JP2009033508A - 撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】スルー画像の表示停止直後に撮像された静止画の画質劣化を防止する撮像装置を提供する。
【解決手段】本発明の撮像装置2は、被写体光を撮像する撮像素子21と、撮像素子21から出力される撮像信号に基づく画像の表示を行なう表示部23と、表示部23におけるスルー画像の表示開始を指示する指示部(操作部)28と、撮像素子21又はその近傍の温度を検出する温度センサ27と、指示部28によりスルー画像の表示開始が指示された場合に、温度センサ27により検出された指示時の温度に基づいて、表示部23において開始されたスルー画像の表示処理を変更せしめる表示制御部20とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、スルー画像の表示を行なう撮像装置に関するものである。
従来、デジタルカメラにおいては、撮像素子を連続駆動して画像情報(スルー画像)を取得し、液晶表示部にそのスルー画像を連続で表示させる方法(ライブビュー)が知られている。
ライブビューにおいて画像情報(スルー画像)を取得する時間が長くなると、撮像素子等のカメラ内部のデバイスの駆動時間が長くなり、デバイス自体の発熱によりカメラの内部温度が上昇する。カメラの内部温度の上昇により撮像素子においては、暗電流ノイズ等のノイズ量が増大し、それに伴い画像データの画質におけるS/N比が悪化し、画質の低下を招くという問題があった。これは、ライブビュー動作中の液晶画面における画質を悪化させるだけでなく、ライブビュー直後の静止画取得時における画像の画質を悪化させることから重要な問題であった。また、継続して撮像素子の温度上昇が進むと撮像素子の劣化を進行させるという問題もあった。特に、フルサイズ(24mm×36mm)のような大型の撮像素子を使う際には、この問題が顕著になると予想される。
なお、特許文献1には、推定された撮像素子の温度に基づいて最適な画像処理を行なう撮像装置が開示されている。
特開2005−130045号公報
ところでライブビュー直後の静止画取得時における画像の画質の悪化等を防止するために、ライブビュー動作開始から一定時間経過後に、ライブビュー動作を停止させることが考えられる。しかしながら、この場合には、ライブビュー動作開始から一定時間内に、使用者が自主的にライブビュー動作の停止・開始を繰り返すと、撮像素子の内部温度の上昇が継続され、ライブビュー直後の静止画取得時における画像の画質に悪化等が生じるという問題があった。
本発明の目的は、スルー画像の表示が指示された時点における撮像素子の温度に基づいて、スルー画像の表示処理を変更することにより、スルー画像の表示停止直後に撮像された静止画の画質の劣化を防止する撮像装置を提供することである。
以下に本発明の構成を一実施形態の符号を付して説明するが、本発明は本実施形態の構成に限定されるものではない。
本発明の撮像装置は、被写体光を撮像する撮像素子(21)と、前記撮像素子から出力される撮像信号に基づく画像の表示を行なう表示部(23)と、前記表示部におけるスルー画像の表示開始を指示する指示部(28)と、前記撮像素子又はその近傍の温度を検出する温度センサ(27)と、前記指示部により前記スルー画像の表示開始が指示された場合に、前記温度センサにより検出された前記指示時の前記温度に基づいて、前記表示部において開始された前記スルー画像の表示処理を変更せしめる表示制御部(20)とを備えることを特徴とする。
本発明の撮像装置によれば、スルー画像の表示が指示された時点における撮像素子の温度に基づいて、スルー画像の表示処理を変更するため、スルー画像の表示停止直後に撮像された静止画の画質劣化を防止することができる。また、撮像素子の温度上昇を抑止することができるので、撮像素子の劣化を防止することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態に係る撮像装置について説明する。図1は、実施形態に係るデジタルカメラ2のブロック構成図である。図1に示すように、デジタルカメラ(撮像装置)2には、CPU20が設けられており、CPU20には、撮影レンズ(図示せず)を介した被写体光を撮像して撮像信号(蓄積電荷としてのアナログ信号)を生成する撮像素子21、撮像素子21から出力された撮像信号を、図示しないA/D変換部においてA/D変換して画像データを生成し、この画像データを一時的に記憶する画像データ記憶部22、スルー画像等の表示を行なうLCDにより構成される表示部23、撮像素子21から出力される撮像信号に基づく画像の表示部23への表示等を制御する表示制御部24、撮像素子21から出力される撮像信号に基づく画像データに、ホワイトバランス調整、輪郭補償、ガンマ補正等の画像処理を行なう画像処理部25、画像データを記憶するメモリカード26、デジタルカメラ2の内の撮像素子21又はその近傍の温度(内部温度)Tinを測定する温度センサ27、デジタルカメラ2の電源をオン/オフする電源ダイヤル、レリーズボタン、メニューボタン等が設けられている操作部(指示部)28、スルー画像の表示時間を計測するタイマ29及び所定の温度状況フラグATや制御温度テーブル等を記憶するデータ記憶部30が接続されている。
ここで、温度センサ27は、撮像素子21の裏面あるいは撮像素子21が搭載される基板上に設けられており、実質的には、撮像素子21の温度を測定する。なお、温度センサ27を撮像素子21の温度を推定することが可能なデジタルカメラ2内部の撮像素子21の近傍に設けるようにしてもよい。
また、データ記憶部30には、スルー画像の表示処理を制御する際に用いられる温度制御テーブルが記憶されている。この温度制御テーブルは、撮像素子21の素子温度とノイズ量との関係に基づいて予め設定され、データ記憶部30に記憶されている。即ち、デジタルカメラ2においてスルー画像を継続して表示している場合、撮像素子21が継続して駆動されるため、図2に示すように、撮像素子21の駆動時間の経過に伴い撮像素子21の温度が上昇する。図2において、T1(第2温度)は、撮像素子21が正常に使用可能な温度、T1よりも高い温度のT2は、撮像素子21の使用限界温度、T2よりも高い温度のT3は、最大定格温度であり撮像素子21の機能の劣化の虞のある温度である。ここで、T1及びT2の値は、デジタルカメラ2で静止画像を撮像した場合の画像データの画質におけるS/N比等のノイズ量及びISO感度に基づいて予め設定されているものである。
図3は、実施形態に係る撮像素子21のISO感度に基づく素子温度とノイズ量との関係を示した図である。図3において、グラフAは、ISO感度400の場合における素子温度とノイズ量との関係を、グラフBは、ISO感度800の場合における素子温度とノイズ量との関係を、グラフCは、ISO感度1600の場合における素子温度とノイズ量との関係をそれぞれ示している。図3に示すように、撮像素子21の温度が高くなるに従って、ノイズ量が増加し、撮像素子21の温度が同じであればISO感度の値が大きいほどノイズ量が増加する。図3において、ノイズ量N2は、静止画像の画像データとして用いることができる限界のノイズ値を示すものである。従って、撮像素子21のISO感度の値が800に設定されている場合(グラフB)には、図3に示すようにT2が設定される。なお、素子温度に対応したノイズ量は、撮像素子毎に個体差を生じる場合があることから、製造工程において予め素子温度に対応するノイズ量が測定され、測定されたノイズ量に応じてT2の値が設定される。即ち、撮像素子21毎に静止画像の画像データに含まれるノイズ量が使用に耐え得る限界を示すノイズ量N2に対応する使用限界温度T2が設定される。
また、T1(第2温度)の値は、予め設定された使用限界温度T2の値に基づき、使用の限界を設定する限界設定値として、T1+ΔT<T2となるように設定される。ここで、ΔTは、撮像素子21の温度がT1を越えた場合等に、スルー画像を表示部23に表示するライブビュー動作を停止するまでの時間である警告時間Δt(所定時間)の間における撮像素子21の温度上昇分を示すものである。即ち、ライブビュー動作中に内部温度Tinが限界設定値T1を越えた時点からT1+ΔTに達するまでの時間として、予め所定の警告時間Δtを設けておき、限界設定値T1を越えた時点から、この警告時間Δtが経過した時点でライブビュー動作を自動的に停止させる。なお、この警告時間Δt内における撮像素子21の温度上昇の誤差と温度センサ27の内部温度Tinの検出誤差を考慮し、撮像素子21が確実に正常な動作可能な温度として限界設定値T1の値を設定する。
また、限界設定値T1の値を設定する際には、併せてT0<T1となる比較下限温度T0(第1温度)を設定する。比較下限温度T0は、内部温度Tinが限界設定値T1を越えた後、十分な冷却期間が取れたか否かを判断する際に用いられる値である。即ち、限界設定値T1を越えた場合であっても、その後に測定された内部温度Tinの値が比較下限温度T0の値以下であれば、内部温度Tinが十分に低下したと判断される。なお、撮像素子21のISO感度の値が400に設定されている場合には、図3のグラフAで示すように素子温度とノイズ量との関係が変化し、撮像素子21のISO感度の値が1600に設定されている場合には、図3のグラフCで示すように素子温度とノイズ量との関係が変化するため、比較下限温度T0、限界設定値T1及び使用限界温度T2は、ISO感度に応じてそれぞれ異なる値に設定される。また撮像素子21のISO感度が被写体光から検出された輝度に基づき自動で設定(決定)される場合(ISOオートの場合)には、その決定されたISO感度に基づいてT0、T1、T2を決定する。
図4は、データ記憶部30に記憶される制御温度テーブルの一例を示す図である。即ち、制御温度テーブルとして、各ISO感度に応じて予め設定された比較下限温度T0、限界設定値T1及び使用限界温度T2が記憶されている。なお、データ記憶部30には、制御温度テーブルと共に、撮像素子21の温度の状況を示す温度状況フラグATが記憶されている。ここで、温度状況フラグATは、デジタルカメラ2の電源投入時には、「0」に設定されており、温度センサ27により測定された撮像素子21の温度を示す内部温度Tinが限界設定値T1或いはT1+△Tを越えた場合には「1」に設定され、内部温度Tinが比較下限温度T0を下回った場合には、「0」に設定される。
次に、図5のフローチャートを参照して、実施形態に係るデジタルカメラ2のスルー画像表示動作について説明する。まず、デジタルカメラ2の操作部28に設けられている電源ボタンを操作することによりデジタルカメラ2の電源をONし、操作部28のレリーズボタンを操作することによりライブビュー動作が開始すると、限界設定値T1及び比較下限温度T0が決定される(ステップS10)。即ち、デジタルカメラ2の測光センサ(図示省略)により被写体の輝度が測定され、測定された輝度に基づいて撮像素子21のISO感度が自動的に設定される。次に、設定されたISO感度に基づき、データ記憶部30に記憶されている制御温度テーブルの中から、対応する使用限界温度T2、限界設定値T1及び比較下限温度T0が抽出され、使用限界温度T2、限界設定値T1及び比較下限温度T0が決定される。
次に、内部温度Tinを示すデータの取得を開始する(ステップS11)。即ち、温度センサ27により測定された内部温度Tinを示すデータのCPU20への入力が開始される。なお、温度センサ27による内部温度Tinの測定は、スルー画像の表示開始時、即ち、ライブビュー動作の開始時時(ライブビュー突入時)と、そのライブビュー動作の開始から、所定タイミング毎(例えば撮像素子21により撮像信号の出力が行なわれる毎)と、に行なわれ順次CPU20に入力される。
次に、ステップS10において決定された使用限界温度T2の値と、ライブビュー動作を開始した時点における内部温度Tinとを比較する(ステップS12)。内部温度Tinの値が使用限界温度T2の値よりも高くなっている場合には(ステップS12)、温度状況フラグATの値として「1」を設定し(ステップS19)、ライブビュー動作を強制終了する。即ち、ライブビュー動作を開始した時点の内部温度Tinの値が、使用限界温度T2の値よりも高くなっている場合、その状態で静止画像の撮像を行なっても画像データのノイズ量が多く使用に適した画像データを得ることができない。また、ライブビュー動作を行なうことによって、更に内部温度Tinが上昇し、撮像素子21の破壊を招く可能性があるため、例えば、表示部23に、「ライブビュー動作を開始できません」等の所定の警告メッセージを表示し、スルー画像を表示することなくライブビュー動作を終了する。
一方、内部温度Tinの値が使用限界温度T2の値よりも低い場合には(ステップS12)、温度状況フラグATの値として「1」が設定されているか否かを判断する(ステップS13)。これによって、内部温度Tinが直近のライブビュー動作において、限界設定値T1或いはT1+△Tを越えていたものであるかを識別する。温度状況フラグATの値が「1」となっている場合(直近でのライブビューで限界設定値T1或いはT1+△Tを超えていた場合)には(ステップS13)、内部温度Tinの値と比較下限温度T0の値とを比較する(ステップS20)。
内部温度Tinの値が、比較下限温度T0の値よりも低くなっている場合には(ステップS20)、撮像素子21の温度が十分に低下しているため温度状況フラグATの値として「0」を設定し(ステップS21)、ステップS14の処理に進む。なお、内部温度Tinの値が、比較下限温度T0の値よりも高くなっている場合には、後述するステップS16に進む。
温度状況フラグATの値が「1」でない場合には(ステップS13)、内部温度Tinの値と限界設定値T1の値とを比較する(ステップS14)。即ち、ライブビュー動作を継続している間、CPU20において内部温度Tinが順次取得されるため、ステップS23において、操作部28の操作に応じて、ライブビュー動作の終了指示が出ない限り、ステップS14において、取得された内部温度Tinの値と限界設定値T1の値との比較を繰返し、内部温度Tinの値が限界設定値T1の値を越えるまで比較処理を継続する。
内部温度Tinの値が限界設定値T1の値より高くなった場合には(ステップS14)、温度状況フラグATの値として「1」を設定し(ステップS15)、この時点におけるISO感度に基づいて、再度、使用限界温度T2、限界設定値T1及び比較下限温度T0が決定される(ステップS16)。即ち、使用限界温度T2、限界設定値T1及び比較下限温度T0はISO感度に応じて異なる値が設定されているため、ステップS15の時点において、測光センサ(図示省略)により測定された輝度に基づき設定された(変更された)ISO感度に応じ、図4に示す制御温度テーブルを参照して再度、使用限界温度T2、限界設定値T1及び比較下限温度T0の値が決定される。なお、ISO感度が変更されない場合、或いはISOオートに設定されていない場合には、ステップS10において決定された使用限界温度T2、限界設定値T1の値及び比較下限温度T0の値がそのまま用いられる。
次に、表示部23に所定の警告を表示し、タイマ29で前述の警告時間Δtの計測を開始する(ステップS17)。即ち、図6に示すように、スルー画像23aと共にスルー画像を継続して表示可能な時間23b(警告時間Δt)を表示部23に表示し、警告時間Δtのカウントダウン表示を行なう。
次に、警告時間Δtのカウントが完了したか否かを判断し(ステップS18)、警告時間Δtのカウントが終了していない場合には(ステップS18)、内部温度Tinの値が限界設定値T1(このT1は、ステップS16で再決定されたT1)の値に、前述の温度上昇分△Tを加えた値よりも高くなっているか否かを判断する(ステップS22)。内部温度Tinの値が限界設定値T1+△Tの値を下回っている場合には(ステップS22)、ステップS18に戻り、警告時間Δtのカウントが終了したか否かを判断する処理を継続する。
ここで、図7は、ライブビュー動作の停止タイミングの一例を説明するための図である。まず、図7に示すように、撮像素子21の温度(内部温度Tin)は、その駆動時間に伴なって上昇する。警告時間Δtは、内部温度Tinが限界設定値T1(図5のステップS10で決定されたT1)を越えた時点から、限界設定値T1+ΔTの値に達するまでの時間(秒)として予め設定されている時間である。そのため、内部温度Tinの値が限界設定値T1の値を越えた時点(t1)で、警告時間Δtの計時がタイマ29により開始され、警告時間Δtを経過した時点でライブビュー動作が停止される。しかしながら、警告時間Δtを経過して無い場合であっても、内部温度Tinの値が限界設定値T1+ΔTの値(このときT1は、図5のステップS16で再決定された値)を越えた場合には、ライブビュー動作が停止される。
従って、上述のように、警告時間Δtのカウントが終了した場合(ステップS18)、又は、警告時間Δtのカウントは終了していないが、内部温度Tinの値が限界設定値T1+ΔTの値を越えた場合には(ステップS22)、温度状況フラグATの値を設定し(ステップS19)、ライブビュー動作を終了する。
ここで、ステップS19においては、その時点における内部温度Tinの値に応じて温度状況フラグATの値がセットされる。即ち、ステップS19の時点において内部温度Tinの値が比較下限温度T0の値よりも低ければ温度状況フラグATの値を「0」に設定し、内部温度Tinの値が限界設定値T1とΔTとの合計のT1+ΔT、あるいはT1の値よりも高ければ、その時点における温度状況フラグATの値(「1」に設定されている)を保持する。
ここで、警告時間Δtのカウントが終了する前であって、かつ、内部温度Tinが限界設定値T1を越え(t1)、その後限界設定値T1+ΔTの値を越える前に、使用者により一時的にライブビュー動作が停止された場合には、以下に図面を参照して説明する処理が行われる。
図8は、t1とt2の間の時点において、一時的にライブビュー動作が停止された後、内部温度Tinの値が比較下限温温度T0の値を下回る前に、再度、t2の時点でライブビュー動作が再開された場合の動作を示す図である。図8に示すように、内部温度Tinの値が限界設定値T1の値を越えた場合であっても、一時的に動作が停止されることによって、内部温度Tinの値も一時的に低下する。しかしながら、内部温度Tinの値が比較下限温度T0の値を下回らないうちに(t2)、ライブビュー動作が再開された場合には、再開と同時に、タイマ29における計時をスタートして(図5のフローチャートにおけるステップS17参照)、警告時間Δtのカウントダウン表示を開始し(図6参照)、警告時間Δtのカウントが完了したか否かを監視する(図5のフローチャートにおけるステップS18参照)。この時、内部温度Tinの値が限界設定値T1の値を越えていない場合であっても、警告時間Δtのカウントが完了した場合には(t2+Δt)、ライブビュー動作を終了する。また、図8においては図示を省略しているが、警告時間Δtのカウントが完了していない場合であっても、内部温度Tinが限界設定値T1を越えた場合には、自動的にライブビュー動作を終了する。
図9は、t1+Δtの時点で一時的にライブビュー動作が停止された後、内部温度Tinの値が比較下限温度T0の値を下回った時点(時刻t3)において、再度、ライブビュー動作が再開された場合の動作を示す図である。この場合においては、内部温度Tinが低下するのに十分な冷却期間が確保されたと判断され、時刻t3以降の動作としては、図5のフローチャートを用いて説明した、図7に示す場合と同様の処理が行われる。即ち、内部温度Tinが限界設定値T1を超えた時点(t4)から所定の警告時間Δtの間は、スルー画像表示と共に警告表示を行ない、その後ライブビュー動作を終了する。
本実施の形態に係る撮像装置によれば、スルー画像の表示が指示された時点における撮像素子の温度に基づいて、スルー画像の表示動作の停止警告及び停止を行なうことができる。従って、スルー画像の表示動作を継続することにより生じる撮像素子の温度上昇を抑制し、スルー画像の表示停止直後に撮像した静止画における画質劣化を適切に防止することができる。
また、本実施の形態に係る撮像装置によれば、スルー画像の表示が一時的に停止された後、再開された場合において、再開時点の撮像素子の温度が比較下限温度T0を越えている場合には、再開と同時に警告時間のカウントダウンを開始することができる。従って、スルー画像の表示動作の停止・再開が繰返し行われた場合であっても、適切に静止画における画質劣化を防止することができる。
また、本実施の形態に係る撮像装置によれば、スルー画像の表示が一時的に停止された後、再開された場合において、再開時点の撮像素子の温度が十分低い温度まで低下している場合には、電源投入後、初めてスルー画像の表示を行なう場合と同様の処理を行うことができる。従って、撮像素子の温度に応じて、スルー画像の表示処理を適切に制御することができる。
なお、上述の実施の形態に係る撮像装置においては、T1+ΔT<T2を満足すべく、限界設定値T1がΔT上昇する時間として予め警告時間Δtを設定しているが、警告時間Δtを、スルー画像の表示動作が開始された時点で取得された内部温度Tinの値に基づいて決定するようにしてもよい。即ち、ライブビュー動作が自動的に停止される前に、使用者によって一時的に停止され、所定時間が経過した後、再度ライブビュー動作が再開された場合において、再開時の内部温度Tinの値に応じて、予め設定されている警告時間Δtの値を短くするようにしてもよい。例えば、内部温度Tinの値が限界設定値T1の値を下回っているが、比較下限温度T0の値を上回っている場合には、通常、「30」秒に設定されている警告時間Δtを、「15」秒に短縮しカウントダウンを行うようにしてもよい。また、この場合において、内部温度Tinの値が限界設定値T1又はT1+T0の値を越えた回数に応じて、警告時間Δtの値を変更するようにしてもよい。即ち、データ記憶部30において、温度状況フラグATの値として「1」が設定された回数を記憶し、該記憶されている回数に応じて警告時間Δtの値を変更するようにしてもよい。この場合には、温度状況フラグATの値として「1」が設定された回数が増加するに従って、警告時間Δtを短くしてもよい。また、ライブビュー動作開示時の内部温度Tinに基づいて、比較下限温度T0を定めるようにしてもよい。
また、ライブビュー再開時の内部温度Tinの値や、内部温度Tinの値が限界設定値T1又はT1+T0の値を越えた回数に応じて、例えば、限界設定値を越えた回数が2回目以降の場合は、比較下限温度T0の値を高く変更するようにしてもよい。この場合には、例えば、併せて警告時間Δtを短く変更することが好ましい。
また、使用限界温度T2、限界設定値T1及び比較下限温度T0の決定時におけるISO感度に基づいて、警告時間Δtを変更するようにしてもよい。この場合にはISO感度の値が小さい程、警告時間Δtを長く設定する事が好ましい。
また、上述の実施形態においては、限界設定値T1の値を使用限界温度T2及び撮像素子の警告時間内における温度上昇ΔTに基づいて定めているが、使用限界温度T2及び撮像素子の警告時間内における温度上昇ΔTの何れか一方に基づいて定めるようにしてもよい。
実施の形態に係るデジタルカメラのブロック構成図である。 実施の形態に係る撮像素子の駆動時間と素子温度との関係を示す図である。 実施の形態に係る撮像素子の素子温度とノイズ量との関係を示す図である。 実施の形態に係る制御温度テーブルの一例を示す図である。 実施の形態に係るデジタルカメラの動作を説明するためのフローチャートである。 実施の形態に係る警告表示の一例を示す図である。 実施の形態に係るライブビュー動作の停止を説明するための図である。 実施の形態に係るライブビュー動作の停止を説明するための図である。 実施の形態に係るライブビュー動作の停止を説明するための図である。
符号の説明
2・・・デジタルカメラ、20・・・CPU、21・・・撮像素子、22・・・画像データ記憶部、23・・・表示部、24・・・表示制御部、25・・・画像処理部、26・・・メモリカード、27・・・温度センサ、28・・・操作部、29・・・タイマ、30・・・データ記憶部。

Claims (10)

  1. 被写体光を撮像する撮像素子と、
    前記撮像素子から出力される撮像信号に基づく画像の表示を行なう表示部と、
    前記表示部におけるスルー画像の表示開始を指示する指示部と、
    前記撮像素子又はその近傍の温度を検出する温度センサと、
    前記指示部により前記スルー画像の表示開始が指示された場合に、前記温度センサにより検出された前記指示時の前記温度に基づいて、前記表示部において開始された前記スルー画像の表示処理を変更せしめる表示制御部と
    を備えることを特徴とする撮像装置。
  2. 前記表示制御部は、前記指示時の前記温度が第1温度よりも高いか否かに基づいて、前記表示部で開始された前記スルー画像の表示停止タイミングを異ならしめることを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
  3. 前記表示制御部は、前記指示時の前記温度が前記第1温度以上の場合には、前記指示部による前記スルー画像の表示開始から所定時間経過後に、前記スルー画像の表示を停止することを特徴とする請求項2記載の撮像装置。
  4. 前記表示制御部は、前記所定時間内であっても前記温度が前記第1温度よりも高い第2温度を越えた場合には、前記スルー画像の表示を停止することを特徴とする請求項3記載の撮像装置。
  5. 前記表示制御部は、前記指示時の前記温度が前記第1温度よりも低い場合には、前記スルー画像の表示が開始されてから前記温度が前記第1温度よりも高い第2温度に達し、且つそれから更に所定時間経過後に、前記スルー画像の表示を停止することを特徴とする請求項2記載の撮像装置。
  6. 前記所定時間においては、前記スルー画像の表示と共に、前記スルー画像の表示停止に関する警告表示を行なうことを特徴とする請求項3乃至請求項5の何れか一項に記載の撮像装置。
  7. 前記警告表示は、前記スルー画像の表示停止までの残り時間に関する情報が含まれることを特徴とする請求項6記載の撮像装置。
  8. 前記第2温度は、前記撮像素子の使用限界温度及び前記撮像素子の前記所定時間内における上昇温度の少なくとも一方に基づいて定められることを特徴とする請求項4または請求項5に記載の撮像装置。
  9. 前記第1温度及び前記第2温度は、前記撮像素子のISO感度に基づいて変更されることを特徴とする請求項8記載の撮像装置。
  10. 前記所定時間及び前記第1温度の少なくとも一方は、前記指示部による指示時の前記温度に基づいて変更されることを特徴とする請求項3乃至請求項8の何れか一項に記載の撮像装置。
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