JP2005178596A - 安全タイヤ用補強空気のう及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 タイヤ収納状態にて、タイヤ内部に充填された空気がタイヤ内部全体にわたって安定して流動する結果、タイヤ内の温度分布を比較的均一に保つことのできる安全タイヤ用補強空気のう、及びかかる空気のうを効率良く製造する方法を提供する。
【解決手段】 中空円環状の補強空気のう1は、タイヤ2に収納され、タイヤ2の所定の空気圧との関係で設定された内圧で空気が充填され、タイヤ2の内圧が正常な状態では少なくともタイヤ内面との間に空間部Sを形成し、タイヤ2の内圧の低下に伴って拡径変形して、荷重の支持をタイヤ2から肩代わりする。補強空気のう1は、空気不透過性のチューブ6と、チューブ6の外面全体を密着包囲する環状支持体7とを具え、環状支持体7は、タイヤ収納状態にて、少なくともリム3と接触する外面部分4からタイヤ2と接触する外面部分5にわたる特定外面領域Aに、リム3と補強空気のう1との間の空気の流動を可能にする流通路を有する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、タイヤに収納され、該タイヤの所定の空気圧との関係で設定された内圧で空気が充填され、タイヤの内圧が正常な状態では少なくともタイヤ内面との間に空間部を形成し、タイヤの内圧の低下に伴って拡径変形して、荷重の支持をタイヤから肩代わりする中空円管状の安全タイヤ用補強空気のう及びその製造方法に関し、特にかかる補強空気のうの、放熱性能と製造効率の双方の向上を図る。
パンク等によってタイヤ内圧が急激に低下したランフラット状態においてもある程度の距離の走行が可能である安全タイヤとしては、補強チューブ、補強ゴム、補強ベルト等の補強部材、又は発泡体、弾性体、中子等にタイヤ負荷を肩代わり支持させるタイヤや、シーラント剤を塗布又は充填してタイヤに生じた孔等の損傷部を塞いで内圧低下を防止したタイヤ等が知られている。しかし、これら従来の安全タイヤは、製造方法が複雑になる上、装着時の取扱いに難点がある場合が多かった。
かかる問題を解消するため、例えば特許文献1及び2には、安全タイヤの内部に収容されて、タイヤの内圧が低下するランフラット状態では、タイヤ内圧の低下に伴って拡張変形して荷重支持をタイヤから肩代わりする中空円管状の空気のう及びこれを用いた安全タイヤが記載されている。また、特許文献3には、これらの空気のうに用いられて、空気のうの補強を司る補強部材の製造方法が記載されている。
これらのタイヤは、空気のうをタイヤと別体に製造するので、製造及び装着が比較的容易となるものの、空気のうによりタイヤ内部の空気流動が阻害されるため、空気がタイヤと空気のうの間の空間部内で流動するにとどまり、特に冷却効果の高いリム外面まで流動することはできない。この結果、発熱したトレッド部の温度を十分に低下させることができず、十分なタイヤ耐久性が得られない上、タイヤ内部の空気の温度がトレッド側とリム側とで大きく異なるという温度分布の不均一化も生じ、これはタイヤ故障を事前に検知する等の目的でタイヤ内部の温度を測定するためにタイヤ内部に装着する温度センサーに大きな誤差を生じさせることになるため好ましくない。
特開2001−10314号公報 国際公開第02/43975号パンフレット 国際公開第02/96678号パンフレット
したがって、この発明の目的は、タイヤ収納状態にて、タイヤ内部に充填された空気がタイヤ内部全体にわたって安定して流動する結果、タイヤ内の温度分布を比較的均一に保つことのできる安全タイヤ用補強空気のう、及びかかる空気のうを効率良く製造する方法を提供することにある。
上記の目的を達成するため、第1発明は、タイヤに収納され、該タイヤの所定の空気圧との関係で設定された内圧で空気が充填され、タイヤの内圧が正常な状態では少なくともタイヤ内面との間に空間部を形成し、タイヤの内圧の低下に伴って拡径変形して、荷重の支持をタイヤから肩代わりする中空円管状の安全タイヤ用補強空気のうにおいて、該補強空気のうは、空気不透過性のチューブと、該チューブの外面全体を密着包囲する環状支持体とを具え、該環状支持体は、タイヤ収納状態にて、少なくともリムと接触する外面部分からタイヤと接触する外面部分にわたる特定外面領域に、リムと補強空気のうとの間の空気の流動を可能にする流通路を有することを特徴とする補強空気のうである。この補強空気のうにおいては、環状支持体がゴムからなる単一材料及び/又はゴムと繊維からなる複合材料で構成されることが好ましい。
本明細書において「所定の空気圧」とは、補強空気のうを収容する安全タイヤに対して、JATMA、TRA、ETRTO等の、タイヤが製造、販売、又は使用される地域において有効な工業基準、規格等に規定され、負荷能力に応じて特定される空気圧をいうものとする。また、「所定の空気圧との関係で設定された内圧」とは、タイヤに所定の空気圧を適用した空気充填状態では、補強空気のうの外面とタイヤの内面との間に空間部を形成することができ、一方、タイヤの内圧が低下したランフラット状態では、タイヤ内圧の低下に伴って空気のうが拡張変形して荷重支持をタイヤから肩代わりすることができる内圧をいい、好ましくは所定の空気圧±20%の範囲をいうものとする。
また、第2発明は、成型ドラム上に、未加硫のゴムからなる単一材料及び/又は未加硫のゴムと繊維からなる複合材料で構成されるゴム部材を貼り付けて環状支持体用リング状シートを形成し、前記シートを成型ドラムから取り外し、所定の内圧で空気を充填した空気不透過性のチューブを、そのクラウン部の外面に前記シートの中央部の内面が一致するように密着させて配設し、チューブの外面に沿わせながらシートの側部を折り曲げて、チューブの外面全体をシートで密着包囲し、シートの両端をシールしてチューブ入り環状支持体を形成し、このチューブ入り環状支持体をモールド内で加硫成型し、モールド内に設けたブレードにより、タイヤに収納した際の環状支持体の、少なくともリムと接触する外面部分からタイヤと接触する外面部分にわたる特定外面領域に、リムと空気のうとの間の空気の流動を可能にする流通路を形成することを特徴とする安全タイヤ用補強空気のうの製造方法である。
本明細書において「所定の内圧」とは、環状支持体用リング状シートでチューブを密着包囲するに際して、チューブがその形状を維持するのに十分な圧力のことをいい、好ましくは50〜200kPaの範囲の圧力をいうものとする。
この方法においては、狭幅のゴム部材を成型ドラム上にらせん巻回することにより環状支持体用リング状シートを形成することが好ましい。
さらに、第3発明は、成型ドラム上に、未加硫のゴムからなる単一材料及び/又は未加硫のゴムと繊維からなる複合材料で構成され、流通路用凹凸を有する広幅のゴム部材を貼り付けて環状支持体用リング状シートを形成し、前記シートを成型ドラムから取り外し、
所定の内圧で空気を充填した空気不透過性のチューブを、そのクラウン部の外面に前記シートの中央部の内面が一致するように密着させて配設し、チューブの外面に沿わせながらシートの側部を折り曲げて、チューブの外面全体をシートで密着包囲し、シートの両端をシールしてチューブ入り環状支持体を形成し、このチューブ入り環状支持体をモールド内で加硫成型し、モールド内に設けたブレードにより、タイヤに収納した際の環状支持体の、少なくともリムと接触する外面部分からタイヤと接触する外面部分にわたる特定外面領域に、リムと空気のうとの間の空気の流動を可能にする流通路を形成することを特徴とする安全タイヤ用補強空気のうの製造方法である。
第2発明及び第3発明とも、環状支持体用リング状シートは、中央部と両側部とを異なるゴム部材で構成することが好ましい。
また、第2発明及び第3発明とも、環状支持体用リング状シートの両端をバットジョイント又はラップジョイントによりシールしてチューブ入り環状支持体を形成することが好ましい。
この発明によれば、空気がリムと空気のうとの間を流動できる流通路を形成し、タイヤ内部に充填された空気をタイヤ内部全体にわたって円滑に流動させることにより、タイヤ内の温度分布が比較的均一に保つことが可能となるとともに、ゴム部材の貼り付け及びシールの回数が減り、製造効率が格段に向上する。
以下、図面を参照しつつ、この発明の実施の形態を説明する。図1はこの発明に従う代表的な補強空気のうを収容した安全タイヤをリムに装着し、所定の内圧を充填した状態で示す幅方向断面図である。
補強空気のう1は、中空円環状をなしており、タイヤ2に収納され安全タイヤを形成している。この安全タイヤをリム3に装着してタイヤ組立体を形成する。そして、タイヤ2には所定の空気圧を充填し、補強空気のう1にはタイヤ2の所定の空気圧との関係で設定された内圧を充填すると、図1に示すように、タイヤ2内には空間Sが、補強空気のう1内には空間Sがそれぞれ形成される。この空気充填状態では、補強空気のう1は、リム3と接触する外面部分4、及びタイヤ2と接触する外面部分5を有する。一方、パンク等によりタイヤ2の空間Sの内圧が急激に低下すると、空間Sと空間Sとの内圧差が生じる結果、補強空気のう1が拡径変形して最終的にはタイヤ2の内面に達し、荷重の支持をタイヤ2から肩代わりする。
そして、第1発明の構成上の主な特徴は、補強空気のう1は、空気不透過性のチューブ6と、チューブ6の外面全体を密着包囲する環状支持体7とを具え、環状支持体7は、タイヤ収納状態にて、少なくともリム3と接触する外面部分4からタイヤ2と接触する外面部分5にわたる特定外面領域A(図1では太線で示す。)に、リム3と補強空気のう1との間の空気の流動を可能にする流通路を有することにある。
以下、この発明が上記構成を採用するに至った経緯を作用とともに説明する。
タイヤが負荷転動する際には、路面との摩擦、負荷による繰り返し弾性変形、タイヤの転がり抵抗及びゴム物性等に起因してタイヤ、特にトレッド部が最も多く発熱するが、通常、発生した熱はタイヤ2内の空気の流動によりサイドウォール部、ビード部及びリムに伝達され、これらの部位から放熱されることによってタイヤ内の空気の温度分布が比較的均一になる。しかし、従来の補強空気のう収容型安全タイヤにおいては、タイヤ2内の空間部S及び補強空気のう1内の空間部Sの双方に所定の空気圧バランスで空気が充填され、通常走行時には、図1に示すように補強空気のう1がある程度膨らみ、タイヤ2と接触する外面部分5を形成する。このため、最も発熱するタイヤ部位であるトレッド部により加熱された空気は、最も放熱効果の高いリム3に向かう流動が補強空気のう1によって妨げられ、空間S内だけで流動することになる。この結果、トレッド部の温度上昇速度が大きくなり、これに伴って長時間にわたり高温下にさらされることよってトレッド部が劣化して、タイヤ故障が早期に発生する場合があった。
発明者は、少なくともリム3と接触する外面部分4からタイヤ2と接触する外面部分5にわたる特定外面領域Aに、空気がリムと空気のうとの間を流動できる流通路を形成すれば、トレッド部で発生した熱は、空気によりリムに運ばれここからも放熱されるので、タイヤ2内の空気の温度をタイヤ内部全体にわたって比較的均一にすることができ、空間部Sの空気の温度を低下させ、ひいてはトレッド部の温度上昇を抑制することができるとの着想を得た。しかし、従来の空気のうは、リムと接触する外面部分がチューブで構成されており、その壁厚が薄いため、例えば加硫成型時にモールド内に設けたブレードによりこの外面部分に空気の流通路を設けることが困難であり、仮に流通路を設けたとしても、空気のうの空間部内に充填した空気の圧力により流通路の溝底が外方に向かってせり出し変形する結果、流通路の断面積が減少して、十分な空気の流動を得ることができなくなる状況が生じるおそれがある。また、一般に、従来の空気のうの、リムと接触する外面部分のみに、予め凹凸を形成したゴム部材を貼着することにより空気の流通路を確保することも考えられるが、形成できる流通路の形状、大きさ、数等には制約がある上、ゴム部材の貼り付け及びシールの回数が増加するため、製造効率が低下するという問題がある。
そこで発明者は、環状支持体7でチューブ6の外面全体を密着包囲し、環状支持体7の、少なくともリム3と接触する外面部分4からタイヤ2と接触する外面部分5にわたる特定外面領域Aに、リム3と補強空気のう1との間の空気の流動を可能にする流通路を形成すれば、チューブ6のクラウン部8と対向する部分であるベース部9全体が環状支持体7で覆われるため、製品で必要とされる冷却性能に応じて、流通路の形状、大きさ、数等を容易に変更できることを見出し、第1発明を完成させるに至ったのである。
また、環状支持体がゴムからなる単一材料及び/又はゴムと繊維からなる複合材料で構成されることが好ましい。パンク等によりタイヤ2の空間Sの内圧が急激に低下しランフラット状態となった際に、容易に補強空気のう1が拡径変形することができるからである。
ゴムと繊維の複合材料としては、補強空気のうの周方向に沿って直線状又は波状に延在する複数本の繊維コードをゴム被覆したもの、又はキャンバス若しくは不織布とゴムシートとすることができる。不織布としては、繊維が配向性を有しないものが好ましい。
次に、図1〜4を参照しつつ、第2発明に従う代表的な実施態様について説明する。第2発明に従う安全タイヤ用補強空気のうの製造方法においては、まず成型ドラム10上に、未加硫のゴムからなる単一材料及び/又は未加硫のゴムと繊維の複合材料で構成されるゴム部材11、図2では3つのゴム部材11a、11b、11cを貼り付けて環状支持体用リング状シート12を形成する。このシート12を成型ドラム10から取り外し、例えば図3に示すように、保持手段13によりシート12の外面側からシート12に変形を生じさせることなく保持する。次いで、所定の空気圧との関係で設定された内圧で空気を充填した空気不透過性のチューブ14を、そのクラウン部15の外面にシート12の中央部の内面が一致するように密着させて配設する。次に、図4に示すように、チューブ14の外面に沿わせながらシート12の側部16a、16bを折り曲げて、チューブ14の外面全体をシート12で密着包囲し、その後、シート12の両端17a、17bをシールしてチューブ入り環状支持体18を形成する。このチューブ入り環状支持体18を、図示しないモールド内で加硫成型する。このモールドの内側には、所望の空気流通路の位置及び形状に対応したブレードが設けられているので、加硫成型を終えた補強空気のうには、図1に示すように、タイヤ2に収納した際の環状支持体7の、少なくともリム3と接触する外面部分4からタイヤ2と接触する外面部分5にわたる特定外面領域Aに、リム3と空気のう1との間の空気の流動を可能にする流通路が形成される。
このようにして安全タイヤ用補強空気のうを形成すれば、チューブ14のベース部19が全て環状支持体用リング状シート12で覆われる上、流通路は加硫成型時に形成されるので、流通路の形状、大きさ、数等の変更の自由度が大幅に向上するとともに、ゴム部材の貼り付け及びシールの回数が減り、製造効率が格段に向上する。
また、図5に示すように、狭幅のゴム部材20を成型ドラム10上に一部オーバーラップさせながららせん巻回することにより環状支持体用リング状シート12を形成することもできる。環状支持体用リング状シートは、中央部、両側部、両端部で、環状支持体形成後の外径がそれぞれ異なるため、広幅のゴム部材をチューブ上にしわ等の発生なしに適正に貼着させることは困難であるが、この方法によれば、狭幅のゴム部材を、形態の安定した成型ドラム上に貼着させて環状支持体用リング状シート12を形成するので、しわの発生を防ぎながら、ゴム部材を常に適正に貼着して、所要の形状及び寸法を有する環状支持体リング状シートが得られる。この場合には、狭幅のゴム部材は、ゴム部材の貼着精度を十分に確保しつつ貼着作業性を向上させる観点から、20〜70mmの範囲の幅とすることが好ましい。
次に、第3発明の代表的な実施態様について説明する。まず、図6に示すように、成型ドラム10上に、未加硫のゴムからなる単一材料及び/又は未加硫のゴムと繊維からなる複合材料で構成され、流通路用凹凸を有する広幅のゴム部材21を貼り付けて環状支持体用リング状シート22を形成する。このシート22を成型ドラム10から取り外し、図7に示すように、保持手段13によりシート22の外面側からシート22に変形を生じさせることなく保持する。次いで、所定の空気圧との関係で設定された内圧で空気を充填した空気不透過性のチューブ14を、そのクラウン部15の外面にシート22の中央部の内面が一致するように密着させて配設する。次に、図8に示すように、チューブ14の外面に合わせながらシート22の側部23a、23bを折り曲げて、チューブ14の外面全体をシート22で密着包囲し、その後、シート22の両端部24a、24bをシールしてチューブ入り環状支持体25を形成する。このチューブ入り環状支持体25を、図示しないモールド内で加硫成型する。加硫成型を終えた補強空気のうには、図1に示すように、タイヤ2に収納した際の環状支持体7の、少なくともリム3と接触する外面部分4からタイヤ2と接触する外面部分5にわたる特定外面領域Aに、リム3と空気のう1との間の空気の流動を可能にする流通路が形成される。
このようにして安全タイヤ用補強空気のうを形成すれば、チューブ14のベース部19が全て環状支持体用リング状シート22で覆われる上、流通路の所要の形状、大きさ、数等に合わせて予めゴム部材に流通路用凹凸を設けることができるため、ゴム部材の貼り付け及びシールの回数が減り、製造効率が格段に向上する。
第2発明及び第3発明ともに、環状支持体用リング状シートは、中央部と両側部とを異なるゴム部材で構成することが好ましい。中央部は拡径変形後に荷重の支持をタイヤから肩代わりするため、剛性の高いことが要求されるが、両側部は拡径変形時に大きく弾性及び/又は塑性変形することが要求される。そこで中央部と両側部とを異なるゴム部材で構成すれば、このように中央部と両側部のそれぞれに要求される特性を満たした環状支持体を得ることができる。
また、第2発明及び第3発明ともに、環状支持体用リング状シート12、22の両端部17a及び17b、24a及び24bを、図9(a)に示すようなバットジョイント、又は図9(b)に示すようなラップジョイントによりシールしてチューブ入り環状支持体を形成することが好ましい。このようにしてチューブ入り環状支持体を形成すれば、補強空気のうのユニフォミティを低下させる、ゴム部材のオーバーラップ部分の形成を回避することができるからである。
さらに、第1発明、第2発明及び第3発明ともに、図10(a)に示すように、連続して延在する隆起部26により、平行に延在する複数本の流通路27を画定してもよいが、特に円滑な空気の流通が重視される場合には、図10(b)に示すように、分断された隆起部26により流通路27を画定してもよい。
なお、上述したところは、この発明の実施態様の一部を示したにすぎず、請求の範囲において種々の変更を加えることができる。
この発明により、タイヤ収納状態にて、タイヤ内部に充填された空気がタイヤ内部全体にわたって安定して流動する結果、タイヤ内の温度分布を比較的均一に保つことのできる安全タイヤ用補強空気のう、及びかかる空気のうを効率良く製造する方法を提供することが可能となった。
この発明に従う代表的な補強空気のうを収容した安全タイヤをリムに装着し、所定の内圧を充填した状態で示す幅方向断面図である。 狭幅ゴム部材を用いて、成型ドラム上で環状支持体用リング状シートを形成したときの状態を示す模式図である。 環状支持体用リング状シート内にチューブを配設する工程を説明するための模式図である。 環状支持体用リング状シートの側部を折り曲げてチューブ入り環状支持体を形成する工程を説明するための模式図である。 他の実施態様に従う環状支持体用リング状シートを形成する工程を説明するための模式図である。 広幅ゴム部材を用いて、成型ドラム上で環状支持体用リング状シートを形成したときの状態を示す模式図である。 環状支持体用リング状シート内にチューブを配設する工程を説明するための模式図である。 環状支持体用リング状シートの側部を折り曲げてチューブ入り環状支持体を形成する工程を説明するための模式図である。 (a)はバットジョイントされた環状支持体用リング状シートの両端部の断面図であり、(b)はラップジョイントされた環状支持体用リング状シートの両端部の断面図である。 (a)及び(b)は、補強用空気のうの特定外面領域の一部の展開図である。
符号の説明
1 補強空気のう
2 タイヤ
3 リム
4 リムと接触する外面部分
5 タイヤと接触する外面部分
6 チューブ
7 環状支持体
8 チューブのクラウン部
9 チューブのベース部
10 成型ドラム
11 ゴム部材
12 環状支持体用リング状シート
13 保持手段
14 チューブ
15 チューブのクラウン部
16a、16b 側部
17a、17b 端部
18 チューブ入り環状支持体
19 チューブのベース部
20 狭幅ゴム部材
21 広幅ゴム部材
22 環状支持体用リング状ゴムシート
23a、23b 側部
24a、24b 端部
25 チューブ入り環状支持体
26 隆起部
27 流通路

Claims (7)

  1. タイヤに収納され、該タイヤの所定の空気圧との関係で設定された内圧で空気が充填され、タイヤの内圧が正常な状態では少なくともタイヤ内面との間に空間部を形成し、タイヤの内圧の低下に伴って拡径変形して、荷重の支持をタイヤから肩代わりする中空円管状の安全タイヤ用補強空気のうにおいて、
    該補強空気のうは、空気不透過性のチューブと、該チューブの外面全体を密着包囲する環状支持体とを具え、
    該環状支持体は、タイヤ収納状態にて、少なくともリムと接触する外面部分からタイヤと接触する外面部分にわたる特定外面領域に、リムと補強空気のうとの間の空気の流動を可能にする流通路を有することを特徴とする補強空気のう。
  2. 環状支持体がゴムからなる単一材料及び/又はゴムと繊維からなる複合材料で構成される請求項1に記載の補強空気のう。
  3. 成型ドラム上に、未加硫のゴムからなる単一材料及び/又は未加硫のゴムと繊維からなる複合材料で構成されるゴム部材を貼り付けて環状支持体用リング状シートを形成し、
    前記シートを成型ドラムから取り外し、
    所定の内圧で空気を充填した空気不透過性のチューブを、そのクラウン部の外面に前記シートの中央部の内面が一致するように密着させて配設し、
    チューブの外面に沿わせながらシートの側部を折り曲げて、チューブの外面全体をシートで密着包囲し、
    シートの両端をシールしてチューブ入り環状支持体を形成し、
    このチューブ入り環状支持体をモールド内で加硫成型し、
    モールド内に設けたブレードにより、タイヤに収納した際の環状支持体の、少なくともリムと接触する外面部分からタイヤと接触する外面部分にわたる特定外面領域に、リムと空気のうとの間の空気の流動を可能にする流通路を形成することを特徴とする安全タイヤ用補強空気のうの製造方法。
  4. 狭幅のゴム部材を成型ドラム上にらせん巻回することにより環状支持体用リング状シートを形成する請求項3に記載の方法。
  5. 成型ドラム上に、未加硫のゴムからなる単一材料及び/又は未加硫のゴムと繊維からなる複合材料で構成され、流通路用凹凸を有する広幅のゴム部材を貼り付けて環状支持体用リング状シートを形成し、
    前記シートを成型ドラムから取り外し、
    所定の内圧で空気を充填した空気不透過性のチューブを、そのクラウン部の外面に前記シートの中央部の内面が一致するように密着させて配設し、
    チューブの外面に沿わせながらシートの側部を折り曲げて、チューブの外面全体をシートで密着包囲し、
    シートの両端をシールしてチューブ入り環状支持体を形成し、
    このチューブ入り環状支持体をモールド内で加硫成型し、
    モールド内に設けたブレードにより、タイヤに収納した際の環状支持体の、少なくともリムと接触する外面部分からタイヤと接触する外面部分にわたる特定外面領域に、リムと空気のうとの間の空気の流動を可能にする流通路を形成することを特徴とする安全タイヤ用補強空気のうの製造方法。
  6. 環状支持体用リング状シートは、中央部と両側部とを異なるゴム部材で構成する請求項3〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 環状支持体用リング状シートの両端をバットジョイント又はラップジョイントによりシールしてチューブ入り環状支持体を形成する請求項3〜6のいずれか一項に記載の方法。
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