JP2018154139A - 中子支持式空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】空気入りタイヤの呼び幅が大きい場合であっても、中子走行時における空気入りタイヤの耐久性及び中子の耐久性を改善することを可能にした中子支持式空気入りタイヤを提供する。【解決手段】空気入りタイヤ3と、該空気入りタイヤ3を内圧低下時に内側から支持する円環状の中子4と、空気入りタイヤ3が嵌合されるリム1の外周面と中子4との間に配設されるゴム製の中子保持部材4とを備えた中子支持式空気入りタイヤにおいて、中子保持部材5上にタイヤ幅方向に沿って互いに離間した複数個の中子4が配置され、中子4の各々は、内側リング部41と、外側リング部42と、これら内側リング部41と外側リング部42とを互いに連結するウエブ部43とを有する。【選択図】図1

Description

本発明は、空気入りタイヤと、該空気入りタイヤを内圧低下時に内側から支持する円環状の中子と、空気入りタイヤが嵌合されるリムの外周面と中子との間に配設されるゴム製の保持部材とを備えた中子支持式空気入りタイヤに関し、更に詳しくは、空気入りタイヤの呼び幅が大きい場合であっても、中子走行時における空気入りタイヤの耐久性及び中子の耐久性を改善することを可能にした中子支持式空気入りタイヤに関する。
AGT(Automated Guideway Transit)やモノレールに代表される新交通システムの車両では、車輪に空気入りタイヤが装着されている。このような新交通システムにおいて、空気入りタイヤがパンクして車両が走行不能になると、他の車両が軌道を走行することができず、ダイヤが大幅に乱れることになる。
上述のような不都合を回避するために、空気入りタイヤが嵌合されるリムの外周面に空気入りタイヤの内圧低下時に該空気入りタイヤを内側から支持する円環状の中子を設置することが提案されている(例えば、特許文献1〜3参照)。これら中子はI字状の断面形状を有していて、内側リング部と、外側リング部と、これら内側リング部と外側リング部とを互いに連結するウエブ部とを備えている。このような中子を空気入りタイヤの内側に設置することにより、空気入りタイヤがパンクした際にも必要最小限の中子走行が可能になる。
これに対して、新交通システムの運航状況に鑑みて、たとえ中子走行であってもより速い速度で次駅まで移動することが求められている。しかしながら、高荷重下で高速度の中子走行を行った場合、空気入りタイヤへの負担が過大になるため、中子走行時に空気入りタイヤのトレッド部が損傷し、走行不能に陥る恐れがある。
特に、呼び幅が大きい超偏平タイヤの場合、中子の外側リング部の幅が小さいと、中子走行時に中子の外側リング部と空気入りタイヤのトレッド部との間の面圧が大きくなるため、中子走行時における空気入りタイヤの耐久性が低下し、逆に中子の外側リング部の幅が大きいと、中子走行時に中子の外側リング部とウエブ部との連結部分及び内側リング部とウエブ部との連結部分に大きな力が作用するため、中子走行時における中子の耐久性が低下する。また、外側リング部と内側リング部との間に形成される補強板を増やすことにより、中子の耐久性を確保することが可能であるが、その場合、中子の重量が必要以上に大きくなるという不都合がある。
特開2005−212581号公報 特許第3710242号公報 特許第5297286号公報
本発明の目的は、空気入りタイヤの呼び幅が大きい場合であっても、中子走行時における空気入りタイヤの耐久性及び中子の耐久性を改善することを可能にした中子支持式空気入りタイヤを提供することにある。
上記目的を解決するための本発明の中子支持式空気入りタイヤは、空気入りタイヤと、該空気入りタイヤを内圧低下時に内側から支持する円環状の中子と、前記空気入りタイヤが嵌合されるリムの外周面と前記中子との間に配設されるゴム製の中子保持部材とを備えた中子支持式空気入りタイヤにおいて、
前記中子保持部材上にタイヤ幅方向に沿って互いに離間した複数個の中子が配置され、前記中子の各々は、内側リング部と、外側リング部と、これら内側リング部と外側リング部とを互いに連結するウエブ部とを有することを特徴とするものである。
本発明では、中子支持式空気入りタイヤにおいて、中子保持部材上にタイヤ幅方向に沿って互いに離間した複数個の中子を配置し、各中子が内側リング部と外側リング部とウエブ部とを有する構造とすることにより、中子走行時における各中子の外側リング部と空気入りタイヤのトレッド部との間の面圧を低下させ、トレッド部の発熱を抑制し、中子走行時における空気入りタイヤの耐久性を改善することができる。その一方で、各中子の外側リング部の狭幅化が可能になるので、中子走行時に中子の外側リング部とウエブ部との連結部分及び内側リング部とウエブ部との連結部分に作用する力を低減し、中子走行時における中子の耐久性を改善することができる。しかも、外側リング部と内側リング部との間に形成される補強板を増やす必要がないので、中子の過大な重量増加を回避することができる。
本発明において、外側リング部の幅の総和Roが空気入りタイヤのトレッド部の幅TWに対して0.40≦Ro/TW≦0.90の関係を満足することが好ましい。このように中子を構成する外側リング部の幅の総和Roを空気入りタイヤのトレッド部の幅TWに対して十分に大きく設定することにより、中子走行時においてトレッド部と外側リング部との間の面圧を低下させ、中子走行時における空気入りタイヤの耐久性を効果的に改善することができる。
また、外側リング部のタイヤ幅方向の相互間隔は10mm以上であることが好ましい。中子の外側リング部のタイヤ幅方向の相互間隔を十分に確保することにより、中子同士の接触を回避することができ、延いては、中子を全体として軽量化することができる。
本発明において、空気入りタイヤを正規空気圧にてインフレートした状態で最大負荷能力に対応する荷重を掛けた際の空気入りタイヤのトレッド部の内径Tidに対して中子の外径Nodが0.90≦Nod/Tid≦0.98の関係を満足し、中子の外径Nodが全て同一であることが好ましい。これにより、中子走行時における空気入りタイヤの撓みを小さくし、トレッド部の発熱を抑制することができる。
中子の外側リング部は径方向外側に向かって凸となるように湾曲した外周面を有することが好ましい。これにより、中子走行時におけるトレッド部と外側リング部との間の面圧を低下させ、トレッド部の損傷を抑制することができる。
本発明は、各種サイズを有する空気入りタイヤに適用可能であるが、特に空気入りタイヤの呼び幅が385mm以上である場合に好適である。つまり、呼び幅が大きい空気入りタイヤとI字状の断面形状を有する中子とを組み合わせた場合、中子走行時に空気入りタイヤの耐久性と中子の耐久性を両立することが困難であるが、中子保持部材上にタイヤ幅方向に沿って互いに離間した複数個の中子を配置することにより、空気入りタイヤの耐久性と中子の耐久性を同時に改善することが可能になる。
本発明において、空気入りタイヤを正規空気圧にてインフレートするにあたって、空気入りタイヤは正規リムにリム組みされる。正規リムとは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めるリムであり、例えば、JATMAであれば標準リムである。正規空気圧とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば最高空気圧である。最大負荷能力に対応する荷重とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている最大負荷能力に対応する荷重である。
本発明の中子支持式空気入りタイヤは、AGTやモノレールに代表される新交通システムの車両に装着される車輪に対して適用することが好ましいが、これに限定されるものではなく、中子支持式空気入りタイヤを備えた種々の車輪に対して適用可能である。
本発明の実施形態からなる中子支持式空気入りタイヤを備えた車輪を示す子午線断面図である。 本発明の中子支持式空気入りタイヤを構成する中子を示す側面図である。 本発明の中子支持式空気入りタイヤを構成する中子保持部材を展開した状態を示す上面図である。 本発明の中子支持式空気入りタイヤを構成する中子保持部材を展開した状態を示す底面図である。 本発明の中子支持式空気入りタイヤに最大負荷能力に対応する荷重を掛けた状態を示す子午線断面図である。 本発明の中子支持式空気入りタイヤを構成する中子を示す断面図である。 本発明の中子支持式空気入りタイヤを構成する中子の変形例を示す断面図である。
以下、本発明の構成について添付の図面を参照しながら詳細に説明する。図1は本発明の実施形態からなる中子支持式空気入りタイヤを備えた車輪を示し、図2〜図4、図6はその要部を示すものである。
図1に示すように、この車輪は、円環状をなすリム1と、リム1に取り付けられたバルブ2と、リム1に嵌合された空気入りタイヤ3と、空気入りタイヤ3の内圧低下時に該空気入りタイヤ3を内側から支持する円環状の中子4と、リム1の外周面と中子4との間に配設されたゴム製の中子保持部材5とを備えている。中子保持部材5上にはタイヤ幅方向に沿って互いに離間した複数個の中子4が配置されている。バルブ2はリム1のセンター部に配置されており、バルブ2の端部(バルブゴム)がリム1の外周面から僅かに突き出している。空気入りタイヤ3は、タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部31と、該トレッド部31の両側に配置された一対のサイドウォール部32と、これらサイドウォール部32のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部33とを備えている。
中子4の各々は、内側リング部41と、該内側リング部41と同軸的に配置された外側リング部42と、これら内側リング部41と外側リング部42とを互いに連結するウエブ部43とを有し、その断面形状がI字状をなしている。内側リング部41と外側リング部42とウエブ部43とで囲まれた領域には、中子4の幅方向に延在する複数枚の補強板44が設けられている。これら補強板44は中子4の周方向に沿って間欠的に配置されている。更に、図2に示すように、中子4の各々は周方向に沿って複数のブロック4A,4B,4Cに分割されており、これらブロック4A〜4Cが互いにボルト46及びナット47によって環状に連結されている。
中子保持部材5は、図1に示すように、中子4の周方向に沿って延在する環状をなしている。この中子保持部材5はリム1の外周面上に配置された状態で空気入りタイヤ3の両側のビード部33に当接し、これらビード部33の位置をリム1に対して固定するようになっている。図3及び図4に示すように、中子保持部材5の外周面には、中子4の内側リング部41を受容する一対の凹部51,51が中子4の周方向に沿って形成されている。これら凹部51,51の相互間の位置には、中子保持部材5をその厚さ方向に貫通する複数の通気穴52が形成されている。一方、中子保持部材5の内周面には、中子保持部材5の周方向に延びていて通気孔52に連通する1本の周方向溝53が形成されている。この周方向溝53はリム1のセンター部に配置されたバルブ2の端部を内包するようになっている。周方向溝53を中子4が搭載される凹部51から外れた位置に配置した場合、中子4をより安定的に保持することを可能にし、中子走行時における空気入りタイヤ3の耐久性の改善に寄与する。
このように中子4を備えた空気入りタイヤ3において、中子保持部材5上にタイヤ幅方向に沿って互いに離間した複数個の中子4を配置し、各中子4が内側リング部41と外側リング部42とウエブ部43とを有する構造とすることにより、中子走行時における各中子4の外側リング部42と空気入りタイヤ3のトレッド部31との間の面圧を低下させ、トレッド部31の発熱を抑制し、中子走行時における空気入りタイヤ3の耐久性を改善することができる。その一方で、各中子4の外側リング部42の狭幅化が可能になるので、中子走行時に中子4の外側リング部42とウエブ部43との連結部分及び内側リング部41とウエブ部43との連結部分に作用する力を低減し、中子走行時における中子4の耐久性を改善することができる。そのため、空気入りタイヤ3の呼び幅が385mm以上である場合であっても、中子走行時における空気入りタイヤ3の耐久性及び中子4の耐久性を同時に改善することができる。しかも、外側リング部42と内側リング部41との間に形成される補強板44を増やす必要がないので、中子4の過大な重量増加を回避することができる。
つまり、空気入りタイヤ3の内部に単一の中子4を配置した場合、中子4の外側リング部42の幅が小さいと、中子走行時に中子4の外側リング部42と空気入りタイヤ3のトレッド部31との間の面圧が大きくなるため、中子走行時における空気入りタイヤ3の耐久性が低下し、逆に中子4の外側リング部42の幅が大きいと、中子走行時に中子4の外側リング部42とウエブ部43との連結部分及び内側リング部41とウエブ部43との連結部分に大きな力が作用するため、中子走行時における中子4の耐久性が低下する。また、外側リング部42と内側リング部41との間に形成される補強板44を増やすことにより、中子4の耐久性を確保することが可能であるが、その場合、中子4の重量が必要以上に大きくなる。なお、中子保持部材5上にタイヤ幅方向に沿って互いに離間した3個以上の中子4を配置することも可能であるが、その場合、個々の中子4の幅が狭くなるため中子走行時の安定性が低下する恐れがある。そのため、中子保持部材5上にはタイヤ幅方向に沿って互いに離間した2個の中子4を配置することが最も好ましい。
上述した中子4を備えた空気入りタイヤ3において、外側リング部42の幅の総和Roは空気入りタイヤ3のトレッド部31の幅TWに対して0.40≦Ro/TW≦0.90の関係を満足するように設定されている。ここで、外側リング部42の幅の総和Roとは、中子保持部材5上にタイヤ幅方向に沿って配置されたn個の中子4の外側リング部42の幅をRo1,Ro2,・・・Ronとしたとき、Ro=Ro1+Ro2+・・・+Ronにより求められるものである。トレッド部31の幅TWは、空気入りタイヤ3を正規空気圧にてインフレートしたときに測定される両側のトレッドエッジ間のタイヤ幅方向の距離であり、最大負荷能力に対応する荷重を掛けた際の接地幅に相当する。
このように中子4を構成する外側リング部42の幅の総和Roを空気入りタイヤ3のトレッド部31の幅TWに対して十分に大きく設定することにより、中子走行時においてトレッド部31と外側リング部42との間の面圧を低下させ、トレッド部31の発熱を抑制することができる。これにより、中子走行時における空気入りタイヤ3の耐久性を改善することができる。ここで、比Ro/TWが0.40よりも小さいとトレッド部31と外側リング部42との間の面圧が大きくなるためトレッド部31の発熱を抑制する効果が低下し、逆に0.90よりも大きいと外側リング部42の幅方向端部がトレッド部31に対して損傷を与え易くなる。
また、中子4を構成する外側リング部42のタイヤ幅方向の相互間隔Gは10mm以上であると良い。このように外側リング部42のタイヤ幅方向の相互間隔Gを十分に確保することにより、隣り合う中子4,4同士の接触を回避することができ、延いては、中子4を全体として軽量化することができる。ここで、外側リング部42のタイヤ幅方向の相互間隔Gが10mm未満であると、中子走行時に中子4,4同士が接触し、中子4が損傷する恐れがある。外側リング部42のタイヤ幅方向の相互間隔Gの上限値は特に限定されるものではないが、この相互間隔Gは200mm以下であることが好ましい。
上述した中子4を備えた空気入りタイヤ3において、図5に示すように、空気入りタイヤ3を正規空気圧にてインフレートした状態で最大負荷能力に対応する荷重を掛けた際の空気入りタイヤ3のトレッド部31の内径Tidに対して、中子4の外径Nodは0.90≦Nod/Tid≦0.98の関係を満足し、中子の外径Nodが全て同一であることが好ましい。トレッド部31の内径Tidはタイヤ赤道位置で測定される内径である。
このように中子4の外径Nodをトレッド部31の内径Tidに対して十分に大きくすることにより、中子走行時における空気入りタイヤ3の撓みを小さくし、トレッド部31の発熱を抑制することができる。ここで、比Nod/Tidが0.90よりも小さいと中子走行時における空気入りタイヤ3の撓みが大きくなるばかりでなくトレッド部31と中子4との間の擦れも多くなるためトレッド部31が発熱し易くなり、逆に0.98よりも大きいと通常走行時においてトレッド部31の内面が中子4と接触し易くなる。(Tid−Nod)/2は最大負荷能力に対応する荷重を掛けた際の空気入りタイヤ3と中子4との間のクリアランス量を示すものである。
上述した中子4を備えた空気入りタイヤ3において、図6に示すように、外側リング部42の外周面は子午線断面において径方向外側に向かって凸となるように湾曲している。これにより、中子走行時におけるトレッド部31と外側リング部42との間の面圧を低下させ、トレッド部31の損傷を抑制することができる。
特に、空気入りタイヤ3を正規空気圧にてインフレートしたときのトレッド面のラジアスTr(図1参照)に対して、外側リング部42の外周面の3ポイントラジアスNrが1.5≦Nr/Tr≦7.0の関係を満足することが好ましい。3ポイントラジアスNrとは、外側リング部42の子午線断面において外側リング部42の外周面の中央位置と両端位置に点P1,P2,P3を規定したとき、これら点P1,P2,P3を通る仮想円弧のラジアスを意味する。図6においては、外側リング部42の外周面が単一ラジアスを有しているので、点P1,P2,P3を通る仮想円弧は外側リング部42の外周面の円弧と一致している。
このように外側リング部42の外周面の3ポイントラジアスNrを空気入りタイヤ3のトレッド面のラジアスTrに対して十分に大きくすることにより、中子走行時におけるトレッド部31と外側リング部42との間の面圧を低下させ、トレッド部31の損傷を抑制することができる。ここで、比Nr/Trが1.5よりも小さいと外側リング部42の中央領域における面圧が大きくなるためトレッド部31に損傷が発生し易くなり、逆に7.0よりも大きいと外側リング部42の幅方向端部がトレッド部31に対して損傷を与え易くなる。
図7は本発明の中子支持式空気入りタイヤを構成する中子の変形例を示すものである。図7において、外側リング部42の外周面は子午線断面において径方向外側に向かって凸となるように湾曲しているが、その幅方向の中央領域と外側領域とで曲率が互いに異なる二段ラジアスとなっている。そして、中央領域のラジアスNrcと外側領域のラジアスNrsとがNrc/Nrs>1、かつ、1.5≦Nrs/Trの関係を満足している。
このように外側リング部42の外周面の外側領域のラジアスNrsを空気入りタイヤ3のトレッド面のラジアスTrに対して十分に大きくし、更に外側リング部42の外周面の中央領域のラジアスNrcを外側領域のラジアスNrsよりも大きくすることにより、中子走行時におけるトレッド部31と外側リング部42との間の面圧を低下させ、特に外側リング部42の外周面の中央領域において面圧が一定になるので、空気入りタイヤ3の耐久性を効果的に改善することができる。ここで、比Nrs/Trが1.5よりも小さいと外側リング部42の中央領域における面圧が大きくなるためトレッド部31に損傷が発生し易くなる。なお、図7に示す中子4においても、前述した外側リング部42の外周面の3ポイントラジアスNrが1.5≦Nr/Tr≦7.0の関係を満足している。そのため、中央領域のラジアスNrcと外側領域のラジアスNrsは比Nr/Trの関係に基づいて規制されることになる。
図7に示す中子4において、外側リング部42の中央領域の幅SWcは外側リング部42の幅Roiに対して0.20≦SWc/Roi≦0.80の関係を満足することが好ましい。外側リング部42の外周面において相対的に大きいラジアスNrcを有する中央領域の幅SWcを適正化することにより、上述した二段ラジアスに基づく効果を十分に発揮することができる。ここで、比SWc/Roiが上記範囲から外れると外側リング部42の外周面における面圧を適正化する効果が低下する。
なお、空気入りタイヤ3を正規空気圧にてインフレートしたときのトレッド面のラジアスTrに対して外側リング部42の外周面の3ポイントラジアスNrが1.5≦Nr/Tr≦7.0の関係を満足するものであれば、上述した二段ラジアスの他に、三段ラジアスや四段ラジアスを含む多段ラジアスを採用することが可能である。
空気入りタイヤと円環状の中子とを備えた中子支持式空気入りタイヤ(タイヤサイズ:435/45R22.5)において、中子を内側リング部と外側リング部とウエブ部とから構成すると共に、空気入りタイヤのトレッド部の幅TW、中子の配置数、外側リング部の幅の総和Ro、比Ro/TW、外側リング部のタイヤ幅方向の相互間隔G、中子の外径Nod、空気入りタイヤのトレッド部の内径Tid、比Nod/Tidを表1のように設定した従来例、比較例及び実施例1〜5の中子支持式空気入りタイヤを製作した。
上述した従来例、比較例及び実施例1〜5の中子支持式空気入りタイヤについて、下記の評価方法により、空気入りタイヤの耐久性、中子の耐久性、中子の重量を評価した。その結果を表1に併せて示す。
空気入りタイヤの耐久性:
上記中子支持式空気入りタイヤをリム組みして室内ドラム試験機に装着し、バルブを解放した状態で、荷重5000kgf、速度80km/hの条件でタイヤトレッド部に損傷が生じるまで走行させ、その走行時間を計測した。評価結果は、従来例を100とする指数にて示した。この指数値が大きいほど中子走行時における空気入りタイヤの耐久性が優れていることを意味する。
中子の耐久性:
上記中子支持式空気入りタイヤをリム組みして室内ドラム試験機に装着し、バルブを解放した状態で、荷重10000kgf、速度50km/hの条件で中子に損傷が生じるまで走行させ、その走行時間を計測した。なお、試験時の空気入りタイヤの発熱性を下げるためにタイヤ内面に予めバフ処理を施した。評価結果は、従来例を100とする指数にて示した。この指数値が大きいほど中子走行時における中子の耐久性が優れていることを意味する。
中子の重量:
比較例及び実施例1〜5について、空気入りタイヤ内に配置された中子の総重量を測定した。評価結果は、測定値の逆数を用い、比較例を100とする指数にて示した。この指数値が大きいほど中子の総重量が小さいことを意味する。
Figure 2018154139
表1に示すように、実施例1〜5の中子支持式空気入りタイヤでは、中子保持部材上にタイヤ幅方向に沿って複数個の中子を配置しているため、中子走行時における空気入りタイヤの耐久性を従来例に比べて改善することができた。また、実施例1〜5の中子支持式空気入りタイヤでは、比較例に比べて中子の重量を低減することができた。つまり、中子の外側リング部の幅を拡大した比較例では中子の耐久性を確保するために補強板を多くする必要があるが、実施例1〜5では補強板を削減することにより中子の軽量化が可能であった。
1 リム
2 バルブ
3 空気入りタイヤ
4 中子
5 中子保持部材
31 トレッド部
32 サイドウォール部
33 ビード部
41 内側リング部
42 外側リング部
43 ウエブ部
44 補強板
51 凹部
52 通気路
53 周方向溝

Claims (6)

  1. 空気入りタイヤと、該空気入りタイヤを内圧低下時に内側から支持する円環状の中子と、前記空気入りタイヤが嵌合されるリムの外周面と前記中子との間に配設されるゴム製の中子保持部材とを備えた中子支持式空気入りタイヤにおいて、
    前記中子保持部材上にタイヤ幅方向に沿って互いに離間した複数個の中子が配置され、前記中子の各々は、内側リング部と、外側リング部と、これら内側リング部と外側リング部とを互いに連結するウエブ部とを有することを特徴とする中子支持式空気入りタイヤ。
  2. 前記外側リング部の幅の総和Roが前記空気入りタイヤのトレッド部の幅TWに対して0.40≦Ro/TW≦0.90の関係を満足することを特徴とする請求項1に記載の中子支持式空気入りタイヤ。
  3. 前記外側リング部のタイヤ幅方向の相互間隔が10mm以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の中子支持式空気入りタイヤ。
  4. 前記空気入りタイヤを正規空気圧にてインフレートした状態で最大負荷能力に対応する荷重を掛けた際の前記空気入りタイヤのトレッド部の内径Tidに対して前記中子の外径Nodが0.90≦Nod/Tid≦0.98の関係を満足し、前記中子の外径Nodが全て同一であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の中子支持式空気入りタイヤ。
  5. 前記外側リング部が径方向外側に向かって凸となるように湾曲した外周面を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の中子支持式空気入りタイヤ。
  6. 前記空気入りタイヤの呼び幅が385mm以上であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の中子支持式空気入りタイヤ。
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