JP2009037787A - 電極及びその製造方法、リード配線及びその接続方法、並びにそれらを用いた電子部品及び電子機器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】電極1、3は、配線末端部12の表面のパターン部分22に、分子の一端に第1の官能基を有する第1の膜化合物の被膜14が形成され、導電性微粒子31の表面には、分子の一端に第2の官能基を有する第2の膜化合物の被膜33が形成され、導電性微粒子31は、第1及び第2の官能基と第1のカップリング剤とのカップリング反応により形成された結合を介して配線末端部12上に固定されている。
【選択図】図1
Description
また、配線末端部の表面に配列した導電性微粒子層は配線末端部の表面に結合固定されているので、高い耐剥離強度を有すると共に、カップリング反応により形成された結合を介して導電性微粒子層を1層ずつ積層固定するので、電極の膜厚を導電性微粒子のサイズのレベルで容易に制御できる。
さらに、導電性微粒子層の積層固定にバインダーを用いないので、導体密度が高く電気伝導性の高い電極を形成できる。
請求項9に記載の電極においては、第1〜第(n+1)の膜化合物の形成する被膜が全て単分子膜であるので、配線末端部及び導電性微粒子の本来の物性や機能を損なうことがない。
請求項20に記載の電極の製造方法においては、第1〜第3の膜化合物の形成する被膜が単分子膜であるので、導電性微粒子の本来の物性や機能を損なうことがない。
また、配線末端部の表面に配列した導電性微粒子層は配線末端部の表面に結合固定されているので、高い耐剥離強度を有すると共に、カップリング反応により形成された結合を介して導電性微粒子層を1層ずつ積層固定するので、導電性微粒子層の厚さを導電性微粒子のサイズのレベルで容易に制御できる。
さらに、導電性微粒子層の積層固定にバインダーを用いないので、導体密度が高く電気伝導性の高いリード配線を形成できる。
請求項28に記載のリード配線においては、第1〜第(n+2)の膜化合物の形成する被膜が全て単分子膜であるので、配線末端部及び導電性微粒子の本来の物性や機能を損なうことがない。
請求項41に記載のリード配線の接続方法においては、第1〜第4の膜化合物の形成する被膜が単分子膜であるので、導電性微粒子の本来の物性や機能を損なうことがない。
ここで、図1(a)は本発明の第1の実施の形態に係る単層電極の断面構造を模式的に表した説明図、図1(b)は本発明の第2の実施の形態に係る積層電極の断面構造を模式的に表した説明図、図2(a)は本発明の第3の実施の形態に係る単層電極の断面構造を模式的に表した説明図、図2(b)は本発明の第4の実施の形態に係る積層電極の断面構造を模式的に表した説明図、図3は、本発明の第1〜第4の実施の形態に係る電極の製造方法において、電子デバイスの表面に第1の膜化合物の被膜を形成する工程を説明するために分子レベルまで拡大した概念図であり、図3(a)は反応前の電子デバイスの断面構造、図3(b)はエポキシ基を有する膜化合物の単分子膜が形成された電子デバイスの断面構造をそれぞれ表す。
図1(a)に示すように、単層電極1は、基板11上に設けられた配線の配線末端部12の表面のパターン部分22にのみ銀微粒子31(導電性微粒子の一例)が配列した銀微粒子層(導電性微粒子層の一例)が1層結合固定されたパターン状の電極である。
基板11の表面のパターン部分22には、分子の一端にエポキシ基(第1の官能基の一例)を有し、他端でパターン部分22の表面に結合した第1の膜化合物の単分子膜14(被膜の一例)が形成され、更にその表面には、エポキシ基とカップリング反応して結合を形成するアミノ基及びイミノ基(第1及び第2のカップリング反応基の一例)を分子内に1つずつ有する2−メチルイミダゾール(第1のカップリング剤の一例)のアミノ基とエポキシ基とのカップリング反応により形成された結合を介して固定された2−メチルイミダゾールの単分子膜15(被膜の一例)が形成されている。
銀微粒子31の表面には、分子の一端にエポキシ基(第2の官能基の一例)を有し、銀微粒子31の表面に結合した第2の膜化合物の単分子膜33(被膜の一例)が形成されている。
基板11と銀微粒子31との間は、エポキシ基と2−メチルイミダゾールのアミノ基又はイミノ基とのカップリング反応により形成された結合を介して互いに結合固定されている。
工程Aでは、エポキシ基を有する膜化合物を、表面にパターン状の配線が設けられ、表面(配線の表面も含む)に水酸基13を有する基板11に接触させ、第1の膜化合物の単分子膜14を形成する(図3参照)。
用いることのできるエポキシ基を有する膜化合物の具体例としては、下記(1)〜(12)に示したアルコキシシラン化合物が挙げられる。
(2) (CH2OCH)CH2O(CH2)7Si(OCH3)3
(3) (CH2OCH)CH2O(CH2)11Si(OCH3)3
(4) (CH2CHOCH(CH2)2)CH(CH2)2Si(OCH3)3
(5) (CH2CHOCH(CH2)2)CH(CH2)4Si(OCH3)3
(6) (CH2CHOCH(CH2)2)CH(CH2)6Si(OCH3)3
(7) (CH2OCH)CH2O(CH2)3Si(OC2H5)3
(8) (CH2OCH)CH2O(CH2)7Si(OC2H5)3
(9) (CH2OCH)CH2O(CH2)11Si(OC2H5)3
(10) (CH2CHOCH(CH2)2)CH(CH2)2Si(OC2H5)3
(11) (CH2CHOCH(CH2)2)CH(CH2)4Si(OC2H5)3
(12) (CH2CHOCH(CH2)2)CH(CH2)6Si(OC2H5)3
縮合触媒の添加量は、好ましくはアルコキシシラン化合物の0.2〜5質量%であり、より好ましくは0.5〜1質量%である。
カルボン酸金属塩ポリマーの具体例としては、ジブチルスズマレイン酸塩ポリマー、ジメチルスズメルカプトプロピオン酸塩ポリマーが挙げられる。
カルボン酸金属塩キレートの具体例としては、ジブチルスズビスアセチルアセテート、ジオクチルスズビスアセチルラウレートが挙げられる。
チタン酸エステルキレート類の具体例としては、ビス(アセチルアセトニル)ジ−プロピルチタネートが挙げられる。
縮合触媒として上述の金属塩のいずれかを用いた場合、縮合反応の完了までに要する時間は2時間程度である。
更に、メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール系溶媒、あるいはそれらの混合物を用いることもできる。
露光に用いるマスクとしては、半導体素子の製造等におけるフォトリソグラフィーに用いられるレチクル用材料等の、光を透過せず、少なくとも露光の間は照射光による損傷を受けない任意の材質のものを用いることができる。また、露光は等倍露光でもよく、微細なパターンを形成する場合等には縮小投影露光を用いてもよい。
照射した部分以外への入熱を抑制するため、パルスレーザーを用いるパルスレーザーアブレーション法により、エポキシ化された膜化合物を除去することが好ましい。
レーザー光の強度は、0.1〜0.3J・cm−2であることが好ましい。レーザー光の強度が0.1J・cm−2未満である場合には、十分にエポキシ基を有する膜化合物を除去することができず、0.3J・cm−2を上回る場合には、エポキシ化基板14aのガラス部材が除去されるため、いずれも好ましくない。
また、レーザー光の強度が上記範囲内である場合、パルス幅としては5〜50nsが好ましい。
用いることができる光重合開始剤としては、ジアリールヨードニウム塩等のカチオン性光重合開始剤が挙げられる。光源としては、高圧水銀灯、キセノンランプ等が挙げられる。
また、例えば、パターン部分22に選択的に金メッキ被膜が形成され、第1の膜化合物としてチオール基誘導体やトリアジンチオール誘導体を用いる場合には、ここで述べたようなパターン形成処理を行うことなくパターン部分22にのみ選択的に第1の膜化合物の単分子膜を形成できるので、パターン形成処理は不要である。
用いることのできるアミノ基を有する膜化合物の具体例としては、下記(21)〜(28)に示したアルコキシシラン化合物が挙げられる。
(22) H2N(CH2)5Si(OCH3)3
(23) H2N(CH2)7Si(OCH3)3
(24) H2N(CH2)9Si(OCH3)3
(25) H2N(CH2)5Si(OC2H5)3
(26) H2N(CH2)5Si(OC2H5)3
(27) H2N(CH2)7Si(OC2H5)3
(28) H2N(CH2)9Si(OC2H5)3
したがって、アミノ基を有するアルコキシシラン化合物を用いる場合には、カルボン酸スズ塩、カルボン酸エステルスズ塩、カルボン酸スズ塩ポリマー、カルボン酸スズ塩キレートを除き、エポキシ基を有するアルコキシシラン化合物の場合と同様の化合物を単独で又は2種類以上を混合して縮合触媒として用いることができる。
用いることのできる助触媒の種類及びそれらの組み合わせ、溶媒の種類、アルコキシシラン化合物、縮合触媒、及び助触媒の濃度、反応条件並びに反応時間についてはエポキシ基を有するアルコキシシラン化合物の場合と同様であるので、説明を省略する。
また、合成樹脂製の基板を用いる場合には、プラズマ処理、コロナ放電処理等により活性水素基を有する化合物をグラフトする等の前処理を行うことにより、膜化合物としてアルコキシシラン化合物を用いることができる。
なお、基板は、集積回路(IC又はLSI)等の半導体素子、抵抗器、コンデンサ、スイッチ類等の各種素子が実装された(電子デバイス基板)状態で用いることもできる。
(以上工程A)
なお、ハロシラン化合物を用いた場合と異なり、縮合反応の際に生成するハロゲン化水素により銀微粒子31の表面が腐食を受けることはない。
反応後、銀微粒子31の表面を溶媒で洗浄せずに空気中に放置すると、表面に残ったアルコキシシラン化合物の一部が空気中の水分により加水分解を受け、生成したシラノール基がアルコキシシリル基と縮合反応を起こす。その結果、エポキシ化銀微粒子34の表面にポリシロキサンよりなる極薄のポリマー膜が形成される。このポリマー膜は、銀微粒子31の表面に共有結合により固定されていないが、エポキシ基を含んでいるため、第2の膜化合物の単分子膜33と同様の反応性を有している。そのため、洗浄を行わなくても、工程D以降の製造工程に特に支障をきたすことはない。
また、本実施の形態においては工程Aと同一のアルコキシシラン化合物を用いているが、異なるアルコキシシラン化合物を用いてもよい。ただし、工程Dにおいて用いるカップリング剤のカップリング反応基と反応して結合を形成する官能基を有するものでなければならない。
また、微粒子が、表面に活性水素基を有しない金(Au)や表面にAuメッキが施された金属微粒子等の場合には、第2の結合基として、−SH基やトリアジンチオール基を有する膜化合物(例えば、一般式H2N(CH2)n−SH(nは整数)で表される化合物(ω−アミノアルカンチオール)で、具体例としては、3−アミノプロパンチオール(前記一般式においてn=3である化合物)等が挙げられる)を用いれば、硫黄原子を介して結合したアミノ基を含む膜化合物の単分子膜が形成された金微粒子を製造することができる。勿論、アミノ基の代わりにエポキシ基を有するチオールやトリアジン誘導体を用いることもできる。
(以上工程C)
反応液の製造には、2−メチルイミダゾールが可溶な任意の溶媒を用いることができるが、価格、室温での揮発性、及び毒性等を考慮すると、イソプロピルアルコール、エタノール等の低級アルコール系溶媒が好ましい。
2−メチルイミダゾールの添加量、塗布する溶液の濃度、反応温度及び反応時間は、用いる配線末端部及び導電性微粒子の種類、形成する電極の膜厚等に応じて適宜調節される。
このようにして得られた、2−メチルイミダゾールの単分子膜15が表面に形成された基板11の表面に、第2の膜化合物の単分子膜33が表面に形成された銀微粒子31の分散液を塗布後加熱し、エポキシ基と2−メチルイミダゾールに由来するイミノ基とのカップリング反応により形成された結合を介して銀微粒子31を基板11の表面に結合固定し、単層の銀微粒子層を有する単層電極1を製造する。
加熱温度は、100〜200℃が好ましい。加熱温度が100℃未満だと、カップリング反応の進行に長時間を要し、200℃を上回ると、エポキシ基を有する単分子膜13、33及び2−メチルイミダゾールの単分子膜15の分解反応が起こり、均一な単層電極1が得られない。
(31) 2−メチルイミダゾール(R2=Me、R4=R5=H)
(32) 2−ウンデシルイミダゾール(R2=C11H23、R4=R5=H)
(33) 2−ペンタデシルイミダゾール(R2=C15H31、R4=R5=H)
(34) 2−メチル−4−エチルイミダゾール(R2=Me、R4=Et、R5=H)
(35) 2−フェニルイミダゾール(R2=Ph、R4=R5=H)
(36) 2−フェニル−4−エチルイミダゾール(R2=Ph、R4=Et、R5=H)
(37) 2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール(R2=Ph、R4=Me、R5=CH2OH)
(38) 2−フェニル−4,5−ビス(ヒドロキシメチル)イミダゾール(R2=Ph、R4=R5=CH2OH)
なお、Me、Et、及びPhは、それぞれメチル基、エチル基、及びフェニル基を表す。
これらのジイソシアネート化合物の添加量は、2−メチルイミダゾールの場合と同様、エポキシ化銀微粒子の5〜15重量%が好ましい。この場合、反応液の製造に用いることのできる溶媒としては、キシレン等の芳香族有機溶媒が挙げられる。
また、イミノ基やアミノ基を有する膜化合物を用いる場合、カップリング剤としては、エチレングリコールジグリシジルエーテル等の2又は3以上のエポキシ基を有する化合物を用いることもできる。
(以上工程D)
図1(b)に示すように、積層電極3において、基板11上に設けられた配線の配線末端部12の表面のパターン部分22の表面にのみ結合固定された銀微粒子層は基板11側から空気との界面側に向かって第1層から第n層(nは2以上の整数で、本実施の形態においてはn=2)まで順次積層している。
第1層目の銀微粒子層を形成している銀微粒子31の表面には、分子の一端にエポキシ基を有する第2の膜化合物の単分子膜33が形成されている。
第2層目の銀微粒子層を形成している銀微粒子41の表面は、分子の一端にエポキシ基(第3の官能基の一例)を有する第3の膜化合物の単分子膜43(被膜の一例)が形成され、2−メチルイミダゾール(第2のカップリング剤の一例)のアミノ基(第3のカップリング反応基の一例)とエポキシ基とのカップリング反応により形成された結合を介して固定された2−メチルイミダゾールの単分子膜45(被膜の一例)が更に形成されている。
なお、図1(b)に示すように、2−メチルイミダゾールの単分子膜45の被膜が表面に形成された銀微粒子41は、第1層目の銀微粒子層を形成している銀微粒子31(エポキシ化銀微粒子34)の側面にも結合することができるが、図1(b)では、説明のために、実際のパターンの大きさに対して導電性微粒子の大きさを誇張して描写しているので、実際にはそれによりパターン形状が損なわれることは殆どない。
工程A〜Dは、単層電極1の製造方法と同様であるので、説明を省略する。
用いられる2−メチルイミダゾール溶液の濃度、反応条件等は、溶液を塗布するのではなく、銀微粒子41を溶液中に分散させて加熱することを除くと、工程Dにおける基板11の表面に2−メチルイミダゾールの単分子膜15を形成する場合と同様であるので、詳しい説明を省略する。他に用いることのできるカップリング剤についても、工程Dと同様である。
(以上工程E)
工程Fにおける反応条件については、工程Eと同様であるので、詳しい説明を省略する。
(以上工程F)
更に、n≧4の場合には、n層の銀微粒子層が形成されるまで工程F及び工程Gを交互に繰り返し行う工程Hを更に有する。なお、工程Hは、工程F及び工程Gのいずれで終えてもよい。例えば、n=4の場合、工程Hにおいて、工程Fのみを1度だけ行う。n=5の場合には、工程Fの後に工程Gを行い、n=6の場合には、工程Gを行った後に更にもう1度工程Fを行う。
また、本実施の形態において、第1及び第2のカップリング剤として共に2−メチルイミダゾールを用いているが、それぞれ異なるカップリング剤を用いてもよい。或いは、配線末端部と第1番目の銀微粒子層との間、及び各銀微粒子層の間毎にそれぞれ異なるカップリング剤を用いてもよい。
図2(a)に示すように、単層電極2は、基板11上に設けられた配線の配線末端部12の表面のパターン部分22にのみ銀微粒子31が配列した銀微粒子層が1層結合固定されたパターン状の電極である。
基板11の表面のパターン部分22には、分子の一端にエポキシ基を有し、他端でパターン部分22の表面に結合した第1の膜化合物の単分子膜14が形成されている。
銀微粒子31の表面には、分子の一端にエポキシ基を有し、銀微粒子31の表面に結合した第2の膜化合物の単分子膜33が形成され、更にその表面には、エポキシ基とカップリング反応して結合を形成するアミノ基及びイミノ基とを分子内に1つずつ有する2−メチルイミダゾールのアミノ基(第2のカップリング反応基の一例)とエポキシ基とのカップリング反応により形成された結合を介して固定された2−メチルイミダゾール(第1のカップリング剤の一例)の単分子膜35が形成されている。
基板11と銀微粒子31との間は、エポキシ基と2−メチルイミダゾールのアミノ基又はイミノ基(第1のカップリング反応基の一例)とのカップリング反応により形成された結合を介して互いに結合固定されている。
図2(b)に示すように、積層電極4においては、基板11上に設けられた配線の配線末端部12の表面のパターン部分22の表面にのみ結合固定された銀微粒子層は基板11側から空気との界面側に向かって第1層から第n層(nは2以上の整数で、本実施の形態においてはn=2)まで順次積層している。
第1層目の銀微粒子層を形成している銀微粒子31の表面には、分子の一端にエポキシ基を有する第2の膜化合物の単分子膜33が形成され、更にその表面には、2−メチルイミダゾールのアミノ基とエポキシ基とのカップリング反応により形成された結合を介して固定された2−メチルイミダゾールの単分子膜35が形成されている。
第2層目の銀微粒子層を形成している銀微粒子41の表面は、分子の一端にエポキシ基(第1の官能基の一例)を有し他端に第3の結合基を有する第3の膜化合物の単分子膜46(被膜の一例)が形成されている。
なお、図2(b)に示すように、第3の膜化合物の単分子膜46の被膜が表面に形成された銀微粒子41は、第1層目の銀微粒子層を形成している、2−メチルイミダゾールの単分子膜35が形成された銀微粒子31の側面にも結合することができるが、図2(b)では、説明のために、実際のパターンの大きさに対して導電性微粒子の大きさを誇張して描写しているので、実際にはそれによりパターン形状が損なわれることは殆どない。
なお、積層電極4の製造方法においても、n≧3の場合、銀微粒子層の表層に位置する、第3の膜化合物の単分子膜46が表面に形成された銀微粒子41の表面に2−メチルイミダゾールの単分子膜35が表面に形成された銀微粒子31を接触させ、エポキシ基とイミノ基とのカップリング反応により結合を形成させ、2−メチルイミダゾールの単分子膜35が表面に形成された銀微粒子31を第3の膜化合物の単分子膜46が表面に形成された銀微粒子41の銀微粒子層の上に結合固定し、次いで結合固定されなかった銀微粒子31を除去する工程Gを更に有している。
更に、n≧4の場合には、n層の銀微粒子層が形成されるまで工程F及び工程Gを交互に繰り返し行う工程Hを更に有する。なお、工程Hは、工程F及び工程Gのいずれで終えてもよい。例えば、n=4の場合、工程Hにおいて、工程Fのみを1度だけ行う。n=5の場合には、工程Fの後に工程Gを行い、n=6の場合には、工程Gを行った後に更にもう1度工程Fを行う。
また、本実施の形態において、1種類のカップリング剤(2−メチルイミダゾール)を用いているが、基材と第1番目の銀微粒子層との間、及び各銀微粒子層の間毎にそれぞれ異なるカップリング剤を用いてもよい。
リード配線5において、基板11上に設けられた配線の配線末端部12の表面のパターン部分22の表面にのみ結合固定された銀微粒子層は基板11側から空気との界面側に向かって第1層から第n層(nは2以上の整数で、本実施の形態においてはn=2)まで順次積層している。
第1層目の銀微粒子層を形成している銀微粒子31の表面には、分子の一端にエポキシ基を有する第2の膜化合物の単分子膜33が形成されている。
第2層目の銀微粒子層を形成している銀微粒子41の表面には、分子の一端にエポキシ基(第3の官能基の一例)を有する第3の膜化合物の単分子膜43(被膜の一例)が形成され、2−メチルイミダゾール(第2のカップリング剤の一例)のアミノ基(第3のカップリング反応基の一例)とエポキシ基とのカップリング反応により形成された結合を介して固定された2−メチルイミダゾールの単分子膜45(被膜の一例)が更に形成されている。
リード線51の接続部分52の表面には、分子の一端にエポキシ基(第2の官能基の一例)を有する第4の膜化合物の単分子膜(被膜の一例)53が形成されている。
なお、図6(a)に示すように、2−メチルイミダゾールの単分子膜45の被膜が表面に形成された銀微粒子41は、第1層目の銀微粒子層を形成している銀微粒子31(エポキシ化銀微粒子34)の側面にも結合することができるが、図1(b)では、説明のために、実際のパターンの大きさに対して導電性微粒子の大きさを誇張して描写しているので、実際にはそれによりパターン形状が損なわれることは殆どない。
分子の両端にそれぞれエポキシ基及びアルコキシシリル基(第4の結合基の一例)を有する第4の膜化合物を含む溶液をリード線51の接続部分52の表面に接触させ、アルコキシシリル基と接続部分52の表面との間で結合を形成させ、第4の膜化合物の単分子膜53で接続部分52の表面を選択的に被覆する工程Iと、第2層目の銀微粒子層を形成する銀微粒子41にリード線51の接続部分52を圧着しながら、カップリング反応により形成された結合を介して、接続部分52を銀微粒子層の第2層目の上に結合固定することにより接続する工程Jとを有する。
工程A〜Fは、積層電極3の製造方法と同様であるので、説明を省略する。
用いられる2−メチルイミダゾール溶液の濃度、反応条件等は、工程Aと同様であるので、詳しい説明を省略する。
(以上工程I)
工程Jにおける反応条件については、工程Eと同様であるので、詳しい説明を省略する。
(以上工程J)
更に、n≧4の場合には、n層の銀微粒子層が形成されるまで工程F及び工程Gを交互に繰り返し行う工程Hを更に有する。なお、工程Hは、工程F及び工程Gのいずれで終えてもよい。例えば、n=4の場合、工程Hにおいて、工程Fのみを1度だけ行う。n=5の場合には、工程Fの後に工程Gを行い、n=6の場合には、工程Gを行った後に更にもう1度工程Fを行う。
また、本実施の形態において、3種類のカップリング剤として共に2−メチルイミダゾールを用いているが、それぞれ異なるカップリング剤を用いてもよい。或いは、配線末端部と第1番目の銀微粒子層との間、及び各銀微粒子層の間毎にそれぞれ異なるカップリング剤を用いてもよい。
リード配線6において、基板11上に設けられた配線の配線末端部12の表面のパターン部分22の表面にのみ結合固定された銀微粒子層は基板11側から空気との界面側に向かって第1層から第n層(nは2以上の整数で、本実施の形態においてはn=2)まで順次積層している。
第1層目の銀微粒子層を形成している銀微粒子31の表面には、分子の一端にエポキシ基を有する第2の膜化合物の単分子膜33が形成され、更にその表面には、2−メチルイミダゾールのアミノ基とエポキシ基とのカップリング反応により形成された結合を介して固定された2−メチルイミダゾールの単分子膜35が形成されている。
第2層目の銀微粒子層を形成している銀微粒子41の表面には、分子の一端にエポキシ基(第1の官能基の一例)を有する第3の膜化合物の単分子膜46(被膜の一例)が形成されている。
リード線51の接続部分52の表面には、分子の一端にエポキシ基(第1の官能基の一例)を有する第4の膜化合物の単分子膜(被膜の一例)53が形成され、2−メチルイミダゾール(カップリング剤の一例)のアミノ基(カップリング反応基の一例)とエポキシ基とのカップリング反応により形成された結合を介して固定された2−メチルイミダゾールの単分子膜55(被膜の一例)が更に形成されている。
なお、図6(b)に示すように、第3の膜化合物の単分子膜46の被膜が表面に形成された銀微粒子41は、第1層目の銀微粒子層を形成している、2−メチルイミダゾールの単分子膜35が形成された銀微粒子31の側面にも結合することができるが、図6(b)では、説明のために、実際のパターンの大きさに対して導電性微粒子の大きさを誇張して描写しているので、実際にはそれによりパターン形状が損なわれることは殆どない。
分子の両端にそれぞれエポキシ基及びアルコキシシリル基(第4の結合基の一例)を有する第4の膜化合物を含む溶液をリード線51の接続部分52の表面に接触させ、アルコキシシリル基と接続部分52の表面との間で結合を形成させ、第4の膜化合物の単分子膜53で接続部分52の表面を選択的に被覆し、次いで表面に第4の膜化合物の単分子膜53が形成された接続部分52に、2−メチルイミダゾール(第4のカップリング剤の一例)を接触させてエポキシ基とアミノ基(カップリング反応基の一例)とをカップリング反応により形成された結合を介して、第4の膜化合物の単分子膜53の表面に2−メチルイミダゾールの単分子膜55を形成させ工程Iと、第2層目の銀微粒子層を形成する銀微粒子41にリード線51の接続部分52を圧着しながら、カップリング反応により形成された結合を介して、接続部分52を銀微粒子層の第2層目の上に結合固定することにより接続する工程Jとを有する。
更に、n≧4の場合には、n層の銀微粒子層が形成されるまで工程F及び工程Gを交互に繰り返し行う工程Hを更に有する。なお、工程Hは、工程F及び工程Gのいずれで終えてもよい。例えば、n=4の場合、工程Hにおいて、工程Fのみを1度だけ行う。n=5の場合には、工程Fの後に工程Gを行い、n=6の場合には、工程Gを行った後に更にもう1度工程Fを行う。
また、本実施の形態において、2種類のカップリング剤として共に2−メチルイミダゾールを用いているが、それぞれ異なるカップリング剤を用いてもよい。或いは、配線末端部と第1番目の銀微粒子層との間、及び各銀微粒子層の間毎にそれぞれ異なるカップリング剤を用いてもよい。
同様に、積層電極3、4、及びリード配線5,6の銀微粒子層を形成しているエポキシ化銀微粒子は、エポキシ基を有する膜化合物の単分子膜33、43又は46でその表面が被覆されているが、その厚さは高々数nmであり、導電性には殆ど影響を与えていないと考えられる。
(1)電子デバイス基板表面へのエポキシ基を有する膜化合物の単分子膜の形成
銅配線パターンが形成されたガラス基板上に各種素子が実装された電子デバイス基板を用意し、洗浄後よく乾燥した。
3−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン(化8、信越化学工業株式会社製)0.99重量部、及びジブチルスズビスアセチルアセトナート(縮合触媒)0.01重量部を秤量し、これを100重量部のヘキサメチルジシロキサン溶媒に溶解し、反応液を調製した。
その後、クロロホルムで洗浄し、余分なアルコキシシラン化合物及びジブチルスズビスアセチルアセトナートを除去した。この方法により、電子デバイス基板の表面にエポキシ基を有する膜化合物の単分子膜(膜厚約1nm)を形成できた。
(1)で電子デバイス基板の表面に形成したエポキシ基を有する膜化合物の単分子膜に、配線末端部12上に形成されるパターン部分22を覆うマスクを介してKrFエキシマレーザー(波長248nm、パルス幅10ns、レーザー強度0.15J/cm2)を照射し、パターン部分22以外の部分を被覆するエポキシ基を有する単分子膜を、レーザーアブレーションにより除去した。この方法によりパターン形成処理を行うことができた。
粒径が100nm程度の銀微粒子を用意し、よく乾燥した。
3−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン(化8)0.99重量部、及びジブチルスズビスアセチルアセトナート(縮合触媒)0.01重量部を秤量し、これを100重量部のヘキサメチルジシロキサン溶媒に溶解し、反応液を調製した。
その後、トリクレンで洗浄し、余分なアルコキシシラン化合物及びジブチルスズビスアセチルアセトナートを除去した。この方法により、銀微粒子の表面にも水酸基が存在するので、エポキシ基を有する膜化合物の単分子膜を形成できた。
(2)でパターン形成処理を行った電子デバイス基板の表面に、2−メチルイミダゾールのエタノール溶液を塗布し、100℃で加熱すると、エポキシ基と2−メチルイミダゾールのアミノ基とが反応して2−メチルイミダゾールの単分子膜が形成された。エタノールで洗浄することにより余分な2−メチルイミダゾールを除去した。
(3)で表面に2−メチルイミダゾールの単分子膜を形成した銀微粒子を、2−メチルイミダゾールのエタノール溶液中に分散して、100℃で加熱すると、エポキシ基と2−メチルイミダゾールのアミノ基とが反応して、銀微粒子表面に2−メチルイミダゾールの単分子膜を形成できた。その後、エタノールで洗浄することにより余分な2−メチルイミダゾールを除去した。
(4)で、2−メチルイミダゾールの単分子膜を形成した電子デバイス基板の表面に、(3)で表面にエポキシ基を有する膜化合物の単分子膜を形成した銀微粒子のエタノール分散液を塗布し、超音波照射後、100℃で加熱した。反応後、エタノールで洗浄し、余分な銀微粒子を除去した。このようにして得られた単層電極の厚みは、銀微粒子の平均粒径とほぼ同一の100nmであり、極めて均一性が高いため、干渉色は観測されなかった。また、単層電極について電気伝導度を測定したところ、約0.1×106S・cm−1という測定値を得た。
実施例1と同様の方法により得られた、銀微粒子層が1層積層した単層電極の表面に、実施例1(5)と同様に調製した、表面に2−メチルイミダゾールの単分子膜を更に形成した銀微粒子のエタノール分散液を塗布し、100℃で加熱した。反応後、エタノールで洗浄し、余分な銀微粒子を除去すると、2層の銀微粒子層が積層した積層電極が得られた。
また、積層電極について電気伝導度を測定したところ、約0.2×106S・cm−1という測定値を得た。
実施例1(2)と同様の方法により得られた、パターン形成処理したエポキシ化電子デバイス基板の表面に、表面に2−メチルイミダゾールの単分子膜を更に形成した銀微粒子のエタノール分散液を塗布し、100℃で加熱した。反応後、エタノールで洗浄し、余分な銀微粒子を除去すると、実施例1で得られた単層電極と同様の厚さ、電気伝導度を有する単層電極が得られた。
実施例3と同様の方法により得られた、銀微粒子層が1層積層した単層電極の表面に、実施例1(3)と同様の方法により得られた、表面に3−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシランの単分子膜を形成した銀微粒子のエタノール分散液を更に塗布し、100℃で加熱した。反応後、エタノールで洗浄し、余分な銀微粒子を除去すると、2層の銀微粒子層が積層した積層電極が得られた。このようにして得られた積層電極についても電気伝導度を測定したところ、約0.2×106S・cm−1という測定値を得た。
(1)積層銀微粒子層の形成
実施例2と同様の方法により、電子デバイス基板の配線末端部に銀微粒子層が2層積層した積層銀微粒子層を形成した。
アルミニウム製のリード配線を用意し、よく乾燥した。
3−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン(化8)0.99重量部、及びジブチルスズビスアセチルアセトナート(縮合触媒)0.01重量部を秤量し、これを100重量部のヘキサメチルジシロキサン溶媒に溶解し、反応液を調製した。
その後、トリクレンで洗浄し、余分なアルコキシシラン化合物及びジブチルスズビスアセチルアセトナートを除去した。この方法により、リード線表面にも水酸基が存在するので、エポキシ基を有する膜化合物の単分子膜を形成できた。
(2)で、表面にエポキシ基を有する膜化合物の単分子膜を形成したリード線の接続部分を位置合わせして、(1)で形成した積層銀微粒子層の表面に圧着して100℃で加熱すると、銀微粒子層とリード線は、化学結合して導通し、リード配線を形成できた。
このようにして接続されたリード配線は、従来の超音波圧着した電子部品に比べ格段に信頼性の高い電気接続が達成できた。また、それらを用いた電子機器では、信頼性試験による不良発生率が大幅に減少した。
(1)積層銀微粒子層の形成
実施例4と同様の方法により、電子デバイス基板の配線末端部に銀微粒子層が2層積層した積層銀微粒子層を形成した。
アルミニウム製のリード配線を用意し、よく乾燥した。
3−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン(化8)0.99重量部、及びジブチルスズビスアセチルアセトナート(縮合触媒)0.01重量部を秤量し、これを100重量部のヘキサメチルジシロキサン溶媒に溶解し、反応液を調製した。
その後、トリクレンで洗浄し、余分なアルコキシシラン化合物及びジブチルスズビスアセチルアセトナートを除去した。この方法により、リード線表面にも水酸基が存在するので、エポキシ基を有する膜化合物の単分子膜を形成できた。
(2)でエポキシ基を有する単分子膜を形成したリード線の接続部分の表面に、2−メチルイミダゾールのエタノール溶液を塗布し、100℃で加熱すると、エポキシ基と2−メチルイミダゾールのアミノ基とが反応して2−メチルイミダゾールの単分子膜が形成された。エタノールで洗浄することにより余分な2−メチルイミダゾールを除去した。
(3)で、表面に2−メチルイミダゾールの単分子膜を形成したリード線の接続部分を位置合わせして、(1)で形成した積層銀微粒子層の表面に圧着して100℃で加熱すると、銀微粒子層とリード線は、化学結合して導通し、リード配線を形成できた。
このようにして接続されたリード配線は、従来の超音波圧着した電子部品に比べ格段に信頼性の高い電気接続が達成できた。また、それらを用いた電子機器では、信頼性試験による不良発生率が大幅に減少した。
Claims (44)
- 導電性微粒子が配列した導電性微粒子層が、配線末端部の表面に選択的に結合固定された電極であって、
前記配線末端部の表面には、分子の一端に第1の官能基を有し、他端で該配線末端部の表面に結合した第1の膜化合物の被膜が形成され、
前記導電性微粒子の表面には、分子の一端に第2の官能基を有し、他端で該導電性微粒子の表面に結合した第2の膜化合物の被膜が形成され、
前記導電性微粒子は、前記第1の官能基とカップリング反応して結合を形成する少なくとも1つの第1のカップリング反応基と、前記第2の官能基とカップリング反応して結合を形成する少なくとも1つの第2のカップリング反応基とを有する第1のカップリング剤と、前記第1及び前記第2の官能基とのカップリング反応により形成された結合を介して前記配線末端部の表面に固定されていることを特徴とする電極。 - 請求項1記載の電極において、前記導電性微粒子層が前記配線末端部の表面のパターン部分22にのみ形成されていることを特徴とする電極。
- 請求項1及び2のいずれか1項に記載の電極において、前記第1の膜化合物と前記第2の膜化合物とが同一の化合物であることを特徴とする電極。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の電極において、前記第1及び第2の膜化合物の形成する被膜の双方が単分子膜であることを特徴とする電極。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の電極において、前記カップリング反応により形成された結合が、アミノ基又はイミノ基とエポキシ基との反応により形成されたN−CH2CH(OH)結合であることを特徴とする電極。
- 導電性微粒子が配列した導電性微粒子層が、配線末端部の表面に、前記配線末端部側から空気との界面側に向かって第1層から第n層(nは2以上の整数)まで順次積層した電極であって、
前記配線末端部の表面には、分子の一端に第1の官能基を有し、他端で該配線末端部の表面に選択的に結合した第1の膜化合物の被膜が形成され、
前記導電性微粒子の第1層の表面には、分子の一端に第2の官能基を有し、他端で該導電性微粒子の表面に結合した第2の膜化合物の被膜が形成され、
第x番目(xは整数で、2≦x≦n)の前記導電性微粒子層を形成している前記導電性微粒子の表面は、第(x+1)の官能基を有する第(x+1)の膜化合物の形成する被膜で被覆され、
前記導電性微粒子の第1層は、前記第1の官能基とカップリング反応して結合を形成する少なくとも1つの第1のカップリング反応基と、前記第2の官能基とカップリング反応して結合を形成する少なくとも1つの第2のカップリング反応基とを有する第1のカップリング剤と、前記第1及び前記第2の官能基とのカップリング反応により形成された結合を介して前記配線末端部の表面に固定されており、
前記導電性微粒子層の第(x−1)層と第x層は、第xの官能基とカップリング反応して結合を形成する少なくとも1つの第xのカップリング反応基と、前記第(x+1)の官能基とカップリング反応して結合を形成する少なくとも1つの第(x+1)のカップリング反応基とを有する第xのカップリング剤と、前記第xの官能基と前記第xのカップリング反応基とのカップリング反応により形成された結合、及び前記第(x+1)の官能基と前記第(x+1)のカップリング反応基とのカップリング反応により形成された結合を介して互いに固定されていることを特徴とする電極。 - 請求項6記載の電極において、前記導電性微粒子層が前記配線末端部の表面のパターン部分22にのみ形成されていることを特徴とする電極。
- 請求項6及び7のいずれか1項に記載の電極において、前記第1〜第(n+1)の膜化合物、並びに前記第1〜第nのカップリング剤がそれぞれ同一の化合物であることを特徴とする電極。
- 請求項6〜8のいずれか1項に記載の電極において、前記第1〜第(n+1)の膜化合物が形成する被膜が全て単分子膜であることを特徴とする電極。
- 請求項6〜9のいずれか1項に記載の電極において、前記カップリング反応により形成された結合が、アミノ基又はイミノ基とエポキシ基との反応により形成されたN−CH2CH(OH)結合であることを特徴とする電極。
- 導電性微粒子が配列した導電性微粒子層が、配線末端部の表面に選択的に結合固定された電極を製造する方法であって、
分子の両端にそれぞれ第1の官能基及び第1の結合基を有する第1の膜化合物を含む溶液を前記配線末端部の表面に接触させ、前記第1の結合基と前記配線末端部の表面との間で結合を形成させ、前記第1の膜化合物の形成する被膜で前記配線末端部の表面を選択的に被覆する工程Aと、
分子の両端にそれぞれ第2の官能基及び第2の結合基を有する第2の膜化合物を含む溶液を前記導電性微粒子の表面に接触させ、前記第2の結合基と前記導電性微粒子の表面との間で結合を形成させ、前記導電性微粒子の表面に前記第2の膜化合物の形成する被膜を形成する工程Cと、
前記第1の官能基とカップリング反応して結合を形成する1つ又は2つ以上の第1のカップリング反応基と、前記第2の官能基とカップリング反応して結合を形成する1つ又は2つ以上の第2のカップリング反応基とを有する第1のカップリング剤を、前記選択的に被覆された配線末端部及び前記第2の膜化合物の被膜が形成された導電性微粒子の表面にそれぞれ接触させ、前記第1の官能基と前記第1のカップリング反応基とのカップリング反応、及び前記第2の官能基と前記第2のカップリング反応基とのカップリング反応により形成された結合を介して、前記導電性微粒子からなる1層の前記導電性微粒子層を前記配線末端部の表面に結合固定し、次いで、前記配線末端部の表面に固定されなかった前記導電性微粒子を除去する工程Dとを有することを特徴とする電極の製造方法。 - 請求項11記載の電極の製造方法において、前記工程Dでは、まず、前記選択的に被覆された配線末端部の表面に前記第1のカップリング剤を接触させ、前記第1の官能基と前記第1のカップリング反応基とのカップリング反応により形成された結合を介して前記選択的に被覆された部分の表面のみに該第1のカップリング剤の被膜を更に形成し、次いで、該第1のカップリング剤の被膜が形成された配線末端部と前記第2の膜化合物の被膜が形成された導電性微粒子とを接触させ、前記第2の官能基と前記第2のカップリング反応基とのカップリング反応により形成された結合を介して前記選択的に被覆された部分の表面のみに前記導電性微粒子を結合固定することを特徴とする電極の製造方法。
- 請求項11記載の電極の製造方法において、前記工程Dでは、まず、前記第2の膜化合物の被膜が形成された導電性微粒子の表面に前記第1のカップリング剤を接触させ、前記第2の官能基と前記第2のカップリング反応基とのカップリング反応により形成された結合を介してその表面に該第1のカップリング剤の被膜を更に形成し、次いで、該第1のカップリング剤の被膜が形成された導電性微粒子と前記選択的に被覆された配線末端部とを接触させ、前記第1の官能基と前記第1のカップリング反応基とのカップリング反応により形成された結合を介して前記選択的に被覆された部分の表面のみに前記導電性微粒子を結合固定することを特徴とする電極の製造方法。
- 請求項11〜13のいずれか1項に記載の電極の製造方法において、前記第1の膜化合物と前記第2の膜化合物とが同一の化合物であることを特徴とする電極の製造方法。
- 請求項11〜14のいずれか1項に記載の電極の製造方法において、前記工程A及び前記工程Cにおいて、未反応の前記第1及び第2の膜化合物は洗浄除去され、前記配線末端部及び前記導電性微粒子の表面上で前記第1及び第2の膜化合物がそれぞれ形成する被膜は、単分子膜であることを特徴とする電極の製造方法。
- 請求項11〜15のいずれか1項に記載の電極の製造方法において、前記工程Aでは、前記配線末端部が形成された基板の表面全体に前記第1の膜化合物の被膜を形成後、前記配線末端部の表面のパターン部分を覆うマスクを通して、前記基板の表面にエネルギー線の照射を行い、前記パターン部分にのみ前記第1の膜化合物の形成する被膜を残すことを特徴とする電極の製造方法。
- 請求項12記載の電極の製造方法において、前記配線末端部の表面には、前記導電性微粒子層が前記配線末端部側から空気との界面側に向かって第1層から第n層(nは2以上の整数)まで順次積層した電極の製造方法であって、
分子の両端にそれぞれ第3の官能基及び第3の結合基を有する第3の膜化合物を含む溶液を前記導電性微粒子の表面に接触させ、前記第3の結合基と前記導電性微粒子の表面との間で結合を形成させ、前記導電性微粒子の表面に前記第3の膜化合物の被膜を形成し、次いで、前記第3の膜化合物の被膜が形成された導電性微粒子の表面に、1つ又は2つ以上の前記第2のカップリング反応基と、前記第3の官能基とカップリング反応して結合を形成する1つ又は2つ以上の第3のカップリング反応基とを有する第2のカップリング剤を接触させ、前記第3の官能基と前記第3のカップリング反応基とのカップリング反応により形成させた結合を介して、前記第3の膜化合物の被膜が形成された導電性微粒子の表面に前記第2のカップリング剤の被膜を更に形成する工程Eと、
前記導電性微粒子層の表層に位置する前記第2の膜化合物の被膜が形成された導電性微粒子と前記第2のカップリング剤の被膜が形成された導電性微粒子とを接触させ、前記第2の官能基と前記第2のカップリング反応基とのカップリング反応により形成された結合を介して、前記第2のカップリング剤の被膜が形成された導電性微粒子を前記第2の膜化合物の被膜が形成された導電性微粒子の上に結合固定し、次いで、結合固定されなかった前記第2のカップリング剤の被膜が形成された導電性微粒子を除去する工程Fとを有し、
n≧3の場合には、前記導電性微粒子層の表層に位置する前記第2のカップリング剤の被膜を有する導電性微粒子の表面に前記第2の膜化合物の被膜が形成された導電性微粒子を接触させ、前記第2の官能基と前記第2のカップリング反応基とのカップリング反応により形成された結合を介して前記第2の膜化合物の被膜が形成された導電性微粒子を前記第2のカップリング剤の被膜が形成された導電性微粒子の上に結合固定し、次いで、結合固定されなかった前記第2の膜化合物の被膜が形成された導電性微粒子を除去する工程Gを更に有し、
n≧4の場合には、n層の前記導電性微粒子層が形成されるまで前記工程F及びGを交互に繰り返し行う工程Hを更に有することを特徴とする電極の製造方法。 - 請求項13記載の電極の製造方法において、前記配線末端部の表面には、前記導電性微粒子層が前記配線末端部側から空気との界面側に向かって第1層から第n層(nは2以上の整数)まで順次積層した電極の製造方法であって、
分子の両端にそれぞれ前記第1の官能基及び第3の結合基を有する第3の膜化合物を含む溶液を前記導電性微粒子の表面に接触させ、前記第3の結合基と前記導電性微粒子の表面との間で結合を形成させ、前記導電性微粒子の表面に前記第3の膜化合物の形成する被膜を形成する工程Eと、
前記導電性微粒子層の表層に位置する前記第1のカップリング剤の被膜が形成された導電性微粒子と前記第3の膜化合物の被膜が形成された導電性微粒子とを接触させ、前記第1の官能基と前記第1のカップリング反応基とのカップリング反応により形成された結合を介して、前記第3の膜化合物の被膜が形成された導電性微粒子を前記第1のカップリング剤の被膜が形成された導電性微粒子の上に結合固定し、次いで、結合固定されなかった前記第3の膜化合物の被膜が形成された導電性微粒子を除去する工程Fとを有し、
n≧3の場合には、前記導電性微粒子層の表層に位置する前記第3の膜化合物の被膜が形成された導電性微粒子と前記第1のカップリング剤の被膜が形成された導電性微粒子とを接触させ、前記第1の官能基と前記第1のカップリング反応基とのカップリング反応により形成された結合を介して前記第1のカップリング剤の被膜が形成された導電性微粒子を前記第3の膜化合物の被膜が形成された導電性微粒子の上に結合固定し、次いで、結合固定されなかった前記第1のカップリング剤の被膜が形成された導電性微粒子を除去する工程Gを更に有し、
n≧4の場合には、n層の前記導電性微粒子層が形成されるまで前記工程F及びGを交互に繰り返し行う工程Hを更に有することを特徴とする電極の製造方法。 - 請求項17及び18のいずれか1項に記載の電極の製造方法において、前記第1〜第3の膜化合物が同一の化合物であることを特徴とする電極の製造方法。
- 請求項17〜19のいずれか1項に記載の電極の製造方法において、前記工程A、前記工程C及び前記工程Eにおいて、未反応の前記第1〜第3の膜化合物は洗浄除去され、前記配線末端部及び前記導電性微粒子の表面上で前記第1〜第3の膜化合物がそれぞれ形成する被膜は、単分子膜であることを特徴とする電極の製造方法。
- 請求項11〜20のいずれか1項に記載の電極の製造方法において、前記カップリング反応により形成された結合が、アミノ基又はイミノ基とエポキシ基との反応により形成されたN−CH2CH(OH)結合であることを特徴とする電極の製造方法。
- 導電性微粒子が配列した導電性微粒子層が、基板上の配線末端部の表面に選択的に結合固定され、該導電性微粒子層の表層に位置する導電性微粒子にリード線が接続されたリード配線であって、
前記配線末端部の表面には、分子の一端に第1の官能基を有し、他端で該配線末端部の表面に結合した第1の膜化合物の被膜が形成され、
前記導電性微粒子の表面には、分子の一端に第2の官能基を有し、他端で該導電性微粒子の表面に結合した第2の膜化合物の被膜が形成され、
前記導電性微粒子は、前記第1の官能基とカップリング反応して結合を形成する少なくとも1つの第1のカップリング反応基と、前記第2の官能基とカップリング反応して結合を形成する少なくとも1つの第2のカップリング反応基とを有する第1のカップリング剤と、前記第1及び前記第2の官能基とのカップリング反応により形成された結合を介して前記配線末端部の表面に固定され、
前記リード線の前記導電性微粒子層と接続する接続部分の表面には、分子の一端に前記第1のカップリング反応基とカップリング反応して結合を形成する第3の官能基を有し、他端で前記リード線の接続部分の表面に結合した第3の膜化合物の被膜が形成され、
前記リード線の接続部分は、前記第1のカップリング反応基と前記第3の官能基とのカップリング反応により形成された結合を介して前記導電性微粒子層の表層に位置する導電性微粒子の表面に固定されていることを特徴とするリード配線。 - 請求項22記載のリード配線において、前記第1〜第3の膜化合物が同一の化合物であることを特徴とするリード配線。
- 請求項22及び23のいずれか1項に記載のリード配線において、前記第1〜第3の膜化合物の形成する被膜が全て単分子膜であることを特徴とするリード配線。
- 請求項22〜24のいずれか1項に記載のリード配線において、前記カップリング反応により形成された結合が、アミノ基又はイミノ基とエポキシ基との反応により形成されたN−CH2CH(OH)結合であることを特徴とするリード配線。
- 導電性微粒子が配列した導電性微粒子層が、基板上の配線末端部の表面に、前記配線末端部側から空気との界面側に向かって第1層から第n層(nは2以上の整数)まで順次積層し、該導電性微粒子層の第n層に位置する導電性微粒子にリード線が接続されたリード配線であって、
前記配線末端部の表面には、分子の一端に第1の官能基を有し、他端で該配線末端部の表面に選択的に結合した第1の膜化合物の被膜が形成され、
前記導電性微粒子の第1層の表面には、分子の一端に第2の官能基を有し、他端で該導電性微粒子の表面に結合した第2の膜化合物の被膜が形成され、
第x番目(xは整数で、2≦x≦n)の前記導電性微粒子層を形成している前記導電性微粒子の表面は、第(x+1)の官能基を有する第(x+1)の膜化合物の形成する被膜で被覆され、
前記導電性微粒子の第1層は、前記第1の官能基とカップリング反応して結合を形成する少なくとも1つの第1のカップリング反応基と、前記第2の官能基とカップリング反応して結合を形成する少なくとも1つの第2のカップリング反応基とを有する第1のカップリング剤と、前記第1及び前記第2の官能基とのカップリング反応により形成された結合を介して前記配線末端部の表面に固定されており、
前記導電性微粒子層の第(x−1)層と第x層は、第xの官能基とカップリング反応して結合を形成する少なくとも1つの第xのカップリング反応基と、前記第(x+1)の官能基とカップリング反応して結合を形成する少なくとも1つの第(x+1)のカップリング反応基とを有する第xのカップリング剤と、前記第xの官能基と前記第xのカップリング反応基とのカップリング反応により形成された結合、及び前記第(x+1)の官能基と前記第(x+1)のカップリング反応基とのカップリング反応により形成された結合を介して互いに固定され、
前記リード線の前記導電性微粒子層と接続する接続部分の表面には、分子の一端に第(n+2)の官能基を有し、他端で前記リード線の接続部分の表面に結合した第(n+2)の膜化合物の被膜が形成され、
前記リード線の接続部分は、第(n+1)の官能基とカップリング反応して結合を形成する少なくとも1つの第(n+1)のカップリング反応基と、前記第(n+2)の官能基とカップリング反応して結合を形成する少なくとも1つの第(n+2)のカップリング反応基とを有する第(n+1)のカップリング剤と、前記第(n+1)の官能基と前記第(n+1)のカップリング反応基とのカップリング反応により形成された結合、及び前記第(n+2)のカップリング反応基と前記第(n+2)の官能基とのカップリング反応により形成された結合を介して前記導電性微粒子層の第n層に位置する導電性微粒子の表面に固定されていることを特徴とするリード配線。 - 請求項26記載のリード配線において、前記第1〜第(n+2)の膜化合物、並びに前記第1〜第(n+1)のカップリング剤がそれぞれ同一の化合物であることを特徴とするリード配線。
- 請求項26及び27のいずれか1項に記載のリード配線において、前記第1〜第(n+2)の膜化合物が形成する被膜が全て単分子膜であることを特徴とするリード配線。
- 請求項26〜28のいずれか1項に記載のリード配線において、前記カップリング反応により形成された結合が、アミノ基又はイミノ基とエポキシ基との反応により形成されたN−CH2CH(OH)結合であることを特徴とするリード配線。
- 導電性微粒子が配列した導電性微粒子層が、基板上の配線末端部の表面に選択的に結合固定され、該導電性微粒子層の最表層に位置する導電性微粒子にリード線が接続されたリード配線を接続する方法であって、
分子の両端にそれぞれ第1の官能基及び第1の結合基を有する第1の膜化合物を含む溶液を前記配線末端部の表面に接触させ、前記第1の結合基と前記配線末端部の表面との間で結合を形成させ、前記第1の膜化合物の形成する被膜で前記配線末端部の表面を選択的に被覆する工程Aと、
分子の両端にそれぞれ第2の官能基及び第2の結合基を有する第2の膜化合物を含む溶液を前記導電性微粒子の表面に接触させ、前記第2の結合基と前記導電性微粒子の表面との間で結合を形成させ、前記導電性微粒子の表面に前記第2の膜化合物の形成する被膜を形成する工程Cと、
前記第1の官能基とカップリング反応して結合を形成する1つ又は2つ以上の第1のカップリング反応基と、前記第2の官能基とカップリング反応して結合を形成する1つ又は2つ以上の第2のカップリング反応基とを有する第1のカップリング剤を、前記選択的に被覆された配線末端部及び前記第2の膜化合物の被膜が形成された導電性微粒子の表面にそれぞれ接触させ、前記第1の官能基と前記第1のカップリング反応基とのカップリング反応、及び前記第2の官能基と前記第2のカップリング反応基とのカップリング反応により形成された結合を介して、前記導電性微粒子からなる1層の前記導電性微粒子層を前記配線末端部の表面に結合固定し、次いで、前記配線末端部の表面に固定されなかった前記導電性微粒子を除去する工程Dと、
前記導電性微粒子層の最表層に前記リード線の前記導電性微粒子層と接続する接続部分を圧着して接続する工程Jとを有することを特徴とするリード配線の接続方法。 - 請求項30記載のリード配線の接続方法において、前記工程Dでは、まず、前記選択的に被覆された配線末端部の表面に前記第1のカップリング剤を接触させ、前記第1の官能基と前記第1のカップリング反応基とのカップリング反応により形成された結合を介して前記選択的に被覆された部分の表面のみに該第1のカップリング剤の被膜を更に形成し、次いで、該第1のカップリング剤の被膜が形成された配線末端部と前記第2の膜化合物の被膜が形成された導電性微粒子とを接触させ、前記第2の官能基と前記第2のカップリング反応基とのカップリング反応により形成された結合を介して前記選択的に被覆された部分の表面のみに前記導電性微粒子を結合固定することを特徴とするリード配線の接続方法。
- 請求項30記載のリード配線の接続方法において、前記工程Dでは、まず、前記第2の膜化合物の被膜が形成された導電性微粒子の表面に前記第1のカップリング剤を接触させ、前記第2の官能基と前記第2のカップリング反応基とのカップリング反応により形成された結合を介してその表面に該第1のカップリング剤の被膜を更に形成し、次いで、該第1のカップリング剤の被膜が形成された導電性微粒子と前記選択的に被覆された配線末端部とを接触させ、前記第1の官能基と前記第1のカップリング反応基とのカップリング反応により形成された結合を介して前記選択的に被覆された部分の表面のみに前記導電性微粒子を結合固定することを特徴とするリード配線の接続方法。
- 請求項30〜32のいずれか1項に記載のリード配線の接続方法において、前記第1の膜化合物と前記第2の膜化合物とが同一の化合物であることを特徴とするリード配線の接続方法。
- 請求項30〜33のいずれか1項に記載のリード配線の接続方法において、前記工程A及び前記工程Cにおいて、未反応の前記第1及び第2の膜化合物は洗浄除去され、前記配線末端部及び前記導電性微粒子の表面上で前記第1及び第2の膜化合物がそれぞれ形成する被膜は、単分子膜であることを特徴とするリード配線の接続方法。
- 請求項30〜34のいずれか1項に記載のリード配線の接続方法において、前記工程Aでは、前記基板の表面全体に前記第1の膜化合物の被膜を形成後、前記配線末端部の表面のパターン部分を覆うマスクを通して、前記基板の表面にエネルギー線の照射を行い、前記パターン部分にのみ前記第1の膜化合物の形成する被膜を残すことを特徴とするリード配線の接続方法。
- 請求項31記載のリード配線の接続方法において、前記配線末端部の表面には、前記導電性微粒子層が前記配線末端部側から空気との界面側に向かって第1層から第n層(nは2以上の整数)まで順次積層したリード配線の接続方法であって、前記工程D及び前記工程Jの間に、
分子の両端にそれぞれ第3の官能基及び第3の結合基を有する第3の膜化合物を含む溶液を前記導電性微粒子の表面に接触させ、前記第3の結合基と前記導電性微粒子の表面との間で結合を形成させ、前記導電性微粒子の表面に前記第3の膜化合物の被膜を形成し、次いで、前記第3の膜化合物の被膜が形成された導電性微粒子の表面に、1つ又は2つ以上の前記第2のカップリング反応基と、前記第3の官能基とカップリング反応して結合を形成する1つ又は2つ以上の第3のカップリング反応基とを有する第2のカップリング剤を接触させ、前記第3の官能基と前記第3のカップリング反応基とのカップリング反応により形成させた結合を介して、前記第3の膜化合物の被膜が形成された導電性微粒子の表面に前記第2のカップリング剤の被膜を更に形成する工程Eと、
前記導電性微粒子層の表層に位置する前記第2の膜化合物の被膜が形成された導電性微粒子と前記第2のカップリング剤の被膜が形成された導電性微粒子とを接触させ、前記第2の官能基と前記第2のカップリング反応基とのカップリング反応により形成された結合を介して、前記第2のカップリング剤の被膜が形成された導電性微粒子を前記第2の膜化合物の被膜が形成された導電性微粒子の上に結合固定し、次いで、結合固定されなかった前記第2のカップリング剤の被膜が形成された導電性微粒子を除去する工程Fとを有し、
n≧3の場合には、前記導電性微粒子層の表層に位置する前記第2のカップリング剤の被膜を有する導電性微粒子の表面に前記第2の膜化合物の被膜が形成された導電性微粒子を接触させ、前記第2の官能基と前記第2のカップリング反応基とのカップリング反応により形成された結合を介して前記第2の膜化合物の被膜が形成された導電性微粒子を前記第2のカップリング剤の被膜が形成された導電性微粒子の上に結合固定し、次いで、結合固定されなかった前記第2の膜化合物の被膜が形成された導電性微粒子を除去する工程Gを更に有し、
n≧4の場合には、n層の前記導電性微粒子層が形成されるまで前記工程F及びGを交互に繰り返し行う工程Hを更に有することを特徴とするリード配線の接続方法。 - 請求項36記載のリード配線の接続方法において、前記工程Jの前に、
分子の両端にそれぞれ前記第2の官能基及び第4の結合基を有する第4の膜化合物を含む溶液を前記リード線の接続部分の表面に接触させ、前記第4の結合基と前記配線末端部の表面との間で結合を形成させ、前記第4の膜化合物の形成する被膜で前記接続部分の表面を選択的に被覆し、nが奇数の場合には、前記第4の膜化合物の被膜が形成されたリード線の接続部分の表面に、前記第2の官能基と反応して結合を形成する1種類又は2種類以上のカップリング反応基を2つ以上有する第3のカップリング剤を接触させ、前記第2の官能基と前記カップリング反応基とのカップリング反応により形成された結合を介してその表面に該第3のカップリング剤の被膜を更に形成する工程Iを更に有し、
前記工程Jでは、カップリング反応により形成された結合を介して、前記リード線の接続部分を前記導電性微粒子層の第n層に位置する導電性微粒子の上に結合固定することを特徴とするリード配線の接続方法。 - 請求項32記載のリード配線の接続方法において、前記配線末端部の表面には、前記導電性微粒子層が前記配線末端部側から空気との界面側に向かって第1層から第n層(nは2以上の整数)まで順次積層したリード配線の接続方法であって、前記工程D及び前記工程Jの間に、
分子の両端にそれぞれ前記第1の官能基及び第3の結合基を有する第3の膜化合物を含む溶液を前記導電性微粒子の表面に接触させ、前記第3の結合基と前記導電性微粒子の表面との間で結合を形成させ、前記導電性微粒子の表面に前記第3の膜化合物の形成する被膜を形成する工程Eと、
前記導電性微粒子層の表層に位置する前記第1のカップリング剤の被膜が形成された導電性微粒子と前記第3の膜化合物の被膜が形成された導電性微粒子とを接触させ、前記第1の官能基と前記第1のカップリング反応基とのカップリング反応により形成された結合を介して、前記第3の膜化合物の被膜が形成された導電性微粒子を前記第1のカップリング剤の被膜が形成された導電性微粒子の上に結合固定し、次いで、結合固定されなかった前記第3の膜化合物の被膜が形成された導電性微粒子を除去する工程Fとを有し、
n≧3の場合には、前記導電性微粒子層の表層に位置する前記第3の膜化合物の被膜が形成された導電性微粒子と前記第1のカップリング剤の被膜が形成された導電性微粒子とを接触させ、前記第1の官能基と前記第1のカップリング反応基とのカップリング反応により形成された結合を介して前記第1のカップリング剤の被膜が形成された導電性微粒子を前記第3の膜化合物の被膜が形成された導電性微粒子の上に結合固定し、次いで、結合固定されなかった前記第1のカップリング剤の被膜が形成された導電性微粒子を除去する工程Gを更に有し、
n≧4の場合には、n層の前記導電性微粒子層が形成されるまで前記工程F及びGを交互に繰り返し行う工程Hを更に有することを特徴とするリード配線の接続方法。 - 請求項38記載のリード配線の接続方法において、前記工程Jの前に、
分子の両端にそれぞれ前記第1の官能基及び第4の結合基を有する第4の膜化合物を含む溶液を前記リード線の接続部分の表面に接触させ、前記第4の結合基と前記配線末端部の表面との間で結合を形成させ、前記第4の膜化合物の形成する被膜で前記接続部分の表面を選択的に被覆し、nが偶数の場合には、前記第4の膜化合物の被膜が形成されたリード線の接続部分の表面に、前記第1の官能基と反応して結合を形成する1種類又は2種類以上のカップリング反応基を2つ以上有する第4のカップリング剤を接触させ、前記第1の官能基と前記カップリング反応基とのカップリング反応により形成された結合を介してその表面に該第4のカップリング剤の被膜を更に形成する工程Iを更に有し、
前記工程Jでは、カップリング反応により形成された結合を介して、前記リード線の接続部分を前記導電性微粒子層の第n層に位置する導電性微粒子の上に結合固定することを特徴とするリード配線の接続方法。 - 請求項36〜39のいずれか1項に記載のリード配線の接続方法において、前記第1〜第4の膜化合物が同一の化合物であることを特徴とするリード配線の接続方法。
- 請求項36〜40のいずれか1項に記載のリード配線の接続方法において、前記工程A、前記工程C、前記工程E、及び前記工程Iにおいて、未反応の前記第1〜第4の膜化合物は洗浄除去され、前記配線末端部及び前記導電性微粒子の表面上で前記第1〜第4の膜化合物がそれぞれ形成する被膜は、単分子膜であることを特徴とするリード配線の接続方法。
- 請求項30〜41のいずれか1項に記載のリード配線の接続方法において、前記カップリング反応により形成された結合が、アミノ基又はイミノ基とエポキシ基との反応により形成されたN−CH2CH(OH)結合であることを特徴とするリード配線の接続方法。
- 請求項1〜10のいずれか1項に記載の電極、及び請求項22〜29のいずれか1項に記載のリード配線のいずれか一方又は双方を用いた電子部品。
- 請求項1〜10のいずれか1項に記載の電極、及び請求項22〜29のいずれか1項に記載のリード配線のいずれか一方又は双方を用いた電子機器。
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