JP2009041154A - 導電体の製造方法及びこれにより得られる導電体 - Google Patents

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Abstract

【課題】基材本来の風合いを有し、低温、低湿度下においても十分な帯電防止性を有する導電体を低コストで、かつ簡便に製造できる、導電体の製造方法を提供すること。
【解決手段】スルホン酸基及び/又はカルボキシル基を有する化合物、該化合物の金属塩、アンモニウム塩、及び置換アンモニウム塩から選ばれる少なくとも1種の化合物(B)を含有する液に、含窒素官能基を有する基材(A)を浸漬した後、該基材(A)を、酸化剤(C)により酸化処理する、導電体の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、導電体の製造方法及びこれにより得られる導電体に関する。
繊維は、電気絶縁性であるため、接触、摩擦等により繊維に帯電した静電気は、容易に漏洩することはない。そのため、衣料のまとわりつき、ホコリ(汚れ)の付着、電子機器の誤動作、発生した静電気の人体からの放電によるスパーク等の種々問題を引き起こす。
繊維に帯電防止性を付与する方法としては、例えば、下記方法が知られている。
(1)帯電防止性を有する油剤を繊維に塗布する方法。
(2)帯電防止剤を紡糸原液にブレンドし、紡糸した導電性繊維を通常繊維にブレンドする方法。
しかし、(1)、(2)の方法では、繊維本来の風合い等が低下してしまう。
上記題を解決する方法としては、下記(3)の方法が知られている。
(3)カーボン、金属等の導電性微粒子を紡糸原液に混入し、紡糸した導電性繊維を通常繊維に少量ブレンドする方法(例えば、特許文献1参照)。
また、繊維に帯電防止性を付与する他の方法としては、例えば下記方法が知られている。
(4)繊維表面に帯電防止剤を付着させる方法。
その帯電防止剤としては、通常、界面活性剤が用いられる。界面活性剤を用いることにより、繊維全体の摩擦抵抗率を下げることができる。しかし、繊維に十分な帯電防止性を付与させるだけの導電性が得られない;界面活性剤は湿度により導電性が変化するため、帯電防止の効果が不安定である;繊維表面に施した撥水性加工の効果を失わせてしまう等の問題がある。そのため、湿度依存性の低い導電剤による帯電防止が求められている。
湿度依存性の低い導電剤としては、ポリアニリン、ポリピロール等の導電性ポリマーが挙げられる。しかし、ポリアニリンおよびポリピロールは、溶解できる溶剤が限られるため、加工性に乏しく、繊維表面に付着させることは困難である。
そこで、溶剤への溶解性に優れた導電性ポリマーとして、スルホン酸基、又はカルボキシル基を有する導電性ポリマーが提案されている。そして、該導電性ポリマーを用いて、繊維に帯電防止性を付与する方法としては、下記方法が提案されている。
(5)上記導電性ポリマーを、ポリエステルバインダーを用いて繊維表面に固着させる方法(例えば、特許文献2、特許文献3参照)。
その方法によれば、界面活性剤の課題であった湿度依存性が抑えられ、良好な帯電防止性が発現する。
特開平9−67728号公報 特開平11−117178号公報 特許第3518624号公報
しかしながら、(3)の方法で得られた繊維は、導電性繊維と絶縁性繊維(通常繊維)との混合物であり、導電性繊維の含有量により制電性が決まるため、十分な帯電防止性を発揮させるためには、導電性繊維の含有量を多くする必要がある。その結果、繊維強度及び繊維本来の風合いが低下してしまう。また、価格の高い導電性繊維の含有量を多くすることで、コスト高となり、繊維の用途が制限されてしまうという問題がある。
また、(5)の方法は、ポリエステルバインダーを用いて導電性ポリマーで繊維表面をコーティングするため、繊維本来の風合いが低下する;導電性ポリマーで繊維表面をコーティングする過程、染色過程が別々であるためコスト高となる;染色後に十分な導電性が維持できない等の問題がある。
本発明は、上記事情を鑑みてなされたもので、基材本来の風合いを有し、低温、低湿度下においても十分な帯電防止性を有する導電体の低コストかつ簡便な製造方法とそれによって得られる導電体を目的とする。
本発明の導電体の製造方法は、スルホン酸基及び/又はカルボキシル基を有する化合物、該化合物の金属塩、アンモニウム塩、及び置換アンモニウム塩から選ばれる少なくとも1種の化合物(B)を含有する液に、含窒素官能基を有する基材(A)を浸漬した後、該基材(A)を、酸化剤(C)により酸化処理することを特徴とする。
本発明の導電体は、本発明の導電体の製造方法により得られるものである。
本発明によれば、基材本来の風合いを有し、低温、低湿度下においても十分な帯電防止性を有する導電体を、低コストかつ簡便に得ることができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の導電体の製造方法では、基材(A)、化合物(B)、酸化剤(C)を少なくとも用いることを特徴とする。
〔基材(A)〕
基材(A)は、含窒素官能基を有する基材である。
含窒素官能基としては、アミド基、イミド基、ヒドラジド基、アミジノ基、アミノ基、イミノ基、ヒドラジン基等が挙げられる。
基材(A)としては、例えば、繊維、フィルム、紙、発泡体、成形物等が挙げられる。 本発明の製造方法は、これら基材(A)の内、特に繊維に対して好適に用いられる。使用する繊維としては、酸性染料により染色が可能な基材(酸性可染性繊維、例えば、羊毛、絹等のたんぱく質繊維;ナイロン等のポリアミド繊維;ポリイミド繊維等。)が得に好ましい。
〔化合物(B)〕
化合物(B)は、スルホン酸基及び/又はカルボキシル基を有する化合物、該化合物の金属塩、アンモニウム塩、及び置換アンモニウム塩から選ばれる少なくとも1種の化合物である。ここで、化合物(B)は酸化剤(C)により共役2重結合を形成できる単量体であることが好ましい。
化合物(B)としては、下記式(1)〜(3)で表されることが好ましい。
Figure 2009041154
式(1)中、Xは窒素原子、硫黄原子、R〜Rは、各々独立に、H、−SO 、−SOH、−R11SO 、−R11SOH、−OCH、−CH、−C、−F、−Cl、−Br、−I、−N(R12、−NHCOR12、−OH、−O、−SR12、−OR12、−OCOR12、−NO、−COOH、−R11COOH、−COOR12、−COR12、−CHO、又は−CNである。ここで、R11は、炭素数1〜24のアルキレン基、炭素数1〜24のアリーレン、又は炭素数1〜24のアラルキレン基であり、R12は、炭素数1〜24のアルキル基、炭素数1〜24のアリール基、又は炭素数1〜24のアラルキル基であり、R、Rのうち少なくとも一つが、−SO 、−SOH、−R11SO 、−R11SOH、−COOH、又は−R11COOHである。
Figure 2009041154
式(2)中、Xは窒素原子、硫黄原子、R〜Rは、各々独立に、H、−SO 、−SOH、−R11SO 、−R11SOH、−OCH、−CH、−C、−F、−Cl、−Br、−I、−N(R12、−NHCOR12、−OH、−O、−SR12、−OR12、−OCOR12、−NO、−COOH、−R11COOH、−COOR12、−COR12、−CHO、又は−CNである。ここで、R11は、炭素数1〜24のアルキレン基、炭素数1〜24のアリーレン、又は炭素数1〜24のアラルキレン基であり、R12は、炭素数1〜24のアルキル基、炭素数1〜24のアリール基、又は炭素数1〜24のアラルキル基であり、R〜Rのうち少なくとも一つが、−SO−、−SOH、−R11SO−、−R11SOH、−COOH、又は−R11COOHである。
Figure 2009041154
式(3)中、R〜R10は、各々独立に、H、−SO 、−SOH、−R11SO 、−R11SOH、−OCH、−CH、−C、−F、−Cl、−Br、−I、−N(R12、−NHCOR12、−OH、−O、−SR12、−OR12、−OCOR12、−NO、−COOH、−R11COOH、−COOR12、−COR12、−CHO、又は−CNである。ここで、R11は、炭素数1〜24のアルキレン基、炭素数1〜24のアリーレン、又は炭素数1〜24のアラルキレン基であり、R12は、炭素数1〜24のアルキル基、炭素数1〜24のアリール基、又は炭素数1〜24のアラルキル基であり、R〜Rのうち少なくとも一つが、−SO 、−SOH、−R11SO 、−R11SOH、−COOH、又は−R11COOHである。
化合物(B)として使用されるスルホン酸基及び/又はカルボキシル基を有する化合物としては、1,3−ジヒドロイソチアナフテン−5−スルホン酸、2−(3−チエニル)−エチルメタンスルホネート、アミノベンゼンスルホン酸ナトリウム、アミノナフタレンスルホン酸、2−アミノアニソール−4−スルホン酸、アミノフェノールスルホン酸、ジアミノベンゼンスルホン酸等が上げられる。
スルホン酸基及び/又はカルボキシル基を有する化合物の金属塩としては、1,3−ジヒドロイソチアナフテン−5−スルホン酸ナトリウム、2−(3−チエニル)−エチルメタンスルホネート、アミノベンゼンスルホン酸ナトリウム、アミノナフタレンスルホン酸ナトリウム、2−アミノアニソール−4−スルホン酸ナトリウム、アミノフェノールスルホン酸ナトリウム、ジアミノベンゼンスルホン酸ナトリウム等のナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩が挙げられる。
スルホン酸基及び/又はカルボキシル基を有する化合物のアンモニウム塩としては、1,3−ジヒドロイソチアナフテン−5−スルホン酸アンモニウム、2−(3−チエニル)−エチルメタンスルホネートアンモニウム、アミノベンゼンスルホン酸アンモニウム、アミノナフタレンスルホン酸アンモニウム、2−アミノアニソール−4−スルホン酸アンモニウム、アミノフェノールスルホン酸アンモニウム、ジアミノベンゼンスルホン酸アンモニウム等が挙げられる。
スルホン酸基及び/又はカルボキシル基を有する化合物の置換アンモニウム塩としてはメチルアンモニウム塩、ジメチルアンモニウム塩、トリメチルアンモニウム塩、エチルアンモニウム塩、ジエチルアンモニウム塩、トリエチルアンモニウム塩、プロピルアンモニウム塩、ジプロピルアンモニウム塩、トリプロピルアンモニウム塩、ピリジン、モルホリン、キノリン等が挙げられる。
〔酸化剤(C)〕
酸化剤(C)は標準電極電位が0.6V以上である酸化剤であれば特に限定されないが、重クロム酸カリウム、重クロム酸ナトリウム等の重クロム酸塩類;塩素酸ナトリウム、塩素酸カリウム等の過塩素酸類;塩化第二鉄、亜硝酸ナトリウム、亜硝酸カリウム等の亜硝酸塩類;ペルオキソ二硫酸、ペルオキソ二硫酸アンモニウム、ペルオキソ二硫酸ナトリウム、ペルオキソ二硫酸カリウム等のペルオキソ二硫酸類、及び過酸化水素等が好ましく用いられる。
〔導電体の製造方法〕
本発明の導電体の製造方法は、スルホン酸基及び/又はカルボキシル基を有する化合物、該化合物の金属塩、アンモニウム塩、及び置換アンモニウム塩から選ばれる少なくとも1種の化合物(B)を含有する液に、含窒素官能基を有する基材(A)を浸漬した後、該基材(A)を、酸化剤(C)により酸化処理することを特徴とする。
化合物(B)を含有する液は、上記の化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物(B)を溶剤に溶解又は分散させることにより調製される。
該溶剤としては、水;水と、水に可溶または分散可能な有機溶媒との混合溶媒が挙げられる。
水に可溶または分散可能な有機溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、プロピルアルコール、ブタノール等のアルコール類;アセトン、エチルイソブチルケトン等のケトン類;エチレングリコール、エチレングリコールメチルエーテル等のエチレングリコール類;プロピレングリコール、プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールエチルエーテル、プロピレングリコールブチルエーテル、プロピレングリコールプロピルエーテル等のプロピレングリコール類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類;N−メチルピロリドン、N−エチルピロリドン等のピロリドン類;ジフェニル、フェニルフェノール、クロルベンゼン等の芳香族炭化水素類等が挙げられる。
溶媒としては、水、または水とアルコール類との混合溶媒が好ましい。
化合物(B)を含有する液中の化合物(B)の量は、浸漬させる基材(A)100質量部に対して、0.01質量部以上が好ましく、0.1質量部以上が更に好ましい。化合物(B)の量が0.01質量部以上であれば、基材(A)に十分な量の化合物(B)が付着し、十分な導電性を発現できる。また、化合物(B)を含有する液中の化合物(B)の量は、浸漬させる基材(A)100質量部に対して100質量部以下が好ましい。
更に、該液中に占める化合物(B)の含有量は、0.01〜20質量%の範囲内とすることが好ましく、0.1〜20質量%の範囲内であると更に好ましい。化合物(B)の含有量を、0.01〜20質量%の範囲内とすることで、効率的に基材の導電性を向上させることができる。
化合物(B)を含有する液のpHは、基材(A)を浸漬する前で、4.5以下が好ましく、3.5以下であれば更に好ましい。化合物(B)を含有する液のpHが4.5以下であれば、導電性が良好な導電体が得られる。また、化合物(B)を含有する液のpHは0.5以上であることが好ましい。
pHの調整方法としては、例えば、水溶液中で酸性を呈する化合物を添加する方法が挙げられる。該化合物用としては、硫酸、塩酸、硝酸等の鉱酸;酢酸、蟻酸等の有機カルボン酸;トルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、メタンスルホン酸等の有機スルホン酸が挙げられる。
化合物(B)を含有する液には、必要に応じて、酸性染料、クロム染料、均染剤、無機塩等の添加剤を添加して、導電化と同時に染色をおこなってもよい。
化合物(B)を含有する液の温度は、30℃以上が好ましく、40℃以上であると更に好ましい。また、化合物(B)を含有する液の温度は、130℃以下が好ましく、90℃以下であると更に好ましい。化合物(B)を含有する液の温度が40℃以上であれば、導電体の耐水性が向上する。また、化合物(B)を含有する液の温度を130℃以下とすることで、基材(A)の変形または変質を防止することができる。
化合物(B)を含有する液を加温する方法は、特に限定されるものではない。
化合物(B)を含有する液に、基材(A)を浸漬する時間は、5分以上が好ましく、10分以上であると更に好ましい。また、化合物(B)を含有する液に、基材(A)を浸漬する時間は、300分以下とすることが好ましく、120分以下であると更に好ましい。
酸化剤(C)による酸化処理は、化合物(B)を含有する液に基材(A)を浸漬した後に、化合物(B)を含有する液中に酸化剤(C)を直接入れることによりなすことができる。又は、化合物(B)を含有する液中に基材(A)を浸漬した後、酸化剤(C)の溶液に基材(A)を浸漬してもよい。
酸化剤(C)を含有する溶液は、酸化剤(C)を溶剤に溶解または分散させることにより調製される。
該溶剤としては、水;水と、水に可溶または分散可能な有機溶媒との混合溶媒が挙げられる。
水に可溶または分散可能な有機溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、プロピルアルコール、ブタノール等のアルコール類;アセトン、エチルイソブチルケトン等のケトン類;エチレングリコール、エチレングリコールメチルエーテル等のエチレングリコール類;プロピレングリコール、プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールエチルエーテル、プロピレングリコールブチルエーテル、プロピレングリコールプロピルエーテル等のプロピレングリコール類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類;N−メチルピロリドン、N−エチルピロリドン等のピロリドン類;ジフェニル、フェニルフェノール、クロルベンゼン等の芳香族炭化水素類等が挙げられる。
溶媒としては、水、または水とアルコール類との混合溶媒が好ましい。
酸化剤(C)を含有する溶液中の酸化剤(C)の量は、浸漬させる基材(A)100質量部に対して、0.01質量部以上が好ましく、0.05質量部以上が更に好ましい。酸化剤(C)の量が0.01質量部以上であれば十分な導電性を発現できる。また、酸化剤(C)を含有する溶液中の酸化剤(C)の量は、浸漬させる基材(A)100質量部に対して100質量部以下が好ましい。
更に、該溶液中に占める酸化剤(C)の含有量は、0.01〜20質量%の範囲内とすることが好ましく、0.05〜20質量%の範囲内であると更に好ましい。含有量をこの範囲内とすることで、効率的に基材の導電性を向上させることができる。
酸化剤(C)を含有する溶液のpHは、基材(A)を浸漬する前で、10以下が好ましく、8以下であれば更に好ましい。酸化剤(C)を含有する溶液のpHが10以下であれば、導電性が良好な導電体が得られる。また、酸化剤(C)を含有する液のpHは1以上であることが好ましい。
pHの調整方法としては、例えば、水溶液中で酸性を呈する化合物を添加する方法が挙げられる。該化合物用としては、硫酸、塩酸、硝酸等の鉱酸;酢酸、蟻酸等の有機カルボン酸;トルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、メタンスルホン酸等の有機スルホン酸が挙げられる。
酸化剤(C)を含有する溶液の温度は、30℃以上であると好ましく、40℃以上であると更に好ましい。また、酸化剤(C)を含有する溶液の温度は、130℃以下であると好ましく、90℃以下であると更に好ましい。酸化剤(C)を含有する溶液の温度が40℃以上であれば、導電体の耐水性が向上する。また、酸化剤(C)を含有する溶液の温度を130℃以下とすることで、基材(A)の変形または変質を防止することができる。
酸化剤(C)を含有する溶液を加温する方法は、特に限定されるものではない。
酸化剤(C)を含有する溶液に、基材(A)を浸漬する時間は、5分以上、更に好ましくは10分以上とすることが好ましい。また、浸漬する時間は300分以下であることが好ましく、120分以下であることが更に好ましい。
以上説明した本発明の導電体の製造方法によれば、導電性ポリマーを、バインダーを用いて繊維表面に固着させる方法とは異なり、基材(A)の基材本来の風合いを有したまま、低温、低湿度下においても十分な帯電防止性を有する導電体を得ることができる。
また、化合物(B)に基材(A)を浸漬する工程と、染色工程を同一の溶液中で同時に行うことが可能であるため、低コストで、かつ簡便に導電体を製造できる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
また、各実施例及び比較例における測定及び評価は以下の方法による。
〔表面抵抗値〕
得られた繊維を70℃で10分間乾燥させた後、ダイヤインスツルメンツ社製ハイレスタIP−MCPHT450を用い、2探針法にて、該繊維の表面抵抗値を測定した。
ここで、測定値が概ね1×1013Ω以下であれば帯電防止性が良好であるので好ましい。
〔摩擦帯電圧〕
得られた繊維を70℃で10分間乾燥させた後、JIS L 1094に記載の摩擦帯電圧測定法によって20℃、湿度40%における該繊維の摩擦帯電圧を測定した。摩擦帯電圧の測定は、ロータリースタティックテスター(興亜商会社製)を用い、ドラム回転数400rpm、摩擦時間60秒、摩擦回数10回の条件で行った。
ここで、測定値が2900V未満であれば帯電防止が良好であるので好ましい。
〔耐水性〕
得られた繊維を40℃の温水に24時間浸漬した後、温水を目視にて観察し、下記基準にて評価した。
○:温水が着色していない。
△:温水がわずかに着色した。
×:温水が明らかに着色した。
〔耐水性試験後表面抵抗値〕
得られた繊維を40℃の温水に24時間浸漬した後、該繊維を70℃で10分間乾燥させた。乾燥後、ダイヤインスツルメンツ社製ハイレスタIP−MCPHT450を用い、2探針法にて、該繊維の表面抵抗値を測定した。
ここで、耐水性試験前と比べて測定値に変化がなければ、耐水試験により劣化が生じていないため好ましい。
〔耐水性試験後摩擦帯電圧〕
得られた繊維を40℃の温水に24時間浸漬した後、該繊維を70℃で10分間乾燥させた。乾燥後、JIS L 1094に記載の摩擦帯電圧測定法によって該繊維の摩擦帯電圧を測定した。摩擦帯電圧の測定は、ロータリースタティックテスター(興亜商会社製)を用い、ドラム回転数400rpm、摩擦時間60秒、摩擦回数10回の条件で行った。
ここで、耐水性試験前と比べて測定値に変化がなければ、耐水試験により劣化が生じていないため好ましい。
以下に、各実施例、及び比較例で用いた、基材(A)、化合物(B)、酸化剤(C)、及び導電性ポリマー(E)を示す。
〔基材(A)〕
ナイロン繊維 :株式会社色染社製、ナイロンタフタ
ポリイミド繊維 :東洋紡社製、P−84
ウール繊維 :株式会社色染社製、ウールモスリン
ポリエステル繊維 :株式会社色染社製、ポリエステルタフタ
〔化合物(B)〕
化合物(B−1):アルドリッチ社製、2−メトキシアニリン−5−スルホン酸
化合物(B−2):アルドリッチ社製、o−アミノベンゼンスルホン酸
化合物(B−3):製造例1記載の1,3−ジヒドロイソチアナフテン−5−スルホン酸ナトリウム
化合物(B−4):製造例2記載の2−(3−チエニル)−エチルメタンスルホネート
〔製造例1〕
化合物(B−3)の製造:
20℃以下に冷却した4mlの発煙硫酸(20%SO )に、市販の1,3−ジヒドロイソチアナフテン1gを撹拌しながらゆっくりと加え、室温下で4時間撹拌し反応混合物とした。該反応混合物を氷水150ml中に注ぎ入れ、塩化ナトリウム20gを加えて1,3−ジヒドロイソチアナフテン−5−スルホン酸ナトリウムを塩析させ、遠心分離機により単離した。真空乾燥して灰色粉末の化合物(B−3)を850mg得た。
〔製造例2〕
化合物(B−4)の製造:
新しく蒸留した乾燥ピリジン10mlに2−(3−チエニル)エタノール(アルドリッチケミカル社製)5.0g(3.9×10−2mol)を溶解した溶液に、ピリジン20mlに、温度5〜10℃で、メタンスルホニルクロリド3.62ml(1.2等量)を溶解した溶液を添加し、反応混合物とした。添加は約15〜20分かけて徐々に行った。該反応混合物を室温において一晩撹拌し、次いで水とエーテルを入れた分液漏斗に注ぎ入れて急冷し、二相に分離させた相のうち有機相を除去した。残された水相にエーテルを加え、二相に分離させ、水相を除去し、これを3回繰り返した。抽出された有機相を合体し、これに、10%塩酸を加え、二相に分離させて塩酸を除去し、次いで水を加え、二相に分離させて水相を除去した後、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥した。更に、有機溶剤を蒸発させ、5.3gの化合物(B−4)を得た。
〔酸化剤(C)〕
酸化剤(C−1):和光純薬社製、過硫酸アンモニウム
酸化剤(C−2):和光純薬社製、重クロム酸カリウム
酸化剤(C−3):和光純薬社製、重クロム酸ナトリウム
酸化剤(C−4):和光純薬社製、塩化第二鉄
酸化剤(C−5):和光純薬社製、過塩素酸ナトリウム
〔導電性ポリマー(D)〕
導電性ポリマー(E−1):TAケミカル社製、エスペーサー300、スルホン酸基含有可溶性ポリイソチアナフテン誘導体。
導電性ポリマー(E−2):製造例3記載のポリ(2−アミノアニソール−4−スルホン酸)。
〔製造例3〕
導電性ポリマー(E−2)の製造:
2−アミノアニソール−4−スルホン酸100mmolを25℃で4mol/Lのトリエチルアミン水溶液に溶解した溶液を撹拌しながら、該溶液にペルオキソ二硫酸アンモニウム100mmolの水溶液を滴下した。滴下終了後、25℃で12時間さらに攪拌した。該操作による反応生成物を濾別、洗浄した後、乾燥し、導電性ポリマー(E−2)の粉末、ポリ(2−アミノアニソール−4−スルホン酸)を15g得た。導電性ポリマー(E−2)の体積抵抗値は、9.0Ω・cmであった。
〔実施例1〜20、比較例1〜3〕
100mlの純水に、表1に示す化合物(B)を添加し、更に表1に示すpHとなるよう添加剤欄に記載の酸を添加した。得られた化合物(B)を含有する水溶液に、表1に示す基材(A)を浸漬し、表1に示す浸漬温度にて、表1に示す浸漬時間のあいだ撹拌を行った。その後、化合物(B)を含有する水溶液の中に表1に示す酸化剤(C)を加え、90℃にて30分撹拌し繊維1〜23を得た。
得られた繊維1〜23について各評価を行った。結果を表2に示す。
〔比較例4、5〕
また、上記繊維1〜23の他、未処理のウール繊維、ナイロン繊維についても評価を行った。結果を表2に示す。
未処理のウール繊維、ナイロン繊維による、比較例4,5においては化合物(B)由来の着色がなく、目視による耐水性の評価ができなかった。
Figure 2009041154
Figure 2009041154
実施例で得られた繊維は、表面抵抗値が1×1013Ωより小さく、温度20℃、湿度40%の条件下においても摩擦帯電圧が2900V未満であった。更に、耐水性に優れており、耐水性試験後の表面抵抗値及び摩擦帯電圧の値が変化しにくく、十分な帯電防止性を有している。
対して比較例で得られた繊維は、表面抵抗値は1×1013Ωより小さいが、酸化剤(C)による酸化処理を行わなかった比較例1,2については、摩擦帯電圧が2900V以上であり十分な帯電防止性が得られたとは言えず、帯電によるトラブルが生じると思われる。基材(A)にポリエステルを使用した比較例3においては、耐水性が得られず、耐水性試験後の摩擦帯電圧が2900V以上であり、帯電防止性も得られなかった。
また、導電性を付与する処理を行わなかった、未処理ウール、未処理ナイロンにおいては、表面抵抗値は1×1013Ωより小さいが、摩擦帯電圧が2900V以上であり、十分な帯電防止性を有していない。
〔比較例6、7〕
室温にて、表3に示す導電性ポリマー(E)2質量部と、バインダー(東洋紡績社製、MD−1200、スルホン酸基含有水溶性ポリエステル)8質量部を混合し、導電性組成物を調製した。該導電性組成物を、表3に示す基材(A)にディップコートし、100℃で5分間乾燥し繊維24、25を得た。得られた繊維を、純水100質量部にクロム染料(C.I.Mordant Black3)0.5質量部を溶解した染色液に浸漬し、表3に示す染色温度にて、表3に示す染色時間のあいだ撹拌し染色を行った。その後、該染色液の中に表3に示す酸化剤(C)を加え、90℃にて30分撹拌し、染色された繊維24、25を得た。
得られた繊維24、25のクロム染色前後について各評価を行った。結果を表4に示す。
Figure 2009041154
Figure 2009041154
表4より、導電性組成物を基材(A)にディップコートした比較例6,7においては、染色を行う前は、表面抵抗値が1×1013Ωより小さく、摩擦帯電圧が100V以下であり良好な帯電防止性を得られている。一方、染色過程を経た後、表面抵抗値は1×1013Ωより小さいが、摩擦帯電圧が2900V以上となり、帯電防止性が低下しており、十分な帯電防止性が得られなかった。
本発明の導電体の製造方法によれば、帯電防止性を有する長繊維、短繊維、両者で構成される糸、織布、編み物、不織布等を製造することができ、具体的には、制電作業服、ユニフォーム、スーツ、白衣等の衣料;カーペット、カーテン、椅子張り等のインテリア繊維製品;帽子、靴、カバン;自動車、電車、飛行機等のシート;産業用繊維製品等の製造に有用である。

Claims (2)

  1. スルホン酸基及び/又はカルボキシル基を有する化合物、該化合物の金属塩、アンモニウム塩、及び置換アンモニウム塩から選ばれる少なくとも1種の化合物(B)を含有する液に、含窒素官能基を有する基材(A)を浸漬した後、
    該基材(A)を酸化剤(C)により酸化処理する、導電体の製造方法。
  2. 請求項1記載の製造方法により得られる導電体。
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