JP2009040241A - 安全タイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】安全タイヤ内部における温度の均一化、すなわち温度差の是正を図る。
【解決手段】この安全タイヤは、両ビード部3、23間に延び、タイヤ1をリム8に装着し所定の内圧を充填した正常内圧状態では、これらタイヤ1とリム8との間に画定される空間をタイヤ径方向内側及び外側の2室に分画し、外側室9の内圧が低下した内圧低下状態では、タイヤ内面まで膨張する環状の隔膜7を具え、隔膜7は、内側室9と外側室10とを連通する少なくとも1つの連通部11と、隔膜7の内面側9及び外面側10の少なくとも一方の表面上に形成された拡大伝熱部13と、を有する。
【選択図】図1

Description

この発明は、パンク等によってタイヤ内圧が急激に低下したランフラット状態においても安全な停止が可能で、ある程度の距離の走行が可能である安全タイヤに関し、特にかかるタイヤの使用時における内部温度の均一化を図る。
安全タイヤとしては、空気のう、発泡体、弾性体、中子等にタイヤ負荷を肩代わり支持させるタイヤや、シーラント剤を塗布又は充填してタイヤに生じた孔等の損傷部を塞いで内圧低下を防止したタイヤ等が知られている。しかし、これら従来の安全タイヤは、構造が複雑なため、不良率が高くなったり、製造効率が低下したりする場合が多かった。また、空気のうに空気を充填するためのバルブや、中子を取り付けるための構造を具えた専用のリムを準備しなければならない場合もあった。
比較的単純な構造の安全タイヤとして、例えば特許文献1には、両ビード部間に配設した膨張可能な環状の隔膜により、タイヤの内部空間を、リムに隣接する内側室とタイヤのトレッド部内面に隣接する外側室の2室に分画したタイヤが記載されている。かかるタイヤでは、内側室及び外側室に空気を充填した状態で通常の走行を行い、パンク等により外側室の空気が抜け、内圧が低下した場合には、内側室内の内圧が荷重を支持することで、ランフラット走行を可能としている。
特公昭37−1754号公報
しかし、特許文献1に記載された安全タイヤは、外側室に空気を充填するためのバルブをタイヤのサイドウォール部に設ける必要があり、これはタイヤの製造工程を複雑にする上、タイヤの重量が増加し、ユニフォミティ等のタイヤの性能を損なうという問題があった。
従来技術が抱えるこのような問題点を解決するため、本願出願人は、特願2007−25527号において、タイヤをリムに装着した際にこれらタイヤとリムとの間に画定される空間をタイヤ径方向内側及び外側の2室に分画する、膨張可能な隔膜を配設し、これら内側室と外側室を、隔膜に設けられた通気量を規制する手段を介して連通した安全タイヤを提案した。さらに、本願出願人は、特願2007−137521において、隔膜をビード部に直接固定して、内側室と外側室に分画した安全タイヤを提案した。また、本願出願人は、特願2007−137597号において、タイヤをリムに装着した際に、リムと接触し、タイヤとリムとの間に画定される空間を2つの空間に分画する、膨張可能な中空円環状の隔膜(空気のう)を配設し、これら2つの空間を、隔膜に設けられた通気量を規制する連通部を介して連通させた安全タイヤを提案した。
空気のうや隔膜等を配設しない通常の空気入りタイヤは、規定空気圧で空気を充填した状態で走行する通常走行時には、路面との摩擦、負荷による繰り返し弾性変形、タイヤの転がり抵抗及びゴム物性等に起因してタイヤ、特にトレッド部が最も多く発熱するが、発生した熱はタイヤ内の空気の流動(対流)によりサイドウォール部、ビード部及びリムにも伝達され、これらの部位から放熱されることによって発熱したトレッド部が冷却される結果、タイヤ内の空気の温度分布を均一にすることができる。
しかしながら、上記のようなタイヤ内部に空気のうや隔膜等を収容したタイヤにおいては、かかる空気のう又は隔膜によりタイヤ内部の空気の流動及び熱伝達が阻害されるため、特に冷却効果の高いリムに放熱することができない。
この結果、発熱したトレッド部の温度を低下させることができず、十分なタイヤ耐久性が得られない上、タイヤ内部の空気の温度がトレッド側とリム側とで大きく異なるという温度分布の不均一化も生じ、これはタイヤ故障を事前に検知する等の目的でタイヤ内部の温度を測定するためにタイヤ内部に装着する温度センサーに大きな誤差を生じさせることになるため好ましくない。
また、ひとたびパンク等のタイヤ破損が生じた場合に、かかる破損に起因してタイヤの変形が増大することからトレッド部等で発熱が増大する。この結果、タイヤと隔膜の間の外側室の温度が上昇し、破損部から空気が徐々に漏出していっても、それと同時に外側室内の内圧が上昇することから、実測値としての内圧の変化が小さく、これはタイヤ故障を早期に検知する等の目的でタイヤ内部の圧力を測定するためにタイヤ内部に装着する圧力センサに大きな誤差を生じさせることにもなるため好ましくない。
したがって、この発明は、これらの問題点を解決することを課題とするものであり、その目的は、安全タイヤの使用時における内部温度の均一化、すなわち温度差の是正を図ることにある。
前記の目的を達成するため、第1の発明は、一対のビード部、該ビード部からタイヤ径方向外側に延びる一対のサイドウォール部、及び両サイドウォール部間にまたがって延びるトレッド部を具える安全タイヤにおいて、前記安全タイヤは、前記両ビード部間に延び、タイヤをリムに装着し所定の内圧を充填した正常内圧状態では、これらタイヤとリムとの間に画定される空間をタイヤ径方向内側及び外側の2室に分画し、外側室の内圧が低下した内圧低下状態では、タイヤ内面まで膨張する環状の隔膜を具え、前記隔膜は、前記内側室と前記外側室とを連通する少なくとも1つの連通部と、前記隔膜の内面側及び外面側の少なくとも一方の表面上に形成された拡大伝熱部と、を有することを特徴とする安全タイヤである。かかる構成を採用することにより、タイヤがパンクした場合にも、外側室内の空気が抜けるのみで、内側室内の空気が膨張して荷重を支持するので、ランフラット走行が可能となる。また、連通部を介して内側室から外側室に空気を供給することができるので、従来のリムに装着することが可能である。さらに、隔膜の表面上に拡大伝熱部を設けたことにより、内側室と外側室の間で効果的な熱交換が行われる。
前記の目的を達成するため、第2の発明は、一対のビード部、該ビード部からタイヤ径方向外側に延びる一対のサイドウォール部、及び両サイドウォール部間にまたがって延びるトレッド部を具える空気入りタイヤと、該タイヤに収容され、タイヤをリムに装着し所定の内圧を充填した正常内圧状態では、リムと接触し、これらタイヤとリムとの間に画定される空間の一部をさらに画定し、空気入りタイヤの内圧が低下した内圧低下状態では、タイヤ内面まで膨張する中空円環状をなす隔膜と、の組み合わせを有する安全タイヤにおいて、前記隔膜は、該隔膜の内面側及び外面側の少なくとも一方の表面上に形成された拡大伝熱部を有することを特徴とする安全タイヤである。かかる構成を採用することにより、タイヤがパンクした場合にも、隔膜の外面側の空気が抜けるのみで、隔膜の内面側内の空気が膨張して荷重を支持するので、ランフラット走行が可能となる。また、隔膜は、空気入りタイヤと別体であるので従来の空気入りタイヤを用いることが可能である。さらに、隔膜の表面上に拡大伝熱部を設けたことにより、隔膜の内面側の空気と外面側の空気の間で効果的な熱交換が行われる。
上記第1及び2発明でいう「拡大伝熱部」とは、隔膜の表面積(伝熱面積)を拡大し得るものであれば如何なる形状のものでも良く、例えば、突起(いわゆる、フィン)や凹凸等でも良い。
なお、第1及び2発明において、前記拡大伝熱部は、前記隔膜の、少なくともクラウン部の表面上に形成することが好ましい。なお、ここでいう隔膜の「クラウン部」とは、隔膜が膨張した際に、タイヤのトレッド部の内面に対応する領域を意味し、「少なくともクラウン部の表面上」には、クラウン部の全体の表面上のみらならず、その一部の表面上をも含まれる。
また、前記拡大伝熱部は、前記隔膜の内面側及び外面側の両方の表面上に形成されることが好ましい。
さらに、前記拡大伝熱部は、板状であり、前記隔膜の表面上に放射状に立設され、かつタイヤ周方向に対して傾斜して延びることが好ましく、タイヤ幅方向に延びることがより好ましい。なお、ここでいう「板状」には、タイヤ径方向に直線状に延びる平板形状の他、湾曲状、波状及びフック状等に延びる他の形状も含み、また、タイヤ周方向に対して傾斜して、又はタイヤ幅方向に直線状に延びる場合の他、曲線状、波状及びジグザグ状に延びる場合も含む。
さらに、前記板状の拡大伝熱部の厚さは、0.05mmから3mmまでの範囲内にあることが好ましく、0.2mmから1mmまでの範囲内にあることがより好ましい。
さらに、前記板状の拡大伝熱部の高さは、4mmから30mmまでの範囲内にあることが好ましい。なお、ここでいう「拡大伝熱部の高さ」とは、拡大伝熱部が形成された隔膜の表面から当該拡大伝熱部の端部までの間であって最もタイヤ径方向外側又は内側に位置する点と、この点から当該隔膜の表面に向けて垂線を引いたときに隔膜の表面と交わる点との間の距離を意味する。
加えて、前記板状の拡大伝熱部とそれに隣接する他の板状の拡大伝熱部とのタイヤ周方向の距離は、前記板状の拡大伝熱部の高さよりも大きいことが好ましい。
この発明によれば、使用時における内部温度の均一化を図った安全タイヤを提供することが可能となる。
以下、図面を参照しつつ、第1及び2発明の実施の形態を説明する。図1(a)は、第1発明に従う代表的な安全タイヤ(以下、「タイヤ」という。)をリムに組み付け、所定の空気圧を充填した状態で示す幅方向断面図であり、図1(b)は、図1(a)に示すタイヤにおいて内圧が低下した状態を示した幅方向断面図であり、図2(a)は、慣例の空気入りタイヤと、後述する隔膜との組み合わせを有する、第2発明に従う代表的な安全タイヤ(以下、「タイヤ」という。)をリムに組み付け、所定の空気圧を充填した状態で示す幅方向断面図であり、図2(b)は、図2(a)に示すタイヤにおいて内圧が低下した状態を示した幅方向断面図であり、図3(a)は、第1発明に従うタイヤから後述する隔膜を取り出し、それを赤道面に沿って輪切りにしたときの一方を示す部分断面斜視図であり、図3(b)は、図3(a)の隔膜の赤道面に沿う部分断面図であり、図4(a)は、第1発明に従う他のタイヤから後述する隔膜を取り出し、それを赤道面に沿って輪切りにしたときの一方を示す部分断面斜視図であり、図4(b)は、図4(a)の隔膜の赤道面に沿う部分断面図であり、図5(a)は、第2発明に従うタイヤから後述する隔膜を取り出し、それを赤道面に沿って輪切りにしたときの一方を示す部分断面斜視図であり、図5(b)は、図5(a)の隔膜の赤道面に沿う部分断面図であり、図6(a)は、第2発明に従う他のタイヤから後述する隔膜を取り出し、それを赤道面に沿って輪切りにしたときの一方を示す部分断面斜視図であり、図6(b)は、図6(a)の隔膜の赤道面に沿う部分断面図である。
図1(a)に示す実施例のタイヤ1は、ビードコア2を埋設した一対のビード部3と、このビード部3からタイヤ径方向外側に延びる一対のサイドウォール部4と、さらにその外側に延びる一対のショルダー部5と、両ショルダー部5の間にまたがって延びるトレッド部6を有する。さらに、図示は省略したが、このタイヤは、慣例に従い、カーカス、ベルト層等の他のタイヤ構成部材も有する。
また、タイヤ1の内部には、一対のビード部3の間に延びる膨張(拡径変形)可能な環状の隔膜7がタイヤの全周にわたって配設されている。この隔膜7は、タイヤ1をリム8に装着した際に、タイヤ1とリム8との間に画定される空間を、タイヤ径方向内側に位置しリム8に隣接する内側室9と、タイヤ径方向外側に位置しタイヤ1の内面に隣接する外側室10との2室に分画している。さらに隔膜7には、内側室9と外側室10を、流速を制限しつつ連通する連通部11が設けられている。
このタイヤ1をリム8に装着してタイヤ組立体を形成する。そして、リム8に設けられた空気充填用バルブ12を介して内側室9に空気を供給すると、供給された空気の一部が連通部11を介して外側室10に供給される。そして、内側室9の内圧が所定の値に到達した時点で空気の供給を停止すると連通部11により差圧が調整されている。一方、釘踏み等の外的要因でトレッド部6又はサイドウォール部4が損傷し、外側室10に充填されていた空気が急激に抜けランフラット状態になると、内側室9と外側室10との内圧差が生じる結果、図1(b)に示すように、隔膜7が膨張して最終的にはタイヤの内面に達し、荷重支持をタイヤから肩代わりする。
図2(a)に示すタイヤ20は、タイヤ本体21と、その内部に配設された中空円環状をなすの隔膜27とを組み合わせて構成される。ここでタイヤ本体21は、一般的な空気入りタイヤと同様の構造を有するものであり、ビードコア22を埋設した一対のビード部23と、このビード部23からタイヤ径方向外側に延びる一対のサイドウォール部24と、さらにその外側に延びる一対のショルダー部25と、両ショルダー部25の間に、またがって延びるトレッド部26を有する。さらに、図示は省略したが、慣例に従い、カーカス、ベルト層等の他のタイヤ構成部材も有する。
このタイヤ20をリムに装着してタイヤ組立体を形成する。そして、空気充填用バルブ32を介して所定の空気圧を適用すると、図2(a)に示すように、タイヤ本体21内には外側室30が、隔膜27内には内側室29がそれぞれ形成される。この空気充填状態では、隔膜27はリム28と部分的に接触し固定される。ここで、隔膜27に囲繞された内側室29への空気圧の適用には、図示例のように、隔膜27に連通部31を設けて、それを介してタイヤ本体21内であって隔膜27の外側にある外側室30から空気圧を適用しても良く、それに代えて、図示は省略したが、空気充填用バルブ32の他に、内側室29に直接空気圧を適用するための空気充填用バルブを別途設けても良い。一方、釘踏み等の外的要因でトレッド部26又はサイドウォール部25が損傷し、外側室30に充填されていた空気が急激に抜けランフラット状態になると、内側室29と外側室30との内圧差が生じる結果、図2(b)に示すように、隔膜27が膨張して最終的にはタイヤ本体21の内面に達し、荷重支持をタイヤ20から肩代わりする。
そして第1及び2発明の構成上の主な特徴は、図1〜6に示すように、隔膜7、27の内面側及び外面側の少なくとも一方の表面上に、隔膜7、27の表面積を拡大する拡大伝熱部13、33を形成することである。
前述の通り、タイヤが負荷転動する際には、路面との摩擦、負荷による繰り返し弾性変形、タイヤの転がり抵抗及びゴム物性等に起因してタイヤが発熱するが、通常、発生した熱はタイヤ内部の空気の流動性及び熱伝導性により比較的高温のタイヤ本体から比較的低温のリムへと熱が移動し、タイヤ本体は冷却される。しかし、タイヤ内部に隔膜を有する型の安全タイヤにおいては、隔膜の内側の空間と外側の空間とは、隔膜によって空気の流動及び熱交換が阻害され、タイヤ本体からリムへの熱の移動が効果的に行われない。この結果、トレッド部の温度は上昇を続け、ついには熱によってトレッド部が劣化して、タイヤ故障が早期に発生する場合があった。
第1発明のタイヤによれば、単一の空気充填用バルブ12で内側室9及び外側室10の双方に空気を供給することができるので、従来のリムをそのまま使用可能であり、また、一般的な構造の空気入りタイヤに、構造が単純で軽量な隔膜7を追加しただけで安全タイヤを構成することができるので、金属性の中子をタイヤ内に配置したり、タイヤの内部空間にシーラント剤を充填したりしていた従来の安全タイヤに比べて大幅な軽量化が図り得る。加えて、隔膜7の表面上に拡大伝熱部13を設けたことにより、隔膜7の表面積、すなわち伝熱面積が拡大し、内側室9と外側室10との間の熱交換が効果的に行われる。すなわち、使用時にタイヤ1に発生した熱エネルギは、先ずタイヤ内面から外側室10の空気に供給され、次いでその熱エネルギは、隔膜7及び拡大伝熱部13の熱伝導性により、リム8によって冷やされ比較的低温な内側室9に供給され、そしてリム8を介して外気に放出される。この結果、タイヤ1に発生した熱エネルギがタイヤ内部、特に外側室10に蓄積することがなく、トレッド部6の温度上昇は抑制される。
第2発明のタイヤによれば、隔膜27は、タイヤ本体21と別体であるので従来の空気入りタイヤをそのまま用いることが可能である点で有利である。さらに、隔膜27に連通部31を設けた場合には、単一の空気充填用バルブ12で内側室29及び外側室30の双方に空気を供給することができるので、従来のリムをそのまま使用可能である。加えて、隔膜27の表面上に拡大伝熱部13を設けたことにより、隔膜27の表面積、すなわち伝熱面積が拡大し、内側室29と外側室30との間の熱交換が効果的に行われる。すなわち、使用時にタイヤ本体21に発生した熱エネルギは、先ずタイヤ内面から外側室30の空気に供給され、次いでその熱エネルギは、隔膜27及び拡大伝熱部33の熱伝導性により、リム28によって冷やされ比較的低温な内側室29に供給され、そしてリム28を介して外気に放出される。この結果、タイヤ本体21に発生した熱エネルギがタイヤ内部、特に外側室30に蓄積することがなく、トレッド部26の温度上昇は抑制される。
ここで、第1及び2発明に従うタイヤに適用可能であり、より有利な効果をもたらす種々の拡大伝熱部について説明する。なお、説明の便宜上、隔膜7、27のクラウン部7a、27aを含む一部を図示し、それ以外の部分は、図3〜6で示した隔膜7、27と同様であるため図示を省略して説明する。また、以下に示す何れの隔膜7、27は、第1及び2発明のどちらのタイヤにも適用可能であり、どちらのタイヤに対してもその作用及び効果は同じである。
拡大伝熱部13、33は、隔膜7、27の表面上の何れの場所に設けることができるが、ユニフォミティの観点からみて、隔膜7、27のクラウン部7a、27aに設けることが好ましい。また、タイヤで発生する熱量が小さい場合は、図3〜6に示すように、拡大伝熱部13、33を、隔膜7、27のクラウン部7a、27aの一部に形成することが好ましい。これによれば、隔膜7、27の伝熱面積を拡大させ、内側室9、29と外側室10、30との間で効果的な熱交換を行い得るとともに、拡大伝熱部13、33の形成に伴う隔膜7、27の重量増加を抑制することができるので、隔膜7、27の熱クリープ特性の観点から有利である。
タイヤで発生する熱量が大きい場合は、図7(a)、(b)に示すように、拡大伝熱部13、33を、隔膜7、27の内面側の表面上であってクラウン部7a、27aの全体に亘って、又は、図8(a)、(b)に示すように、拡大伝熱部13、33を、隔膜の外面側の表面上であってクラウン部7a、27aの全体に亘って形成することが好ましい。これによれば、図3及び4にそれぞれ示した隔膜7、27に比べて伝熱面積が大きいため、より効果的な熱交換が行われる。
タイヤで発生する熱量がさらに大きい場合は、図9(a)、(b)に示すように、拡大伝熱部13、33を、隔膜7、27の内面側及び外面側の両方の表面上であって、隔膜7、27のクラウン部7a、27aの一部、又は、図10(a)、(b)に示すように、隔膜7、27の内面側及び外面側の両方の表面上であってクラウン部7a、27aの全体に亘って形成することが好ましい。これによれば、図3〜6、又は図7及び8にそれぞれ示した隔膜に比べて伝熱面積が大きいため、より効果的な熱交換が行われる。
さらに、隔膜7、27の表面上に形成された拡大伝熱部13、33は、図3〜10にそれぞれ示したような板状の形状を有し、隔膜7、27の表面上に放射状に立設され、かつタイヤ周方向に対して傾斜して延びることが好ましい。これによれば、隔膜7、27がタイヤの回転に伴って回転することにより、板状の拡大伝熱部13、33がファンとしての機能を発揮し、周囲の空気を流動(対流)する。この結果、隔膜7、27の内面側の空気と外面側の空気との熱交換がより一層効率的に行われる。さらに、板状の拡大伝熱部13、33は、図3〜9に示すように、タイヤ幅方向に延びることがより好ましい。板状の拡大伝熱部13、33の有するファンとしての機能を最大限発揮させることが可能となり、より一層効率的な熱交換を得ることができるからである。
また、図3〜10に示す拡大伝熱部13、33の厚さtは、0.05mmから3mmまでの範囲内にあることが好ましい。板状の拡大伝熱部13、33の厚さが0.05mm未満であると破れて破損したり、熱交換機能を十分に発揮できなかったりするおそれがあり、3mmを超えると遠心力の増大によりクリープ変形のおそれがあるからである。また、拡大伝熱部13、33の厚さtは、熱交換機能を十分に発揮させる観点からみて、0.2mmから1mmまでの範囲内にあることがより好ましい。
さらに、図3〜10に示す板状の拡大伝熱部13、33の高さhは、4mmから30mmまでの範囲内にあることが好ましい。拡大伝熱部13、33の高さhが、4mm未満であると、熱交換機能を十分に発揮できないおそれがあり、30mmを超えると、走行時の隔膜7、27の回転により拡大伝熱部13、33の根本に加わるせん断応力が増大することから走行中に拡大伝熱部13、33が隔膜7、27から脱落するおそれがあるからである。
加えて、図3〜10に示すように、拡大伝熱部13、33とそれに隣接する他の拡大伝熱部13、33とのタイヤ周方向の距離lは、拡大伝熱部13、33の高さhよりも大きいことが好ましい。走行中に拡大伝熱部13、33が慣性力等により傾いても隣接する他の拡大伝熱部13、33と互いに接触するのを防止することができ、拡大伝熱部13、33の耐久性を向上させることができるからである。
なお、拡大伝熱部としては、図11〜16に示すように、湾曲を有する板状であり、タイヤ周方向に対して傾斜して延びるものを用いることもでき、さらにタイヤ周方向に前傾又は後傾させることもできる。このように、拡大伝熱部を、転動時のタイヤ内の空気の流れに対して反対方向に傾けることにより、周囲の空気をより乱すことができ、熱伝達効率を向上させることができる。
ここで、この発明に適用可能な隔膜7は、例えばゴム、ゴムと不織布との複合体、TPO(オレフィン系熱可塑性エラストマー)等のTPE(熱可塑性エラストマー)等の空気不透過性かつ伸張性の材料で構成することができ、特に外側室10、30の内圧が低下した際の隔膜7、27の伸張(破断伸び)や隔膜7、27の軽量化、通常走行時の隔膜7、27の形状維持、さらには遠心力によるクリープの抑制を考慮するとTPEを用いることが好ましい。また、隔膜7、27は、その厚さが0.3mm〜5mmの範囲内にあることが好ましい。なぜなら、隔膜7、27の厚さが0.3mm未満の場合には、隔膜の強度が不十分となる結果、隔膜7、27が拡張する際にその拡張に追随しきれず破れたり、タイヤ内面と接触した際に異物と干渉して破損したりするおそれがあるからであり、一方で、隔膜7、27の厚さが5mmを超える場合には、タイヤの質量が増加する結果、遠心力によるクリープが発生したり、燃費が低下したりして、タイヤ性能を損なうおそれがあるからである。
また、この発明に適用可能な拡大伝熱部13、33は、隔膜7、27と同様に熱可塑性エラストマー材料で構成するができ、それに代えて、熱伝導性に優れる金属材料で構成することもできる。拡大伝熱部13、33を、隔膜7、27と同一の材料で構成する場合は、隔膜7、27を例えば金型等で成型するときに、隔膜7、27の表面上に同時に成型することができる。また、拡大伝熱部13、33は、熱溶着や接着剤等を用いて隔膜の表面上に後付けすることもできる。
上述した実施例では、隔膜7、27を構成する材料にこれを貫通する小孔を開けることで連通部11、31を構成している。これによれば、付加的な部材を必要としないことから、構造が簡単で一層の軽量化が図れる上、小孔を設けた部分と設けていない部分の質量の差が少なく、タイヤのユニフォミティを損なうことがない。さらに、内側室9、29と外側室10、30の間の円滑な空気の流通を妨げることはないが、圧力損失に起因した差圧を内側室9、29と外側室10、30の間に生じさせることができる。そして、この差圧は、小孔の直径を適宜に選択することによって調節することができる。小孔の直径としては0.5〜5mmの範囲とすることが好ましい。これは、直径が0.5mm未満の場合には、内圧充填時に内側室9、29の圧力が上がりすぎて隔膜7、27が拡張してしまうおそれがあるからであり、5mmを超える場合には、パンク等により外側室10、30の内圧が低下した際に、外側室10、30内の空気とともに内側室9、29の空気もタイヤ外に流失してしまい、ランフラット機能を確保できないおそれがあるからである。
または、図示を省略するが、隔膜7、27を構成する材料にこれを貫通する開口を開け、この開口を多数の細孔を有するフィルタ部材で覆うことによって連通部11、31を構成しても良い。これによれば、比較的軽量なフィルタ部材を用いていることから、構造が比較的簡単でかつ比較的軽量である上、フィルタ部材を設けた部分と設けていない部分との質量の差が比較的少なく、タイヤのユニフォミティを損なうことも少ない。さらに、内側室9、29と外側室10、30の間の円滑な空気の流通を妨げることはないが、圧力損失に起因した差圧を内側室9、29と外側室10、30の間に生じさせることができる。そして、この差圧は、フィルタ部材の細孔の径又は数を適宜に選択することによって調節することができる。好適なフィルタ部材は不織布である。不織布は繊維を3次元構造に重ね合わせ結合した多孔質のシートであるため、小孔で構成した連通部11、31に比べて高い差圧を内側室9、29と外側室10、30の間に生じさせることができる。そして、この差圧は、不織布の目付を適宜に選択することによって調節することができる。この発明に適用可能な不織布は、圧力損失に起因した差圧を内側室9、29と外側室10、31の間に生じさせることができるものであれば特に限定されず、例えば天然繊維、合成繊維、ガラス繊維、金属繊維、炭素繊維等を、スパンボンド、サーマルボンド、ケミカルボンド、ニードルパンチ、ステッチボンド等により結合させたものを用いることができる。特に好適な不織布は、PET繊維をゴム系ボンドにより結合させたものである。目付の高い不織布を用いると、これを通過できる空気の流量が制限されるため、空気充填用バルブ12、32を介して空気を供給した際に、一時的に内側室9、29と外側室10、30との間の差圧が大きくなり、隔膜7、27が降伏点を越えて変形する場合がある。これを防ぐ観点からは、不織布の目付を1000g/m以下とすることが好ましい。一方、目付の低い不織布は強度も低いため、隔膜7、27の全体としての強度を確保する観点から、不織布の目付を5g/m以上とすることが好ましい。
または、図示を省略するが、隔膜7、27を構成する材料にこれを貫通する開口を開け、この開口に弁部材を配設することで連通部11、31を構成しても良い。これによれば、一層確実に内側室9、29と外側室10、30の間の差圧を制御することができる。かかる弁部材は、内側室9、29と外側室10、30の間の差圧に応じて開閉するものであれば特に限定されず、例えばチェック弁やリリーフ弁を用いることができる。
また、上記図示の実施例では、連通部11、31はタイヤ1、21の略赤道面上に設けているが、その配設位置はこれに限定されず、例えばサイドウォール部4、24に対向するように配設することもできる。また、連通部11、31の大きさや個数は、タイヤサイズ、使用時の内圧等に応じて適宜に増減することができる。
急激に内圧が低下した際にも安全に走行を続けるためには、タイヤ1、21が迅速にランフラット走行状態に移行できることが好ましく、従って隔膜7、27が内圧低下時に直ちに膨張することが好ましい。この観点からは、通常走行時は、内側室9、29の内圧が外側室10、30の内圧と同じかそれ以上であることが好ましい。これにより、外側室10、30の内圧低下による内側室9、29と外側室10、30の間の差圧増加と同時に内側室9、29内の空気が膨張するからである。しかし、通常走行状態で隔膜7、27に大きな張力が加わっていると、長期間使用した場合に、隔膜7、27がクリープ変形してタイヤ内面に接触し破損するおそれがある。これを防止する観点からは、内側室9、29の内圧を外側室10、30の内圧の110%以下とすることが好ましい。
また、隔膜7、27が、内圧低下時に、迅速にタイヤ内面まで膨張する物性を有することが好ましい。具体的には、その破断伸びが50%以上であることが好ましい。
なお、上述したところは、この発明の実施形態の一部を示したに過ぎず、この発明の趣旨を逸脱しない限り、これらの構成を相互に組み合わせたり種々の変更を加えたりすることができる。例えば、上述の実施例において、拡大伝熱部13、33は、隔膜7、27のクラウン部7a、27bの内側及び外側の表面に設けているが、これに限らず、隔膜7、27の表面上の何れの場所に設けても良い。また、拡大伝熱部13、33の形状、大きさ及び配設個数等は、図示例のものに限らず、種々のタイヤに必要とされる冷却能力に応じて適宜設計、変更し決定することができる。
次に、第1及び2発明に従う安全タイヤを試作し、性能評価を行ったので、以下に説明する。
実施例1〜12の安全タイヤは、上記第1発明に従うタイヤであり、表1に示す諸元を有する隔膜を内部に具えるタイヤサイズが495/45R22.5の大型トラック・バス用ラジアルタイヤである。また、実施例1〜12の安全タイヤにおいて、隔膜は何れも、TPO(オレフィン系熱可塑性エラストマー)で構成され、その厚さは、0.5mmである。さらに、拡大伝熱部の材質は、隔膜と同一であり、隔膜の周面上に均等に配置されるとともにスポット溶着で固定されている。
実施例13〜24の安全タイヤは、上記第2発明に従うタイヤであり、タイヤサイズが495/45R22.5の大型トラック・バス用ラジアルタイヤの内部に、表1に示す諸元を有する中空円環状の隔膜を収容してなる。
また、実施例13〜24の何れの安全タイヤにおいて、隔膜は、TPO(オレフィン系熱可塑性エラストマー)で構成され、その厚さは、0.5mmである。さらに、拡大伝熱部は、隔膜と同一材質で構成され、隔膜の周面上に均等に配置されるとともにスポット溶着で固定されている。
比較のため、隔膜に拡大伝熱部を設けていないことを除いて実施例1〜12の安全タイヤと同一の構成を有する比較例1の安全タイヤ、及び隔膜に拡大伝熱部を設けていないことを除いて実施例13〜24と同一の構成を有する比較例2の安全タイヤについても併せて試作した。
前記各供試タイヤをサイズ17.00×22.5のリムに取り付けてタイヤ車輪とし、このタイヤ車輪に空気圧900kPa(相対圧)、隔膜内の空気圧900kPa(相対圧)を適用し、室温38℃の条件の下、タイヤ荷重56.9kNの作用下で走行速度60km/hの速度で負荷転動させた。このときの隔膜の内面側及び外面側における空気の温度を、図1(a)及び図2(a)に示す点a、bの2箇所でそれぞれ測定し、そしてこれら2つの温度が一定に達した時点で温度差を求めて評価した。この評価結果を表1に示す。
Figure 2009040241
表1に示す結果から、実施例1〜24のタイヤは何れも、比較例1及び2のタイヤに比べてタイヤ内の温度差が小さく、拡大伝熱部を設けたことにより隔膜の内面側の空気と外面側の空気とで効果的に熱交換が行われたことが確認された。
この発明により、環状の隔膜を内部に具える安全タイヤ、又は中空円環状の隔膜を収容してなる安全タイヤのどちらにおいても、隔膜の内面側の空気と外面側の空気とで効果的に熱交換を行い得て、タイヤ内の温度分布が比較的均一な安全タイヤを提供することが可能となった。
(a)は、第1発明に従う代表的な安全タイヤをリムに組み付け、所定の空気圧を充填した状態で示す幅方向断面図であり、(b)は、図1(a)に示すタイヤにおいて内圧が低下した状態を示した幅方向断面図である。 (a)は、慣例の空気入りタイヤと、隔膜との組み合わせを有する、第2発明に従う代表的な安全タイヤをリムに組み付け、所定の空気圧を充填した状態で示す幅方向断面図であり、(b)は、図2(a)に示すタイヤにおいて内圧が低下した状態を示した幅方向断面図である。 (a)は、第1発明に従うタイヤから隔膜を取り出し、それを赤道面に沿って輪切りにしたときの一方を示す部分断面斜視図であり、(b)は、図3(a)の隔膜の赤道面に沿う部分断面図である。 (a)は、第1発明に従う他のタイヤから隔膜を取り出し、それを赤道面に沿って輪切りにしたときの一方を示す部分断面斜視図であり、(b)は、図4(a)の隔膜の赤道面に沿う部分断面図である。 (a)は、第2発明に従うタイヤから隔膜を取り出し、それを赤道面に沿って輪切りにしたときの一方を示す部分断面斜視図であり、(b)は、図5(a)の隔膜の赤道面に沿う部分断面図である。 (a)は、第2発明に従う他のタイヤから隔膜を取り出し、それを赤道面に沿って輪切りにしたときの一方を示す部分断面斜視図であり、(b)は、図6(a)の隔膜の赤道面に沿う部分断面図である。 (a)は、第1及び2発明のタイヤに適用可能な好適な拡大伝熱部を隔膜とともに示すものであり、隔膜を赤道面に沿って輪切りにしたときの一方を示す部分断面斜視図であり、(b)は、図7(a)の隔膜の赤道面に沿う部分断面図である。 (a)は、第1及び2発明のタイヤに適用可能な好適な拡大伝熱部を隔膜とともに示すものであり、隔膜を赤道面に沿って輪切りにしたときの一方を示す部分断面斜視図であり、(b)は、図8(a)の隔膜の赤道面に沿う部分断面図である。 (a)は、第1及び2発明のタイヤに適用可能な好適な拡大伝熱部を隔膜とともに示すものであり、隔膜を赤道面に沿って輪切りにしたときの一方を示す部分断面斜視図であり、(b)は、図9(a)の隔膜の赤道面に沿う部分断面図である。 (a)は、第1及び2発明のタイヤに適用可能な好適な拡大伝熱部を隔膜とともに示すものであり、隔膜を赤道面に沿って輪切りにしたときの一方を示す部分断面斜視図であり、(b)は、図10(a)の隔膜の赤道面に沿う部分断面図である。 (a)は、第1及び2発明のタイヤに適用可能な好適な拡大伝熱部を隔膜とともに示すものであり、隔膜を赤道面に沿って輪切りにしたときの一方を示す部分断面斜視図であり、(b)は、図11(a)の隔膜の赤道面に沿う部分断面図である。 (a)は、第1及び2発明のタイヤに適用可能な好適な拡大伝熱部を隔膜とともに示すものであり、隔膜を赤道面に沿って輪切りにしたときの一方を示す部分断面斜視図であり、(b)は、図12(a)の隔膜の赤道面に沿う部分断面図である。 (a)は、第1及び2発明のタイヤに適用可能な好適な拡大伝熱部を隔膜とともに示すものであり、隔膜を赤道面に沿って輪切りにしたときの一方を示す部分断面斜視図であり、(b)は、図13(a)の隔膜の赤道面に沿う部分断面図である。 (a)は、第1及び2発明のタイヤに適用可能な好適な拡大伝熱部を隔膜とともに示すものであり、隔膜を赤道面に沿って輪切りにしたときの一方を示す部分断面斜視図であり、(b)は、図14(a)の隔膜の赤道面に沿う部分断面図である。 (a)は、第1及び2発明のタイヤに適用可能な好適な拡大伝熱部を隔膜とともに示すものであり、隔膜を赤道面に沿って輪切りにしたときの一方を示す部分断面斜視図であり、(b)は、図15(a)の隔膜の赤道面に沿う部分断面図である。 (a)は、第1及び2発明のタイヤに適用可能な好適な拡大伝熱部を隔膜とともに示すものであり、隔膜を赤道面に沿って輪切りにしたときの一方を示す部分断面斜視図であり、(b)は、図16(a)の隔膜の赤道面に沿う部分断面図である。
符号の説明
1、20 安全タイヤ
21 タイヤ本体
2、22 ビードコア
3、23 ビード部
4、24 サイドウォール部
5、25 ショルダー部
6、26 トレッド部
7、27 隔膜
7a、27a 隔膜のクラウン部
8、28 リム
9、29 内側室
10、30 外側室
11、31 連通部
12、32 空気充填用バルブ
13、33 拡大伝熱部

Claims (10)

  1. 一対のビード部、該ビード部からタイヤ径方向外側に延びる一対のサイドウォール部、及び両サイドウォール部間にまたがって延びるトレッド部を具える安全タイヤにおいて、
    前記安全タイヤは、前記両ビード部間に延び、タイヤをリムに装着し所定の内圧を充填した正常内圧状態では、これらタイヤとリムとの間に画定される空間をタイヤ径方向内側及び外側の2室に分画し、外側室の内圧が低下した内圧低下状態では、タイヤ内面まで膨張する環状の隔膜を具え、
    前記隔膜は、前記内側室と前記外側室とを連通する少なくとも1つの連通部と、
    前記隔膜の内面側及び外面側の少なくとも一方の表面上に形成された拡大伝熱部と、を有することを特徴とする安全タイヤ。
  2. 一対のビード部、該ビード部からタイヤ径方向外側に延びる一対のサイドウォール部、及び両サイドウォール部間にまたがって延びるトレッド部を具える空気入りタイヤと、該タイヤに収容され、タイヤをリムに装着し所定の内圧を充填した正常内圧状態では、リムと接触し、これらタイヤとリムとの間に画定される空間の一部をさらに画定し、空気入りタイヤの内圧が低下した内圧低下状態では、タイヤ内面まで膨張する中空円環状をなす隔膜と、の組み合わせを有する安全タイヤにおいて、
    前記隔膜は、該隔膜の内面側及び外面側の少なくとも一方の表面上に形成された拡大伝熱部を有することを特徴とする安全タイヤ。
  3. 前記拡大伝熱部は、前記隔膜の少なくともクラウン部の表面上に形成される、請求項1又は2に記載の安全タイヤ。
  4. 前記拡大伝熱部は、前記隔膜の内面側及び外面側の両方の表面上に形成される、請求項1〜3の何れかに記載の安全タイヤ。
  5. 前記拡大伝熱部は、板状であり、前記隔膜の表面上に放射状に立設され、かつタイヤ周方向に対して傾斜して延びる、請求項1〜4の何れかに記載の安全タイヤ。
  6. 前記拡大伝熱部は、タイヤ幅方向に延びる、請求項5に記載の安全タイヤ。
  7. 前記拡大伝熱部の厚さは、0.05mmから3mmまでの範囲内にある、請求項5又は6に記載の安全タイヤ。
  8. 前記拡大伝熱部の厚さは、0.2mmから1mmまでの範囲内にある、請求項7に記載の安全タイヤ。
  9. 前記拡大伝熱部の高さは、4mmから30mmまでの範囲内にある、請求項5〜8の何れかに記載の安全タイヤ。
  10. 前記拡大伝熱部とそれに隣接する他の拡大伝熱部とのタイヤ周方向の距離は、前記拡大伝熱部の高さよりも大きい、請求項5〜9の何れかに記載の安全タイヤ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101773872B1 (ko) * 2016-01-21 2017-09-01 한국타이어 주식회사 자가 밀봉 기능을 가진 타이어
JP2018154139A (ja) * 2017-03-15 2018-10-04 横浜ゴム株式会社 中子支持式空気入りタイヤ

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