JP2005114611A - 気密漏れ検査方法及び装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 装置のサイクルタイムの短縮が可能で、処理能力の向上が図れると共に、配管経路の簡略化、使用機器の低減及び制御の簡略化を図ることができる気密漏れ検査方法及び装置を提供する。
【解決手段】
カバー2、第1バルブ3A及び第1排気ポンプ5Aとから構成される流路系、第1大気吸引口a、第2バルブ3B、第1バルブ及び第1排気ポンプとから構成される流路系及び第2大気吸引口b、第2バルブ、検出器4及び第2排気ポンプとから構成され流路系との3つの流路系を有する準備・掃気運転段階とカバー、第1バルブ、第2バルブ、検出器及び第2排気ポンプとから構成される流路を有する漏れ検査運転段階とが、第1バルブと第2バルブの切替操作によって行われる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ヘリウムガス等の漏洩検査媒体(トレーサガス)を用いて、大気圧下で検査対象物の気密漏れ検査を行う方法及び装置に関する。
検査対象物の微少な気密漏れに対する検査方法には、従来技術として、検査対象物から漏れ出たトレーサガスの量を検出するヘリウムリークディテクタ(ヘリウム漏洩検出器)を用いた検査法があり、この方法として、真空式ヘリウムリーク検査方法とスニファ式ヘリウムリーク検査方法の2つの方法がある。
真空式ヘリウムリーク検査方法は、トレーサガスであるヘリウムを検査対象物中に封入し、排気ポンプにより排気され真空下にある真空容器内に該検査対象物を収容し、この検査対象物から真空容器内に漏れ出たヘリウムを検出器(ヘリウムリークディテクタ)に導入し、ヘリウムの質量分析を利用して漏れ出たヘリウム量を検出するという手法である。
しかし、この方法で微少量の漏れを高速、高精度に検出しようとした場合、検査対象物を真空容器内に入れ、検査対象物の周囲、即ち真空容器内を真空化した上で検出器を接続して使用しなければならない。また、真空容器の内部は、繰り返し使用時にヘリウムの吸着を可能な限り減らすように面精度の高いものにする必要があった。
また、この方法で大型のもの、複雑な形状のものを検査しようとする場合、真空容器が大型となり、その耐久性や面精度を確保するために多大な労力やコストを必要とするという問題がある。また、検査時間を短縮するためには大容量の真空容器内をできるだけ短時間で真空引きするために、真空引きのためのポンプを高能力のものにする必要があり、更なるコストアップとなるという問題もある。
更には、この真空式の検査方法を利用するには、検査対象物の形状は真空容器に入るものに制限されるという問題がある。
一方、もう1つの従来技術であるスニファ式ヘリウムリーク検査方法は、ヘリウムを加圧封入された検査対象物は大気下に晒されたままの状態に置かれ、検出器(ヘリウムリークディテクタ)に接続されたスニファプローブを検査対象物の外面に当接させて走査し、検査対象物の内部からのヘリウムの漏れを検出するという手法である。
このスニファ式による方法は、検査対象物の漏れ位置や大雑把な漏れ量を知るには有効な手法であるが、漏れ量の定量化や高精度化の実現は困難であるという問題がある。
また、スニファプローブの走査による往復運動の途中が壁や管やワイヤ等で複雑に入り込んだ状態になっている場合には、スニファプローブが検査対象物の検査部近傍にまで近づくことができず正確な検査ができないという問題があった。
上記した問題を解決するものとして、本出願人は、先に図5に示す流路系を有する気密漏れ検査装置及び検査方法を提案している。即ち、この従来の検査装置は、第1〜第5のバルブ12〜16を適宜切り替え操作することで、検査対象物10からのトレーサガスの漏れをカバー11からヘリウム検出器17に第2排気ポンプ19によって導入するテスト流路系と、カバー11内の大気の定常流れ及びヘリウム検出器17内に同様な大気の定常流れとを第1及び第2排気ポンプ18,19によってそれぞれ独立に形成する二系統の初期流路系と、機器(流量計21、圧力計20、圧力・流量制御機器22,23及びバルブ)等及び流路内のクリーンアップを第1及び第2排気ポンプ18,19によって図る浄化流を作る浄化流路系を形成することができ、二系統の初期流路系を使用する検査準備運転と、テスト流路系を使用する漏れ検査運転と、浄化流路系を使用する掃気運転の3段階の工程によって漏れ検査を行うものである。
しかしながら、この出願人が先に提案した従来技術においては、(1)検査準備運転、(2)漏れ検査運転、(3)掃気運転の3段階の工程に分かれ、それぞれの工程で時間が必要であるため、サイクルタイムの短縮に限界がある。また、使用するバルブ数も多く、バルブの切替え制御が複雑であるという問題がある。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、検査装置のサイクルタイムの短縮が可能で、装置の処理能力の向上を図ることができると共に、配管経路の簡略化、使用機器の低減及び制御の簡略化を図ることができ、コストダウンが可能な気密漏れ検査方法及び装置を提供することである。
本発明は、前記課題を解決するための手段として、特許請求の範囲の各請求項に記載の気密漏れ検査方法及び装置を提供する。
請求項1に記載の気密漏れ検査方法は、検査対象物を囲むカバー内及び検出器内に気体の定常流れを発生する準備運転と、検査後に気体の流路系を形成する流路及び機器類をクリーンアップする掃気運転とを同時に行う準備・掃気運転段階と、検査時に検査対象物内に封入されたトレーサガスの漏れを含む気体を検出器に導入して漏れを検査する検査運転段階とを具備するようにしたものである。これにより、従来では、準備運転、検査運転及び掃気運転の3つの段階の工程を必要としていたものを、準備運転と掃気運転とを同時に行うことにより2つの段階の工程で気密漏れ検査を行うことができ、そのサイクルタイムの短縮が可能となり、作業効率を向上できる。
請求項2に記載の気密漏れ装置は、請求項1の該検査方法を行うための装置であって、カバー、第1バルブ及び第1排気ポンプとから構成される、準備・掃気運転のための流路系と、第1大気吸引口、第2バルブ、第1バルブ及び第1排気ポンプとから構成される、準備、掃気運転のための流路系と、第2大気吸引口、第2バルブ、検出器及び第1排気ポンプとから構成される、準備・掃気運転のための流路系と、カバー、第1バルブ、第2バルブ、検出器及び第2排気ポンプとから構成される、検査対象物からのトレーサガスの漏れ検査運転のための流路系とを有していて、第1、第2バルブを切り替えることにより、準備・掃気運転の流路系から漏れ検査運転の流路系に切り替えることができるようにしたものである。これにより、2つのバルブの切替操作のみで漏れ検査を行うことができ、装置のサイクルタイムの短縮、処理能力の向上が図れると共に、バルブ数の低減及び制御の簡略化を図ることができる。
請求項3の気密漏れ装置は、カバーが検査対象物の検査部位を囲うものとしたものであり、これにより、中・大物製品の局所検査を可能としたものである。
請求項4の気密漏れ装置は、カバーが検査対象物全体を囲うものとしたものであり、これにより、中物製品の全体検査を可能としたものである。
請求項5の気密漏れ装置は、カバーに接続する第3排気ポンプを更に設けたものであり、これにより、中物製品の全体検査を行うに必要な吸引エア量を確保することができる。
請求項6の気密漏れ装置は、カバーを複数個並列に設けたものであり、これにより、複数の検査部位を同時に漏れ検査を行うことができ、作業の効率化が図れる。
請求項7の気密漏れ装置は、並列配置の複数個のカバーがまとめられて、接続する第3排気ポンプを更に設けたものであり、これにより、複数の検査部位を同時に漏れ検査を行うのに必要な吸入エア量を確保することができる。
請求項8の気密漏れ装置は、複数個のカバーにはそれぞれ個別に接続する切替弁が設けられていて、任意の検査部位及びその数が選択できるようになっているものであり、これにより、多数個所の検査を切替弁を切り替えることにより、連続して行うことができる。
請求項9の気密漏れ装置は、第1及び第2バルブとして4ポートボールバルブを使用するようにしたものであり、これにより、バルブ数の低減及び配管経路の簡略化を図ることができる。
以下、図面に従って本発明の実施の形態の気密漏れ検査方法及び装置について説明する。図1は、本発明の第1実施形態の気密漏れ検査装置の全体構成を示す図である。本発明の気密漏れ検査装置は、検査対象物1の検査部位を囲むカバー2、気体の流路を切り替え制御する第1及び第2バルブ3A,3B、検査対象物1から漏れたヘリウム(トレーサガス)の質量分析を行うヘリウム検出器(ヘリウムリークディテクタ)4、流路内に気体の流れを生み出すための第1及び第2排気ポンプ5A,5B、流路内の気体の流れを管理するための圧力計6A及び流量計6Bとそれらの出力をもとに気体の流れの状態を制御する圧力制御機器7A及び流量制御機器7B、検査対象物1内部を真空引きした後にトレーサガス(ヘリウム)を加圧封入するための真空装置(図示せず)及び加圧装置(図示せず)、及び装置全体の一連の動作制御やデータ処理等を行うための制御機器8とから構成されている。
カバー2は、検査対象物1が小型のものであればその全体を、大型のものであればその検査対象部位1aだけを囲うことができ、カバー2の一方は検出器4へ通ずる流路へ接続され、他方は大気に開口している。したがって、開口された方から積極的にカバー2内に空気を流すことで、検査対象物1から漏れ出たトレーサガスを逃がさないようにして検出器4に導くことができる。
第1及び第2バルブ3A,3Bは、例えば、4ポートボールバルブであり、本発明の気密漏れ検査装置においては、図1に示すように制御機器8により第1及び第2バルブ3A,3Bを適宜切り替え操作することで、実線の矢印で示すような準備・掃気運転時の気体の流れを生じる流路系と、点線の矢印で示すような漏れ検査運転時の気体の流れを生じる流路系とを形成することができる。即ち、準備・掃気運転時においては、第1排気ポンプ5A及び第2排気ポンプ5Bを駆動することによって、カバー2→第1バルブ3A→流量計6B→第1排気ポンプ5Aという経路の流路系と、第1大気吸引口a→第2バルブ3B→第1バルブ3A→流量計6B→第1排気ポンプ5Aという経路の流路系と、第2大気吸引口b→第2バルブ3B→圧力制御機器7A→圧力計6A→検出器4→流量計6B→流量制御機器7B→第2排気ポンプ5Bという経路の流路系という3つの流路系が形成され、カバー2内及び検出器4内に大気の定常流れを形成する準備運転を行うと同時に、機器及び流路内のクリーンアップを図る掃気運転が行われる。
漏れ検査運転時においては、カバー2→第1バルブ3A→第2バルブ3B→圧力制御機器7A→圧力計6A→検出器4→流量計6B→流量制御機器7B→第2排気ポンプ5Bという経路の流路系が形成され、検査対象物1から漏れたトレーサガスが気体の流れによって運ばれ検出器4によって計測される漏れ検査運転が行われる。
以下、本発明の気密漏れ検査装置の作動について説明する。
まず、制御機器8により、第1バルブ3A及び第2バルブ3Bを操作して、図1の実線の矢印で示すような流路系になるようにすると共に、第1排気ポンプ5A及び第2排気ポンプ5Bとを駆動する。これにより、カバー2から吸引された気体は、第1バルブ3A及び流量計6Bを経由して第1排気ポンプ5Aから排気される。一方、第2大気吸引口bから吸引された大気は、第2バルブ3B、圧力制御機器7A及び圧力計6Aを通り、ヘリウム検出器4を経由して流量計6B及び流量制御機器7Bを通って第2排気ポンプ5Bから排気される。更に、第1大気吸引口aから吸引された大気は、第2バルブ3B及び第1バルブ3Aを通り、カバー2から吸引された気体と合流して流量計6Bを通って第1排気ポンプ5Aから排気される。このようにして、気密漏れ検査装置の準備・掃気運転が行われる。
第1排気ポンプ5A及び第2排気ポンプ5Bの手前には、それぞれ流量計6Bが設けられており、流量制御機器7Bからの指令によって、カバー2内を流れる気体の流量とヘリウム検出器4内を流れる気体の流量とが略同じになるように調整されることが好ましい。初期状態において、このような定常流れを予め作っておくことにより、検査の高精度化、高速化を図ることができる。このようにして、初期状態において、このような定常流れを予め作っておく準備運転と、機器及び流路内のクリーンアップを図る掃気運転とが同時に行われる。
検査対象物1からのトレーサガスの漏れ検査時においては、第1バルブ3Aと第2バルブ3Bとが切り替え操作される。これにより、カバー2から吸引された気体は、第1バルブ3A及び第2バルブ3Bを通り、ヘリウム検出器4を経由して第2排気ポンプ5Bから排出される経路のみが確立される。このとき、検査対象物1にトレーサガス(ヘリウム)を封入する前であれば、周囲の環境の大気中(バックグラウンド)のヘリウム量を計測し、検査対象物1にトレーサガスを加圧封入後であれば、大気中のヘリウムに加えて検査対象物1からの漏れによるヘリウム量を計測することになる。このときも、気体の流量は初期状態のときと同じになるように調整されている。このようにして、検査対象物1の気密漏れ検査運転が行われる。
こうして、気密漏れ検査装置の準備・掃気運転と漏れ検査運転とが繰り返し行われる。
図2は、本発明の第2実施形態の気密漏れ検査装置の全体構成を示す図である。この第2実施形態では、カバー2が、検査対象物1全体を包囲するように形成されていて、大気の吸入側の前面には、フィルタ2aが設けられており、吸引流路と接続する側である後面は、吸引流路に向って勾配をつけてすぼめる構造2bである漏斗形状又は多数の四角錘体形状2bに形成されている。この四角錘体形状2bの頂角θは、略30度以下とすることが好ましい。また、この第2実施形態では、カバー2内に大量の大気を吸引する必要があるため、カバー2に接続される第3排気ポンプ5Cが設けられている。その他の構成は、第1実施形態と同様の構成を有している。
このようにして、第2実施形態では、カバー2の前面にフィルタ2aが設けられることにより、外部の風の影響がカバー2内に及ぶのを防止する外乱防止作用を奏する。また、カバー2の後面を勾配をつけてすぼめる構造2bとすることにより、大気をカバー2内に均等に吸引することができ、流れの拡散防止を図ることができる。また、第3排気ポンプ5Cを設けることにより、カバー2内に大流量の大気を吸引することができ、中・大物製品の気密漏れ検査を行うことができる。
図3は、本発明の第3実施形態の気密漏れ検査装置の全体構成を示す図である。第3実施形態では、複数のカバー2A,2B,2C,2Dが並列に配置されていて、複数の検査部位1a〜1dを同時に検査することができる。この並列配置の複数のカバー2A〜2Dは、まとめられて第3排気ポンプ5Cに接続している。この第3排気ポンプ5Cも大容量のものとすることにより、複数のカバー2A〜2Dの吸引量を十分にカバーすることができる。その他の構成は、第1実施形態と同様である。こうして、多数個所の検査を同時に行うことができる。
図4は、本発明の第4実施形態の気密漏れ検査装置の全体構成を示す図である。この第4実施形態では、並列配置された複数のカバー2A〜2Dのそれぞれの後方に切替弁9A,9B,9C,9Dが設けられていて、これら切替弁9A〜9Dをそれぞれ切り替え操作することで、図4に実線で示された流路から点線で示された流路に切り替えることができる。これらの複数のカバー2A〜2D及び切替弁9A〜9Dは、まとめられて第3排気ポンプ5Cに接続している。この点線で示された流路が第3排気ポンプ5Cへの流路に結合する点Sは、各カバー2A〜2Dが第3排気ポンプ5Cへと接続する流路が、第1バルブ3Aに分岐する分岐点Tよりも下流に設けられている。その他の構成は、第1実施形態と同様である。こうして、多数の検査部位1a〜1dを適宜選択して連続して検査を行うことができる。
上記構成よりなる第2、第3及び第4実施形態の気密漏れ検査装置の作動について説明する。準備・掃気運転においては、第1バルブ3A及び第2バルブ3Bとが第1実施形態と同様に実線の矢印で示す流路を形成するように切り替えられる。同時に、第1、第2及び第3排気ポンプ5A,5B,5Cが駆動される。この場合、第3排気ポンプ5Cは、第1及び第2排気ポンプ5A,5Bに比べて大容量のポンプであるので、カバー2又は2A〜2D内に吸引された大気は、大部分(大流量)が第3排気ポンプ5C側に流れ、一部(小流量)が第1排気ポンプ5A側に流れる。カバー2又は2A〜2D内に吸引された大気が、第1バルブ3Aを通って第1排気ポンプ5Aによって排気される流れ、及び第1大気吸引口aから吸引された大気が、第2バルブ3B及び第1バルブ3Aを経由して第1排気ポンプ5Aから排気される流れ、及び第2大気吸引口bから吸引された大気が第2バルブ3Bを通り、ヘリウム検出器4を経由して第2排気ポンプ5Bから排気される流れは、第1実施形態の準備・掃気運転と同様である。このようにして、初期状態におけるカバー2又は2A〜2D内及びヘリウム検出器4内に定常流れを予め作っておく準備運転と、機器及び流路内のクリーンアップを図る掃気運転とが同時に行われる。
次に漏れ検査運転においては、第1実施形態と同様に第1及び第2バルブ3A,3Bを切り替えて点線の矢印で示される流路を形成するようにする。こうして、カバー2又は2A〜2D内に吸引された大気は、大部分は第3排気ポンプ5Cから排気されるが、その一部が第1バルブ3A及び第2バルブ3Bを通り、ヘリウム検出器4を経由して第2排気ポンプ5Bから排気される。この過程で検査対象物1から漏れ出たトレーサガスが、吸引された大気中に含有するようになり検出器4によって検出される。このようにして、漏れ検査運転が行われる。検出器4内を流れる流量は、準備・掃気運転の段階と、漏れ検査運転の段階とで略同じ流量であるようにする。
第4実施形態においては、今回の検査対象から外す場合、例えば、検査部位1dを今回の検査対象から外す場合は、切替弁9Dを切り替えて図4において点線で示す流路を形成するようにする。これにより、カバー2Dに吸引された大気は、結合点Sを通って全て第3排気ポンプ5Cから排出されることになり、検査部位1dの漏れ検査が行われることはない。このようにして、切替弁9A〜9Dを適宜切替操作することが、必要な検査部位1a〜1dが選択できる。
以上説明したように、本発明の気密漏れ検査方法及び装置においては、従来、(1)準備運転、(2)漏れ検査運転、(3)掃気運転の3段階であった工程を、(1)準備・掃気運転、(2)漏れ検査運転の2工程に統合してサイクルタイムの短縮を可能にすると共に、装置の能力向上を図ることができる。また、従来においては、5個のバルブを必要としていたものを、4ポートのボールバルブ2個で構成することができ、配管経路の簡略化・使用機器の低減及び制御の簡略化によるコストダウンが図れる。
本発明の第1実施形態の気密漏れ検査装置の全体構成を示す図である。 本発明の第2実施形態の気密漏れ検査装置の全体構成を示す図である。 本発明の第3実施形態の気密漏れ検査装置の全体構成を示す図である。 本発明の第4実施形態の気密漏れ検査装置の全体構成を示す図である。 従来の気密漏れ検査装置の全体構成を示す図である。
符号の説明
1…検査対象物
2,2A〜2D…カバー
3A,3B…第1及び第2バルブ
4…ヘリウム検出器(検出器)
5A,5B,5C…第1〜第3排気ポンプ
6A…圧力計
6B…流量計
7A…圧力制御機器
7B…流量制御機器
8…制御機器
9A〜9D…切替弁

Claims (9)

  1. 検査対象物中にトレーサガスを加圧封入し、大気圧下で該検査対象物からのトレーサガスの漏れを検査する気密漏れ検査方法において、この方法が以下の各段階、
    (1)検査対象物を囲むように形成され、一方が大気に開放され、他方が流路に接続しているカバー内に気体の定常流れを発生すると共に、大気吸引口から大気を吸引して検出器を経由する気体の定常流れをも発生する準備運転と、検査後に気体の流路系を形成する流路及び機器類をクリーンアップする掃気運転とを同時に行う準備・掃気運転段階と、
    (2)検査時に、前記カバーから吸入され、前記検査対象物内に封入されたトレーサガスの漏れを含む気体を検出器に導入して漏れを検査する検査運転段階と、
    を具備することを特徴とする気密漏れ検査方法。
  2. 請求項1に記載の気密漏れ検査方法を行うための気密漏れ検査装置が、
    カバー、第1バルブ及び第1排気ポンプとから構成される、準備・掃気運転のための流路系と、
    第1大気吸引口、第2バルブ、前記第1バルブ及び前記第1排気ポンプとから構成される、準備・掃気運転のための流路系と、
    第2大気吸引口、前記第2バルブ、検出器及び第2排気ポンプとから構成される、準備・掃気運転のための流路系と、
    前記カバー、前記第1バルブ、前記第2バルブ、前記検出器及び前記第2排気ポンプとから構成される、検査対象物からのトレーサガスの漏れ検査運転のための流路系と、
    を有し、
    前記第1バルブ及び前記第2バルブを切り替えることにより、準備・掃気運転のための流路系から漏れ検査運転のための流路系に切り替えることができることを特徴とする気密漏れ検査装置。
  3. 前記カバーが検査対象物の検査部位を囲うものであることを特徴とする請求項2に記載の気密漏れ検査装置。
  4. 前記カバーが検査対象物全体を囲うものであることを特徴とする請求項2に記載の気密漏れ検査装置。
  5. 前記カバーに接続する第3排気ポンプが更に設けられていることを特徴とする請求項4に記載の気密漏れ検査装置。
  6. 前記カバーが複数個並列に設けられていて、複数の検査部位を同時に検査することができることを特徴とする請求項2に記載の気密漏れ検査装置。
  7. 並列配置の前記複数個のカバーがまとめられて、接続する第3排気ポンプが更に設けられていることを特徴とする請求項6に記載の気密漏れ検査装置。
  8. 前記複数個のカバーには、それぞれ個別に接続する切替弁が設けられていて、複数の検査部位の内の任意の検査部位及びその数が選択可能であることを特徴とする請求項6又は7に記載の気密漏れ検査装置。
  9. 前記第1バルブ及び前記第2バルブが、4ポートボールバルブであることを特徴とする請求項2〜8のいずれか一項に記載の気密漏れ検査装置。
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