JP2009043326A - 光ピックアップ装置及び光ディスク装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】小型で良好なトラッキング制御やフォーカス制御を実現できる光ピックアップ装置及び光ディスク装置を提供することを目的とする。
【解決手段】近接した位置から波長λ1と波長λ2の光を光ディスク25に向けて出射する光源11と、光ディスク25の反射光を検出する受光器18と、光ディスク25の反射光の光軸を含んで直交する2つの断面の一方における焦点位置を受光器18の前側とし、他方における焦点位置を受光器18の後側として、フォーカス制御に用いられる光を生成する非点収差生成素子31と、を備え、非点収差生成素子31は、多数の輪帯状の反射鏡により構成されるフレネルミラーであって、互いに隣接する輪帯状の反射鏡の段差は、波長λ1の光が入射する領域から波長λ2の光が入射する領域に向けて、波長λ1のほぼ自然数/2倍の深さから波長λ2のほぼ自然数/2倍の深さの範囲で分布させた。
【選択図】図5

Description

本発明は、パーソナルコンピュータ、ノートブック型コンピュータ等の電子機器に搭載される光ピックアップ装置及び光ディスク装置に関するものである。
従来、パーソナルコンピュータ、ノートブック型コンピュータ等の電子機器は小型化が推し進められてきて、それらに搭載される光ピックアップ装置及び光ディスク装置も小型化が進められてきた。
図14は従来の光ピックアップ装置の光学系における主要部分の構成図である。光源101はDVD用の波長λ1=約650nmのレーザ光とCD用の波長λ2=約780nmのレーザ光を光ディスク104に向けて出射する。プリズム102は光学ガラス等で形成され、内部にビームスプリッタ103が形成された斜面を有する。ビームスプリッタ103は、偏光分離膜で構成され、光源101から出射され、光ディスク104に向かうレーザ光を透過するが、光ディスク104で反射されたレーザ光を反射する性質を有する。光ディスク104はDVDやCDである。検出レンズ105は非点収差生成素子である。検出レンズ105は、いわゆる円柱レンズ、円筒レンズの形状をしており、光軸を含んで直交する2つの断面で焦点距離が異なる。受光器106は光ディスク104からの反射光を検出する光検出部107を有する。
光源101からの出射光は、ビームスプリッタ103を透過し、光ディスク104に入射する。光ディスク104で反射された光は、ビームスプリッタ103で反射され、検出レンズ105に入射し、さらに受光器106に入射する。
図15(a)は従来の検出レンズの説明図、図15(b)は光ディスクが近い場合のスポットの状態を示す図、図15(c)は光ディスクが遠い場合のスポットの状態を示す図である。図15(a)において、検出レンズ105を通過した光108は受光器106近傍で焦点を結ぶ。上下方向の断面の光108の焦点109は受光器106の前側であり、左右方向の断面の光108の焦点110は受光器106の後側である。すなわち、受光器106は2つの焦点109、110の中間に配置される。受光器106上のスポット111の形状はほぼ円形である。
図15(b)に示すように、光ディスク104が光ピックアップ装置に近い場合、受光器106におけるレーザ光のスポット111は左右方向に長くなる。一方、図15(c)に示すように、光ディスク104が光ピックアップ装置から遠い場合、スポット111は上下に長い形状になる。A〜Dの光検出部107を十字に配置し、フォーカスエラー信号FES=(A+C)−(B+D)を演算させることにより、フォーカス制御用の信号を得ることができる。すなわち、光ディスク104が近い場合はフォーカスエラー信号FES>0となり、光ディスク104が遠い場合はフォーカスエラー信号FES<0となり、光ディスク104の位置がわかる。
(特許文献1)においては、1波長のみの例であるが、検出レンズをフレネルレンズとして受光器と一体化し、小型で精度が高い光ピックアップ装置とした。図16(a)は通常のレンズの断面図、図16(b)はフレネルレンズの断面図である。フレネルレンズ113は、通常のレンズ112を所定の高さd毎に分割し、分割した各部分を移動させて全体を薄くしたレンズである。フレネルレンズ113の段差113aの深さdはレンズ112を分割した所定の高さdに相当する。また、実際にレンズの屈折作用をする領域は輪帯状のレンズ部分であり、これを輪帯113aと呼ぶ。非点収差生成素子はレンズとして説明したが、ミラーでも構わない。
特開昭63−249101号公報
非点収差生成素子としてのフレネルレンズまたはフレネルミラーの段差は回折を起こさないようにするために、使用する波長に合わせることが好ましい。ところが、非点収差生成素子にはDVD用の光とCD用の光の異なる2つの波長の光が入射する。したがって、DVD用の光またはCD用の光の少なくとも一方は回折を起こしてしまう。回折光は受光器上で迷光となって現れ、本来の光検出部以外の光検出部に入射してしまう場合があり、トラッキング制御やフォーカス制御を不安定にする原因の1つとなっていた。
本発明は、上記従来の課題を解決するものであり、小型で安定したトラッキング制御やフォーカス制御を実現できる光ピックアップ装置及び光ディスク装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、近接した位置から波長λ1の光と前記波長λ1よりも長い波長λ2の光を光ディスクに向けて出射する光源と、前記光ディスクの反射光を検出する受光器と、前記光ディスクの反射光の光軸を含んで直交する2つの断面の一方における焦点位置を前記受光器の前側とし、他方における焦点位置を前記受光器の後側として、フォーカス制御に用いられる光を生成する非点収差生成素子と、を備え、前記非点収差生成素子は、多数の輪帯状の反射鏡により構成されるフレネルミラーであって、互いに隣接する前記輪帯状の反射鏡の段差は、前記波長λ1の光が入射する領域から前記波長λ2の光が入射する領域に向けて、前記波長λ1のほぼ自然数/2倍の深さから前記波長λ2のほぼ自然数/2倍の深さの範囲で分布させたことを特徴とする光ピックアップ装置とした。
段差の深さが入射する光の波長の自然数/2倍である場合に、位相が合うために段差による回折光の成分がなくなり最も好ましい。波長λ1の光と波長λ2の光とは光源において異なる位置から出射されるため、フレネルミラーにおいてもある分布を持って異なる位置に入射する。そこで段差の深さを、波長λ1の光が入射する領域から波長λ2の光が入射する領域に向けて、波長λ1のほぼ自然数/2倍の深さから波長λ2のほぼ自然数/2倍の深さの範囲で分布させることで、波長λ1の光に対しても波長λ2の光に対しても位相をある程度合わせることができる。そのため、波長λ1の光も波長λ2の光も段差による回折光の成分が小さくなり、受光器上の迷光を抑制することができる。
本発明の光ピックアップ装置及び光ディスク装置は、フレネルミラーである非点収差生成素子が生成してしまう受光器上の迷光を抑制することができるため、トラッキング制御やフォーカス制御が安定する。また、非点収差生成素子としてフレネルミラーを用いているため、小型にできる。したがって、小型で安定した記録再生が可能である。
本発明の請求項1の発明は、近接した位置から波長λ1の光と波長λ1よりも長い波長λ2の光を光ディスクに向けて出射する光源と、光ディスクの反射光を検出する受光器と、光ディスクの反射光の光軸を含んで直交する2つの断面の一方における焦点位置を受光器の前側とし、他方における焦点位置を受光器の後側として、フォーカス制御に用いられる光を生成する非点収差生成素子と、を備え、非点収差生成素子は、多数の輪帯状の反射鏡により構成されるフレネルミラーであって、互いに隣接する輪帯状の反射鏡の段差は、波長λ1の光が入射する領域から波長λ2の光が入射する領域に向けて、波長λ1のほぼ自然数/2倍の深さから波長λ2のほぼ自然数/2倍の深さの範囲で分布させた光ピックアップ装置である。
段差の深さが入射する光の波長の自然数/2倍である場合に、位相が合うために段差による回折光の成分がなくなり最も好ましい。波長λ1の光と波長λ2の光とは光源において異なる位置から出射されるため、フレネルミラーにおいてもある分布を持って異なる位置に入射する。そこで段差の深さを、波長λ1の光が入射する領域から波長λ2の光が入射する領域に向けて、波長λ1のほぼ自然数/2倍の深さから波長λ2のほぼ自然数/2倍の深さの範囲で分布させることで、波長λ1の光に対しても波長λ2の光に対しても位相をある程度合わせることができる。そのため、波長λ1の光も波長λ2の光も段差による回折光の成分が小さくなり、受光器上の迷光を抑制することができる。そのため、トラッキング制御やフォーカス制御が安定する。また、非点収差生成素子としてフレネルミラーを用いているため、小型にできる。したがって、小型で安定した記録再生が可能である。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、波長λ1の光はDVDに向けて出射される光であり、一方波長λ2の光はCDに向けて出射される光である光ピックアップ装置である。
DVDとCDに対して良好な記録再生を行うことができる。
請求項3の発明は、請求項1の発明において、波長λ1のほぼ自然数/2倍の深さは波長λ1の1/2倍の深さであり、また、波長λ2のほぼ自然数/2倍の深さは波長λ2の1/2倍の深さである光ピックアップ装置である。
段差の深さが小さく、フレネルミラー全体の深さを小さくすることができるため、輪帯状の反射鏡の形状や段差の精度を十分に確保できるとともに製造時間も短くできる。
請求項4の発明は、請求項3の発明において、波長λ1の光が入射する領域と波長λ2の光が入射する領域との間に、波長λ1の光が入射する領域と波長λ2の光が入射する領域とが重なる領域が存在する光ピックアップ装置である。
波長λ1の光が入射する領域と波長λ2の光が入射する領域とが重なる領域は、波長λ1のほぼ1/2倍の深さから波長λ2のほぼ1/2倍の深さの範囲で段差の深さを分布させることができる。そのため、領域毎に適切な段差の深さが得られるため、良好な記録再生が可能である。
請求項5の発明は、請求項1の発明において、フレネルミラーに入射する反射光は集束光であり、フレネルミラーは集束光に対して所定の角度で傾いて配置され、段差は、反射光がより大きな入射角で入射する領域ほどより深く、より小さな入射角で入射する領域ほどより浅く補正されている光ピックアップ装置である。
入射角が大きいほど位相が合う段差の深さは大きくなる。これを補正することにより、より位相を合わせることができ、段差による回折光の成分が小さくなる。そのため、受光器上の迷光を抑制することができ、トラッキング制御やフォーカス制御が安定する。
請求項6の発明は、請求項5の発明において、フレネルミラーは、反射光がより大きな入射角で入射する側に波長λ1の光が入射し、反射光がより小さな入射角で入射する側に波長λ2の光が入射する光ピックアップ装置である。
波長の違いによる段差の深さの分布と入射角による段差の深さの分布とを相殺することになり、段差の深さが分布する範囲を小さく抑えることができ、製造が容易となる。
請求項7の発明は、近接した位置から波長λ1の光と波長λ1よりも長い波長λ2の光を光ディスクに向けて出射する光源と、光ディスクの反射光を検出する受光器と、光ディスクの反射光の光軸を含んで直交する2つの断面の一方における焦点位置を受光器の前側とし、他方における焦点位置を受光器の後側として、フォーカス制御に用いられる光を生成する非点収差生成素子と、を備え、非点収差生成素子は、多数の輪帯状の反射鏡により構成されるフレネルミラーであって、互いに隣接する輪帯状の反射鏡の段差は、波長λ1の光が入射する領域から波長λ2の光が入射する領域に向けて、波長λ1のほぼ自然数/2倍の深さから波長λ2のほぼ自然数/2倍の深さの範囲で分布させた光ディスク装置である。
段差の深さが入射する光の波長の自然数/2倍である場合に、位相が合うために段差による回折光の成分がなくなり最も好ましい。波長λ1の光と波長λ2の光とは光源において異なる位置から出射されるため、フレネルミラーにおいてもある分布を持って異なる位置に入射する。そこで段差の深さを、波長λ1の光が入射する領域から波長λ2の光が入射する領域に向けて、波長λ1のほぼ自然数/2倍の深さから波長λ2のほぼ自然数/2倍の深さの範囲で分布させることで、波長λ1の光に対しても波長λ2の光に対しても位相をある程度合わせることができる。そのため、波長λ1の光も波長λ2の光も段差による回折光の成分が小さくなり、受光器上の迷光を抑制することができる。そのため、トラッキング制御やフォーカス制御が安定する。また、非点収差生成素子としてフレネルミラーを用いているため、小型にできる。したがって、小型で安定した記録再生が可能である。
(実施の形態1)
本実施の形態1について、図面を参照しながら説明する。図1(a)は本実施の形態1の光ピックアップ装置の光学系の構成図、図1(b)は通常の立体的な曲面鏡を示す図、図1(c)はフレネルミラーを示す図である。
光源11は、DVD用の波長λ1=約650nmのレーザ光とCD用の波長λ2=約780nmのレーザ光を近接した位置から光ディスク25に向けて出射する。2つの波長のレーザ光の出射位置の間隔は約110μmである。本実施の形態1では、波長λ1のレーザ光の出射位置と波長λ2のレーザ光の出射位置とは、光ディスク25の面にほぼ平行に並ぶように配置した。また、出射するレーザ光は、Blu−ray DiscやHD−DVDに用いられる波長λ3=約405nmのレーザ光と組み合わせても構わない。
回折素子12は、第1回折格子12aと第2回折格子12bとを有し、第1回折格子12aと第2回折格子12bとは直列に配置される。第1回折格子12aは、波長λ1のレーザ光を0次光と±1次光とに回折し、波長λ2のレーザ光をそのまま通過させる。第2回折格子12bは、波長λ2のレーザ光を0次光と±1次光に回折し、波長λ1のレーザ光をそのまま通過させる。回折素子12で0次光と±1次光に回折された光は受光器18に入光して光ピックアップ装置のトラッキング制御に用いられる。
集積プリズム13は、内部に平行な斜面13d、13eを有する。斜面13dにはビームスプリッタ30が形成される。本実施の形態1において、ビームスプリッタ30は、往路光である光源11から出射された波長λ1及び波長λ2のレーザ光を光ディスク25に向けて透過し、復路光である光ディスク25で反射された波長λ1及び波長λ2のレーザ光を受光器18に向けて反射させる。ビームスプリッタ30は誘電体多層膜の偏光分離膜で構成される。
斜面13eには非点収差生成素子31が形成される。非点収差生成素子31は、非点収差生成素子31を通過する光の光軸を含んで直交する2つの断面における焦点位置を異ならせる光学素子である。一方の断面における出射光の焦点位置を受光器18の前側とし他方の断面における反射光の焦点位置を受光器18の後側となるように受光器18を配置する。非点収差生成素子31を通過した光は受光器18に入光して光ピックアップ装置のフォーカス制御に用いられる。非点収差生成素子31は、多数の輪帯状の反射鏡により構成されるフレネルミラー31aとした。
フレネルミラー31aは、通常の立体的な曲面鏡39の大きさをコンパクトにするために、多数の輪帯状の反射鏡により構成される反射鏡である。この輪帯状の反射鏡を単に輪帯31bと呼び、互いに隣接する輪帯31bの境界に生じる段差を単に段差31bと呼ぶ。
図2(a)は非点収差生成素子の説明図、図2(b)は光ディスクが近い場合のスポット形状の図、図2(c)は光ディスクが遠い場合のスポット形状の図である。非点収差生成素子33は、光軸36aを含んで直交する2つの断面36b、36cで焦点距離を異ならせる光学素子である。非点収差生成素子33には、いわゆる円柱レンズ、円筒レンズやその組み合わせ、及び円筒反射ミラー、円柱反射ミラーやその組み合わせ等がある。図2(a)において、非点収差生成素子33は、簡単のため円筒レンズとした。
光ディスク25で反射されたレーザ光はコリメートレンズ15で光源11に集束する光に変換されて戻ってくる。しかし、ビームスプリッタ30で受光器18に向かうように往路光とは分離されるので、非点収差生成素子31に入射するレーザ光は集束光である。レーザ光は受光器18の近傍に集光する。したがって、非点収差生成素子33に入射するレーザ光36も集束光であり、受光器34近傍に集光するものとして扱う。
図2(a)において、光軸36aを含む上下方向の断面36bにおいてレーザ光36は、非点収差生成素子33をそのまま透過し、焦点36dに集束する。一方、光軸36aを含む左右方向の断面36cにおいてレーザ光36は、非点収差生成素子33が凹レンズの働きをするため、焦点36dよりも奥側の焦点36eに集束しようとする。受光器34は焦点36dと焦点36eとの中間に配置される。つまり、焦点36dの位置は受光器34の前側であり、焦点36eの位置は受光器34の後側となるように受光器34が配置される。すなわち、断面36bの方向のレーザ光36は、焦点36dで一旦集束してから少し広がった状態で受光器34に入射する。断面36cの方向のレーザ光36は焦点36eで集束する前に少し広がった状態で受光器34に入射する。そのため、受光器34上のスポット37は、少し広がった状態のほぼ円形状となる。
図2(a)において、受光器34は、光ディスク25で反射された波長λ1及び波長λ2のレーザ光36を受光するA〜Dの光検出部35を田の字を45°寝かせたように配置する。AとCの光検出部35を左右方向に配置し、BとDの光検出部35を上下方向に配置した。A〜Dの光検出部35は受光した光量を電気信号に変換する。Aの光検出部35で変換された電気信号をA、Bの光検出部35で変換された電気信号をB、Cの光検出部35で変換された電気信号をC、Dの光検出部35で変換された電気信号をDとする。フォーカス制御用の信号であるフォーカスエラー信号FESは、FES=(A+C)−(B+D)を演算させることにより得ることができる。
図2(b)に示すように、光ディスク25が光ピックアップ装置に近い場合、焦点36d、36eは光ディスク25から離れるため、焦点36dは受光器34に近づき、焦点36eは受光器34から遠ざかる。そのため、スポット37の上下の寸法が短くなって左右の寸法が長くなる。したがって、フォーカスエラー信号FES>0となる。逆に図2(c)に示すように、光ディスク25が光ピックアップ装置から遠い場合、焦点36d、36eは光ディスク25に近づくため、焦点36dは受光器34から遠ざかり、焦点36eは受光器34に近づく。そのため、スポット37の上下の寸法が長くなり、左右の寸法が短くなる。したがって、フォーカスエラー信号FES<0となる。このようにフォーカスエラー信号FESは光ディスク25のフォーカス方向の位置ずれを示すフォーカス制御用の信号である。フォーカス制御は、フォーカスエラー信号FES=0、あるいは所定の値となるように行われる。
図1(a)において、波長板14は、偏光の方向を変換する。直線偏光である光源11から出射された往路のレーザ光を円偏光に変換し、円偏光である光ディスク25で反射された復路のレーザ光を往路のレーザ光とは90度ずれた直線偏光に変換する。波長板14の働きにより、直線偏光の位相を変えることで、ビームスプリッタ30にて往路光を透過させ、復路光を反射させることができるようになる。
コリメートレンズ15は、発散光である往路光を略平行光に変換し、平行光である復路光を集束光に変換する。
立ち上げミラー16は、光ディスク25の面にほぼ平行だった往路光を光ディスク25の面にほぼ直角となるように方向を変える反射ミラーである。立ち上げミラー16の表面には偏光分離膜が形成されており、往路光の一部を透過させて第2受光器19に向かわせる。
対物レンズ17は、平行光であった往路光を光ディスク25の記録面25aに集束するように変換するレンズである。
図3は本実施の形態1の受光器における光検出部の配置図である。受光器18は、光源11から出射され、光ディスク25で反射されたレーザ光を検出する。受光器18は、光検出部18aで検出した光量を電気信号に変換して出力する。出力された信号は、フォーカス制御やトラッキング制御、光ディスク25の記録面25aに記録された情報の再生等に用いられる。
受光器18はA〜L、a〜hの光検出部18aを有する。A〜Lの光検出部18aにはDVD用の波長λ1のレーザ光が入射する。a〜hの光検出部18aにはCD用の波長λ2のレーザ光が入射する。A〜Dの光検出部18aには第1回折格子12aで生成された0次光が入射し、E〜G、I〜Lの光検出部18aには±1次光のいずれかが入射する。また、a〜dの光検出部18aには第2回折格子12bで生成された0次光が入射し、e・g、f・hの光検出部18aには±1次光のいずれかが入射する。図2のA〜Dの光検出部35に図3のA〜Dの光検出部18aとa〜dの光検出部18aとが対応する。
本実施の形態1において、非点収差生成素子31は、非点収差生成素子33に対し、光軸36aと直交する方向に45°回転させた状態とした。それに伴い、受光器18の光検出部18aは、受光器34の光検出部35の面内で45°回転させた状態とした。したがって、受光器18内でAからDの光検出部18aの境界は水平垂直となり、その他の光検出部18aを含めた光検出部18aの配置の設計が容易となる。
受光器18において、A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、Lの光検出部18aに入射し変換されたDVD用の電気信号をA、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、Lとする。a、b、c、d、e、f、g、hの光検出部18aに入射し変換されたCD用の電気信号をa、b、c、d、e、f、g、hとする。
DVD用のフォーカスエラー信号FESは、DVD−ROM、DVD±R/RW:FES=(A+C)−(B+D)、DVD−RAM:FES={(A+C)−(B+D)}+Kt×{(E+I+G+K)−(H+L+F+J)}である。ここでKtは動作設定に応じて定まる定数である。フォーカスエラー信号FESはスポットのフォーカスずれを示す信号である。
CD用のフォーカスエラー信号FESは、CD−R/RW/ROM:FES=(a+c)−(b+d)である。
DVD用のトラッキングエラー信号TESは、DVD−ROM:TES=ph(A,D)−ph(B,C)、DVD±R/RW、−RAM:TES={(A+B)−(C+D)}−Kt×{(E+I+F+J)−(G+K+H+L)}である。ここで、ph(X,Y)は検出したX,Yの位相差を変換した電圧である。トラッキングエラー信号TESはスポットのトラック位置ずれを示す信号である。
CD用のトラッキングエラー信号TESは、CD−R/RW/ROM:TES={(a+b)−(c+d)}−Kt×{(e+f)−(g+h)}、CD−ROM:TES=ph(a,d)−ph(b,c)である。通常はより安定してトラッキング制御することができる前者の方法が用いられる。しかし例えば、CD−ROMのピットの高さが規格に入っていないような粗悪ディスクを再生するような場合、前者の方法ではトラッキングエラー信号TESがうまく出力されない場合がある。そのような場合でも後者の方法ではトラッキングエラー信号TESがうまく出力できるため、予備のトラッキング制御法として用いることができる。このようにトラッキング制御しきれない規格から外れているような粗悪ディスクを再生するような場合でもトラッキング制御することができるので、光ディスク装置としてより幅広い光ディスク25に対応することができる。
なお、図3において、E〜H、A〜D、I〜Lの光検出部18a、e・g、a〜d、f・hの光検出部18aの配列が紙面上下方向からわずかにずれている。これは0次光が光ディスク25の記録面25aのトラック上に集束された場合に±1次光がトラックからずらされて集束されるためである。したがって、0次光と±1次光とが同じトラック上に集束される場合、E〜H、A〜D、I〜Lの光検出部18a、e・g、a〜d、f・hの光検出部18aは紙面上下方向に配列される。
図1(a)において、第2受光器19は、光源11から出射され光ディスク25へ入射しないレーザ光を検出する。第2受光器19から出力された信号は、光源11から出射されるレーザ光の出力の制御に用いられる。
光ディスク25は、DVDやCD等である。波長λ3のレーザ光を出射する光源11を用いる場合は、Blu−ray DiscやHD−DVDを含んでも構わない。
光源11から出射されたレーザ光は、回折素子12で0次光±1次光に回折され、集積プリズム13のビームスプリッタ30を透過して波長板14に入射する。レーザ光は、波長板14で直線偏光から円偏光に変換され、コリメートレンズ15で発散光から平行光に変換され、立ち上げミラー16で反射して進行方向を変換されて対物レンズ17に入射する。一部の光は透過して第2受光器19に入射する。レーザ光は対物レンズ17で集束光に変換されて光ディスク25の記録面25aに集光する。
光ディスク25の記録面25aで反射したレーザ光は、対物レンズ17で発散光から平行光に変換され、立ち上げミラー16で方向を変換され、コリメートレンズ15で平行光から集束光に変換され、波長板14に入射する。波長板14で往路光とは位相が異なる直線偏光に変換され、集積プリズム13のビームスプリッタ30で反射して非点収差生成素子31に入射する。レーザ光は非点収差生成素子31でフォーカス制御に用いられる非点収差を与えられて反射し、受光器18に入射する。
図4は本実施の形態1のカバーを外した光ピックアップ装置の構成図である。光ピックアップ装置10は、基台20上に各種部品を配置して構成される。基台20は、光ピックアップ装置10の骨組みである。基台20は、Zn合金、Mg合金等の合金材料あるいは硬質樹脂材料で形成されるが、剛性を確保しやすい合金材料が望ましい。基台20には各種部品を配置するための取付部が所定の箇所に設けられている。
光源11、回折素子12、集積プリズム13、受光器18は、結合部材21に固定されてレーザモジュール22を構成し、結合部材21が基台20に固定される。対物レンズ17は、対物レンズ17を駆動するアクチュエータ23に搭載されてアクチュエータ23が基台20に固定される。波長板14、コリメートレンズ15、立ち上げミラー16、第2受光器19は、直接または他の取付部材を介して基台20に固定される。
図5は本実施の形態1の非点収差生成素子に関連する光学系の構成図、図6は本実施の形態1の非点収差生成素子が有する段差の深さの分布図である。集積プリズム13は3つのブロック13a、13b、13cで構成され、ブロック13aとブロック13bとの接着面が斜面13d、ブロック13bとブロック13cとの接着面が斜面13eである。ブロック13a、13b、13cはBK7等の光学ガラスで形成される。光学プラスチックなどで形成しても良い。斜面13dにはビームスプリッタ30の他に反射膜32が形成される。反射膜32は金属膜や誘電体多層膜で形成される。ビームスプリッタ30と共通の膜としても構わない。また、斜面13dと斜面13eとは平行であり、波長λ1、波長λ2のレーザ光が集積プリズム13に入出射する側面13f、13g、13hに対し、約45°傾いている。
光源11から集積プリズム13の側面13fに入射したレーザ光は、斜面13dを透過し、側面13gから出射して、光ディスク25に入射する。その際、ビームスプリッタ30に対し約45°の入出射角で透過する。光ディスク25で反射したレーザ光は、側面13gに入射し、斜面13dで反射し、斜面13eで反射し、さらに斜面13dで反射し、側面13hから出射して受光器18に入射する。その際、レーザ光はビームスプリッタ30に対し約45°の入出射角で反射する。また、レーザ光は非点収差生成素子31であるフレネルミラー31aに対しても約45°の入出射角で反射する。
光源11において2つの波長のレーザ光が約110μm離れて出射される分、フレネルミラー31aに入射する2つの波長のレーザ光の位置も離れている。本実施の形態1において、波長λ1のレーザ光がフレネルミラー31aの点Aに近い側に、波長λ2のレーザ光がフレネルミラー31aの点Bに近い側に入射するように光源11を配置した。図6に示すようにフレネルミラー31aに波長λ1のレーザ光のスポット41と波長λ2のレーザ光のスポット42とは中心がずれて分布しており一部が重なっている。フレネルミラー31aにおける点Aから点Bまでの段差31bの深さdは波長λ1の光が入射する領域から波長λ2の光が入射する領域に向けて、波長λ1のほぼ自然数/2倍の深さd1から波長λ2のほぼ自然数/2倍の深さd2の範囲で分布させた。
段差31bの深さdとレーザ光の波長λとは以下のような関係にある。互いに隣接する輪帯31cの境界付近に入射し反射するレーザ光は、手前側の輪帯31cの反射面に入射し反射するレーザ光の光路長と奥側の輪帯31cの反射面に入射し反射するレーザ光の光路長との差が波長の自然数倍であると、ちょうど打ち消しあって回折光成分が0となる。つまり、往復分である段差31bの深さの2倍が波長の自然数倍であることが望ましい。ここで、「レーザ光の波長の自然数/2倍」は屈折率と入射角の効果を含むものである。したがって、段差31bの望ましい深さdは、レーザ光の波長をλ、屈折率をn、入射角をθi、自然数をmとすると、d=(m/2)・λ/(cos(θi)・n)となる。例えば、レーザ光の波長をλ=λ2=780nm、屈折率をBK7の屈折率としてn=1.51、入射角をθi=45°、m=1とすると、d=365nmとなる。
段差31bの深さdが入射する光の波長の自然数/2倍である場合に、位相が合うために段差31bによる回折光の成分がなくなり最も好ましい。波長λ1の光と波長λ2の光とは光源11において異なる位置から出射されるため、フレネルミラー31aにおいてもある分布を持って異なる位置に入射する。そこで段差31bの深さdを、波長λ1の光が入射する領域から波長λ2の光が入射する領域に向けて、波長λ1のほぼ自然数/2倍の深さd1から波長λ2のほぼ自然数/2倍の深さd2の範囲で分布させることで、波長λ1の光に対しても波長λ2の光に対しても位相をある程度合わせることができる。そのため、波長λ1の光も波長λ2の光も段差31bによる回折光の成分が小さくなり、受光器18上の迷光を抑制することができる。そのため、トラッキング制御やフォーカス制御が安定する。また、非点収差生成素子31としてフレネルミラー31aを用いているため、小型にできる。したがって、小型で安定した記録再生が可能である。
本実施の形態1において、波長λ1のレーザ光はDVD用のレーザ光であり、波長λ2のレーザ光はCD用のレーザ光である。したがって、DVDとCDに対して良好な記録再生を行うことができる。
また、本実施の形態1において、波長λ1のレーザ光に対しても、波長λ2のレーザ光に対しても最小の自然数m=1とした。すなわち、波長λ1のほぼ自然数/2倍の深さは波長λ1の1/2倍の深さであり、また、波長λ2のほぼ自然数/2倍の深さは波長λ2の1/2倍の深さであるようにした。
後述するように、フレネルミラー31aの形状は、リソグラフィ用の感光性樹脂を露光・現像したり、エッチングしたりして形成する。最小の自然数m=1とすることで、段差31bの深さdが小さく、フレネルミラー31a全体の深さを小さくすることができるため、輪帯31cの形状や段差31bの精度を十分に確保できるとともに製造時間も短くできる。
また、図4に示す場合、波長λ1のレーザ光のスポット41のみが分布する領域は波長λ1のほぼ自然数/2倍の深さd1とし、波長λ2のレーザ光のスポット42のみが分布する領域は波長λ2のほぼ自然数/2倍の深さd2とした。そして波長λ1のレーザ光のスポット41と波長λ2のレーザ光のスポット42が重なる領域は、深さd1と深さd2とがつながるように段差31bの深さdを連続的に分布させた。領域毎に適切な段差31bの深さdが得られるため、良好な記録再生が可能である。
図7(a)は本実施の形態1の集積プリズムの構成図、図7(b)は本実施の形態1の非点収差生成素子の構成の例1を示す図、図7(c)は本実施の形態1の非点収差生成素子の構成の例2を示す図、図7(d)は本実施の形態1の非点収差生成素子の構成の例3を示す図、図7(e)は本実施の形態1の非点収差生成素子の構成の例4を示す図である。
本実施の形態1の非点収差生成素子31を作製するには、所定形状に露光できるグレースケールのマスクを用いることが望ましい。グレースケールのマスクは、露光に用いる波長の光に対する透過率が輪帯31cに相当する部分については場所によって連続的に変化しているマスクである。グレースケールのマスクを用いることにより、精度良い段差31bの深さとフレネルミラー31aの本来の形状である輪帯31cの連続した形状の曲面形状が実現できる。さらに段差31bの深さdをフレネルミラー31aの中で分布させることもできる。グレースケールのマスクを用いることにより、輪帯31cには階段状の形状がほぼ見られず、滑らかなので、レーザ光の受光器18上における良好なスポット形状が得られる。しかも、複数回の露光を繰り返さなくても1回の露光で済ますことができるので、設計した形状に非常に近い形状のフレネルミラー31aの表面形状を得ることができる。逆に複数回の露光を繰り返すような工法では、段差31bの深さdに分布を持たせることを実現するのは困難である。
図7(b)に示す非点収差生成素子31の作製方法は以下の通りである。まず、樹脂43を板状のブロック13cの表面に塗布し硬化する。樹脂43はリソグラフィ用の感光性樹脂であり、フォトレジスト、感光性ポリイミド等である。次に、輪帯31c、段差31bの所定の凹凸パターンを形成することができるグレースケールのマスクを介して紫外線照射・露光して現像することにより、所定形状の凹凸パターンを樹脂43に残す。この凹凸パターンがフレネルミラー31aの反射面形状となる。次に、吸収膜を形成し、さらにその表面に反射膜44を形成する。吸収膜、反射膜44の表面形状はほぼ樹脂43の形状に沿う。吸収膜は誘電体多層膜であり、反射膜44は金属膜や誘電体多層膜である。最後にブロック13bとブロック13cとを接着剤45で接着する。接着剤45は紫外線硬化型接着剤、熱硬化型接着剤、嫌気性接着剤等である。接着剤45は波長λ1及び波長λ2のレーザ光に対して透明であるとともにブロック13bを構成する材料とほぼ同じ屈折率であることが望ましい。
さらに、図7(a)の集積プリズム13の作製は以下の通りである。板状のブロック13aの斜面13d側の表面または板状のブロック13bの斜面13d側の表面にビームスプリッタ30及び反射膜32を形成する。そして、ブロック13aとブロック13bとを接着剤で接着する。接着剤は紫外線硬化型接着剤、熱硬化型接着剤、嫌気性接着剤等である。
このようにして、板状のブロック13aと板状のブロック13bと板状のブロック13cとが接着された1つの大きなブロックが形成される。そして、その大きなブロックを所定の形状に切り出し、研磨して集積プリズム13が作製される。集積プリズム13の表面のうち、レーザ光が入出射する面である側面13f、13g、13hには反射防止膜を形成しても良い。
図7(c)に示す非点収差生成素子31の作製方法は以下の通りである。まず、樹脂43を板状のブロック13bの表面に塗布し硬化する。次に、輪帯31c、段差31bの所定の凹凸パターンを形成することができるグレースケールのマスクを介して紫外線照射・露光して現像することにより、所定形状の凹凸パターンを樹脂43に残す。さらに、エッチングをして、ブロック13bの表面に所定形状の凹凸パターンを形成する。その際、樹脂43は完全にエッチングされるため残らない。この凹凸パターンがフレネルミラー31aの反射面形状となる。このようにして非点収差生成素子31の輪帯31c、段差31bの所定形状の凹凸パターンをブロック13bの表面に作製する。次に、反射膜44を形成し、さらにその表面に吸収膜を形成する。最後にブロック13bとブロック13cとを接着剤45で接着する。レーザ光は接着剤45を通らないので、接着剤45はレーザ光に対して透明であったりブロック13bを構成する材料とほぼ同じ屈折率であったりする必要はない。
図7(d)に示す非点収差生成素子31の作製方法は以下の通りである。まず、樹脂43を板状のブロック13cの表面に塗布し硬化する。次に、輪帯31c、段差31bの所定の凹凸パターンを形成することができるグレースケールのマスクを介して紫外線照射・露光して現像することにより、所定形状の凹凸パターンを樹脂43に残す。さらに、エッチングをして、ブロック13cの表面に所定形状の凹凸パターンを形成する。その際、樹脂43は完全にエッチングされるため残らない。この凹凸パターンがフレネルミラー31aの反射面形状となる。このようにして非点収差生成素子31の輪帯31c、段差31bの所定形状の凹凸パターンをブロック13cの表面に作製する。次に、吸収膜を形成し、さらにその表面に反射膜44を形成する。最後にブロック13bとブロック13cとを接着剤45で接着する。接着剤45は波長λ1及び波長λ2のレーザ光に対して透明であるとともにブロック13bを構成する材料とほぼ同じ屈折率であることが望ましい。
図7(e)に示す非点収差生成素子31の作製方法は以下の通りである。まず、樹脂43を板状のブロック13bの表面に塗布し硬化する。次に、輪帯31c、段差31bの所定の凹凸パターンを形成することができるグレースケールのマスクを介して紫外線照射・露光して現像することにより、所定形状の凹凸パターンを樹脂43に残す。この凹凸パターンがフレネルミラー31aの反射面形状となる。次に、反射膜44を形成し、さらにその表面に吸収膜を形成する。最後にブロック13bとブロック13cとを接着剤45で接着する。樹脂43は波長λ1及び波長λ2のレーザ光に対して透明であるとともにブロック13bを構成する材料とほぼ同じ屈折率であることが望ましい。しかし、レーザ光は接着剤45を通らないので、接着剤45はレーザ光に対して透明であったりブロック13bを構成する材料とほぼ同じ屈折率であったりする必要はない。
図7(b)、図7(e)の場合、図7(c)、図7(d)の場合に対し、樹脂43をエッチングしない分、輪帯31cの形状と段差31bの精度を良くすることができる。また、エッチング工程を省く分、非点収差生成素子31を安価に製造することができる。
また、リソグラフィ用の感光性樹脂である樹脂43は必ずしも水分に対して強くはない。たとえば、水分が浸入すると光学特性が変化して屈折率が変化したり、ブロック13bやブロック13cとの密着性が弱まって剥離しやすくなったりして、信頼性が低下する。本実施の形態1において、樹脂43を図7(b)、図7(e)のように集積プリズム13の外部に対して露出しないように配置した。さらに反射膜44で樹脂43を覆うようにした。したがって、外部から樹脂43に直接水分が浸入することを防ぐことができる。そのため樹脂43の高い信頼性を維持することができる。
また、本実施の形態1において、フレネルミラー31aは、リソグラフィ用の感光性樹脂を用いて作製した。しかし、製造方法は、この方法に限るものではなく、金型を用いてフレネルミラー31aの輪帯31cと段差31bの形状を作製しても構わない。
図8(a)は本実施の形態1の非点収差生成素子の例1の段差パターン図、図8(b)は本実施の形態1の非点収差生成素子の例2の段差パターン図、図8(c)は本実施の形態1の非点収差生成素子の例3の段差パターン図である。非点収差生成素子31の長手方向が斜面13eに沿う方向である。また、段差パターンが斜めに傾いているように見えるのは、光軸を含んで直交する2つの断面が受光器18上で45°傾くようにするためである。図8(a)、図8(b)、図8(c)の線部が段差31b、線部と線部との間が輪帯31cである。
図8(a)に示す段差パターンは非点収差生成素子31が円筒形状または円柱形状の立体的な曲面鏡と同等なフレネルミラー31aであることを示す。図8(b)に示す段差パターンは非点収差生成素子31が直交する2つの軸で曲率半径が異なる長球状の凹面鏡または凸面鏡である曲面鏡と同等なフレネルミラー31aであることを示す。図8(c)に示す段差パターンは非点収差生成素子31が直交する2つの軸で一方が凹面鏡、他方が凸面鏡である曲面鏡と同等なフレネルミラー31aであることを示す。このように非点収差生成素子31の段差パターンは立体的な曲面鏡の形状により変化する。
以上のように、段差31bの深さdが入射する光の波長の自然数/2倍である場合に、位相が合うために段差31bによる回折光の成分がなくなり最も好ましい。波長λ1の光と波長λ2の光とは光源11において異なる位置から出射されるため、フレネルミラー31aにおいてもある分布を持って異なる位置に入射する。本実施の形態1の光ピックアップ装置10は、段差31bの深さdを、波長λ1の光が入射する領域から波長λ2の光が入射する領域に向けて、波長λ1のほぼ自然数/2倍の深さから波長λ2のほぼ自然数/2倍の深さの範囲で分布させることで、波長λ1の光に対しても波長λ2の光に対しても位相をある程度合わせることができる。そのため、波長λ1の光も波長λ2の光も段差31bによる回折光の成分が小さくなり、受光器18上の迷光を抑制することができる。そのため、トラッキング制御やフォーカス制御が安定する。また、非点収差生成素子31としてフレネルミラー31aを用いているため、小型にできる。したがって、小型で安定した記録再生が可能である。
尚、本実施の形態1において、入出射角は45°として説明したが、その他の角度でも構わない。
また、本実施の形態1において、非点収差生成素子31は、フレネルミラー31aとして説明したが、反射鏡である必要はなく、フレネルレンズとしても同様である。
(実施の形態2)
本実施の形態2について図面を参照しながら説明する。本実施の形態2の光ピックアップ装置は、実施の形態1に加えてさらにフレネルミラーに入射するレーザ光の入射角分布を考慮に入れた非点収差生成素子を備えた光ピックアップ装置である。
図9(a)は本実施の形態2の非点収差生成素子への入射角と段差の深さとの関係を示す図、図9(b)は非点収差生成素子への入射角と最適な段差の深さとの関係を示す図である。実施の形態1においても説明したように、フレネルミラー50aである非点収差生成素子50に入射するレーザ光52は集束光である。したがって、レーザ光52のフレネルミラー50aへの入射角θiはレーザ光52のスポット中の位置により異なる。ここで入射角θiは、実施の形態1における集積プリズム13の斜面13eと平行な仮想面51に対する入射角とする。
光軸であるレーザ光52の中心部の入射角θiは、実施の形態1と同じであるため45°である。仮想面51に最も先に当たるレーザ光52aの入射角θ1は45°よりも大きく、逆に仮想面51に最も後に当たるレーザ光52bの入射角θ2は45°よりも小さい。実施の形態1に示した通り、フレネルミラー50aの段差の望ましい深さdは、レーザ光の波長をλ、屈折率をn、入射角をθi、自然数をmとすると、d=(m/2)・λ/(cos(θi)・n)となる。ここで、(m/2・λ/n)=1とおいて、入射角θiと段差の深さdとの関係を示したのが、図9(b)のグラフである。入射角θiが大きいほど段差の深さdは大きくなる。つまり、同じ波長λのレーザ光52であっても、集束光の場合、その適切な段差の深さdは入射角θiに依存する。適切な段差の深さdは、図9(a)に示したように、最も大きな入射角θ1の位置における最も大きい段差の深さd3から最も小さな入射角θ2の位置における最も小さい段差の深さd4まで連続的に変化する。
このように、本実施の形態2の光ピックアップ装置は、フレネルミラー50aに入射する反射光が集束光であり、フレネルミラー50aが集束光に対して所定の角度で傾いて配置される。そして、段差の深さdは、反射光がより大きな入射角θiで入射する領域ほどより深く、より小さな入射角θiで入射する領域ほどより浅く補正した。
入射角θiが大きいほど位相が合う段差の深さdは大きく、入射角θiが小さいほど位相が合う段差の深さdは浅くなる。これを補正することにより、より位相を合わせることができ、段差による回折光の成分が小さくなる。そのため、受光器上の迷光を抑制することができ、トラッキング制御やフォーカス制御が安定する。
図10は本実施の形態2の非点収差生成素子の段差の深さと光線の入射位置と入射角との関係を示す図である。近接した位置からDVD用の波長が短い波長λ1のレーザ光53とCD用の波長が長い波長λ2のレーザ光54を出射する光源を次のように配置した。非点収差生成素子50であるフレネルミラー50aに対し、反射光がより大きな入射角θiを持つレーザ光53a、54aが入射する側である点Cの側にレーザ光53の中心部が入射するようにした。そして、反射光がより小さな入射角θiを持つレーザ光53b、54bが入射する側である点Dの側にレーザ光54の中心部が入射するようにした。また、フレネルミラー50aにおける段差50bの深さdの分布は、実施の形態1における分布よりもフレネルミラー50aの中で分布する範囲が小さくなるようにした。点Cの側は点Dの側よりも先にレーザ光53、54が入射する側である。
輪帯50cの形状と段差50bの深さdの精度を確保し製造が低コストでできるように段差50bの深さdをなるべく小さくすることを考慮する。実施の形態1に示すように、段差50bの深さdは、レーザ光53が点Cに近い側、レーザ光54が点Dに近い側に入射するように光源を配置することにより、点Cに近い側が小さく、点Dに近い側が大きくなるように設定される。ところが、レーザ光53、54の入射角θiの分布を考慮すると、段差50bの深さdは、点Cに近い側が大きく、点Dに近い側が小さくなるように補正される。したがって、段差50bの深さdのフレネルミラー50a内での分布は、レーザ光53、54の入射角θiの分布を考慮しない場合に比べて、分布する範囲が小さくなる。条件によっては、段差50bの深さdをフレネルミラー50a内でほぼ一様としても構わない。また、逆の分布となっても構わない。
このように、本実施の形態2の光ピックアップ装置は、段差50bの深さdが分布する範囲を小さく抑えることで、波長λの違いによる段差50bの深さdの分布と入射角θiによる段差50bの深さdの分布とを相殺することになる。そのため、最も大きな段差50bの深さdを小さくすることができ、製造が容易となる。
尚、本実施の形態2において、入出射角は45°として説明したが、その他の角度でも構わない。
また、本実施の形態2において、非点収差生成素子31は、フレネルミラー50aとして説明したが、反射鏡である必要はなく、フレネルレンズとしても同様である。
(実施の形態3)
本実施の形態3について図面を参照しながら説明する。図11は本実施の形態3の光ピックアップモジュールの構成図、図12は本実施の形態3の光ディスク装置の構成図である。
図11において、光ディスク25を回転駆動する回転駆動部及び光ピックアップ装置10を回転駆動部に対して近づけたり離したりする移動部を備える光ディスク装置70の駆動機構を光ピックアップモジュール60という。ベース61は光ピックアップモジュール60の骨組みを成すもので、光ピックアップモジュール60はベース61に直接または間接に各構成部品が配置されて構成される。
回転駆動部は光ディスク25を載置するターンテーブル62aを有するスピンドルモータ62を備えている。スピンドルモータ62はベース61に固定される。スピンドルモータ62は光ディスク25を回転させる回転駆動力を生成する。
移動部はフィードモータ63、スクリューシャフト64、メインシャフト65、サブシャフト66を備えている。フィードモータ63はベース61に固定される。フィードモータ63は光ピックアップ装置10が光ディスク25の内周と外周の間を移動するために必要な回転駆動力を生成する。フィードモータ63としてステッピングモータ、DCモータなどが使用される。スクリューシャフト64はらせん状に溝が掘られており、直接または数段のギアを介してフィードモータ63に接続される。本実施の形態3では直接フィードモータ63と接続される。メインシャフト65、サブシャフト66はそれぞれ両端で保持部材を介してベース61に固定される。メインシャフト65、サブシャフト66は光ピックアップ装置10を光ディスク25の半径方向に移動自在に支持する。光ピックアップ装置10はスクリューシャフト64の溝と噛み合うガイド歯を有するラック67を備える。ラック67がスクリューシャフト64に伝達されたフィードモータ63の回転駆動力を直線駆動力に変換するために光ピックアップ装置10は光ディスク25の内周と外周の間を移動することができる。
なお、回転駆動部は光ディスク25を所定の回転速度で回転させることができる構成であれば、本実施の形態3で説明した構成に限るものではない。また移動部は光ピックアップ装置10を光ディスク25の内周と外周の間の所定の位置に移動させることができる構成であれば、本実施の形態3で説明した構成に限るものではない。
光ピックアップ装置10は実施の形態1または実施の形態2で説明したもので、図2の構成にカバー46を取り付けたものである。光ピックアップ装置10は、光源11と受光器18と非点収差生成素子31または非点収差生成素子50とを備えている。光源11は、近接した位置から波長λ1の光と波長λ1よりも長い波長λ2の光を光ディスク25に向けて出射する。受光器18は、光ディスク25の反射光を検出する。非点収差生成素子31または非点収差生成素子50は、光ディスク25の反射光の光軸を含んで直交する2つの断面の一方における焦点位置を受光器18の前側とし、他方における焦点位置を受光器18の後側として、フォーカス制御に用いられる光を生成する。非点収差生成素子31は、多数の輪帯状の反射鏡により構成されるフレネルミラー31aである。また、非点収差生成素子50は、多数の輪帯状の反射鏡により構成されるフレネルミラー50aである。そして、互いに隣接する輪帯状の反射鏡の段差31bまたは段差50bは、波長λ1の光が入射する領域から波長λ2の光が入射する領域に向けて、波長λ1のほぼ自然数/2倍の深さから波長λ2のほぼ自然数/2倍の深さの範囲で分布させたことを特徴としている。
本実施の形態3における光ピックアップ装置10は、段差31bまたは段差50bの深さdが入射する光の波長の自然数/2倍である場合に、位相が合うために段差31bまたは段差50bによる回折光の成分がなくなり最も好ましい。波長λ1の光と波長λ2の光とは光源11において異なる位置から出射されるため、フレネルミラー31aまたはフレネルミラー50aにおいてもある分布を持って異なる位置に入射する。そこで段差31bまたは段差50bの深さdを、波長λ1の光が入射する領域から波長λ2の光が入射する領域に向けて、波長λ1のほぼ自然数/2倍の深さから波長λ2のほぼ自然数/2倍の深さの範囲で分布させることで、波長λ1の光に対しても波長λ2の光に対しても位相をある程度合わせることができる。そのため、波長λ1の光も波長λ2の光も段差31bまたは段差50bによる回折光の成分が小さくなり、受光器18上の迷光を抑制することができる。そのため、トラッキング制御やフォーカス制御が安定する。また、非点収差生成素子31としてフレネルミラー31aを用いているため、または非点収差生成素子50としてフレネルミラー50aを用いているため、小型にできる。したがって、小型で安定した記録再生が可能である。
さらに、非点収差生成素子50において、フレネルミラー50aに入射する反射光は集束光であり、フレネルミラー50aは集束光に対して所定の角度で傾いて配置される。そして、段差50bの深さdは、反射光がより大きな入射角θiで入射する領域ほどより深く、より小さな入射角θiで入射する領域ほどより浅く補正した。
入射角θiが大きいほど位相が合う段差50bの深さdは大きく、入射角θiが小さいほど位相が合う段差50bの深さdは浅くなる。これを補正することにより、より位相を合わせることができ、段差50bによる回折光の成分が小さくなる。そのため、受光器18上の迷光をより抑制することができ、トラッキング制御やフォーカス制御が安定させることができる。
光ピックアップ装置10の対物レンズ17から出射されるレーザ光が光ディスク25に対し直角に入射するように、保持部材を構成する調整機構でメインシャフト65、サブシャフト66の傾きを調整する。
図12において、光ディスク装置70の筐体71は上部筐体71aと下部筐体71bとを組み合わせてネジなどを用いて互いに固定して構成されている。トレイ72は筐体71に出没自在に設けられている。トレイ72はカバー68を設けた光ピックアップモジュール60を下面側から配置する。カバー68は開口を有し、光ピックアップ装置10の対物レンズ17及びスピンドルモータ62のターンテーブル62aを露出させる。さらに本実施の形態3の場合、フィードモータ63も露出させて、光ピックアップモジュール60の厚さが薄くなるようにしている。トレイ72は開口を有し、対物レンズ17及びターンテーブル62a、カバー68の少なくとも一部を露出させる。ベゼル73はトレイ72の前端面に設けられて、トレイ72が筐体71内に収納された時にトレイ72の出没口を塞ぐように構成されている。ベゼル73にはイジェクトスイッチ74が設けられ、イジェクトスイッチ74を押すことで、筐体71とトレイ72との係合が解除され、トレイ72は筐体71に対し出没が可能な状態となる。レール75はそれぞれトレイ72の両側部及び筐体71の双方に摺動自在に取り付けられる。筐体71内部やトレイ72内部には図示していない回路基板があり、信号処理系のICや電源回路などが搭載されている。外部コネクタ76はコンピュータ等の電子機器に設けられた電源/信号ラインと接続される。そして、外部コネクタ76を介して光ディスク装置70内に電力を供給したり、あるいは外部からの電気信号を光ディスク装置70内に導いたり、あるいは光ディスク装置70で生成された電気信号を電子機器などに送出する。
図13は本実施の形態3の光ピックアップ装置のサーボ制御の流れを示す図である。光ピックアップ装置10のフォーカス制御とトラッキング制御の流れを説明する。光源11から出射されたDVD用の波長λ1のレーザ光及びCD用の波長λ2のレーザ光は、回折素子12の第1回折格子12aと第2回折格子12bでそれぞれトラッキング制御に用いられる光に分離され、光ディスク25に入射する。光ディスク25で反射されたレーザ光は集積プリズム13のビームスプリッタ30で分離され、非点収差生成素子31で光軸を含んで直交する2つの断面で焦点距離が異なる光とされて受光器18に入射する。非点収差生成素子31を通過したレーザ光はフォーカス制御に用いられる。受光器18に入射したレーザ光はDVD用フォーカス制御用、CD用フォーカス制御用、DVD用トラッキング制御用、CD用トラッキング制御用の電気信号に変換され、光ディスク装置70本体の前記図示していない回路基板にあるアナログ信号処理部70aに送られる。
アナログ信号処理部70aは入力された信号に演算・帯域処理を行い、サーボ処理部70bに出力する。サーボ処理部70bはアナログ信号処理部70aからの信号を基にフォーカスエラー信号FES及びトラッキングエラー信号TESを生成してモータ駆動部70cに出力する。モータ駆動部70cは入力されたフォーカスエラー信号FES及びトラッキングエラー信号TESを基に対物レンズ17を搭載するアクチュエータ23を駆動する電流を生成する。これにより光ディスク25に集光した光束の焦点のずれ及びトラックに対するずれが極小になるように制御される。
また、コントローラ70dにはアナログ信号処理部70a、サーボ処理部70b、モータ駆動部70cの各部から送られる信号が入力される。コントローラ70dはこれらの信号の演算処理等を行い、この演算処理の結果(信号)を各部に送出し、各部にて駆動、処理を実行させることで各部の制御を行う。
以上のように、本実施の形態3の光ディスク装置70は実施の形態1または実施の形態2の光ピックアップ装置10を備えている。段差31bまたは段差50bの深さdが入射する光の波長の自然数/2倍である場合に、位相が合うために段差31bまたは段差50bによる回折光の成分がなくなり最も好ましい。波長λ1の光と波長λ2の光とは光源11において異なる位置から出射されるため、フレネルミラー31aまたはフレネルミラー50aにおいてもある分布を持って異なる位置に入射する。そこで段差31bまたは段差50bの深さdを、波長λ1の光が入射する領域から波長λ2の光が入射する領域に向けて、波長λ1のほぼ自然数/2倍の深さから波長λ2のほぼ自然数/2倍の深さの範囲で分布させることで、波長λ1の光に対しても波長λ2の光に対しても位相をある程度合わせることができる。そのため、波長λ1の光も波長λ2の光も段差31bまたは50bによる回折光の成分が小さくなり、受光器18上の迷光を抑制することができる。そのため、トラッキング制御やフォーカス制御が安定する。また、非点収差生成素子31としてフレネルミラー31aを用いているため、または非点収差生成素子50としてフレネルミラー50aを用いているため、小型にできる。したがって、小型で安定した記録再生が可能である。
以上のように、本発明の光ピックアップ装置及び光ディスク装置は、小型で安定したトラッキング制御やフォーカス制御を実現できる。そのため、好んでパーソナルコンピュータ、ノートブック型コンピュータ等の電子機器に搭載される。
(a)本実施の形態1の光ピックアップ装置の光学系の構成図、(b)通常の立体的な曲面鏡を示す図、(c)フレネルミラーを示す図 (a)非点収差生成素子の説明図、(b)光ディスクが近い場合のスポット形状の図、(c)光ディスクが遠い場合のスポット形状の図 本実施の形態1の受光器における光検出部の配置図 本実施の形態1のカバーを外した光ピックアップ装置の構成図 本実施の形態1の非点収差生成素子に関連する光学系の構成図 本実施の形態1の非点収差生成素子が有する段差の深さの分布図 (a)本実施の形態1の集積プリズムの構成図、(b)本実施の形態1の非点収差生成素子の構成の例1を示す図、(c)本実施の形態1の非点収差生成素子の構成の例2を示す図、(d)本実施の形態1の非点収差生成素子の構成の例3を示す図、(e)本実施の形態1の非点収差生成素子の構成の例4を示す図 (a)本実施の形態1の非点収差生成素子の例1の段差パターン図、(b)本実施の形態1の非点収差生成素子の例2の段差パターン図、(c)本実施の形態1の非点収差生成素子の例3の段差パターン図 (a)本実施の形態2の非点収差生成素子への入射角と段差の深さとの関係を示す図、(b)非点収差生成素子への入射角と最適な段差の深さとの関係を示す図 本実施の形態2の非点収差生成素子の段差の深さと光線の入射位置と入射角との関係を示す図 本実施の形態3の光ピックアップモジュールの構成図 本実施の形態3の光ディスク装置の構成図 本実施の形態3の光ディスク装置のサーボ制御の流れを示す図 従来の光ピックアップ装置の光学系における主要部分の構成図 (a)従来の検出レンズの説明図、(b)光ディスクが近い場合のスポットの状態を示す図、(c)光ディスクが遠い場合のスポットの状態を示す図 (a)通常のレンズの断面図、(b)フレネルレンズの断面図
符号の説明
10 光ピックアップ装置
11 光源
12 回折素子
12a 第1回折格子
12b 第2回折格子
13 集積プリズム
13a、13b、13c ブロック
13d、13e 斜面
13f、13g、13h 側面
14 波長板
15 コリメートレンズ
16 立ち上げミラー
17 対物レンズ
18、34 受光器
18a、35 光検出部
19 第2受光器
20 基台
21 結合部材
22 レーザモジュール
23 アクチュエータ
25 光ディスク
25a 記録面
30 ビームスプリッタ
31、33 非点収差生成素子
31a フレネルミラー
31b 段差
31c 輪帯
32 反射膜
36 スポット
37、38 焦点
39 通常の反射鏡
40 平面状の反射鏡
40a 段差
40b 輪帯
41、42 スポット
43 樹脂
44 反射膜
45 接着剤
46 カバー
50 非点収差生成素子
50a フレネルミラー
50b 段差
50c 輪帯
51 仮想面
52、52a、52b レーザ光
53、53a、53b、54、54a、54b レーザ光
60 光ピックアップモジュール
61 ベース
62 スピンドルモータ
62a ターンテーブル
63 フィードモータ
64 スクリューシャフト
65 メインシャフト
66 サブシャフト
67 ラック
68 カバー
70 光ディスク装置
70a アナログ信号処理部
70b サーボ処理部
70c モータ駆動部
70d コントローラ
71 筐体
71a 上部筐体
71b 下部筐体
72 トレイ
73 ベゼル
74 イジェクトスイッチ
75 レール
76 外部コネクタ

Claims (7)

  1. 近接した位置から波長λ1の光と前記波長λ1よりも長い波長λ2の光を光ディスクに向けて出射する光源と、
    前記光ディスクの反射光を検出する受光器と、
    前記光ディスクの反射光の光軸を含んで直交する2つの断面の一方における焦点位置を前記受光器の前側とし、他方における焦点位置を前記受光器の後側として、フォーカス制御に用いられる光を生成する非点収差生成素子と、を備え、
    前記非点収差生成素子は、多数の輪帯状の反射鏡により構成されるフレネルミラーであって、
    互いに隣接する前記輪帯状の反射鏡の段差は、前記波長λ1の光が入射する領域から前記波長λ2の光が入射する領域に向けて、前記波長λ1のほぼ自然数/2倍の深さから前記波長λ2のほぼ自然数/2倍の深さの範囲で分布させたことを特徴とする光ピックアップ装置。
  2. 前記波長λ1の光はDVDに向けて出射される光であり、一方前記波長λ2の光はCDに向けて出射される光であることを特徴とする光ピックアップ装置。
  3. 前記波長λ1のほぼ自然数/2倍の深さは前記波長λ1の1/2倍の深さであり、また、前記波長λ2のほぼ自然数/2倍の深さは前記波長λ2の1/2倍の深さであることを特徴とする請求項1記載の光ピックアップ装置。
  4. 前記波長λ1の光が入射する領域と前記波長λ2の光が入射する領域との間に、前記波長λ1の光が入射する領域と前記波長λ2の光が入射する領域とが重なる領域が存在することを特徴とする請求項1記載の光ピックアップ装置。
  5. 前記フレネルミラーに入射する前記反射光は集束光であり、前記フレネルミラーは前記集束光に対して所定の角度で傾いて配置され、
    前記段差は、前記反射光がより大きな入射角で入射する領域ほどより深く、より小さな入射角で入射する領域ほどより浅く補正されていることを特徴とする請求項1記載の光ピックアップ装置。
  6. 前記フレネルミラーは、前記反射光がより大きな入射角で入射する側に前記波長λ1の光が入射し、前記反射光がより小さな入射角で入射する側に前記波長λ2の光が入射することを特徴とする請求項5記載の光ピックアップ装置。
  7. 近接した位置から波長λ1の光と前記波長λ1よりも長い波長λ2の光を光ディスクに向けて出射する光源と、
    前記光ディスクの反射光を検出する受光器と、
    前記光ディスクの反射光の光軸を含んで直交する2つの断面の一方における焦点位置を前記受光器の前側とし、他方における焦点位置を前記受光器の後側として、フォーカス制御に用いられる光を生成する非点収差生成素子と、を備え、
    前記非点収差生成素子は、多数の輪帯状の反射鏡により構成されるフレネルミラーであって、
    互いに隣接する前記輪帯状の反射鏡の段差は、前記波長λ1の光が入射する領域から前記波長λ2の光が入射する領域に向けて、前記波長λ1のほぼ自然数/2倍の深さから前記波長λ2のほぼ自然数/2倍の深さの範囲で分布させたことを特徴とする光ディスク装置。
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