JP2004120204A - デジタルカメラ - Google Patents
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Abstract
【課題】スリープモード状態において、特別な操作をしなくても通常モードに復帰させることができ、迅速に撮影が再開できるデジタルカメラを得る。
【解決手段】デジタルカメラ10は、所定時間非操作状態が継続された場合に、予め定めた所定の電気部品への電力供給を停止し、デジタルカメラ10本体に付属する操作部34の操作を実行するために必須の外的なエネルギーが所定値に達した場合に前記スリープモードから全ての電気部品に電力を供給する通常モードに移行する。
【選択図】 図1
【解決手段】デジタルカメラ10は、所定時間非操作状態が継続された場合に、予め定めた所定の電気部品への電力供給を停止し、デジタルカメラ10本体に付属する操作部34の操作を実行するために必須の外的なエネルギーが所定値に達した場合に前記スリープモードから全ての電気部品に電力を供給する通常モードに移行する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、撮像部により被写体像を撮像し、撮像によって得られた画像情報を所定の記録媒体へ記録するデジタルカメラに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
デジタルカメラでは、ユーザの操作によって電源がオンされたとき、撮像により被写体像を示す画像情報を取得する撮像部、取得した画像情報によって示される被写体像を表示するための表示部、デジタルカメラ全体を制御する制御部等の各部に駆動用の電源が供給されるようになっている。なお、ユーザの操作によって電源がオフされたときには、デジタルカメラの各部への駆動用の電源の供給が停止される。
【0003】
ここで、デジタルカメラにおいては、無駄な電力の消費を防止するために、電源がオンされかつ操作されない状態が所定時間継続された場合には、自動的に予め定められた部品への駆動用の電源の供給を停止することで、省電力化を図っている(スリープモード)。また、自動的に駆動用の電源の供給が停止された後、電源をオンすると、デジタルカメラの各部への電源の供給が再開される(通常モード)。
【0004】
上記の場合、通常モードに復帰するときに、電源オン操作が必要となり、操作性が悪い。スリープモードから自動的に通常モードへ復帰する技術として、銀鉛写真フィルムを使用するカメラに銀鉛写真フィルムを収容するパトローネの形状の撮像装置を装着して電子カメラとして使用する際に、撮像装置でカメラの操作音、操作振動等を検出して、検出時に撮像装置の電源をオンする技術がある(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
この技術では、撮像系のみの電源を対象としており、一般的なデジタルカメラに適用すると、被写体像のアングルの決定や合焦、及び撮影を実行するためには駆動系へ電源が供給されている必要がある。
【0006】
一方、自動的にスリープモードから復帰する技術として、ホストシステムに接続されると共に、ホストシステムから電源が供給されるマウスにおいて、マウス本体に振動センサを設け、マウスの振動を検出するとマウスが操作されたと判断し、マウスの移動量を検出する光センサへの電源の供給を再開してスリープモードから復帰する技術がある(例えば、特許文献2参照)。すなわち、この技術によれば、スリープモードの状態であるマウスを移動させる操作のうち、初期の操作を無効とすることでスリープモードを解除している。
【0007】
この技術をデジタルカメラに適用すると、初期の操作が無効になるため、スリープモードを解除するためのボタン等の操作が必要である。
【0008】
しかし、デジタルカメラの電源をオンした状態でシャッターチャンスを待って暫く放置した後、撮影を再開しようとすると、電源をオンするための所定の操作をしているうちにシャッターチャンスを逃してしまうという問題がある。
【0009】
本発明は、上記事実を考慮し、スリープモード状態において、特別な操作をしなくても通常モードに復帰させることができ、迅速に撮影が再開できるデジタルカメラを提供することが目的である。
【0010】
【特許文献1】
特開2000−125172公報
【特許文献2】
特開平11−242560号公報
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、撮像部により被写体像を撮像し、撮像によって得られた画像情報を所定の記録媒体へ記録するデジタルカメラであって、所定時間非操作状態が継続された場合に、予め定めた所定の電気部品への電力供給を停止するスリープモードに移行するスリープモード移行手段と、前記デジタルカメラ本体に付属する操作部の操作を実行するために必須の外的なエネルギーを感知するエネルギー感知手段と、エネルギー感知手段で感知したエネルギーが所定値に達した場合に前記スリープモードから全ての電気部品に電力を供給する通常モードに移行する通常モード移行手段と、を備えたものである。
【0012】
請求項1に記載の発明によれば、所定時間非操作状態が継続された場合に、スリープモード移行手段によって予め定めた所定の電気部品への電力供給を停止するスリープモードに移行され、デジタルカメラ本体に付属する操作部の操作を実行するために必須の外的なエネルギーが感知手段によって感知され、エネルギー感知手段で感知されたエネルギーが所定値に達した場合に、通常モード移行手段によって前記スリープモードから全ての電機部品に電力を供給する通常モードに移行される。
【0013】
このように、請求項1に記載の発明によれば、所定時間非操作状態が継続された場合に、予め定めた所定の電気部品への電力供給を停止し、デジタルカメラ本体に付属する操作部の操作を実行するために必須の外的なエネルギーが所定値に達した場合に前記スリープモードから全ての電気部品に電力を供給する通常モードに移行するようにしているので、スリープモード状態において、特別な操作をしなくても通常モードに復帰させることができ、迅速に撮影が再開できる。
【0014】
なお、デジタルカメラ本体に付属する操作部の操作を実行するために必須の外的エネルギーとしては、ユーザがデジタルカメラを構えたり、デジタルカメラを把持したり、レリーズボタンに指をかけたりという動作によってデジタルカメラに与えられるエネルギーがある。
【0015】
そこで、請求項2に記載の発明は、前記エネルギー感知手段は、振動センサであり、前記カメラを所定時間静止させたときに前記スリープモードに移行し、スリープモード中に振動センサで振動を検出したときに通常モードに復帰することを特徴としている。
【0016】
請求項2に記載の発明によれば、前記カメラを所定時間静止させたときに前記スリープモードに移行し、スリープモード中に上記操作を実行するための動作がなされると、デジタルカメラ10が振動し、振動センサで振動が検出されたときに通常モードに復帰する。
【0017】
なお、振動を検出する振動センサとしては、フェライトやセラミックス(加速度センサ)等を適用することができる。
【0018】
また、外的なエネルギーを感知する感知手段としては、振動センサの他に、サーミスタ、感温抵抗、焦電型赤外線センサ、フォトダイオード、感温フェライト等の温度センサや、導電性ゴム、静電容量センサ等の接触覚センサを適用できる。
【0019】
また、振動、温度及び接触の少なくとも1つを感知するよう構成しても、デジタルカメラ本体に付属する操作部の操作が実行されることを感知することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
以下、図面を参照して、本発明の第1の実施の形態について詳細に説明する。なお、本実施の形態では、本発明のデジタルカメラを、デジタルスチルカメラ(以下、単に「デジタルカメラ」という。)に適用した場合の形態について説明する。まず、図1を参照して、本実施の形態に係るデジタルカメラ10の外観上の構成を説明する。
【0021】
同図に示すように、デジタルカメラ10の正面には、被写体像を結像させるためのレンズ12が備えられており、デジタルカメラ10の上面には、撮影を実行する際にユーザによって押圧操作されるレリーズボタン(所謂シャッター)32が備えられている。
【0022】
なお、本実施の形態に係るレリーズボタン32は、中間位置まで押下される状態(以下、「半押し状態」という。)と、当該中間位置を超えた最終押下位置まで押下される状態(以下、「全押し状態」という。)と、の2段階の押圧操作が可能なように構成されている。
【0023】
また、本実施の形態に係るデジタルカメラ10は、静止画像の撮影の他、動画像の撮影も行うことができるように構成されており、静止画像の撮影を行う際には、レリーズボタン32を半押し状態にすることによりAE(Automatic Exposure、自動露出)機能が働いて露出状態(シャッタースピード、絞りの状態)が設定された後、AF(Auto Focus、自動合焦)機能が働いて合焦制御され、その後、引き続き全押し状態にすると露光(撮影)が行われる。
【0024】
これに対し、動画像の撮影を行う際には、レリーズボタン32を全押し状態とすることによって動画像の撮影が開始され、レリーズボタン32の押下状態を一旦未押下位置まで戻した後、再度全押し状態とすることによって当該動画像の撮影が停止されるように構成されている。このように、本実施の形態に係るデジタルカメラ10では、動画像の撮影を開始するときにレリーズボタン32を全押し状態とし、当該撮影を停止するときに再度レリーズボタン32を全押し状態とするものであるが、これに限らず、レリーズボタン32を全押し状態としている期間中に動画像の撮影を行う形態とすることもできる。
【0025】
一方、デジタルカメラ10の背面には、主として撮影する被写体の構図を決定するために用いられるエレクトロニック・ビュー・ファインダ(以下、「EVF」という。)50と、撮影によって得られたデジタル画像データにより示される被写体像や各種メニュー画面、メッセージ等を表示するための液晶ディスプレイ(以下、「LCD」という。)46と、各種メニュー画面をLCD46に表示させるときに押圧操作されるメニューボタン34Aと、LCD46の表示内容から所望のものを指定するために押圧操作される2つのセレクトボタン34B及び34Cと、主としてセレクトボタン34B及び34Cによる指定結果を確定するときに押圧操作される決定ボタン34Dと、が備えられている。
【0026】
また、デジタルカメラ10の内部には、各部に駆動用の電力を供給する電源供給部54(図2参照、図1では図示省略)及び振動センサ40が内臓されている。振動センサ40はデジタルカメラ10が外部からの影響により動かされている場合に生じる本体の振動を検出するものであり、フェライト、加速度センサー等を適用することができる。
【0027】
なお、電源供給部54としては、ニッケルカドミウム電池、ニッケル水素電池、リチウムイオン電池等に代表される充電可能な二次電池及びマンガン電池、アルカリ電池等の充電できない一次電池を適用することができる。
【0028】
次に、図2を参照して、本第1の実施の形態に係るデジタルカメラ10の電気系の構成を説明する。
【0029】
同図に示すように、デジタルカメラ10は、前述のレンズ12と、レンズ12の光軸後方に配設されたCCD(Charge Coupled Device)14と、相関二重サンプリング回路(以下、「CDS」という。)16と、入力されたアナログ画像信号をデジタル画像データに変換するアナログ/デジタル変換器(以下、「ADC」という。)18と、デジタルカメラ10全体の動作を司るマイクロ・コンピュータ(以下、「マイコン」という。)20と、所定容量のラインバッファを内蔵すると共に入力されたデジタル画像データに対して所定のデジタル信号処理を施す一方、LCD46及びEVF50に対する表示動作を司るDSP(Digital Signal Processor)で構成された信号処理回路22と、主として撮影により得られたデジタル画像データを記憶するSDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)により構成されたメモリ26と、CCD14を駆動させるための駆動信号を生成するCCD駆動部28と、CDS16、信号処理回路22、CCD駆動部28等の各部に対し必要とされるタイミング信号を供給するタイミング信号発生部30と、を含んで構成されている。
【0030】
ここで、CDS16による相関二重サンプリング処理は、固体撮像素子の出力信号に含まれるノイズ(特に熱雑音)等を軽減することを目的として、固体撮像素子の1画素毎の出力信号に含まれるフィードスルー成分レベルと画素信号成分レベルとの差をとることにより正確な画素データを得る処理である。
【0031】
CCD14の出力端子はCDS16の入力端子に、CDS16の出力端子はADC18の入力端子に、ADC18の出力端子は信号処理回路22の入力端子に、各々接続されている。また、信号処理回路22はマイコン20及びデータバスBUSの各々と接続されており、メモリ26もデータバスBUSと接続されている。更に、マイコン20はタイミング信号発生部30の入力端子に、タイミング信号発生部30の出力端子はCDS16、信号処理回路22、CCD駆動部28等の入力端子に、CCD駆動部28の出力端子はCCD14の入力端子に、各々接続されている。
【0032】
そして、信号処理回路22によるデジタル信号処理の一部はマイコン20による制御に応じて実行され、タイミング信号発生部30による各種タイミング信号の発生も、マイコン20による制御に応じて実行される。
【0033】
また、デジタルカメラ10には、データバスBUSに接続された外部インタフェース(以下、「外部I/F」という。)24が内蔵されており、外部I/F24は、デジタルカメラ10にスマート・メディア、ICカード、CD−R、CD−RW等の可搬型の記録メディア52が装着された状態において、当該記録メディア52に対するアクセスを司ると共に、その他のデジタル情報の外部との間の入出力を司る。
【0034】
また、前述のレリーズボタン32と、メニューボタン34A、セレクトボタン34B、34C、及び決定ボタン34D(同図では、「操作部34」と総称。)はマイコン20に接続されており、マイコン20は、これらのボタン類に対する操作状態を常時把握することができる。
【0035】
一方、デジタルカメラ10には、入力端子が信号処理回路22に、出力端子がビデオ出力端子38に、各々接続されると共に、撮影によって得られたデジタル画像データにより示される画像を示す映像信号を生成するビデオインタフェース(以下、「ビデオI/F」という。)36が内蔵されている。従って、本実施の形態に係るデジタルカメラ10では、撮影によって得られた画像を示す映像信号をビデオ出力端子38を介して外部に出力することができる。
【0036】
また、信号処理回路22は、LCD駆動回路44を介して前述のLCD46と接続されると共に、EVF駆動回路48を介して前述のEVF50と接続されており、マイコン20は、信号処理回路22を介したLCD駆動回路44及びEVF駆動回路48への制御により、LCD46及びEVF50の何れか一方に対して選択的に各種情報を表示することができる。
【0037】
さらに、電源供給部54及び振動センサ40はマイコン20に接続されており、マイコン20はデジタルカメラ10の振動の状態によりデジタルカメラ10の状態を把握し、電源供給部54を制御するようになっており、必要な部品に必要なだけ駆動用の電源を供給する。
【0038】
ここで、デジタルカメラ10では、消費電力に関する動作モードとして、消費電力を極力抑える省電力モードが設定可能となっており、省電力モードでは、所定時間操作されない場合、電源供給に関するモードを所定の部品への電源の供給を停止するスリープモードに移行する。本実施の形態では、スリープモードに移行した後、所定条件により自動的にスリープモードを解除して電源供給を再開する(通常モードに移行する)自己復帰方法と、ユーザの所定の操作によりスリープモードを解除して電源供給を再開する(通常モードに移行する)通常復帰方式と、の2つの方式が用意されており、ユーザは所望の方式をLCD46に表示された後述する復帰方式選択画面(図4参照)上で選択することにより当該方式をデジタルカメラ10に実行させることができる。
【0039】
マイコン20が本発明のスリープモード移行手段及び通常モード移行手段に、振動センサ40が本発明のエネルギー感知手段に、各々相当する。
【0040】
次に、本第1の実施の形態に係るデジタルカメラ10の作用を説明する。まず、デジタルカメラ10の撮影時における全体的な処理の流れについて簡単に説明する。
【0041】
CCD14から出力された被写体像を示す信号は順次CDS16に入力されて相関二重サンプリング処理が施された後にADC18に入力され、ADC18は、CDS16から入力されたR(赤)、G(緑)、B(青)の信号を各々12ビットのR、G、B信号(デジタル画像データ)に変換して信号処理回路22に出力する。
【0042】
信号処理回路22は内蔵しているラインバッファにADC18から順次入力されるデジタル画像データを蓄積して一旦メモリ26に格納する。
【0043】
メモリ26に格納されたデジタル画像データは、マイコン20による制御下で信号処理回路22によって読み出され、これらに光源種に応じたデジタルゲインをかけることでホワイトバランス調整を行なうと共に、ガンマ処理及びシャープネス処理を行なって8ビットのデジタル画像データを生成し、更にYC信号処理を施して輝度信号Yとクロマ信号Cr、Cb(以下、「YC信号」という。)を生成し、YC信号を再びメモリ26に格納する。
【0044】
なお、LCD46は、CCD14による連続的な撮像によって得られた動画像(スルー画像)を表示してファインダとして使用することができるものとして構成されているが、このようにLCD46をファインダとして使用する場合には、生成したYC信号を、信号処理回路22及びLCD駆動回路44を介して順次LCD46に出力する。これによってLCD46にスルー画像が表示されることになる。
【0045】
ここで、ユーザにより静止画像の撮影が設定されているときには、レリーズボタン32がユーザによって全押し状態とされたときに、この時点でメモリ26に格納されているYC信号を、不図示の圧縮・伸張部によって所定の圧縮形式(本実施の形態では、JPEG形式)で圧縮した後に外部I/F24を介して記録メディア52に記録する。
【0046】
また、ユーザにより動画像の撮影が設定されているときには、レリーズボタン32が全押し状態とされた時点から次にレリーズボタン32が全押し状態とされる時点までの期間、すなわち動画像の撮影を行っている期間において、所定期間(本実施の形態では、1/30秒(0.033・・・秒))毎に、メモリ26に格納されているYC信号を、不図示の圧縮・伸張部によって所定の圧縮形式(本実施の形態では、Motion JPEG形式)で圧縮した後に外部I/F24を介して記録メディア52に記録する。従って、本実施の形態に係るデジタルカメラ10で動画像の撮影を行うときには、30フレーム/秒の動画像を記録メディア52に記録することができる。
【0047】
次に、図3を参照して本第1の実施の形態に係る省電力処理について説明する。なお、図3は、図示しないメニュー画面で省電力モードが選択されるとマイコン20が実行する省電力処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
【0048】
同図のステップ100では、予め定められた上述の復帰方式を選択するための選択画面がLCD46に表示されるようにLCD駆動回路44を制御し、次のステップ102で所定情報の入力待ちを行う。
【0049】
図4には、上記ステップ100の処理によってLCD46に表示される復帰方式選択画面が示されている。同図に示すように、本実施の形態における復帰方式選択画面では、希望する方式の選択を促す旨のメッセージが表示されると共に、選択可能な方式として、「自己復帰方式」と「通常復帰方式」の2種類の方式の名称が表示される。
【0050】
図4に示すような復帰方式選択画面がLCD46に表示されると、ユーザは、セレクトボタン34B、34Cの操作によって所望の処理を指定した後、決定ボタン34Dを操作する。これに応じて、マイコン20には決定ボタン34Dが操作された旨を示す情報が入力され、上記ステップ102が肯定判定となってステップ104に移行する。なお、図4では、ユーザによって自己復帰方式が選択されている状態が示されている。
【0051】
ステップ104では、ユーザによって選択された復帰方式が通常復帰方式であったか否かを判定し、否定判定の場合は、ステップ106に移行して自己復帰方式による省電力処理(自己復帰省電力処理)を実行した後本省電力処理を終了する。一方、ステップ104で肯定判定の場合はステップ108に移行して通常復帰方式による省電力処理(通常復帰省電力処理)を実行した後、本省電力処理を終了する。
【0052】
次に、図5を参照して、上記自己復帰省電力処理について説明する。なお、図5は、省電力処理において、復帰方式として自己復帰方式が選択された場合にマイコン20が実行する自己復帰省電力処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
【0053】
同図のステップ110では、時間を計時するタイマをリセットした後、ステップ112に移行して計時時間が所定時間を超えたか否かを判定する。なお、所定時間はデジタルカメラ10をユーザが使用している場合に、デジタルカメラ10が静止し続ける可能性のある時間よりも充分に長く設定されている。
【0054】
ステップ112で否定判定の場合はステップ114に移行して振動センサ40から出力された振動レベルが所定の振動レベルを超えているか否かを判定する。なお、上記所定の振動レベルとして、デジタルカメラを使用する際に生じる振動のレベルを測定することを複数人に対して行い、その平均の振動のレベルを適用している。すなわち、デジタルカメラ10が所定の振動レベルを超える振動レベルで振動しているときはデジタルカメラ10が操作されていると判断することができ、デジタルカメラ10が振動していないときや、所定の振動レベル以下の振動レベルで振動しているときはデジタルカメラ10が操作されていないと判断することができる。
【0055】
ステップ114で否定判定の場合は、ステップ112に戻り、計時時間が所定時間を超えたか否かを判定する。当該判定が肯定判定である場合は、デジタルカメラ10が使用されていないと判断し、ステップ116を実行する。ステップ116では、予め定めた部品への駆動用の電源の供給を停止するスリープモードに移行する。
【0056】
ここで、本実施の形態では、スリープモードにおいて、マイコン20にだけ電源供給部54から駆動用の電源を供給すると共に、マイコン20のクロック周波数を通常よりも遅く(通常の1/2)するようにしている。これにより、デジタルカメラ10の消費電力を低減させ、省電力化を図っている。
【0057】
一方、ステップ114で肯定判定の場合は、デジタルカメラ10はユーザによって使用されていると判断してステップ118に移行する。
【0058】
ステップ118では、スリープモードに移行中であればスリープモードを解除(通常モードに移行)して各部への駆動用の電源の供給を開始し、スリープモードに移行していなければ各部への駆動用の電源の供給(通常モード)を継続して本自己復帰省電力処理を終了する。
【0059】
一方、上記省電力処理において、復帰方式として通常復帰方式が選択された場合に実行される通常復帰省電力処理では、デジタルカメラ10がユーザによって操作がされない状態が所定時間継続するとスリープモードに移行し、スリープモードに移行中にユーザによってデジタルカメラ10が操作されるとスリープモードを解除(通常モードに移行)するようにしており、図5におけるステップ114の処理に代えて、操作部34からの操作信号が入力されたか否かを判定する。なお、通常復帰省電力処理については従来と同様であるので、処理の流れの図示を省略する。
【0060】
以上詳細に説明したように、本第1の実施の形態に係るデジタルカメラ10は、所定時間非操作状態が継続された場合に、予め定めた所定の電気部品への電力供給を停止し、デジタルカメラ10本体に付属する操作部34の操作を実行するために必須の外的なエネルギーが所定値に達した場合に前記スリープモードから全ての電気部品に電力を供給する通常モードに移行するようにしているので、スリープモード状態において、特別な操作をしなくても通常モードに復帰させることができ、迅速に撮影が再開できる。
【0061】
また、振動センサ40によってデジタルカメラ10の振動を感知するようにしているので、デジタルカメラ10本体に付属する操作部34の操作が実行されることを感知することができる。
【0062】
なお、本第1の実施の形態では、デジタルカメラ本体に付属する操作部の操作を実行するために必須の外的エネルギーとして、ユーザがデジタルカメラを構えたり、持ち上げたりする動作によってデジタルカメラ10に与えられるエネルギーを感知するものとし、これらの動作によるデジタルカメラ10の振動を検出する実施の形態について説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、ユーザがデジタルカメラを把持する行為の他、レリーズボタンに指をかけたりという動作によってデジタルカメラ10に与えられるエネルギーを感知することも考えられる。また、これらの動作によるエネルギーとしては、ユーザがデジタルカメラ10を把持することでデジタルカメラ10本体に生じる温度変化や、デジタルカメラ10への接触が挙げられる。
【0063】
(第2の実施の形態)
上記第1の実施の形態では、デジタルカメラ10の操作状態及び非操作状態を検出するために、デジタルカメラ10の内部に振動センサ40を設けた形態について説明したが、本第2の実施の形態では、デジタルカメラ10の操作状態及び非操作状態を検出するために、デジタルカメラ10の内部に振動センサ40及び静電容量センサ42を設けた形態について説明する。なお、本第2の実施の形態に係るデジタルカメラの構成において、上記第1の実施の形態に係るデジタルカメラ10の構成と同一の構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
【0064】
図6(A)に示されるように、本第2の実施の形態に係るデジタルカメラ10の内部には、振動センサ40と共に、感知部43(図6(B)も参照)への物体の接触を感知する静電容量センサ42が内蔵されている。なお、静電容量センサ42は、感知部43が押圧されると、当該押圧量に応じた電気信号を出力するようになっている。
【0065】
図7に示すように、静電容量センサ42は振動センサ40と同様にマイコン20に接続され、マイコン20は振動センサ40及び静電容量センサ42の出力信号に基づいて、デジタルカメラ10が振動しかつデジタルカメラ10にユーザが接触している場合にデジタルカメラ10が操作されていると判断するようになっている。
【0066】
マイコン20が本発明のスリープモード移行手段及び通常モード移行手段に、振動センサ40及び静電容量センサ42が本発明のエネルギー感知手段に、各々相当する。
【0067】
次に、図8を参照して、本第2の実施の形態に係るデジタルカメラ10で実行される自己復帰省電力処理について説明する。なお、図8は、マイコン20が実行する省電力処理において、復帰方式選択画面で自己復帰方式が選択された場合にマイコン20で実行される自己復帰省電力処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートであり、図5と同一の処理を行うステップには図5と同一のステップ番号を付して、その説明を省略する。
【0068】
図8に示すように、本第2の実施の形態に係る自己復帰省電力処理は、図5におけるステップ114の処理に代えてステップ122及びステップ124の処理を適用している点のみが上記第1の実施の形態に係る自己復帰省電力処理と異なっている。
【0069】
同図のステップ122では、振動センサ40で検出された振動レベルが所定の振動レベルを超えているか否かを判定する。なお、上記所定の振動レベルとして、デジタルカメラを使用する際に生じる振動のレベルを測定することを複数人に対して行い、その平均の振動のレベルを適用している。すなわち、デジタルカメラ10が所定の振動レベルを超える振動レベルで振動しているときはデジタルカメラ10が操作されていると判断することができ、デジタルカメラ10が振動していないときや、所定の振動レベル以下の振動レベルで振動しているときはデジタルカメラ10が操作されていないと判断することができる。
【0070】
ステップ122で肯定判定の場合は、ステップ124に移行して、静電容量センサ42から出力された電気信号に基づく押圧量が所定量を超えているか否かを判定する。なお、本第2の実施の形態では、上記所定量として、デジタルカメラ10を把持した場合の押圧量、複数人に対してデジタルカメラ10を把持した場合の押圧量を計測し、その中で最低の押圧量を適用している。すなわち、デジタルカメラ10の押圧量が所定量を超えている場合はデジタルカメラ10がユーザによって把持されている状態であると判断することができる。
【0071】
ステップ124で否定判定の場合は、デジタルカメラ10の振動は、ユーザの手でデジタルカメラ10を動かすことにより発生したものではなく、操作部34の操作を実行するための振動ではないと判断し、ステップ112に戻る。
【0072】
また、ステップ122で否定判定の場合はデジタルカメラ10が操作されていない状態であると判断してステップ112に戻り、計時時間が所定時間を超えているときはスリープモードで動作(予め定めた部品への駆動用の電源の供給を停止)し、計時時間が所定時間を超えていないときは各部への駆動用の電源の供給(通常モード)を継続する。
【0073】
一方、ステップ124で肯定判定の場合はステップ118に移行して、スリープモードに移行中であればスリープモードが解除されて(通常モードに移行して)各部への駆動用の電源の供給が開始され、スリープモードに移行していなければ各部への駆動用の電源の供給(通常モード)を継続して本自己復帰省電力処理を終了する。
【0074】
以上詳細に説明したように、本第2の実施の形態では、上記第1の実施の形態の構成に加え、さらに静電容量センサ42を備えており、デジタルカメラ10の振動及び接触を感知するようにしているので、デジタルカメラ10本体に付属する操作部34の操作が実行されることを感知することができる。
【0075】
なお、本第2の実施の形態では、静電容量センサ42の感知部43をデジタルカメラ10の上部に設けた構成について説明したが、感知部43を設ける位置及び感知部43の形状はこれに限らず、デジタルカメラ10の操作が実行される場合にユーザが接触すると考えられる位置であればよく、また、感知部34を複数設けることも考えられる。
【0076】
また、本第2の実施の形態では、振動及び接触を感知する構成について説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、振動と温度、温度と接触、を組み合わせて検出することで操作が実行されることを感知するように構成してもよいし、振動、温度及び接触の全てを検出することで操作が実行されることを感知するように構成してもよい。これらの場合にも本第2の実施の形態と同様の効果を奏することができる。
【0077】
さらに、本発明において、振動を検出するエネルギー感知手段としては、フェライトやセラミックス(加速度センサ)等の振動センサを、温度を検出する感知手段としては、サーミスタ、感温抵抗、焦電型赤外線センサ、フォトダイオード、感温フェライト等の温度センサを、接触を検出するエネルギー感知手段としては、導電性ゴム、静電容量センサ等の接触覚センサを適用できる。
【0078】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係るデジタルカメラによれば、所定時間非操作状態が継続された場合に、予め定めた所定の電気部品への電力供給を停止し、デジタルカメラ本体に付属する操作部の操作を実行するために必須の外的なエネルギーが所定値に達した場合に前記スリープモードから全ての電気部品に電力を供給する通常モードに移行するようにしているので、スリープモード状態において、特別な操作をしなくても通常モードに復帰させることができ、迅速に撮影が再開できる、という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係るデジタルカメラの外観を示す斜視図である。
【図2】第1の実施の形態に係るデジタルカメラの電気系の構成を示すブロック図である。
【図3】実施の形態に係る省電力処理の流れを示すフローチャートである。
【図4】省電力処理においてLCD46に表示される復帰方式選択画面の一例を示す図である。
【図5】第1の実施の形態に係る省電力処理で実行される自己復帰省電力処理の流れを示すフローチャートである。
【図6】第2の実施の形態に係るデジタルカメラの(A)は外観を示す斜視図であり、(B)は静電容量センサとその感知部を示す斜視図である。
【図7】第2の実施の形態に係るデジタルカメラの電気系の構成を示すブロック図である。
【図8】第2の実施の形態に係る省電力処理で実行される自己復帰省電力処理の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 デジタルカメラ
20 マイコン(スリープモード移行手段、通常モード移行手段)
40 振動センサ(エネルギー感知手段)
42 静電容量センサ(エネルギー感知手段)
54 電源供給部
【発明の属する技術分野】
本発明は、撮像部により被写体像を撮像し、撮像によって得られた画像情報を所定の記録媒体へ記録するデジタルカメラに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
デジタルカメラでは、ユーザの操作によって電源がオンされたとき、撮像により被写体像を示す画像情報を取得する撮像部、取得した画像情報によって示される被写体像を表示するための表示部、デジタルカメラ全体を制御する制御部等の各部に駆動用の電源が供給されるようになっている。なお、ユーザの操作によって電源がオフされたときには、デジタルカメラの各部への駆動用の電源の供給が停止される。
【0003】
ここで、デジタルカメラにおいては、無駄な電力の消費を防止するために、電源がオンされかつ操作されない状態が所定時間継続された場合には、自動的に予め定められた部品への駆動用の電源の供給を停止することで、省電力化を図っている(スリープモード)。また、自動的に駆動用の電源の供給が停止された後、電源をオンすると、デジタルカメラの各部への電源の供給が再開される(通常モード)。
【0004】
上記の場合、通常モードに復帰するときに、電源オン操作が必要となり、操作性が悪い。スリープモードから自動的に通常モードへ復帰する技術として、銀鉛写真フィルムを使用するカメラに銀鉛写真フィルムを収容するパトローネの形状の撮像装置を装着して電子カメラとして使用する際に、撮像装置でカメラの操作音、操作振動等を検出して、検出時に撮像装置の電源をオンする技術がある(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
この技術では、撮像系のみの電源を対象としており、一般的なデジタルカメラに適用すると、被写体像のアングルの決定や合焦、及び撮影を実行するためには駆動系へ電源が供給されている必要がある。
【0006】
一方、自動的にスリープモードから復帰する技術として、ホストシステムに接続されると共に、ホストシステムから電源が供給されるマウスにおいて、マウス本体に振動センサを設け、マウスの振動を検出するとマウスが操作されたと判断し、マウスの移動量を検出する光センサへの電源の供給を再開してスリープモードから復帰する技術がある(例えば、特許文献2参照)。すなわち、この技術によれば、スリープモードの状態であるマウスを移動させる操作のうち、初期の操作を無効とすることでスリープモードを解除している。
【0007】
この技術をデジタルカメラに適用すると、初期の操作が無効になるため、スリープモードを解除するためのボタン等の操作が必要である。
【0008】
しかし、デジタルカメラの電源をオンした状態でシャッターチャンスを待って暫く放置した後、撮影を再開しようとすると、電源をオンするための所定の操作をしているうちにシャッターチャンスを逃してしまうという問題がある。
【0009】
本発明は、上記事実を考慮し、スリープモード状態において、特別な操作をしなくても通常モードに復帰させることができ、迅速に撮影が再開できるデジタルカメラを提供することが目的である。
【0010】
【特許文献1】
特開2000−125172公報
【特許文献2】
特開平11−242560号公報
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、撮像部により被写体像を撮像し、撮像によって得られた画像情報を所定の記録媒体へ記録するデジタルカメラであって、所定時間非操作状態が継続された場合に、予め定めた所定の電気部品への電力供給を停止するスリープモードに移行するスリープモード移行手段と、前記デジタルカメラ本体に付属する操作部の操作を実行するために必須の外的なエネルギーを感知するエネルギー感知手段と、エネルギー感知手段で感知したエネルギーが所定値に達した場合に前記スリープモードから全ての電気部品に電力を供給する通常モードに移行する通常モード移行手段と、を備えたものである。
【0012】
請求項1に記載の発明によれば、所定時間非操作状態が継続された場合に、スリープモード移行手段によって予め定めた所定の電気部品への電力供給を停止するスリープモードに移行され、デジタルカメラ本体に付属する操作部の操作を実行するために必須の外的なエネルギーが感知手段によって感知され、エネルギー感知手段で感知されたエネルギーが所定値に達した場合に、通常モード移行手段によって前記スリープモードから全ての電機部品に電力を供給する通常モードに移行される。
【0013】
このように、請求項1に記載の発明によれば、所定時間非操作状態が継続された場合に、予め定めた所定の電気部品への電力供給を停止し、デジタルカメラ本体に付属する操作部の操作を実行するために必須の外的なエネルギーが所定値に達した場合に前記スリープモードから全ての電気部品に電力を供給する通常モードに移行するようにしているので、スリープモード状態において、特別な操作をしなくても通常モードに復帰させることができ、迅速に撮影が再開できる。
【0014】
なお、デジタルカメラ本体に付属する操作部の操作を実行するために必須の外的エネルギーとしては、ユーザがデジタルカメラを構えたり、デジタルカメラを把持したり、レリーズボタンに指をかけたりという動作によってデジタルカメラに与えられるエネルギーがある。
【0015】
そこで、請求項2に記載の発明は、前記エネルギー感知手段は、振動センサであり、前記カメラを所定時間静止させたときに前記スリープモードに移行し、スリープモード中に振動センサで振動を検出したときに通常モードに復帰することを特徴としている。
【0016】
請求項2に記載の発明によれば、前記カメラを所定時間静止させたときに前記スリープモードに移行し、スリープモード中に上記操作を実行するための動作がなされると、デジタルカメラ10が振動し、振動センサで振動が検出されたときに通常モードに復帰する。
【0017】
なお、振動を検出する振動センサとしては、フェライトやセラミックス(加速度センサ)等を適用することができる。
【0018】
また、外的なエネルギーを感知する感知手段としては、振動センサの他に、サーミスタ、感温抵抗、焦電型赤外線センサ、フォトダイオード、感温フェライト等の温度センサや、導電性ゴム、静電容量センサ等の接触覚センサを適用できる。
【0019】
また、振動、温度及び接触の少なくとも1つを感知するよう構成しても、デジタルカメラ本体に付属する操作部の操作が実行されることを感知することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
以下、図面を参照して、本発明の第1の実施の形態について詳細に説明する。なお、本実施の形態では、本発明のデジタルカメラを、デジタルスチルカメラ(以下、単に「デジタルカメラ」という。)に適用した場合の形態について説明する。まず、図1を参照して、本実施の形態に係るデジタルカメラ10の外観上の構成を説明する。
【0021】
同図に示すように、デジタルカメラ10の正面には、被写体像を結像させるためのレンズ12が備えられており、デジタルカメラ10の上面には、撮影を実行する際にユーザによって押圧操作されるレリーズボタン(所謂シャッター)32が備えられている。
【0022】
なお、本実施の形態に係るレリーズボタン32は、中間位置まで押下される状態(以下、「半押し状態」という。)と、当該中間位置を超えた最終押下位置まで押下される状態(以下、「全押し状態」という。)と、の2段階の押圧操作が可能なように構成されている。
【0023】
また、本実施の形態に係るデジタルカメラ10は、静止画像の撮影の他、動画像の撮影も行うことができるように構成されており、静止画像の撮影を行う際には、レリーズボタン32を半押し状態にすることによりAE(Automatic Exposure、自動露出)機能が働いて露出状態(シャッタースピード、絞りの状態)が設定された後、AF(Auto Focus、自動合焦)機能が働いて合焦制御され、その後、引き続き全押し状態にすると露光(撮影)が行われる。
【0024】
これに対し、動画像の撮影を行う際には、レリーズボタン32を全押し状態とすることによって動画像の撮影が開始され、レリーズボタン32の押下状態を一旦未押下位置まで戻した後、再度全押し状態とすることによって当該動画像の撮影が停止されるように構成されている。このように、本実施の形態に係るデジタルカメラ10では、動画像の撮影を開始するときにレリーズボタン32を全押し状態とし、当該撮影を停止するときに再度レリーズボタン32を全押し状態とするものであるが、これに限らず、レリーズボタン32を全押し状態としている期間中に動画像の撮影を行う形態とすることもできる。
【0025】
一方、デジタルカメラ10の背面には、主として撮影する被写体の構図を決定するために用いられるエレクトロニック・ビュー・ファインダ(以下、「EVF」という。)50と、撮影によって得られたデジタル画像データにより示される被写体像や各種メニュー画面、メッセージ等を表示するための液晶ディスプレイ(以下、「LCD」という。)46と、各種メニュー画面をLCD46に表示させるときに押圧操作されるメニューボタン34Aと、LCD46の表示内容から所望のものを指定するために押圧操作される2つのセレクトボタン34B及び34Cと、主としてセレクトボタン34B及び34Cによる指定結果を確定するときに押圧操作される決定ボタン34Dと、が備えられている。
【0026】
また、デジタルカメラ10の内部には、各部に駆動用の電力を供給する電源供給部54(図2参照、図1では図示省略)及び振動センサ40が内臓されている。振動センサ40はデジタルカメラ10が外部からの影響により動かされている場合に生じる本体の振動を検出するものであり、フェライト、加速度センサー等を適用することができる。
【0027】
なお、電源供給部54としては、ニッケルカドミウム電池、ニッケル水素電池、リチウムイオン電池等に代表される充電可能な二次電池及びマンガン電池、アルカリ電池等の充電できない一次電池を適用することができる。
【0028】
次に、図2を参照して、本第1の実施の形態に係るデジタルカメラ10の電気系の構成を説明する。
【0029】
同図に示すように、デジタルカメラ10は、前述のレンズ12と、レンズ12の光軸後方に配設されたCCD(Charge Coupled Device)14と、相関二重サンプリング回路(以下、「CDS」という。)16と、入力されたアナログ画像信号をデジタル画像データに変換するアナログ/デジタル変換器(以下、「ADC」という。)18と、デジタルカメラ10全体の動作を司るマイクロ・コンピュータ(以下、「マイコン」という。)20と、所定容量のラインバッファを内蔵すると共に入力されたデジタル画像データに対して所定のデジタル信号処理を施す一方、LCD46及びEVF50に対する表示動作を司るDSP(Digital Signal Processor)で構成された信号処理回路22と、主として撮影により得られたデジタル画像データを記憶するSDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)により構成されたメモリ26と、CCD14を駆動させるための駆動信号を生成するCCD駆動部28と、CDS16、信号処理回路22、CCD駆動部28等の各部に対し必要とされるタイミング信号を供給するタイミング信号発生部30と、を含んで構成されている。
【0030】
ここで、CDS16による相関二重サンプリング処理は、固体撮像素子の出力信号に含まれるノイズ(特に熱雑音)等を軽減することを目的として、固体撮像素子の1画素毎の出力信号に含まれるフィードスルー成分レベルと画素信号成分レベルとの差をとることにより正確な画素データを得る処理である。
【0031】
CCD14の出力端子はCDS16の入力端子に、CDS16の出力端子はADC18の入力端子に、ADC18の出力端子は信号処理回路22の入力端子に、各々接続されている。また、信号処理回路22はマイコン20及びデータバスBUSの各々と接続されており、メモリ26もデータバスBUSと接続されている。更に、マイコン20はタイミング信号発生部30の入力端子に、タイミング信号発生部30の出力端子はCDS16、信号処理回路22、CCD駆動部28等の入力端子に、CCD駆動部28の出力端子はCCD14の入力端子に、各々接続されている。
【0032】
そして、信号処理回路22によるデジタル信号処理の一部はマイコン20による制御に応じて実行され、タイミング信号発生部30による各種タイミング信号の発生も、マイコン20による制御に応じて実行される。
【0033】
また、デジタルカメラ10には、データバスBUSに接続された外部インタフェース(以下、「外部I/F」という。)24が内蔵されており、外部I/F24は、デジタルカメラ10にスマート・メディア、ICカード、CD−R、CD−RW等の可搬型の記録メディア52が装着された状態において、当該記録メディア52に対するアクセスを司ると共に、その他のデジタル情報の外部との間の入出力を司る。
【0034】
また、前述のレリーズボタン32と、メニューボタン34A、セレクトボタン34B、34C、及び決定ボタン34D(同図では、「操作部34」と総称。)はマイコン20に接続されており、マイコン20は、これらのボタン類に対する操作状態を常時把握することができる。
【0035】
一方、デジタルカメラ10には、入力端子が信号処理回路22に、出力端子がビデオ出力端子38に、各々接続されると共に、撮影によって得られたデジタル画像データにより示される画像を示す映像信号を生成するビデオインタフェース(以下、「ビデオI/F」という。)36が内蔵されている。従って、本実施の形態に係るデジタルカメラ10では、撮影によって得られた画像を示す映像信号をビデオ出力端子38を介して外部に出力することができる。
【0036】
また、信号処理回路22は、LCD駆動回路44を介して前述のLCD46と接続されると共に、EVF駆動回路48を介して前述のEVF50と接続されており、マイコン20は、信号処理回路22を介したLCD駆動回路44及びEVF駆動回路48への制御により、LCD46及びEVF50の何れか一方に対して選択的に各種情報を表示することができる。
【0037】
さらに、電源供給部54及び振動センサ40はマイコン20に接続されており、マイコン20はデジタルカメラ10の振動の状態によりデジタルカメラ10の状態を把握し、電源供給部54を制御するようになっており、必要な部品に必要なだけ駆動用の電源を供給する。
【0038】
ここで、デジタルカメラ10では、消費電力に関する動作モードとして、消費電力を極力抑える省電力モードが設定可能となっており、省電力モードでは、所定時間操作されない場合、電源供給に関するモードを所定の部品への電源の供給を停止するスリープモードに移行する。本実施の形態では、スリープモードに移行した後、所定条件により自動的にスリープモードを解除して電源供給を再開する(通常モードに移行する)自己復帰方法と、ユーザの所定の操作によりスリープモードを解除して電源供給を再開する(通常モードに移行する)通常復帰方式と、の2つの方式が用意されており、ユーザは所望の方式をLCD46に表示された後述する復帰方式選択画面(図4参照)上で選択することにより当該方式をデジタルカメラ10に実行させることができる。
【0039】
マイコン20が本発明のスリープモード移行手段及び通常モード移行手段に、振動センサ40が本発明のエネルギー感知手段に、各々相当する。
【0040】
次に、本第1の実施の形態に係るデジタルカメラ10の作用を説明する。まず、デジタルカメラ10の撮影時における全体的な処理の流れについて簡単に説明する。
【0041】
CCD14から出力された被写体像を示す信号は順次CDS16に入力されて相関二重サンプリング処理が施された後にADC18に入力され、ADC18は、CDS16から入力されたR(赤)、G(緑)、B(青)の信号を各々12ビットのR、G、B信号(デジタル画像データ)に変換して信号処理回路22に出力する。
【0042】
信号処理回路22は内蔵しているラインバッファにADC18から順次入力されるデジタル画像データを蓄積して一旦メモリ26に格納する。
【0043】
メモリ26に格納されたデジタル画像データは、マイコン20による制御下で信号処理回路22によって読み出され、これらに光源種に応じたデジタルゲインをかけることでホワイトバランス調整を行なうと共に、ガンマ処理及びシャープネス処理を行なって8ビットのデジタル画像データを生成し、更にYC信号処理を施して輝度信号Yとクロマ信号Cr、Cb(以下、「YC信号」という。)を生成し、YC信号を再びメモリ26に格納する。
【0044】
なお、LCD46は、CCD14による連続的な撮像によって得られた動画像(スルー画像)を表示してファインダとして使用することができるものとして構成されているが、このようにLCD46をファインダとして使用する場合には、生成したYC信号を、信号処理回路22及びLCD駆動回路44を介して順次LCD46に出力する。これによってLCD46にスルー画像が表示されることになる。
【0045】
ここで、ユーザにより静止画像の撮影が設定されているときには、レリーズボタン32がユーザによって全押し状態とされたときに、この時点でメモリ26に格納されているYC信号を、不図示の圧縮・伸張部によって所定の圧縮形式(本実施の形態では、JPEG形式)で圧縮した後に外部I/F24を介して記録メディア52に記録する。
【0046】
また、ユーザにより動画像の撮影が設定されているときには、レリーズボタン32が全押し状態とされた時点から次にレリーズボタン32が全押し状態とされる時点までの期間、すなわち動画像の撮影を行っている期間において、所定期間(本実施の形態では、1/30秒(0.033・・・秒))毎に、メモリ26に格納されているYC信号を、不図示の圧縮・伸張部によって所定の圧縮形式(本実施の形態では、Motion JPEG形式)で圧縮した後に外部I/F24を介して記録メディア52に記録する。従って、本実施の形態に係るデジタルカメラ10で動画像の撮影を行うときには、30フレーム/秒の動画像を記録メディア52に記録することができる。
【0047】
次に、図3を参照して本第1の実施の形態に係る省電力処理について説明する。なお、図3は、図示しないメニュー画面で省電力モードが選択されるとマイコン20が実行する省電力処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
【0048】
同図のステップ100では、予め定められた上述の復帰方式を選択するための選択画面がLCD46に表示されるようにLCD駆動回路44を制御し、次のステップ102で所定情報の入力待ちを行う。
【0049】
図4には、上記ステップ100の処理によってLCD46に表示される復帰方式選択画面が示されている。同図に示すように、本実施の形態における復帰方式選択画面では、希望する方式の選択を促す旨のメッセージが表示されると共に、選択可能な方式として、「自己復帰方式」と「通常復帰方式」の2種類の方式の名称が表示される。
【0050】
図4に示すような復帰方式選択画面がLCD46に表示されると、ユーザは、セレクトボタン34B、34Cの操作によって所望の処理を指定した後、決定ボタン34Dを操作する。これに応じて、マイコン20には決定ボタン34Dが操作された旨を示す情報が入力され、上記ステップ102が肯定判定となってステップ104に移行する。なお、図4では、ユーザによって自己復帰方式が選択されている状態が示されている。
【0051】
ステップ104では、ユーザによって選択された復帰方式が通常復帰方式であったか否かを判定し、否定判定の場合は、ステップ106に移行して自己復帰方式による省電力処理(自己復帰省電力処理)を実行した後本省電力処理を終了する。一方、ステップ104で肯定判定の場合はステップ108に移行して通常復帰方式による省電力処理(通常復帰省電力処理)を実行した後、本省電力処理を終了する。
【0052】
次に、図5を参照して、上記自己復帰省電力処理について説明する。なお、図5は、省電力処理において、復帰方式として自己復帰方式が選択された場合にマイコン20が実行する自己復帰省電力処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
【0053】
同図のステップ110では、時間を計時するタイマをリセットした後、ステップ112に移行して計時時間が所定時間を超えたか否かを判定する。なお、所定時間はデジタルカメラ10をユーザが使用している場合に、デジタルカメラ10が静止し続ける可能性のある時間よりも充分に長く設定されている。
【0054】
ステップ112で否定判定の場合はステップ114に移行して振動センサ40から出力された振動レベルが所定の振動レベルを超えているか否かを判定する。なお、上記所定の振動レベルとして、デジタルカメラを使用する際に生じる振動のレベルを測定することを複数人に対して行い、その平均の振動のレベルを適用している。すなわち、デジタルカメラ10が所定の振動レベルを超える振動レベルで振動しているときはデジタルカメラ10が操作されていると判断することができ、デジタルカメラ10が振動していないときや、所定の振動レベル以下の振動レベルで振動しているときはデジタルカメラ10が操作されていないと判断することができる。
【0055】
ステップ114で否定判定の場合は、ステップ112に戻り、計時時間が所定時間を超えたか否かを判定する。当該判定が肯定判定である場合は、デジタルカメラ10が使用されていないと判断し、ステップ116を実行する。ステップ116では、予め定めた部品への駆動用の電源の供給を停止するスリープモードに移行する。
【0056】
ここで、本実施の形態では、スリープモードにおいて、マイコン20にだけ電源供給部54から駆動用の電源を供給すると共に、マイコン20のクロック周波数を通常よりも遅く(通常の1/2)するようにしている。これにより、デジタルカメラ10の消費電力を低減させ、省電力化を図っている。
【0057】
一方、ステップ114で肯定判定の場合は、デジタルカメラ10はユーザによって使用されていると判断してステップ118に移行する。
【0058】
ステップ118では、スリープモードに移行中であればスリープモードを解除(通常モードに移行)して各部への駆動用の電源の供給を開始し、スリープモードに移行していなければ各部への駆動用の電源の供給(通常モード)を継続して本自己復帰省電力処理を終了する。
【0059】
一方、上記省電力処理において、復帰方式として通常復帰方式が選択された場合に実行される通常復帰省電力処理では、デジタルカメラ10がユーザによって操作がされない状態が所定時間継続するとスリープモードに移行し、スリープモードに移行中にユーザによってデジタルカメラ10が操作されるとスリープモードを解除(通常モードに移行)するようにしており、図5におけるステップ114の処理に代えて、操作部34からの操作信号が入力されたか否かを判定する。なお、通常復帰省電力処理については従来と同様であるので、処理の流れの図示を省略する。
【0060】
以上詳細に説明したように、本第1の実施の形態に係るデジタルカメラ10は、所定時間非操作状態が継続された場合に、予め定めた所定の電気部品への電力供給を停止し、デジタルカメラ10本体に付属する操作部34の操作を実行するために必須の外的なエネルギーが所定値に達した場合に前記スリープモードから全ての電気部品に電力を供給する通常モードに移行するようにしているので、スリープモード状態において、特別な操作をしなくても通常モードに復帰させることができ、迅速に撮影が再開できる。
【0061】
また、振動センサ40によってデジタルカメラ10の振動を感知するようにしているので、デジタルカメラ10本体に付属する操作部34の操作が実行されることを感知することができる。
【0062】
なお、本第1の実施の形態では、デジタルカメラ本体に付属する操作部の操作を実行するために必須の外的エネルギーとして、ユーザがデジタルカメラを構えたり、持ち上げたりする動作によってデジタルカメラ10に与えられるエネルギーを感知するものとし、これらの動作によるデジタルカメラ10の振動を検出する実施の形態について説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、ユーザがデジタルカメラを把持する行為の他、レリーズボタンに指をかけたりという動作によってデジタルカメラ10に与えられるエネルギーを感知することも考えられる。また、これらの動作によるエネルギーとしては、ユーザがデジタルカメラ10を把持することでデジタルカメラ10本体に生じる温度変化や、デジタルカメラ10への接触が挙げられる。
【0063】
(第2の実施の形態)
上記第1の実施の形態では、デジタルカメラ10の操作状態及び非操作状態を検出するために、デジタルカメラ10の内部に振動センサ40を設けた形態について説明したが、本第2の実施の形態では、デジタルカメラ10の操作状態及び非操作状態を検出するために、デジタルカメラ10の内部に振動センサ40及び静電容量センサ42を設けた形態について説明する。なお、本第2の実施の形態に係るデジタルカメラの構成において、上記第1の実施の形態に係るデジタルカメラ10の構成と同一の構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
【0064】
図6(A)に示されるように、本第2の実施の形態に係るデジタルカメラ10の内部には、振動センサ40と共に、感知部43(図6(B)も参照)への物体の接触を感知する静電容量センサ42が内蔵されている。なお、静電容量センサ42は、感知部43が押圧されると、当該押圧量に応じた電気信号を出力するようになっている。
【0065】
図7に示すように、静電容量センサ42は振動センサ40と同様にマイコン20に接続され、マイコン20は振動センサ40及び静電容量センサ42の出力信号に基づいて、デジタルカメラ10が振動しかつデジタルカメラ10にユーザが接触している場合にデジタルカメラ10が操作されていると判断するようになっている。
【0066】
マイコン20が本発明のスリープモード移行手段及び通常モード移行手段に、振動センサ40及び静電容量センサ42が本発明のエネルギー感知手段に、各々相当する。
【0067】
次に、図8を参照して、本第2の実施の形態に係るデジタルカメラ10で実行される自己復帰省電力処理について説明する。なお、図8は、マイコン20が実行する省電力処理において、復帰方式選択画面で自己復帰方式が選択された場合にマイコン20で実行される自己復帰省電力処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートであり、図5と同一の処理を行うステップには図5と同一のステップ番号を付して、その説明を省略する。
【0068】
図8に示すように、本第2の実施の形態に係る自己復帰省電力処理は、図5におけるステップ114の処理に代えてステップ122及びステップ124の処理を適用している点のみが上記第1の実施の形態に係る自己復帰省電力処理と異なっている。
【0069】
同図のステップ122では、振動センサ40で検出された振動レベルが所定の振動レベルを超えているか否かを判定する。なお、上記所定の振動レベルとして、デジタルカメラを使用する際に生じる振動のレベルを測定することを複数人に対して行い、その平均の振動のレベルを適用している。すなわち、デジタルカメラ10が所定の振動レベルを超える振動レベルで振動しているときはデジタルカメラ10が操作されていると判断することができ、デジタルカメラ10が振動していないときや、所定の振動レベル以下の振動レベルで振動しているときはデジタルカメラ10が操作されていないと判断することができる。
【0070】
ステップ122で肯定判定の場合は、ステップ124に移行して、静電容量センサ42から出力された電気信号に基づく押圧量が所定量を超えているか否かを判定する。なお、本第2の実施の形態では、上記所定量として、デジタルカメラ10を把持した場合の押圧量、複数人に対してデジタルカメラ10を把持した場合の押圧量を計測し、その中で最低の押圧量を適用している。すなわち、デジタルカメラ10の押圧量が所定量を超えている場合はデジタルカメラ10がユーザによって把持されている状態であると判断することができる。
【0071】
ステップ124で否定判定の場合は、デジタルカメラ10の振動は、ユーザの手でデジタルカメラ10を動かすことにより発生したものではなく、操作部34の操作を実行するための振動ではないと判断し、ステップ112に戻る。
【0072】
また、ステップ122で否定判定の場合はデジタルカメラ10が操作されていない状態であると判断してステップ112に戻り、計時時間が所定時間を超えているときはスリープモードで動作(予め定めた部品への駆動用の電源の供給を停止)し、計時時間が所定時間を超えていないときは各部への駆動用の電源の供給(通常モード)を継続する。
【0073】
一方、ステップ124で肯定判定の場合はステップ118に移行して、スリープモードに移行中であればスリープモードが解除されて(通常モードに移行して)各部への駆動用の電源の供給が開始され、スリープモードに移行していなければ各部への駆動用の電源の供給(通常モード)を継続して本自己復帰省電力処理を終了する。
【0074】
以上詳細に説明したように、本第2の実施の形態では、上記第1の実施の形態の構成に加え、さらに静電容量センサ42を備えており、デジタルカメラ10の振動及び接触を感知するようにしているので、デジタルカメラ10本体に付属する操作部34の操作が実行されることを感知することができる。
【0075】
なお、本第2の実施の形態では、静電容量センサ42の感知部43をデジタルカメラ10の上部に設けた構成について説明したが、感知部43を設ける位置及び感知部43の形状はこれに限らず、デジタルカメラ10の操作が実行される場合にユーザが接触すると考えられる位置であればよく、また、感知部34を複数設けることも考えられる。
【0076】
また、本第2の実施の形態では、振動及び接触を感知する構成について説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、振動と温度、温度と接触、を組み合わせて検出することで操作が実行されることを感知するように構成してもよいし、振動、温度及び接触の全てを検出することで操作が実行されることを感知するように構成してもよい。これらの場合にも本第2の実施の形態と同様の効果を奏することができる。
【0077】
さらに、本発明において、振動を検出するエネルギー感知手段としては、フェライトやセラミックス(加速度センサ)等の振動センサを、温度を検出する感知手段としては、サーミスタ、感温抵抗、焦電型赤外線センサ、フォトダイオード、感温フェライト等の温度センサを、接触を検出するエネルギー感知手段としては、導電性ゴム、静電容量センサ等の接触覚センサを適用できる。
【0078】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係るデジタルカメラによれば、所定時間非操作状態が継続された場合に、予め定めた所定の電気部品への電力供給を停止し、デジタルカメラ本体に付属する操作部の操作を実行するために必須の外的なエネルギーが所定値に達した場合に前記スリープモードから全ての電気部品に電力を供給する通常モードに移行するようにしているので、スリープモード状態において、特別な操作をしなくても通常モードに復帰させることができ、迅速に撮影が再開できる、という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係るデジタルカメラの外観を示す斜視図である。
【図2】第1の実施の形態に係るデジタルカメラの電気系の構成を示すブロック図である。
【図3】実施の形態に係る省電力処理の流れを示すフローチャートである。
【図4】省電力処理においてLCD46に表示される復帰方式選択画面の一例を示す図である。
【図5】第1の実施の形態に係る省電力処理で実行される自己復帰省電力処理の流れを示すフローチャートである。
【図6】第2の実施の形態に係るデジタルカメラの(A)は外観を示す斜視図であり、(B)は静電容量センサとその感知部を示す斜視図である。
【図7】第2の実施の形態に係るデジタルカメラの電気系の構成を示すブロック図である。
【図8】第2の実施の形態に係る省電力処理で実行される自己復帰省電力処理の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 デジタルカメラ
20 マイコン(スリープモード移行手段、通常モード移行手段)
40 振動センサ(エネルギー感知手段)
42 静電容量センサ(エネルギー感知手段)
54 電源供給部
Claims (2)
- 撮像部により被写体像を撮像し、撮像によって得られた画像情報を所定の記録媒体へ記録するデジタルカメラであって、
所定時間非操作状態が継続された場合に、予め定めた所定の電気部品への電力供給を停止するスリープモードに移行するスリープモード移行手段と、
前記デジタルカメラ本体に付属する操作部の操作を実行するために必須の外的なエネルギーを感知するエネルギー感知手段と、
エネルギー感知手段で感知したエネルギーが所定値に達した場合に前記スリープモードから全ての電気部品に電力を供給する通常モードに移行する通常モード移行手段と、
を備えたデジタルカメラ。 - 前記エネルギー感知手段は、振動センサであり、前記カメラを所定時間静止させたときに前記スリープモードに移行し、スリープモード中に振動センサで振動を検出したときに通常モードに復帰することを特徴とする請求項1に記載のデジタルカメラ。
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