JP2009042041A - リークテスト装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】低コストで且つ高精度な秀れたリークテストを実施可能とする画期的なリークテスト装置を提供する。
【解決手段】密閉チャンバ1内からワークw内への試験ガスaの漏入を検出してワークwのリークの有無,若しくはその多寡を検出するリークテスト装置において、前記試験ガスaは、前記ガス検出手段3に検出され得るトレースガスに空気を混合して成る混合ガスを採用し、この試験ガスaを前記密閉チャンバ1内に供給するガス供給手段4を備え、このガス供給手段4は、トレースガス供給系5Aと空気供給系5Bとが接続され且つ前記密閉チャンバ1よりも小さい容積に設定したガス混合室6を有し、このガス混合室6内に前記トレースガス供給系5A及び空気供給系5Bからトレースガスと空気とを供給して混合ガスを生成した上でこの混合ガスをガス混合室6から前記密閉チャンバ1内に送出するように前記ガス供給手段4を構成する。
【選択図】図1
【解決手段】密閉チャンバ1内からワークw内への試験ガスaの漏入を検出してワークwのリークの有無,若しくはその多寡を検出するリークテスト装置において、前記試験ガスaは、前記ガス検出手段3に検出され得るトレースガスに空気を混合して成る混合ガスを採用し、この試験ガスaを前記密閉チャンバ1内に供給するガス供給手段4を備え、このガス供給手段4は、トレースガス供給系5Aと空気供給系5Bとが接続され且つ前記密閉チャンバ1よりも小さい容積に設定したガス混合室6を有し、このガス混合室6内に前記トレースガス供給系5A及び空気供給系5Bからトレースガスと空気とを供給して混合ガスを生成した上でこの混合ガスをガス混合室6から前記密閉チャンバ1内に送出するように前記ガス供給手段4を構成する。
【選択図】図1
Description
本発明は、配管や容器などのワークを対象にリークの有無やその多寡を検出するリークテスト装置に関するものである。
従来から、配管や容器などの気密性(或いは水密性)を要求されるワークのクラックなどを原因とするリーク(漏れ)の有無を検出するリークテストが実施されている。
このようなリークテストとして例えば水没式のテスト方法がある。これは、例えば円筒状のワークの場合その両端の開口を封止した上で水槽内に水没させ、リークがある場合にはそのリーク発生箇所から生ずる気泡を視認することで、リークを検出する方法である。
しかしながら、この水没式のテスト方法は、試験者が気泡を目で視認する作業が必要な為にテストに人手を多く要する点や,検出結果が作業者の判断に頼られる為にそれだけテストの精度が低い点,またリークの有無は検出できても定量的なリーク量の測定は困難である点、更にテスト後にワークを乾燥させる手間を要し、それだけ検査時間を長く要する点など、種々の欠点を有する。
その他にも、例えば被試験物となるワークと、マスターワークとに同時に圧力をかけ、一定時間の圧力降下を測定することでリークを検出する差圧式のテスト方法や、例えばワーク内に音波発信源を配し、リークから発生(漏出)する超音波を検出する超音波式のテスト方法なども知られる。
しかしながら、差圧式の場合、ワークの内容積によって検出精度や検出時間が変化したり、また試験周囲の温度変化や空気密封時の温度変化の影響を受けて精度が変化(低下)する為にその都度補正が必要で、しかも検査時間を長く要するなどの欠点を有する。
また例えば超音波式の場合、定量的な検出(リーク量の検出)が不可能で、また周囲の騒音に影響を受けなどの精度上の欠点を有する。
このように、前述した水没式,差圧式及び超音波式はいずれも、精度上の問題や、検査時間を長く要しテスト効率が悪いといった欠点を有する。
そこで、前述した水没式などのテスト方法に比して、非常に高い精度で、且つ短い時間に検査可能なテスト方法であって、例えばヘリウムガスなどのトレースガスと、これを検出するディテクタとを用いて行うテスト方法が従来から実施されている(特許文献1など)。
これは例えば、密閉チャンバ内にワークを封止状態に収容すると共に、このワークには上述したディテクタを有するトレースガス検出系を接続し、前記密閉チャンバ内にトレースガスを供給した際、リークによってこの密閉チャンバ内からワーク内に漏入したトレースガスを前記ディテクタにより検出することで、このワークのリークの有無や、その多寡(リーク量)を検出するものである。
このトレースガスを用いるテスト方法は、例えば上記水没式のようにワークを水没させ乾燥させるといった必要がなく、またリークの有無を試験者が目視する必要がなくディテクタで正確に自動検出できる(人為的な検出ミスを排することができる)上に、そのリーク量を正確に測定すること(定量的な測定)も可能であり、手間がかからず効率的に且つ高い精度でテストを実施できるメリットがある。
しかしながら、このようなトレースガスは、一般にヘリウムガスなどコストの高いガスが用いられる為、これがランニングコストアップの大きな一因となり、従ってこの種のトレースガスを用いるテスト方法は、上述した水没式,差圧式及び超音波式に比して非常にコスト高になる欠点を有した。
しかし、テスト精度の高いこのトレースガスを用いるリークテストは今後益々需要の増加が予想され、よってこれを低コストに且つ高い精度は保持したまま実施可能とする画期的な技術の開発が望まれている。
本発明は、従来から提案されているリークテストについて更なる研究開発を進め、低コストで且つ高精度な秀れたリークテストを実施可能とするこれまでにない画期的なリークテスト装置を提供することを課題とする。
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
密閉チャンバ1内にワークwを収容すると共に、このワークwを封止手段2により封止し、前記密閉チャンバ1内に試験ガスaを供給した際に、この密閉チャンバ1内から前記封止状態のワークw内に漏入した前記試験ガスaを検出するガス検出手段3をワークwに接続し、このガス検出手段3の検出結果から前記ワークwのリークの有無,若しくはその多寡を検出するリークテスト装置において、前記試験ガスaは、前記ガス検出手段3に検出され得るトレースガスに空気を混合して成る混合ガスを採用し、この試験ガスaを前記密閉チャンバ1内に供給するガス供給手段4を備え、このガス供給手段4は、トレースガス供給系5Aと空気供給系5Bとが接続され且つ前記密閉チャンバ1よりも小さい容積に設定したガス混合室6を有し、このガス混合室6内に前記トレースガス供給系5A及び空気供給系5Bからトレースガスと空気とを供給して混合ガスを生成した上でこの混合ガスをガス混合室6から前記密閉チャンバ1内に送出することでこの密閉チャンバ1内に前記試験ガスaを供給するように前記ガス供給手段4を構成したことを特徴とするリークテスト装置に係るものである。
また、前記ガス供給手段4は、前記ガス混合室6内の混合ガスを前記密閉チャンバ1内に加圧送する圧送手段4aを備えた構成としたことを特徴とする請求項1記載のリークテスト装置に係るものである。
また、前記密閉チャンバ1内に収容して前記封止手段2により封止状態としたワークw内から排気してこのワークw内を真空状態若しくは大気圧よりも減圧状態に保持するワーク排気手段7を備えた構成としたことを特徴とする請求項1,2のいずれか1項に記載のリークテスト装置に係るものである。
また、前記密閉チャンバ1内から排気してこの密閉チャンバ1内を真空状態若しくは大気圧よりも減圧状態に保持するチャンバ排気手段8を備え、前記ガス供給手段4は、前記チャンバ排気手段8によって真空状態若しくは大気圧よりも減圧状態に保持された前記密閉チャンバ1内に前記試験ガスaを供給してこの真空若しくは減圧状態の密閉チャンバ1内の気圧を少なくとも大気圧まで増圧させるように構成したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のリークテスト装置に係るものである。
また、前記ガス検出手段3は、前記密閉チャンバ1内に収容した複数の各ワークwに夫々接続し得ると共に、この各ワークwとガス検出手段3との個々の接続状態及び非接続状態を切り替え操作自在な接続切り替え手段3aを備えた構成としたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のリークテスト装置に係るものである。
また、前記密閉チャンバ1は、底部1A,天部1B及び側部1Cとから成る箱体に構成すると共に、その箱内部空間に前記ワークwを保持するワーク保持部9を備えた構成とし、このワーク保持部9に保持したワークwを前記封止手段2によって封止状態としたまま、前記密閉チャンバ1の底部1A,天部1B若しくは側部1Cを開放してこの密閉チャンバ1を密閉状態から大気開放状態に切り替え可能に構成したことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のリークテスト装置に係るものである。
本発明は上述ように構成したから、トレースガスと空気とを先ずガス混合室内に供給し、密閉チャンバよりも容積の小さいこのガス混合室内の狭いスペースでトレースガスと空気とを良好に混合させたうえでこのガス混合室内の混合ガスを密閉チャンバ内に供給できる。
しかも、このガス混合室から混合ガスを密閉チャンバ内に送出する際の送出圧により、密閉チャンバ内にて前記混合ガスを更に攪拌・混合でき、これによりトレースガスと空気とが非常に良く混合された試験ガスを前記密閉チャンバ内に供給できることになる。
よって本発明は、試験ガスに、コストの高いトレースガスを単体で用いるのではなく、このトレースガスと空気との混合ガスを採用し、それだけ確実にランニングコストの低減を図ることができる。その上、このような混合ガスを採用する場合の欠点、即ちトレースガスと空気との混合が不十分で密閉チャンバ内にトレースガスの濃い箇所と薄い箇所とが生じテスト精度が低下するという欠点を克服し、試験ガスにトレースガス単体を用いる場合に匹敵する高い精度でリークテストを実施できる。
従って、トレースガスを用いるこの種のリークテストに本装置を採用することで、これまでになく低コストで且つ高精度なリークテストを実施できる極めて実用性に秀れた画期的なリークテスト装置となる。
また、請求項2記載の発明においては、圧送手段を設けたことで、ガス混合室内の混合ガスを密閉チャンバ内に一層勢い良く圧送できる。つまり、ガス混合室から混合ガスを密閉チャンバ内に送出する際の送出圧によりこの密閉チャンバ内にて前記混合ガスを攪拌・混合させる上記作用効果を一層良好に奏することができ、それだけより一層トレースガスと空気とが良好に混合された試験ガスを前記密閉チャンバ内に供給できる。
また、ワークの形状,求めるテスト精度などのテスト条件に応じ、必要に応じて密閉チャンバ内が加圧状態(大気圧よりも高圧)となるまで試験ガスを供給させることもでき、より多様なテスト条件に良好に対応できる実用性に秀れたリークテスト装置となる。
また、請求項3,4記載の発明においては、上述したようなリークテストを一層確実且つ良好に実施できるリークテスト装置となる。即ち、密閉チャンバ内に比して、ワーク内が低圧状態のほうがそれだけ密閉チャンバ内の試験ガスがワーク内へと漏入し易い。従って、請求項3記載の発明のようにワーク排気手段によってワーク内を減圧すれば、それだけ一層確実且つ良好にリークを検出できる。また、請求項4のように密閉チャンバ内をチャンバ排気手段により減圧状態とすれば、ガス混合室からより一層勢い良くこの減圧された密閉チャンバ内に混合ガスを送出でき、そのより高い送出圧で一層混合ガスのトレースガスと空気との良好な攪拌・混合を実現できる。
また、請求項5記載の発明においては、密閉チャンバ内に収容した複数の各ワークと前記ガス検出手段との接続状態及び非接続状態を切り替え操作することで、例えば密閉チャンバ内の複数のワークを対象にリークテストを実施したり、この複数のワークのなかの所定のワークのみを対象にリークテストを実施したりなど、接続切り替え手段の切り替え操作により多様なリークテストを実施でき、この点一層実用性に秀れたリークテスト装置となる。
また、請求項6記載の発明においては、箱体に構成した密閉チャンバ内にワーク保持部によって一または複数のワークを良好に保持できる。またワークを前記ワーク保持部に保持して封止手段によってワークを封止状態としたまま密閉チャンバを大気開放状態にすることもでき、例えば後述する実施例のように手持ちのプローブにより、この封止状態のまま密閉チャンバから大気開放されたワークに対して作業者が直接トレースガスを噴きつけ、リーク箇所(ワークのどの箇所から漏れが発生しているか)を検出するといった作業も実施できるなど、より一層実用性に秀れたリークテスト装置となる。
好適と考える本発明の実施形態(発明をどのように実施するか)を、図面に基づいて本発明の作用を示して簡単に説明する。
閉塞チャンバ1内にワークwを収容し、このワークwを封止手段2によって封止する。
そしてこの密閉チャンバ1内に試験ガスaを供給し、この密閉チャンバ1内から前記封止状態のワークw内に前記試験ガスaが漏入した場合には、ワークwに接続されたガス検出手段3によってこのワークw内に漏入した試験ガスaが検出され、このガス検出手段3の検出結果から前記ワークwのリークの有無若しくはその多寡を検出できる(リークテストを実施できる)こととなる。
また、本発明では、試験ガスaは、前記ガス検出手段3に検出され得るトレースガスに空気を混合して成る混合ガスを採用している。
また、この試験ガスa(混合ガス)を前記密閉チャンバ1内に供給するガス供給手段4を備えている。
このガス供給手段4は、トレースガス供給系5Aと、空気供給系5Bとが接続され且つ前記密閉チャンバ1よりも小さい容積に設定したガス混合室6を有する。
試験ガスaを密閉チャンバ1内に供給する際には、先ず、前記ガス混合室6内に前記トレースガス供給系5A及び空気供給系5Bからトレースガスと空気とを供給してこのガス混合室6内にて混合ガスを生成し、それを密閉チャンバ1内に供給する。
即ち、前記密閉チャンバ1よりも容積の小さいガス混合室6の狭い空間内でそれだけ前記トレースガスと空気とが良好に混合されることなり、更にこのガス混合室6内に生成された混合ガスが前記密閉チャンバ1内に送出され、その送出圧によって、前記混合ガスは密閉チャンバ1内に供給されつこの密閉チャンバ1内にて更に攪拌混合されることとなり、これにより、均一且つ良好に混合された混合ガス即ち試験ガスaを密閉チャンバ1内に供給できることになる。
試験ガスaとして、ガス検出手段3に検出され得るトレースガス単体ではなく、本発明のようにトレースガスと空気との混合ガスを採用する場合、このトレースガスと空気との混合が不十分であると、そのような試験ガスaが密閉チャンバ1内に供給された場合、この密閉チャンバ1内にトレースガスの濃い場所と薄い場所とが生じ、このトレースガスの不均一がリークテストの精度を低下させる一因となってしまう。この点、本発明では、トレースガスと空気とを上述したように確実且つ良好に混合できるから、そのようなトレースガスの不均一による精度の低下の問題は生ぜず、それだけ精度の高いリークテストを実施できることとなる。
一方、試験ガスaとして、ガス検出手段3に検出され得るトレースガス単体を採用すればトレースガスの不均一の問題は生じないが、このトレースガスの大量使用がこの種のトレースガスを用いるリークテストのコスト高の大きな一因となる(この種のトレースガスには一般にコスト高なガスが採用される為)。この点、本発明ではトレースガスと空気との混合ガスを試験ガスaとして採用する為、それだけトレースガスの使用量を抑え、低コストにリークテストを実施でき、それでいてこのような混合ガスの欠点であるトレースガスの不均一によるテスト精度の低下の問題も解決し得ることとなる。
よって本発明は、試験ガスaに混合ガスを使用することで低コストを実現しながら、しかも試験ガスaにトレースガス単体を使用する場合に匹敵する高い精度で良好にリークテストを実施できることとなる。
本発明の具体的な実施例について図面に基づいて説明する。
本実施例は、従来からあるトレースガスを用いるリークテストに使用されるリークテスト装置に関するもので、図1〜図5に図示したように、密閉チャンバ1内にワークwを収容すると共に、このワークwを封止手段2により封止し、前記密閉チャンバ1内に試験ガスaを供給した際に、この密閉チャンバ1内から前記封止状態のワークw内に漏入した前記試験ガスaを検出するガス検出手段3をワークwに接続し、このガス検出手段3の検出結果から前記ワークwのリークの有無,若しくはその多寡を検出するリークテスト装置において、前記試験ガスaは、前記ガス検出手段3に検出され得るトレースガスに空気を混合して成る混合ガスを採用し、この試験ガスaを前記密閉チャンバ1内に供給するガス供給手段4を備え、このガス供給手段4は、図1に図示したように、トレースガス供給系5Aと空気供給系5Bとが接続され且つ前記密閉チャンバ1よりも小さい容積に設定したガス混合室6を有し、このガス混合室6内に前記トレースガス供給系5A及び空気供給系5Bからトレースガスと空気とを供給して混合ガスを生成した上でこの混合ガスをガス混合室6から前記密閉チャンバ1内に送出することでこの密閉チャンバ1内に前記試験ガスaを供給するように前記ガス供給手段4を構成したものである。
以下、本実施例を具体的に説明する。
図1は、本実施例に係るリークテスト装置の概略構成を示す簡単な概略空気圧回路図である。
本実施例で用いる試験ガスaは、トレースガスと空気との混合ガスを採用しているが、このトレースガスには、この種のリークテストに一般に採用されるヘリウムガス(以下、「Heガス」という)を採用する。
ガス供給手段4は、図1に図示したように、前記ガス混合室6内の混合ガスを前記密閉チャンバ1内に加圧送する圧送手段4aを備えている。
この圧送手段4aの構成としては様々採用できるが、本実施例では、図1に図示したようにガス混合室6自体をピストンポンプ6aを有するシリンダとして構成し、このガス混合室6(シリンダ)内の混合ガスを前記ピストンポンプ6aによりこのガス混合室6から前記密閉チャンバ1内に圧送出するように前記圧送手段4aを構成している。
また、図1に図示したように、ガス混合室6には電磁弁やコンプレッサ,圧力計などを有するトレースガス供給系5A及び空気供給系5Bを接続している。
トレーススガス供給系5Aは、ガス混合室6へと接続されるほか、図1に図示したように、手動弁(開閉コック)を介して後述のプローブ10にも接続している。
このプローブ10は、作業者が手で持ってトリガーを開閉操作することで先端のノズルからHeガスを噴きつけることができ、具体的な手順は後述するが、ワークwに対してこのプローブ10からHeガスを噴きつけてこのワークwのリーク箇所を検出する場合に使用できるものである。
尚、図1中,符号11は、ガス混合室6内の気体を大気開放するための開閉自在な導出部11であり、符号17はHeガスボンベ17である。
密閉チャンバ1は、底部1A,天部1B及び側部1Cとから成る箱体に構成すると共に、その箱内部空間に前記ワークwを保持するワーク保持部9を備えた構成としている。
このワーク保持部9は、単にワークwを載置保持する載置面などでも良いが、図示した本実施例においては、ワークwを上下から挟持状態に保持するクランプ12によってワーク2を保持する構成としている。
更に本実施例では、このワークwを密閉チャンバ1内に保持するワーク保持部9のクランプ12によりこのワークwを封止する構成としている。即ち本実施例では、ワークwを保持する為の前記クランプ12が、このワークwを封止する前記封止手段2を兼ねている構成としている。
図示した本実施例では、上下両端部が開口する円筒型のワークwをテスト対象としている。図2及び図3に図示したように、このワークwの上下の開口部分に上下からクランプ12が密着当接してこの開口を閉塞することで、このワークwを保持しつつ封止する構成である。更に具体的には、下側のクランプ12にワークwを載置した後、シリンダによりこの下側のクランプ12を上動し、上側のクランプ12と下側のクランプ12とで挟持状態に保持する。
尚、この上下のクランプ12は、ワークwの開口部分に密着当接するクランプ当接部分をテスト対象となるワークwの形状(開口形状など)に合わせて適宜な形状のものに取り替え自在とすれば良い。
また、上述したように箱体に構成した密閉チャンバ1は、密閉チャンバ1の底部1A,天部1B若しくは側部1Cを開放することでこの密閉チャンバ1を密閉状態から大気開放状態に切り替え可能に構成している。
具体的には、図2及び図3に図示したように、ワーク保持部9を備えワークwを保持する底部1A及び天部1Bが一体となって、シリンダにより前記側部1Cに対し上下相対移動する。これにより、ワークwを保持する底部1A及び天部1Bの、全周囲が開放する。
例えば、リークテストを終えて次なるリークテストを実施する際、試験ガスaが含まれる密閉チャンバ1内のガス雰囲気をリフレッシュさせたい場合に、上述のように大きく開放した密閉チャンバ1内から直ちに試験ガスaを開放(放出)でき、前のリークテスト時の試験ガスaを残留させることなくスムーズに次なるリークテストに移行できる。
また、ワーク保持部9の上下のクランプ12を備えワークwを保持する底部1A及び天部1Bを一体に上下動させることで、図5に図示したように、このワーク保持部9に保持しつつ上下のクランプ12(封止手段2)でワークwを封止状態としたまま、密閉チャンバ1を密閉状態から大気開放状態に切り替えることもできるように構成している。
尚、図中,符号15は、密閉チャンバ1底部1Aと天部1Bとの間に立設される棒状のフレーム15である。
また本実施例では、この密閉チャンバ1内から排気してこの密閉チャンバ1内を真空状態若しくは大気圧よりも減圧状態に保持するチャンバ排気手段8を備えている。このチャンバ排気手段8の排気構造としては例えば、密閉チャンバ1内を排気できる構造であればどのような構造を採用しても良く、例えば真空ポンプを備える構造や、コンプレッサーエアーと真空エジェクタとを備える構造など様々採用できるが、本実施例では真空ポンプにより減圧・排気を行う構造を採用する。
ガス検出手段3は、図1に図示したように、密閉チャンバ1のワーク保持部9のクランプ12(上側のクランプ12)を介して、ワーク保持部9に保持されたワークw内に配管16の上流側端部を接続し、この配管16の下流側端部は、Heガスを自動検知するディテクタ14(Heディテクタ)に接続した構成とする。
このディテクタ14には吸気ポンプを備えており、前記配管16を介して前記ワーク保持部9に保持された封止状態のワークw内から給気し、Heガスが含まれているか否か(リークの有無)や、そのHeガスの多寡(リーク量)をこのディテクタ14で検出できるように構成している。
また、上述した吸気ポンプは、前記密閉チャンバ1内に収容して前記封止手段2により封止状態としたワークw内から排気してこのワークw内を真空状態若しくは大気圧よりも減圧状態に保持するワーク排気手段7も兼ねた構成としている。
また、このガス検出手段3は、密閉チャンバ1内に収容した複数の各ワークwに夫々接続し得るように構成している。具体的には、図1に図示したように、上述した配管16の上流側を分岐させて、密閉チャンバ1内の複数の各ワーク保持部9の各クランプ12を介して、複数の各ワーク2に、前記配管16の分岐した複数の各上流側端部を接続している。
また、本実施例では、この密閉チャンバ1内に収容した複数の各ワークwと、ガス検出手段3との個々の接続状態及び非接続状態を切り替え操作自在な接続切り替え手段3aを備えた構成としている。
図示した本実施例では、ワークw内とディテクタ14とを接続する前述の配管16の所定箇所(配管16の分岐された複数の上流側端部が一本に合流する箇所よりも上流側の所定箇所)に、開閉自在な切替弁3aを設け前記接続切り替え手段3aを構成している。
以下に、本実施例のリークテスト装置を用いたリークテストの手順例を図2〜図5に示しながら説明する。
先ず、図2に図示したように、密閉チャンバ1の底部1A及び天部1Bを、側部1Cに対して上方に位置せしめてこの密閉チャンバ1を開放した状態とする。そしてこの密閉チャンバ1の底部1Aに設けられたワーク保持部9の下側のクランプ12にワークwを載置する。図2では複数のワーク保持部9の下側のクランプ12に夫々ワークwを載置している。
そして図3に図示したように、下側のクランプ12をシリンダにより上動させ、上下のクランプ12(封止手段2)により各ワークwの上下開口を閉塞して、ワークwを封止状態としつつワーク保持部9に保持する。
また、密閉チャンバ1の底部1A及び天部1Bを、シリンダにより側部1Cに対して下動させ、密閉チャンバ1を密閉状態とする。
そしてこの状態で、密閉チャンバ1内をチャンバ排気手段8により排気しつつ、前記封止状態の各ワークw内をワーク排気手段7により排気し、この密閉チャンバ1内とワークw内とを略真空状態に減圧する。
一方、ガス供給手段4のガス混合室6内では、トレースガス供給系5Aから供給されたHeガスと空気供給系5Bから供給された空気との混合ガスを生成する。
そして、十分に密閉チャンバ1内とワークw内とが減圧された所で、前記ガス混合室6内から密閉チャンバ1内に前記混合ガスを圧送出する。
この際、略真空状態まで減圧された密閉チャンバ1内が大気圧まで復帰するまで密閉チャンバ1内に混合ガスを供給する。減圧状態の密閉チャンバ1内に勢い良く混合ガスが供給される為、この密閉チャンバ1内にて混合ガスが良好に攪拌・混合され、Heガスと空気とが良く混合された試験ガスaをこの密閉チャンバ1内に供給できることとなる。
そして、ワークwにリークが存在した場合には、そのリークを通じて密閉チャンバ1内の試験ガスaがワークw内に漏入し、このワークw内に漏入した試験ガスaに含まれるHeガスを前記ガス検出手段3のディテクタ14により検出することで、リークの有無やその多寡を検出できる。
また、ガス供給手段4のガス混合室6からは、圧送手段4aとしてピストンポンプ6aにより混合ガスを圧送できる構成としている為、必要に応じて、密閉チャンバ1内が大気圧以上の加圧状態となるまで試験ガスa(混合ガス)を供給することもできる。このように加圧状態まで試験ガスaで密閉チャンバ1内を加圧状態とすれば、それだけHeガスがワークwのリークを通じてワークw内に漏入し易く、より精度の高いテストが実施できるが、本実施例ではワークw内も上述のように減圧している為、密閉チャンバ1内が大気圧となるまで試験ガスaを供給するだけでも十分良好な(高精度な)テストが実施できる。
また、接続切り替え手段3aの切り替え操作により、密閉チャンバ1内の複数のワークwの全てをガス供給手段4と接続状態としていた場合には、この複数のワークwのいずれか一つにでもリークが有るか否かを検出できる。一方、接続切り替え手段3aの切り替え操作により、所定のワークwのみをガス供給手段4の接続状態とし、その余は非接続状態に切り替えることで、所定のワークwのみを対象にリークの有無やその多寡を検出することもできる。
即ち、先ずは複数のワークw全体でのリークテストを実施し、リークが検出された場合には、どのワークwにリークが存在するのかを前記接続切り替え手段3aによる接続切り替え操作によって検出する。
そして、リークが存在するワークwに対しては、図5に図示したように、ワークwの封止状態は保持したまま密閉チャンバ1内を開放し(底部1A,天部1Bを上動して開放し)、目的のワークwに対してプローブ10によりHeガスを噴きつけ、リークの生じている箇所を見つけ出すことができる。
尚、本発明は、本実施例に限られるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るものである。
1 密閉チャンバ
1A 底部
1B 天部
1C 側部
2 封止手段
3 ガス検出手段
3a 接続切り替え手段
4 ガス供給手段
4a 圧送手段
5A トレースガス供給系
5B 空気供給系
6 ガス混合室
7 ワーク排気手段
8 チャンバ排気手段
9 ワーク保持部
a 試験ガス
w ワーク
1A 底部
1B 天部
1C 側部
2 封止手段
3 ガス検出手段
3a 接続切り替え手段
4 ガス供給手段
4a 圧送手段
5A トレースガス供給系
5B 空気供給系
6 ガス混合室
7 ワーク排気手段
8 チャンバ排気手段
9 ワーク保持部
a 試験ガス
w ワーク
Claims (6)
- 密閉チャンバ内にワークを収容すると共に、このワークを封止手段により封止し、前記密閉チャンバ内に試験ガスを供給した際に、この密閉チャンバ内から前記封止状態のワーク内に漏入した前記試験ガスを検出するガス検出手段をワークに接続し、このガス検出手段の検出結果から前記ワークのリークの有無,若しくはその多寡を検出するリークテスト装置において、前記試験ガスは、前記ガス検出手段に検出され得るトレースガスに空気を混合して成る混合ガスを採用し、この試験ガスを前記密閉チャンバ内に供給するガス供給手段を備え、このガス供給手段は、トレースガス供給系と空気供給系とが接続され且つ前記密閉チャンバよりも小さい容積に設定したガス混合室を有し、このガス混合室内に前記トレースガス供給系及び空気供給系からトレースガスと空気とを供給して混合ガスを生成した上でこの混合ガスをガス混合室から前記密閉チャンバ内に送出することでこの密閉チャンバ内に前記試験ガスを供給するように前記ガス供給手段を構成したことを特徴とするリークテスト装置。
- 前記ガス供給手段は、前記ガス混合室内の混合ガスを前記密閉チャンバ内に加圧送する圧送手段を備えた構成としたことを特徴とする請求項1記載のリークテスト装置。
- 前記密閉チャンバ内に収容して前記封止手段により封止状態としたワーク内から排気してこのワーク内を真空状態若しくは大気圧よりも減圧状態に保持するワーク排気手段を備えた構成としたことを特徴とする請求項1,2のいずれか1項に記載のリークテスト装置。
- 前記密閉チャンバ内から排気してこの密閉チャンバ内を真空状態若しくは大気圧よりも減圧状態に保持するチャンバ排気手段を備え、前記ガス供給手段は、前記チャンバ排気手段によって真空状態若しくは大気圧よりも減圧状態に保持された前記密閉チャンバ内に前記試験ガスを供給してこの真空若しくは減圧状態の密閉チャンバ内の気圧を少なくとも大気圧まで増圧させるように構成したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のリークテスト装置。
- 前記ガス検出手段は、前記密閉チャンバ内に収容した複数の各ワークに夫々接続し得ると共に、この各ワークとガス検出手段との個々の接続状態及び非接続状態を切り替え操作自在な接続切り替え手段を備えた構成としたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のリークテスト装置。
- 前記密閉チャンバは、底部,天部及び側部とから成る箱体に構成すると共に、その箱内部空間に前記ワークを保持するワーク保持部を備えた構成とし、このワーク保持部に保持したワークを前記封止手段によって封止状態としたまま、前記密閉チャンバの底部,天部若しくは側部を開放してこの密閉チャンバを密閉状態から大気開放状態に切り替え可能に構成したことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のリークテスト装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2007206693A JP2009042041A (ja) | 2007-08-08 | 2007-08-08 | リークテスト装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP (1) | JP2009042041A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105300622A (zh) * | 2015-11-02 | 2016-02-03 | 艾赛孚消防科技(天津)有限公司 | 储气钢瓶容器阀启动器的气密性测试装置 |
CN109580125A (zh) * | 2018-12-28 | 2019-04-05 | 湖南航天远望科技有限公司 | 一种气密封拉链泄漏率精确检测装置及方法 |
CN116875964A (zh) * | 2023-07-21 | 2023-10-13 | 湖北江城芯片中试服务有限公司 | 半导体装置及气密性检测方法 |
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2007
- 2007-08-08 JP JP2007206693A patent/JP2009042041A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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