JP2009032923A - 表面を平坦化した、印刷法利用の電磁波シールド材 - Google Patents

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英司 大石
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祐一 宮崎
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Abstract

【課題】 電磁波シールド材にて、透明基材に導電インキを、版上で固化させるプライマー層を介して転移させる新規な凹版印刷法で形成した導電インキ印刷層で生じた表面の段差が原因で、更なる接着層など積層時の気泡抱込みを防ぐ。
【解決手段】 電磁波シールド材10は、透明基材11上にプライマー層12を介して導電インキ印刷層13形成後、平坦化層16で少なくとも開口部14を被覆し、或いは更に導電インキ印刷層も被覆して、段差Dを段差d(ゼロも含む)に減らし表面を平坦化する。開口部のプライマー層面に凹凸形状15が存在するときは、平坦化層は透明化層を兼用させて凹凸形状を透明化しても良い。プライマー層の厚さは開口部よりも導電インキ印刷層直下が厚いか同じである。
【選択図】図1

Description

本発明は、特にディスプレイ(画像表示装置)の前面に配置するに好適で、メッシュ形状に代表される導電性の所定のパターンが印刷法を利用して形成され、且つ印刷パターン起因の表面の段差を減らし平坦化した、電磁波シールド材に関する。
現在、電磁波シールド材としては、金属箔をエッチング処理してメッシュパターンとするフォトリソ法によるものもあるが、コスト、廃液処理等の面から、例えば次の(1)〜(3)の様な、印刷法を利用したものも各種提案されている。
(1)透明基材に、無電解めっき触媒インキをスクリーン印刷して、メッシュパターンの触媒インキ印刷層を形成した後、無電解めっきして、触媒インキ印刷層上にメッシュパターンの金属めっき層を形成した、めっき触媒インキにスクリーン印刷法を利用する電磁波シールド材(特許文献1)。
(2)透明基材に、導電性粉末を含む導電インキを凹版オフセット印刷して、メッシュパターンの導電インキ印刷層を形成した後、電解めっきして、導電インキ印刷層上にメッシュパターンの金属めっき層を形成した、導電インキに凹版オフセット印刷法を利用する電磁波シールド材(特許文献2)。
(3)紫外線硬化型樹脂に金屬微粒子を分散させた無電解めっき触媒インキを凹版のメッシュ状凹部内に充填し、該凹版上に透明基材が圧着された状態のまま版上に於いて紫外線で硬化させて版を賦形型とする形態で透明基材に凹版印刷して、メッシュパターンの触媒インキ印刷層を形成した後、無電解めっきして、触媒インキ印刷層上にメッシュパターンの金属めっき層を形成した、めっき触媒インキに特殊な凹版印刷法を利用する電磁波シールド材(特許文献3)。
特開平11−170420号公報 特開2001−102792号公報 特開平11−174174号公報
しかしながら、特にディスプレイ用途に好適で、例えば線幅5〜30μm程度で目視判別し難い程の線幅の細い細線パターンでは、上記(1)〜(3)の印刷法を利用した何れの電磁波シールド材も、細線にギザ(細線の輪郭線が非平滑な折線状、ジグザグ状を呈すること)や断線等の印刷不良が発生し易く、満足できるものではなかった。
その理由は、上記(1)のスクリーン印刷法ではインキ粘度が高く、スクリーンを区画する紗の目が転移したりして、極細の細線には性能的な限界がある。
また、上記(2)の凹版オフセット印刷法では、インキの転移が直接的ではなく、凹版からオフセット用のゴムブランケットローラを介して透明基材に間接的に転移させ且つブランケットローラ上からインキが転移する際に印圧で押し広げられ、歪む為に、凹版上のパターンが透明基材上で忠実に再現できない。
しかも、凹版印刷固有の問題として転移率の低さが挙げられる。この理由には2つあり、第1の理由は凹部内の液状インキは粘性、表面張力等の影響により凹部内を充填するインキの全体積のうち被印刷物側に転移する体積は一部に留まる(残りは凹部内に残留)ことである。特に、導電インキ、金屬触媒インキの如く固体粒子を高濃度で含有するインキの場合、凹部内のインキは移動し難くなる為、転移率は通常のインキよりも一層低下する。第2の理由は、凹版では転移させるべきインキを版面の凹部に充填させる為に、凹部以外の版面凸部上の余分なインキはドクターブレードで掻き取るなどして排除するが、その後に凹部内に充填されたインキ部分の上面は版面凸部と完全な面一に排除できず、若干窪んだ形状となることがある。すると、充填されたインキと被印刷物との接触が窪んだ部分で不完全となり、被印刷物へのインキの転移が阻害される。其の結果、単に転移率〔(被印刷物上に転移したインキの体積(或いは厚み)/凹版凹部内のインキの体積(或いは凹部深さ))で評価)の低下に留まらず、細線にギザや断線等の転移の欠落(インキ抜け)を生じる。更には、被印刷物との密着性低下、等の印刷不良が発生し、電磁波シールド性能を低下させる原因となる。
オフセット方式を採用せず、凹版から直接被印刷物上に印刷する様に変更しても、オフセット固有のパターン歪みは解消可能であるが、転移率の低さ、パターン欠落は依然未解決のままで残る。
また、上記(3)の版を賦形型として用いる改良された凹版印刷法では、インキの転移が直接的であり、且つインキは凹版上の凹部内で固化させる。即ち、先ず版凹部形状を忠実に賦形し、しかる後に版から転移させる為に、上記(1)や(2)に比較して、インキ転移率が高く(原理的には100%)、細線パターンの再現性に優れている。しかし、それでも現実には、微細な細線パターンでは、凹版から透明基材へのインキの転移が100%完全に理想的とは言い切れなかった。
それは、凹版面の凹部にインキを充填させる際に、充填インキ上面が窪んだ形状となることは依然として不可避の為である。このことに起因する細線のギザや断線等の転移不足や、被印刷物との密着性低下、等の印刷不良の発生を完全に防ぐことは出来なかった。更に、上記(3)の問題点として、そのような方法を適用する為には、触媒インキ、或いは導電インキのバインダー樹脂を紫外線硬化型樹脂で構成する必要があることである。一方で、触媒インキ、或いは導電インキは金屬、或いは黒鉛から成る紫外線遮光性の粒子を大量に含む為、凹版凹部内に於いてインキを十分硬化させることが困難となり、硬化が不完全になると設計通りインキは完全には転移し無い。又転移したインキも強度、耐久性も不良となってしまう。
そこで、本出願人は、上記(2)、(3)の様な凹版印刷法に対して、インキの転移性を向上させて、転移不足や密着性低下等の印刷不良を改善できる新規な印刷法を、本発明出願時未公開の特願2007−153113号で提案した。
上記新規な印刷法とは、図7(a)で示すとおり、被印刷物(透明基材)31を凹版33に接触させる前に被印刷物に予め施したプライマーを液状状態のプライマー層32Aとして、図7(b)の様に凹版33に接触させた後、紫外線照射、冷却などによって版上で固化させ、その後に、図7(c)の様に被印刷物31を凹版33から離して、版面の凹部内のインキ34を被印刷物31上の固化したプライマー層32上に転移させる印刷法である。このとき、凹部内に充填されたインキ34表面に窪み35が存在しても、プライマー層が液状なので窪みに流れ込み窪みを充填して、インキの窪み部分での被印刷物とインキとの接触不良が解消する。更に、使用材料や印刷条件如何によっては、プライマー層32とインキ34との界面近傍に於いてプライマーとインキとが相互に拡散、溶解、乃至は浸透して層間の密着を向上させたり、インキ34自体の流動性を低下させたりするメカニズムも付加される。その結果、インキの転移性が向上し転移不足や密着性低下が改善する、という凹版印刷法である。
なお、インキを転移させるとき、インキは前記(3)の様に、版上で硬化させ固化させても良いが(インキに対して版を賦形型とする凹版印刷法)、液状のままで転移させても良く(インキに対して版を賦形型としない通常の凹版印刷法)、どらちでもインキ転移性が向上し、前記印刷不良を改善できる。
前記の如く、一般に導電インキや触媒インキは紫外線遮蔽性が強い為、通常は凹版凹部内のインキは完全には固化せず、多少なりとも流動性を残したまま、転移する場合が多い。
ただ、インキに導電インキを用いて所定パターンで印刷形成した導電インキ印刷層と下地のプライマー層表面間に段差が生じ、この印刷パターンの段差が原因となって、導電インキ印刷層形成面側に、更に光学機能層などの追加層を積層する時に接着層(含む粘着層)中に気泡が抱き込まれる、という問題があった。
又、液状のプライマー層は凹版上で必ず固化させる関係上、プライマー層に対しては凹版が賦形型として機能する。このため、導電インキ印刷層の印刷時に、被印刷物上に形成され固化したプライマー層の表面には、凹版の版面凸部面(凹部非形成面)の微小な凹凸形状でもそのまま逆同一形状で忠実に賦形され再現されることになる。該版面凸部面の凹凸形状は、版耐久性の為に版表面をクロムめっきした時のめっき表面の微小なクラック、ドクターブレードの擦傷、版表面を研磨した時の研磨傷等であり、本来不要且つ望まれないものである。また、印刷時に透明基材と凹版との間に抱き込んだ塵も、プライマー層表面に賦形される凹凸形状の原因となる。
ところで、凹版印刷法の一種である、いわゆるグラビア印刷法は、写真などの濃度階調画像の複製の為に網点を利用し、網点を表現する多数のセルという凹部を設けたグラビア印刷版を用いるが、画線部での版面面積の殆どは密集したセル部分であり、セル間に存在するセル以外の版凸部(「土手」と呼ばれている)の面積は相対的に狭い。従って、土手の上面に傷などで凹凸形状があったとしても、印刷物では目立たない。ただ、写真や文字等を印刷しない部分である非画線部では、「地汚れ」という印刷不良が発生することがある。地汚れは、ドクターブレードによるインキ掻き取り不足などが原因となり、版面上ではセルが設けられていない領域が対応し、印刷物面の本来白い部分に不要なインキが付着して汚れる現象である。
一方、本発明が目指すところの、特にディスプレイの前面に配置するに好適な電磁波シールド材に於いては、光透過性を確保する為に、導電インキ印刷層のパターンの線部分に対応する凹版の凹部(この部分は電磁波シールド材に於いては遮光部分となる)は、溝状で版面の面積の極わずかしか占めず、版面の殆どの面積は電磁波シールド材に於いて開口部に対応する凹部以外の版凸部が占め、上記した一般的な画像印刷用のグラビア印刷版とは版面での凹部と凸部の面積関係が全く逆である。しかも、版凸部に対応した部分での開口部の光透過性により透明性を確保する関係上、プライマー層表面の凹凸形状は光拡散、ヘーズ低下などの光学性能に悪影響し、透明性を低下させていることが判明した。
しかも、一般の画像印刷に於ける「地汚れ」は不要なインキが付着して汚れる現象であるのに対して、プライマー層に賦形される上記凹凸形状は、地汚れのように不要インキの付着が原因ではなく、印刷時に賦形される意図しない凹凸という形状的要素であり、新規な前記印刷法に特有の新たに発生した不具合であった。このため、透明性を追求するときは、この不具合の改善も望まれた。
すなちわ、本発明の課題は、被印刷物である透明基材に対して、上記新規な印刷法のように版上で固化させるプライマー層を介してインキを転移させる新規な凹版印刷法によって所定のパターンに形成した導電インキ印刷層が、その部分の表面に段差を生じ、この段段差で気泡が抱き込まれるのを、段差を減らし改善した電磁波シールド材を提供することである。
更に、固化させたプライマー層表面に賦形された凹凸形状(望まないが不可避的に殘留乃至発生する凹凸形状)による透明性の低下も防いで透明性を改善した電磁波シールド材を提供することである。
そこで、本発明では、導電インキ印刷層による表面の段差は平坦化層を設けて減らし平坦化した、次のような電磁波シールド材とした。
(1)透明基材と、該透明基材上に形成されたプライマー層と、該プライマー層上に所定のパターンで形成された導電インキ印刷層とを有し、前記プライマー層のうち前記導電インキ印刷層部分の厚さが前記導電インキ印刷層の非形成部である開口部の厚さよりも大きい電磁波シールド材であって、開口部のプライマー層表面と導電インキ印刷層部分の表面間の段差を減らし平坦化する平坦化層が、少なくとも開口部に形成されている、電磁波シールド材。
この構成では、導電インキ印刷層直下を開口部より厚くする様に形成したプライマー層によって、インキの転移不足に起因する細線のギザや断線、インキ密着性低下などの印刷不良を防げ、インキ転移率も向上する上、導電インキ印刷層による表面の段差が平坦化層で減少して平坦化するので、電磁波シールド材の導電インキ印刷層側の面に、更に追加的に光学フィルタ層などを適宜接着層などを介して積層する場合に、段差による気泡抱き込みを改善できる。
(2)なお、上記(1)にて、開口部に於けるプライマー層表面には凹凸形状が存在し、平坦化層が該凹凸形状を平滑化して透明化する透明化層を兼用し、且つ、プライマー層の屈折率をnp、平坦化層の屈折率をnt、空気の屈折率をnaとしたときに、これらの関係が、|np−nt|<|np−na|であるのが好ましい。
透明化層を兼用する平坦化層が存在しない場合のプライマー層と空気との屈折率差に対して、該平坦化層を存在させる場合のプライマー層と平坦化層の屈折率差が小さいことで、凹凸形状が目立たなくなり、ヘーズ増加による透明性低下などの光学性能低下が確実に抑制されて透明性も向上し改善する平坦化層となる。
(3)上記(2)にて好ましくは、|np−nt|≦0.14である。プライマー層と平坦化層の屈折率差がこの程度に小さければ、光学性能低下がより確実に抑制されて、透明性が向上し改善する。
(4)透明基材と、該透明基材上に形成されたプライマー層と、該プライマー層上に所定のパターンで形成された導電インキ印刷層とを有する電磁波シールド材であって、
前記導電インキ印刷層の非形成部である開口部に於けるプライマー層の表面に、導電インキ印刷層印刷時に賦形された凹凸形状が存在し、該凹凸形状を埋めて平滑化して透明化する透明化層を兼用し且つ開口部のプライマー層表面と導電インキ印刷層部分の表面間の段差を減らし平坦化する平坦化層が、少なくとも開口部に形成されている、電磁波シールド材である。
この構成によれば、版上で固化させるプライマー層を介して印刷形成した導電インキ印刷層によって、インキの転移不足に起因する細線のギザや断線、インキ密着性低下などの印刷不良を防げ、インキ転移率も向上する上、導電インキ印刷層による表面の段差が平坦化層で減少して平坦化するので、電磁波シールド材の導電インキ印刷層側の面に、更に追加的に光学フィルタ層などを適宜接着層などを介して積層する場合に、段差による気泡抱き込みを改善できる。しかも、印刷時に版上で固化させることでプライマー層表面に賦形された凹凸形状は、透明化層を兼用させる平坦化層で埋めて平滑化されるので、凹凸形状が目立たなくなり、ヘーズ増加による透明性低下などの光学性能低下が抑制されて、透明性も向上し改善する。
(5)上記(1)〜(4)のいずれかにて、前記導電インキ印刷層からなるパターンの表面に、更に金属薄膜が形成されている、電磁波シールド材。
この構成によれば、形成された導電インキ印刷層の導電率をより一層向上させることが出来、更に電磁波シールド性が向上する。
(1)本発明による電磁波シールド材では、導電インキ印刷層直下を厚くしたプライマー層によって、細線のギザや断線というインキの転移不足、インキ密着不良などの印刷不良を防げ、インキ転移率も向上し、印刷法で高精細な導電インキ印刷層を実現できる。しかも、導電インキ印刷層による表面の段差を平坦化層で減らして平坦化でき、電磁波シールド材の導電インキ印刷層側の面に、更に追加的に光学フィルタ層などを適宜接着層などを介して積層する場合に、段差による気泡抱き込みを改善できる。
(2)更に、平坦化層を透明化層と兼用させて平坦化層の屈折率を、プライマー層等との屈折率と最適化すれば、また好ましくは平坦化層とプライマー層の屈折率差を0.14以下にすれば、プライマー層の表面の微小な凹凸形状は、平坦化層で平滑化され効果的に目立たなく出来、ヘーズ増加による透明性低下など光学性能低下が抑制されて、透明性も確実に改善する。しかも、インキ転移率向上により、導電インキ印刷層を厚く形成でき、電磁波シールド性能を高めることが容易となる。
(3)また、本発明による電磁波シールド材では、版上で固化させるプライマー層によって、細線のギザや断線というインキの転移不足、インキ密着不良などの印刷不良を防げ、インキ転移率も向上して、印刷法で高精細な導電インキ印刷層を実現できる。しかも、導電インキ印刷層による表面の段差が平坦化層で減少して平坦化するので、電磁波シールド材の導電インキ印刷層側の面に、更に追加的に光学フィルタ層などを適宜接着層などを介して積層する場合に、段差による気泡抱き込みを改善できる。しかも、印刷時にプライマー層を版上で固化させることでプライマー層表面に賦形された凹凸形状が、ヘーズ増加による透明性低下などの光学性能低下を起こすのが抑制される結果、透明性も向上し改善する。また、インキ転移率の向上により、導電インキ印刷層を厚く形成でき、電磁波シールド性能を高めることが容易となる。
(4)また、導電インキ印刷層のパターン表面の更なる金属薄膜によって、導電インキ印刷層の導電率をより一層向上出来、電磁波シールド性が更に向上する。
以下、本発明について図面を参照しつつ詳述する。
[図面の説明]
図1は本発明による電磁波シールド材をその一形態で例示する断面図、
図2は導電インキ印刷層部分と開口部に於けるプライマー層の厚さを説明する断面図、
図3は本発明による電磁波シールド材の別の一形態(開口部のみ平坦化層)を例示する断面図、
図4は本発明による電磁波シールド材の別の一形態(略完全平坦化の平坦化層)を例示する断面図、
図5は接地領域での導通の一例を概念的に示す断面図、
図6は本発明による電磁波シールド材の別の一形態(金属薄膜層追加)を例示する断面図、
図7は本発明の契機となった新規な印刷法を説明する概念図であり、且つ、本発明の電磁波シールド材で利用する新規な凹版印刷法をその一態様で説明する概念図である。
[代表的な構成による概説]
本発明による電磁波シールド材は、その一形態を模式的に拡大断面図で例示する図1の電磁波シールド材10で説明すると、透明基材11上に(固化している)プライマー層12が積層され、該プライマー層12上に、導電性で所定のパターンで印刷形成された導電インキ印刷層13を有する。しかも、導電インキ印刷層13が印刷されていない部分であり光透過性を担う開口部14に於けるプライマー層12の表面と、導電インキ印刷層13部分の表面間に生ずる段差Dを、減らして平坦化する平坦化層16が、開口部14と導電インキ印刷層13部分の両方に形成された構成である。平坦化層16によって、段差Dは段差d(<段差D)に減少し平坦化ている。
導電インキ印刷層13部分(直下)のプライマー層12の厚さTaは、図2の様に、開口部でのプライマー層の厚さTbよりも厚い形態の他、TaとTbが等しい形態でも良い。ただし、本発明としてTaとTbが等しい形態では、開口部のプライマー層表面には凹凸形状15(図3参照)が必ず存在し、平坦化層は常にこの凹凸形状を透明化する透明化層を兼用する透明化平坦化層となっている。図3の電磁波シールド材10は、開口部14のプライマー層12表面に凹凸形状15が存在する場合の形態例の例示も兼ねており、平坦化層16は凹凸形状15を埋めて平滑化し透明化する透明化層も兼用した透明化平坦化層16aにもなっている構成である。
また、平坦化層16は少なくとも開口部のプライマー層12上に形成されておれば段差低減効果が得られるが、更に導電インキ印刷層部分にも形成されておれば、容易に形成でき、又略完全な平坦化も容易である点で好ましい。
[透明基材]
透明基材11は、光透過性、機械的強度、或いは更に電離放射線透過性等の要求物性を考慮して、公知の材料及び厚さを適宜選択すればよく、ガラス、セラミックス等の透明無機物の板、或いは樹脂板など剛直物でも良いが、生産性に優れるロールツーロールでの連続加工適性を考慮すると、フレキシブルな樹脂フィルム(乃至シート)が好ましい。
樹脂フィルムの樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル系樹脂、ポリメチルメタクリレートなどのアクリル系樹脂、シクロオレフィン重合体などのポリオレフィン系樹脂、トリアセチルセルロースなどのセルロース系樹脂、ポリカーボネート系樹脂等である。なかでも、ポリエチレンテレフタレートの2軸延伸フィルムは機械的強度、光透過性、電離放射線透過性、コスト等の点で好ましい透明基材である。
透明基材の厚さは基本的には特に制限はなく用途等に応じ適宜選択し、フレキシブルな樹脂フィルムを利用する場合、例えば12〜500μm、好ましくは25〜200μm程度である。
なお、透明基材の樹脂中には、必要に応じて適宜、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、着色剤、充填剤、可塑剤、帯電防止剤などの公知の添加剤を添加できる。なお、紫外線吸収剤は、導電インキ印刷時のプライマー層の固化を電離放射線の照射による硬化で、それも紫外線を透明基材を透して行う場合は、硬化に支障が生じない程度の添加に抑えるか、或いは紫外線吸収剤の吸収波長域と硬化に使用する紫外線の波長域(光重合開始剤の利用波長域)とを完全には重複しない様に選択して、硬化を阻害しないようにすると良い。
また、透明基材は、その表面に、コロナ放電処理、プライマー層12とは異なる材料・形成法による易接着プライマー処理などの公知の易接着処理を行ったものでも良い。
[プライマー層]
プライマー層12は、その主目的が導電インキ印刷層を印刷形成時に、版から被印刷物へのインキ転移性を向上させ、転移後のインキと被印刷物とのインキ密着性を向上させる為の層である。また、基本的機能として、透明基材及び導電インキ印刷層の双方に密着性が良く、また開口部での光透過性確保の為に透明な層でもある。また、プライマー層は単層でも多層でも良い。
更に、このプライマー層12は、凹版印刷時の凹版に接触している間に液状から固化させ固体とする層として形成される層であり、最終的に電磁波シールド材となったときに固化している層として形成される。この様な層とすることで、印刷する前に既に固化している層として形成された一般的ないわゆる「易接着プライマー層」、アンカー層、下地層などとは異なった現象と好ましい結果(効果)とを与えることは前記の通りである。
〔液状とは〕
プライマー層の液状とは凹版に接触している時に液状状態であれば良く、凹版にプライマー層を接触させる前に液状であっても良く、プライマー層を凹版に接触させた後の接触している最中に液状としても良い。プライマーを透明基材に予め施すのであれば、透明基材にプライマーを施した直後の時点、或いは加熱乾燥するのであればその後の時点、などに於ける、凹版に接触させる前の時点でのプライマー層の液体或いは固体状態を限定するものではない。したがって、例えば、プライマー層は、透明基材にプライマーを施した後の版接触前に、一旦固体状態となっていても良い。この場合、例えば加熱軟化(加熱溶融も含む)させて液状とする。
ただ、透明基材にプライマーを施す最初から液状のプライマー層として形成し、その液状のまま(液状維持していれば施した後に溶剤乾燥があっても良い)、凹版に接触させ接触状態で初めて固化させるのが、液状、固化、液状、固化と状態変移させる必要が無く工程的に効率的である。
また、「液状」とは、水の様に低粘度でも良いが、その様な低粘度であることは必須ではない。例えば、凹版にプライマー層が接触しているときに、プライマーが施された透明基材をニップローラや圧胴等の加圧ローラ等で凹版に対して加圧する圧力によって、凹版凹部内に充填されたインキに窪みが生じている場合にはその窪みに、凹部周辺の液状のプライマー層が流動し少なくとも一部に流れ込む程度の流動性が少なくともあれば良く、より好ましくは窪みを完全に埋め尽くす程度の流動性があれば良い。したがって、液状とは、窪みがある場合は窪みを減らす傾向がある程度の流動性(変形性)があれば良い。また、窪みがない場合でも、窪みを減らせる程度の流動性があれば、液体(プライマー層)と液体(導電インキ)とを接触させる「液・液接触」を図ることによる、転移不足や密着不足などの印刷不良を改善できる効果が得られる。
プライマー層を液状とするには、無溶剤でも常温液状のプライマーを用いる、或いは加熱(例えば50〜200℃程度)により液状となるプライマー層を形成できるプライマーを用いる。前者は未硬化常温液状の電離放射線硬化性樹脂のプライマーを用い、後者は溶剤塗工や溶融塗工する、未硬化常温固体の電離放射線硬化性樹脂や未硬化常温固体の熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂などによるプライマーを用いれば良い。
なお、プライマーに溶剤を添加しても良いが、版上でのプライマー層の固化は、凹版と透明基材で表裏を挟まれた密閉系で進行させる為に、溶剤の作用のみによって液状となっているものは溶剤乾燥による固化が出来ないので、添加溶剤は版接触前に乾燥させたり、接触後に残っても固化に支障を来たさない添加量とするなどの使用法とする。
〔厚さTa>Tb〕
この様に印刷時に固化させる液状のプライマー層を介して印刷する、本発明採用の新規な凹版印刷法では、図7を参照して説明した通り、凹部内に充填されたインキ34の上面に版面凸部と面一(同一水準面)にならない窪み35が生じている場合でも、被印刷物と凹版間に介在させ凹版に接触させるプライマー層32Aは液状とするので窪みに流れ込んで空隙を埋めて、インキの窪み部分での被印刷物31とインキとの空隙による不完全な接触を改善して、より完璧な接触状態を実現し、インキ転移不足、インキ密着不足などによる印刷不良が解消し、またインキ転移率も向上する。
また、本発明採用の新規な凹版印刷法では、凹部内に充填したインキに窪みが存在しなくても、プライマー層は液状で凹部内の液状のインキと液・液接触し、その後少なくともプライマー層を固化させるので、最初から固体のプライマー層に液状のインキを接触させる場合に比べて、プライマー層とインキとの密着性が増して、透明基材とインキとの密着性向上、インキ転移性向上効果が得られ、印刷不良が改善する。
この様に、窪みがある場合は、図2の様に、プライマー層の厚さが開口部の厚さTbよりも導電インキ印刷層直下の厚さTaが厚い(前記窪みの深さに対応)現象が観察され、インキ充填が理想的で窪みがない場合は、プライマー層の厚さは開口部の厚さTbと導電インキ印刷層直下の厚さTaとが等しい現象が観察される。なお、窪みがある場合でも、版面上の全ての凹部に於いて、窪みが生じるとは限らない。
また、導電インキ印刷層部分で厚くなったプライマー層の断面形状は、図2では導電インキ印刷層の線幅方向中央部になる程厚さが厚くなる形状であるが、半円、半楕円などのいわゆる釣鐘型形状、三角形、台形、五角形等のいわゆる山形形状、或いはこれらに類似の形状などでも良い。厚い部分が幅方向の両端のいずれかにずれた形や、厚い部分が複数ある波型のような形でもよい。また、プライマーとインキが共に液状の状態で接触するため、接触面の形状は本質的にばらつき(面の乱れ)を含む。従って、断面の線幅方向で見たときに、プライマーの山状の裾野部分の厚みが開口部厚さTbよりも薄くなる可能性もゼロではない。しかしそのような場合も本発明の効果を妨げるものではない。
また、図2では、プライマー層の厚さTaを、導電インキ印刷層直下のうち中央部が最も厚い場合を例示し、その最大厚さ部分で代表して示したが、厚さTaは導電インキ印刷層直下であればどこでも良いが、最大厚さで代表させても良い。
又、使用材料や印刷条件如何にもよるが、一般に、プライマー層32とインキ34との界面近傍に於いては、プライマーとインキとが相互に拡散、溶解、乃至は浸透している。これによって、前記の版凹部内充填インキ上面の窪みのプライマーによる充填効果に加えて、層間の密着を向上させ、又インキ34自体の流動性を低下させる場合もある。この場合には、これらの作用も加わって、凹部内インキの転移向上効果はより向上する。
プライマー層の厚さは、特に限定はないが、通常、固化後の開口部に於ける厚さTbで1〜100μmである。また、導電インキ印刷層部分の厚さTaが厚い場合は、その分当該部分の厚さは増える。
〔材料〕
プライマー層12に用いる材料は、版に接触している時の版上で液状状態から固体状態に固化させることが出来る材料であれば、基本的には特に制限は無い。この様な、プライマー層12は具体的には樹脂層として形成でき、樹脂層の樹脂としては、熱可塑性樹脂、硬化性樹脂を用いることができ、硬化性樹脂としては、電離放射線硬化性樹脂、熱硬化性樹脂、その他の硬化機構の硬化性樹脂などを使用できる。中でも、硬化性樹脂の一種である電離放射線硬化性樹脂は、透明基材上に最初から液状のプライマー層として形成し、それを液状のまま版に供給して版上で速やかに固化できる為に、生産性に優れる等の点で、好ましい。ただ、電離放射線照射装置などのコストや利用可能な設備等の点で、熱硬化性樹脂などのその他の硬化性樹脂、或いは熱可塑性樹脂を使用しても良い。
ここで、上記樹脂の具体例を挙げれば、例えば、熱可塑性樹脂としては、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、オレフィン系樹脂などである。また、熱硬化性樹脂としては、熱硬化型アクリル系樹脂、熱硬化型ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂などである。
また、電離放射線硬化性樹脂としては、未硬化状態にて液状(常温液状となるものの他、常温固体で加熱や溶剤希釈等により液状となるものも含む)で使用できるものを選択すれば良い。なお、電離放射線硬化性樹脂は、少なくとも電離放射線で硬化可能な、モノマー、オリゴマー、プレポリマーなどを適宜配合し、或いは更に物性調整等の為に、熱可塑性や熱硬化性等の電離放射線非硬化性樹脂、その他添加剤も適宜配合した樹脂組成物で、電離放射線で硬化させることができる樹脂である。
このような、電離放射線硬化性樹脂としては、アクリレート系で代表的されるラジカル重合性化合物、エポキシ系で代表されるカチオン重合性化合物がある。アクリレート系は、単官能や2官能以上の(メタ)アクリレートモノマー、(メタ)アクリレートプレポリマーなどが使用される。なお、(メタ)アクリレートとはアクリレート又はメタクリレートの意味である。アクリレート系のモノマーとしては、メチル(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートなどが使用される。また、アクリレート系のプレポリマーには、ポリエステル系、ウレタン系、エポキシ系、メラミン系、シリコーン系などが使用される。エポキシ系では、ノボラック型エポキシ系、ビスフェノール型エポキシ系等のプレポリマーが挙げられる。
電離放射線としては紫外線、電子線等を適宜選択すれば良い。但し、紫外線の方が設備的に低コストである点では好ましい。なお、紫外線の場合は、光重合開始剤を配合した樹脂とする。また、耐光性向上の為に、樹脂中に紫外線吸収剤が添加された透明基材を用いる場合に、透明基材を透しての紫外線照射で硬化に支障を来たすことがあれば、電子線の方を用いるのが好ましい。また、耐光性向上の為に電離放射線硬化性樹脂中に紫外線吸収剤を添加する場合も同様に電子線を用いて硬化すると良い。
また、プライマー層中には、更に必要に応じて各種添加剤を添加できる。添加剤としては公知のものを適宜選択すれば良い。例えば、可塑剤、界面活性剤、体質顔料、帯電防止剤、熱安定剤、光安定剤(紫外線吸収剤、ラジカル捕捉剤)、赤外線吸収剤、着色剤などの添加剤である。
〔プライマーの適用法〕
なお、プライマーを透明基材に施してプライマー層を形成しておく方法としては、公知の塗工法を適宜採用すれば良い。例えば、熱可塑性樹脂を用いて加熱軟化で液状とするのであれば、溶剤添加したプライマーの塗液を塗工後、溶剤乾燥させて版接触前に一旦固化したプライマー層として形成する。或いは、プライマーを溶融塗工後、冷却固化させて版接触前に一旦固化したプライマー層として形成する。或いは、プライマーを溶融塗工後、冷却固化させずにそのまま加熱軟化状態の液状のプライマー層として形成する(版に供給し接触後固化させる)。
また、電離放射線硬化性樹脂の場合は、未硬化で常温固体であれば上記熱可塑性樹脂と同様とすることができ、未硬化で(常温又は加熱)液状であれば、液状のプライマーをそのまま塗布するか、溶剤希釈したプライマー液を塗布乾燥して、そのままの液状のプライマー層として形成する(版に接触後固化させる)。なお、溶融塗工であっても、塗液には版上での固化に支障を来たさない範囲で溶剤を添加しても良い。
なお、具体的な塗工法としては、グラビアコート、コンマコート、ダイコート、ロールコートなどを挙げることができる。
なお、プライマー層は凹版と接触状態で液状から固体状に固化すればよく、これを実現するためにプライマーは予め透明基材に施すのではなく、導電インキを凹部のみに充填済みで透明基材接触前の凹版に施しても良く、更にこの方法と前記透明基材に施す方法の両方を併用してもよい。プライマーを透明基材に適用する場合は、プライマーと導電インキの両方を凹版に適用する場合に比べて、各々適用量を独立に制御し易く、また、装置の版周りが複雑化しない点で好ましい。一方、プライマーと導電インキの両方を凹版に適用する場合は、プライマー塗工ユニットと導電インキ印刷ユニットとを統合した単一ユニットの装置にできる点で好ましい。
〔固化〕
液状のプライマー層を凹版と接触状態で固化させるには、化学反応、冷却、或いはこれらの併用を利用できる。
例えば、硬化性樹脂を用いた場合は化学反応による固化、硬化性樹脂や熱可塑性樹脂でも加熱で液状化している場合は冷却による固化、或いは、硬化性樹脂を用い加熱で液状化している場合は、冷却と化学反応の併用による固化も採用できる。化学反応による固化は、架橋反応つまり硬化反応が代表的であるが架橋しなくても固化する反応であれば良い。
化学反応させるには、代表的には、電離放射線硬化性樹脂であれば電離放射線照射を、熱硬化性樹脂であれば加熱硬化を利用できる。また、冷却による固化は、凹版自体による冷却、透明基材を凹版に押し付ける加圧ローラを冷却ローラとする冷却、或いはこれらの併用による冷却などを採用すれば良い。また、加熱で液状化させ冷却で固化させる場合、同一の凹版上で加熱と冷却を順次行うよりは、透明基材上で加熱により液状化しているものを、凹版上で冷却する方が、熱利用が効率的であり、高速処理に向いている。
また、化学反応による固化は、離版できる程度に固化させれば完全に化学反応を進行させずに半硬化させ(一部進行させ)、離版後に完全進行させても良く、一方、離版前に完全進行させれば化学反応操作が一工程で済む。特に、熱硬化性樹脂の様に瞬時に化学反応が進行することが稀である場合は、離版後に化学反応を完結させるのが生産性の点で好ましい。また、硬化性樹脂を加熱液状化している場合は、版上で冷却固化、或いは冷却と化学反応の併用で固化させ、離版後に化学反応を完結させても良い。
この様に、固化方法は各種採用できるが、なかでも電離放射線照射は化学反応を瞬時に完結できるので高速な固化が要求される円筒状の凹版上での固化に適し、生産性にも優れ、また対応する電離放射線線硬化性樹脂もプライマーを施す段階から液状で取り扱える等の点で、優れた固化方法である。
〔凹凸形状〕
プライマー層の開口部には凹凸形状15が存在しても良い。該凹凸形状15は、版耐久性の為に版表面をクロムめっきした時のめっき表面の微小なクラック、表面粗さ、ドクターブレードの擦傷、版表面を研磨した時の研磨傷などの凹版凸部表面の凹凸形状、或いは、塵の抱き込み等が原因となって、導電インキ印刷層の印刷形成時に賦形された凹凸形状である。何れも本来望ま無いが不可避的に発生する凹凸であり、導電インキに所定のパターンを付与する為の版凹部とは別のものである。凹凸形状とは言っても、プライマー層表面から窪んだ凹形状、膨らんだ凸形状、文字通り凹と凸が組み合わさった凹凸形状など、いずれも透明化平坦化層或いは透明化層による平滑化の対象形状である。
なお、凹凸形状としては、凹凸形状は擦り傷やクラックの様な筋状の凹凸形状や、プライマー層の開口部の面全面に亘って略均一に存在する凹凸形状(例えば艶消し状凹凸)でも透明化平坦化層や透明化層で平滑化できるから透明化平坦化層や透明化層の対象である。
[導電インキ印刷層]
導電インキ印刷層13は、導電インキを所定のパターンに印刷して形成した層であり、本発明ではその印刷に前記新規な凹版印刷法を利用する。所定のパターンとは、例えばメッシュ形状、ストライプ形状などの電磁波シールド性能と光透過性とを両立させた公知のパターンである。なかでもメッシュ形状、それも正方格子形状が代表的であり、この他、格子形状で言えば例えば長方形格子、菱形格子、六角格子、三角格子などがある。パターンの線幅は例えば5〜50μm、本発明の効果がより際立つ点ではより細い5〜30μmであり、線間ピッチ(線と線の繰り返し周期)は例えば100〜500μmである。
なお、ディスプレイ用途では、画像表示に影響しない四辺周辺部は接地用導通の為に開口部を設けないベタパターンか、在っても占有面積比率が小さい接地領域を設けることがある。
導電インキは導電性粉末を樹脂バインダー中に分散させたインキで、樹脂バインダーは、樹脂と必要に応じて溶剤、その他添加剤からなる。なお、導電インキとしては公知のものを適宜採用すれば良い。
〔導電性粉末〕
導電性粉末としては、金、銀、銅、白金、錫、ニッケル、アルミニウム等の低抵抗率の金属の粉末、或いは、前記以外の高抵抗率の金属粉、樹脂粉、非金属無機粉等の表面を金や銀等の前記低抵抗率の金属でめっきした粉末、或いは、グラファイトやカーボンブラックの粉末等の、最終的に導電インキ印刷層に導電性が得られる粉末が使用され、これら粉末には公知のものを適宜採用することができる。
なお、導電性粉末の形状は球状、回転楕円体状、鱗片状、円盤状、多面体状、截頭多面体状、繊維(針)状等である。また、これら材料や形状が異なる粉末を複数種併用しても良い。導電性粉末の大きさは、例えば、鱗片状銀粉末の場合は平均粒子径0.1〜10μmのものを使用でき、カーボンブラック粉末の場合は平均粒子径0.01〜1μmのものを使用できる。なお、平均粒子径は、粒度分布径又は透過型電子顕微鏡(TEM)観察から得られる、測定値である。
また、導電性粉末の導電インキ中の割合は適宜選択され、例えば、導電インキ固形分100質量部に対し40〜99質量部である。
〔樹脂バインダー〕
樹脂バインダーに用いる樹脂としては、熱可塑性樹脂や硬化性樹脂を使用でき、該硬化性樹脂としては電離放射線硬化性樹脂、熱硬化性樹脂、その他の硬化性樹脂などを使用できる。これら樹脂は、導電インキとして公知の樹脂を適宜使用することができる。なお、熱硬化性樹脂としては、例えば、ポリエステル−メラミン系樹脂、エポキシ−メラミン系樹脂、その他のメラミン系樹脂、フェノール系樹脂、ポリイミド系樹脂、熱硬化型アクリル系樹脂、熱硬化型ウレタン系樹脂等が使用でき、電離放射線硬化性樹脂としては、前述プライマー層や後述平坦化層で記載した樹脂などを使用でき、熱可塑性樹脂としては、ポリエステル系樹脂、ポリビニルブチラール系樹脂、アクリル系樹脂、熱可塑性ポリウレタン系樹脂等を使用できる。
〔添加剤〕
前記添加剤は、例えば、充填剤、増粘剤、界面活性剤、酸化防止剤、着色剤等である。着色剤は、例えばインキを黒色に着色する顔料や染料などである。黒色の着色剤は、導電性粉末自体が黒色でない場合に、インキを黒色に着色してディスプレイ適用時のコントラストを向上させたり、導電インキ印刷層に追加的に金属薄膜層を設ける場合に、その金属光沢を透明基材側に於いて隠したりする目的で使用する。なお、黒色顔料としては、カーボンブラック、Fe34、CuO−Cr23、CuO−Fe34−Mn23、CoO−Fe23−Cr23等であり、平均粒子径は例えば0.1μm以下が着色力の点で好ましい。カーボンブラックとしてはチャンネルブラック等の色材用カーボンブラックの他、アセチレンブラックなどの導電性カーボンブラックを使用でき、平均粒子径は20nm以下が好ましい。また、黒色染料にはアニリンブラック等を使用できる。
[凹版]
なお、導電インキ印刷層を印刷する凹版としては、その形状が平板でも円筒状(シリンダー)でもよいが、円筒状の凹版は、透明基材に連続帯状(ウェブ状)のものを用いて、ロールツーロール(連続帯状シートを巻取(ロール)で供給し、シートを帯状に巻き出して所望の加工をし、しかる後再び巻き取って巻取で保管する加工法)で、連続的(間欠送りも含む)に加工できるので生産性の点で好ましい。
なお、凹版が円筒状の場合はロール凹版とも呼ばれる。また、凹版が円筒状の場合は、版面凹部を円周方向に連続した継ぎ目無しのエンドレス版としても良いし、継ぎ目有りとしても良い。版面に所定のパターン形状に対応した凹部を形成するには、フォトリソグラフィ法、切削法による機械加工など公知の方法で形成できる。
凹版の材質は一般的な銅、鉄等の金属製、或いは不透明セラミックスなどの電離放射線不透過性材料で良いが、石英製などの電離放射線透過性素材を用いれば、中空とした凹版内部からつまり凹版側から電離放射線を照射してプライマー層や導電インキを硬化させることもできる。
凹版の凹部内へインキを充填し版面凸部の余分なインキを除去するには、グラビア印刷版などと同様に従来公知の手段、例えばドクターブレードで掻き取るなどすればよい。また、版面へのインキの供給は、アプリケータローラ等の従来公知のインキ供給手段によって行えば良い。
〔導電インキの凹版印刷〕
導電インキを凹版印刷して所定のパターンの導電インキ印刷層を形成するには、例えば、上記凹版の凹部のみにドクターブレードなど利用して導電インキ充填し、これに液状とするプライマー層を片面に形成済みの透明基材を、該プライマー層が凹版に接する向きで加圧ローラで圧着するなどして該プライマー層を接触させて、接触している状態でプライマー層を液状から固体状に固化させた後、透明基材を凹版から離して離版させることで、透明基材上の固化したプライマー層上にインキを転移させることで、印刷すれば良い。
印刷後、つまり離版後、まだ液状である導電インキ印刷層に対しては、乾燥操作、加熱操作、冷却操作、化学反応操作などを適宜行い、導電性の導電インキ印刷層を完成させる。例えば、乾燥操作は、インキ中の溶剤など不要な揮発成分を除去するため、加熱操作は該乾燥や、インキの熱硬化などの必要な化学反応を促進させるため、冷却操作はインキやプライマー層の固化促進のため、化学反応操作は加熱によらない電離放射線照射などのその他の手段によるインキやプライマー層の化学反応を進行させるために行う。
また、導電インキは、版上で半硬化固化させ離版後に完全硬化させても良い。
また、導電インキの固化は凹版接触中に行っても良い。版接触中に導電インキを固化させるときは、凹版は導電インキに対しても賦形型として機能し、プライマー層も含めて凹版は完全な賦形型として用いることになる。この際、導電インキの固化方法はプライマー層で採用する固化方法と同じ方法でも良く、異なる方法でも良い。但し、例えば電離放射線照射など同じ方法を採用すれば、装置・工程的に簡素化でき、また類似の化学反応を採用すれば密着性の点でも有利である。
本発明では、この様にして印刷することで、凹版凹部内に充填された導電インキの上部に窪みが生じても、液状で流動性のプライマー層を介して印刷するので、印刷中にプライマー層を窪みに流し込み隙間なく密着させた状態にでき、その後、プライマー層を固化させてから透明基材を凹版から離すので、透明基材上に固化したプライマー層を介して所定パターンの導電インキ印刷層を、細線でも、転移不足による断線や形状不良、インキ密着性不足などの印刷不良の発生なく形成できる。
なお、導電インキ印刷層とプライマー層との界面は、単に物理的又は化学的に接着している形態以外に、界面近傍において、両層の材料が相互に、溶解、浸透、或いは拡散し合っている形態でも良い。材料、固化・硬化条件、印刷条件などの調整で後者になり、また、後者の方が密着性等の点で好ましい。
[平坦化層]
平坦化層16は、例示の図1のように、該平坦化層形成直前に於ける表面の、導電インキ印刷層13部分と開口部14で生じる段差Dを低減することで平坦化する層である。段差の低減は完全解消が理想的だが、完全解消しなくても軽減すれば平坦化層16となる。また、平坦化層自体もプライマー層同様に開口部の光透過性確保の点で透明な層である。
図1は、平坦化層形成直前の表面の段差Dを構成する開口部の表面はプライマー層表面、導電インキ印刷層部分の表面は該印刷層自体の表面の場合の一例である。また、導電インキ印刷層「部分」の表面とは、後述する金属薄膜層が更に形成され(図6参照)、その後、平坦化層を形成する形態では、当然に該金属薄膜層表面となる。つまり、段差には金属薄膜層の厚さも加わる。
また、段差Dの低減は、平坦化層形成直後の段差dが段差Dがより小さくなっておれば良く、段差d<段差Dとなれば良い。段差d=0が理想である。
平坦化層16は少なくとも開口部14に形成すれば良く、図3は開口部14に形成し導電インキ印刷層13部分は形成しない形態例、図1は開口部14と形成し導電インキ印刷層13部分の両方に形成した形態例である。両方に形成すれば、開口部のみ選択的に区別して形成するよりも、平坦化層の形成が容易となる。また、両方に形成する場合、平坦化層の厚さが、導電インキ印刷層部分よりも開口部で厚いときに、段差Dが軽減され平坦化層となる(図4は平坦化層表面で段差が完全乃至は略完全に消失した例)。
また、平坦化層は必然的に導電インキ印刷層形成後に設けられ、且つ導電インキ印刷層部分の面には本質的には必須ではないが、塗工形成が容易である点で、導電インキ印刷層部分の面も含めて区別せず形成するのが好ましい(図1、図4〜図6の電磁波シールド材10参照)。
一方、平坦化層16を、図3に例示の電磁波シールド材10の様に、開口部14のみに選択的に形成するする場合は、段差は開口部に形成した平坦化層の厚さ分だけ軽減される。
このように、平坦化層で導電インキ印刷層部分での段差を減らして平坦化することで、光学機能層などの追加層を積層時の気泡抱き込みを抑制できる。
なお、段差で気泡抱き込みが生じても、平坦化層を粘着層とする場合は、オートクレーブ中での加圧・加熱で気泡を消滅できる。ただし、平坦化により段差を5μm以下とすれば、気泡抱き込み自体を抑制でき、このオートクレーブ処理工程自体を省略でき、更に1μm以下とすれば、より確実に気泡を抑制できる。従って、平坦化透明化層により、オートクレーブ処理工程の1工程を省略できる利点も得られる。
導電インキ印刷層上にも平坦化層を形成する場合、該平坦化層は、他の層と接着させるための、粘着層、接着層などとしても良い。粘着層の場合は、アクリル樹脂系など公知の粘着剤を用いれば良い。
導電インキ印刷層上も含めて、平坦化層を形成し平坦化層の表面で段差を完全或いは略完全に解消させるには、導電インキ印刷層形成面に、平坦化層形成用の塗液、それもなるべく無溶剤の塗液を施した上にセパレータフィルムをラミネートして、そのセパレータフィルムの上からラミネートローラなどで加圧して表面を平らに均すと、より完全な平坦化を実現できる。或いは、セパレータフィルム上に粘着層など熱可塑状態となるプレ平坦化層を形成した積層フィルムを、導電インキ印刷層形成面にラミネートしてローラ加圧しても良い。これらセパレータフィルムは平坦化の後、剥離する。
或いは、着色フィルタやハードコート層などの機能層となるフィルムを、セパレータフィルムの代わりに用いて、平坦化の後に剥離しなくても良い。
この様なローラ加圧処理で、平坦化層形成直後に残った段差は更に小さくでき、1μm以下にすることができる。
また、プライマー層を被覆する平坦化層は、付随的機能として、プライマー層を傷付きや汚れから保護する保護層としての機能も有し、導電インキ印刷層上も被覆する平坦化層は、更に導電インキ印刷層も傷付きや汚れから保護する保護層としての機能も有する。これら保護層が最終的表面の場合は表面保護層である。
平坦化層としては平坦化でき透明であれば、材料・形成法などは特に制限は無い。代表的なのは塗工形成した樹脂層であるが、層形成は塗工法の他に印刷法でも良く、転写法、ラミネート法など、これらは公知の膜形成法を適宜採用すれば良い。
〔材料〕
平坦化層に用いる樹脂としては、隣接する層との密着性、塗工適性、透明性、更に透明化層との兼用させるのであれば屈折率など要求物性を勘案して適宜選択すれば良い。例えば、その樹脂としては、熱可塑性樹脂、硬化性樹脂を用いることができ、硬化性樹脂としては、電離放射線硬化性樹脂、熱硬化性樹脂、その他の硬化性樹脂などを使用できる。例えば、熱可塑性樹脂としては、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、オレフィン系樹脂、ビニル系樹脂、セルロース系樹脂、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、塩化ビニル系樹脂などである。また、熱硬化性樹脂としては、熱硬化型アクリル系樹脂、熱硬化型ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリエステル系樹脂、シリコーン系樹脂などである。また、アクリル系、シリコーン系などのゴム系樹脂も熱可塑性、熱硬化性、電離放射線硬化性の各種樹脂形態で使用できる。
なお、電離放射線硬化性樹脂としては、未硬化時常温で、液状と固体のいずれでも良い。電離放射線硬化性樹脂は、電離放射線で硬化可能な、モノマー、オリゴマー、プレポリマーなどを適宜配合し、或いは更に物性調整等の為に、熱可塑性や熱硬化性等の電離放射線非硬化性樹脂、その他添加剤も適宜配合した樹脂組成物で、電離放射線で硬化させることができる樹脂である。
このような、電離放射線硬化性樹脂としては、プライマー層の樹脂の例示として前記したものと同様のものの中から適宜選択すれば良い。重複しての記載は省略する。
電離放射線としては紫外線、電子線等を適宜選択すれば良い。耐光性向上の為に電離放射線硬化性樹脂中に紫外線吸収剤を添加する場合は電子線を用いると良い。
また、平坦化層中には、更に必要に応じて各種添加剤を添加できる。添加剤としては公知のものを適宜選択すれば良い。添加剤としては、例えば、可塑剤、界面活性剤、体質顔料、熱安定剤、光安定剤(紫外線吸収剤、ラジカル捕捉剤)、赤外線吸収剤、着色剤などである。着色剤は、例えば、近赤外線吸収色素、ネオン光吸収色素、画像色補正用色素などである。着色剤の添加は透明化層を兼用させる場合でも良い。
〔透明化層との兼用〕
平坦化層16は、図3及び図4に例示の電磁波シールド材10の様に、開口部14のプライマー層12の表面に凹凸形状15が存在する場合は、この凹凸形状を光学的に目立たなくして凹凸形状による透明性低下を改善する透明化層を兼用させても良い。つまり、平坦化層16を透明化平坦化層16としても良い。
透明化層とは、開口部に於けるプライマー層表面の凹凸形状15を被覆し、被覆した部分の透明化層の表面に於いては該凹凸形状を鈍らせて平滑にし、望ましくは完全に平滑にして、該凹凸形状による光拡散、光散乱でヘーズが増加し低下した透明性を少しでも回復させて、凹凸形状がなかった場合の元来の透明性に近付ける透明化を果たす透明な層である。
平坦化層が透明化層を兼用する透明化平坦化層であれば、平坦化層を形成する前にプライマー層上に更に専用の透明化層を設けなくても、透明化平坦化層を一層設けることで、導電インキ印刷層による段差を減らして平坦化でき、光学機能層などの追加層を積層時の気泡抱き込みを抑制できる。
なお、透明化層としての機能が不要な単なる平坦化層の場合は、つまり、開口部プライマー層表面に透明性低下の原因となる凹凸形状は存在しない場合や、存在しても間に専用の透明化層を設ける場合では、平坦化層の屈折率とプライマー層の屈折率との関係には、特に配慮する必要はない。しかし、凹凸形状が存在し透明化層の機能も兼用させる平坦化層とする場合は、平坦化層の屈折率とプライマー層の屈折率との関係に配慮するのが好ましい。
〔屈折率の最適化〕
平坦化層を透明化層と兼用させる場合、つまり透明化平坦化層とする場合、平坦化層はその屈折率ntを最適化することが好ましい。すなわち、プライマー層の屈折率np、平坦化層の屈折率nt、空気の屈折率na(1.00)の関係を、|np−nt|<|np−na|とする。つまり、プライマー層と空気との屈折率差(|np−na|)よりも、平坦化層とプライマー層との屈折率差(|np−nt|)を小さくする。これにより、透明化を兼用させる平坦化層を設けた光学的透明化効果が得られ、プライマー層表面の凹凸形状による透明性低下を抑制(乃至は回復)して透明性を向上し改善できる。
更に、実用上目立って好ましい程度の効果をうる為には、平坦化層とプライマー層との屈折率差は0.30以下、より好ましくは0.14以下とするのが良い。更に好ましくは、平坦化層の屈折率ntとプライマー層の屈折率npを実質的に同等とする。実質的に同等とは完全同一(屈折率差0.00)でも良いが、実用上ヘーズ増加を無視できる点、該屈折率差|np−nt|≦0.05とすれば良い。
なお、実質的同等まで屈折率差を減らすには、プライマー層と平坦化層に同じ材料を用いるのが容易であるが、隣接層との密着性なども考慮して異なる材料を用いても良い。
なお、(透明化)平坦化層による透明化で回復させるヘーズ特性は、電磁波シールド材として測定時に、通常はヘーズを6.0%以下、より好ましくは3.0%以下にまで回復させるのが好ましい。
なお、ヘーズはJIS K−7136(2000)「プラスチック−透明材料のヘーズの求め方」に準拠して測定する。
ここで、各種樹脂が取りうる屈折率nを例示すれば、アクリル樹脂(n=1.49)、アクリレート系の電離放射線硬化性樹脂(n=1.48〜1.50)、不飽和ポリエステル樹脂(n=1.52〜1.57)、ウレタン樹脂(n=1.50〜1.60)などである。樹脂を適宜選択して望みの屈折率の層とする。
〔導電インキ印刷層に対する被覆及び接地対応〕
ところで、導電インキ印刷層には、接地領域を設けることがある。接地領域は、開口部を有する所定のパターン(メッシュ形状など)で形成した導電インキ印刷層の周囲に、開口部が存在しない導電インキの全面ベタパターンや、開口部があっても(光透過性への寄与不問の為)その面積率が内側の開口領域よりも小さい全面ベタ近似の接地パターンを導電インキ印刷層で形成した領域である。この様な接地領域の具体例を挙げれば、パターン形成した開口領域の周縁部を幅10〜40mm程度の全ベタ層で額縁状に四方全周囲を囲い、内部の開口領域の導電インキ印刷層に接続し導通している領域である。
なお、全面ベタ近似とは、本発明で採用する凹版に於いても該接地領域に関してのみ、一般的なグラビア印刷版と同様に、全面ベタ部分でも隣接させた凹部(セル)間に、該凹部を囲繞する版面凸部(土手)を配置し凹部を区画する事である。即ち、該接地領域は、本来開口部が不必須だが、セル区画無しの凹版印刷では広大な連続した凹部はインキ充填空間を安定的に確保でき無い為である。離版後のインキの流動性次第で、導電インキ印刷層の前記土手部分に対応し(光透過性への寄与不問の)開口部が存在或いは不存在となる。離版後のインキの流動性が不足して、区画されたそれぞれの凹部(セル)から転移されたそれぞれの導電インキパターン(ドット)同士が独立してしまう場合は導電性が確保できないため、その場合は接地領域においてメッシュ形状の線間隔を狭くしたり、線幅を太くしたりなど、接地領域の開口部の面積率を極端に小さくすることなどで代用可能である。
また、接地パターンはメッシュパターンと同時形成しても、メッシュパターン形成後、別途接地領域に導電インキを印刷してもよいが、工程の簡略化の点からはなるべく同時形成することが好ましい。
接地領域の導電インキ印刷層が絶縁性の平坦化層で被覆され、接地に支障が生じる場合は、平坦化層を部分形成して、接地領域中で接地に必要な部分は被覆せず露出させると良い。平坦化層の部分形成は、公知の印刷法で良いが、部分形成するパターン次第では塗工法でも間欠塗工や幅方向の選択的塗工などで対応できる。
また、図5に例示の様に、開口領域18a外周の接地領域18bで導電インキ印刷層13が平坦化層16で被覆されている場合でも、接地部材20に設けた突起21で、平坦化層を貫通させて導電インキ印刷層と導通させても良い。突起21の平面視は点状、線状などで任意で、通常は複数の突起を導通させる場所に配置する。また、突起21はその先端が導電インキ印刷層を貫通し透明基材11内部に到達しても良く(図5参照)、更に透明基材11を貫通しても良い(不図示)。
なお、図5に例示の電磁波シールド材10は、平坦化層16が導電インキ印刷層13も被覆し、表面が面一(全面に亙って同一水準面)で完全に平坦化した平坦化層の形態例でもある。
[金属薄膜層]
図6に例示の電磁波シールド材10は、導電インキ印刷層13の面に金属薄膜層17を例えば金属めっき層として設けた例である。金属薄膜層は通常、導電インキ印刷層のみでは表面抵抗が依然高く電磁波シールド性能が不足する場合に設ける。また、導電インキ印刷層はめっき出来る表面抵抗を確保できる範囲で導電インキを減らして形成することもできる。
金属薄膜層は公知の金属薄膜形成法で形成すれば良く、めっき法、真空蒸着法、スパッタ法等が適用出来る。但し、導電インキ印刷層の上に金属層を堆積するのみならず、導電インキ層内部の空隙、あるいは導電性粉末間を金属薄膜で連結する場合には、金属イオン溶液を用いるめっき法が好適である。めっき法としては、無電解めっき、電解めっきの何れも適用可能である。金属薄膜を厚膜でしかも高速度で堆積させる場合には電解めっきが生産性、コスト等の点で好ましい。又逆に金属薄膜層の金属としては、銅、銀、金などで、なかでも銅はコスト及び導電性に優れ好ましい。また、金属薄膜層は複数の金属を使用しても良いし、多層としても良い。
また、金属薄膜層の形成は、導電インキ印刷層面の露出が確保されている間の、平坦化層形成前に通常は行う。
また、金属薄膜層表面には更に、それを黒化処理して黒化層を設けたり、金属化合物による防錆層を設けたものとしても良い。これらは、公知の処理で設けることができる。
[追加的な層]
上述した、透明基材、プライマー層、導電インキ印刷層、平坦化層、金属薄膜層等の各層以外に、必要に応じて更に、その他の層を追加できる。例えば、光学フィルタ層、反射防止機能(防眩、反射防止、防眩及び反射防止)等を付与する光学機能層、表面を保護する表面保護層、汚染防止機能層、帯電防止機能層、平坦化層形成前に於けるプライマー層表面の凹凸形状を透明化する(平坦化層を兼用しない透明な)透明化層、或いは、ディスプレイ前面板等の他の基板に貼り付ける為の粘着層などである。前記光学フィルタ機能としては、近赤外線を吸収する近赤外線吸収機能、紫外線を吸収する紫外線吸収機能、PDPディスプレイのネオン光を吸収するネオン光吸収機能、表示画像を好みの色調に補正する色補正機能などである。
ちなみに、近赤外線吸収機能を発現させる為には、ジインモニウム系化合物、フタロシアニン系化合物、セシウムタングステン系複合酸化物(代表的組成としてはCs0.33WO3)微粒子等の可視光線領域で透明性の高い近赤外線吸収色素を所定の層に添加する。紫外線吸収機能を発現させる為には、ベンゾトリアゾール系化合物、ベンゾフェノン系化合物、酸化セリウム微粒子等の可視光線領域で透明性の高い紫外線吸収剤を所定の層に添加する。又、ネオン光吸収機能を発現させる為には、テトラアザポリフィリン系化合物等の波長域570〜605nm付近に吸収極大を有する化合物などのネオン光吸収色素を添加する。尚、これら色素を添加する所定の層としては、独立した層を1層設けても良いし、或いは前記した、プライマー層、平坦化層、透明基材、透明化層等の透明層である他の層と光学機能層と兼務させても良い。
また、これら各層は複数機能を兼用した層となることもある。また、これら各層は、ディスプレイ用途の電磁波シールド材に於いて、従来公知の各種層及びの層形成工程を適宜採用すれば良い。例えば、色素添加の光学フィルタ機能は、近赤外線吸収色素、ネオン光吸収色素、色補正色素等を適宜、樹脂中に分散させた樹脂層として公知の塗工法で形成する。
〔平坦化層を兼用しない透明化層〕
なお、専用の透明化層を形成する場合、透明化平坦化層のみの単層では済まないが、透明化層はプライマー層との屈折率関係を考慮して凹凸形状の光学的透明化を達成してしまえば、その上に形成する平坦化層は、プライマー層との屈折率関係は考慮する必要はなく、粘着適性など隣接層の密着性や表面物性など、その他の物性・特性を配慮した材料選定が可能になり、選択の自由度増す利点が得られる。
但し、平坦化層を兼用しない透明化層となるのは、開口部のみに形成した層は段差低減効果があるので平坦化層(透明化平坦化層)となるので、開口部と共に導電インキ印刷層部分も含めて、同じ厚さで形成した層の場合である。
この様な透明化層は透明で透明化を図れる機能を満足するものであれば、材料・形成法などは特に制限は無い。代表的なのは塗工形成した樹脂層であるが、層形成は塗工法の他に印刷法でも良く、転写法、ラミネート法など、これらは公知の膜形成法を適宜採用すれば良い。
更に本発明を実施例と比較例により説明する。なお、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。また、以下「部」とあるのは「質量部」の意味である。
[実施例1]
図1の断面図に示すような電磁波シールド材10を次のようにして製造した。
(凹版の製作)
凹版として、中空円筒状の鉄芯表面に銅めっき層を被覆してなる金属製円筒状で、ダイヤモンドバイトを使用してメッシュパターンの凹部を切削加工し、更に表面をクロムめっきして、線幅20μm、線ピッチ300μm、版深5μmで正方格子状のメッシュパターンの凹部としたものを作製した。
(液状プライマー層の形成)
先ず、透明基材11として、厚さ100μm、幅1000mmで連続帯状の片面易接着処理済みの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを用意し、この易接着処理面に、未硬化で常温液状無溶剤の電離放射線硬化性樹脂からなるプライマーを、グラビアリバース法で塗布し厚さが3.5μmで均一な液状のプライマー層12を形成した。
なお、上記電離放射線硬化性樹脂は、エポキシアクリレートプレポリマー、ウレタンアクリレートプレポリマー、アクリレートモノマー及び光重合開始剤を配合し紫外線硬化型樹脂組成物として調整したものである。
(導電インキの凹版印刷とプライマー層の固化)
引き続き、巻き取ることなくインラインで、液状のプライマー層12上に、前記凹版印刷法によって導電インキ印刷層の形成とプライマー層の紫外線硬化による固化を行った。
すなわち、回転する凹版の版面に導電インキをピックアップロールで供給後、凹部以外の版面凸部上の余分なインキをドクターブレードで掻き取って、凹部内のみに導電インキを充填した。
引き続き、プライマー層12が形成された連続帯状の前記透明基材11を、その走行速度を回転する凹版円筒面の周速度と一致させて、導電インキが凹部内のみに充填された後の版面部分に供給して、ニップローラで版面に加圧することで、版面凹部内に充填された導電インキ上面の窪み部分に液状のプライマー層を周囲から流入させて窪みによる隙間を無くした(この結果、窪みのある凹部は他の部分に対してプライマー層の厚さが厚くなる)。
なお、導電インキには、導電性粉末として平均粒子径約2μmで鱗片状の銀粉末93部を、熱可塑性ポリエステル樹脂のバインダー樹脂7部と溶剤ブチルセロソルブアセテート25部とを含む樹脂バインダー中に分散調整した、溶剤乾燥型のインキを用いた。
そして、透明基材が版面に圧着され回転している凹版に対して、凹版周囲に配置した紫外線ランプから紫外線を透明基材を透して照射して、プライマー層を硬化させ固化させた。続いて、次のニップローラ(剥離ローラ)通過直後に凹版から透明基材を離して、透明基材11上の固化したプライマー層12上に転移した所定パータンの導電インキ印刷層13を有する印刷フィルムを、乾燥ゾーンに通して導電インキの溶剤を加熱乾燥させてインキを固化させ、プライマー層に密着固定させて、ロールに一旦巻き取った。
(印刷フィルム)
乾燥固化後の導電インキ印刷層の厚さ(開口部のプライマー層表面と導電インキ印刷層頂上部との段差D)は、溶剤乾燥による体積収縮などで約4.5μmとなった。
以上の結果、厚さ100μmの透明基材11の片面全面に(少なくとも開口部での厚さが)厚さ3.2μm(硬化後の厚さ)の固化したプライマー層12が形成され、更にプライマー層12上に、メッシュ形状の所定のパターンで厚さ約4.5μmの導電インキ印刷層13が形成された、導電メッシュ印刷フィルムとなっていた。
パターンの線幅20μmの細線は、断線や形状不良(インキ層欠落部)による印刷不良は無く、インキ転移率は良好であった。(版凹部から転移したインキの硬化後の厚み/版凹部の深さ)で評価した転移率は9/10であった。また、導電インキ印刷層直下のプライマー層の厚さは、開口部の厚さに対して、厚くなっている部分も観察され、印刷時の凹版凹部内に於ける窪みがプライマー層の流れ込みによって充填され解消していた。
(平坦化層の形成)
次に、平坦化層を塗工法で形成した。導電メッシュ印刷フィルムの印刷面に、アクリル樹脂系の熱硬化性樹脂、溶剤を含む塗液を塗布、乾燥して、開口部及び導電インキ印刷層の両方を被覆する平坦化層(屈折率1.45)を形成して、目的とする電磁波シールド材を得た。平坦化層は乾燥後の厚さが塗布面平均で5μmとなるように塗布し、平坦化層形成後の平坦化処理済面の段差dは3μmとなった。また、プライマー層の屈折率npは1.45、平坦化層の屈折率ntは1.55で、ヘーズは5.0%であった。電磁波シールド性能も満足できるものであった。
(セパ付き粘着層の積層)
更に、平坦化処理済面に、厚さ38μmの透明ポリエチンテレフタレートフィルムからなるセパレータフィルムに厚さ25μmの無色透明な熱可塑性アクリル樹脂系の粘着層を設けた連続帯状の粘着フィルムを、その粘着層が上記導電メッシュ印刷フィルムの印刷面に接する向きでラミネータで加熱・加圧してラミネートし、粘着層付き電磁波シールド材を作製した。粘着層中への気泡の抱き込みは発生しなかった。
[実施例2]
実施例1に於いて、平坦化層の塗布量を増やした他は、実施例1と同様にして、電磁波シールド材、更に粘着層付きの電磁波シールド材を作製した。
実施例1に於いて、凹版の版深を5μmから10μmに変更して、乾燥固化後の導電インキ印刷層の厚さ(=段差D)を約9μmと増やし、そして、平坦化層は乾燥後の厚さが塗布面平均で20μmとなるように塗布形成した。平坦化層形成後の平坦化処理済面の段差は1.5μmとなった。また、ヘーズは4.5%であった。電磁波シールド性能も満足できるものであった。
[比較例1]
実施例1に於いて、平坦化層の形成を省略した電磁波シールド材である。実施例1同様に、セパ付き粘着層を積層したところ、気泡の抱き込みが生じた。
本発明による電磁波シールド材をその一形態で例示する断面図。 導電インキ印刷層部分と開口部でのプライマー層の厚さを説明する断面図。 本発明による電磁波シールド材の別の一形態(開口部のみ平坦化層)を例示する断面図。 本発明による電磁波シールド材の別の一形態(略完全平坦化の平坦化層)を例示する断面図。 接地領域での導通の一例を概念的に示す断面図。 本発明による電磁波シールド材の別の一形態(金属薄膜層追加)を例示する断面図。 本発明の契機となった新規な印刷法を説明する概念図であり、且つ、本発明の電磁波シールド材で利用する新規な凹版印刷法をその一態様で説明する概念図。
符号の説明
10 電磁波シールド材
11 透明基材
12 プライマー層
13 導電インキ印刷層
14 開口部
15 凹凸形状
16 平坦化層
16a 透明化層を兼ねる平坦化層(透明化平坦化層)
17 金属薄膜層
18a 開口領域
18b 接地領域
20 接地部材
21 突起
31 被印刷物(透明基材)
32 プライマー層
32A 液状状態のプライマー層
33 凹版
34 インキ
35 窪み
D 段差(平坦化層形成直前)
d 段差(平坦化層形成直後)

Claims (5)

  1. 透明基材と、該透明基材上に形成されたプライマー層と、該プライマー層上に所定のパターンで形成された導電インキ印刷層とを有し、前記プライマー層のうち前記導電インキ印刷層部分の厚さが前記導電インキ印刷層の非形成部である開口部の厚さよりも大きい電磁波シールド材であって、
    開口部のプライマー層表面と導電インキ印刷層部分の表面間の段差Dを減らし平坦化する平坦化層が、少なくとも開口部に形成されている、電磁波シールド材。
  2. 開口部に於けるプライマー層表面には凹凸形状が存在し、
    平坦化層が該凹凸形状を平滑化して透明化する透明化層を兼用し、且つ、
    プライマー層の屈折率をnp、平坦化層の屈折率をnt、空気の屈折率をnaとしたときに、これらの関係が、|np−nt|<|np−na|である、請求項1記載の電磁波シールド材。
  3. |np−nt|≦0.14である、請求項2記載の電磁波シールド材。
  4. 透明基材と、該透明基材上に形成されたプライマー層と、該プライマー層上に所定のパターンで形成された導電インキ印刷層とを有する電磁波シールド材であって、
    前記導電インキ印刷層の非形成部である開口部に於けるプライマー層の表面に、導電インキ印刷層印刷時に賦形された凹凸形状が存在し、該凹凸形状を埋めて平滑化して透明化する透明化層を兼用し且つ開口部のプライマー層表面と導電インキ印刷層部分の表面間の段差Dを減らし平坦化する平坦化層が、少なくとも開口部に形成されている、電磁波シールド材。
  5. 前記導電インキ印刷層からなるパターンの表面に、更に金属薄膜が形成されている、請求項1〜請求項4のいずれか1項記載の電磁波シールド材。
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