JP5610243B2 - 導電体およびその製造方法 - Google Patents

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本発明は、高い帯電防止性能を有する導電体に関する。
繊維は、電気絶縁性であるため、接触、摩擦等により繊維に帯電した静電気は、容易に漏洩することはない。そのため、衣料のまとわりつき、ホコリ(汚れ)の付着、電子機器の誤動作、発生した静電気の人体からの放電によるスパーク等の種々問題を引き起こす。
繊維に帯電防止性を付与する方法としては、例えば、界面活性剤等の帯電防止性を有する油剤を繊維に塗布する方法が知られている。界面活性剤を用いることにより、繊維全体の抵抗率を下げることはできる。しかし、十分な帯電防止性能が得られないのに加え、界面活性剤は湿度により導電性が変化するため、帯電防止の効果が不安定である等の問題がある。従って、湿度依存性のない導電剤による帯電防止が求められている。
そのような導電剤としては、ポリアニリン、ポリピロール等の導電性ポリマーが挙げられる。しかし、ポリアニリンおよびポリピロールは、溶解できる溶剤が限られるため、加工性に乏しく、繊維表面に付着させることは困難である。
溶剤への溶解性に優れた導電性ポリマーとして、スルホン酸基またはカルボキシル基を有する導電性ポリマーが提案されており、該導電性ポリマーを、ポリエステルバインダーを用いて繊維表面に固着させる方法(特許文献1)が知られている。この方法によれば、界面活性剤の課題であった湿度依存性を克服することができるが、未だ十分な帯電防止性能を得られないのに加え、バインダーを用いて導電性ポリマーを繊維表面にコーティングしているだけである為、耐水性、耐摩擦性が不十分であるという問題がある。
一方、カーボン、金属等の導電性微粒子を紡糸原液に混入し、紡糸した導電性繊維を通常繊維に少量ブレンドする方法(特許文献2)も知られているが、該方法では、導電性微粒子が絶縁物としての繊維に囲まれた状態で存在することから、繊維間で導電性微粒子部分の接触面積が少なく、十分な帯電防止性能が得られないという課題が残されている。
特開平11−117178号公報 特開平9−67728号公報
よって、本発明の目的は、導電性微粒子を含有した基材に十分な帯電防止性を与え、耐水性に優れる導電体を提供することである。
本発明は、導電性微粒子を含有したアクリル繊維からなる不織布を酸性可染化処理した基材(A)の表面にスルホン酸基またはカルボキシル基を有する導電性ポリマー(B)が付着してなる導電体である。また導電性微粒子を含有したアクリル繊維からなる不織布を酸性可染化処理した基材(A)をスルホン酸基またはカルボキシル基を有する導電性ポリマー(B)の溶液に浸漬し加熱処理を行う導電体の製造方法である。
本発明の導電体は、十分な帯電防止性を有し、耐水性に優れる。
以下、本発明について詳細に説明する。
<導電性微粒子を含有した基材(A)>
導電性微粒子を含有した基材(A)としては、例えば、繊維、フィルム、紙、発泡体、成形物等に導電性微粒子が含有させられているものが挙げられる。これら基材の内、特に繊維が好適に用いられる。この場合、導電性微粒子を紡糸原液に混入し、紡糸することで得られる導電性微粒子を含有した繊維のことを指す。導電性微粒子の経時的な脱落を防ぐためには芯鞘複合繊維の芯部に導電性微粒子を含有させることが好ましい。
導電性微粒子としては特に限定されず、カーボンや鉄、銅、アルミニウム、鉛、錫、金、銀、ニッケルに代表される金属類及びそれらの金属酸化物、硫化物、カルボニル塩、またITO(インジウム・錫酸化物)、酸化亜鉛などの導電性金属酸化物などを用いることが出来るが、コスト面から、カーボンが好ましい。また、繊維の種類としては特に限定されず、紡糸原液に使用されるポリマーは、アクリル系、ポリエステル系、ポリアミド系、アセテート系、ポリオレフィン系、ポリイミド系、レーヨン系等のものが用いられる。また、本発明での繊維とは、繊維を用いた構造物としての織物、編物、及び不織布などを含むが、本発明においては不織布が好適に用いられる。
<スルホン酸基もしくはカルボキシル基を有する導電性ポリマー(B)>
スルホン酸基もしくはカルボキシル基を有する導電性ポリマー(B)としては、下記式(1)〜(3)で表される繰り返し単位の少なくとも1種を有する導電性ポリマーが好ましい。
式(1)中、R〜Rは、各々独立に、H、−SO 、−SOH、−R11SO 、−R11SOH、−OCH、−CH、−C、−F、−Cl、−Br、−I、−N(R12、−NHCOR12、−OH、−O−、−SR12、−OR12、−OCOR12、−NO、−COOH、−R11COOH、−COOR12、−COR12、−CHOまたは−CNであり、R11は、炭素数1〜24のアルキレン基、炭素数1〜24のアリーレンまたは炭素数1〜24のアラルキレン基であり、R12は、炭素数1〜24のアルキル基、炭素数1〜24のアリール基または炭素数1〜24のアラルキル基であり、R、Rのうち少なくとも一つが、−SO 、−SOH、−R11SO 、−R11SOH、−COOHまたは−R11COOHである。
式(2)中、R〜Rは、各々独立に、H、−SO 、−SOH、−R11SO 、−R11SOH、−OCH、−CH、−C、−F、−Cl、−Br、−I、−N(R12、−NHCOR12、−OH、−O−、−SR12、−OR12、−OCOR12、−NO、−COOH、−R11COOH、−COOR12、−COR12、−CHOまたは−CNであり、R11は、炭素数1〜24のアルキレン基、炭素数1〜24のアリーレンまたは炭素数1〜24のアラルキレン基であり、R12は、炭素数1〜24のアルキル基、炭素数1〜24のアリール基または炭素数1〜24のアラルキル基であり、R〜Rのうち少なくとも一つが、−SO 、−SOH、−R11SO 、−R11SOH、−COOHまたは−R11COOHである。
式(3)中、R〜R10は、水素、炭素数1〜24の直鎖または分岐のアルコキシ基、またはスルホン酸基であり、R〜R10の少なくとも一つは、スルホン酸基である。
式(1)〜(3)で表される繰り返し単位の割合は、導電性ポリマーを構成する全繰り返し単位(100モル%)のうち、20〜100モル%が好ましい。
導電性ポリマーは、式(1)〜(3)で表される繰り返し単位を10以上有することが好ましい。
導電性ポリマーの質量平均分子量は、5000〜1000000が好ましく、5000〜20000がより好ましい。導電性ポリマーの質量平均分子量が5000以上であれば、導電性、成膜性および膜強度に優れる。導電性ポリマーの質量平均分子量が1000000以下であれば、溶剤への溶解性に優れる。導電性ポリマーの質量平均分子量は、GPCによって測定される質量平均分子量(ポリエチレングリコール換算)である。
式(1)〜(3)の導電性ポリマーのうち、特に(3)の構造が、モノマーのコストやポリマーの作り易さの観点から好ましい。
<酸性可染基材>
本発明において、酸性可染基材とは酸性染料により染色が可能な基材のことを指す。基材としては、例えば、繊維、フィルム、紙、発泡体、成形物等が挙げられる。本発明においては、これら基材の内、特に繊維が好適に用いられ、羊毛や絹等のたんぱく質繊維、ナイロン等のポリアミド繊維、およびポリイミド繊維等の、アミド基、イミド基、ヒドラジド基、アミジノ基、アミノ基、イミノ基、ヒドラジン基等の塩基性官能基を有した繊維が好ましい。
なお、上記以外の繊維であっても、公知の酸性可染加工をすることで酸性可染繊維とすることが出来る。例えば、アクリル繊維の酸性染化加工としては、アクリル繊維をヒドロキシルアミンの中性又はアルカリ浴で熱処理し、アクリル繊維のニトリル基をアミドオキシム基に変換する、アミドオキシム化という方法が挙げられる。アミドオキシム化処理は80〜110℃の高温水溶液中又はスチーミング中で行われる。反応を十分に進行させるために、処理温度は80℃以上が好ましく、アクリル繊維の硬化を抑制するため110℃以下が好ましい。アミドオキシム化処理の際に、ポリアミン等のカチオン化剤を用いることにより、スルホン酸基またはカルボキシル基の付着力を向上させることができる。
<製造方法>
本発明の導電体は、導電性ポリマー(B)を含有する溶液(以下、導電性ポリマー溶液という)に、導電性微粒子を含有した基材(A)を浸漬して加熱処理を行うか、又は既に加熱してある導電性ポリマー溶液に導電性微粒子を含有した基材(A)を浸漬することで得られる。加熱することで、導電性ポリマー(B)のスルホン酸基またはカルボキシル基と、酸性可染基材のアミノ基がイオン化し、これらがイオン結合を形成することにより、繊維表面からの導電性ポリマー(B)の脱落を抑制できて導電性繊維の耐水性と耐摩擦性が向上すると考えられる。このように、導電性ポリマー(B)が、導電性微粒子を含有した基材(A)に、化学的な結合(イオン結合)を介して付着することが重要である。
以下、基材が繊維である場合について説明するが、繊維以外の場合も、繊維同様に取り扱うことが出来る。
導電性ポリマー溶液は、導電性ポリマーを溶剤に溶解または分散させることにより調製される。溶剤としては、水;水と、水に可溶または分散可能な有機溶媒との混合溶媒が挙げられる。水に可溶または分散可能な有機溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、プロピルアルコール、ブタノール等のアルコール類;アセトン、エチルイソブチルケトン等のケトン類;エチレングリコール、エチレングリコールメチルエーテル等のエチレングリコール類;プロピレングリコール、プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールエチルエーテル、プロピレングリコールブチルエーテル、プロピレングリコールプロピルエーテル等のプロピレングリコール類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類;N−メチルピロリドン、N−エチルピロリドン等のピロリドン類;ジフェニル、フェニルフェノール、クロルベンゼン等の芳香族炭化水素類等が挙げられる。この中でも溶媒としては、水、または水とアルコール類との混合溶媒が好ましい。
液中の導電性ポリマー(B)の量は、浸漬させる繊維100質量部に対して、0.01質量部以上が好ましい。導電性ポリマー(B)の量が0.01質量部以上であれば、繊維に十分な量の導電性ポリマー(B)が付着し、十分な導電性を発現できる。
また、使用する溶液中の導電性ポリマー(B)の含有量は、0.01〜20質量%の範囲内とすることが好ましい。0.01質量%以上で導電性が得られ、20質量%以下で、導電性ポリマー(B)が繊維に付着する効率が高く保たれる。
導電性ポリマー溶液のpHは、繊維を浸漬する前は、1.5〜4.5が好ましい。導電
性ポリマー溶液のpHが1.5〜4.5であれば、帯電防止性が良好な繊維が得られる。
pHの調整方法としては、例えば、水溶液中で酸性を呈する化合物を添加する方法が挙げられる。そのような化合物としては、硫酸、塩酸、硝酸等の鉱酸;酢酸、蟻酸等の有機カルボン酸;トルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、メタンスルホン酸等の有機スルホン酸が挙げられる。
導電性ポリマー溶液には、必要に応じて、酸性染料による染色に用いられる、均染剤、無機塩等の添加剤を添加してもよい。
導電性ポリマー溶液の温度は、30℃以上とすることが好ましく、40℃以上とすることがより好ましい。40℃以上であれば、導電体の耐水性が向上する。また、導電性ポリマー溶液の温度は、180℃以下とすることが好ましく、90℃以下とすることがより好ましい。180℃以下とすることで、繊維の変形または変質を防止することができる。溶液を加温する方法は、特に限定されるものではない。
繊維を導電性ポリマー溶液に浸漬する時間は、5分以上とすることが好ましく、10分以上とすることがさらに好ましい。また、浸漬時間は300分以下とすることが好ましく、120分以下とすることが更に好ましい。繊維を導電性ポリマー溶液に浸漬する方法は、インラインで連続的に行ってもよいし、バッチ方式で行ってもよい。
加熱処理を終えた後、乾燥工程で繊維を乾燥し、目的とする導電繊維を得る。乾燥温度は60〜200℃が好ましく、100〜200℃がより好ましい。60℃以上の乾燥温度で乾燥時間を短縮し、200℃以下の温度で導電性ポリマーの熱分解を防止することが出来る。
以上説明した本発明の導電体の製造方法によれば、バインダーを用いることなく、導電性微粒子を有する繊維表面に導電性ポリマー(B)を化学的に付着することができるため、十分な導電性を有し、湿度依存性がなくかつ耐水性に優れる導電繊維を得ることが出来る。
以下に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの例によって限定されない。なお、実施例中の評価方法は以下の通りである。
<表面抵抗値(初期)>
三菱化学製ハイレスタIP−ICPHT260を用い、2探針法にて、温度23℃、湿度55%の条件下で導電性繊維の表面抵抗値を測定した。
<表面抵抗値(耐水性試験後)>
導電性繊維を室温の純水に2時間浸漬した後、導電性繊維を100℃で30分間乾燥させた。乾燥後、三菱化学製ハイレスタIP−ICPHT260を用い、2探針法にて、温度23℃、湿度55%の条件下で繊維の表面抵抗値を測定した。
〔製造例1〕
導電性ポリマー(B−1)の製造
2−アミノアニソール−4−スルホン酸100mmolを25℃で4mol/Lのトリエチルアミン水溶液に溶解し、該溶液を撹拌しながら、該溶液にペルオキソ二硫酸アンモニウム100mmolの水溶液を滴下した。滴下終了後、25℃で12時間さらに攪拌した。反応生成物を濾別、洗浄した後、乾燥し、導電性ポリマー(B−1)の粉末15gを得た。導電性ポリマーの体積抵抗値は、9.0Ω・cmであった。
繊維の酸性可染処理
導電性微粒子を含有したアクリル導電繊維「コアブリッドB(三菱レイヨン製)」100
%の不織布、硫酸ヒドロキシルアミン8.0%owf、カチオン化剤「カチオンマスターCTA−65」3.0%owf、苛性ソーダ(98%フレーク)3.0%owf、浴比1:10の水溶液を攪拌しながら約1時間かけて昇温し、沸騰させて1時間処理した。更に硫酸を4%owf添加して30分間保持することで、酸性可染処理を実施し、冷却後水洗することで表1記載の不織布(A−1)を得た。同様にして、「ボンネル(三菱レイヨン製)」を用いて不織布(A−4)を得た。
〔実施例1〕
100質量部の純水に導電性ポリマー(B−1)を0.5質量部添加し、pH2となるように硫酸を添加して作製した水溶液中に、酸性可染化処理済の、表1記載の不織布(A−1)10質量部を浸漬させ、80℃で60分間攪拌しながら浸漬後、150℃の乾燥機で10分間乾燥させて導電性繊維を得た。
〔実施例2〕
表1記載の不織布(A−2)を用いて実施例1記載の方法で導電性繊維を得た。
〔比較例1〕
表1記載の不織布(A−3)をそのまま使用した。
〔比較例2〕
表1記載の不織布(A−3)を用いて実施例1記載の方法で、乾燥は120℃の乾燥機で10分間行い、導電性繊維を得た。
〔比較例3〕
表1記載の不織布(A−4)を用い、乾燥温度を180℃とした以外は実施例1と同様の方法で導電性繊維を得た。
〔比較例4〕
導電性ポリマー(B−1)とバインダー(東洋紡績社製、MD−1200、スルホン酸基含有水溶性ポリエステル)を固形分比で10/90になるように、導電性組成物を調製した。該導電性組成物を、表1記載の不織布(A−3)にディップコートし、120℃の乾燥機で10分間乾燥して導電性繊維を得た。各導電性繊維について評価を行った結果を表1に示す。
A−1:カーボンブラックを含有したアクリル導電繊維(芯鞘複合繊維)
「コアブリッドB(三菱レイヨン製)」に酸性可染処理を施したもの
A−2:導電性微粒子を含有したナイロン導電繊維と
ナイロン/ポリエステルの極細繊維を組み合わせたワイピングクロス
「ザビーナAS(KBセイレン製)」
A−3:酸性可染処理を行わない「コアブリッドB」
A−4:レギュラータイプのアクリル繊維
「ボンネル(三菱レイヨン製)」に酸性可染処理を施したもの
表1に示す通り、実施例1、2では、導電性微粒子を有する酸性可染繊維に対して、ス
ルホン酸基を有する導電性ポリマー(B−1)溶液中での加熱処理を実施することで、低い表面抵抗値を達成し、更に耐水試験後にもその値を保っており、耐水性に優れる。一方、比較例2、4においては、導電性微粒子を有する繊維が酸性可染繊維ではなく繊維表面と導電性ポリマー(B−1)が化学的な結合を形成しないため、耐水試験後の表面抵抗値は高くなってしまった。比較例3においては、酸性可染繊維(A−4)を用いていることから、耐水性を保っているが、酸性可染繊維(A−4)が導電性微粒子を含有していない為、表面抵抗値は実施例に比べて約1ケタ高い値となっている。
以上より明らかに、表面が酸性可染性であり、芯部に導電性微粒子を含有する酸性可染繊維の表面に、スルホン酸基もしくはカルボン酸基を有する導電性高分子が化学的に付着させることで、耐水性に優れる繊維を得ることが出来る。
本発明の導電繊維は、制電作業服、ユニフォーム、スーツ、白衣等の衣料;カーペット、カーテン、椅子張り等のインテリア繊維製品;帽子、靴、カバン;自動車、電車、飛行機等のシート;コピー機やプリンタなどの転写ドラムやコピー用紙などの除電ブラシや除電布等の産業用繊維製品の製造に有用である。

Claims (2)

  1. 導電性微粒子を含有したアクリル繊維からなる不織布を酸性可染化処理した基材(A)の表面に、スルホン酸基またはカルボキシル基を有する導電性ポリマー(B)が付着してなる導電体。
  2. 導電性微粒子を含有したアクリル繊維からなる不織布を酸性可染化処理した基材(A)を、スルホン酸基またはカルボキシル基を有する導電性ポリマー(B)の溶液に浸漬し加熱処理を行う導電体の製造方法。
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