JP2009040921A - 耐溶剤浸透性に優れたマスキングテープ及びマスカー - Google Patents

耐溶剤浸透性に優れたマスキングテープ及びマスカー Download PDF

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Abstract

【課題】
紙基材の特徴である手触り特性、手切れ性を損ねることなく直線性と柔軟性を併せ持つ性能バランスを発揮することが出来る上、曲面や粗面、凹凸面への追従性が良く、染料を含む塗料を用いても、染料による色移りしない耐溶剤浸透性や耐水浸透性に優れたマスキング用紙粘着テープ及びこのテープを用いたマスカーを提供する。
【解決手段】
厚さ30〜100μmの紙基材の片面もしくは両面に、厚さ3〜40μmの熱溶融樹脂の層を設けた基材、その何れか一方の面に粘着剤の層、他方の面に背面処理剤層を設けたことを特徴とするマスキング用紙粘着テープ及びそれを使用したマスカー。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両もしくは建築の塗装用、シーリング用として好適に使用される、紙基材の手切れ性と直線性/柔軟性のバランス、フィルム基材の耐溶剤浸透性と耐水浸透性を併せ持ったマスキング用紙粘着テープ及びそれを使用したマスカーに関するものである。
従来、マスキングテープの基材としては、木材パルプを主体とした和紙やクレープ紙などの紙基材が知られている。これら紙基材を使用したマスキングテープは、手で容易に切断することができる、所謂手切れ性が良好であることから、作業性を重視する車両や建築物の塗装用やシーリング用として幅広く使用されている。また、紙基材は厚みや繊維組成、含浸剤、背面塗工剤等を変えてやることにより、自由にその柔軟性を設定することができることから、曲面や粗面、凹凸面に追従性が良いものが多品種用意されている。
しかしながら、紙基材の粘着テープは、紙であるが故の繊維質な構造から溶剤や水が浸透し易く、特に塗料等の浸透による色移りや被着体への汚染、変形等が発生しやすいという欠点を有している。これを改良すべく含浸剤や背面処理剤等での改善も試みられているが十分ではない。
逆に、フィルム基材の粘着テープも、水や溶剤の浸透が見られないことから紙基材の粘着テープ同様に多品種用意されている。例えば、耐擦傷性や耐候性を低下させることなく、耐溶剤性 を向上させたプラスチックフィルムを用いた粘着テープ を提供するべく、基材の少なくとも片面にハードコート層を有するプラスチックフィルムにおいて、前記ハードコート層は水酸基価20〜80(KOHmg/g)の(メタ)アクリル系ポリマーと架橋剤とからなる架橋体を含有してなる層であり、基材がポリオレフィン樹脂を含有してなる層であり、(メタ)アクリル系ポリマーがハルスハイブリッド(メタ)アクリル系ポリマーであるプラスチックフィルムの基材面又はハードコート層面に粘着剤を塗工して粘着剤層を形成してなる粘着テープが知られている(特許文献1)。
また、光沢度の高い意匠性を有し、曲面追従性、耐溶剤性 、耐傷付き性、耐候安定性に優れる粘着テープ 類を提供すべく、樹脂フィルムの片面に形成された粘着剤層を備えた粘着テープ 類であって、前記樹脂フィルムのもう一方の面に、表面粗さRaが0.5μm以下である平滑フィルムがバインダー層を介して設けられていることを特徴とする粘着テープ 類(特許文献2)が知られている。
しかしながら、フィルム基材の場合、紙基材の特徴である手切れ性の面が不利であることは勿論のこと、直線性(直線状にまっすぐテープを貼り付けることができる性質)と柔軟性を併せ持つ性能バランスが取り辛く、更にマスキング用として使用される場合、塗料や建築シーリング用プライマー、シーリング材といった材料の染み込みによる投錨効果が期待できないことから接着し辛く、それら材料の脱離が容易に発生してしまうといった問題があり、これらの問題を改善されたものが望まれている。
特開2004−291308号公報 特開2007−70401号公報
本発明は、紙基材の特徴である手触り特性、手切れ性を損ねることなく直線性と柔軟性を併せ持つ性能バランスを発揮することが出来る上、曲面や粗面、凹凸面への追従性が良く、染料を含む塗料を用いても、染料による色移りしない耐溶剤浸透性や耐水浸透性に優れ、建築又は車両の塗装やシーリングに適したマスキング用紙粘着テープ及びこのテープを用いたマスカーを提供する。
本発明は、上記目的を達成するために、紙基材の厚さと熱溶融樹脂の層の厚さをコントロールすることにより、この目的を達成できることを見出した。すなわち、本発明は、厚さ30〜100μmの紙基材の片面もしくは両面に、厚さ3〜40μmの熱溶融樹脂の層を設けた基材、その何れか一方の面に粘着剤の層、他方の面に背面処理剤の層を設けたことを特徴とするマスキング用紙粘着テープである。
また、本発明では、熱溶融樹脂の層が、紙基材の片面に施され、熱溶融樹脂の層側に粘着剤の層、他方の面に背面処理剤の層を設けることが望ましい。
さらに、本発明は、合繊繊維が質量比率で1〜60%の割合で混抄された紙基材を使用することができる。中でも合成繊維の質量比率は5%〜40%が好ましい。
本発明の紙基材中に含まれる合成繊維はレーヨン系繊維、ポリビニルアルコール系繊維またはビニロン系繊維、ポリオレフィン系繊維、アクリル系繊維、ポリアミド系繊維、ポリウレタン系繊維、ポリ塩化ビニル系繊維からなる群より選ばれる1種又は2種以上で構成することができる。
さらに、本発明では、熱溶融樹脂が、炭化水素系プラスチック、ビニル系プラスチック、エンジニアリングプラスチック、熱可塑性エラストマーから選ばれる1種であり、厚さ3〜40μmの熱溶融樹脂の層を加熱により、厚さ30〜100μmの紙基材上にラミネートさせ、ラミネートした紙基材の引張強度が20〜80N/15mm巾の範囲にあり、かつ伸び率が2%以上であることが望ましい。
また、本発明は、樹脂による含浸および/または塗工処理が施された紙基材を使用することができる。
さらに、本発明は、塗装マスキングの用途若しくはシーリング用途に使用することができる。
また、本発明は、ラミネート加工前の紙基材に、コロナ放電処理を行い、紙基材のコロナ放電処理面側に、熱溶融樹脂を加熱により溶融させた状態で押出し用ダイにより、紙基材上にラミネートさせ、ラミネート加工終了後に、ラミネートした樹脂側面に、再度コロナ放電処理を行なった後、粘着剤層を設け、紙基材面に背面処理剤層を設けるマスキング用紙粘着テープの製造方法である。
さらにまた、本発明は、このような粘着テープを用いて、粘着テープの粘着面の長尺方向片側側縁を養生シート材の側縁に沿って貼着して、全体をロール状に巻回してなるマスカーである。

本発明のマスキングテープは、紙基材の特徴である手触り特性、手切れ性を損ねることなく直線性と柔軟性を併せ持つ性能バランスを発揮することが出来る上、曲面や粗面、凹凸面への追従性が良く、染料を含む塗料を用いても、染料による色移りしない耐溶剤浸透性や耐水浸透性に優れており、このテープを用いたマスカーを提供できる。
本発明においては、厚さ30〜100μmの紙基材を用いるが、厚さ30μm未満では、基材強度が保てず、100μm以上では凹凸面への追従性や手切れ性を損ねる。紙基材の厚さは、好ましくは、45〜85μmである。
また、本発明においては、厚さ3〜40μmの熱溶融樹脂の層を設けるが、厚さ3μm未満では、耐溶剤浸透性や耐水浸透性が悪くなり、40μm以上では、紙基材独特の風味や手切れ性を損ねる。熱溶融樹脂層の厚さは、好ましくは、5〜20μmである。
本発明においては、熱溶融樹脂の層は、熱溶融樹脂を加熱により溶融させた状態で押し出し用ダイにより、紙基材上にラミネートさせて形成させることができる。
ラミネート加工は、ラミネート材料と紙基材との密着性を高めるために、通常、ラミネート加工前の紙基材に、コロナ放電処理を行い、さらに、ラミネート加工後に、ラミネート面に再度コロナ放電処理を行う。
コロナ放電処理を行ったラミネート面は、粘着剤等の密着性が改善される。
ラミネートした紙基材の引張強度は、20〜80N/15mm巾の範囲にあり、かつ伸び率が2%以上であることが望ましい。
本発明では、紙基材の強度を改善するため、合繊繊維が質量比率で1〜60%の割合で混抄された紙基材を使用することができる。
紙基材中に混抄される合成繊維は、市販の合成繊維であり、代表的には、レーヨン系繊維、ポリビニルアルコール系繊維またはビニロン系繊維、ポリオレフィン系繊維、アクリル系繊維、ポリアミド系繊維、ポリウレタン系繊維、ポリ塩化ビニル系繊維などを挙げることができる。
また、本発明において用いる熱溶融樹脂のうち、炭化水素系プラスチックとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリブテン、ポリブタジエン、結晶性ポリブタジエン等を挙げることができる。
また、ビニル系プラスチックとしては、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、エチレン-酢酸ビニル樹脂(EVA)、アクリロニトリル‐スチレン樹脂(AS)、アクリロニトリル‐ブタジエン‐スチレン樹脂(ABS)、アイオノマー、ポリメチルアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリテトラフルオロエチレン、等を挙げることができる。
さらに、エンジニアリングプラスチックとしては、ポリアセタール(ポリオキシメチレン)、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテル、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等を挙げることができる。
また、熱可塑性エラストマーとしては、スチレン‐ブタジエン系エラストマー,ポリオレフィン系エラストマー、ウレタン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリアミド系エラストマー、1,2-ポリブタジエン系のエラストマー等を挙げることができる。
柔軟性、加工性、撥水性、物理的強度、低コスト等の条件を満足するポリオレフィンとくにポリエチレン(PE)、たとえば、強靭で結晶性の高いポリエチレン(HDPE(高密度ポリエチレン))又は低コストで柔軟性が高い、LDPE(低密度ポリエチレン)を用いることが好ましい。
本発明においては、とくに、熱溶融樹脂の層の側に、粘着剤層を設けることが好ましい。何故なら、熱溶融樹脂の層をベースの紙基材と粘着剤で挟み込む構造となり、該熱溶融樹脂の層と紙基材の伸び率や収縮具合の違いによる基材カールを極力抑えることができるからである。
本発明においては、熱溶融樹脂の層をテープ背面となる面に設ける場合、紙基材独特の風味が失われるばかりか、テープ背面と塗料や建築シーリング用プライマー、シーリング材といったテープ背面へ付着が予想される樹脂成分との密着性を従来の紙粘着テープと同様に自由にコントールすることが出来ないばかりか、更に同様に重ね貼り性等も自由にコントロールすることが出来ないからである。
本発明のマスキングテープには、樹脂による含浸および/または塗工処理が施された紙基材を使用することができる。
使用される含浸剤の材料に特に制限はなく、その使用形態にも特に制限はない。使用される材料としては、例えば天然ゴム、アクリルゴム、ブチルゴム、ブタジエンゴム、イソブチレンゴム、スチレン−ブタジエン共重合ゴム、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合ゴム、スチレン−イソプレン共重合ゴム、スチレン−イソプレン−スチレン共重合ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン−イソプレン共重合ゴム、ブタジエン−(メタ)アクリル酸共重合ゴム、ブタジエン−(メタ)アクリル酸エステル共重合ゴム、(メタ)アクリル酸グラフト天然ゴム、(メタ)アクリル酸エステルグラフト天然ゴム、スチレングラフト天然ゴム、アクリロニトリルグラフト天然ゴム、合成イソプレンゴム、エチレン−プロピレン共重合ゴム、エチレン−プロピレン−ジエン共重合ゴム、エチレン−酢酸ビニル共重合ゴム、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合ゴム、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合ゴム、エチレン−アクリロニトリル共重合ゴム、ポリエーテルウレタンゴム、ポリエステルウレタンゴム、シリコーンゴム、液状イソプレンゴム、液状ブタジエン、液状スチレン−ブタジエン共重合ゴム、液状アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム、液状オキシプロピレンゴムなどの合成ゴム(合成エラストマー)や、セラック、ポリビニルアルコ−ル、ポリビニルブチラール、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、(メタ)アクリル酸共重合体、(メタ)アクリル酸エステル共重合体などの樹脂、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリロニトリル、ヒドロキシ(メタ)アクリレート、酢酸ビニル、塩化ビニル、スチレン、N−アルキロール基やN−アルコキシアルキル基を有するモノマーよりなる群から選ばれた少なくとも2種以上の共重合樹脂などのが挙げられる。
また、含浸剤としてはこのほかにも、ハロゲン基、クロルスルホン基、カルボキシル基、水酸基、アミノ基、エポキシ基などの官能基を有するエラストマーも使用される。具体的には、クロロブチルゴム、ブロモブチルゴム、クロロプレンゴム、エピクロルヒドリンゴム、塩素化ポリエチレン、クロルスルホン化ポリエチレン、カルボキシル化アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム、液状クロロプレンゴム、液状カルボキシル化ポリイソプレンゴム、液状カルボキシル化ポリブタジエン、液状ヒドロキシル化ポリイソプレン、液状ヒドロキシル化ポリブタジエンゴム、液状アミノ化ポリブタジエンゴムなどが挙げられる。
これら含浸剤は、ランダム体、ブロック体、グラフト体あるいはそれらの変成体の何れであってもよく、1種のみ用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。また、分子中に水素添加可能な不飽和の二重結合を有するものについては、その水素添加物も使用可能であるとともに、硫黄を含む加硫剤、無機加硫剤、樹脂加硫剤などの種々の加硫剤の他、オキシム類,ニトロソ化合物、ポリアミン、ポリエチレンイミン、有機ペルオキシドなどの架橋剤で架橋させてもよい。また、官能基を有するものについても、該官能基と反応することができる各種架橋剤、例えば、金属化合物、アミノ化合物、エポキシ化合物、イソシアネート化合物などを併用して架橋させてもよい。架橋剤はそれぞれに応じて1種又は2種以上組み合わせて使用され、架橋を行うと主に耐溶剤性などが向上する。
含浸剤の含浸量は、通常、基材質量に対して、乾燥質量で10%〜200%、好ましくは20%〜150%とする。また、含浸剤には充填剤、顔料や紫外線吸収剤、老化防止剤を配合すると、紫外線や熱が遮断され、粘着剤層の劣化が防止されるので好ましい。
含浸剤に使用される充填剤や顔料としては特に限定されないが、例えば炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、硫酸アルミニウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、亜硫酸カルシウム、二硫化モリブデン、けい酸アルミニウム、けい酸カルシウム、珪藻土、珪石粉、タルク、シリカ、ゼオライト、アルミナホワイト、グラファイト、酸化チタン、超微粒子酸化チタン、亜鉛華、黒色酸化鉄、雲母状酸化鉄、鉛白、ホワイトカーボン、モリブデンホワイト、カーボンブラック、リサージ、リトポン、バライト、カドミウム赤、カドミウム水銀赤、ベンガラ、モリブデン赤、鉛丹、黄鉛、カドミウム黄、バリウム黄、ストロンチウム黄、チタン黄、チタンブラック、酸化クロム緑、酸化コバルト、コバルト緑、コバルト・クロム緑、群青、紺青、コバルト青、セルリアン青、マンガン紫、コバルト紫などの無機系のものや、シェラック、不溶性アゾ顔料、溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、フタロシアニンブルー、染色レーキなどの有機系のものなどが挙げられる。なお、これら充填剤や顔料は、通常0.01〜5μm程度の微粒子であるのが望ましい。これらは1種用いてもよいし、また2種以上組み合わせて用いてもよい。充填剤や顔料を配合する場合、その配合量は、粘着剤100質量部に対して、通常0.1〜250質量部の範囲で選択される。
含浸剤に使用される紫外線防止剤としては特に限定されないが、例えばサリチル酸誘導体、ベンゾフェノン系のもの、ベンゾトリアゾール系のもの、シアノアクリレート系紫外線架橋剤などが挙げられる。サリチル酸誘導体としては、例えばサリチル酸フェニル、サリチル酸−P−オクチルフェニル、サリチル酸−P−第三ブチルフェニルなどが挙げられる。ベンゾフェノン系のものとしては、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2'−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2'−ジヒドロキシ−4,4'−ジメトキシベンゾフェノン、2,2'−ジヒドロキシ−4,4'−ジメトキシ−5−スルホベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−2'−カルボキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホベンゾフェノン・トリヒドレート、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクタデシロキシベンゾフェノン、2,2',4,4'−テトラヒドロキシベンゾフェノン、4−ドデシロキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロキシ)プロポキシベンゾフェノン、ビス(2−メトキシ−4−ヒドロキシ−5−ベンゾイルフェニル)メタンなどが挙げられる。ベンゾトリアゾール系のものとしては、2−(2'−ヒドロキシ−5'−メチル−フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−3',5'−ジ−第三ブチル−フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−3'−第三ブチル−5'−メチル−フェニル)−5−クロロベンゾトリアゾ−ル、2−(2'−ヒドロキシ−3',5'−ジ−第三ブチル−フェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−4'−n−オクトキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−5'−n−第三ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−3',5'−ジ−第三アミルフェニル)ベンゾトリアゾ―ル、2−[2'−ヒドロキシ−3'−(3",4",5",6"−テトラヒドロフタルイミドメチル)−5'−メチルフェニル]ベンゾトリアゾール、2,2−メチレンビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール]などが挙げられる。シアノアクリレート系紫外線架橋剤としては、例えば、2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3'−ジフェニルアクリレート、エチル−2−シアノ−3,3'−ジフェニルアクリレートなどが挙げられる。これら紫外線防止剤は1種用いてもよいし、また2種以上組み合わせて用いてもよい。紫外線防止剤を配合する場合、その配合量は、粘着剤100質量部に対して、通常0.1〜5質量部の範囲で選択される。
含浸剤に使用される老化防止剤としては特に限定されないが、例えば、ナフチルアミン系のもの、P−フェニレンジアミン系のもの、アミン混合物、その他アミン系のもの、キノリン系のもの、ヒドロキノン誘導体、モノフェノール系のもの、ビス,トリス,ポリフェノール系のもの、チオビスフェノール系のもの、ヒンダードフェノール系のもの、亜リン酸エステル系のものなどが挙げられる。これら老化防止剤は1種用いてもよいし、また2種以上組み合わせて用いてもよい。老化防止剤を配合する場合、その配合量は、粘着剤100質量部に対して、通常0.05〜5質量部の範囲で選択される。
背面処理剤の材料としては特に制限はなく、その使用形態にも特に制限はない。使用される材料としては、例えば、ブタジエンゴム、ブタジエン−(メタ)アクリル酸共重合ゴム、スチレン−ブタジエン共重合ゴム、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合ゴム、スチレン−イソプレン共重合ゴム、スチレン−イソプレン−スチレン共重合ゴム、エチレン−酢酸ビニル共重合ゴム、エチレン−アクリル酸エステル共重合ゴム、エチレン−アクリロニトリル共重合ゴムなどのエラストマー、セラック、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、(メタ)アクリル酸共重合体、(メタ)アクリル酸エステル共重合体などの樹脂の他、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリロニトリル、ヒドロキシ(メタ)アクリレート、酢酸ビニル、スチレン、N−アルキロール基、N−アルコキシアルキル基を有する重合性単量体よりなる群から選ばれた少なくとも2種以上の共重合樹脂などが挙げられる。
これらの背面処理剤は1種用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。また、成分中に水素添加可能な不飽和の二重結合を有するものについては、その水素添加品も使用可能であるとともに、硫黄を含む加硫剤、無機加硫剤、樹脂加硫剤など種々の加硫剤の他、オキシム類、ニトロソ化合物、ポリアミン、ポリエチレンイミン、有機ペルオキシドなどの架橋剤を併用して架橋させてもよい。 成分中に官能基を有するものについても、該官能基と反応することができる各種架橋剤、例えば、金属化合物、アミノ化合物、エポキシ化合物、イソシアネート化合物などを併用することにより架橋させてもよい。背面処理剤には必要に応じて含浸剤に使用されるような、充填剤、顔料、老化防止剤、紫外線防止剤など、公知の各種添加剤を含有させてもよい。
背面処理剤の塗布量は、乾燥質量で通常0.3〜40g/m、好ましくは1〜20g/mの範囲で選ばれる。
本発明のマスキングテープに適用できる粘着剤は、従来の粘着剤すべて用いることができ、通常は溶剤(水を含む)に溶解、あるいは分散させて用いられるが、その使用形態にも特に制限はない。例えば、粘着剤の種類
としてはゴム系粘着剤やアクリル系粘着剤などがある。
本発明で用いるゴム系粘着剤に使用されるベースエラストマーとしては、特に制限はなく、例えば天然ゴム、ブチルゴム、ブタジエンゴム、イソブチレンゴム、スチレン−ブタジエン共重合ゴム、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合ゴム、スチレン−イソプレン共重合ゴム、スチレン−イソプレン−スチレン共重合ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン−イソプレン共重合ゴム、メタクリル酸メチルグラフト天然ゴム、スチレングラフト天然ゴム、アクリロニトリルグラフト天然ゴム、合成イソプレンゴム、エチレン−プロピレン共重合ゴム、エチレン−プロピレン−ジエン共重合ゴム、エチレン−酢酸ビニル共重合ゴム、エチレン−アクリル酸エステル共重合ゴム、エチレン−アクリトニトリル共重合ゴム、ブタジエン−(メタ)アクリル酸エステル共重合ゴム、ポリエーテルウレタンゴム、ポリエステルウレタンゴム、液状イソプレンゴム、液状ブタジエン、液状スチレン−ブタジエン共重合ゴム、液状アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム、液状オキシプロピレンゴムなどを挙げられる。
本発明で用いるアクリル系粘着剤としては、特に制限はないが、例えば(A)アルキル基の炭素数が4〜12のアクリル酸アルキルエステル及び/又はアルキル基の炭素数が4〜18のメタクリル酸アルキルエステル85〜98.9質量%、(B)アクリロニトリル及び/又はメタクリロニトリル1〜10質量%、(C)α,β−不飽和カルボン酸0.1〜5質量%から成るモノマー混合物か、あるいは該モノマー混合物100質量部に対し40質量部を超えない量のこれら成分と共重合可能なモノマーを配合して成るモノマー混合物を重合して得られるポリマー等を用いることができる。
本発明の粘着テープとくにマスキングテープに使用される粘着剤には、本発明の効果を損なわない範囲で必要に応じて、含浸剤に使用されるような充填剤、顔料、紫外線防止剤、老化防止剤や公知の粘着性付与樹脂、可塑剤など各種添加剤を含有させることができる。
粘着剤に添加される粘着性付与樹脂としては特に限定されないが、例えばテルペン系樹脂、テルペンフェノール系樹脂、フェノール系樹脂、芳香族炭化水素変性テルペン樹脂、ロジン系樹脂、変性ロジン系樹脂、脂肪族合成石油系樹脂、芳香族合成石油系樹脂、脂環族合成石油系樹脂、クマロン−インデン樹脂、キシレン樹脂、スチレン系樹脂、ジシクロペンタジエン樹脂等、可塑剤としては特に限定されないが、例えばプロセスオイル、液状ポリブタジエン、液状ポリイソブチレン、液状ポリイソプレン、液状テルペン系樹脂、液状テルペンフェノール系樹脂、液状ロジン系樹脂、液状石油系樹脂、液状シリコーン系樹脂、液状クマロン−インデン樹脂、液状キシレン樹脂、液状スチレン樹脂、流動パラフィン、塩化パラフィン、パラフィンワックス、エチレンとα−オレフィンのコオリゴマー、ホワイトオイル、ペトロラタム、石油スルホン酸塩、ギルソナイト、石油アスファルト、フタル酸エステル誘導体、イソフタル酸誘導体、テトラヒドロフタル酸誘導体、アジピン酸誘導体、アゼライン酸誘導体、セバシン酸誘導体、ドデカン−2−酸誘導体、マレイン酸誘導体、フマル酸誘導体、トリメリット酸誘導体、クエン酸誘導体、イタコン酸誘導体、オレイン酸誘導体、リシノール酸誘導体、ステアリン酸誘導体、その他脂肪酸誘導体、スルホン酸誘導体、リン酸誘導体、グルタール酸誘導体、その他のモノエステル系可塑剤、グリコール誘導体、グリセリン誘導体、パラフィン誘導体、エポキシ誘導体、重合形可塑剤、動植物油脂系可塑剤などが挙げられる。これら成分の中で、分子中に水素添加可能な不飽和の二重結合を有するものについては、その水素添加品も使用可能であるとともに、官能基を有するものについては該官能基と反応することができる各種架橋剤、例えば、金属化合物、アミノ化合物、エポキシ化合物、イソシアネート化合物などを併用して架橋させてもよい。架橋剤はそれぞれに応じて1種又は2種、粘着付与剤は1種のみ用いて粘着付与剤は1種のみ用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
粘着付与樹脂、可塑剤を配合する場合、その配合量は、ベースポリマー100質量部に対して、通常5〜100質量部の範囲で選択される。
粘着剤の塗工方法としては通常用いられる方法、例えば、グラビアコータ法、ロールコータ法、リバースコータ法、ドクターブレード法、バーコータ法、コンマコータ法、ファウンテンダイコータ法、リップコータ法、ナイフコータ法などが挙げられる。これらのうち好ましいものはグラビアコータ法、コンマコータ法、リップコータ法である。粘着剤が溶剤(水を含む)に溶解、あるいは分散させて用いられる場合、塗工後は熱風または(近)赤外線、高周波などのエネルギーにより加熱して溶媒あるいは分散媒の乾燥を行う。粘着剤の乾燥塗工厚さは、通常5〜250μm、好ましくは10〜100μmである。
また、粘着剤には周知の方法により粘着剤層中に気泡を含有させてもよい。気泡を含有させる方法としては特に制限はなく、公知の方法、例えばアゾ系、スルホニルヒドラジド系、ニトロソ系、無機系などの、それ自身が熱分解や化学反応を起こして気体を発生する発泡剤を含有させる方法、熱発泡性あるいは熱膨張性のマイクロカプセルを含有させる方法などの化学的方法や、乾燥の際、溶媒あるいは分散媒を急激に揮発させることにより生成する気泡をそのまま含有させる方法、塗工前に感圧接着剤配合液を急激に攪拌することにより機械的に泡を形成させる方法などの物理的方法が挙げられる。気泡を含有させることにより柔軟性が向上するとともに、表層が粗面となることから、低接着でありながら十分なタックを有する、いわゆる接着性と再剥離性のバランスのとれた粘着テープとなる。
本発明のマスキングテープは、ロール状に巻回した巻回物の剥離あるいは展開をスムーズにする目的で、支持体背面に直接または背面処理剤の層を介して、剥離剤層を設けてもよい。剥離剤としては例えば、以下に示すものが挙げられる。
1)アルキルペンダント系剥離剤
(a)ステアリルアクリレートとアクリル酸、アクリロニトリルまたは酢酸ビニルの共重合物
(b)ステアリルアクリルアミドとアクリル酸またはアクリロニトリルの共重合物
(c)ステアリルビニルエーテルとアクリル酸、無水マレイン酸またはアクリロニトリルの共重合物
(d)セルロースまたはポリビニルアルコールと塩化ステアロイルとの反応生成物
(e)ポリビニルアルコール、部分アセタール化ポリビニルアルコール、セルロース誘導体、ポリエステルなどの活性水素をもつ共重合体をステアリルイソシアネートなどの脂肪族イソシアネートで変性したもの
2)縮合ワックス系剥離剤
(a)ベヘニルアミノプロピルアミンまたはα−モノステアレートとジカルボン酸またはポリイソシアネート化合物との反応性成物であるポリアミド、ポリエステル、ポリウレタン
(b)長鎖アルキルワーナー錯塩
(c)シェラックワックス
3)ポリエチレンイミン誘導体
(a)ポリ(N−ステアロイルエチレンイミン)
(b)ポリエチレンイミンと脂肪族イソシアネート、例えば、C1837NCOとの反応生成物であるアルキル尿素誘導体
これらの剥離剤は1種用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。また、成分中に官能基を有するものについては、該官能基と反応することができる各種架橋剤、例えば、金属化合物、アミノ化合物、エポキシ化合物、イソシアネート化合物などを併用することにより架橋させてもよい。
剥離剤の塗布量は、通常0.01〜10g/m、好ましくは0.1〜1g/mの範囲で選択される。
本発明のマスキングテープは通常、ロール状あるいは円筒状の巻回物である支持体を巻戻しながら供給し、その片面に上記粘着剤を常法で塗被し、粘着剤層を内側に巻き込むように適当な芯材を中にして巻回することによって得られる巻回物の形状で提供されるが、ロール状ないしシート状の剥離紙を台紙として用いることによって、例えば、予め1辺を100mm〜1,000mm程度の適宜長さに設定したマスキングシート、あるいは文字や図形を描くためのカッティングシートの形状で提供してもよい。
マスカーに係る塗装用養生材では、マスキングテープを用いて、マスキングテープの粘着面の長尺方向片側縁を養生シート材の側縁に沿って貼着して、全体をロール状に巻回したものとする。この塗装用養生材の概略を図1に示す。
通常、養生用あるいは塗装用粘着テープは、被塗装面の保護の為、紙、フィルムなどのシート状養生材を組み合わせて使用されるが、使用現場にて養生材をマスキングテープで貼り付けていく方法では作業効率が悪くなる。したがって、予めマスキングテープ1の粘着面の長尺片側側縁を養生シート材2の側縁に沿って貼着し、全体をロール上に巻回しておけば、被塗装養生面に沿って展開するだけで良いので、作業効率が格段に高まる。
なお、養生シート材2を折り込んでおき、ロール状に巻回した養生材の長さを短縮することにしてもよい。例えば、養生シート材2としてポリエチレンフィルムを用い、マスキングテープ1と平行に前記養生シート材2を2つないし4つに折り畳んだまま全体をロール状に巻回しておけば、養生材の長さが格段に短くなり、包装・運搬などの取扱いに便利である。また、マスキングテープ1を巻回した部分と養生シート材2を巻回した部分の巻径がほぼ等しくなるので、商品として取扱い性が一層向上する利点も得られる。
次に実施例によって本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によって何ら限定されるものではない。
[実施例1]
(紙基材の作成)
平均長さ5mm、平均太さ7μmの二軸延伸したビニロン繊維を5質量%混入したパルプを、湿式抄紙法にて抄紙し、加熱処理することにより乾燥質量が25g/m、厚み60μmの紙基材を得た。
(ラミネートした紙基材の作成)
熱溶融樹脂として低密度ポリエチレン(LDPE)を用い、加熱により溶融させた状態で押し出し用ダイを用いて、作成した上記の厚み60μmの紙基材上に、厚さ15μmの低密度ポリエチレン(LDPE)をラミネートさせた。ラミネートした低密度ポリエチレン(LDPE)の表面を、コロナ放電処理した。
ラミネートした紙基材は、引張強度が45N/15mm巾であり、かつ伸び率が4.0%であった。
(粘着剤の調整の一例)
攪拌装置、還流冷却管、温度計及び滴下ロートを備えた反応器に水160gとエレミノールJS−2(商品名、三洋化成工業社製反応性乳化剤)1.25gとを仕込み、60℃に昇温した。
次いで、攪拌しながら、過硫酸アンモニウムの10%水溶液12gを加えた後、アクリル酸10%、アクリル酸2−エチルヘキシル465g、アクリロニトリル25g、エレミノールJS−2(商品名、三洋化成工業社製反応性乳化剤)11.25g及び水215gからなるモノマーエマルジョンを滴下ロートから4時間かけて滴下し、乳化重合させた。この間、重合温度は60℃に保ち、滴下終了後65℃〜75℃で熟成反応を3.5時間行った。反応後、反応液を30℃に放冷し、25%アンモニア水5.5gと、フォアマスターAP(商品名、サンノプコ社製消泡剤)0.18gとを添加し、不揮発分54.5質量%、粘度3500mPa・s、pH7.5の水性エマルション粘着剤を得た。
(基材への塗布)
この水性エマルション粘着剤を乾燥後の塗膜の厚さが20μmになるように、前記のラミネートした紙基材のラミネート樹脂(熱溶融樹脂)側に塗布し、乾燥した。
(背面処理及び剥離剤の塗布)
粘着剤層とは反対の面に、背面処理剤としてシェラック溶液を乾燥後の質量が5g/mになるように塗布し、更にそのシェラック上にアルキルペンダント系剥離剤溶液を乾燥後の重量が0.1g/mになるように塗布し、乾燥した。
(試験片の作成)
得られたマスキングテープを、15mm×150mmの矩形状に切断して、試験片を作製した。
[実施例2〜5]
表1に示す基材を使用しなかった以外は実施例1と同様にして試験片を作成した。
[比較例1]
熱溶融樹脂の厚さ以外は、実施例1と同様にして試験片を作製した。
[比較例2]
熱溶融樹脂によるラミネートをしない紙基材のみ(熱溶融樹脂によるラミネートをしない)を用いた以外は、実施例1と同様にして試験片を作製した。
[比較例3]
基材として、ポリエステル樹脂フィルムを用いた以外は、実施例1と同様にして試験片を作製した。







Figure 2009040921
試験片を手切れ性、耐溶剤浸透性、粗面追従性、染料の色移り性の4項目に亘ってテストした。
(1)手切れ性:試験片の基材流れ方向と交差する方向に手で裂いた時の裂き易さを測定者が判断し、次の基準で判定した。
◎:非常に良い
○:良い
△:どちらとも言えない
×:悪い
(2)耐溶剤浸透性:試験片を予めアクリルラッカー系塗料が均一に塗布され十分乾燥された塗装板に貼り付け、背面剤及び剥離剤処理した面に、トルエンを塗布し、20分後に試験片を剥がした際のトルエンの浸透による塗装面への影響を測定者が判断し、次の基準で判定した。
○:試験片の貼り跡は見られず
△:試験片の貼り跡が僅かに見られる
×:試験片の貼り跡がはっきりと見られる
(3)粗面追従性:被着体にはリシン塗装面を使用し、温度23℃、湿度65%条件下で被着体に完全に追従させるように貼り付けた時の貼り付け易さ(追従し易さ)を測定者が判断し、次の基準で判定した。
◎:非常に良い
〇:良い
△:どちらとも言えない
×:悪い
(4)染料の色移り性:試験片を桐の木片面に貼り付け、背面剤及び剥離剤処理した面に、「食紅」の10質量%水溶液を塗布し、60分後に試験片を剥がした時の色移りの状態を測定者が判断し、次の基準で判定した。
〇:剥がした面に全く色が残らない。
△:剥がした面にほとんど色が残らない。
×:剥がした面に色が残る。
マスカーの概略図である。
符号の説明
1 マスキングテープ
2 養生シート材

Claims (9)

  1. 厚さ30〜100μmの紙基材の片面もしくは両面に、厚さ3〜40μmの熱溶融樹脂の層を設けた基材、その何れか一方の面に粘着剤の層、他方の面に背面処理剤の層を設けたことを特徴とするマスキング用紙粘着テープ。
  2. 熱溶融樹脂の層が、紙基材の片面に施され、熱溶融樹脂の層側に粘着剤の層、他方の面に背面処理剤の層を設けたことを特徴とするマスキング用紙粘着テープ。
  3. 合繊繊維が質量比率で1〜60%の割合で混抄された紙基材を使用したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載したマスキング用紙粘着テープ
  4. 紙基材中に含まれる合成繊維がレーヨン系繊維、ポリビニルアルコール系繊維またはビニロン系繊維、ポリエステル系繊維、ポリオレフィン系繊維、アクリル系繊維、ポリアミド系繊維、ポリウレタン系繊維、ポリ塩化ビニル系繊維からなる群より選ばれる1種又は2種以上で構成されたことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかひとつに記載したマスキング用紙粘着テープ。
  5. 熱溶融樹脂が、炭化水素系プラスチック、ビニル系プラスチック、エンジニアリングプラスチック、熱可塑性エラストマーから選ばれる1種であり、厚さ3〜40μmの熱溶融樹脂の層を加熱により、厚さ30〜100μmの紙基材上にラミネートさせ、ラミネートした紙基材の引張強度が20〜80N/15mm巾の範囲にあり、かつ伸び率が2%以上であることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかひとつに記載したマスキング用紙粘着テープ。
  6. 樹脂による含浸および/または塗工処理が施された紙基材を使用したことを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかひとつに記載したマスキング用紙粘着テープ。
  7. 塗装マスキングの用途若しくはシーリング用途に使用されることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれかひとつに記載したマスキング用紙粘着テープ。
  8. ラミネート加工前の紙基材に、コロナ放電処理を行い、紙基材のコロナ放電処理面側に、熱溶融樹脂を加熱により溶融させた状態で押出し用ダイにより、紙基材上にラミネートさせ、ラミネート加工終了後に、ラミネートした樹脂側面に、再度コロナ放電処理を行なった後、粘着剤層を設け、紙基材面に背面処理剤層を設けるマスキング用紙粘着テープの製造方法。
  9. 請求項1ないし請求項7のいずれかひとつに記載した粘着テープを用いて、粘着テープの粘着面の長尺方向片側側縁を養生シート材の側縁に沿って貼着して、全体をロール状に巻回してなるマスカー。

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