JP2007105981A - 安全タイヤ用空気のうの加硫方法および加硫モールド - Google Patents

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Abstract

【課題】空気のうの内周面の、リムとの接触面に凹凸部を形成してなお、その空気のうの、加硫モールドからの適正なる取出しを、円滑かつ容易にした安全タイヤ用空気のうの加硫方法を提供する。
【解決手段】加硫モールド1内での加硫成形してなり、タイヤの内部に配置され、タイヤとともに、リムに組付けられて、内周面でリムに面接触する、安全タイヤ用の、円環状中空体よりなる空気のうを、その加硫モールドから取出すに先だって、空気のうの内周面への凹凸部の形成に寄与した、内周面側モールド部分5を半径方向内方へ逃げ変位させる。
【選択図】図5

Description

この発明は、タイヤの内部に収納配置され、タイヤとともにリムに組付けられて内周面でリムに面接触する円環状中空体よりなる、安全タイヤ用空気のうの加硫方法および、その方法の実施に用いる加硫モールドに関するものであり、とくには、加硫成形を終えた後のその空気のうを、そこへの大きな変形、損傷等の発生なしに、加硫モールドから十分円滑に、かつ確実に取出すことができる技術を提案するものである。
タイヤとともにリムに組付けられ、タイヤのパンク等に起因するタイヤ内圧の低下に伴って拡張変形して、荷重の支持をタイヤから肩代わりするべく機能する安全タイヤ用の空気のうとしては従来から各種のものが提案されている。
なかでも、近年の空気のうでは、たとえば、円環状をなす、タイヤチューブ様の中空支持体の内周側部分および外周側部分の全体に、不織布その他からなる補強層を配設するとともに、空気のうの、リムの所定位置への確実なる着座を担保することを目的に、ビードコア様の一対の芯材を、空気のうの中心軸線方向に間隔をおいて円周方向に連続的に配設することが広く行われており、これによれば、空気のうは、それの外周側部分となって、そこへの充填内圧を支持する領域のみならず、使用時にはリムに面接触することになる内周側の領域においても相当大きな剛性を有することになる。
ところで、このような空気のうを、図10に半部を半径方向断面図で例示するような加硫モールド、すなわち、型締め姿勢で気密に区画されるキャビティCの中心軸線CLの方向に二分割されて、図では上下に対をなす加硫モールドMで、未加硫の空気のうを加硫成形することによって製造する場合において、とくに、下型Lの所定位置に未加硫空気のうを位置決め配置した状態で、その下型Lに対して上型Uを型締めする際の、それらの両型間への未加硫空気のうの挟み込みのおそれを取り除くべく、図示のように、キャビティCの内周面の区画部分IPの割り位置をキャビティCの上端部に近接させて位置させたときには、未加硫空気のうをキャビティC内で加硫成形してなる、製品としての空気のうACの、加硫モールドMからの取出し、たとえば、上型Uの開放状態の下での、その空気のうACの、下型Lからの上向きの抜き出しが、その空気のうACと下型L、なかでも、内周面区画部分IPとの大きな摩擦力の故に困難であり、しかも、空気のうACに所期した通りの機能を十分に発揮させるためには、空気のうAC、ひいては、不織布その他からなる配設補強層を大きく変形させることもできないため、それの、加硫モールドMからの取出しが甚だ困難であるという問題があった。
その上最近では、タイヤとともにリムに組付けられて内周面でリムに面接触する空気のうと、そのリムとの間を通る、タイヤ内充填気体の流動を円滑にするべく、たとえば、特開2003−146031号公報および国際公開04/106092号パンフレット等に開示されているように、空気のうの内周側領域に配設したゴム層に凹凸部を形成することが提案されており、このような凹凸部を形成した空気のうを加硫モールドから、上述したようにして取出す場合は、その凹凸部の延在方向が、キャビティの中心軸線と交差する方向であると否とにかかわらず、空気のうの凸部の、加硫モールドの凹部への嵌まり込みの故に、その取出しがより一層困難になるという問題があった。
この発明は、従来技術が抱えるこのような問題点を解決することを課題とするものであり、それの目的とするところは、空気のう内周面の、リムとの接触面に凹凸部を形成してなお、その空気のうの、加硫モールドからの適正なる取出しを、円滑かつ容易にした安全タイヤ用空気のうの加硫方法および、その方法の実施に用いる加硫モールドを提供するにある。
この発明に係る、安全タイヤ用空気のうの加硫方法は、加硫モールド内で加硫成形してなり、タイヤの内部に収納配置され、タイヤとともにリムに組み付けられて、内周面でリムに面接触する、安全タイヤ用の、円環状中空体よりなる空気のうを、その加硫モールドから取出すに先だって、空気のうの内周面への凹凸部の形成に寄与した、加硫モールドの、空気のう内周面への接触域を、全周にわたって半径方向内方へ逃げ変位、いいかえれば縮径変位させるにある。
この場合好ましくは、空気のうの、内周面のリムとの接触領域の加硫成形に寄与する加硫モールド部分の全体を半径方向内方へ逃げ変位させる。
この発明に係る、安全タイヤ用空気のうの加硫モールドは、気密に区画されるキャビティ内で、内周面の、リムとの接触域に凹凸部を有する、安全タイヤ用の、円環状中空体よりなる空気のうを加硫成形するものであって、未加硫の空気のうの内周面に接触して、そこに、リムと接触することとなる凹凸部を形成するとともに加硫を施す内周側モールド部分を、円周方向の複数個の分割部材にて構成するとともに、それらの各分割部分を半径方向の内外に変位可能としたものである。
ここで好ましくは、上記内周側モールド部分を、未加硫の空気のうの内周面に、リムとの接触領域を加硫成形するモールド部分の全体にわたって配設する。
また好ましくは、内周側モールド部分をたとえば上下方向に隔てて位置し、相互に接近および離隔する方向に変位して、未加硫の空気のうのそれぞれの側部に凹凸部を形成するとともに加硫を施すそれぞれの側部モールド部分を設ける。
この発明に係る方法では、加硫モールドのキャビティ内で未加硫の空気のうを加硫成形して製品空気のうとした場合において、その空気のうを加硫モールドから取出すに先だって、空気のうの内周面の、リムとの接触面に凹凸部を形成した、加硫モールドの、空気のう内周面への接触域を、全周にわたって縮径変位させることで、加硫モールドによる、空気のう内周面、とくには、その凹凸部に対する拘束を、予め十分に取り除くことができるので、空気のうの内周側部分が高剛性であると否とにかかわらず、また、加硫モールドのその接触域と、空気のう内周面との接触面積が大きいと否とにかかわらず、内周面に凹凸部を有するその空気のうを、それ自身に大きな変形等を生じさせることなく、すなわち、空気のうに配設した補強層に永久歪等を残留させることなく、また、それの凹凸部に損傷等を生じさせることなく、十分円滑に、かつ容易に、しかも、常に適正に加硫モールドから取出すことができる。
そしてこのことは、空気のうの内周面への凹凸部の形成に寄与する部分であると否とを問わず、空気のう内周面のリムとの接触領域の加硫成形に寄与するモールド部分の全体を縮径変位させて、いいかえれば、空気のうの内周面の加硫成形を行うモールド部分ではあっても、凹凸部の形成には寄与しないモールド部分をも含めて縮径変位させて、空気のうの内周面に対する加硫モールドの拘束をより十分に取り除いた場合に一層効果的である。
また、この発明に係る加硫モールドでは、未加硫の空気のうの内周面に接触して、そこに凹凸部を形成する内周側モールド部分を、円周方向の複数個の分割部材にて構成するとともに、それらの各分割部材を半径方向の内外に変位可能として、それらの分割部材の半径方向外方への変位によって、隣接する分割部材の相互が隙間なく密着する、内周側モールド部分の作用姿勢とする一方で、分割部材の半径方向内方への変位によって、それぞれの分割部材が、加硫成形済みの製品空気のうから逃げ変位する縮径姿勢とすることで、上記の加硫方法を、所期した通りに常に確実に、かつ簡易に実施することができる。
かかる加硫モールドにおいて、複数個の分割部材からなる内周側モールド部分を、未加硫の空気のうの内周面に、リムとの接触領域を加硫成形するモールド部分の全体にわたって配設したときは、先に述べたように、空気のうの内周面の、リムとの接触領域の加硫成形に寄与するモールド部分の全体を縮径変位させるときと同様の作用効果をもたらすことができる一方、空気のうの内周面の両側部に隣接する、リムには接触しないそれぞれの側部域にもまた凹凸部を形成する場合に、それらの凹凸部は、上記内周側モールド部分とは別個のモールド部分にて形成することで、内周側モールド部分の分割部材の縮径変位に当って、側部域の空気のう凹凸部が損傷等されるおそれを十分に取り除くことができる。
ところで、空気のうの内周面の両側部に隣接する、リムには接触しないそれぞれの側部域にも凹凸部を形成するときは、内周側モールド部分を上下方向等に隔てて位置して、キャビティの中心軸線方向に相互に接近および離隔変位することができ、未加硫空気のうのそれぞれの側部に凹凸部を形成するそれぞれの側部モールド部分、たとえば上型部分および下型部分を設けることが好ましく、これによれば、加硫モールドの型開き等に際する、製品空気のうの側部域に形成された凹凸部の損傷等のおそれを十分に取り除くことができる。
図1は、この発明に係る加硫モールドの実施形態をその要部について示す略線斜視図であり、これは、従来技術で述べたような、上下方向に二分割構造になる加硫モールドの下型を示すものである。
なお、図に仮想線で示す上型は、図10に示す半径方向断面形状の回転体構造になり、全体にわたって一体構造をなす。
所定の内圧を充填した未加硫の空気のうを、気密に区画されるキャビティ内で、たとえば、半径方向断面内の外輪郭形状が半径方向の内外に扁平な形態となる加硫済み成形体としての製品空気のうとするこの加硫モールド1の下型2は、上型3との協働下で、気密なキャビティの区画に寄与する環状溝4を具えるとともに、その環状溝4の内周側に隣接して位置し、未加硫空気のうの内周面に接触して、そこに加硫成形を施す内周側モールド部分5および、環状溝4の外周側に隣接して位置し、未加硫空気のうの外周面に接触して、そこに加硫成形を施す外周側モールド部分6を具えてなり、ここで、内周側モールド部分5は、従来技術で述べたように、外周側モールド部分6に比して相当高いレベルに、上型3と気密に面接触する、上下の型の割り位置を有する。
このような下型2において、ここでは、内周側モールド部分5を、円周方向で複数個に分割してなる分割部材、図2に略線平面図で例示するところでは、大小二種類で総計六個の分割部材7a,7bにて構成し、それらの各分割部材7a,7bを、半径方向の内外に、所要に応じて変位可能とする。
なお、内周側モールド部分5を、このように大小二種類の分割部材7a,7bにより構成したときは、それらの分割部材7a,7bのそれぞれが、図2(a)に略線平面図で示すように、各個が半径方向外方への進出限位置にあって、相互に隣接する分割部材7a,7bが円周方向に隙間なく整列した内周側モールド部分5の作用姿勢から、それらの分割部材7a,7bがともに半径方向内方へ逃げ変位した、内周側モールド部分5の不作用姿勢とするに当っては、はじめに、平面視の円周方向長さが、半径方向外方に向かって漸減するまたは、半径方向の内外で一定となる便宜上の小分割部材7bのそれぞれを、図2(b)に示すように半径方向内方側へ変位させ、その後に、便宜上の大分割部材7aのそれぞれを半径方向内方側へ同図に仮想線で示すように変位させることが必要になり、これらのことは、大小の分割部材7a,7bのそれぞれを、ともに同数の複数個とした場合には、分割個数の多少にかかわらず同様である。
この一方で、不作用姿勢の内周側モールド部分5を、各個の分割部材7a,7bが、半径方向外方の進出限位置まで進出した作用姿勢とする場合には、はじめに、大分割部材7aを進出変位させ、その後に、小分割部材7bを進出変位させて、隣接する分割部材7a,7bのそれぞれを隙間なく密着させることが必要になり、上下方向の二分割構造になる図示のこの加硫モールド1では、内周側モールド部分5のこのような作用姿勢の下で、下型2および上型3の相互を上下方向に相対変位させることで、それらの型2,3にて区画されるキャビティを所要に応じて開閉することができる。
ところで、以上のような内周側モールド部分5は、その外周面に、図1および2に示すところから明らかなように、未加硫の空気のうの内周面に接触してそこに凹凸部を形成する複数の凹部8および凸部9を、それの高さ方向および円周方向のそれぞれに所要のピッチで設けてなり、かかる内周側モールド部分5の、図1の上下方向の配設域は、未加硫空気のうの内周面に対して、製品空気のうの、リムとの接触領域を加硫成形するモールド部分の全体とすることが好ましい。
このことを、製品空気のうをリムに組付けた場合の半径方向断面図で示す図3についてみるに、内周側モールド部分5のその配設域は、空気のう10の内周面の、リム11との接触領域CRをその全体にわたって加硫成形できる範囲内とすることが好ましく、これによれば、内周側モールド部分5によって加硫成形される上記接触領域CRの全部もしくは一部、たとえばその全部に、モールド部分5の凹部8および凸部9の作用に基づく凹凸部を形成することができ、それらの凹凸部は、空気のう10とリム11との間に、図に仮想線で示す、リムに組付けたタイヤ12と空気のう10との間に充填した気体の流動を許容する流路を区画する。
ここで、タイヤ内に充填した気体の、リム11に沿うこのような流動を許容するときは、タイヤ12の負荷転動によって加熱されたその充填気体を、リム11の放熱作用を介して冷却することができ、また、リム11に取付けたセンサ13をもって、充填気体の温度、圧力等を正確に検出することができる。
なお、図3に示すリム組み構造では、空気のう10は、リム11だけではなく、リムに組付けたタイヤ12のビード部12aの内表面にもまた面接触することになるので、タイヤ12内への充填気体の、上述したような流動を十分円滑ならしめるためには、空気のう10の、リム11との接触領域CRのみならず、その接触領域CRの両側部に隣接する、タイヤビード部12aとの接触領域CBにもまた凹凸部を形成することが必要になる。
そこで、図示の加硫モールド1では、空気のう10およびタイヤ12の、このようなリム組み構造にも対処可能とするべく、すなわち、空気のう10の、リム11との接触領域CRに加え、タイヤビード部12aとの接触領域CBにも凹凸部を形成するべく、たとえば、図4に、図1のIV−IV線に沿う半径方向断面を上型の型締め状態で示すように、内周側モールド部分5の外周面に前述したような凹部8および凸部9を設けるとともに、下型2の環状溝4および、この環状溝4と対向して位置して、これもキャビティ14の区画に寄与する上型3の同様の環状溝15のそれぞれの、断面形状がともに曲線状をなす溝底部分の全体にもまた、凹部16および凸部17のそれぞれを所要のピッチで配設する。
なおここで、空気のう10の、リム接触領域CRに隣接するそれぞれの側部部分への凹凸部の形成範囲を、タイヤビード部12aの内表面に実際に接触する必要最小限のものとする場合、いいかえれば、図3に示す接触領域CBとする場合には、図4に示す、それぞれの環状溝4,15内への凹部16および凸部17のそれぞれの配設域を、内周側モールド部分5寄りのほぼ半分とすることができる。
以上に述べたような加硫モールドを用い、未加硫の空気のうに加硫成形を施して所定の製品空気のうとする場合は、はじめに、下型2の、未加硫空気のうの内周面との接触域としての内周側モールド部分5、ひいては、それを構成するそれぞれの分割部材7a,7bを、図5(a)に半径方向の要部断面図で示すように、半径方向の内方側へ、全周にわたって逃げ変位させて、その内周側モールド部分5の、未加硫の空気のうTとの接触のおそれを有効に取り除き、次いで、幾分の内圧を充填したその未加硫空気のうTを、下型2の環状溝4と対応する所定の位置に位置決め配置する。
このようにして未加硫空気のうTを、所期した通りの位置に適正に配置した後は、内周側モールド部分5のそれぞれの分割部材7a、7bを、図5(b)に示すように、半径方向外方の進出限位置まで進出させて、キャビティ14の区画に寄与させ、さらには、図5(c)に示すように、上型3を下降させて加硫モールド1の型締め状態をもたらし、これらのことによって気密に区画されるキャビティ14に未加硫空気のうTを封じ込めるとともに、その未加硫空気のうTへの所定の内圧の供給に基いて、未加硫空気のうTを、内周側モールド部分5の外周面をも含むキャビティ壁面に、所要の力で接触させる。
従って、未加硫空気のうTのこのような封じ込め状態で、その未加硫空気のうTを上下の両型3,2をもって加熱することで、未加硫空気のうTを、キャビティ14と対応する形状に成形するとともに加硫して、所要の製品空気のうとすることができ、その空気のう10の、リム11との接触領域CRには、内周側モールド部分5の外周面の凹部8および凸部9によって、そして、その接触領域CRに隣接するそれぞれの側部部分には、それぞれの環状溝4,10に設けた凹部16および凸部17によって所要の凹凸部を形成することができる。
そして、このようにして構成した空気のうの、加硫モールドからの取出しは、たとえば、図5に関連して述べたところとは逆の工程を辿って、はじめに、上型3を上昇変位させて加硫モールド1の型開きを行い、次いで、内周側モールド部分5の各分割部材7a,7bを半径方向内方へ逃げ変位させてそのモールド部分5の縮径変形をもたらし、さらに、下型2上の空気のう10の、上方側への抜き出しを行うことにより、空気のう10のリム接触領域CRおよび、その接触領域CRのそれぞれの側部部分に形成された凹凸部を、加硫モールド側の凹部8,16および凸部9,17のそれぞれに干渉させることなく、また、空気のう10に、永久歪を生じるほどの大きな変形を与えることもなく、十分円滑に、かつ容易に型抜きすることができ、加硫モールド1からこのようにして取出された空気のう10は、図6に半径方向の略線断面図で例示するように、リム接触領域CRおよび、その領域CRの両側部に隣接するそれぞれのサイド域Sのほぼ全体に、損傷等されることなく適正に残留する凸部18および凹部19を有することになる。
そしてこのことは、空気のう10の内周側領域の剛性が高いと否との別なく同様である。
従って、以上のような加硫モールドを用い、この発明にかかる方法に則って空気のう10を加硫成形した場合には、とくには、空気のう10の内周面の、リム11との接触領域CRに凸凹部18,19を形成してなお、外周面に凹部8および凸部9を設けた内周側モールド部分5の縮径変形に基いて、その空気のう10を、加硫モールド1から、常に適正に、しかも、円滑かつ容易に取出すことができ、空気のう10の凸凹部18,19を、型抜きに伴う損傷等から有効に保護することができる。
図7は、加硫モールドの他の実施形態を示す、半径方向の半部略線断面図および平面図である。
これは、キャビティの区画に寄与する加硫モールド21を、未加硫空気のうの内周側部分の全体に加硫成形を施す内周側加硫成形部22と、その未加硫空気のうの外周側部分の全体に加硫成形を施す外周側加硫成形部23とで構成するとともに、内周側加硫成形部22の全体を、先に述べた内周側モールド部分5と同様に、円周方向の複数個の分割部材、たとえば、大小二種類で総計六個の分割部材24a,24bによって、そして、外周側加硫成形部23の全体を、これも大小二種類で、総計十個の分割部材25a,25bによりそれぞれ構成し、各分割部材24a,24b,25a,25bを、半径方向の内外に所要に応じて変位可能としたものであり、また、内周側加硫成形部22の外周面に、製品空気のう10の内周面の、リム11との接触領域CRだけに凸凹部18,19を形成するべく機能する凹部26および凸部27のそれぞれを配設したものである。
ここで、内周側加硫成形部22の便宜上の小分割部分24bは、内周側モールド部分5について述べたと同様に、平面視における周方向長さが半径方向の外方に向けて漸減する、または、その周方向長さが半径方向の内外で一定となる寸法形態を有し、外周側加硫成形部23の便宜上の小分割部材25bは、平面視の周方向長さが、半径方向内方に向けて漸増する、または、半径方向の内外で一定となる寸法形態を有する。
従って、相互に隣接するそれぞれの分割部材24a,24bおよび25a,25bが隙間なく密着する、加硫モールド21の、図7(b)に示すような型締め状態から、内周側加硫成形部22を半径方向内方側へ、そして、外周側加硫成形部23を半径方向外方側へそれぞれ変位させてそれを型開きする場合には、内周側加硫成形部22については、小分割部材24bの半径方向内方側への変位と、大分割部材24aの半径方向内方側への変位とを順次に行い、そして、外周側加硫成形部23については、小分割部材25bの半径方向外方側への変位と、大分割部材25aの半径方向外方側への変位とを順次に行うことにより、両加硫成形部分22,23によって区画形成されたキャビティ28を広く開放することができる。
これがため、未加硫空気のうの加硫モールドへの適正なる位置決め配置を、簡易に、かつ常に確実に行うことが可能となり、また、凸凹部18,19を形成された空気のう10の、その加硫モールド21からの取出しを、その空気のう10、とくにはそれの凸凹部18,19に損傷を与えることなく容易に行うことができる。
なお、図7に示すところでは、内周側加硫成形部22および外周側加硫成形部23の全体を円周方向の分割構造としているも、それらの各加硫成形部の一部分だけを分割構造とすることも可能であり、図8はその一例を示す、半径方向の半部略線断面図である。
図8に示す加硫モールド31は、キャビティ32の底部の区画に寄与する環状溝33を設けた下型部分34と、キャビティ32の残部の区画に寄与して、未加硫の空気のうの内周側部分の大部分に加硫成形を施す内周側加硫成形部分35と、その未加硫空気のうの外周側部分の大部分に加硫成形を施す外周側加硫成形部分36とを具えるものとするとともに、内周側加硫成形部分35を、図7に示す内周側加硫成形部22と同様の分割構造とし、また、外周側加硫成形部分36を、これも図7に示す外周側加硫成形部23と同様の分割構造とし、併せて、内周側加硫成形部分35の外周面に、図7の内周側加硫成形部22について述べたと同様に機能する凹部37および凸部38のそれぞれのを配設したものである。
この加硫モールド31では、内周側加硫成形部分35のそれぞれの分割部材を、図示のような相互の密着姿勢から半径方向の内方側へ逃げ変位させ、そして、外周側加硫成形部分36のそれぞれの分割部材を半径方向の外方側へ逃げ変位させることで、図7に示す加硫モールド21と同様に、キャビティ32を大きく開放することができる。
そして、図9に示すさらに他の加硫モールド41は、上下のそれぞれの型部分42,43と、内周側加硫成形部分44および外周側加硫成形部分45とを具えるものにおいて、上下の型部分42,43を上下方向に相対変位可能とするとともに、内周側加硫成形部分44および外周側加硫成形部分45のそれぞれを、図7に示す内周側加硫成形部22および外周側加硫成形部23のそれぞれと同様の分割構造とし、また、内周側加硫成形部分44の外周面の全体および、上下の型部分42,43のそれぞれの環状溝46,47の、内周側加硫成形部分44側の各半部のそれぞれに、空気のうに凸凹部18,19を形成するべく機能する凹部48および凸部49のそれぞれを配設したものである。
この加硫モールド41では、図示の型締め姿勢に対し、たとえば、上型部分42を上昇変位させるとともに、内周側加硫成形部分44の分割部材を半径方向内方側へ、そして、外周側加硫成形部分45の分割部材を半径方向外方側へそれぞれ変位させることによってキャビティ50を大きく開放することができるので、未加硫空気のうの、所定位置への適正なる位置決め配置および、製品空気のうの、加硫モールド41からの損傷のない取出しを、常に円滑に、かつ簡易に行うことができる。
加硫モールドの実施形態をそれの要部について示す略線斜視図である。 内周側モールド部分の分割構造を例示する略線平面図である。 製品空気のうの、リムへの組付け状態を示す半径方向断面図である。 図1のIV−IV線に沿う半径方向断面図である。 加硫モールドの作用工程を示す半径方向の要部断面図である。 製品空気のうを例示する半径方向の略線断面図である。 加硫モールドの他の実施形態を示す図である。 加硫モールドの他の実施形態を示す半径方向の半部略線断面図である。 加硫モールドのさらに他の実施形態を示す半径方向の半部略線断面図である。 従来技術を示す、要部についての半径方向断面図である。
符号の説明
1,21,31,41 加硫モールド
2 下型
3 上型
4,15,33,46,47 環状溝
5 内周側モールド部分
6 外周側モールド部分
7a,7b 分割部材
8,16,26,37,48 凹部
9,17,27,38,49 凸部
10 空気のう
11 リム
12 タイヤ
12a ビード部
13 センサ
14,28,32,50 キャビティ
18 凸部
19 凹部
22 内周側加硫成形部
23 外周側加硫成形部
24a,24b,25a,25b 分割部材
34,43 下型部分
35,44 内周側加硫成形部分
36,45 外周側加硫成形部分
42 上型部分
CL 中心軸線
CR リム接触領域
CB ビード部接触領域
T 未加硫空気のう
S サイド域

Claims (5)

  1. 加硫モールド内で加硫成形してなり、タイヤの内部に配置され、タイヤとともにリムに組付けられて、内周面でリムに面接触する、安全タイヤ用の、円環状中空体よりなる空気のうを、その加硫モールドから取出すに先だって、
    空気のうの内周面への凹凸部の形成に寄与した、加硫モールドの、空気のう内周面への接触域を、全周にわたって半径方向内方へ逃げ変位させる安全タイヤ用空気のうの加硫方法。
  2. 空気のう内周面の、リムとの接触域の加硫成形に寄与する加硫モールド部分の全体を半径方向内方へ逃げ変位させる請求項1に記載の安全タイヤ用空気のうの加硫方法。
  3. 気密に区画されるキャビティ内で、内周面の、リムとの接触域に凹凸部を有する、安全タイヤ用の、円環状中空体よりなる空気のうを加硫成形する加硫モールドであって、
    未加硫の空気のうの内周面に接触して、そこに凹凸部を形成するとともに加硫を施す内周側モールド部分を、円周方向の複数個の分割部材にて構成するとともに、それらの各分割部材を半径方向の内外に変位可能としてなる安全タイヤ用空気のうの加硫モールド。
  4. 内周側モールド部分を、未加硫の空気のうの内周面に、リムとの接触領域を加硫成形する部分の全体にわたって配設してなる請求項3に記載の安全タイヤ用空気のうの加硫モールド。
  5. 内周側モールド部分を隔てて位置し、相互に接近および離隔する方向に変位して、未加硫の空気のうのそれぞれの側部に凹凸部を形成するとともに加硫を施すそれぞれの側部モールド部分を設けてなる請求項3もしくは4に記載の安全タイヤ用空気のうの加硫モールド。

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