JP2004090807A - タイヤとリムの組立体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】空気入りタイヤと、そのタイヤ周方向に沿って補強層を配設した空気嚢と、リムとからなるタイヤとリムの組立体において、該組立体の荷重負荷転動状態のトレッド部接地領域にて、前記空気嚢がトレッド部内面との間に間隙を保持する外周面を有し、また、空気入りタイヤの内圧のみがゲージ圧でゼロのとき、前記補強層がタイヤ周方向に15%以上伸長できる特性を有し、かつ、該補強層表面の少なくとも一部が、0.02mmから3mmの厚みを有し、60℃での空気透過係数が9×10−10cm3・cm/cm2・sec・cmHg以下であり、引張破壊伸度が30%以上であるゴム組成物又は樹脂組成物からなる被覆層で覆われていることを特徴とするタイヤとリムの組立体である。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、タイヤとリムの組立体に関し、特にパンク状態でも安全な走行を所定距離継続することが可能な、空気入りタイヤと、それに別個に内蔵させた空気嚢と、リムとの組立体に関する。
【0002】
【従来の技術】
タイヤに適用されるゴム系複合材料の補強材としては、有機繊維コードやスチールコードが知られているが、近年では、不織布を用いたゴム系複合材料を適用することも提案されている。
【0003】
一方、空気入りタイヤにパンク等が生じても、修理・補修ができる場所までの相当距離を継続走行できるランフラットタイヤ又は安全タイヤとして、従来から各種のものが研究・開発されており、例えば、補強空気嚢、多重室空気嚢、発泡材乃至スポンジ充填空気嚢、折りたたみ空気嚢等のような内蔵された空気嚢自体を工夫したタイヤや、シーラント剤塗布タイヤ、発泡材乃至スポンジ充填タイヤ、中子内蔵タイヤ等が知られている。また、特開平7−276931号公報には、外部タイヤの内部に、外部タイヤよりも若干小さい内部タイヤを入れた二重構造の安全タイヤが記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のこの種のタイヤは製造方法、補助部材の材質等が特殊で作りにくく、かつ、リムへの装着や取り扱いに難点があることが多かった。
例えば、多重室空気嚢を備えるランフラットタイヤでは、該多重室空気嚢の製造が難しく非現実的であり、また、シーラント剤塗布タイヤや発泡材充填タイヤでは、シーラント剤や発泡材の注入方法や材料の開発が難しく、中子内蔵型タイヤでは、該中子のリムへの装着に難点があった。
更に、スポンジ充填等のムースタイプの安全タイヤも製造が難しく、また、形状の制御や安定化も困難であった。
更にまた、特開平7−276931号公報記載の安全タイヤは、タイヤを二重構造とするため、その分タイヤが重くなり、燃費性能に問題があった。
【0005】
また、本発明者が、パンク時の走行を可能とする従来の空気嚢を内蔵したタイプのランフラットタイヤを検討したところ、空気嚢の内圧をタイヤの内圧より高めようとするとタイヤ内面と空気嚢外面との間に十分な間隙を確保することができず、該タイヤの通常走行時に空気嚢の外径が遠心力下でのクリープ変形により大きくなるため、空気嚢がタイヤ内面のインナーライナーと接触して擦れることにより損傷を受け、その結果、良好なランフラット走行性能を確保することができないという問題を有していることを確かめた。
【0006】
そこで、本発明は、上記問題点を解消して、構造が簡単であるとともに、製造及びリムへの装着が容易で、材質面でも経済的であり、低燃費で、しかも優れた安全性を発揮するタイヤとリムの組立体を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、本発明は、
<1> 空気入りタイヤと、そのタイヤ周方向に沿ってゴム−フィラメント繊維複合体シート少なくとも一枚を含む補強層を配設した空気嚢と、リムとからなるタイヤとリムの組立体において、該空気入りタイヤと該空気嚢とにそれぞれ個別に所定内圧を充填したタイヤとリムの組立体の荷重負荷転動状態のトレッド部接地領域にて、前記空気嚢がトレッド部内面との間に間隙を保持する外周面を有し、また、空気入りタイヤの内圧のみがゲージ圧でゼロのとき、前記補強層がタイヤ周方向に15%以上伸長できる特性を有し、かつ、該補強層表面の少なくとも一部が、0.02mmから3mmの厚みを有し、60℃での空気透過係数が9×10−10cm3・cm/cm2・sec・cmHg以下であり、引張破壊伸度が30%以上であるゴム組成物又は樹脂組成物からなる被覆層で覆われていることを特徴とするタイヤとリムの組立体である。
【0008】
<2> 前記被覆層が、ブチル系ゴムを50質量%以上含むゴム成分を配合してなるゴム組成物からなることを特徴とする前記<1>に記載のタイヤとリムの組立体である。
<3> 前記被覆層が、ブチル系ゴム100質量%からなるゴム成分を配合してなるゴム組成物からなることを特徴とする前記<1>に記載のタイヤとリムの組立体である。
<4> 前記被覆層が、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリニトリル系樹脂、ポリメタクリレート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリエチレン系樹脂、セルロース系樹脂、フッ素系樹脂及びイミド系樹脂、並びにこれらの共重合体からなる群から選ばれた少なくとも一種からなる樹脂成分を配合してなる樹脂組成物からなることを特徴とする前記<1>に記載のタイヤとリムの組立体である。
【0009】
<5> 前記空気嚢に配設された補強層が、一層以上のタイヤ周方向連続補強層であることを特徴とする前記<1>から<4>の何れかに記載のタイヤとリムの組立体である。
<6> 前記タイヤ周方向連続補強層が、空気嚢の最大幅位置相互間に渡り延びることを特徴とする前記<5>に記載のタイヤとリムの組立体である。
<7> 前記タイヤ周方向連続補強層が、空気嚢の各タイヤサイドウォール部と相対する箇所に配設されてなることを特徴とする前記<5>に記載のタイヤとリムの組立体である。
<8> 前記空気嚢の内圧が、前記空気入りタイヤの内圧より高いことを特徴とする前記<1>から<7>の何れかに記載のタイヤとリムの組立体である。
<9> 前記空気嚢に配設された補強層を形成するゴム−フィラメント繊維複合体シートの厚みが0.05mmから2.0mmであることを特徴とする前記<1>から<8>の何れかに記載のタイヤとリムの組立体である。
【0010】
<10> 前記フィラメント繊維の断面の平均最大径が0.0001mmから0.2mmであり、平均長さが8mm以上であることを特徴とする前記<1>から<9>の何れかに記載のタイヤとリムの組立体である。
<11> 前記フィラメント繊維の断面の平均最大径が0.01mmから0.035mmであり、平均長さが30mmから100mmであることを特徴とする前記<1>から<9>の何れかに記載のタイヤとリムの組立体である。
<12> 前記空気嚢に配設された補強層が、フィラメント繊維を3質量%から50質量%含有してなることを特徴とする前記<1>から<11>の何れかに記載のタイヤとリムの組立体である。
<13> 前記フィラメント繊維が、50GPa以上の引張弾性率を有するパラ系アラミド繊維を含むことを特徴とする前記<1>から<12>の何れかに記載のタイヤとリムの組立体である。
<14> 前記ゴム−フィラメント繊維複合体がゴム−不織布複合体であることを特徴とする前記<1>から<13>の何れかに記載のタイヤとリムの組立体である。
【0011】
本発明のタイヤとリムの組立体において、空気嚢の内圧がタイヤの内圧より高くなるようにタイヤ及び空気嚢内に所定の内圧を充填した通常走行時では、空気嚢とタイヤのトレッド部内面との間に間隙が保持される。パンク等によりタイヤの内圧のみがゲージ圧でゼロになると、空気嚢が伸長して、タイヤ内面にほぼ密着する形態をとり、ランフラット走行時のタイヤの撓みを抑制し、その結果、ランフラット耐久性が向上する。また、ランフラット走行時に空気嚢がタイヤ内面に密着して擦れても、空気嚢に配設したゴム−フィラメント繊維複合体シートを含む補強層により、空気嚢の耐久寿命が向上する。
【0012】
更に、0.02mmから3mmの厚みを有し、60℃での空気透過係数が9×10−10cm3・cm/cm2・sec・cmHg以下であり、引張破壊伸度が30%以上であるゴム組成物又は樹脂組成物からなる被覆層で補強層の表面の少なくとも一部が覆われているため、補強層のランフラット走行中の発熱劣化及び内部空気中の酸素による劣化が抑制され、引張弾性率、破壊強度、破壊伸びの初期からの低下度合いが長期間に渡り極力抑制される。補強層があることにより空気嚢の寿命が向上し、該補強層が被覆層で覆われることにより補強層の劣化が抑制され、その結果、パンク時のランフラット走行がタイヤの新品時〜走行末期まで確実に行える。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のタイヤとリムの組立体を詳細に説明する。
本発明のタイヤとリムの組立体は、トレッド部と、その両側に連なる一対のサイドウォール部及び一対のビード部とを備える空気入りタイヤと、該タイヤに別個に内蔵され、タイヤ周方向に沿ってゴム−フィラメント繊維複合体シート少なくとも一枚を含む補強層を配設した空気嚢と、下記規格が定めるリムとからなる。本発明のタイヤとリムの組立体(以下、タイヤ−リム組立体という)を構成する空気入りタイヤにおいて、該タイヤ及び空気嚢内に充填する気体としては、空気、又は窒素ガス等の不活性ガスが挙げられる。
【0014】
ここで、上記規格が定めるリムとは、JATMA YEAR BOOK (2000)、ETRTO STANDARD MANUAL 2000、TRA (THE TIRE and RIM ASSOCIATION INC.) 2000 YEAR BOOK等で規格が定められたリムをいい、JATMA YEAR BOOKで代表すれば、規格が定めるリムとは、一般情報に記載された適用リムをいうものとする。
【0015】
本発明のタイヤ−リム組立体において、ゴム−フィラメント繊維複合体シート少なくとも一枚を含む補強層を配設した空気嚢は、タイヤと空気嚢とに個別に所定内圧を充填した荷重負荷転動状態のトレッド部接地領域にて、前記補強層を転動から生じる遠心力に対抗する外径抑制部材として、トレッド部内面との間に間隙を保持する外周面を有する。即ち、空気嚢の外周面とトレッド部内面との間に間隙が常時形成されるので、空気嚢の外周面(補強層の外周面)がトレッド部内面と擦れ合うことがなく、その結果、空気嚢自体の損傷も、空気嚢によるトレッド部内面、即ちインナーライナーの損傷も生じることはない。
【0016】
また、補強層を設けることにより、間隙を保持する範囲内で空気嚢の外径寸法を大きく設定し、かつ、空気嚢の伸びを抑制するので、空気嚢の内圧をタイヤの内圧より高め、空気嚢内部の空気量を増加することができ、その結果、パンク走行時のタイヤの撓み量は最小限度内に留まり、耐久性向上を有利に実現することができる。
【0017】
釘踏み等の外的要因乃至バルブ故障等の内的要因によりタイヤ内部の加圧空気が外部に流出し、タイヤの内圧のみがゲージ圧でゼロとなるとき、空気嚢に配設した補強層がそのタイヤ周方向に15%以上伸長できる特性を有するので、空気嚢がタイヤ内部で膨張するのに伴い補強層は伸長するが破壊乃至破断することはない。これにより膨張した空気嚢の外周部(補強層の外周部)が、タイヤ内面に内接し、タイヤの負荷荷重負担を肩代わりする。
【0018】
本発明の空気嚢に配設された補強層は、一層以上のタイヤ周方向連続補強層であるのが好ましい。この場合、タイヤ周方向連続補強層は、空気嚢の最大幅位置相互間に渡り延びているか、または、空気嚢の各タイヤサイドウォール部と相対する箇所に配設されてなるのがより好ましい。
【0019】
本発明にかかわる空気嚢に配設すべき補強層に要求される特性は、通常走行時(100km/h)には転動により作用する遠心力と、空気嚢とタイヤとの内圧差(例えば、タイヤ900kPa、空気嚢950kPaの場合は50kPa)により作用する張力とに抗して空気嚢の伸びを抑制し、タイヤがパンクした状態(例えば、400kPa以下)になった時には、タイヤの内面に内接するまで伸長してタイヤの撓みを抑制できることにある。なお、補強層は、弾性域であっても、塑性域であっても破断前にタイヤ内面に内接が可能な伸び特性を有する。上記要求特性を満足し得る補強層として、本発明では、ゴムとフィラメント繊維とからなる複合体シートを用いることができる。
【0020】
前記補強層に含まれるゴム−フィラメント繊維複合体シートにおいて、該複合体シートに用いるフィラメント繊維としては、綿、セルロース等の天然高分子繊維、芳香族ポリアミド繊維(アラミド繊維)、脂肪族ポリアミド繊維、ポリエステル繊維、ポリビニルアルコール繊維、レーヨン繊維、ポリオレフィンケトン繊維、ポリベンゾオキサゾール繊維等の合成高分子繊維、及びガラス繊維、カーボン繊維、スチール繊維等の無機繊維等が適合する。芳香族ポリアミド繊維(アラミド繊維)としては、ポリパラフェニレンテレフタルアミド繊維(パラ系アラミド繊維の例)、ポリメタフェニレンテレフタルアミド繊維、ポリパラフェニレンイソフタルアミド繊維、ポリメタフェニレンイソフタルアミド繊維を挙げることができる。これらフィラメント繊維は、単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
【0021】
これらフィラメント繊維の断面形状は、円形、長円形、多角形等の何れでもよく、また、中空部を有するフィラメント繊維を用いてもよい。更に、異なる材質を内層と外層とに適用した芯鞘構造、米字形、花弁形及び層状形等の複合繊維を用いることもできる。
これらフィラメント繊維は、単体で用いる場合と、不織布として用いる場合との双方が存在する。また、これらフィラメント繊維は、ゴム組成物が入り込むことでそれ自体で剛性が向上し、特にマトリックスゴムと接着しなくとも差し支えないが、接着効果をより一層上げるためには、フィラメント繊維に吸着処理を施してもよい。
【0022】
ゴム−フィラメント繊維複合体に用いるゴム組成物のうちのゴム成分は特に限定する必要はないが、中でも、天然ゴム(NR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、イソプレンゴム(IR)等のジエン系ゴムが適合する。また、ゴム組成物としては、50%伸びにおける引張応力M50が1.0〜9.0MPaの範囲内、100%伸びにおける引張応力M100が2.0〜15.0MPaの範囲内にあるものが好ましい。
【0023】
ゴム−フィラメント繊維複合体は、フィラメント繊維間の隙間までゴムが十分に浸透した構造を有することが基本的に必要であり、該フィラメント繊維の断面の平均最大径は0.0001mmから0.2mmであることが好ましく、0.01mmから0.035mmであることがより好ましく、フィラメント繊維の平均長さは8mm以上であることが好ましく、30mmから100mmであることがより好ましい。
フィラメント繊維の断面の平均最大径(平均直径)が0.0001mm未満の場合には、コストが割高となり、0.2mmを超える場合には、補強層の強度が十分でないことがあるので、何れも好ましくない。
また、フィラメント繊維の断面の平均最大径が0.01mm以上になると、フィラメント繊維同士の隙間が十分となり、フィラメント繊維間の隙間へのゴムの浸透が向上して、ゴム−フィラメント繊維複合体として十分に機能を発揮できる。一方、フィラメント繊維の断面の平均最大径が0.035mm以下の場合には、フィラメント繊維自体の曲げ剛性も低く、十分なフィラメント繊維間の交絡を得ることが容易となり、その結果、ゴム−フィラメント繊維複合体として十分に機能を発現することができる。
【0024】
前記空気嚢に配設された補強層は、フィラメント繊維を3質量%から50質量%含有してなるのが好ましい。フィラメント繊維含有量が3質量%未満では、フィラメント繊維による剛性向上効果に対し、質量増加の悪影響が大きく、遠心力対抗部材としての機能が不十分となり、50質量%を超えると、ゴム−フィラメント繊維複合体シート内でのゴムへの繊維の均一分散が困難となり、ゴム組成物が繊維間に存在する部分と存在しない部分とで剛性が不均一となる不具合を生じることがある。
【0025】
前記空気嚢に配設された補強層の厚みは、0.05mmから10mmであることが好ましい。補強層の厚さが0.05mm未満では、ゴム−フィラメント繊維複合体のゴム組成物中に繊維を均一に分布させることが困難となる上、補強層の強度及び剛性が不足する一方で、厚さが10mmを超えると補強層の配設によりもたらされる効果はあまり増大しないので、重量増加によるデメリットとのバランスがとりにくくなる。
補強層を形成するゴム−フィラメント繊維複合体シートの厚みは0.05mmから2.0mmであることが好ましい。該複合体シートの枚数は、特に制限されないが、3〜5枚が好ましい。
【0026】
特に補強層に要求される特性を満足するゴム−フィラメント繊維複合体シートに用いるフィラメント繊維は、引張弾性率が50GPa以上であるパラ系ポリアラミド繊維を含むのが好ましい。この場合は、ゴムと引張弾性率が50GPa未満のフィラメント繊維のみからなるゴム−フィラメント繊維複合体シートと比較して、補強層の積層数を減ずることができ、タイヤ−リム組立体の軽量化を図ることができ、その結果、燃費性能等の通常走行性能を向上させることができる。
【0027】
ゴム−フィラメント繊維複合体としては、ゴム−不織布複合体が好ましい。該不織布の製造方法としては、ニードルパンチ法、カーディング法、メルトブロー法及びスパンボンド法が挙げられる。これらの製造方法による不織布の中でも、水流又は針で繊維を交絡させるカーディング法及び繊維を互いに接合するスパンボンド法により製造した不織布が好ましい。
なお、不織布の目付は10〜300g/m2の範囲内であることが好ましい。不織布の目付が10g/m2未満では、不織布の均一性維持が困難となり、繊維の分布むらが大きくなり、加硫後のゴム組成物と不織布との複合体からなる補強層の強度、剛性及び切断伸びのばらつきが大きくなる一方で、目付が300g/m2を超えると、ゴム組成物の流動性にもよるが、不織布内部の空隙にゴム組成物が浸透し難くなり、これもまた補強層の均質性が損なわれ易くなるので何れも好ましくない。
【0028】
また、前記補強層の表面の少なくとも一部は、0.02mmから3mmの厚みを有し、60℃での空気透過係数が9×10−10cm3・cm/cm2・sec・cmHg以下であり、引張破壊伸度が30%以上であるゴム組成物又は樹脂組成物からなる被覆層で覆われている。該被覆層は、被被覆材であるゴム−フィラメント繊維複合体シートを含む補強層との接着性を考慮するとゴム組成物が好ましく、一方、空気不透過性を考慮すると、樹脂組成物が好ましい。
【0029】
被覆層がゴム組成物からなる場合、ゴム組成物としては、空気不透過性の観点から、ブチル系ゴムを50質量%以上含むゴム成分を配合してなるゴム組成物が好ましく、軽量化も考慮すると、ブチル系ゴム100質量%からなるゴム成分を配合してなるゴム組成物がより好ましい。ブチル系ゴムとしては、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム等が挙げられる。ブチル系ゴムと併用できるゴム成分としては、ゴム−フィラメント繊維複合体に用いられるものと同様のジエン系ゴムが挙げられる。
【0030】
被覆層が樹脂組成物からなる場合、該樹脂組成物に配合される樹脂成分は、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリニトリル系樹脂、ポリメタクリレート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリエチレン系樹脂、セルロース系樹脂、フッ素系樹脂及びイミド系樹脂、並びにこれらの共重合体からなる群から選ばれた少なくとも一種からなるのが好ましい。ポリアミド系樹脂としては、N−メトキシメチルナイロン等が、ポリビニルアルコール系樹脂としては、ポリビニルアルコールの他、エチレン−ビニルアルコール共重合体が挙げられる。
【0031】
図1に本発明のタイヤ−リム組立体の一例を示す。該組立体は、空気入りタイヤ1と、該タイヤ1の内部に別個に内蔵させたタイヤチューブ状の軟質ゴムからなる中空円環状の空気嚢2と、前記タイヤ1に対応する規格リム3とからなる。空気嚢2の外周側部分にその全周に渡ってゴム−フィラメント繊維複合体シート4枚を含む補強層4を配設し、該補強層4の外側表面の全面が全周に渡って被覆層5で覆われている。なお、補強層の幅は、タイヤのトレッド接地幅とほぼ同程度である。図中6a、6bは、それぞれタイヤ1及び空気嚢2内への空気、不活性ガス等の充填バルブを示す。なお、タイヤ1は、少なくとも1プライのラジアル配列コードのゴム被覆プライ構成のカーカスとカーカス外周のベルトとを備えるのは慣例に従う。タイヤ1と空気嚢2とにそれぞれ個別に所定内圧を充填した後、荷重負荷転動状態のトレッド部接地領域にて、空気嚢2はタイヤ1のトレッド部内面との間に間隙Sを保持する外周面を有する。従って、通常の走行時には空気嚢2の外周面(被覆層5の外周面)がトレッド部内面と擦れ合うことがなく、空気嚢2自体の損傷も、空気嚢2によるトレッド部内面の損傷も生じることはない。
【0032】
補強層4は、タイヤ1のトレッド部の接地領域において、該タイヤ1の内圧が正常な時は、直接空気嚢2の遠心力対抗部材として働き、該タイヤ1の内圧のみがゲージ圧でゼロとなった時、補強層4はタイヤ周方向に15%以上伸長できる特性を有し、空気嚢2の内外圧力差に基く空気嚢2の半径方向成長許容部材として働く。なお、図示例の補強層4は4枚の複合体シートよりなるが、複合体シートの数はこれに限られるものではない。
被覆層5は、0.02mmから3mmの厚みを有し、60℃での空気透過係数が9×10−10cm3・cm/cm2・sec・cmHg以下であり、引張破壊伸度が30%以上であるゴム組成物又は樹脂組成物からなり、タイヤ1の内圧が正常な時は、補強層4の発熱劣化及び内部空気中の酸素による劣化を抑制して、引張弾性率、破壊強度、破壊伸びの初期からの低下度合いを長期間に渡り抑制し、タイヤ1の内圧のみがゲージ圧でゼロになった時に、補強層4と共に空気嚢2の半径方向成長許容部材として働く。
【0033】
図2に図1のタイヤ−リム組立体がパンクした場合、即ち、タイヤ1の内圧のみがゲージ圧でゼロになった場合の一例を示す。この場合、空気嚢2の内外で圧力差が生じ、空気嚢2が径方向外側に張り出すと共に、補強層4及び被覆層5が伸長変形してタイヤ1の内面にそのほぼ全面に渡って密着することで、従来のタイヤチューブの如く機能して、タイヤのパンク時の撓み変形を小さく抑制しつつ、荷重の支持をタイヤ1から肩代わりするので、タイヤ1のパンク時等においても所定の距離をタイヤ1と空気嚢2との双方に致命的損傷を与えることなく正常な状態を保持して、タイヤ−リム組立体の完走を実現することができる。
【0034】
図3に、本発明のタイヤ−リム組立体の他の一例、即ち、図1の変形例を示す。この場合は、補強層4が空気嚢2のトレッド部及び各サイドウォール部に対応する領域を少なくとも覆い、該補強層4の外周表面のほぼタイヤ1のトレッド部接地領域に相当する内面に対向した領域が被覆層5で覆われている。なお、図示例の補強層4は、3枚のゴム−フィラメント繊維複合体シートを含むが、複合体シートの枚数はこれに限られるものではない。
【0035】
図4に、本発明のタイヤ−リム組立体の別の例を示す。この場合、補強層4が空気嚢2の各タイヤサイドウォール部と相対する箇所にそれぞれ配設されており、該補強層4の外周表面の一部が被覆層5で覆われている。補強層4は、タイヤ1の内圧が正常な時は、空気嚢2の間接的遠心力対抗部材として働き、タイヤ1の内圧のみがゲージ圧でゼロとなった時は、空気嚢2の半径方向成長部材の一部として働く。
【0036】
図5に、本発明のタイヤ−リム組立体の他の例を示す。この場合、補強層4は4層よりなり、補強層4の空気嚢2に隣接する層が空気嚢2のトレッド部及び各サイドウォール部に対応する領域を少なくとも覆っている。補強層4の空気嚢2に隣接する層を除くその他の層は、タイヤ1のトレッド部接地領域に相当する内面に対向した領域に配設されている。空気嚢2に隣接する層を除くその他の層のタイヤ幅方向の長さは、タイヤ径方向外側に位置するに従い若干短くなっている。また、補強層4の外側表面の全面は、全周に渡って被覆層5で覆われている。
【0037】
【実施例】
以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例によりその範囲を限定されるものではない。
サイズが315/60R22.5(ETRTO 2000で規定)の空気入りタイヤと、表1に記載の補強層としてのゴム−フィラメント繊維複合体と該補強層表面の一部を覆った被覆層とを備えた空気嚢と、サイズが9.00×22.5のリムとから、実施例1〜3のタイヤとリムの組立体を試作した。補強層は、表1に示すフィラメント繊維種・繊維径の不織布(目付重量は50g/m2で一定)をゴム成分と複合化して作製し、被覆層は該補強層表面の一部に表1記載のゴム成分又は樹脂成分を表面に塗布し80℃で15分間乾燥して設けた。試作したタイヤ−リム組立体の構造は図1に記載の組立体に対応しており、補強層幅がタイヤのトレッド接地幅とほぼ同程度(空気嚢の中央)で、被覆層が補強層全面を覆っている(図1参照)。なお、補強層は、ゴム−フィラメント繊維複合体シート4枚よりなる。
また、空気嚢に補強層及び被覆層を設けない以外は実施例1と同様にして、従来例のタイヤ−リム組立体を試作した。
更に、空気嚢に補強層は配設するものの被覆層で覆わない以外は実施例1と同様にして、比較例1のタイヤ−リム組立体を試作した。
【0038】
上述したタイヤ−リム組立体のそれぞれに対し、通常走行条件及びランフラット走行条件による室内ドラム耐久試験を実施した。
通常走行時には、タイヤの充填内圧を900kPaとし、空気嚢の充填内圧を950kPaとし、34.81kNの荷重を負荷して、各供試組立体を60km/hで回転するドラムに押し当て、組立体に故障を生じるまでの走行距離を測定した。測定結果は、従来例の組立体の走行距離を100とする指数にて表わし、値は大なる程良いとした。
次に、上記タイヤ−リム組立体の新品と通常走行条件で6万km走行後のものに対し、タイヤの充填内圧を0kPaとした以外、上記通常走行条件と同じ条件下で、組立体に故障を生じるまでの走行距離を測定した。測定結果は、従来例の組立体の新品の走行距離を100とする指数にて表わし、値は大なる程良いとした。
【0039】
【表1】
【0040】
実施例1〜3は、従来例に比べ、通常走行時の耐久性及びランフラット走行耐久性の何れについても著しく向上しているのが分かる。
また、実施例1〜3は、比較例1に比べ、6万km走行後のランフラット走行耐久性が大幅に向上していることが分かる。
【0041】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明によれば、ゴム−フィラメント繊維複合体で空気嚢を補強することにより、空気嚢の荷重支持能力を高めると共に、空気不透過性の高い被覆層で補強層の少なくとも一部を覆うことにより、補強層の走行中の発熱劣化及び内部空気中の酸素による劣化を抑制して、引張弾性率、破壊強度、破壊伸びの初期からの低下度合いを長期間に渡り極力抑制し、パンク時のランフラット走行をタイヤの新品時〜走行末期まで確実なものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のタイヤ−リム組立体の一実施態様の断面図である。
【図2】図1に示すタイヤ−リム組立体のパンク走行時の負荷荷重直下の断面図である。
【図3】本発明のタイヤとリムの組立体の他の実施態様の断面図である。
【図4】本発明のタイヤとリムの組立体の別の実施態様の断面図である。
【図5】本発明のタイヤとリムの組立体のその他の実施態様の断面図である。
【符号の説明】
1 空気入りタイヤ
2 空気嚢
3 リム
4 補強層
5 被覆層
6a バルブ
6b バルブ
S 間隙
Claims (14)
- 空気入りタイヤと、そのタイヤ周方向に沿ってゴム−フィラメント繊維複合体シート少なくとも一枚を含む補強層を配設した空気嚢と、リムとからなるタイヤとリムの組立体において、該空気入りタイヤと該空気嚢とにそれぞれ個別に所定内圧を充填したタイヤとリムの組立体の荷重負荷転動状態のトレッド部接地領域にて、前記空気嚢がトレッド部内面との間に間隙を保持する外周面を有し、また、空気入りタイヤの内圧のみがゲージ圧でゼロのとき、前記補強層がタイヤ周方向に15%以上伸長できる特性を有し、かつ、該補強層表面の少なくとも一部が、0.02mmから3mmの厚みを有し、60℃での空気透過係数が9×10−10cm3・cm/cm2・sec・cmHg以下であり、引張破壊伸度が30%以上であるゴム組成物又は樹脂組成物からなる被覆層で覆われていることを特徴とするタイヤとリムの組立体。
- 前記被覆層が、ブチル系ゴムを50質量%以上含むゴム成分を配合してなるゴム組成物からなることを特徴とする請求項1に記載のタイヤとリムの組立体。
- 前記被覆層が、ブチル系ゴム100質量%からなるゴム成分を配合してなるゴム組成物からなることを特徴とする請求項1に記載のタイヤとリムの組立体。
- 前記被覆層が、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリニトリル系樹脂、ポリメタクリレート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリエチレン系樹脂、セルロース系樹脂、フッ素系樹脂及びイミド系樹脂、並びにこれらの共重合体からなる群から選ばれた少なくとも一種からなる樹脂成分を配合してなる樹脂組成物からなることを特徴とする請求項1に記載のタイヤとリムの組立体。
- 前記空気嚢に配設された補強層が、一層以上のタイヤ周方向連続補強層であることを特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載のタイヤとリムの組立体。
- 前記タイヤ周方向連続補強層が、空気嚢の最大幅位置相互間に渡り延びることを特徴とする請求項5に記載のタイヤとリムの組立体。
- 前記タイヤ周方向連続補強層が、空気嚢の各タイヤサイドウォール部と相対する箇所に配設されてなることを特徴とする請求項5に記載のタイヤとリムの組立体。
- 前記空気嚢の内圧が、前記空気入りタイヤの内圧より高いことを特徴とする請求項1から7の何れか一項に記載のタイヤとリムの組立体。
- 前記空気嚢に配設された補強層を形成するゴム−フィラメント繊維複合体シートの厚みが0.05mmから2.0mmであることを特徴とする請求項1から8の何れか一項に記載のタイヤとリムの組立体。
- 前記フィラメント繊維の断面の平均最大径が0.0001mmから0.2mmであり、平均長さが8mm以上であることを特徴とする請求項1から9の何れか一項に記載のタイヤとリムの組立体。
- 前記フィラメント繊維の断面の平均最大径が0.01mmから0.035mmであり、平均長さが30mmから100mmであることを特徴とする請求項1から9の何れか一項に記載のタイヤとリムの組立体。
- 前記空気嚢に配設された補強層が、フィラメント繊維を3質量%から50質量%含有してなることを特徴とする請求項1から11の何れか一項に記載のタイヤとリムの組立体。
- 前記フィラメント繊維が、50GPa以上の引張弾性率を有するパラ系アラミド繊維を含むことを特徴とする請求項1から12の何れか一項に記載のタイヤとリムの組立体。
- 前記ゴム−フィラメント繊維複合体がゴム−不織布複合体であることを特徴とする請求項1から13の何れか一項に記載のタイヤとリムの組立体。
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