JP2009035436A - タンニン含有多孔質体、タンニン含有多孔質体の製造方法、および金属の回収方法 - Google Patents

タンニン含有多孔質体、タンニン含有多孔質体の製造方法、および金属の回収方法 Download PDF

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Abstract

【課題】金属イオンの吸着に伴ってタンニンが酸化分解されても、吸着した金属を保持することができるタンニン含有多孔質体の提供。
【解決手段】タンニン含有多孔質体1は、多孔質基材3の内部に不溶性タンニン粒子5が固定された構造になっている。多孔質基材3は、不溶性タンニン粒子5を分散させた状態にあるシリカゾルをゲル化することによって形成されたものである。不溶性タンニン粒子5は、タンニン粉末にアルデヒド蒸気を吸着させることによって不溶化したものである。このようなタンニン含有多孔質体1に金属イオンを吸着させると、不溶性タンニン粒子5によって還元された金属が多孔質基材3の内部に閉じ込められ、金属イオンの吸着に伴ってタンニンが酸化分解されても、吸着した金属を多孔質基材3の内部に保持することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、タンニン含有多孔質体、タンニン含有多孔質体の製造方法、および金属の回収方法に関する。
従来、不溶性タンニン吸着材を利用して液体中の金属元素を回収する方法は、既に提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
また、下記特許文献1には、不溶性タンニン吸着材として、縮合型タンニンを架橋処理したものが記載され、その架橋処理の方法として、アルカリ水溶液に縮合型タンニンを溶解し、これにアルデヒドを添加して熟成する、という製法が開示されている(特許文献1:段落[0005]参照)。
特開平11−264897号公報
しかし、上記のような不溶性タンニン吸着材は、金属イオンを吸着する際に、金属イオンを還元するのと引き替えに酸化されるので、架橋処理によって形成された不溶性タンニン吸着材の骨格が脆弱なものとなり、不溶性タンニン吸着材の機械的強度が低下する。そのため、不溶性タンニン吸着材の酸化分解が進行すると、吸着した金属を吸着材によって保持することが困難になり、一旦は吸着された金属が吸着材から遊離しやすくなり、その分、金属の回収効率が低下する、という問題があった。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、その目的は、金属イオンの吸着に伴ってタンニンが酸化分解されても、吸着した金属を保持することができるタンニン含有多孔質体、タンニン含有多孔質体の製造方法、および金属の回収方法を提供することにある。
上述の目的を達成するため、本発明においては、以下の構成を採用した。
まず、請求項1に記載のタンニン含有多孔質体は、不溶性タンニン粒子が多孔質基材内に固定された構造になっており、前記多孔質基材は、前記不溶性タンニン粒子を分散させた状態にあるゾル状無機材料をゲル化することによって形成されたものであることを特徴とする。
また、請求項2に記載のタンニン含有多孔質体は、請求項1に記載のタンニン含有多孔質体において、前記不溶性タンニン粒子は、タンニンをアルデヒドで処理することによって不溶化したものであることを特徴とする。
また、請求項3に記載のタンニン含有多孔質体は、請求項2に記載のタンニン含有多孔質体において、前記不溶性タンニン粒子は、タンニンにアルデヒド蒸気を吸着させることによって不溶化したものであることを特徴とする。
また、請求項4に記載のタンニン含有多孔質体は、請求項1〜請求項3のいずれかに記載のタンニン含有多孔質体において、前記多孔質基材は、シリカゲルであり、前記ゾル状無機材料は、シリカゾルであることを特徴とする。
また、請求項5に記載のタンニン含有多孔質体の製造方法は、不溶性タンニン粒子が多孔質基材内に固定された構造になっているタンニン含有多孔質体の製造方法であって、前記不溶性タンニン粒子をゾル状無機材料中に分散させてなる流動性組成物を調製して、前記流動性組成物中に含まれる前記ゾル状無機材料をゲル化させることによって前記多孔質基材を形成することを特徴とする。
また、請求項6に記載のタンニン含有多孔質体の製造方法は、請求項5に記載のタンニン含有多孔質体の製造方法において、タンニンにアルデヒド蒸気を吸着させることによって前記不溶性タンニン粒子を得ることを特徴とする。
また、請求項7に記載のタンニン含有多孔質体の製造方法は、請求項5または請求項6にタンニン含有多孔質体の製造方法において、前記不溶性タンニン粒子をアルカリケイ酸塩または鉱酸のいずれか一方に添加混合してからさらに他方と混合するか、前記不溶性タンニン粒子をシリカゾルと混合することにより、前記流動性組成物を得ることを特徴とする。
さらに、請求項8に記載の金属の回収方法は、金、銀、および白金族金属の中から選ばれる1種以上の金属イオンを含む液体と、請求項1〜請求項4のいずれかに記載のタンニン含有多孔質体とを接触させることにより、前記液体中から前記金属イオンを吸着、回収することを特徴とする。
以下、本発明の構成について、さらに詳しく説明する。
本発明のタンニン含有多孔質体において、多孔質基材は、例えば、ゲル状のシリカ、シリカアルミナ、シリカチタニアなどに代表される多孔性材料によって構成されるものである。このような多孔質基材は、表面に小さな開口部を有する構造になっていて、その内部には、表面の開口部から連続する無数の細孔が形成された構造になっている。
また、上記多孔質基材の内部には、不溶性タンニン粒子が固定された構造になっている。タンニンは、植物の樹皮等に含まれる水溶性ポリフェノール化合物で、希酸との反応により、加熱すると加水分解され没食子酸やエラグ酸などを生じる加水分解型タンニンと、重合して水に不溶のフロバフェンを生じる縮合型タンニンに大きく分類される。加水分解型タンニンは、没食子酸、ポリオキシジフェン酸などが糖類と結合したものであり、縮合型タンニンは、カテキン、ロイコアントシアンなどが数分子重合したものである。本発明において用いる不溶性タンニン粒子は、これらのタンニンをさらに重合させる(架橋する)ことによって不溶化したものである。
このような構造のタンニン含有多孔質体と金属イオンを含有する液体とを接触させると、多孔質基材表面の開口部を介して金属イオンが多孔質基材の内部へと入り込み、金属イオンが不溶性タンニンによって還元される。このような還元反応は、タンニンが存在する状況下で金属イオンが供給され続ける間は継続し、その間に還元された金属は、多孔質基材の細孔内において粒子成長する。
また、上記のような金属イオンの還元に伴い、細孔内の不溶性タンニンは酸化分解されることになるが、この分解に伴い、不溶性タンニンが占めていた多孔質基材内の領域は、一部が空洞化することになる。そのため、多孔質基材内部の細孔容積は、不溶性タンニンの分解に伴って拡大し、その拡大した領域も金属イオンが入り込む領域ないし金属の粒子成長に利用される領域として有効に機能することになる。
その結果、還元された金属は、多孔質基材の表面に存在する小さな開口部からは、容易には抜け出さない程度の大きさないし形態にまで成長する。
したがって、本発明のタンニン含有多孔質体によれば、不溶性タンニンの酸化分解が進行しても、還元された金属は多孔質基材の内部に閉じ込められることになり、不溶性タンニンの酸化分解に伴って金属が遊離することはないので、金属の回収効率を良好なものとすることができる。
ところで、多孔質基材にタンニンを担持する方法としては、例えば、あらかじめ多孔質基材を形成しておいて、その多孔質基材にタンニンを吸着させる、といった方法もある。
しかし、不溶性タンニンの分子構造が比較的大きい場合には、多孔質基材に吸着させようとしても、多孔質基材表層の開口部を塞いでしまう。そのため、多孔質基材の内部には十分な量のタンニンが担持されないことになる。また、多孔質基材表層にはタンニンが担持されるとしても、そのようなタンニンによって還元された金属は、多孔質基材表層に保持されるため、タンニンの酸化分解に伴って遊離しやすくなる。したがって、これらの事情から、金属の回収性能は低下しやすくなる。
一方、タンニンの分子構造が比較的小さい場合には、あらかじめ多孔質基材を形成しておいて、その多孔質基材にタンニンを吸着させても、多孔質基材にタンニンを吸着させることはできる。しかし、分子構造が小さいタンニンは可溶性となる傾向があるため、タンニンが多孔質基材から溶出するようになり、やはり、金属の回収性能が低下することになる。
つまり、あらかじめ多孔質基材を形成してからタンニンを吸着させるという方法の場合、タンニンの分子構造を如何に調製しようとも、それだけでは、金属の回収性能を向上させることがきわめて難しいことになる。
この点、本発明においては、不溶性タンニン粒子を分散させた状態にあるゾル状無機材料をゲル化することによって多孔質基材を形成するので、比較的分子構造が大きい不溶性タンニン粒子を多孔質基材の内部に大量に閉じ込めることができ、これにより、金属の回収性能を向上させることができる。
不溶性タンニン粒子を分散させた状態にあるゾル状無機材料は、ゾル状無機材料中に不溶性タンニン粒子を分散させあものであってもよいし、ゾル状無機材料の原料成分を不溶性タンニン粒子とともに混合し、その系内でゾル状無機材料を合成したものであってもよい。
より具体的な例を挙げれば、例えば、不溶性タンニン粒子をシリカゾルと混合してもよいし、不溶性タンニン粒子をアルカリケイ酸塩または鉱酸のいずれか一方に添加混合してからさらに他方と混合してもよい。
ところで、本発明において、不溶性タンニン粒子は、どのような方法で製造されたものであってもよいが、一例を挙げれば、タンニンをアルデヒドで処理することによって不溶化したものであるとよい。アルデヒドとしては、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、グルタルアルデヒド等のアルデヒド基を有する化合物を用いることができる。このような不溶性タンニン粒子は、金属イオンの還元に用いるのに好適なものとなる。
また、タンニンをアルデヒドで処理する方法についても限定されず、例えば、タンニン含有溶液中にアルデヒドを添加する、といった方法でもよいが、この場合は、不溶性タンニンを得た後に、廃液としてアルデヒド含有溶液が残る。
この点、不溶性タンニン粒子が、タンニンにアルデヒド蒸気を吸着させることによって不溶化したものであると、アルデヒド含有する廃液が生じないので好ましい。また、液中でアルデヒドを用いてタンニンを不溶化した場合、不溶性タンニンは粉砕工程を経て粒子化されることになるが、タンニンにアルデヒド蒸気を吸着させた場合は、粉砕工程を経ることなく粉末状の不溶性タンニンを得ることができるので、この点でも好ましい。
加えて、本発明の金属の回収方法において、金属イオンを含む液体とタンニン含有多孔質体は、どのような方法で接触させてもよいが、一例としては、タンニン含有多孔質体をカラムに充填し、そのカラムに金属イオンを含む液体を通すことにより、液体中から金属イオンを吸着、回収することができる。
次に、本発明の実施形態について一例を挙げて説明する。
(1)タンニン含有多孔質体の形態
図1は、タンニン含有多孔質体の具体的形態の一例を示す説明図である。
タンニン含有多孔質体1は、多孔質基材3によって形成された骨格内に、不溶性タンニン粒子5が固定された構造になっている。
本実施形態において、多孔質基材3は、不溶性タンニン粒子5を分散させた状態にあるシリカゾル(本発明でいうゾル状無機材料の一例に相当)をゲル化することによって形成されたもので、無数の一次粒子が凝集することによって、立体的な網目状の骨格を持つ二次粒子を形成した構造になっている。
不溶性タンニン粒子5は、多孔質基材3が有する網目状の骨格内に閉じ込められた状態になっている。図1では、タンニン含有多孔質体1の内部に、単一の不溶性タンニン粒子5を描いてあるが、単一のタンニン含有多孔質体1の内部に含まれる不溶性タンニン粒子5の数は不定である。すなわち、タンニン含有多孔質体1の粒径と不溶性タンニン粒子5の粒径との関係によっては、単一のタンニン含有多孔質体1の内部に複数の不溶性タンニン粒子5が含まれた状態になることもある。
図2は、タンニン含有多孔質体による金属イオンの吸着・回収状態を示す説明図である。
タンニン含有多孔質体1が存在する系内に、金属イオン11を含む液体を導入すると、図2(a)に示すように、多孔質基材3表面の開口部を介して金属イオン11が多孔質基材3の内部へと入り込む。
そして、金属イオン11と不溶性タンニン粒子5が接触すると、図2(b)に示すように、金属イオン11が不溶性タンニン粒子5によって還元されて、金属微粒子13になる。このような還元反応は、不溶性タンニン粒子5が存在する状況下で金属イオン11が供給され続ける間は継続し、その間に還元された金属微粒子13は、多孔質基材3の細孔内において粒子成長する。
また、上記のような金属イオン11の還元に伴い、細孔内の不溶性タンニン粒子5は酸化分解されることになるが、この分解に伴い、不溶性タンニン粒子5が占めていた多孔質基材3内の領域は、一部が空洞化することになる。そのため、多孔質基材3内部の細孔容積は、不溶性タンニン粒子5の分解に伴って拡大し、その拡大した領域も金属イオン11が入り込む領域ないし金属微粒子13の粒子成長に利用される領域として有効に機能することになる。
その結果、還元された金属微粒子13は、図2(c)に示すように、多孔質基材3の表面に存在する小さな開口部からは、容易には抜け出さない程度の大きさないし形態にまで成長する。
したがって、このタンニン含有多孔質体1によれば、不溶性タンニン粒子5の酸化分解が進行しても、還元された金属微粒子13は多孔質基材3の内部に閉じ込められることになり、不溶性タンニン粒子5の酸化分解に伴って金属微粒子13が遊離することはないので、金属の回収効率を良好なものとすることができる。
(2)タンニン含有多孔質体の製造例
次に、上記タンニン含有多孔質体1の製造例について説明する。
まず、タンニン粉末10gとホルムアルデヒド水溶液10mlを、それぞれ別の容器に量り取り、密閉容器内に設置した。そして、恒温槽内にて80℃、24hr加熱処理を行うことにより、不溶性タンニン粉末を得た。
続いて、上記不溶性タンニン粉末をシリカゾル中に分散して、シリカゾルをゲル化させることにより、不溶性タンニン粉末を包括した複合体ヒドロゲルを得た。これを数cm程度の粒子径に荒く粉砕し、イオン交換水にてナトリウムイオンおよび硫酸イオンを水洗除去することにより、タンニン含有多孔質体を得た。
(3)金属イオン吸着試験(その1)
次に、上記タンニン含有多孔質体を使用して、金属イオン吸着試験を行った。
具体的には、まず、上記タンニン含有多孔質体を数mmの粒子径に粉砕・分級した。それを、ポリエチレン製カラム(容積30ml)に充填し、Ag(I)イオン、Cu(II)イオン(それぞれ11ppm−Ag、 6.4ppm−Cu)を含む溶液(いずれも1mM)を通液した(流量3.6ml/min、温度60℃)。
カラム出口より流出する溶液を回収し、各金属イオン濃度を原子吸光法により測定したところ、Cu(II)イオンはすぐに破過した。
一方、Ag(I)イオンは、カラム体積の400倍以上通液後も吸着能力を維持し、極低濃度の溶液からAg(I)イオンを選択的に吸着回収することが出来た。Ag吸着後の複合体は赤茶色から灰色に変化しており、Agが還元された状態でシリカゲル担体に固定化されることが確認された。
(4)金属イオン吸着試験(その2)
10ppm−Au(III)を含む水溶液50mlに平均粒子径3mmのタンニン含有多孔質体(タンニン担持量1%)を0.5mg添加し、60℃恒温槽中にて保持した。1時間経過後、上澄み中のAu(III)濃度を原子吸光法にて測定したところ、Au(III)濃度は0ppmを示した。
したがって、上記タンニン含有多孔質体を用いて、極低濃度のAu(III)溶液より、Au(III)を吸着・回収できることが明らかとなった。
(5)変形例等
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記の具体的な一実施形態に限定されず、この他にも種々の形態で実施することができる。
例えば、上記実施形態では、溶液からAg(I)、Au(III)を回収する例を示したが、この他の金属イオンを回収することもできる。
より具体的には、白金、パラジウム等の白金族金属の金属イオンを含む溶液中に上記タンニン含有多孔質体を添加したところ、白金族金属の金属イオンについても吸着・回収することができた。したがって、本発明のタンニン含有多孔質体は、金、銀、白金、パラジウム等の白金族金属の金属イオンなどを回収する資材として、有効に利用できるものと考えられる。
また、上記実施形態では、多孔質基材として、シリカゾルをゲル化したもの(シリカゲル)を例示したが、シリカアルミナ、シリカチタニアなどの複合酸化物で多孔質基材を形成しても、上記実施形態で例示したものとほぼ同等に機能するタンニン含有多孔質体を構成することができる。
タンニン含有多孔質体の具体的形態の一例を示す説明図。 タンニン含有多孔質体による金属イオンの吸着・回収状態を示す説明図。
符号の説明
1・・・タンニン含有多孔質体、3・・・多孔質基材、5・・・不溶性タンニン粒子。

Claims (8)

  1. 不溶性タンニン粒子が多孔質基材内に固定された構造になっており、
    前記多孔質基材は、前記不溶性タンニン粒子を分散させた状態にあるゾル状無機材料をゲル化することによって形成されたものである
    ことを特徴とするタンニン含有多孔質体。
  2. 前記不溶性タンニン粒子は、タンニンをアルデヒドで処理することによって不溶化したものである
    ことを特徴とする請求項1に記載のタンニン含有多孔質体。
  3. 前記不溶性タンニン粒子は、タンニンにアルデヒド蒸気を吸着させることによって不溶化したものである
    ことを特徴とする請求項2に記載のタンニン含有多孔質体。
  4. 前記多孔質基材は、シリカゲルであり、
    前記ゾル状無機材料は、シリカゾルである
    ことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載のタンニン含有多孔質体。
  5. 不溶性タンニン粒子が多孔質基材内に固定された構造になっているタンニン含有多孔質体の製造方法であって、
    前記不溶性タンニン粒子をゾル状無機材料中に分散させてなる流動性組成物を調製して、前記流動性組成物中に含まれる前記ゾル状無機材料をゲル化させることによって前記多孔質基材を形成する
    ことを特徴とするタンニン含有多孔質体の製造方法。
  6. タンニンにアルデヒド蒸気を吸着させることによって前記不溶性タンニン粒子を得る
    ことを特徴とする請求項5に記載のタンニン含有多孔質体の製造方法。
  7. 前記不溶性タンニン粒子をアルカリケイ酸塩または鉱酸のいずれか一方に添加混合してからさらに他方と混合するか、前記不溶性タンニン粒子をシリカゾルと混合することにより、前記流動性組成物を得る
    ことを特徴とする請求項5または請求項6にタンニン含有多孔質体の製造方法。
  8. 金、銀、および白金族金属の中から選ばれる1種以上の金属イオンを含む液体と、請求項1〜請求項4のいずれかに記載のタンニン含有多孔質体とを接触させることにより、前記液体中から前記金属イオンを吸着、回収する
    ことを特徴とする金属の回収方法。
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