JP2009040194A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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    • B62D6/008Control of feed-back to the steering input member, e.g. simulating road feel in steer-by-wire applications

Abstract

【課題】操舵反力トルクの大きさが特定の操舵速度領域に於いて低下することを補償するだけでなく、操舵速度の変化に伴う操舵反力トルクの位相の変化を抑制する。
【解決手段】基本アシストトルクTab等が演算され(ステップ20〜40)、時定数Tn等のフィルタパラメータが演算され(ステップ50)、ゲインGsが演算される(ステップ60)。そして操舵速度s・θが演算されると共に、操舵速度s・θを二次遅れ一次進みのフィルタにて処理した値とゲインGsとの積として補正トルクTcmpsが演算される(ステップ100)。更に基本アシストトルクTab等と補正トルクTcmpsとの和として最終目標アシストトルクTaが演算され(ステップ130)、アシストトルクが最終目標アシストトルクTaになるよう制御される。(ステップ140)。
【選択図】図2

Description

本発明は、自動車等の車両のパワーステアリング装置に係り、更に詳細には電動パワーステアリング装置に係る。
自動車等の車両のステアリング装置に於いては、電動パワーステアリング装置によるアシストトルクを制御したり、ステアバイワイヤ式のステアリング装置に於いて操舵反力を制御することにより、運転者の操舵負担を軽減すると共に操舵フィーリングを改善することが従来よく知られている。
特に下記の特許文献1には、操舵トルクに応じて操舵反力トルクが制御されるステアバイワイヤ式のステアリング装置であって、特定の操舵周波数領域に於いて操舵トルクが低下することに着目し、操舵トルクに対する操舵角の伝達関数のゲインを特定の操舵周波数領域に於いて小さくすることにより、特定の操舵周波数領域に於いて操舵反力トルクが低下することを抑制するステアバイワイヤ式のステアリング装置が記載されている。
また下記の特許文献2には、操舵角速度に基づきダンピング制御(粘性補償制御)を行う電動パワーステアリング装置であって、操舵角速度信号のうちヨーレート共振周波数近傍の周波数成分を強調し、これにより操舵周波数がヨーレート共振周波数近傍の値であるときに操舵反力トルクが低下することを抑制する電動パワーステアリング装置が記載されている。
特開2006−182052号公報 特開2003−306158号公報
一般に、操舵角に対する操舵反力トルクの応答について見ると、特定の操舵周波数領域に於いて操舵反力トルクの大きさが低下するだけでなく、操舵周波数によって操舵反力トルクの位相が変化する。特に操舵周波数が上記特定の操舵周波数領域よりも高い領域に於いては、操舵反力トルクの位相が進み、これにより減衰性が高くなって運転者が感じる粘性感が高くなる。これに対し、操舵周波数が上記特定の操舵周波数領域よりも低い領域に於いては、操舵反力トルクの位相が遅れ、これにより減衰性が低くなって運転者が感じる粘性感が低下する。
上記公開公報に記載されている如き従来のステアリング装置に於いては、操舵周波数によって操舵角に対する操舵反力トルクの応答の位相が変化し、これに起因して粘性感が変化することについては考慮されていない。そのため従来のステアリング装置に於いては、操舵周波数によって粘性感が変化することが避けられず、従って操舵フィーリングを向上させる上で改善の余地がある。
本発明は、従来のステアリング装置に於ける上述の如き問題に鑑みてなされたものであり、本発明の主要な課題は、操舵角に対する操舵反力トルクの大きさが特定の操舵速度領域に於いて低下することを補償するだけでなく、操舵速度の変化に伴う操舵反力トルクの位相の変化を抑制することにより、操舵速度の変化に伴う粘性感の変化を低減し、これにより従来のステアリング装置に比して操舵フィーリングに優れた電動パワーステアリング装置を提供することである。
〔課題を解決するための手段及び発明の効果〕
上述の主要な課題は、本発明によれば、請求項1の構成、即ち運転者により操作される操舵入力手段と、前記操舵入力手段と操舵輪との間に設けられ運転者による前記操舵入力手段の操舵操作に応動して前記操舵輪を転舵する操舵装置と、前記操舵装置に補助操舵力を付与する電動式の補助操舵力発生手段と、運転者により前記操舵入力手段に与えられる操舵力を取得する操舵力取得手段と、少なくとも前記操舵力に応じて目標補助操舵力を演算し、前記目標補助操舵力に基づいて前記補助操舵力発生手段により発生される補助操舵力を制御する制御手段とを有する電動パワーステアリング装置に於いて、前記操舵入力手段に対する操舵操作の速度を操舵速度として取得する操舵速度取得手段を有し、前記制御手段は前記操舵速度を二次遅れ一次進みのフィルタにてフィルタ処理することにより補正量を演算し、前記目標補助操舵力を前記補正量にて補正し、補正後の目標補助操舵力に基づいて前記補助操舵力発生手段により発生される補助操舵力を制御することを特徴とする電動パワーステアリング装置によって達成される。
また上述の主要な課題は、本発明によれば、請求項4の構成、即ち運転者により操作される操舵入力手段と、前記操舵入力手段と操舵輪との間に設けられ運転者による前記操舵入力手段の操舵操作に応動して前記操舵輪を転舵する操舵装置と、前記操舵装置に補助操舵力を付与する電動式の補助操舵力発生手段と、運転者により前記操舵入力手段に与えられる操舵力を取得する操舵力取得手段と、少なくとも前記操舵力に応じて目標補助操舵力を演算し、前記目標補助操舵力に基づいて前記補助操舵力発生手段により発生される補助操舵力を制御する制御手段とを有する電動パワーステアリング装置に於いて、前記操舵入力手段に対する操舵操作の速度を操舵速度として取得する操舵速度取得手段を有し、前記制御手段は前記操舵速度に基づいて補正量を演算し、前記目標補助操舵力を前記補正量にて補正し、補正後の目標補助操舵力に基づいて前記補助操舵力発生手段により発生される補助操舵力を制御し、前記制御手段は操舵速度の大きさが特定の領域に於いては操舵速度の大きさが前記特定の領域以外の領域に於けるよりも前記補正量の大きさが小さくなり、操舵速度の大きさが前記特定の領域よりも高い領域に於いては操舵に対する操舵反力の位相を遅れ側へ変化させ、操舵速度の大きさが前記特定の領域よりも低い領域に於いては操舵に対する操舵反力の位相を進み側によって達成される。
図11に示された車両の二輪モデルに於いて、車両100の質量及びヨー慣性モーメントをそれぞれM及びIzとし、操舵輪である前輪102f及び非操舵輪である後輪102rのコーナリングフォースをそれぞれF及びFとする。また車両の重心104と前輪車軸106f及び後輪車軸106rとの間の距離をそれぞれL及びLとし、車体のスリップ角をβとし、車両のヨーレートをγとする。更に車速をVとし、ラプラス演算子をsとする。車両の横方向の力の釣り合い及び重心周りの力の釣り合いより下記の式1及び2が成立する。
MV(β・s+γ)=F+F…(1)
zγ・s=F−F…(2)
また図には示されていないが、前輪102fのキャスタトレール及びニューマチックトレールの和をξとすると、前輪102fのキングピン軸周りの操舵反力トルクTは下記の式3により表される。
=ξ・F…(3)
また前輪102fの実舵角をδとし、前輪102f及び後輪102rのコーナリングパワーをそれぞれK及びKとすると、前輪及び後輪のコーナリングフォースF及びFはそれぞれ下記の式4及び5により表される。
Figure 2009040194
車両100のホイールベースをL(=L+L)とし、前輪102fの荷重配分比をDwfとし、前輪102f及び後輪102rの正規化コーナリングパワーをそれぞれC及びCとする。また重力加速度をgとし、車両の上下軸周りの正規化慣性モーメントをIzNとする。正規化表現を用いることにより、車両の重心104と前輪車軸106fとの間の距離L、車両の重心104と後輪車軸106rとの間の距離L、前輪102f及び後輪102rのコーナリングパワーK及びK、車両のヨー慣性モーメントIをそれぞれ下記の式6乃至10の通り表現することができる。
=L(1−Dwf)…(6)
=LDwf…(7)
=CMDwfg…(8)
=CM(1−Dwf)g…(9)
=IzNML
=IzNMLDwf(1−Dwf)…(10)
実際の車両の上下軸周りの正規化慣性モーメントIzNは1に近い値であるので、簡単のためにIzNは1であるとすると、車両のヨー慣性モーメントIは下記の式11により表される。
=MLDwf(1−Dwf)…(11)
上記式1乃至9及び式11より、前輪102fの実舵角δに対する操舵反力トルクT(前輪102fのキングピン軸周りに作用するトルク)の応答は下記の式12により表される。
Figure 2009040194
今車両が定常旋回状態にあると仮定し、s=0を上記式12に代入することにより、車両が定常旋回状態にあるときの操舵反力トルクTq0を下記の式13により表わすことができる。式13より解る如く、操舵反力トルクTq0は実舵角δ及び車速Vが同一であれば、操舵速度に関係なく同一の値になる。
Figure 2009040194
ここで操舵反力トルクTに対する補正トルクをTcmpとし、補正トルクをTcmpは下記の式14を満たすものとする。前輪102fに対しキングピン軸の周りに補正トルクTcmpを付与することによって操舵反力トルクTを補正トルクTcmpにて補正することにより、操舵入力手段としてのステアリングホイールへ伝達される操舵反力トルクの大きさが操舵速度の変化に伴って変化することを防止することができるだけでなく、操舵反力トルクの位相が操舵速度の変化に伴って変化することを防止することができる。換言すれば、操舵速度に対する車両の操舵反力トルクの動的応答特性を一定にすることができる。
Figure 2009040194
上記式12及び14より、補正トルクTcmpは下記の式15により表され、下記の式15を簡単に表すと下記の式16の通りになる。
Figure 2009040194
尚、上記式16に於ける各係数は下記の式17〜21の通りである。
Figure 2009040194
ステアリングギヤ比をNsとし、操舵角をθとすると、前輪の舵角δはθ/Nsであるので、補正トルクTcmpをステアリングシャフトの周りのトルクに換算した補正トルクをTcmpsとし、Gsを下記の式22の通りとすると、補正トルクTcmpsは下記の式23により表される。
Figure 2009040194
上記式23より、補正トルクTcmpsは運転者の操舵速度s・θに二次遅れ一次進みの伝達関数を乗算した値であり、前輪の舵角δや操舵角θが不明であっても、操舵速度がわかれば補正トルクTcmpsを演算することができることが解る。また上記伝達関数は二次遅れ一次進みのフィルタとゲインGsとの積であると考えることができる。
よって操舵速度s・θを求め、操舵速度s・θを二次遅れ一次進みのフィルタにてフィルタ処理することにより補正トルクTcmpsを演算し、目標操舵アシストトルクを補正トルクTcmpsにて補正することにより、ステアリングホイールへ伝達される操舵反力トルクの大きさが操舵速度の変化に伴って変化することを防止することができると共に、操舵反力トルクの位相が操舵速度の変化に伴って変化することを防止することができる。
上記請求項1の構成によれば、操舵速度を二次遅れ一次進みのフィルタにてフィルタ処理することにより補正量が演算され、基本目標補助操舵力を補正量にて補正することにより最終目標補助操舵力が演算され、最終目標補助操舵力に基づいて補助操舵力発生手段により発生される補助操舵力が制御される。
また上記請求項4の構成によれば、操舵速度に基づいて補正量が演算され、基本目標補助操舵力を補正量にて補正することにより最終目標補助操舵力が演算され、最終目標補助操舵力に基づいて補助操舵力発生手段により発生される補助操舵力が制御される。そして操舵速度の大きさが特定の領域に於いては操舵速度の大きさが特定の領域以外の領域に於けるよりも補正量の大きさが小さくなり、操舵速度の大きさが特定の領域よりも高い領域に於いては操舵に対する操舵反力の位相を遅れ側へ変化させ、操舵速度の大きさが特定の領域よりも低い領域に於いては操舵に対する操舵反力の位相を進み側へ変化させるよう、補正量が演算される。
従って請求項1及び4の構成によれば、運転者が感じる操舵反力トルクの大きさが操舵速度の変化に伴って変化することを防止することができるだけでなく、運転者が感じる操舵反力トルクの位相が操舵速度の変化に伴って変化することをも防止することができ、これにより操舵速度の変化に伴う粘性感の変化を低減して操舵フィーリングを確実に向上させることができる。
例えば二輪モデルの車両の質量Mが1800kgであり、正規化慣性モーメントIzNが1であり、前輪の荷重配分比をDwfが0.55であり、ホイールベースLが2.7mであり、前輪及び後輪の正規化コーナリングパワーC及びCがそれぞれ10及び20であり、減衰比ζが0.05mであり、ステアリングギヤ比Nsが18であるとし、本願に於いてはこの二輪モデルを「例示の二輪モデル」と呼ぶこととする。
この例示の二輪モデルの車両に於いて、目標操舵アシストトルクが請求項1及び4の構成に従って補正トルクにて補正されない場合には、車速Vが100km/hである場合の操舵周波数f(Hz)と操舵反力トルクT(Nm)との関係及び操舵周波数f(Hz)と操舵反力トルクの位相φ(deg)との関係はそれぞれ図12及び図13に於いて破線にて示されている通りになる。図12に示されている如く、操舵反力トルクTは操舵周波数fが数Hz前後の特定の領域に於いて大きく低下する。また図13に示されている如く、操舵反力トルクの位相φは操舵周波数fが特定の領域よりも低いに於いて大きく遅れると共に、操舵周波数fが特定の領域よりも高いに於いて大きく進む。
これに対し上記例示の二輪モデルの車両に於いて、上記式23に於けるゲインGsやフィルタのパラメータである減衰比ζ等が上記式17〜21及び式22に従って演算され、目標操舵アシストトルクが上記式23に従って演算される補正トルクTcmpsにて補正される場合には、車速Vが100km/hである場合の操舵周波数f(Hz)と操舵反力トルクT(Nm)との関係及び操舵周波数f(Hz)と操舵反力トルクの位相φ(deg)との関係はそれぞれ図12及び図13に於いて実線にて示されている通りになる。即ち操舵周波数fの如何に拘らず、操舵反力トルクTは一定であり、操舵反力トルクの位相φは0である。
また上記式23に於けるフィルタの一次進みの時定数Tnは上記式18により表される値であるが、この時定数Tnが0であっても、操舵反力トルクの大きさや操舵反力トルクの位相が操舵速度の変化に伴って変化することを完全ではないが確実に抑制することができる。
例えば上記例示の二輪モデルの車両に於いて、時定数Tnが0である場合には、車速Vが100km/hである場合の操舵周波数f(Hz)と操舵反力トルクT(Nm)との関係及び操舵周波数f(Hz)と操舵反力トルクの位相φ(deg)との関係はそれぞれ図14及び図15に於いて実線にて示されている通りになる。図14及び図15より、操舵反力トルクTの低下や位相φの変化は0ではないが、基本目標操舵アシストトルクが請求項1及び4の構成に従って補正量にて補正されない場合に比して操舵反力トルクTの低下や位相φの変化を確実に小さくすることができることが解る。
よって本発明によれば、上述の主要な課題を簡便に達成すべく、上記請求項1の構成に於いて、前記フィルタの一次進みの時定数は0であるよう構成される(請求項2の構成)。
上記請求項2の構成によれば、フィルタの一次進みの時定数は0であり、フィルタは二次遅れのフィルタであるので、一次進みの時定数が上記式18に従って演算される場合に比して効果は低いが、操舵反力トルクの大きさや操舵反力トルクの位相が操舵速度数によって変化することを確実に抑制することができると共に、必要な演算量を少なくすることができる。
また上記式18〜21より解る如く、これらの式により表されるフィルタのパラメータは車速Vの関数である。またフィルタのパラメータは前輪及び後輪の正規化コーナリングパワーC及びCの関数であり、正規化コーナリングパワーC及びCは車両の重量や路面の摩擦係数によって変化する。
よって本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項1又は2の構成に於いて、前記制御手段は車速、車両の重量、路面の摩擦係数の少なくとも何れかに応じて前記フィルタのパラメータを可変設定するよう構成される(請求項3の構成)。
上記請求項3の構成によれば、車速、車両の重量、路面の摩擦係数の少なくとも何れかに応じてフィルタのパラメータが可変設定されるので、フィルタのパラメータが一定である場合に比して、車速、車両の重量、路面の摩擦係数に応じてフィルタを適正に設定することができ、これにより車速、車両の重量、路面の摩擦係数の如何に拘らず操舵速度の変化に伴う操舵反力トルクの大きさや操舵反力トルクの位相の変化を適正に低減することができる。
また上記式17より解る如く、この式により表されるゲインGsも車速V、車両の重量、路面の摩擦係数の関数である。図16は上記例示の二輪モデルの車両について車速VとゲインGsとの関係を示している。図16に示されている如く、ゲインGsは車速Vが約60km/h未満の低い領域にあるときには負の値であるが、車速Vが約60km/hよりも高い領域にあるときには車速Vの上昇につれて正の値にて漸次大きくなる。尚かくしてゲインGsの符号が反転するのは、図17に示されている如く、車速Vが約60km/hであるときに時定数Tnが無限大になり、約60km/hの車速Vの近傍に於いて時定数Tnの符号が反転することによるものと考えられる。
よって本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項1乃至4の何れか一つの構成に於いて、前記制御手段は車速が低いときには車速が高いときに比して前記補正量の大きさを小さくするよう構成される(請求項5の構成)。
上記請求項5の構成によれば、車速が低いときには車速が高いときに比して補正量の大きさが小さくされるので、例えば補正量の大きさが車速に応じて変更されない場合に比して、操舵速度の変化に伴う操舵反力トルクの大きさや操舵反力トルクの位相の変化を適正に低減することができる。
上述の如くゲインGsは車速Vが低い領域にあるときには負の値であるが、車速Vが低い領域にあるときにゲインGsが0に設定されても、ゲインGsが0に設定されない中高速域に於いて操舵反力トルクの大きさや操舵反力トルクの位相が操舵速度の変化に伴って変化することを確実に抑制することができる。
よって本発明によれば、上述の主要な課題を簡便に達成すべく、上記請求項5の構成に於いて、前記制御手段は車速が基準車速以下であるときには前記補正量を0にするよう構成される(請求項6の構成)。
上記請求項6の構成によれば、車速が基準車速以下であるときには補正量が0にされるので、車速が基準車速以下であるときの補助操舵力の制御を容易に行うことができると共に、車速が基準車速よりも高い状況に於いて操舵反力トルクの大きさや操舵反力トルクの位相が操舵速度の変化に伴って変化することを確実に抑制することができる。
〔課題解決手段の好ましい態様〕
本発明の一つの好ましい態様によれば、上記請求項1乃至6の何れか一つの構成に於いて、操舵入力手段はステアリングホイールであり、制御手段は少なくとも操舵トルクに基づいて目標操舵アシストトルクを演算し、操舵速度を二次遅れ一次進みのフィルタにてフィルタ処理することにより補正トルクを演算し、目標操舵アシストトルクを補正トルクにて補正し、補正後の目標操舵アシストトルクに基づいて補助操舵力発生手段により発生される操舵アシストトルクを制御するよう構成される(好ましい態様1)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記好ましい態様1の構成に於いて、制御手段は上記式23に従って補正トルクTcmpsを演算するよう構成される(好ましい態様2)。
また上記式23を下記の式24の通りに変形し、上記例示の二輪モデルの車両について車速Vと積Gsnとの関係を調査すると、この関係は図18に示されている通りである。図17と図18との比較より解る如く、下記の式24に従ってGsnを時定数として補正トルクTcmpsを演算すれば、時定数Gsnが無限大になることを回避することができる。
Figure 2009040194
よって本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記好ましい態様1の構成に於いて、制御手段は上記式24に従って補正トルクTcmpsを演算するよう構成される(好ましい態様3)。
また本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記好ましい態様2又は3構成に於いて、制御手段は上記式18に従って時定数Tnを演算するよう構成される(好ましい態様4)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記好ましい態様1の構成に於いて、制御手段は上記式23の時定数Tnが0に設定された下記の式25に従って補正トルクTcmpsを演算するよう構成される(好ましい態様5)。
Figure 2009040194
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記好ましい態様2乃至5の何れか一つの構成に於いて、制御手段は上記式19乃至21に従ってフィルタのパラメータを演算するよう構成される(好ましい態様6)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記好ましい態様2乃至6の何れか一つの構成に於いて、制御手段は上記式17及び22に従ってゲインGsを演算するよう構成される(好ましい態様7)。
尚ゲインGsは上記式17及び22に従って演算されることが好ましいが、ゲインGsの大きさが上記式17及び22に従って演算される値よりも小さくても、目標操舵アシストトルクが補正トルクにて補正されない場合に比して、操舵速度の変化に伴う操舵反力トルクの大きさや操舵反力トルクの位相の変化を確実に低減することができる。
例えば図19及び図20の実線は、上記例示の二輪モデルの車両に於いてゲインGsの大きさが上記式17及び22に従って演算される値の50%に設定された場合について、車速Vが100km/hである場合の操舵周波数f(Hz)と操舵反力トルクT(Nm)との関係及び操舵周波数f(Hz)と操舵反力トルクの位相φ(deg)との関係をそれぞれ示している。図19及び図20の実線と破線(補正トルクにて補正されない場合の値)との比較より、ゲインGsの大きさが本来の値の50%に設定された場合にも、操舵速度の変化に伴う操舵反力トルクの大きさや操舵反力トルクの位相の変化を確実に低減することができることが解る。
また図21及び図22の実線は、上記例示の二輪モデルの車両に於いて、140km/hの車速Vに基づいてゲインGsが演算され、車速Vが100km/hである場合について予め演算された時定数Tn及びフィルタのパラメータとゲインGsとを用いて上記式23に従って補正トルクTcmpsが演算される状況について、車速Vが140km/hである場合の操舵周波数f(Hz)と操舵反力トルクT(Nm)との関係及び操舵周波数f(Hz)と操舵反力トルクの位相φ(deg)との関係をそれぞれ示している。
また図23及び図24の実線は、上記例示の二輪モデルの車両に於いて、80km/hの車速Vに基づいてゲインGsが演算され、車速Vが100km/hである場合について予め演算された時定数Tn及びフィルタのパラメータとゲインGsとを用いて上記式23に従って補正トルクTcmpsが演算される状況について、車速Vが80km/hである場合の操舵周波数f(Hz)と操舵反力トルクT(Nm)との関係及び操舵周波数f(Hz)と操舵反力トルクの位相φ(deg)との関係をそれぞれ示している。
図21乃至図24の実線と破線(補正トルクにて補正されない場合の値)との比較より、車速Vが特定の値である場合について予め演算された時定数Tn及びフィルタのパラメータが使用され、ゲインGsのみが車速Vに基づいて演算される場合にも、目標操舵アシストトルクが補正トルクにて補正されない場合に比して、操舵速度の変化に伴う操舵反力トルクの大きさや操舵反力トルクの位相の変化を確実に低減することができることが解る。
よって本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記好ましい態様2の構成に於いて、制御手段は車速Vに基づいてゲインGsを演算し、車速Vが特定の値である場合について予め演算された時定数Tn及びフィルタのパラメータとゲインGsとを用いて上記式23に従って補正トルクTcmpsを演算するよう構成される(好ましい態様8)。
同様に、本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記好ましい態様3の構成に於いて、制御手段は車速Vに基づいて下記の式26に従ってゲインGsと時定数Tnとの積Gsnを演算し、車速Vが特定の値である場合について予め演算されたフィルタのパラメータと積Gsnとを用いて上記式24に従って補正トルクTcmpsを演算するよう構成される(好ましい態様9)。
Figure 2009040194
また図25及び図26の実線は、上記例示の二輪モデルの車両に於いて、140km/hの車速Vに基づいてゲインGsが演算され、車速Vが100km/hである場合について予め演算されたフィルタのパラメータとゲインGsとを用いて上記式25に従って補正トルクTcmpsが演算され、車速Vが140km/hである場合の操舵周波数f(Hz)と操舵反力トルクT(Nm)との関係及び操舵周波数f(Hz)と操舵反力トルクの位相φ(deg)との関係をそれぞれ示している。
図25及び図26の実線と破線(補正トルクにて補正されない場合の値)との比較より、車速Vが特定の値である場合について予め演算されたフィルタのパラメータが使用され、ゲインGsのみが車速Vに基づいて演算される場合にも、目標操舵アシストトルクが補正トルクにて補正されない場合に比して、操舵速度の変化に伴う操舵反力トルクの大きさや操舵反力トルクの位相の変化を確実に低減することができることが解る。
よって本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記好ましい態様4の構成に於いて、制御手段は車速Vに基づいてゲインGsを演算し、車速Vが特定の値である場合について予め演算されたフィルタのパラメータとゲインGsとを用いて上記式25に従って補正トルクTcmpsを演算するよう構成される(好ましい態様10)。
また上述の如く、車速VとゲインGsとの関係は図16に示された関係である。上記請求項6の考え方に従えば、車速VとゲインGsとの関係を図27に示された関係に近似することができる。
よって本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記好ましい態様2又は5の構成に於いて、制御手段は車速Vに基づいて図27に示されたグラフに対応するマップよりゲインGsを演算するよう構成される(好ましい態様11)。
また上述の如く、車速Vと時定数Tnとの関係は図17に示された関係である。また車速VとゲインGsとの関係が図27に示された関係に近似される場合には、車速Vの変化に伴うゲインGsの符号の反転はないので、車速Vと時定数Tnとの関係を図28に示された関係に近似することができる。
よって本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記好ましい態様2の構成に於いて、制御手段は車速Vに基づいて図28に示されたグラフに対応するマップより時定数Tnを演算するよう構成される(好ましい態様12)。
また上述の如く、車速Vと積Gsnとの関係は図18に示された関係である。上記請求項6の考え方に従えば、車速Vと積Gsnとの関係を図29に示された関係に近似することができる。
よって本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記好ましい態様4の構成に於いて、制御手段は車速Vに基づいて図29に示されたグラフに対応するマップより積Gsnを演算するよう構成される(好ましい態様13)。
以下に添付の図を参照しつつ、本発明を幾つかの好ましい実施例について詳細に説明する。
[第一の実施例]
図1は本発明による電動パワーステアリング装置の第一の実施例を示す概略構成図である。
図1に於いて、10は本発明による電動パワーステアリング装置を全体的に示しており、12FL及び12FRはそれぞれ車両14の操舵輪である左右の前輪を示し、12RL及び12RRはそれぞれ車両14の非操舵輪である左右の後輪を示している。電動パワーステアリング装置10は運転者により操舵操作される操舵入力手段としてのステアリングホイール16と、操舵装置18と、パワーステアリングアクチュエータ20と、電子制御装置22とを有している。
操舵装置18はステアリングホイール16と左右の前輪12FL及び12FRとの間に設けられ、運転者によるステアリングホイール16の操舵操作に応動して左右の前輪12FL及び12FRを転舵する。図示の実施例に於ける操舵装置18はステアリングシャフト24及びラック・アンド・ピニオン式のステアリング装置26を含んでいる。ステアリングシャフト24の上端は図には示されていないトーションバーを介してステアリングホイール16に連結されており、ステアリングシャフト24の下端はユニバーサルジョイント28を介してステアリング装置26のピニオンシャフト30に連結されている。
ステアリング装置26のラックバー32の両端にはそれぞれボールジョイント34L及び34Rによりタイロッド36L及び36Rの内端が枢着されている。タイロッド36L及び36Rの外端はそれぞれ左右の前輪12FL及び12FRの図には示されていないナックルアームの先端に枢着されている。ラックバー32の車両横方向の直線運動がタイロッド36L及び36Rにより図には示されていない左右の前輪12FL及び12FRのキングピン軸周りの回動運動に変換され、これにより左右の前輪12FL及び12FRが転舵される。
図示の実施例に於いては、パワーステアリングアクチュエータ20は電動機38と、電動機38の回転トルクをステアリングシャフト24に伝達する減速歯車機構40とを有し、車体に対し相対的にステアリングシャフト24を回転駆動する補助操舵力を発生することにより、運転者の操舵負担を軽減する操舵アシストトルクを発生する。
ステアリングシャフト24には操舵角θを検出する操舵角センサ42及び操舵トルクTsを検出するトルクセンサ44が設けられ、車両14には車速Vを検出する車速センサ46が設けられている。尚操舵角センサ42及びトルクセンサ44は車両の右旋回方向を正としてそれぞれ操舵角θ及び操舵トルクTsを検出する。
図示の如く、操舵角センサ42により検出された操舵角θを示す信号、トルクセンサ44により検出された操舵トルクTsを示す信号、車速センサ46により検出された車速Vを示す信号は電子制御装置22に入力される。尚図には詳細に示されていないが、電子制御装置22は例えばCPUとROMとRAMと入出力ポート装置とを有し、これらが双方向性のコモンバスにより互いに接続された一般的な構成のマイクロコンピュータを含んでいる。
電子制御装置22は、図2に示されたフローチャートに従い、操舵トルクTs及び車速Vに基づき運転者の操舵負担を軽減するための基本アシストトルクTabを演算し、操舵トルクTs、その微分値Tsd、車速Vに基づき操舵の慣性感(ゴツゴツ感)を低減するための慣性補償トルクTtdを演算し、操舵角θの微分値である操舵角速度θd、車速V、操舵トルクTsに基づきステアリングホイール16の収束性を向上させるためのダンピング制御トルクTdpを演算する。
また電子制御装置22は、図2に示されたフローチャートに従い、上記式22に従って補正トルクTcmpsを演算し、基本アシストトルクTab、慣性補償トルクTtd、ダンピング制御トルクTdp、補正トルクTcmpsの和を最終目標アシストトルクTaとして演算する。換言すれば電子制御装置22は、基本アシストトルクTab、慣性補償トルクTtd、ダンピング制御トルクTdpの和である基本目標アシストトルクを補正トルクTcompsにて補正した値を最終目標アシストトルクTaとして演算する。
そして電子制御装置22は、最終目標アシストトルクTaに基づきパワーステアリングアクチュエータ20の電動機38を制御することにより、パワーステアリングアクチュエータ20により発生される操舵アシストトルクが最終目標アシストトルクTaになるよう制御する。
尚、基本目標アシストトルクは少なくとも操舵トルクに基づいて運転者の操舵負担を軽減するためのアシストトルクとして演算される限り、当技術分野に於いて公知の任意の要領にて演算されてよい。同様に、基本アシストトルクTab、慣性補償トルクTtd、ダンピング制御トルクTdpも当技術分野に於いて公知の任意の要領にて演算されてよい。
次に図2に示されたフローチャートを参照して第一の実施例に於けるアシストトルク制御ルーチンについて説明する。尚図2に示されたフローチャートによる制御は図には示されていないイグニッションスイッチの閉成により開始され、所定の時間毎に繰返し実行される。
先ずステップ10に於いてはトルクセンサ44により検出された操舵トルクTsを示す信号等の読み込みが行われ、ステップ20に於いては操舵トルクTsの大きさが大きいほど基本アシストトルクTabの大きさが大きくなると共に、車速Vが高いほど基本アシストトルクTabの大きさが小さくなるよう、操舵トルクTs及び車速Vに基づき当技術分野に於いて公知の要領にて基本アシストトルクTabが演算される。
ステップ30に於いては操舵トルクTs、その微分値Tsd、車速Vに基づき当技術分野に於いて公知の要領にて慣性補償トルクTtdが演算され、ステップ40に於いては操舵角速度θd、車速V、操舵トルクTsに基づき当技術分野に於いて公知の要領にてダンピング制御トルクTdpが演算される。
ステップ50に於いては前輪及び後輪の正規化コーナリングパワーC及びC、車両の質量M、前輪の荷重配分比をDwf等を既知の一定の値として、車速Vに基づき上記式18〜21に従って時定数Tn等のフィルタパラメータが演算され、ステップ60に於いては後輪の正規化コーナリングパワーCを既知の一定の値として、車速Vに基づき上記式17及び22に従ってゲインGsが演算される。
ステップ100に於いては例えば操舵角θの時間微分値として操舵速度s・θが演算されると共に、車速V、ステップ50に於いて演算されたフィルタパラメータ、ステップ60に於いて演算されたゲインGsに基づいて上記式23に従って補正トルクTcmpsが演算される。
ステップ130に於いては基本アシストトルクTab、慣性補償トルクTtd、ダンピング制御トルクTdp、補正トルクTcmpsの和が演算されることにより、最終目標アシストトルクTaが演算される。
ステップ140に於いては最終目標アシストトルクTaに対応する制御信号が電動機38へ出力され、これにより運転者に必要な操舵力を軽減するアシストトルクが最終目標アシストトルクTaになるよう操舵アシストトルク制御が実行される。
かくして第一の実施例によれば、ステップ20〜40に於いてそれぞれ基本アシストトルクTab、慣性補償トルクTtd、ダンピング制御トルクTdpが演算され、ステップ50に於いて上記式18〜21に従って時定数Tn等のフィルタパラメータが演算され、ステップ60に於いて上記式17及び22に従ってゲインGsが演算される。そしてステップ100に於いて上記式23に従って補正トルクTcmpsが演算され、ステップ130に於いて基本アシストトルクTab、慣性補償トルクTtd、ダンピング制御トルクTdp、補正トルクTcmpsの和により最終目標アシストトルクTaが演算され、ステップ140に於いてアシストトルクが最終目標アシストトルクTaになるよう操舵アシストトルク制御が実行される。
[第二の実施例]
図3は本発明による電動パワーステアリング装置の第二の実施例に於けるアシストトルク制御ルーチンを示すフローチャートである。尚図3に於いて図2に示されたステップと同一のステップには図2に於いて付されたステップ番号と同一のステップ番号が付されており、このことは後述の第二乃至第四の実施例のフローチャートについても同様である。
この第二の実施例に於いては、ステップ10乃至40は上述の第一の実施例の場合と同様に実行され、ステップ40が完了すると第一の実施例のステップ50に対応するステップが実行されることなくステップ60が第一の実施例の場合と同様に実行される。
またこの第二の実施例に於いては、上記式18〜21により表される時定数Tn等のフィルタパラメータは車速Vが例えば100km/hの場合について予め演算され、ROMに記憶されている。従ってステップ100に於いては操舵角θの時間微分値として操舵速度s・θが演算されると共に、車速V、ROMに記憶されているフィルタパラメータ、ステップ60に於いて演算されたゲインGsに基づいて上記式23に従って補正トルクTcmpsが演算される。そしてステップ130及び140が上述の第一の実施例の場合と同様に実行される。
かくして第二の実施例によれば、第一の実施例のステップ50に対応するステップが実行されず、ROMに記憶されているフィルタパラメータが使用される点を除き、上述の第一の実施例の場合と同様に補正トルクTcmpsを演算することができる。
[第三の実施例]
図4は本発明による電動パワーステアリング装置の第三の実施例に於けるアシストトルク制御ルーチンを示すフローチャートである。
この第三の実施例に於いては、ステップ10乃至40及びステップ100乃至140は上述の第一の実施例の場合と同様に実行され、ステップ40が完了すると第一の実施例のステップ50に対応するステップが実行されることなくステップ70に於いて車速Vに基づき図16に示されたグラフに対応するマップよりゲインGsが演算される。
かくして第三の実施例によれば、第一の実施例のステップ50に対応するステップが実行されず、ROMに記憶されているフィルタパラメータが使用され、ゲインGsが図16に示されたグラフに対応するマップより演算される点を除き、上述の第一の実施例の場合と同様に補正トルクTcmpsを演算することができる。
また以上の説明より解る如く、第一乃至第三の実施例によれば、補正トルクTcmpsは上記式23に従って演算されることにより、操舵速度s・θを二次遅れ一次進みのフィルタにてフィルタ処理した値として演算されるので、運転者が感じる操舵反力トルクの大きさが操舵速度の変化に伴って変化することを確実に且つ効果的に抑制することができるだけでなく、運転者が感じる操舵反力トルクの位相が操舵速度の変化に伴って変化することをも確実に且つ効果的に抑制することができ、これにより操舵速度の変化に伴う粘性感の変化を低減して操舵フィーリングを確実に且つ効果的に向上させることができる。
[第四の実施例]
図5は本発明による電動パワーステアリング装置の第四の実施例に於けるアシストトルク制御ルーチンを示すフローチャートである。
この第四の実施例に於いては、ステップ10乃至50及びステップ130、140は上述の第一の実施例の場合と同様に実行され、ステップ50が完了するとステップ80に於いて車速Vに基づき上記式26に従って積Gsnが演算される。
またステップ110に於いて例えば操舵角θの時間微分値として操舵速度s・θが演算されると共に、車速V、ステップ50に於いて演算されたフィルタパラメータ、ステップ80に於いて演算された積Gsnに基づいて上記式24に従って補正トルクTcmpsが演算される。
かくして第四の実施例によれば、ステップ80に於いて車速Vに基づき積Gsnが演算され、補正トルクTcmpsが上記式24に従って演算される点を除き、上述の第一の実施例の場合と同様に補正トルクTcmpsを演算することができる。
[第五の実施例]
図6は本発明による電動パワーステアリング装置の第五の実施例に於けるアシストトルク制御ルーチンを示すフローチャートである。尚図6に於いて図5に示されたステップと同一のステップには図5に於いて付されたステップ番号と同一のステップ番号が付されており、このことは後述の第六の実施例のフローチャートについても同様である。
この第五の実施例に於いては、ステップ10乃至40及びステップ110乃至140は上述の第四の実施例の場合と同様に実行され、ステップ40が完了すると第一及び第四の実施例のステップ50に対応するステップが実行されることなくステップ80が実行される。
かくして第五の実施例によれば、第一及び第四の実施例のステップ50に対応するステップが実行されず、ROMに記憶されているフィルタパラメータが使用される点を除き、上述の第四の実施例の場合と同様に補正トルクTcmpsを演算することができる。
[第六の実施例]
図7は本発明による電動パワーステアリング装置の第六の実施例に於けるアシストトルク制御ルーチンを示すフローチャートである。
この第六の実施例に於いては、ステップ10乃至40及びステップ110乃至140は上述の第四及び第五の実施例の場合と同様に実行され、ステップ40が完了すると第一及び第四の実施例のステップ50に対応するステップが実行されることなくステップ90に於いて車速Vに基づき図18に示されたグラフに対応するマップより積Gsnが演算される。
かくして第六の実施例によれば、第一及び第四の実施例のステップ50に対応するステップが実行されず、ROMに記憶されているフィルタパラメータが使用され、積Gsnが図18に示されたグラフに対応するマップより演算される点を除き、上述の第五の実施例の場合と同様に補正トルクTcmpsを演算することができる。
また以上の説明より解る如く、第四乃至第六の実施例によれば、補正トルクTcmpsは上記式24に従って演算されるので、フィルタの時定数が特定の操舵速度に於いて無限大になることを回避することができる。
また第四乃至第六の実施例によれば、上述の第一乃至第三の実施例の場合と同様、操舵速度s・θを二次遅れ一次進みのフィルタにてフィルタ処理した値として補正トルクTcmpsを演算することができるので、運転者が感じる操舵反力トルクの大きさが操舵速度の変化に伴って変化することを確実に且つ効果的に抑制することができるだけでなく、運転者が感じる操舵反力トルクの位相が操舵速度の変化に伴って変化することをも確実に且つ効果的に抑制することができ、これにより操舵速度の変化に伴う粘性感の変化を低減して操舵フィーリングを確実に且つ効果的に向上させることができる。
[第七の実施例]
図8は本発明による電動パワーステアリング装置の第七の実施例に於けるアシストトルク制御ルーチンを示すフローチャートである。尚図8に於いて図2に示されたステップと同一のステップには図2に於いて付されたステップ番号と同一のステップ番号が付されている。
この第七の実施例に於いては、ステップ10乃至40及びステップ60、130、140は上述の第一の実施例の場合と同様に実行され、ステップ40が完了するとステップ55に於いて前輪及び後輪の正規化コーナリングパワーC及びC、車両の質量M、前輪の荷重配分比をDwf等を既知の一定の値として、車速Vに基づき上記式19〜21に従って時定数Tnを除くフィルタパラメータが演算される。
またステップ120に於いて例えば操舵角θの時間微分値として操舵速度s・θが演算されると共に、車速V、ステップ55に於いて演算されたフィルタパラメータ、ステップ60に於いて演算されたゲインGsに基づいて上記式25に従って補正トルクTcmpsが演算される。
かくして第七の実施例によれば、ステップ55に於いて時定数Tnを除くフィルタパラメータが演算され、ステップ120に於いて上記式25に従って補正トルクTcmpsが演算される点を除き、上述の第一の実施例の場合と同様に補正トルクTcmpsを演算することができる。
[第八の実施例]
図9は本発明による電動パワーステアリング装置の第八の実施例に於けるアシストトルク制御ルーチンを示すフローチャートである。尚図9に於いて図8に示されたステップと同一のステップには図8に於いて付されたステップ番号と同一のステップ番号が付されており、このことは後述の第九の実施例のフローチャートについても同様である。
この第八の実施例に於いては、ステップ10乃至40及びステップ60乃至140は上述の第七の実施例の場合と同様に実行され、ステップ40が完了すると第七の実施例のステップ55に対応するステップが実行されることなくステップ60が実行される。
かくして第八の実施例によれば、第一及び第四の実施例のステップ50に対応するステップが実行されず、ROMに記憶されているフィルタパラメータが使用される点を除き、上述の第七の実施例の場合と同様に補正トルクTcmpsを演算することができる。
[第九の実施例]
図10は本発明による電動パワーステアリング装置の第九の実施例に於けるアシストトルク制御ルーチンを示すフローチャートである。
この第九の実施例に於いては、ステップ10乃至40及びステップ120乃至140は上述の第七及び第八の実施例の場合と同様に実行され、ステップ40が完了すると第七の実施例のステップ55に対応するステップが実行されることなくステップ70が上述の第三及び第六の実施例の場合と同様に実行される。
かくして第九の実施例によれば、第一及び第四の実施例のステップ50に対応するステップが実行されず、ROMに記憶されているフィルタパラメータが使用され、ゲインGsが図16に示されたグラフに対応するマップより演算される点を除き、上述の第七の実施例の場合と同様に補正トルクTcmpsを演算することができる。
また上述の第七乃至第九の実施例によれば、補正トルクTcmpsはステップ120に於いて上記式25に従って演算され、補正トルクTcmpsの演算に供されるフィルタは一次進みの時定数が0である二次遅れのフィルタであるので、フィルタが二次遅れ一次進みのフィルタである上述の第一乃至第六の実施例の場合に比して、補正トルクTcmpsの演算に必要な演算量を低減することができる。
また上述の第一、第四、第七の実施例によれば、ステップ50に於いて車速Vに基づき上記式18〜21に従って時定数Tn等のフィルタパラメータが演算されるので、車速Vに関係なくフィルタパラメータが一定の値に設定される場合に比して、車速Vに応じて適正なフィルタ処理を行って補正トルクTcmpsを車速Vに応じた適正な値に演算することができ、これにより操舵速度の変化に伴う変化操舵反力トルクの大きさや位相の変化を適正に抑制することができる。
また上述の第一、第四、第七の実施例によれば、ステップ50に於けるフィルタパラメータの演算に際し、前輪及び後輪の正規化コーナリングパワーC及びC、車両の質量M、前輪の荷重配分比Dwf等が既知の一定の値とされるので、路面の摩擦係数や車両の重量等が検出又は推定され、それらの結果に応じて正規化コーナリングパワーC等が可変設定される場合に比して、必要な演算量を確実に低減することができる。
また上述の第一、第二、第七、第八の実施例によれば、ゲインGsはステップ60に於いて上記式17及び22に従って演算されるので、車速Vに関係なくゲインGsが一定の値に設定される場合に比して、補正トルクTcmpsを車速Vに応じた適正な値に演算することができ、これにより操舵速度の変化に伴う変化操舵反力トルクの大きさや位相の変化を適正に抑制することができる。
また上述の第一、第二、第七、第八の実施例によれば、ステップ60に於けるゲインGsの演算に際し、前輪及び後輪の正規化コーナリングパワーC及びC、車両の質量M、前輪の荷重配分比Dwf等が既知の一定の値とされるので、路面の摩擦係数や車両の重量等が検出又は推定され、それらの結果に応じて正規化コーナリングパワーC等が可変設定される場合に比して、必要な演算量を確実に低減することができる。
また上述の第二、第三、第五、第六、第八、第九の実施例によれば、フィルタパラメータは定数であるので、他の実施例の場合に比して、必要な演算量を確実に低減することができる。
以上に於いては本発明を特定の実施例について詳細に説明したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施例が可能であることは当業者にとって明らかであろう。
例えば上述の各実施例に於いては、ステアリングシャフト24の回転角度が操舵角センサ42により操舵角θとして検出され、操舵速度s・θは操舵角θの時間微分値として演算されるようになっているが、操舵速度は当技術分野に於いて公知の任意の要領にて求められてよく、例えば電動機38の回転角速度に基づいて求められてもよく、電動機38の逆起電力特性に基づいて求められてもよい。
また上述の第一、第四、第七の実施例に於いては、ステップ50に於いて車速Vに基づき上記式18〜21に従って時定数Tn等のフィルタパラメータが演算されるようになっているが、例えば車速Vと固有振動の周期ωとの間には図30に示された関係があり、車速Vと減衰比ζとの間には図31に示された関係があるので、固有振動の周期ω及び減衰比ζは車速Vに基づきそれぞれ図30及び図31に対応するマップより演算されるよう修正されてもよい。
また上述の第一、第四、第七の実施例に於いては、ステップ50に於けるフィルタパラメータの演算に際し、前輪及び後輪の正規化コーナリングパワーC及びC、車両の質量M、前輪の荷重配分比Dwf等が既知の一定の値とされるようになっており、上述の第一、第二、第七、第八の実施例に於いては、ステップ60に於けるゲインGsの演算に際し、前輪及び後輪の正規化コーナリングパワーC及びC、車両の質量M、前輪の荷重配分比Dwf等が既知の一定の値とされるようになっているが、例えば路面の摩擦係数μ、車両の重量W等が検出又は推定され、それらの検出結果に応じて前輪及び後輪の正規化コーナリングパワーC及びCや車両の質量Mが可変設定されてもよく、また前輪の荷重配分比Dwfが検出又は推定され、前輪の荷重配分比Dwfがその検出結果の値に設定されてもよい。
また上述の第三及び第九の実施例に於いては、ゲインGsはステップ70に於いて図16に対応するマップより演算されるようになっているが、例えば図32乃至図34に示されている如く、車速VとゲインGsとの関係は路面の摩擦係数μ、車両の重量W、前輪の荷重配分比Dwfによって変化するので、ステップ70に於いて路面の摩擦係数μ、車両の重量W、前輪の荷重配分比Dwfの少なくとも何れかが検出又は推定され、その検出結果に応じて図16のマップが変更されるよう修正されてもよい。
また例えば図35乃至図37に示されている如く、車速Vと固有振動の周期ωとの間の関係、車速Vと減衰比ζとの間の関係、車速Vと積Gsnとの間の関係は路面の摩擦係数μによって変化するので、路面の摩擦係数μが検出又は推定され、その検出結果に応じて図30、図31、図29のマップが変更されるよう修正されてもよい。
また上述の第二、第三、第八、第九の実施例に於いては、時定数Tn等のフィルタパラメータは車速Vが例えば100km/hの場合について予め演算され、そのフィルタパラメータを使用して補正トルクTcmpsが演算されるようになっているが、上述の第二及び第八の実施例に於いては、時定数Tnが上記式18に従って演算されるよう修正されてもよく、上述の第三及び第九の実施例に於いては、時定数Tnが例えば図28に対応するマップより演算されるよう修正されてもよい。
また上述の各実施例に於いては、ステップ20〜40に於いてそれぞれ基本アシストトルクTab、慣性補償トルクTtd、ダンピング制御トルクTdpが演算され、ステップ130に於いて基本アシストトルクTab、慣性補償トルクTtd、ダンピング制御トルクTdp、補正トルクTcmpsの和により最終目標アシストトルクTaが演算されるようになっているが、目標補助操舵力としての目標アシストトルクは少なくとも操舵トルクに応じて演算される限り、当技術分野に於いて公知の任意の要領にて演算されてよい。
更に上述の各実施例に於いては、電動パワーステアリング装置10はパワーステアリングアクチュエータ20によってステアリングシャフト24に対しアシストトルクを付与するようになっているが、電動パワーステアリング装置10は操舵装置18のステアリングシャフト24以外の部材に対しアシストトルク又は操舵アシスト力を付与するようになっていてもよい。例えば電動パワーステアリング装置10はラックバーに対し操舵アシスト力を付与するラック同軸型の電動パワーステアリング装置であってもよい。この場合にはピニオンシャフトとラックバーとの間の歯車比に対応する補正係数が式15、16、23、24、25の右辺に乗算される。
本発明による電動パワーステアリング装置の第一の実施例を示す概略構成図である。 第一の実施例に於けるアシストトルク制御ルーチンを示すフローチャートである。 第二の実施例に於けるアシストトルク制御ルーチンを示すフローチャートである。 第三の実施例に於けるアシストトルク制御ルーチンを示すフローチャートである。 第四の実施例に於けるアシストトルク制御ルーチンを示すフローチャートである。 第五の実施例に於けるアシストトルク制御ルーチンを示すフローチャートである。 第六の実施例に於けるアシストトルク制御ルーチンを示すフローチャートである。 第七の実施例に於けるアシストトルク制御ルーチンを示すフローチャートである。 第八の実施例に於けるアシストトルク制御ルーチンを示すフローチャートである。 第九の実施例に於けるアシストトルク制御ルーチンを示すフローチャートである。 車両の二輪モデルを左旋回状態について示す説明図である。 車速Vが100km/hである場合の操舵周波数f(Hz)と操舵反力トルクT(Nm)との関係を目標操舵アシストトルクが補正トルクにて補正されない場合(破線)及び目標操舵アシストトルクが補正トルクにて補正される場合(実線)について示すグラフである。 車速Vが100km/hである場合の操舵周波数f(Hz)と操舵反力トルクの位相φ(deg)との関係を目標操舵アシストトルクが補正トルクにて補正されない場合(破線)及び目標操舵アシストトルクが補正トルクにて補正される場合(実線)について示すグラフである。 フィルタの一次進みの時定数Tnが0であり、車速Vが100km/hである場合の操舵周波数f(Hz)と操舵反力トルクT(Nm)との関係を示す図12と同様のグラフである。 フィルタの一次進みの時定数Tnが0であり、車速Vが100km/hである場合の操舵周波数f(Hz)と操舵反力トルクの位相φ(deg)との関係を示す図13と同様のグラフである。 例示の二輪モデルの車両について車速VとゲインGsとの関係を示すグラフである。 例示の二輪モデルの車両について車速Vと時定数Tnとの関係を示すグラフである。 例示の二輪モデルの車両について車速Vと積Gsnとの関係を示すグラフである。 例示の二輪モデルの車両に於いてゲインGsの大きさが50%に設定された場合について、車速Vが100km/hである場合の操舵周波数f(Hz)と操舵反力トルクT(Nm)との関係を示す図12と同様のグラフである。 例示の二輪モデルの車両に於いてゲインGsの大きさが50%に設定された場合について、車速Vが100km/hである場合の操舵周波数f(Hz)と操舵反力トルクの位相φ(deg)との関係を示す図13と同様のグラフである。 例示の二輪モデルの車両に於いて、140km/hの車速Vに基づいてゲインGsが演算され、車速Vが100km/hである場合について予め演算された時定数Tn及びフィルタのパラメータとゲインGsとを用いて補正トルクTcmpsが演算される状況について、車速Vが140km/hである場合の操舵周波数f(Hz)と操舵反力トルクT(Nm)との関係を示す図12と同様のグラフである。 例示の二輪モデルの車両に於いて、140km/hの車速Vに基づいてゲインGsが演算され、車速Vが100km/hである場合について予め演算された時定数Tn及びフィルタのパラメータとゲインGsとを用いて補正トルクTcmpsが演算される状況について、車速Vが140km/hである場合の操舵周波数f(Hz)と操舵反力トルクの位相φ(deg)との関係を示す図13と同様のグラフである。 例示の二輪モデルの車両に於いて、80km/hの車速Vに基づいてゲインGsが演算され、車速Vが100km/hである場合について予め演算された時定数Tn及びフィルタのパラメータとゲインGsとを用いて補正トルクTcmpsが演算される状況について、車速Vが80km/hである場合の操舵周波数f(Hz)と操舵反力トルクT(Nm)との関係を示す図12と同様のグラフである。 例示の二輪モデルの車両に於いて、80km/hの車速Vに基づいてゲインGsが演算され、車速Vが100km/hである場合について予め演算された時定数Tn及びフィルタのパラメータとゲインGsとを用いて補正トルクTcmpsが演算される状況について、車速Vが80km/hである場合の操舵周波数f(Hz)と操舵反力トルクの位相φ(deg)との関係を示す図13と同様のグラフである。 例示の二輪モデルの車両に於いて、140km/hの車速Vに基づいてゲインGsが演算され、車速Vが100km/hである場合について予め演算された時定数Tn及びフィルタのパラメータとゲインGsとを用いて補正トルクTcmpsが演算される状況について、車速Vが140km/hである場合の操舵周波数f(Hz)と操舵反力トルクT(Nm)との関係を示す図12と同様のグラフである。 例示の二輪モデルの車両に於いて、140km/hの車速Vに基づいてゲインGsが演算され、車速Vが100km/hである場合について予め演算された時定数Tn及びフィルタのパラメータとゲインGsとを用いて補正トルクTcmpsが演算される状況について、車速Vが140km/hである場合の操舵周波数f(Hz)と操舵反力トルクの位相φ(deg)との関係を示す図13と同様のグラフである。 ゲインGsを演算するための車速VとゲインGsとの関係を示すグラフである。 時定数Tnを演算するための車速Vと時定数Tnとの関係を示すグラフである。 積Gsnを演算するための車速Vと積Gsnとの関係を示すグラフである。 車速Vと固有振動の周期ωとの関係を示すグラフである。 車速Vと減衰比ζとの関係を示すグラフである。 車速VとゲインGsと路面の摩擦係数μとの関係を示すグラフである。 車速VとゲインGsと車両の重量Wとの関係を示すグラフである。 車速VとゲインGsと前輪の荷重配分比Dwfとの関係を示すグラフである。 車速Vと固有振動の周期ωと路面の摩擦係数μとの関係を示すグラフである。 車速Vと減衰比ζと路面の摩擦係数μとの関係を示すグラフである。 車速Vと積Gsnと路面の摩擦係数μとの関係を示すグラフである。
符号の説明
10…電動パワーステアリング装置、14…車両、16…ステアリングホイール、18…操舵装置、20…パワーステアリングアクチュエータ、22…電子制御装置、24…ステアリングシャフト、26…ラック・アンド・ピニオン式のステアリング装置、28…パワーステアリング装置、38…電動機、40…減速歯車機構、42…操舵角センサ、44…トルクセンサ、46…車速センサ、

Claims (6)

  1. 運転者により操作される操舵入力手段と、前記操舵入力手段と操舵輪との間に設けられ運転者による前記操舵入力手段の操舵操作に応動して前記操舵輪を転舵する操舵装置と、前記操舵装置に補助操舵力を付与する電動式の補助操舵力発生手段と、運転者により前記操舵入力手段に与えられる操舵力を取得する操舵力取得手段と、少なくとも前記操舵力に応じて目標補助操舵力を演算し、前記目標補助操舵力に基づいて前記補助操舵力発生手段により発生される補助操舵力を制御する制御手段とを有する電動パワーステアリング装置に於いて、前記操舵入力手段に対する操舵操作の速度を操舵速度として取得する操舵速度取得手段を有し、前記制御手段は前記操舵速度を二次遅れ一次進みのフィルタにてフィルタ処理することにより補正量を演算し、前記目標補助操舵力を前記補正量にて補正し、補正後の目標補助操舵力に基づいて前記補助操舵力発生手段により発生される補助操舵力を制御することを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 前記フィルタの一次進みの時定数は0であることを特徴とする請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
  3. 前記制御手段は車速、車両の重量、路面の摩擦係数の少なくとも何れかに応じて前記フィルタのパラメータを可変設定することを特徴とする請求項1又は2に記載の電動パワーステアリング装置。
  4. 運転者により操作される操舵入力手段と、前記操舵入力手段と操舵輪との間に設けられ運転者による前記操舵入力手段の操舵操作に応動して前記操舵輪を転舵する操舵装置と、前記操舵装置に補助操舵力を付与する電動式の補助操舵力発生手段と、運転者により前記操舵入力手段に与えられる操舵力を取得する操舵力取得手段と、少なくとも前記操舵力に応じて目標補助操舵力を演算し、前記目標補助操舵力に基づいて前記補助操舵力発生手段により発生される補助操舵力を制御する制御手段とを有する電動パワーステアリング装置に於いて、前記操舵入力手段に対する操舵操作の速度を操舵速度として取得する操舵速度取得手段を有し、前記制御手段は前記操舵速度に基づいて補正量を演算し、前記目標補助操舵力を前記補正量にて補正し、補正後の目標補助操舵力に基づいて前記補助操舵力発生手段により発生される補助操舵力を制御し、前記制御手段は操舵速度の大きさが特定の領域に於いては操舵速度の大きさが前記特定の領域以外の領域に於けるよりも前記補正量の大きさが小さくなり、操舵速度の大きさが前記特定の領域よりも高い領域に於いては操舵に対する操舵反力の位相を遅れ側へ変化させ、操舵速度の大きさが前記特定の領域よりも低い領域に於いては操舵に対する操舵反力の位相を進み側へ変化させるよう、前記補正量を演算することを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  5. 前記制御手段は車速が低いときには車速が高いときに比して前記補正量の大きさを小さくすることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一つに記載の電動パワーステアリング装置。
  6. 前記制御手段は車速が基準車速以下であるときには前記補正量を0にすることを特徴とする請求項5に記載の電動パワーステアリング装置。
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