JP2009031339A - 配向処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 イオン源から引き出されるイオンビームの設計上の進行方向と現実の進行方向との間の偏差角度に起因する配向ずれ角度を解消する。
【解決手段】 この配向処理装置は、偏差角度測定装置24と、基板回転装置38と、制御装置30とを備えている。偏差角度測定装置24は、イオン源10から引き出されるイオンビーム12の設計上の進行方向14と現実の進行方向16との差である偏差角度αを測定する。基板回転装置38は、配向膜付基板2を、その表面に立てた垂線に沿う軸36を中心にして回転させる。制御装置30は、偏差角度測定装置24で測定した偏差角度αを用いて、偏差角度αを配向膜付基板2の表面に投影した角度である配向ずれ角度βを求め、かつ基板回転装置38を制御して、配向ずれ角度βを小さくする方向に配向ずれ角度βに相当する角度だけ配向膜付基板2を回転させる機能を有している。
【選択図】 図1

Description

この発明は、例えば液晶ディスプレイの製造等に利用されるものであって、液晶分子を所定方向に配向させるための配向膜を有する配向膜付基板にイオンビームを照射して、当該配向膜に配向処理を施す配向処理装置に関する。
この種の配向処理装置の従来例を図6に示す。なお、これに似た配向処理装置が特許文献1、2に記載されている。
この配向処理装置は、イオン源10から引き出されたイオンビーム12を配向膜付基板2に(より具体的にはその表面の配向膜6に。以下同様)照射して、配向膜6に配向処理を施すものである。
なお、この明細書では、一点で互いに直交する三つの軸をx軸、y軸およびz軸とすると、イオン源10から引き出されるイオンビーム12の設計上の進行方向14を配向膜付基板2の表面に投影したときの方向と実質的に平行な軸をx軸としている。配向膜付基板2の表面は、xy平面に沿って(より具体的には実質的に平行に)配置されている。図6(および後述する図1、図5)中の線18は、配向膜付基板2の表面に立てた垂線であり、z軸に実質的に平行である。
配向膜付基板2は、図8に示すように、基板4の表面に配向膜6を形成したものである。より具体例を挙げると、配向膜付基板2は、ガラス等から成る基板4の表面にポリイミド等の有機高分子材料から成る配向膜6を塗布し、かつプリベークおよび焼成を行ったものである。なお、液晶ディスプレイを構成する場合は、通常、基板4と配向膜6との間に、例えばITO(スズをドープした酸化インジウム)等から成る透明電極が形成される。
再び図6を参照して、配向膜付基板2にイオンビーム12を照射することによって、特許文献1、2にも記載されているように、配向膜6に配向処理を施すことができる。これは、(a)イオンビーム12を照射することで、配向膜6の表面が改質され、配向膜6を構成する高分子の主鎖または側鎖が一定方向に並び、それに沿って液晶分子が配向するようになる、(b)あるいはイオンビーム照射によるスパッタリングによって配向膜6の表面に多数の微小な溝状のものが形成され、それに沿って液晶分子が配向するようになるためであると考えられる。しかも、ラビング法とは違って、非接触で配向膜6に配向処理を施すことができるため、パーティクルの発生を防止することができる。
その場合、イオンビーム12の進行方向14と配向膜付基板2の表面との間の角度(この例ではxz平面に実質的に平行な平面内における角度)θを照射角度と呼ぶと、イオンビーム12は、配向膜付基板2の表面に、0°<θ≦90°の範囲内の所定の照射角度θで照射される。
上記照射角度θに応じて、例えば、イオンビーム照射によって得られる配向秩序度およびプレチルト角を変化させることができる。配向秩序度とは、どの程度の割合の液晶分子が同一方向に配向しているかを示すものであり、1の場合が100%である。プレチルト角とは、液晶分子が配向膜表面より起き上がる角度を言う。
配向膜付基板2の配向膜6に対する配向処理方向は、イオンビーム12の進行方向を配向膜付基板2の表面に投影した方向となる。即ち、イオン源10から引き出されるイオンビーム12の設計上の進行方向14を配向膜付基板2の表面に投影した方向20が所望の配向処理方向となる。この所望の配向処理方向20は配向膜付基板2の向きとの関係で予め定められている。例えば、後述する方位角度φを0度にする場合は、この所望の配向処理方向20は、図7を参照して、配向膜付基板2の長軸2aに実質的に平行な方向である。
特開2000−122064号公報(段落0013、0014、図1) 特開平9−230350号公報(段落0021−0027、図2)
上記イオン源10から引き出されるイオンビーム12の設計上の進行方向14は、イオン源10の引出し面(換言すれば引出し電極系の面)11に垂直な方向であるが、イオンビーム12の現実の(実際の)進行方向16は設計上の進行方向14からずれている場合がある。
ここで、上記照射角度θが属する平面(この例ではxz平面に実質的に平行な平面。即ち△OABを含む平面)と交差(より具体的には実質的に直交)しており、かつイオン源10から引き出されるイオンビーム12の設計上の進行方向14を含む平面(即ち△ABCを含む平面)内における角度であって、イオン源10から引き出されるイオンビーム12の設計上の進行方向14と現実の進行方向16との差の角度αに着目して、この角度αを偏差角度と呼ぶと、イオンビーム12の現実の進行方向16が設計上の進行方向14から偏差角度αだけずれている場合がある。
その結果、図7も参照して、イオンビーム12の現実の進行方向16を配向膜付基板2の表面に投影した現実の配向処理方向22が、上記所望の配向処理方向20から角度βだけずれることになる。この角度βを、配向ずれ角度と呼ぶことにする。
そうなると、上記配向ずれ角度βの分、配向膜面内での液晶分子の配向方向が所望の配向方向からずれるので、例えば液晶ディスプレイを製造した場合、当該液晶ディスプレイの表示品質を低下させる要因となる。
なお、上記照射角度θが属する平面内において、イオンビーム12の現実の進行方向が設計上の進行方向14からずれていることも起こり得るが、当該ずれは、上記偏差角度αと違って、配向膜面内での液晶分子の配向方向には影響を与えないので、この出願では課題にしていない。
即ち、この発明は、イオン源から引き出されるイオンビームの設計上の進行方向と現実の進行方向との間の上記偏差角度に起因する上記配向ずれ角度を解消することを主たる目的としている。
この発明に係る配向処理装置は、前記偏差角度を測定する偏差角度測定装置と、前記配向膜付基板を、当該配向膜付基板の表面に立てた垂線に沿う軸を中心にして回転させる基板回転装置と、前記偏差角度測定装置で測定した前記偏差角度を用いて、当該偏差角度を前記配向膜付基板の表面に投影した角度である配向ずれ角度を求め、かつ前記基板回転装置を制御して、当該配向ずれ角度を小さくする方向に当該配向ずれ角度に相当する角度だけ前記配向膜付基板を回転させる機能を有している制御装置とを備えていることを特徴としている。
この配向処理装置においては、偏差角度測定装置によって偏差角度が測定される。そして制御装置によって、偏差角度を配向膜付基板の表面に投影した角度である配向ずれ角度が求められ、かつ基板回転装置を制御して、配向ずれ角度を小さくする方向に配向ずれ角度に相当する角度だけ配向膜付基板が回転させられる。これによって、偏差角度に起因する配向ずれ角度を解消することができる。
前記偏差角度測定装置は、前記イオン源から引き出されるイオンビームの現実の進行方向を測定するイオンビーム測定器と、当該イオンビーム測定器で測定したイオンビームの現実の進行方向および前記イオン源から引き出されるイオンビームの設計上の進行方向に基づいて前記偏差角度を算出する偏差角度算出手段とを有していても良い。偏差角度算出手段は、前記制御装置内に含まれていても良い。
前記照射角度をθ、前記偏差角度をα、前記配向ずれ角度をβとすると、前記制御装置は、
β=tan-1(tanα/cosθ)
なる式またはそれと数学的に等価の式に従って配向ずれ角度βを求める機能を有していても良い。
前記照射角度が0度よりも大きく20度以下の場合に、前記偏差角度をα、前記配向ずれ角度をβとすると、前記制御装置は、β=αに従って配向ずれ角度βを求める機能を有していても良い。
前記基板回転装置は、前記配向膜付基板をその中心部を中心にして回転させて、前記イオンビームの設計上の進行方向を配向膜付基板の表面に投影した方向と、前記配向膜付基板の表面内の軸との間の角度である方位角度を調整する回転装置を兼ねていても良い。
前記配向膜付基板を、前記イオンビームの設計上の進行方向を配向膜付基板の表面に投影したときの方向に沿う方向に搬送する基板搬送装置を更に備えていて、前記基板回転装置は、この基板搬送装置上に設けられていても良い。
請求項1、2に記載の発明によれば、イオン源から引き出されるイオンビームの設計上の進行方向と現実の進行方向との間に偏差角度があっても、当該偏差角度に起因する、配向膜付基板表面での配向ずれ角度を解消することができる。その結果、配向膜面内での液晶分子の配向方向が所望の配向方向からずれるのを防止することができる。従って例えば、液晶ディスプレイの表示品質の低下を防止することができる。
請求項3に記載の発明によれば、配向ずれ角度を、偏差角度および照射角度を用いて正確に求めることができる、という更なる効果を奏する。
請求項4に記載の発明によれば、配向ずれ角度を、偏差角度を用いて簡単に求めることができる、という更なる効果を奏する。
請求項5に記載の発明によれば、基板回転装置が配向ずれ角度を解消するための回転装置と方位角度を調整するための回転装置とを兼ねているので、その分、構成の簡素化および装置の小型化を図ることができる、という更なる効果を奏する。
請求項6に記載の発明によれば、基板搬送装置によって配向膜付基板を搬送しながらそれに配向処理を施すことができるので、大型の配向膜付基板に対しても配向処理を施すことが容易になる、という更なる効果を奏する。
図1は、この発明に係る配向処理装置の一実施形態を示す概略斜視図である。図6に示した従来例と同一または相当する部分には同一符号を付し、以下においては当該従来例との相違点を主に説明する。
この配向処理装置を構成するイオン源10は、この実施形態では、一例として、x軸に沿う方向の寸法よりもy軸に沿う方向の寸法が大きい、いわゆるリボン状のイオンビーム12を引き出すものであるが、それに限られるものではない。
イオンビーム12には、それを構成するイオンが配向膜6と反応して配向膜6の性質を変えないようにするために、例えばヘリウム、ネオン、アルゴン等の不活性ガスイオンビームを用いるのが好ましい。
イオンビーム12のエネルギーは、特に限定はなく、例えば100eV〜500eV程度で良い。
この配向処理装置は、更に、前述した偏差角度αを測定する偏差角度測定装置24を備えている。
偏差角度測定装置24は、この実施形態では、イオン源10から引き出されるイオンビーム12の現実の進行方向16を測定するイオンビーム測定器26と、このイオンビーム測定器26で測定したイオンビーム12の現実の進行方向16およびイオン源10から引き出されるイオンビーム12の設計上の進行方向14に基づいて上記偏差角度をαを算出する偏差角度算出手段28とを有している。偏差角度算出手段28は、この実施形態では、以下に述べる制御装置30内に含めているが、換言すれば制御装置30が有する機能の一部として含めているが、制御装置30とは別に設けても良い。
イオンビーム測定器26は、測定時は、矢印Eに示すようにy軸に沿う方向に移動させて、イオン源10と配向膜付基板2との間に挿入されて、イオンビーム12を受ける。配向膜付基板2の処理時は、当該処理の邪魔にならないように、矢印Eとは逆方向に移動(退避)させられる。
イオンビーム測定器26は、例えば、小さな開口を有するマスク板と、その開口と所定の位置関係に配置されていて、当該開口を通過したイオンビーム12を受けてそのビーム電流を検出する1個または複数個のビーム検出器(例えばファラデーカップ)とを備えている。
偏差角度測定装置24によって偏差角度αを一箇所で測定する場合は、イオンビーム測定器26を構成するビーム検出器は少なくとも1個あれば良い。偏差角度測定装置24によって偏差角度αをy軸に沿う方向の複数箇所で測定する場合は、イオンビーム測定器26を構成するビーム検出器を、y軸に沿う方向に複数個配置しておけば良い。あるいは、1個または複数個のビーム検出器を、y軸に沿う方向に移動可能にしておいても良い。
偏差角度αを一箇所で測定する場合は、イオンビーム測定器26の構成が簡単になり、偏差角度算出手段28における演算も簡単になり、測定に要する時間も短くて済む。
偏差角度αを複数箇所で測定する場合は、例えば、複数の偏差角度αの平均値を偏差角度算出手段28または制御装置30において求めて、その平均値の偏差角度αに基づいて制御装置30において後述する配向ずれ角度βを求めれば良い。このようにすれば、偏差角度αがy軸に沿う方向において均一でない場合でも、配向ずれ角度βを平均的に解消することができるので、補正をより最適化することができる。
開口を有するマスク板と、一列または格子状に配置された複数のファラデーカップと、当該ファラデーカップからの測定データを処理してビーム電流分布を求める演算処理器とを備えるイオンビーム分布検出装置が特開2004−205223号公報に記載されており、それと同様のものを上記偏差角度測定装置24に用いても良い。
この配向処理装置は、更に、配向膜付基板2を、その表面に立てた垂線に沿う軸を中心にして回転させる基板回転装置38を備えている。より具体的にはこの実施形態では、配向膜付基板2を、その中心部32の表面に立てた垂線34上に位置する軸36を中心にして回転させる基板回転装置38を備えている。この基板回転装置38は、例えば、可逆転式のものである。垂線34および軸36は、z軸に実質的に平行である。
この配向処理装置は、更に、偏差角度測定装置24で測定した偏差角度αを用いて、当該偏差角度αを配向膜付基板2の表面に投影した角度である前記配向ずれ角度βを求め、かつ基板回転装置38を制御して、配向ずれ角度βを小さくする方向に配向ずれ角度βに相当する角度(即ち配向ずれ角度βに等しい角度)だけ配向膜付基板2を回転させる機能を有している制御装置30を備えている。例えば、偏差角度αが図1に示すようにイオンビーム12の設計上の進行方向14に対して反時計回り方向に生じている場合は、配向膜付基板2も矢印Fで示すように反時計回り方向に回転させる。
配向ずれ角度βの求め方の一例を、図1を参照して説明する。前記線18が配向膜付基板2の表面およびイオン源10の引出し面11と交わる点を、それぞれO、Bとする。点Bを通りイオンビーム12の設計上の進行方向14および現実の進行方向16が配向膜付基板2の表面と交わる点を、それぞれA、Cとする。△(三角形)OABにおいて次式が成立する。OA、ABは辺である(後述するACも同様)。
[数1]
OA=AB・cosθ
△ABCにおいて次式が成立する。
[数2]
AC=AB・tanα
△OACにおいて次式が成立する。
[数3]
β=tan-1(AC/OA)
数3に数1、数2を代入して整理すると次式となる。
[数4]
β=tan-1(tanα/cosθ)
偏差角度αは、上記偏差角度測定装置24によって測定されて制御装置30に与えられる。照射角度θは、イオン源10をどの向きに固定したかによって分かっているので、その値が制御装置30に設定される。これらα、θを用いて、制御装置30は、上記数4またはそれと数学的に等価の式に従って、配向ずれ角度βを求める機能を有している。これによって、配向ずれ角度βを正確に求めることができる。更に制御装置30は、基板回転装置38を制御して、上記配向ずれ角度βに等しい角度だけ配向膜付基板2を上記方向に回転させる機能を有している。これによって、偏差角度αに起因する配向ずれ角度βを解消することができる。即ち、配向ずれ角度βを実質的に0にすることができる。
配向ずれ角度βを解消した後の状態の一例の平面図を図2に示す。所望の配向処理方向20と現実の配向処理方向22とが一致していることが分かる。
なお、図面では、上記偏差角度α、配向ずれ角度βを、分かりやすくするために大きい角度で描いているが、実際は、両角度α、βは、後述する表1にも示すように、数度程度以下と小さいので、配向膜付基板2を図2に示すように回転させて配向ずれ角度βを解消しても、配向膜付基板2の処理に実質的に支障はない。
また、配向膜付基板2を上記のように回転させる軸36は、必ずしも配向膜付基板2の中心部32を通っていなくても上記配向ずれ角度βを解消することはできるけれども、この実施形態のように配向膜付基板2の中心部32を通っているものにするのが好ましい。そのようにすれば、配向膜付基板2を上記のように回転させても、配向膜付基板2の中心位置が元の中心位置からずれるのを防止することができる。
以上のようにこの配向処理装置によれば、イオン源10から引き出されるイオンビーム12の設計上の進行方向14と現実の進行方向16との間に偏差角度αがあっても、当該偏差角度αに起因する、配向膜付基板2の表面での配向ずれ角度βを解消することができる。その結果、配向膜面内での液晶分子の配向方向が所望の配向方向からずれるのを防止することができる。従って例えば、液晶ディスプレイの表示品質の低下を防止することができる。
上記数4に従って配向ずれ角度βを計算した結果の一例を表1に示す。
Figure 2009031339
この表1からも分かるように、0°<θ≦20°の場合は、配向ずれ角度βは偏差角度αに実質的に等しいので、制御装置30は、上記数4に従って配向ずれ角度βを求める代わりに、β=αに従って配向ずれ角度βを求める機能を有していても良い。そのようにすれば、配向ずれ角度βを簡単に求めることができる。
ところで、配向膜付基板2に照射するイオンビーム12の方向を表すものとして、更に、図3に例示するように、イオンビーム12の設計上の進行方向14を配向膜付基板2の表面に投影した方向と、配向膜付基板2の表面内の軸との間の角度である方位角度φというものがある。配向膜付基板2の表面内の軸には、図示例のように配向膜付基板2が矩形の場合は、中心部32で互いに直交する長軸2aと短軸2bとがある。上記方位角度φは、この例では長軸2aとの間の角度であるが、短軸2bとの間の角度としても良い。配向膜付基板2が正方形の場合は、上記方位角度φは、中心部32で互いに直交する二つの軸の内のいずれか一方の軸との間の角度である。図1は、方位角度φが0度の場合を示したものである。
上記方位角度φを調整することによって、液晶分子の長軸と配向膜付基板2の例えば長軸2aとの成す角度を制御して、配向膜付基板2と液晶分子の配向方向との相対角度を制御することができる。そのためには、例えば、配向膜付基板2をその中心部32を中心にして回転させれば良い。
上記基板回転装置38が、この配向膜付基板2を回転させて方位角度φを調整する回転装置を兼ねていても良い。そのようにすれば、両者を兼ねている分、構成の簡素化および装置の小型化を図ることができる。
方位角度φを調整するための配向膜付基板2の回転は、上記配向ずれ角度βを解消するための配向膜付基板2の回転の先に行っても良いし、後に行っても良いし、両者を併せて行っても良い。
再び図1を参照して、配向処理装置は、配向膜付基板2を、上記イオンビーム12の設計上の進行方向14を配向膜付基板2の表面に投影したときの方向に、換言すれば上記所望の配向処理方向20に沿う方向に(より具体的には配向処理方向20に実質的に平行な方向に)搬送する基板搬送装置を更に備えていても良い。図中の矢印Dは、その基板搬送方向の一例を示す。この基板搬送方向Dは、この実施形態では、x軸に実質的に平行な方向である。基板搬送方向Dを、図示例とは逆方向にしても良い(他の図においても同様)。
図4に、上記基板搬送装置の一例を示す。この基板搬送装置40は、基板搬送方向Dに沿うレール46と、このレール46上を基板搬送方向Dに移動する移動テーブル44と、この移動テーブル44上に設けられていて配向膜付基板2を保持するホルダ42とを備えている。そして、前記基板回転装置38は、この基板搬送装置40上に設けられている。より具体的には、基板回転装置38は移動テーブル44に固定されており、この基板回転装置38の軸36によってホルダ42を配向膜付基板2と共に上記矢印F方向またはその逆方向F′に回転させるよう構成されている。
上記のような基板搬送装置40を備えていると、基板搬送装置40によって配向膜付基板2を搬送しながらそれに配向処理を施すことができるので、大型の配向膜付基板2に対しても配向処理を施すことが容易になる。
但し、配向膜付基板2を上記のように搬送することは必須ではなく、配向膜付基板2を搬送しなくても、イオン源10から引き出すイオンビーム12の面積に応じて、配向膜付基板2に配向処理を施すことは可能である。必要に応じて、イオン源10から引き出すイオンビーム12の面積を大きくしても良い。
なお、上記配向ずれ角度βを解消するためや、方位角度φを0度よりも大きくするために、配向膜付基板2をホルダ42と共に上記のように回転させた場合は、ホルダ42およびその上の配向膜付基板2は、基板搬送方向Dに対して角度を持った状態で搬送されることになるが、それを許容するスペースを考慮しておけば、特に支障はない。
また、イオン源10から引き出すイオンビーム12のy軸に沿う方向の寸法を、配向膜付基板2のy軸に沿う方向の寸法よりも大きくしておくことと、配向膜付基板2を上記のように搬送することとを併用しても良い。そのようにすれば、イオン源10あるいは配向膜付基板2をy軸に沿う方向に移動させることや、イオンビーム12をy軸に沿う方向に走査することを行わなくても、配向膜付基板2の全面に配向処理を施すことができる。従って、大型の配向膜付基板2の全面に配向処理を施すことが容易になる。
上記配向ずれ角度βを解消するためには、上記基板回転装置38の代わりに、図5に示す配向処理装置のように、イオン源10を、その中心部52を通り、かつ前記△ABCを含む平面に垂直な軸56を中心にして回転させるイオン源回転装置58を設けても良い。この場合は、制御装置30は、上記配向ずれ角度βを求める機能を有している必要はなく、イオン源回転装置58を制御して、偏差角度測定装置24で測定した上記偏差角度αを小さくする方向に(即ち矢印Gに示すように偏差角度αと反対方向に)偏差角度αだけイオン源10を回転させる機能を有していれば良い。
イオン源10を上記のように回転させることによって、偏差角度αを解消することができる。その結果、配向ずれ角度βを解消することができる。
この発明に係る配向処理装置の一実施形態を示す概略斜視図である。 配向ずれ角度を解消した後の状態の一例を示す平面図である。 方位角度を0度以外にしたときの一例を示す平面図である。 基板搬送装置の一例を示す概略斜視図である。 基板回転装置の代わりにイオン源回転装置を設けた配向処理装置の一例を示す概略斜視図である。 従来の配向処理装置の一例を示す概略斜視図である。 配向ずれ角度が生じている状態の一例を示す平面図である。 配向膜付基板の一例を示す断面図である。
符号の説明
2 配向膜付基板
10 イオン源
12 イオンビーム
14 設計上の進行方向
16 現実の進行方向
20 所望の配向処理方向
22 現実の配向処理方向
24 偏差角度測定装置
30 制御装置
38 基板回転装置
40 基板搬送装置
α 偏差角度
β 配向ずれ角度
θ 照射角度
φ 方位角度

Claims (6)

  1. イオンビームの進行方向と配向膜付基板の表面との間の角度を照射角度と呼ぶと、イオン源から引き出されたイオンビームを配向膜付基板の表面に所定の照射角度で照射して、配向膜付基板の配向膜に配向処理を施す配向処理装置において、
    前記照射角度が属する平面と交差しておりかつ前記イオン源から引き出されるイオンビームの設計上の進行方向を含む平面内における角度であって、前記イオン源から引き出されるイオンビームの設計上の進行方向と現実の進行方向との差である偏差角度を測定する偏差角度測定装置と、
    前記配向膜付基板を、当該配向膜付基板の表面に立てた垂線に沿う軸を中心にして回転させる基板回転装置と、
    前記偏差角度測定装置で測定した前記偏差角度を用いて、当該偏差角度を前記配向膜付基板の表面に投影した角度である配向ずれ角度を求め、かつ前記基板回転装置を制御して、当該配向ずれ角度を小さくする方向に当該配向ずれ角度に相当する角度だけ前記配向膜付基板を回転させる機能を有している制御装置とを備えていることを特徴とする配向処理装置。
  2. 前記偏差角度測定装置は、前記イオン源から引き出されるイオンビームの現実の進行方向を測定するイオンビーム測定器と、当該イオンビーム測定器で測定したイオンビームの現実の進行方向および前記イオン源から引き出されるイオンビームの設計上の進行方向に基づいて前記偏差角度を算出する偏差角度算出手段とを有しており、当該偏差角度算出手段は前記制御装置内に含まれている請求項1記載の配向処理装置。
  3. 前記照射角度をθ、前記偏差角度をα、前記配向ずれ角度をβとすると、前記制御装置は、
    β=tan-1(tanα/cosθ)
    なる式またはそれと数学的に等価の式に従って配向ずれ角度βを求める機能を有している請求項1または2記載の配向処理装置。
  4. 前記照射角度が0度よりも大きく20度以下の場合に、前記偏差角度をα、前記配向ずれ角度をβとすると、前記制御装置は、β=αに従って配向ずれ角度βを求める機能を有している請求項1または2記載の配向処理装置。
  5. 前記基板回転装置は、前記配向膜付基板をその中心部を中心にして回転させて、前記イオンビームの設計上の進行方向を配向膜付基板の表面に投影した方向と、前記配向膜付基板の表面内の軸との間の角度である方位角度を調整する回転装置を兼ねている請求項1ないし4のいずれかに記載の配向処理装置。
  6. 前記配向膜付基板を、前記イオンビームの設計上の進行方向を配向膜付基板の表面に投影したときの方向に沿う方向に搬送する基板搬送装置を更に備えていて、前記基板回転装置は、この基板搬送装置上に設けられている請求項1ないし5のいずれかに記載の配向処理装置。
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