方の嵌合凹部から前記両方の嵌合軸を離脱させて前記蓋を完全に前記本体から取り外すことで、側面からの通線を可能にしたものがある(例えば特許文献1参照)。
特開2004−153936号公報
上記従来のワイヤーハーネス保護チューブでは、その単位チューブが2ピース構造であるため、通線時、蓋を他方の嵌合凹部と他方の嵌合軸との嵌合により本体に取り付けた状態で開いている場合、蓋を手で押えない限り開位置に確実に保持しておくことはできず、作業しにくく、時間がかかる。他方、蓋を完全に本体から取り外している場合、作業は行えるものの、蓋を通線前に本体から取り外し通線後に再び本体に取り付けるという非常に手間と時間のかかる蓋脱着作業が必要となり、結果的に配線に手間と時間がかかる。また、蓋を開閉、脱着時に誤って例えば車内やエンジンルームに落とす危険性があり、この場合、いくら手間と時間がかかろうとも必ず落とした蓋を探し出して取り除かねばならない。また、寸法誤差などによって本体と蓋の嵌合が甘い単位チューブが発生し、使用状態で振動などによって蓋が本体から脱落し、ワイヤーハーネス保護機能を損なう心配もある。さらに、製造面でも本体と蓋を別々に成形し、成形後に単位チューブに組み立てるので、コストが高くなる。などの問題がある。
本発明は上記のような問題に鑑みてなされたもので、その目的は、ワイヤーハーネス類の通線を作業性良く容易かつ迅速、適正に行うことができるとともに、使用状態でワイヤーハーネス類の保護機能が損われることを防止できる、製造容易で安価なワイヤーハーネス保護チューブを提供することにある。
上記目的を達成するための請求項1に記載の発明のワイヤーハーネス保護チューブは、ワイヤーハーネス類を挿通させるために両端を開口した中空の単位チューブを前記ワイヤーハーネス類の挿通方向に沿って複数連ねてなるワイヤーハーネス保護チューブであって、前記単位チューブは、底板及び該底板の両端部から立ち上げられて相対する一対の側壁を有する本体と、該本体の開放上部を閉じる蓋と、前記一方の側壁の端部と前記蓋の一端部との間に有して前記本体に前記蓋を開閉自在に連続一体に繋ぐヒンジと、前記他方の側壁と前記蓋の他端側とを分離可能に結合する一対の本体側係合部及び蓋側係合部(蓋を閉位置に固定するロック機構)と、一端を前記一方の側壁に連設し他端を前記蓋の一端側に連設して該蓋を開位置に保持するスプリングと、を一体に備える熱可塑性合成樹脂成形品である構成としたものである。
上記請求項1に記載の構成によれば、単位チューブは、1ピース構造と蓋開保持機能を有する。このように従来本体と蓋の2ピース構造であった単位チューブの1ピース化と蓋開保持機能の付加によって、従来のワイヤーハーネス保護チューブが具備する問題を悉く解決し、ワイヤーハーネス類の通線を作業性良く容易かつ迅速、適正に行うことができるとともに、使用状態でワイヤーハーネス類の保護機能が損われることを防止できる、製造容易で安価なワイヤーハーネス保護チューブとすることができる。
請求項2に記載の発明のワイヤーハーネス保護チューブは、請求項1に記載の発明のワイヤーハーネス保護チューブにおいて、前記単位チューブは、前記蓋を開位置に位置させた初期形状に成形される構成としたものである。
上記請求項2に記載の構成によれば、蓋を閉じた状態でスプリングの内面に圧縮力、外面に引張力がかかるとともに、ヒンジにも内面に圧縮力、外面に引張力がかかるので、スプリングには蓋を開位置に保持するためのより大きな弾性を付与することができるとともに、ヒンジにも蓋を開位置に保持するための弾性を付与することができ、より高い蓋開保持機能を有するワイヤーハーネス保護チューブとすることができる。
請求項3に記載の発明のワイヤーハーネス保護チューブは、請求項1又は請求項2に記載の発明のワイヤーハーネス保護チューブにおいて、前記複数の単位チューブのそれぞれの前記底板が、前記複数の単位チューブと同じ金型キャビディ内に熱可塑性合成樹脂を射出充填して固化させて成形された可撓性を有する帯状の連結部材の下表面又は上表面に一体に取り付けられて、前記複数の単位チューブが所定のピッチ間隔で連ねられている構成としたものである。
上記請求項3に記載の構成によれば、成形だけでワイヤーハーネス保護チューブの製品を得ることができ、組み立てを必要としないので、より製造容易で安価なワイヤーハーネス保護チューブとすることができる。
請求項4に記載の発明のワイヤーハーネス保護チューブは、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の発明のワイヤーハーネス保護チューブにおいて、前記蓋は、天板及び該天板の両端部から垂下されて相対する一対の端壁を有し、該端壁は、前記本体の側壁より高さが低い構成としたものである。
上記請求項4に記載の構成によれば、本体の側壁端部と蓋の端壁端部を上下方向で突き合わせて本体と蓋を単位チューブの側面で接合させ、蓋を閉じたときの本体との一体性を良くして、一対の本体側係合部及び蓋側係合部による蓋閉保持機能の信頼性を高めることができるので、より高い保護機能を有するワイヤーハーネス保護チューブとすることができる。また、蓋の外形をあまり大きくすることがないので、狭小スペースであっても蓋を開位置に保持してワイヤーハーネス類の通線を作業性良く容易かつ迅速、適正に行うことができる。
請求項5に記載の発明のワイヤーハーネス保護チューブは、請求項4に記載の発明のワイヤーハーネス保護チューブにおいて、前記他方の側壁は、断面形状がクランク状の屈曲部を備えて、前記他方の端壁端面に重ね合わせる段差面と、前記他方の端壁の内面に外面を重ね合わせる延長側壁とを備え、前記延長側壁に前記本体側係合部を備え、前記他方の端壁に前記蓋側係合部を備え、前記他方の側壁と前記他方の端壁の何れか一方を内側へ押圧することで、相互に係合している前記本体側係合部と前記蓋側係合部を離脱させる構成としたものである。
請求項5に記載の構成によれば、本体側係合部と蓋側係合部の係合面積を大きくとることができるとともに、蓋の開放端側を本体に2面で接合させることができ、蓋を確実に閉位置に固定(ロック)することができて、本体側係合部と蓋側係合部による蓋閉保持機能の信頼性を高めることができるので、より高い保護機能を有するワイヤーハーネス保護チューブとすることができる。その上で相互に係合している本体側係合部と蓋側係合部の離脱操作(ロック解除操作)と蓋の少しの開操作をワンタッチで容易に行うことができるので、蓋の操作性に優れ、より良い通線作業性を有するワイヤーハーネス保護チューブとすることができる。
請求項6に記載の発明のワイヤーハーネス保護チューブは、請求項5に記載の発明のワイヤーハーネス保護チューブにおいて、相互に係合している前記本体側係合部と前記蓋側係合部を離脱させるときに押圧する壁を連設する前記底板又は前記天板は、内面が凹、外面が凸となるように湾曲し、前記底板又は前記天板の撓み変形によって前記壁を前記一対の本体側係合部及び蓋側係合部の係脱方向に揺動させる構成としたものである。
請求項6に記載の構成によれば、相互に係合している本体側係合部と蓋側係合部を離脱させるときに押圧する壁の根元などに集中応力が生じるのを抑えることができ、この壁の折損を防止することができるとともに、曲がりによる蓋閉保持機能の低下・消失を防止することができ、手荒な取り扱いにも耐久性のあるワイヤーハーネス保護チューブとすることができる。
請求項7に記載の発明のワイヤーハーネス保護チューブは、請求項5又は請求項6に記載の発明のワイヤーハーネス保護チューブにおいて、前記本体側係合部は、前記延長側壁の外面に備える内面に達する係合孔又は内面に達しない係合凹部であり、前記蓋側係合部は、前記他方の端壁の内面を部分的に内側に膨出させた係合爪であり、前記蓋の閉操作に伴って前記係合爪は、該係合爪の内面に有する傾斜面で前記延長側壁の外面を内側へ押圧しながら摺動した後、前記他方の端壁端面が前記段差面に重なり合うときに前記係合孔又は係合凹部と相対することで、前記延長側壁の復帰に伴って前記係合孔又は係合凹部に自動的に嵌り込み、前記蓋の開く方向で前記延長側壁に係合する構成としたものである。
請求項7に記載の構成によれば、蓋をワンタッチで閉操作するだけで自動的、かつ確実に閉位置に固定(ロック)することができ、蓋の操作性に優れ、より良い通線作業性を有するワイヤーハーネス保護チューブとすることができる。
請求項8に記載の発明のワイヤーハーネス保護チューブは、請求項9に記載の発明のワイヤーハーネス保護チューブにおいて、前記底板は、内面が凹、外面が凸となるように湾曲し、該底板の撓み変形によって前記他方の側壁及び前記延長側壁を一体的に前記一対の係合孔又は係合凹部及び係止爪の係脱方向に揺動させる構成としたものである。
請求項8に記載の構成によれば、相互に係合している本体側の係合孔又は係合凹部と蓋側の係合爪を離脱させるときに押圧する本体側の他方の側壁の根元などに集中応力が生じるのを抑えることができ、この本体側の他方の側壁の折損を防止することができるとともに、曲がりによる蓋閉保持機能の低下・消失を防止することができ、手荒な取り扱いにも耐久性のあるワイヤーハーネス保護チューブとすることができる。
請求項9に記載の発明のワイヤーハーネス保護チューブは、請求項1〜請求項8の何れか1項に記載の発明のワイヤーハーネス保護チューブにおいて、前記スプリングは、支点越え作用によって所定の開き角度を越えるまでは前記蓋を閉位置に付勢し、所定の開き角度を越えると前記蓋を開位置に付勢し、前記所定の開き角度が10度〜90度の範囲内で設定されている構成としたものである。
上記請求項9に記載の構成によれば、相互に係合している本体側係合部と蓋側係合部を離脱させる操作に続いて蓋を少しだけ開くことで、後はスプリングの付勢力によって蓋を開位置まで開動させて保持することができるので、蓋の操作性に優れ、より良い通線作業性を有するワイヤーハーネス保護チューブとすることができる。
請求項10に記載の発明のワイヤーハーネス保護チューブは、請求項1〜請求項9の何れか1項に記載の発明のワイヤーハーネス保護チューブにおいて、前記スプリングは、前記蓋が開位置にあるときに上下に対向する前記側壁側固定端と前記蓋側固定端間の距離より長い長さを有する板状に形成され、前記蓋が閉位置にあるときは長さ方向に沿って圧縮荷重を受けて前記側壁側固定端と前記蓋側固定端との間に中間部を外側に向かって山状に膨らませた状態で架設され、前記蓋が閉位置から反転した閉位置にあるときは長さ方向に沿って曲げられて横に並ぶ上向きの前記側壁側固定端と前記蓋側固定端との間に逆U字状に架設され、前記蓋が開位置にあるときの前記スプリングと対面する前記一方の側壁外面と前記蓋の一端側外面に、前記スプリングの膨らみ部を内側に反転させるための凹部を備える構成としたものである。
上記請求項10に記載の構成によれば、蓋開保持機能を付加しながら単位チューブの1ピース化を実施することができる。また、簡単なスプリング形状で確実に蓋開保持機能を得ることができるので、ワイヤーハーネス保護チューブの製造容易性を損なうことなく、蓋開保持機能の信頼性を高めることができ、より高い蓋開保持機能を有するワイヤーハーネス保護チューブとすることができる。
請求項11に記載の発明のワイヤーハーネス保護チューブは、請求項1〜請求項10の何れか1項に記載の発明のワイヤーハーネス保護チューブにおいて、前記スプリングは、前記ヒンジを挟んで対称位置に備える構成としたものである。
上記請求項11に記載の構成によれば、ヒンジを挟んで対称のダブルスプリングによってバランスよく蓋を付勢して安定的に開動させて開位置に保持することができるので、より高い蓋開保持機能を有するワイヤーハーネス保護チューブとすることができる。
以上のように本発明のワイヤーハーネス保護チューブは、従来本体と蓋の2ピース構造であった単位チューブの1ピース化と、蓋開保持機能の付加により、容易かつ安価に製造することができる上に、ワイヤーハーネス類の通線を作業性良く容易かつ迅速、適正に行うことができるとともに、使用状態でワイヤーハーネス類の保護機能が損われることを防止することができる。という効果を奏するものである。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳述する。図1は本発明の実施の形態に係るワイヤーハーネス保護チューブを示す側面図、図2は同ワイヤーハーネス保護チューブを最小曲げ半径で曲げた状態を示す側面図、図3は同ワイヤーハーネス保護チューブの単位チューブを示す(A)正面図、(B)側面図、(C)断面図、図4は同単位チューブのヒンジ部を示す部分拡大断面図、図5は同単位チューブの蓋閉保持部(ロック機構部)を示す部分拡大断面図、図6は同単位チューブの蓋開保持部(スプリング部)を示す部分拡大断面図、図7は同単位チューブの蓋ロック解除操作を示す断面図、図8は同単位チューブの蓋を開位置に開いた状態を示す断面図、図9は同単位チューブの蓋を開位置に開いた状態を斜め上から見た斜視図、図10は同単位チューブの蓋を開位置に開いた状態を斜め下から見た斜視図である。
図1〜図3において、本実施の形態のワイヤーハーネス保護チューブ1は、例えば自動車に張り巡らされるワイヤーハーネス類(図示省略)を挿通させるために前後両端を開口した中空の単位チューブ2を可撓性を有する帯状の連結部材3を介して図1の矢印a,bで示すワイヤーハーネス類の挿通方向(前後方向)に複数連ねて構成される。
単位チューブ2は、底板4及び該底板4の左右両端部から立ち上げられて相対する一対の左右側壁5,6を有する本体7と、底板4と相対する天板8及び該天板8の左右両端部から垂下されて相対する一対の左右端壁9,10を有して本体7の開放上部を閉じる蓋11と、左側壁(一方の側壁)5の上端部と左端壁9(蓋11の一端側)の下端部との間に有して本体7に蓋11を開閉自在に連続一体に繋ぐヒンジ12と、右側壁(他方の側壁)6の上端部と右端壁10(蓋11の他端側)の下端部とを分離可能に結合する一対の本体側係合部である係合孔13及び蓋側係合部である係合爪14(蓋11を図1〜図3に示す閉位置に固定するロック機構)と、上端を左側壁5に連設し下端を左端壁9に連設して蓋11を図8〜図10に示す開位置(全閉位置)に保持する一対のスプリング(蓋開保持部材)15,16と、を一体に備える熱可塑性合成樹脂成形品である。
底板4は内面が凹、外面が凸になるように湾曲しており、該底板4の内面中央部には連結部材3を嵌合する嵌合凹溝18が底板4の前端面から後端面にわたって備えられる。左右側壁5,6はやや外側に傾いた状態で底板4の左右両端部から立ち上げられる。他方、天板8は内面が凹、外面が凸になるように、底板4よりやや大きい曲率で湾曲する。左右端壁9,10は左右側壁5,6と略同じ傾きを持ってやや外側に傾いた状態で天板8の左右両端部から垂下される。また、左右端壁9,10は左右側壁5,6より高さが大幅に低く、蓋11は本体7より深さが大幅に浅く低背(小形)に形成される。
次に、単位チューブ2のヒンジ部の具体的構成を説明する。図3(C),図4,図7〜図9に示すように、左側壁5上端部の端面19と左端壁9下端部の端面20とは蓋11を閉じたとき(全閉時)に水平に接合される平坦面に形成される。ヒンジ12は蓋11を閉じたときの各端面19,20、すなわち水平な接合面の延長面を対称面とする面対称形状(図では台形状)に形成されて、左側壁5の上端部外面と左端壁9の下端部外面に跨って形成される。
これによって、蓋11は閉位置(全閉位置)からヒンジ12を支点に図8の矢印c方向に180度反転(開動)させて図8〜図10に示す開位置(全開位置)に開くことができる。蓋11を開位置に開いたときは各端面19,20とヒンジ12の内面は図9に示すように水平に展開されて面一になる。ヒンジ12は左側壁5の上端部と蓋11の左端壁9の下端部をそれらの全幅(前後幅)ではなく中間部のみを連続一体に繋ぐ。
また、ヒンジ12の内面に繋がる一方の端面19には蓋11を開位置から閉位置に閉じるときのストッパー壁21が左側壁5の内面に沿って垂直に立ち上げられ、左端壁9の内面中間部には蓋11を閉じたときにストッパー壁21を嵌合させるために一端をヒンジ12の内面に繋がる他方の端面20に開放したストッパー用凹部22が形成される。
これによって、蓋11を閉じたときの左側壁5上端部の端面19と左端壁9下端部との接合断面形状がZ形状になり、本体7と蓋11を左右方向に位置決めする。また、ストッパー壁21とストッパー用凹部22との嵌合によって本体7と蓋11を前後方向に位置決めする。
次に、単位チューブ2の蓋閉保持部(ロック機構部)の具体的構成を説明する。図3(A)(C),図5,図7〜図9に示すように、右側壁6の上部には断面形状がクランク状の屈曲部23を備えて、蓋11を閉じたときに右端壁10の端面24に重ね合わせる水平な平坦面である段差面25と、右端壁10の内面に外面を重ね合わせる延長側壁26とを備える。段差面25は左側壁5上端部の端面19と同じ高さ位置にある。延長側壁26は左右端9,10より高さがやや低い。
係合爪14は右端壁10の内面を部分的に膨出させて形成したもので、図5に示すように、係合爪14の内面に下から上に向かって内側に傾く傾斜面27を有し、係合爪14の上部に水平な平坦面である係合面28を形成する。傾斜面27は右端壁10の下端部内面側のアール29から段差なく連続一体に斜め上方へ延設される。
係合孔13は延長側壁26の蓋11を閉じたときに係合爪14と相対する位置に設けられる内外面貫通の孔でなる。係合孔13の下部周壁面は段差面25と面一になる。
このような係合孔13と係合爪14とによって蓋11を閉位置に固定するロック機構を構成する。これにより、係合爪14は、蓋11を開位置から閉位置に閉じる際、係合爪14の傾斜面27で延長側壁26の外面を内側へ押圧しながら摺動した後、右端壁10の端面24が段差面25に重なり合って接合するときに係合孔13と相対することで、延長側壁26の復帰に伴って係合孔13に自動的に嵌り込み、係合爪14の係合面28を係合孔13の上部周壁面に下側から相対させて蓋11の開く方向で延長側壁26と係合し、蓋11を閉位置に固定する。
蓋11のロックを解除するときは、図7に示すように、右側壁6を内側に押圧し、押圧力Wによって延長側壁26を右端壁10から内側に引き離すことで、係合爪14を係合孔13から内側に抜き去り、相互に係合している係合孔13と係合爪14を離脱させる。このロック解除状態で蓋11は、閉位置(全閉位置)からヒンジ12を支点に図8の矢印c方向に180度反転(開動)させて図8〜図10に示す開位置(全開位置)に開くことができるようになる。を
なお、本実施の形態のワイヤーハーネス保護チューブ1では、屈曲部23は本体7側に備えたが、蓋11側に備えてもよい。また、係合孔13と係合爪14は本体7側に係合孔13を備え、蓋11側に係合爪14を備えたが、逆に備えてもよい。さらに、係合爪14と係合する係合部として延長側壁26の外面に備える内面に達する係止孔13を示したが、延長側壁26の外面に備える内面に達しない係止凹部(だだし、係止爪14が嵌り込む深さを有する)でもよい。
次に、単位チューブ2の蓋開保持部(スプリング部)の具体的構成を説明する。図3(A),図6,図8,図9に示すように、ヒンジ12より前側の左側壁5の上端部外面に前部と上部を開放した一定深さの本体側前凹部30を備えるとともに、ヒンジ12より後側の左側壁5の上端部外面に後部と上部を開放した一定深さの本体側後凹部31を備える。これら各凹部30,31はヒンジ12の中心線を対称線とする線対称に形成され、ヒンジ12を挟んで前後対称位置に備えている。ヒンジ12より前側の左端壁95の下端部外面に前部と下部を開放した一定深さの蓋側前凹部32を備えるとともに、ヒンジ12より後側の左端壁9の下端部外面に後部と下部を開放した一定深さの蓋側後凹部33を備える。これら各凹部32,33はヒンジ12の中心線を対称線として線対称に形成され、ヒンジ12を挟んで前後対称位置に備えている。本体側前凹部30と蓋側前凹部32及び本体側後凹部31と蓋側後凹部33は蓋11を閉じたときの各端面19,20、すなわち水平な接合面を対称面として面対称に形成される。
一対のスプリング15,16うち、一方のスプリング15が蓋11を閉じたときに相対する本体側前凹部30の底面に下端を連設し蓋側前凹部32の天面に上端を連設する両持ちの板バネ形状に形成されて、ヒンジ12より前側の左側壁5の上端部外面と左端壁9の下端部外面に跨って形成され、他方のスプリング16が蓋11を閉じたときに相対する本体側後凹部31の底面に下端を連設し蓋側後凹部33の天面に上端を連設する両持ちの板バネ形状に形成されて、ヒンジ12より後側の左側壁5の上端部外面と左端壁9の下端部外面に跨って形成される。これら一対のスプリング15,16はヒンジ12の中心線を対称線として線対称に形成され、ヒンジ12を挟んで前後対称位置に備えられる。
各スプリング15,16は、図6に示すように、蓋11を閉じたときのそれぞれの側壁側固定端36,36(本体側前後凹部30,31の底面)と端壁側固定端37,37(蓋側前後凹部32,32の天面)間の距離Yより長い長さを有する両持ちの板バネ形状に形成されて、蓋11が閉位置にあるときには(蓋11の開き角度は0度)長さ方向に沿って圧縮荷重を受けて側壁側固定端36,36と端壁側固定端37,37との間に、中間部に外側に向かって山状に膨らむ膨らみ部38,38を形成した状態で架設され、蓋11が閉位置から所定の開き角度に開かれると、側壁側固定端36,36に対して端壁側固定端37,37が左斜め上方に変位しながら側壁側固定端36,36と端壁側固定端37,37間の距離Yが延ばされることによって、所定の開き角度を越えるまでは外側に向かって山状に膨らんでいた膨らみ部38,38が反転して本体側前凹部30と蓋側前凹部32及び本体側後凹部31と蓋側後凹部33内で内側に向かって山状に膨らみ、支点越えをするように構成されるとともに、この支点越えをする所定の開き角度が10度〜90度、より好ましくは10度〜45度の範囲内に設定されている。本実施の形態では蓋11が略30度の開き角度に開かれると支点越えをする。
このような各スプリング15,16の支点越え作用によって、所定の開き角度を越えるまでは蓋11を開位置に付勢し、所定の開き角度を越えると蓋11を開位置に付勢するように構成されている。これにより、蓋11は所定の開き角度を越えた以降は各スプリング15,16の付勢力により開動されて、閉位置から反転した図8〜図10に示す開位置に開かれる。そして、蓋11が閉位置にあるときは各スプリング15,16は、図8〜図10に示すように、長さ方向に沿って曲げられて横に並ぶ上向きの側壁側固定端36,36と端壁側固定端37,37との間に逆U字状に架設され、蓋11を閉位置に保持する。
なお、各スプリング15,16が支点越えをする所定の開き角度が10度未満であると蓋11の開位置への付勢が安定して得にくいとともに、係合孔13と係合爪14の係脱操作、すなわち蓋11のロック及びロック解除操作が行いにくくなる。また、90度を越えると蓋11のロック解除と所定の開き角度への蓋11の開放が片手では行えなくなり、蓋11の閉位置から開位置への開放がワンタッチ操作では行えなくなる。
上記のように構成される単位チューブ2は金型キャビティ内に熱可塑性合成樹脂を射出充填して固化させて成形され、1ピース構造を有する。また、この射出成形では単位チューブ2は蓋11を開位置に位置させた図8〜図10に示す初期形状に成形される。また、この射出成形では単位チューブ2は図1に示す所定のピッチ間隔Pで矢印a,b方向に配列されて複数同時に成形される。そして、このような単位チューブ2の射出成形後に同じ金型キャビティ内に熱可塑性合成樹脂を射出充填して固化させることによって、可撓性を有する帯状の連結部材3を各単位チューブ2の嵌合凹溝18に挿通させた状態で成形する。このような複数の単位チューブ2と1本の連結部材3の連続成形によって、複数の単位チューブ2の底板4がその内面中央部の嵌合凹溝18に挿通嵌合している連結部材3の下表面に一体に取り付けられ、複数の単位チューブ2が図1に示す所定のピッチ間隔Pで矢印a,b方向に連ねられたワイヤーハーネス保護チューブ1が成形される。
なお、本実施の形態のワイヤーハーネス保護チューブ1では、複数の単位チューブ2の底板4を連結部材3の下表面に一体に取り付けたが、嵌合凹溝18を単位チューブ2の底板4の外面中央部に前端面から後端面にわたって備え、複数の単位チューブ2の底板4を連結部材3の上表面に一体に取り付けて、複数の単位チューブ2を図1に示す所定のピッチ間隔Pで矢印a,b方向に連ねた構成としてもよい。また、単位チューブ2の材料樹脂及び連結部材3の材料樹脂にはポリエチレン、ナイロン、ふっ素樹脂などが用いられる。
上記のように成形された本実施の形態のワイヤーハーネス保護チューブ1は、各単位チューブ2の係合孔13と係止爪14を離脱させて蓋11のロックを解除して開位置に開くことによって、ワイヤーハーネス類の側面からの通線を行うことができる。これは、各単位チューブ2の蓋11が閉じられた状態で提供されている場合であって、蓋11を開かれた状態で提供することも可能であるので、この場合は、即、通線作業を行うことができる。通線後は各単位チューブ2の蓋11を閉じて係合孔13と係止爪14を係合させて閉位置にロックすることによって、内側に挿通保持されたワイヤーハーネス類を所定位置に配線し、衝撃や磨耗などから保護するとともに、ワイヤーハーネス類の折損を防止する。その他、誤ってワイヤーハーネス類を通線した時の交換、リサイクル時のワイヤーハーネス類の取り出しも、上記と同様に各単位チューブ2の蓋11を開閉することによって行うものである。
また、本実施の形態のワイヤーハーネス保護チューブ1は、全体的に連結部材3の厚さ方向に沿って屈曲可能であり、図1に示すように、連結部材3の各単位チューブ2に対する接合面が外側になる曲げ方向では隣接する単位チューブ2の天板8同士の干渉によってワイヤーハーネス類、さらには光ファイバや動力伝達用の油圧、空圧用の配管類に必要な最小曲げ半径rを確保している。連結部材3の各単位チューブ2に対する接合面が内側になる曲げ方向では外側になる曲げ方向に比べ、各単位チューブ2に対する一体化で連結部材3の屈曲が規制されるため、最小曲げ半径は図1に示した曲げ半径rより大きくなる。また、隣接する単位チューブ2の底板4間では連結部材3は多少捻ることができるので、全体的に多少捻ることもできる。
そして、本実施の形態のワイヤーハーネス保護チューブ1は、ワイヤーハーネス類を挿通させるために両端を開口した中空の単位チューブ2を前記ワイヤーハーネス類の挿通方向に沿って複数連ねてなるワイヤーハーネス保護チューブであって、前記単位チューブ2は、底板4及び該底板4の両端部から立ち上げられて相対する一対の側壁5,6を有する本体7と、該本体7の開放上部を閉じる蓋11と、前記一方の側壁5の端部と前記蓋11の一端部との間に有して前記本体7に前記蓋11を開閉自在に連続一体に繋ぐヒンジ12と、前記他方の側壁6と前記蓋11の他端側とを分離可能に結合する一対の本体側係合部13及び蓋側係合部14(蓋を閉位置に固定するロック機構)と、一端を前記一方の側壁5に連設し他端を前記蓋11の一端側に連設して該蓋11を開位置に保持するスプリング15,16と、を一体に備える熱可塑性合成樹脂成形品である構成としたものであり、単位チューブ2は、1ピース構造と蓋開保持機能を有する。このように従来本体と蓋の2ピース構造であった単位チューブ2の1ピース化と蓋開保持機能の付加によって、従来のワイヤーハーネス保護チューブが具備する問題を悉く解決し、ワイヤーハーネス類の通線を作業性良く容易かつ迅速、適正に行うことができるとともに、使用状態でワイヤーハーネス類の保護機能が損われることを防止できる、製造容易で安価なワイヤーハーネス保護チューブ1とすることができる。
前記単位チューブ2は、前記蓋11を開位置に位置させた初期形状に成形される構成としたもので、蓋11を閉じた状態でスプリング15,16の内面に圧縮力、外面に引張力がかかるとともに、ヒンジ12にも内面に圧縮力、外面に引張力がかかるので、スプリング15,16には蓋11を開位置に保持するためのより大きな弾性を付与することができるとともに、ヒンジ12にも蓋11を開位置に保持するための弾性を付与することができ、より高い蓋開保持機能を有するワイヤーハーネス保護チューブ1とすることができる。
前記複数の単位チューブ2のそれぞれの前記底板4が、前記複数の単位チューブ2と同じ金型キャビディ内に熱可塑性合成樹脂を射出充填して固化させて成形された可撓性を有する帯状の連結部材3の下表面又は上表面に一体に取り付けられて、前記複数の単位チューブ2が所定のピッチ間隔Pで連ねられている構成としたもので、成形だけでワイヤーハーネス保護チューブ1の製品を得ることができ、組み立てを必要としないので、より製造容易で安価なワイヤーハーネス保護チューブ1とすることができる。
前記蓋11は、天板8及び該天板8の両端部から垂下されて相対する一対の端壁9,10を有し、該端壁9,10は、前記本体7の側壁5,6より高さが低い構成としたもので、本体7の側壁5,6端部と蓋11の端壁9,10端部を上下方向で突き合わせて本体7と蓋11を単位チューブ2の側面で接合させ、蓋11を閉じたときの本体7との一体性を良くして、一対の本体側係合部13及び蓋側係合部14による蓋閉保持機能の信頼性を高めることができるので、より高い保護機能を有するワイヤーハーネス保護チューブ1とすることができる。また、蓋11の外形をあまり大きくすることがないので、狭小スペースであっても蓋11を開位置に保持してワイヤーハーネス類の通線を作業性良く容易かつ迅速、適正に行うことができる。
前記他方の側壁6は、断面形状がクランク状の屈曲部23を備えて、前記他方の端壁10端面に重ね合わせる段差面25と、前記他方の端壁10の内面に外面を重ね合わせる延長側壁26とを備え、前記延長側壁26に前記本体側係合部13を備え、前記他方の端壁10に前記蓋側係合部14を備え、前記他方の側壁6と前記他方の端壁10の何れか一方を内側へ押圧することで、相互に係合している前記本体側係合部13と前記蓋側係合部14を離脱させる構成としたもので、本体側係合部13と蓋側係合部14の係合面積を大きくとることができるとともに、蓋11の開放端側を本体7に2面で接合させることができ、蓋11を確実に閉位置に固定(ロック)することができて、本体側係合部13と蓋側係合部14による蓋閉保持機能の信頼性を高めることができるので、より高い保護機能を有するワイヤーハーネス保護チューブ1とすることができる。その上で相互に係合している本体側係合部13と蓋側係合部14の離脱操作(ロック解除操作)と蓋11の少しの開操作をワンタッチで容易に行うことができるので、蓋11の操作性に優れ、より良い通線作業性を有するワイヤーハーネス保護チューブ1とすることができる。
相互に係合している前記本体側係合部13と前記蓋側係合部14を離脱させるときに押圧する壁6又は10を連設する前記底板4又は前記天板8は、内面が凹、外面が凸となるように湾曲し、前記底板4又は前記天板8の撓み変形によって前記壁6又は8を前記一対の本体側係合部13及び蓋側係合部14の係脱方向に揺動させる構成としたもので、相互に係合している本体側係合部13と蓋側係合部14を離脱させるときに押圧する壁6又は10の根元などに集中応力が生じるのを抑えることができ、この壁6又は10の折損を防止することができるとともに、曲がりによる蓋閉保持機能の低下・消失を防止することができ、手荒な取り扱いにも耐久性のあるワイヤーハーネス保護チューブ1とすることができる。
前記本体側係合部は、前記延長側壁26の外面に備える内面に達する係合孔13又は内面に達しない係合凹部であり、前記蓋側係合部は、前記他方の端壁10の内面を部分的に内側に膨出させた係合爪14であり、前記蓋11の閉操作に伴って前記係合爪14は、該係合爪14の内面に有する傾斜面27で前記延長側壁26の外面を内側へ押圧しながら摺動した後、前記他方の端壁10端面が前記段差面25に重なり合うときに前記係合孔13又は係合凹部と相対することで、前記延長側壁26の復帰に伴って前記係合孔13又は係合凹部に自動的に嵌り込み、前記蓋11の開く方向で前記延長側壁26に係合する構成としたもので、蓋11をワンタッチで閉操作するだけで自動的、かつ確実に閉位置に固定(ロック)することができ、蓋11の操作性に優れ、より良い通線作業性を有するワイヤーハーネス保護チューブ1とすることができる。
前記底板4は、内面が凹、外面が凸となるように湾曲し、該底板4の撓み変形によって前記他方の側壁6及び前記延長側壁26を一体的に前記一対の係合孔13又は係合凹部及び係止爪14の係脱方向に揺動させる構成としたもので、相互に係合している本体側の係合孔又は係合凹部と蓋側の係合爪14を離脱させるときに押圧する本体側の他方の側壁6の根元などに集中応力が生じるのを抑えることができ、この本体側の他方の側壁6の折損を防止することができるとともに、曲がりによる蓋閉保持機能の低下・消失を防止することができ、手荒な取り扱いにも耐久性のあるワイヤーハーネス保護チューブとすることができる。
前記スプリング15,16は、支点越え作用によって所定の開き角度を越えるまでは前記蓋11を閉位置に付勢し、所定の開き角度を越えると前記蓋11を開位置に付勢し、前記所定の開き角度が10度〜90度の範囲内で設定されている構成としたもので、相互に係合している本体側係合部13と蓋側係合部14を離脱させる操作に続いて蓋11を少しだけ開くことで、後はスプリング15,16の付勢力によって蓋11を開位置まで開動させて保持することができるので、蓋11の操作性に優れ、より良い通線作業性を有するワイヤーハーネス保護チューブ1とすることができる。
前記スプリング15,16は、前記蓋11が開位置にあるときに上下に対向する前記側壁側固定端36と前記蓋側固定端37間の距離Yより長い長さを有する板状に形成され、前記蓋11が閉位置にあるときは長さ方向に沿って圧縮荷重を受けて前記側壁側固定端36と前記蓋側固定端37との間に中間部を外側に向かって山状に膨らませた状態で架設され、前記蓋11が閉位置から反転した閉位置にあるときは長さ方向に沿って曲げられて横に並ぶ上向きの前記側壁側固定端36と前記蓋側固定端37との間に逆U字状に架設され、前記蓋11が開位置にあるときの前記スプリング15,16と対面する前記一方の側壁5外面と前記蓋11の一端側外面に、前記スプリング15,16の膨らみ部38を内側に反転させるための凹部30,31と32,33を備える構成としたもので、蓋開保持機能を付加しながら単位チューブ2の1ピース化を実施することができる。また、簡単なスプリング形状で確実に蓋開保持機能を得ることができるので、ワイヤーハーネス保護チューブ1の製造容易性を損なうことなく、蓋開保持機能の信頼性を高めることができ、より高い蓋開保持機能を有するワイヤーハーネス保護チューブ1とすることができる。
前記スプリング15,16は、前記ヒンジ12を挟んで対称位置に備える構成としたもので、ヒンジ12を挟んで対称のダブルスプリング15,16によってバランスよく蓋11を付勢して安定的に開動させて開位置に保持することができるので、より高い蓋開保持機能を有するワイヤーハーネス保護チューブ1とすることができる。
従って、本実施の形態のワイヤーハーネス保護チューブ1は、従来本体と蓋の2ピース構造であった単位チューブ2の1ピース化と、蓋開保持機能の付加により、容易かつ安価に製造することができる上に、ワイヤーハーネス類の通線を作業性良く容易かつ迅速、適正に行うことができるとともに、使用状態でワイヤーハーネス類の保護機能が損われることを防止することができる。
以上、本実施の形態は本発明のワイヤーハーネス保護チューブの好適な一実施の形態を示したが、本発明はそれに限定されることなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々変形実施することができる。
本発明の一実施の形態に係るワイヤーハーネス保護チューブを示す側面図である。 同ワイヤーハーネス保護チューブを最小曲げ半径で曲げた状態を示す側面図である。 同ワイヤーハーネス保護チューブの単位チューブを示す(A)正面図、(B)側面図、(C)断面図である。 同単位チューブの本体と蓋の繋ぎ部(ヒンジ部)を示す部分拡大断面図である。 同単位チューブの蓋閉保持部(ロック機構部)を示す部分拡大断面図である。 同単位チューブの蓋開保持部(スプリング部)を示す部分拡大断面図である。 同単位チューブの蓋ロック解除操作を示す断面図である。 同単位チューブの蓋を開位置に開いた状態を示す断面図である。 同単位チューブの蓋を開位置に開いた状態を斜め上から見た斜視図である。 同単位チューブの蓋を開位置に開いた状態を斜め下から見た斜視図である。
符号の説明
1 ワイヤハーネス保護チューブ
2 単位チューブ
3 連結部材
4 底板
5 左側壁(一方の側壁)
6 右側壁(他方の側壁)
7 本体
8 天板
9 左端壁(蓋の一端側)
10 右端壁(蓋の他端側)
11 蓋
12 ヒンジ
13 係止孔(本体側係合部)
14 係止爪(蓋側係合部)
15,17 スプリング
23 屈曲部
24 右端壁の端面
25 段差面
26 延長側壁
27 傾斜面
30〜33 凹部
36 側壁側固定端
37 端壁側固定端
38 膨らみ部

Claims (11)

  1. ワイヤーハーネス類を挿通させるために両端を開口した中空の単位チューブを前記ワイヤーハーネス類の挿通方向に沿って複数連ねてなるワイヤーハーネス保護チューブであって、前記単位チューブは、底板及び該底板の両端部から立ち上げられて相対する一対の側壁を有する本体と、該本体の開放上部を閉じる蓋と、前記一方の側壁の端部と前記蓋の一端部との間に有して前記本体に前記蓋を開閉自在に連続一体に繋ぐヒンジと、前記他方の側壁と前記蓋の他端側とを分離可能に結合する一対の本体側係合部及び蓋側係合部と、一端を前記一方の側壁に連設し他端を前記蓋の一端側に連設して該蓋を開位置に保持するスプリングと、を一体に備える熱可塑性合成樹脂成形品であることを特徴とするワイヤーハーネス保護チューブ。
  2. 前記単位チューブは、前記蓋を開位置に位置させた初期形状に成形される請求項1に記載のワイヤーハーネス保護チューブ。
  3. 前記複数の単位チューブのそれぞれの前記底板が、前記複数の単位チューブと同じ金型キャビディ内に熱可塑性合成樹脂を射出充填して固化させて成形された可撓性を有する帯状の連結部材の下表面又は上表面に一体に取り付けられて、前記複数の単位チューブが所定のピッチ間隔で連ねられている請求項1又は請求項2に記載のワイヤーハーネス保護チューブ。
  4. 前記蓋は、天板及び該天板の両端部から垂下されて相対する一対の端壁を有し、該端壁は、前記本体の側壁より高さが低い請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のワイヤーハーネス保護チューブ。
  5. 前記他方の側壁は、断面形状がクランク状の屈曲部を備えて、前記他方の端壁端面に重ね合わせる段差面と、前記他方の端壁の内面に外面を重ね合わせる延長側壁とを備え、前記延長側壁に前記本体側係合部を備え、前記他方の端壁に前記蓋側係合部を備え、前記他方の側壁と前記他方の端壁の何れか一方を内側へ押圧することで、相互に係合している前記本体側係合部と前記蓋側係合部を離脱させる請求項4に記載のワイヤーハーネス保護チューブ。
  6. 相互に係合している前記本体側係合部と前記蓋側係合部を離脱させるときに押圧する壁を連設する前記底板又は前記天板は、内面が凹、外面が凸となるように湾曲し、前記底板又は前記天板の撓み変形によって前記壁を前記一対の本体側係合部及び蓋側係合部の係脱方向に揺動させる請求項5に記載のワイヤーハーネス保護チューブ。
  7. 前記本体側係合部は、前記延長側壁の外面に備える内面に達する係合孔又は内面に達しない係合凹部であり、前記蓋側係合部は、前記他方の端壁の内面を部分的に内側に膨出させた係合爪であり、前記蓋の閉操作に伴って前記係合爪は、該係合爪の内面に有する傾斜面で前記延長側壁の外面を内側へ押圧しながら摺動した後、前記他方の端壁端面が前記段差面に重なり合うときに前記係合孔又は係合凹部と相対することで、前記延長側壁の復帰に伴って前記係合孔又は係合凹部に自動的に嵌り込み、前記蓋の開く方向で前記延長側壁に係合する請求項5又は請求項6に記載のワイヤーハーネス保護チューブ。
  8. 前記底板は、内面が凹、外面が凸となるように湾曲し、該底板の撓み変形によって前記他方の側壁及び前記延長側壁を一体的に前記一対の係合孔又は係合凹部及び係合爪の係脱方向に揺動させる請求項7に記載のワイヤーハーネス保護チューブ。
  9. 前記スプリングは、支点越え作用によって所定の開き角度を越えるまでは前記蓋を閉位置に付勢し、所定の開き角度を越えると前記蓋を開位置に付勢し、前記所定の開き角度が10度〜90度の範囲内で設定されている請求項1〜請求項8の何れか1項に記載のワイヤーハーネス保護チューブ。
  10. 前記スプリングは、前記蓋が開位置にあるときに上下に対向する前記側壁側固定端と前記蓋側固定端間の距離より長い長さを有する板状に形成され、前記蓋が閉位置にあるときは長さ方向に沿って圧縮荷重を受けて前記側壁側固定端と前記蓋側固定端との間に中間部を外側に向かって山状に膨らませた状態で架設され、前記蓋が閉位置から反転した閉位置にあるときは長さ方向に沿って曲げられて横に並ぶ上向きの前記側壁側固定端と前記蓋側固定端との間に逆U字状に架設され、前記蓋が開位置にあるときの前記スプリングと対面する前記一方の側壁外面と前記蓋の一端側外面に、前記スプリングの膨らみ部を内側に反転させるための凹部を備える請求項1〜請求項9の何れか1項に記載のワイヤーハーネス保護チューブ。
  11. 前記スプリングは、前記ヒンジを挟んで対称位置に備える請求項1〜請求項10の何れか1項に記載のワイヤーハーネス保護チューブ。
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