JP2010256018A - 気密試験装置及び気密試験方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】スニファープローブとガス測定装置とを接続する配管が長くても気密試験時間を短縮する。
【解決手段】サクションカップ21,22,23a,23bは、試験対象部位の雰囲気を収集する。スニファーチューブ35〜38は、採取された雰囲気をガス測定装置49まで移送する。測定用弁Vi(i=1〜5)と、予備吸引用弁V(i+5)とは、予備吸引を行うか、測定を行うかを切り換える切り換え手段である。予備吸引用の排気ポンプ44は、予備吸引用弁V6〜V9を介して、測定前に予備吸引を行って、サクションカップ21,22,23a,23bが収集した試験対象部位の雰囲気をガス測定装置49の近傍まで引き込む。予備吸引用弁を閉じ、測定用弁を開くと、スニファーチューブによる移送遅れなく、ガス測定装置49でトレーサガス濃度の測定を行うことができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、トレーサガスを用たスニファー法により気密試験を行う気密試験装置及び気密試験方法に関する。
トレーサガスを使用する気密試験方法は、チャンバー法とスニファー法がある。チャンバー法は、検査対象内にトレーサガスを充填してチャンバーに格納し、検査対象からチャンバー内に漏れ出すトレーサガスをガス測定装置で検出する方法である。
スニファー法は、検査対象内にトレーサガスを充填し、検査対象内から空気中へ漏れ出すトレーサガスを検査対象の周囲を移動可能なスニファープローブで吸引し、ガス測定装置まで可撓性配管で搬送して検知する方法である。
ところで、内燃機関の燃料系統を構成する高圧燃料ポンプ、デリバリパイプ、接続フランジ等は、サブアッシー状態であれば、チャンバー法により容易に気密試験することができる。しかし、部品が内燃機関に組み込まれた状態では、検査対象全体の容積及び重量が大きく、チャンバー法には適さない。このため、内燃機関の燃料配管系統の気密試験は、スニファー法により行うことになる。
自動車の燃料系統の気密試験方法にスニファー法を利用した従来技術として、特許文献1に記載の技術が知られている。この技術によれば、加圧したヘリウムを圧縮天然ガス燃料系へ送り込み、燃料系の種々の継ぎ手や接続部のような検査対象部分の周りにスニファープローブを単純に揺り巡らせて空気サンプルを採集する。この空気サンプル中のヘリウムをヘリウム検出器で検出することにより、気密性の良否を判断することができる。
特表2001−504193号公報
しかしながら、量産エンジンの燃料系配管組付けラインで多点のスニファー法気密試験を実施しようとすれば、搬送コンベア上で位置決めされたエンジンの上方向や横方向からスニファープローブを近接させる設備構成とならざるを得ない。このため、トレーサガス検出装置とエンジン上部のスニファープローブとの間は、5〜10[m]の長い配管で接続する構成となり、プローブで採取したガスが長い配管通路を通りガス検出装置に届くまでに時間が掛かり、複数箇所の気密試験の時間が長引くという問題点があった。
上記課題を解決するために本発明は、それぞれ試験対象部位の雰囲気を収集する複数のサクションカップと、雰囲気中のトレーサガス濃度を測定するガス測定装置と、複数のサクションカップとガス測定装置とを接続する複数の配管とを備えた気密試験装置において、予備吸引装置によりサクションカップで採取された雰囲気をガス測定装置近傍まで引き込み、その後切り換え手段により予備吸引装置からガス測定装置へ雰囲気供給を切り換えることを要旨とする。
本発明によれば、予備吸引装置により予めサクションカップが採取した雰囲気をガス測定装置近傍まで引き込むことができるので、2箇所目以降の気密試験は、配管による雰囲気移送時間を省略し、切り換え手段を切り換えるだけで、直ちにトレーサガスの測定を行うことが可能となり、複数の試験箇所に対する気密試験の所要時間を短縮することができるという効果がある。
本発明に係る気密試験装置の実施形態の構成を説明する配管図である。 (a)実施形態の気密試験装置の平面図、(b)側面図である。 (a)高圧燃料ポンプ用サクションカップの断面図、(b)分岐配管部用サクションカップの断面図、(c)フランジ用サクションカップの断面図である。 測定フードの詳細を説明する部分断面図である。 気密試験の手順を説明するフローチャートである。 トレーサガス充填処理の詳細を説明するフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。尚、以下に説明する実施形態は、自動車用エンジンの燃料系統試験に好適な気密試験装置及び方法であるが、本発明の試験対象はエンジンに限定されることはない。
図1は、本発明に係る気密試験装置1の実施形態を説明する配管図である。以下、トレーサガスの流れる経路に従って、気密試験装置1を説明する。
トレーサガスボンベ2は、トレーサガスとしてのヘリウムガス、あるいは水素と窒素との混合ガス(例えば、水素5%,窒素95%の混合比)を貯蔵する容器である。トレーサガスボンベ2から供給されるトレーサガスは、元弁3、圧力調整弁5、開閉弁を用いたアキュムレータ上流弁11を介して、一定圧力でトレーサガスを一時貯留する容器であるアキュムレータ12へ供給される。圧力計4は、圧力調整弁5の上流のボンベ供給圧力を表示する。圧力調整弁5は、トレーサガスがヘリウムの場合、例えば1[MPa]に圧力調整する。圧力計6は、圧力調整弁5により圧力調整されたトレーサガスの圧力を表示する。圧力センサ7は、圧力調整弁5により圧力調整されたトレーサガスの圧力を検出し、図外の試験制御装置へトレーサガス圧力検出信号を送信する。
圧力計6とアキュムレータ上流弁11の間から分岐した管路は、開閉弁8を介してトレーサガスの基準リーク流量を生成するオリフィス9が設けられている。オリフィス9の下流には、基準リーク流量のトレーサガスが空気で希釈されて所定の校正用濃度を有した校正用ガスを生成するフード10が設けられている。フード10中の校正用ガスは、切換弁V12の校正用ポジション(CAL)から塵埃を除去するフィルタ29を介して、校正/BG用の可撓性配管であるスニファーチューブ34に吸引される。
アキュムレータ12には、試験対象へトレーサガスを供給する開閉弁であるアキュムレータ下流弁13が接続され、アキュムレータ下流弁13の下流には、試験対象にトレーサガスを供給する可撓性のトレーサガス供給管15が接続されている。トレーサガス供給管15の先端部には、試験対象と断続可能な自閉式のコネクタ(流止弁付コネクタ)16が設けられている。
コネクタ16には、高圧ポンプ17とフレアナット部18aとフランジ接続部19aと燃圧センサ接続部19bとを気密試験の試験部位として備えるエンジン燃料系が接続可能となっている。
サクションカップ21,22,23a,23bは、試験部位の外形と規定の隙間を保持して試験部位を覆うことにより、試験部位から漏れる微量のトレーサガスを確実に収集して、ガス測定装置へ送るためのサクションカップである。規定の隙間は、本実施形態では、1〜5[mm]としている。
図3(a)は、サクションカップ21の詳細を示す断面図である。図3(b)は、サクションカップ22の詳細を示す断面図である。図3(c)は、サクションカップ23aの詳細を示す断面図である。
図3(a)に示すように、サクションカップ21は、その試験対象部位である高圧ポンプ17の外形と規定の隙間を保持できるように、高圧ポンプ17の外形を模った形状としている。高圧ポンプ17周りで特に気密試験を要する部位は、配管が高圧ポンプ17に接続されるフレアナット部17aの組み付け部位である。
図3(b)に示すように、サクションカップ22は、その試験対象部位であるフレアナット部18aの外形と規定の隙間を保持できるように、フレアナット部18aの外形を模った形状としている。フレアナット部18a周りで特に気密試験を要する部位は、フレアナットの組み付け部位である。
図3(c)に示すように、サクションカップ23aは、その試験対象部位であるフランジ19の外形と規定の隙間を保持できるように、フランジ19の外形を模った形状としている。フランジ19周りで特に特に気密試験を要する部位は、フランジ接続部19aである。尚、図3には図示しないが、サクションカップ23bも同様に、試験対象部位の外形と規定の隙間を保持できるように、燃圧センサ接続部19bの外形を模った形状としている。
このように、サクションカップの形状を試験対象部位の外形を模った形状とすることにより、部品裏側の回り込んだ部位からのトレーサガス漏れをも検出することができる。また気密試験装置の周辺に存在する気流の風上側へ漏れたトレーサガスは拡散が少ないが、サクションカップを上記形状とすることにより、風上側へ漏れたトレーサガスも確実に吸引して検出することができる。
測定フード20は、サクションカップ21,22,23a,23bをエンジンの試験対象部位へ近接離隔可能に保持するとともに、複数の試験部位全体を上から覆う治具である。測定フード20の詳細は、図2、図4を参照して後述する。
サクションカップ21は、着脱可能なコネクタ25と塵埃を除去するフィルタ30を介して、可撓性の配管であるスニファーチューブ35の一端部に接続されている。サクションカップ22は、着脱可能なコネクタ26と塵埃を除去するフィルタ31を介して、可撓性の配管であるスニファーチューブ36の一端部に接続されている。サクションカップ23aは、着脱可能なコネクタ27と塵埃を除去するフィルタ32を介して、可撓性の配管であるスニファーチューブ37の一端部に接続されている。サクションカップ23bは、着脱可能なコネクタ28と、塵埃を除去するフィルタ33を介して、可撓性の配管であるスニファーチューブ38の一端部に接続されている。
また測定フード20周辺の雰囲気は、切換弁V12のBG(バックグランド)ポジションを介して校正/BG用の可撓性配管であるスニファーチューブ34へ取り込まれる。
スニファーチューブ34,35,36,37,38は、測定フード20と後述するガス測定装置筐体53との配置にもよるが、例えば、直径2.5〜4[mm]の長さ5〜10[m]の可撓性配管である。
スニファーチューブ38の他端部は分岐して、それぞれ開閉弁を用いた測定用弁V1と予備吸引用弁V6とが接続されている。スニファーチューブ37の他端部は分岐して、それぞれ開閉弁を用いた測定用弁V2と予備吸引用弁V7とが接続されている。スニファーチューブ36の他端部は分岐して、それぞれ開閉弁を用いた測定用弁V3と予備吸引用弁V8とが接続されている。スニファーチューブ35の他端部は分岐して、それぞれ開閉弁を用いた測定用弁V4と予備吸引用弁V9とが接続されている。スニファーチューブ34の他端部は分岐して、それぞれ開閉弁を用いた測定用弁V5と予備吸引用弁V10とが接続されている。
これら測定用弁V1〜V5と予備吸引用弁V6〜V10のそれぞれの分岐点以後、且つ予備吸引用弁V6〜V10の手前には、予備吸引の流量を調整するオリフィス39〜43が設けられている。
また予備吸引用弁V6〜V10の下流は、一つの予備吸引流に合流して、予備吸引の負圧を検出する圧力センサ45と、予備吸引用の排気ポンプ44と、予備吸引の流量を計測する流量計46とが設けられている。
測定用弁V1〜V5は、開閉弁47を介して、トレーサガス濃度を測定するガス測定装置49の入口に接続されている。開閉弁47とガス測定装置49との間の管路には、ガス測定装置49の入口の負圧を検出する圧力センサ48が設けられている。ガス測定装置49の出口には、流量を調整するオリフィス50を介して測定用の排気ポンプ51が接続され、ガス測定装置49から大気中へ排気できるようになっている。排気ポンプ51の下流には、排気の流量を検出する流量計52が設けられている。
圧力センサ48と、ガス測定装置49と、オリフィス50と、排気ポンプ51と、流量計52とは、ガス測定装置筐体53に納められている。
空気供給口55は、図示しない圧縮空気源に接続され、圧縮空気が供給される。空気供給口55へ供給された圧縮空気は、電磁弁56、塵埃を除去するフィルタ57、圧力調整弁58、電磁弁59を介してガス測定装置筐体53の内部へ供給され、ガス測定装置筐体53の内部を換気して排出される。また空気供給口55へ供給された圧縮空気は、電磁弁56、塵埃を除去するフィルタ57、圧力調整弁60、電磁弁61を介してフード62の内部へ放出される。フード62内の空気は、塵埃を除去するフィルタ63,流量調整用のオリフィス64,及び洗浄空気弁V11を介して、ガス測定装置49に取り込まれ、ガス測定装置49の内部に残留したトレーサガスを洗浄するのに用いられる。このガス測定装置49の洗浄は、異なるサクションカップからの雰囲気サンプルの測定毎に行われる。
ここで、測定用弁V1と予備吸引用弁V6の対、測定用弁V2と予備吸引用弁V7の対、測定用弁V3と予備吸引用弁V8の対、測定用弁V4と予備吸引用弁V9の対、測定用弁V5と予備吸引用弁V10の対は、それぞれ、予備吸引を行うかトレーサガス濃度の測定を行うかの切り換え手段を構成している。
尚、本実施形態では、予備吸引とガス測定とを切り換える切り換え手段として、対となる2つの開閉弁を用いたが、2つの開閉弁に代えて、流路を切り換え可能な三方弁を用いるように変更することも可能である。
次に、予備吸引を説明する。例えば、予備吸引用の排気ポンプ44を作動させて、予備吸引用弁V6〜V10が開いている状態が予備吸引状態である。この状態から、ある予備吸引用弁(これをV(i+5),i=1〜5)を閉じて、この予備吸引用弁(V(i+5))と同じスニファーチューブに接続されている測定用弁(Vi)を開くと、この測定用弁(Vi)の直前まで予備吸引された測定用雰囲気がガス測定装置49に取り込まれて、スニファーチューブによる移送遅れなく、トレーサガスの濃度測定を行うことができる。
図2(a)は、本発明に係る気密試験装置の平面図、図2(b)は、同側面図である。図4は、測定フード20の詳細を説明する部分断面図である。図2(a)に示すように、コンベア71により搬送されてきたワークであるエンジン72が燃料リーク試験ステーション75により気密試験が行われる。
燃料リーク試験ステーション75は、トレーサガスを使用したスニファー法による気密試験を行う試験ステーションである。操作ボックス76は、燃料リーク試験ステーション75における操作及び表示のための操作ボックスである。操作ボックス76は、試験制御装置81に接続されて、試験制御装置81を制御可能となっているとともに、試験制御装置81から作業者への状態表示が可能となっている。燃料リーク試験ステーション75の作業者は、操作ボックス76が手元となるように、コンベア71の図中右側に配置される。
コンベア71の図中左側には、測定フード20内の空気を排気する換気装置77、換気装置77を制御する換気制御盤78,換気装置77から屋外へ排気する排気ダクト79、ガス測定装置筐体53,エンジン72から残留したトレーサガスを吸引する残ガス吸引配管80,試験制御装置82,トレーサガスボンベ2が配置されている。尚、残ガス吸引配管80及び図示しない残ガス回収装置は、高価なヘリウムガスを回収するために設置され、トレーサガスとして水素と窒素の混合ガスを使用する場合には不要である。
燃料リーク試験ステーション75には、測定フード昇降装置82がコンベア71を跨ぐように配置されている。測定フード昇降装置82は、測定フード20を昇降させる空気圧シリンダ82aを備えている。また、燃料リーク試験ステーション75には、コネクタ16を操作することによりトレーサガス供給管15を自動でエンジン72に接続するアクチュエータ85が備えられている。
測定フード20は、測定フード昇降装置82により、上方からコンベア71上のエンジン72に対して昇降できるように配置されている。測定フード20には、サクションカップ21,22,23a、23bをエンジン72の測定部位へ近接離隔するための空気圧シリンダを用いたアクチュエータ20b,20c,20d,20eが設けられている。アクチュエータ20b,20d,20eは、アクチュエータの作動方向を定めるブラケット20f、20g、20hを介して測定フードベース20aに固定されている。アクチュエータ20cは、ブラケットを用いずに測定フードベース20aに固定されている。アクチュエータ20d、20eは、図4では斜め方向に図示されているが、実際にはエンジン27の横方向から(図面手前から奥へ)サクションカップ23a、23bを近接させるように配置されている。
次に、図5のフローチャートを参照して、図2の燃料リーク試験ステーション75における気密試験の手順を説明する。最初に、図5のフローチャートが開始される前の気密試験装置の状態を説明する。トレーサガス元弁3は開き、アキュムレータ12の上流弁11及び下流弁13は、閉じている。予備吸引用の排気ポンプ44は稼動し、予備吸引用弁V6〜V10は開いている。これにより、測定フード20,スニファーカップ21,22,23a,23bの雰囲気が吸入されて、それぞれ各スニファーチューブ34〜38、予備吸引用弁V6〜V10、排気ポンプ44を介して排出されている。
またガス測定用の排気ポンプ51は稼動し、弁47は開き、測定用弁V1〜V5は閉じている。また、洗浄空気用弁V11は閉じている。
また、圧縮空気源55から供給される圧縮空気を通過させる弁56,59,61は開いている。これにより、ガス測定装置筐体53の内部は換気され、洗浄空気用フード62はトレーサガス汚染のない空気で満たされている。
図5において、まずステップ(以下、ステップをSと略す)10において、コンベア71によりエンジン72が燃料リーク試験ステーション75に搬入され、エンジン72が試験位置にクランプされる。次いで、測定フード昇降装置82が測定フード20を下降させて、アクチュエータ20b、20c、20d、20eがサクションカップ21,22,23a,23bを上方向または横方向からそれぞれの測定部位に近接させる。次いでS12で、トレーサガスがエンジン72の燃料系統に充填される。このS12のトレーサガス充填の詳細については、図6を参照して後述される。
次いでS14で、試験制御装置81は、切換弁V12をBG側へ切り換え、測定用弁V5を開き、予備吸引用弁V10を閉じる。これにより、測定フード20内の雰囲気がバックグランドとして、ガス測定装置49へ流入する。次いでS16で、ガス測定装置49がバックグランドのトレーサガス濃度を測定し、測定したバックグランドのトレーサガス濃度値が試験制御装置81へ送られる。
次いでS18で、試験制御装置81は、測定用弁V5を閉じ、予備吸引用弁V10を開く。次いでS20で、試験制御装置81は、バックグランドのトレーサガス濃度値が正常か否かを判定する。正常であれば、ステップS22へ進む。正常でなければ、バックグランドが異常であるか、あるいはエンジン72からトレーサガスが大漏れしているかの何れかであるので、試験制御装置81は、警報を発して停止し、図外のBG異常/大漏れ処理が行われる。
S22では、試験制御装置81は、バックグランドのトレーサガス濃度値に基づいて、バックグランド補正値を設定する。このバックグランド補正値は、ガス測定装置49の基底レベルをリセットするのに用いられる。
次いでS24で、試験制御装置81は、部位番号iに初期値1を設定する。以下、部位1の気密試験が始まる。次いでS26で試験制御装置81は、測定用弁Viを開き、予備吸引用弁V(i+5)を閉じる。これにより、既に測定用弁Vi近傍まで予備吸引されていたサクションカップ24の雰囲気が、スニファーチューブ38による移送遅延を来すことなく、ガス測定装置49へ取り込まれる。次いでS28でガス測定装置49は、サクションカップ24の雰囲気中のトレーサガス濃度を測定し、測定値を試験制御装置81へ送信する。試験制御装置81は、この測定値を部位iの測定値として受信する。
次いでS32で試験制御装置81は、この部位iの測定値と、S22で設定したバックグランド補正値とを比較して、部位iの良否判定を行う。S32の判定が否であれば、試験制御装置81は、操作ボックス76に部位iの不良の表示を行って、作業者に部位iの漏れ処理を促す。
S32の判定が良であれば、S34へ進む。S34では、試験制御装置81は、洗浄空気弁V11を洗浄に必要な時間だけ開いて、トレーサガスを含まない空気により、ガス測定装置49の洗浄を行う。次いでS36で試験制御装置81は、部位番号iが最終値の4であるか否かを判定する。S36の判定で、iが4でなければ、S38へ進んで部位番号iを1だけ増加させて、次の部位の気密試験を行うために、S26へ戻る。
S36の判定で、iが4であれば、S40へ進む。S40では、試験制御装置81は、現在気密試験中のエンジン72の良否判定を行う。次いでS42で、試験制御装置81は、エンジンからトレーサガスを排出させて、回収する(トレーサガスが水素と窒素の混合ガスの場合はS42は不要)。次いでS44で、試験制御装置81の制御により、アクチュエータ20b,20c,20d,20eを作動させて、サクションカップ21,22,23a,23bを測定部位から離隔する。次いで試験制御装置81の制御により、測定フード昇降装置82が測定フード20を上昇させる。さらに、試験制御装置81は、エンジンをアンクランプさせ、コンベア71によりエンジン72を燃料リーク試験ステーション75から搬出させる。この後、トレーサガス充填部の換気と、周囲の掃気を行って、次のエンジンの測定に備えてバックグランドのトレーサガス濃度上昇を抑制する。以上で1台のエンジンの気密試験を終了する。
図6は、トレーサガス充填処理の詳細手順を説明するフローチャートである。まずS50で、試験制御装置81は、アクチュエータ85を操作してトレーサガス供給管15をエンジン72に接続する。次いでS52で、試験制御装置81は、アキュムレータ12の上流弁11を開いて、圧力調整弁5で一定圧力に調整されたトレーサガスをアキュムレータ12へ供給する。次いでS54で、試験制御装置81は、圧力センサ7の圧力検出値を読み込み、アキュムレータ12の供給圧力を測定する。次いでS56で、試験制御装置81は、S52で読み込んだ圧力検出値が正常か否かを判定する。正常でなければ、図外の供給圧力異常処理へ移る。圧力検出値が正常であれば、S58へ進む。S58では、試験制御装置81は、アキュムレータ12の上流弁11を閉じる。次いでS60で、試験制御装置81は、アキュムレータ12の下流弁13を開く。次いでS62で、試験制御装置81は、アキュムレータ12の下流圧力を圧力センサ14で検出して、圧力検出値を読み込む。次いでS64で、試験制御装置81は、アキュムレータ12の下流の圧力が所定値だけ低下したか否かを判定する。圧力低下値が所定の誤差範囲であれば、所定の圧力低下があったとして、S66へ進む。
S64の判定で、圧力低下値が所定の誤差範囲でなければ、大漏れ、あるいは高圧ポンプ17内の弁動作不良やコネクタ16の不良等の流路閉塞があるとしてし、図外の大漏れ/流路閉塞不良処置へ移る。
ここで、アキュムレータ12の下流弁13を開いたときの圧力低下に基づいて、大漏れまたは流路閉塞を検出できる理由を説明する。これは、下流弁13を開くと、アキュムレータ12に一定圧力(P)で貯蔵されたトレーサガスがエンジン内へも拡散し、アキュムレータ12の容積(Va)とエンジン内の容積(Vw)との和の容積(Va+Vw)に広がる。このため圧力センサ14で検出した圧力は、およそP×Va/(Va+Vw)に低下する。もし流路閉塞があれば、トレーサガスがエンジン内に拡散した容積がVwより小さくなる。このため圧力センサ14で検出した圧力は、P×Va/(Va+Vw)より高くなり、流路閉塞を検出できることになる。また、エンジンが大漏れを起こしていれば、圧力センサ14で検出した圧力は、P×Va/(Va+Vw)より低くなり、且つ時間とともに低下するため、大漏れを検出することができる。
S66では、試験制御装置81は、アキュムレータ12の下流弁13を閉じて、操作ボックス76に、トレーサガス供給管15の取り外しが可能であることを表示する。次いでS68で、試験制御装置81は、アクチュエータ85によりエンジン72からトレーサガス供給管15を取り外して、トレーサガス充填完了となる。
以上説明した本実施形態によれば、予備吸引用の排気ポンプにより予めサクションカップが採取した雰囲気をガス測定装置近傍まで引き込むことができるので、2箇所目以降の気密試験は、スニファーチューブによる雰囲気移送時間を省略し、予備吸引用弁と測定用弁を切り換えるだけで、直ちにトレーサガスの測定を行うことが可能となり、複数の試験箇所に対する気密試験の所要時間を短縮することができる。これにより、製造ラインの1工程に割り当てられた時間(タクトタイム)内に気密試験を完了させることができ、製造ラインに気密試験を組み込むことが可能となるという効果がある。
また、本実施形態によれば、気密試験部位周辺に干渉物があり、従来のスニファープローブを近接できない場合であっても、試験部位の外形を模ったサクションカップの形状により試験部位の外形と規定の隙間を保持して試験部位を覆うことができるので、確実にトレーサガスのリークを検出し、精度の高い気密試験を行うことができるという効果がある。
また本実施形態によれば、一定圧力でトレーサガスを貯留したアキュムレータから試験対象の内部へトレーサガスを供給したときの圧力の変化に基づいて、試験対象の良否を判定することができるので、ワーク内部の閉塞やトレーサガス供給系の閉塞等によりトレーサガスが試験部位に届かず試験結果判定を誤ることを回避できるという効果がある。
1 気密試験装置
2 トレーサガスボンベ
12 アキュムレータ
21,22,23a、23b サクションカップ
34〜38 スニファーチューブ(配管)
V1〜V5 測定用弁(切り換え手段)
V6〜V10 予備吸引用弁(切り換え手段)
44 排気ポンプ(予備吸引装置)
49 ガス測定装置
51 排気ポンプ

Claims (4)

  1. それぞれ試験対象部位の雰囲気を収集する複数のサクションカップと、前記複数のサクションカップで採取された雰囲気中のトレーサガス濃度を測定するガス測定装置と、一端部が前記サクションカップに接続され、他端部が前記ガス測定装置に接続された複数の配管と、を備えた気密試験装置であって、
    前記ガス測定装置によるトレーサガス濃度測定前に、前記サクションカップで採取された雰囲気を前記複数の配管の他端部まで引き込む予備吸引装置と、
    前記複数の配管の他端部それぞれに、前記ガス測定装置に連通するか、前記予備吸引装置に連通するかを切り換える切り換え手段と、
    を備えたことを特徴とする気密試験装置。
  2. 予め一定圧力でトレーサガスを貯留するタンクと、
    前記タンクから試験対象の内部へトレーサガスを供給する開閉弁と、
    前記開閉弁の上流部の圧力を検出する圧力検出手段と、
    前記開閉弁を閉状態から開状態へ変化させた時の前記圧力検出手段が検出する圧力の変化に基づいて、試験対象の良否を判定する判定手段と、
    を更に備えたことを特徴とする請求項1に記載の気密試験装置。
  3. 試験部位の外形と規定の隙間を保持して試験部位を覆うことができるように、試験部位の外形を模ったサクションカップの形状としたことを特徴とする請求項1に記載の気密試験装置。
  4. 第1の試験部位の雰囲気を採取する第1のサクションカップと、第2の試験部位の雰囲気を採取する第2のサクションカップと、第1、第2のサクションカップで採取された雰囲気中のトレーサガスの検出または濃度測定するガス測定装置と、を備えた気密試験装置による気密試験方法であって、
    第1のサクションカップをガス測定装置に連通させて第1の試験部位のスニファー試験を行っている間に、第2のサクションカップが採取する雰囲気を前記ガス測定装置の近傍へ引き込む予備吸引を行うことを特徴とする気密試験方法。
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