JP2009030066A - フィルム及びそれを含有してなる積層体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】有機溶媒中、熱可塑性エラストマー(A)の存在下、α,β−モノエチレン性不飽和基を有する単量体及び無水カルボン酸類から選択される少なくとも1種の共重合性モノマー(B)を、(A)/(B)=5/95〜95/5の重量比で重合せしめた後、更に重合開始剤をフィードしてラジカルを発生させ反応させた樹脂溶液を乾燥してなるフィルムであり、下記要件(1)〜(3)を満たすことを特徴とするフィルム。(1)未延伸時のフィルムの光線透過率が80%以上であり、(2)フィルムが白濁するまで延伸した時の光線透過率が79%以下であり、(3)フィルムが白濁するまで延伸し、その後に開放するという伸縮運動を100回繰返した後のフィルムの光線透過率が80%以上である。
【選択図】なし
Description
[1]熱可塑性エラストマー(A)と、α,β−モノエチレン性不飽和基を有する単量体及びその他共重合可能な単量体からなる共重合性モノマー(B)の重合体からなるフィルム。
させ反応させた樹脂溶液を乾燥してなるフィルム。
[10]意匠性を有することを特徴とする[1]〜[9]のいずれかに記載のフィルム。
[12]伸縮により光の透過性を制御できることを特徴とする[1]〜[9]のいずれかに記載のフィルム。
[1a]有機溶媒中、熱可塑性エラストマー(A)の存在下、α,β−モノエチレン性不飽和基を有する単量体及び無水カルボン酸類から選択される少なくとも1種の共重合性モノマー(B)を、(A)/(B)=5/95〜95/5の重量比で重合せしめた後、更に重合開始剤をフィードしてラジカルを発生させ反応させた樹脂溶液を乾燥してなるフィルムであり、
該熱可塑性エラストマー(A)が、エチレン、プロピレン、1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセンから選択されるα−オレフィンの
2種類以上の共重合体;スチレン−共役ジエンブロック共重合体の水素添加物;スチレン−共役ジエンランダム共重合体の水素添加物から選択される少なくとも1種の共重合体であり、
該α,β−モノエチレン性不飽和基を有する単量体が、(メタ)アクリル酸エステル類、水酸基含有ビニル類、カルボキシル基含有ビニル類及びこれらのモノエステル化物、エポキシ基含有ビニル類、イソシアネート基含有ビニル類、芳香族ビニル類から選択される少なくとも1種の単量体であり、
下記要件(1)〜(3)を満たすことを特徴とするフィルム;
(1)未延伸時のフィルムの光線透過率が80%以上であり、
(2)フィルムが白濁するまで延伸した時の光線透過率が79%以下であり、
(3)フィルムが白濁するまで延伸し、その後に開放するという伸縮運動を100回繰返した後のフィルムの光線透過率が80%以上である。
該熱可塑性エラストマー(A)が、エチレン、プロピレン、1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセンから選択されるα−オレフィンの2種類以上の共重合体;スチレン−共役ジエンブロック共重合体の水素添加物;スチレン−共役ジエンランダム共重合体の水素添加物から選択される少なくとも1種の共重合体であり、
該α,β−モノエチレン性不飽和基を有する単量体が、(メタ)アクリル酸エステル類、水酸基含有ビニル類、カルボキシル基含有ビニル類及びこれらのモノエステル化物、エポキシ基含有ビニル類、イソシアネート基含有ビニル類、芳香族ビニル類から選択される少なくとも1種の単量体であり、
下記要件(1)〜(3)を満たすことを特徴とするフィルム;
(1)未延伸時のフィルムの光線透過率が80%以上であり、
(2)フィルムが白濁するまで延伸した時の光線透過率が79%以下であり、
(3)フィルムが白濁するまで延伸し、その後に開放するという伸縮運動を100回繰返した後のフィルムの光線透過率が80%以上である。
該熱可塑性エラストマー(A)が、エチレン、プロピレン、1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセンから選択されるα−オレフィンの2種類以上の共重合体;スチレン−共役ジエンブロック共重合体の水素添加物;スチレン−共役ジエンランダム共重合体の水素添加物から選択される少なくとも1種の共重合体であり、
該α,β−モノエチレン性不飽和基を有する単量体が、(メタ)アクリル酸エステル類、水酸基含有ビニル類、カルボキシル基含有ビニル類及びこれらのモノエステル化物、エポキシ基含有ビニル類、イソシアネート基含有ビニル類、芳香族ビニル類から選択される少なくとも1種の単量体であり、
下記要件(1)〜(3)を満たすことを特徴とするフィルム;
(1)未延伸時のフィルムの光線透過率が80%以上であり、
(2)フィルムが白濁するまで延伸した時の光線透過率が79%以下であり、
(3)フィルムが白濁するまで延伸し、その後に開放するという伸縮運動を100回繰返した後のフィルムの光線透過率が80%以上である。
該熱可塑性エラストマー(A)が、エチレン、プロピレン、1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセンから選択されるα−オレフィンの2種類以上の共重合体;スチレン−共役ジエンブロック共重合体の水素添加物;スチレン−共役ジエンランダム共重合体の水素添加物から選択される少なくとも1種の共重合体であり、
該α,β−モノエチレン性不飽和基を有する単量体が、(メタ)アクリル酸エステル類、水酸基含有ビニル類、カルボキシル基含有ビニル類及びこれらのモノエステル化物、エポキシ基含有ビニル類、イソシアネート基含有ビニル類、芳香族ビニル類から選択される少なくとも1種の単量体であり、
下記要件(1)〜(3)を満たすことを特徴とするフィルム;
(1)未延伸時のフィルムの光線透過率が80%以上であり、
(2)フィルムが白濁するまで延伸した時の光線透過率が79%以下であり、
(3)フィルムが白濁するまで延伸し、その後に開放するという伸縮運動を100回繰返した後のフィルムの光線透過率が80%以上である。
下記要件(1)〜(3)を満たすことを特徴とするフィルム;
(1)未延伸時のフィルムの光線透過率が80%以上であり、
(2)フィルムが白濁するまで延伸した時の光線透過率が79%以下であり、
(3)フィルムが白濁するまで延伸し、その後に開放するという伸縮運動を100回繰返した後のフィルムの光線透過率が80%以上である。
下記要件(1)〜(3)を満たすことを特徴とするフィルム;
(1)未延伸時のフィルムの光線透過率が80%以上であり、
(2)フィルムが白濁するまで延伸した時の光線透過率が79%以下であり、
(3)フィルムが白濁するまで延伸し、その後に開放するという伸縮運動を100回繰返した後のフィルムの光線透過率が80%以上である。
は93%以上であり、(2)'フィルムが白濁するまで延伸した時の光線透過率が50〜
79%または49%以下であり、(3)’フィルムが白濁するまで延伸し、その後に開放するという伸縮運動を100回繰返した後のフィルムの光線透過率が80〜89%、90〜92%または93%以上であることを特徴とする前記[1a]〜[7a]のいずれかに記載のフィルム。
[10a]前記[1a]〜[8a]のいずれかに記載のフィルムと、樹脂、金属、紙、木材、繊維、皮革、ガラス、ゴム、セラミック、コンクリートからなる群から選ばれたいずれかとを積層して得られることを特徴とする積層体。
本発明のフィルムは、熱可塑性エラストマー(A)と、α,β−モノエチレン性不飽和基を有する単量体及びその他共重合可能な単量体からなる共重合性モノマー(B)の重合体を含有する樹脂からなり、下記手法により得られた樹脂或いは樹脂溶液を用いてキャスティング法、カレンダー法、剥離フィルム上に塗工する方法等で製造することができる。本発明のフィルムの厚さは、5mm以下が好ましく、2mm以下がより好ましい。
他共重合可能な単量体からなる共重合性モノマー(B)で構成された重合体(C)を添加した後、ラジカルを発生させて反応させて製造することもでき、これらは有機溶媒存在下でも製造できる。本発明のフィルムを得るため方法として、後者の方が好ましい。
−ブテン共重合体、プロピレン・1−ブテン共重合体で代表される、エチレン、プロピレン、1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン等のα−オレフィンの単独または2種類以上の共重合体の熱可塑性エラストマ−が挙げられる。
その他、熱可塑性エラストマー(A)としては、スチレン−共役ジエンブロック共重合体の水素添加物、スチレン−共役ジエンランダム共重合体の水素添加物が挙げられ、スチレン−共役ジエンブロック共重合体の水素添加物の構成としてはスチレン−共役ジエンのジブロック共重合体の水素添加物、スチレン−共役ジエン−スチレンのトリブロック共重合体の水素添加物が挙げられる。ここで用いられる共役ジエンとしては、ブタジエン、イソプレンが挙げられる。
ここで用いられる熱可塑性エラストマーは、そのスチレンの含有量が3〜60重量%、より好ましくは3〜45重量%の範囲のものである。
さらに、熱可塑性エラストマー(A)の一部が官能基で変性されたものは、上記記載の熱可塑性エラストマー、またはこれら2種以上の混合物に、以下記載の官能基を含有したα,β−モノエチレン性不飽和基を有する単量体及びその他共重合可能な単量体からなる共重合性モノマーを反応させて得られるが、一部に反応しないものを含んでも何ら問題ない。
等のカルボキシル基含有ビニル類、アクリルアミド、メタクリルアミド、メチロールアクリルアミド、メチロールメタクリルアミド等の窒素化合物、無水マレイン酸、無水シトラコン酸等の無水カルボン酸類が挙げられ、これらは単独でも、2種以上でも使用できる。上記官能基を含有したα,β−モノエチレン性不飽和基を有する単量体及びその他共重合可能な単量体からなる共重合性モノマーの添加量は、熱可塑性エラストマーの重量の0.5〜20%の範囲、より好ましくは1〜15%である。
α,β−モノエチレン性不飽和基を有する単量体として、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、ラウロイル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル類、ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ラクトン変性ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート等の水酸基含有ビニル類、アクリル酸、メタアクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノアクリレート、フタル酸モノヒドロキシエチルアクリレート等のカルボキシル基含有ビニル類及びこれらのモノエステル化物、グリシジル(メタ)アクリレート、メチルグリシジル(メタ)アクリレート等のエポキシ基含有ビニル類、ビニルイソシアナート、イソプロペニルイソシアナート等のイソシアナート基含有ビニル類、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、t−ブチルスチレン等の芳香族ビニル類、その他アクリロニトリル、メタクリルニトリル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、アクリルアミド、メタクリルアミド、メチロールアクリルアミド、及びメチロールメタクリルアミド、エチレン、プロピレン、C4〜C20のα−オレフィン等が挙げられる。また、上記単量体、或いはその共重合体をセグメントに有し、末端にビニル基を有するマクロモノマー類等も使用できる。
また、ここに記載されたメチル(メタ)アクリレートのような記載は、メチルアクリレート及びメチルメタアクリレートを示す。
重量%の範囲で用いる事で安定性に大きな効果が現れる。上記した範囲で有機過酸化物を使用する場合は、なるべく時間をかけ、これを少量ずつ添加することが好ましい。
第3成分として用いられる油脂類としては、アマニ油、大豆油、ヒマシ油及びこれらの精製物が挙げられる。
,3−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物、水添ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、水添ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物等を用いることができ、また2種類以上併用する事も可能である。
性が良く、また他樹脂との相溶性も良好で、特にひまし油を含むものは効果が大きい。
本発明のうちで、構成単位としてヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、アクリル酸、メタアクリル酸等を含み、活性水素及び/又は水酸基を持つ組成物は、活性水素及び/又は水酸基と反応可能な硬化剤を用いることができる。
有する海島構造や、両方の樹脂がそれぞれ相構造を持ち、その相構造が3次元的に連続している相分離構造、即ち共連続構造をとるものがある。海島構造をとるものは部分的に島同士がつながったものを有していても良く、また共連続構造を有するものは部分的に途切れた箇所や海島構造を含有していても良い。
上記で得られる本発明のフィルムは、そのままでも使用できるが、フィルム作成時に必要に応じて酸化防止剤や耐候安定剤、耐熱防止剤等の各種安定剤、無機顔料、有機顔料等の着色剤、カーボンブラック、フェライト等の導電性付与剤等の成分を含有させることができる。
樹脂溶液の製造
攪拌機、温度計、還流冷却装置、及び窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、熱可塑性エラストマーとしてベストプラスト750を100部とメチルシクロヘキンサンを250部仕込み、窒素置換しながら95℃に加熱昇温した。次いでこの中に、重合可能な単量体としてメチルメタアクリレート45部とイソブチルメタアクリレート20部とエチルアクリレート14部と2−ヒドロキシエチルメタクリレート5部とプラクセルFM−3を15部とメタクリル酸1部とtert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート1部(以下、PBOと略記する)の混合液を4時間かけてフィードした。フィード終了より1時間後にメチルシクロヘキサンを100部添加するとともに、PBOを0.5部添加した。このPBO添加より1時間後にPBOを6部添加した。さらに1時間経過後に2部、更にそれより1時間経過後に2部を添加し反応させた。最後のPBO添加より2時間放置して反応させ樹脂溶液を得た。
攪拌機、温度計、還流冷却装置、及び窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、熱可塑性エラストマーとしてベストプラスト750を100部とメチルシクロヘキサンを200部仕込み、窒素置換しながら95℃に加熱昇温した。次いでこの中に、下記の方法で得られた滴下用樹脂溶液を1時間かけて滴下し、滴下終了後に30分後にPBOを1部添加した。このPBO添加より1時間後にPBOを6部添加した。さらに1時間経過後に2部、更にそれより1時間経過後に2部を添加し反応させた。最後のPBO添加より2時間放置して反応させ樹脂溶液を得た。
滴下用樹脂溶液
攪拌機、温度計、還流冷却装置、及び窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、トルエン70部とメチルイソブチルケトン30部を仕込み、窒素置換しながら100℃に加熱昇温した。次いでこの中に、メチルメタアクリレート45部とイソブチルメタアクリレート20部とエチルアクリレート14部と2−ヒドロキシエチルメタクリレート5部とプラクセルFM−3を15部とメタクリル酸1部とPBO1部の混合液を4時間かけてフィードした。フィード終了より1時間後にPBOを0.5部添加した。このPBO添加より更に1時間後にPBOを0.5部添加し反応させた。最後のPBO添加より2時間放置して反応させ樹脂溶液を得た。
攪拌機、温度計、還流冷却装置、及び窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、熱可塑性エラストマーとしてベストプラスト750を100部とメチルシクロヘキサンを150部仕込み、窒素置換しながら95℃に加熱昇温した。次いでこの中に、官能基を有する重合性モノマーとしてプラクセルFM−3を5部添加、分散させた後、PBOを5部添加して2時間反応させた。その後メチルシクロヘキサン200部を添加して、熱可塑性エラストマーの一部が官能基で変性された樹脂を得た。次いで、反応器内を95℃に保持したまま、重合可能な単量体としてメチルメタアクリレート45部とイソブチルメタアクリレート20部とエチルアクリレート14部と2−ヒドロキシエチルメタクリレート5部とプラクセルFM−3を15部とメタクリル酸1部とPBO1部の混合液を4時間かけてフィードした。フィード終了より1時間後にメチルシクロヘキサンを100部添加するとともに、PBOを0.5部添加し、更に1時間後にPBOを0.5部添加した。このPBO添加より2時間放置して反応させ樹脂溶液を得た。
得られた樹脂溶液を用い、実施例1と同様の方法でフィルムを得た。
攪拌機、温度計、還流冷却装置、及び窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、熱可塑性エラストマーとしてベストプラスト750を100部とメチルシクロヘキサンを150部仕込み、窒素置換しながら130℃に加熱昇温した。次いでこの中に、官能基を有する重合性モノマーとしてプラクセルFM−3を5部添加、分散させた後、PBOを5部添加して2時間反応させた。その後メチルシクロヘキサンを200部を添加して、熱可塑性エラストマーの一部が官能基で変性された樹脂を得た。次いで、反応器内を95℃に保持したまま、重合可能な単量体としてメチルメタアクリレート45部とイソブチルメタアクリレート20部とエチルアクリレート14部と2−ヒドロキシエチルメタクリレート5部とプラクセルFM−3を15部とメタクリル酸1部とPBO1部の混合液を4時間かけてフィ
ードした。フィード終了より1時間後にメチルシクロヘキサンを100部添加するとともに、PBOを0.5部添加した。これより1時間後にPBOを3部添加し、更に2時間放置して反応させ樹脂溶液を得た。
得られた樹脂溶液を用い、実施例1と同様の方法でフィルムを得た。
攪拌機、温度計、還流冷却装置、及び窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、熱可塑性エラストマーとしてベストプラスト750を100部とメチルシクロヘキサンを150部仕込み、窒素置換しながら130℃に加熱昇温した。次いでこの中に、官能基を有する重合性モノマーとしてプラクセルFM−3を5部添加、分散させた後、PBOを5部添加して2時間反応させた。その後メチルシクロヘキサンを50部仕込み熱可塑性エラストマーの一部が官能基で変性された樹脂を得た。次いでこの中に、上記の実施例2で得られた滴下用樹脂溶液を1時間かけて滴下し、滴下終了後に30分後にPBOを1部添加した。このPBO添加より1時間後にPBOを6部添加した。このPBO添加より1時間経過後に2部、更にそれより1時間経過後に2部を添加し反応させた。最後のPBO添加より2時間放置して反応させ樹脂溶液を得た。
得られた樹脂溶液を用い、実施例1と同様の方法でフィルムを得た。
熱可塑性エラストマーをセプトン2002に変更した以外は実施例1と同様の方法で樹脂溶液を得た。
得られた樹脂溶液を用い、実施例1と同様の方法でフィルムを得た。
なお、上記で熱可塑性エラストマーとして用いたセプトン2002はクラレ(株)製の水素添加スチレン−イソプレン共重合体である。
実施例6で得られた樹脂溶液を用い、実施例1と同様の方法で乾燥膜厚が2mmとなるフィルムを作成した。
熱可塑性エラストマーをセプトン2002に変更した以外は実施例2と同様の方法で樹脂溶液を得た。
得られた樹脂溶液を用い、実施例1と同様の方法でフィルムを得た。
熱可塑性エラストマーをセプトン2002に変更した以外は実施例3と同様の方法で樹脂溶液を得た。
得られた樹脂溶液を用い、実施例1と同様の方法でフィルムを得た。
熱可塑性エラストマーをセプトン2002に変更した以外は実施例4と同様の方法で樹脂溶液を得た。
得られた樹脂溶液を用い、実施例1と同様の方法でフィルムを得た。
熱可塑性エラストマーをセプトン2002に変更した以外は実施例5と同様の方法で樹脂溶液を得た。
得られた樹脂溶液を用い、実施例1と同様の方法でフィルムを得た。
熱可塑性エラストマーをダイナロン1320Pに、初期に仕込むメチルシクロヘキサンを400部に変更した以外は実施例1と同様の方法で樹脂溶液を得た。
得られた樹脂溶液を用い、実施例1と同様の方法でフィルムを得た。
なお、上記で熱可塑性エラストマーとして用いたダイナロン1320PはJSR(株)製の水素添加スチレン−ブタジエン共重合体である。
熱可塑性エラストマーをダイナロン1320Pに、初期に仕込むメチルシクロヘキサンを400部に変更した以外は実施例2と同様の方法で樹脂溶液を得た。
得られた樹脂溶液を用い、実施例1と同様の方法でフィルムを得た。
熱可塑性エラストマーをダイナロン1320Pに、初期に仕込むメチルシクロヘキサンを400部に変更した以外は実施例3と同様の方法で樹脂溶液を得た。
得られた樹脂溶液を用い、実施例1と同様の方法でフィルムを得た。
熱可塑性エラストマーをダイナロン1320Pに、初期に仕込むメチルシクロヘキサンを400部に変更した以外は実施例4と同様の方法で樹脂溶液を得た。
得られた樹脂溶液を用い、実施例1と同様の方法でフィルムを得た。
熱可塑性エラストマーをダイナロン1320Pに、初期に仕込むメチルシクロヘキサンを400部に変更した以外は実施例5と同様の方法で樹脂溶液を得た。
得られた樹脂溶液を用い、実施例1と同様の方法でフィルムを得た。
実施例1で得られた各樹脂溶液組成物に硬化剤としてD−177N(三井武田ケミカル(株)製、製品名)を、OH/NCOで1/1(モル比)となるようにそれぞれ混合し、樹脂溶液を得た。
得られた樹脂溶液を用い、実施例1と同様の方法でフィルムを得た。
実施例6で得られた各樹脂溶液組成物に硬化剤としてD−177N(三井武田ケミカル(株)製、製品名)を、OH/NCOで1/1(モル比)となるようにそれぞれ混合し、樹脂溶液を得た。
得られた樹脂溶液を用い、実施例1と同様の方法でフィルムを得た。
実施例11で得られた各樹脂溶液組成物に硬化剤としてD−177N(三井武田ケミカル(株)製、製品名)を、OH/NCOで1/1(モル比)となるようにそれぞれ混合し、樹脂溶液を得た。
得られた樹脂溶液を用い、実施例1と同様の方法でフィルムを得た。
メチルシクロヘキンサンを150部と熱可塑性エラストマーとしてベストプラスト750を100部とを、90℃に加熱し、得られた樹脂溶液を用い、実施例1同様の方法でフィルムを作成したが、フィルムを得ることができなかった。
熱可塑性エラストマーをセプトン2002に変更した以外は比較例1と同様の方法でフィルムを得た。
熱可塑性エラストマーをダイナロン1320Pに変更した以外は比較例1と同様の方法でフィルムを得た。
実施例2の滴下用樹脂溶液に記載の方法で得られた樹脂溶液を用い、実施例1同様の方法でフィルムを作成した。
実施例、比較例で得られたフィルムについて、以下の評価結果を実施し、その結果を実施例については表−1及び表−2に、比較例については表−3に示した。尚、フィルムが得られなかったものについては評価を実施しなかった。
(i)光線透過率の評価
実施例1〜19で得られたフィルムの光線透過率を、分光光度計(日立製作所製:U4100)を用い測定した。フィルムの光線透過率が、93%以上を◎、90〜92%を○、80〜89%を●、50〜79%を△、49%以下を×として記載した。また、フィルムが白濁するまで延伸した時のフィルムの伸び率と、その時の光線透過率を測定し、上記と同様に記載した。
実施例1〜19、比較例1〜4で得られたフィルムについて、一方向に実施例1〜11、17、18、比較例1〜4については150%、実施例12〜16、19については250%、1秒間延伸し、その後に開放するという伸縮運動を100回繰返し、再現性のあるものは○、再現性のないものは×とし、再現性のあるものについては、試験後のフィルムの光線透過率を測定し、上記の(i)と同様の評価を行った。尚、延伸できないものについては×と記載した。
実施例1〜19で得られたフィルムについて、積分球を用いてフィルムを透過する光から直進光を除いた散乱光を測定した。フィルムの光線散乱率が、50%以上を◎、30〜49%を○、10〜29%を△、9%以下を×として記載した。
実施例1〜19で得られたフィルムを、アルミ箔とポリプロピレンシート(東セロ#500T−T)に挟み、150℃で1秒間、0.098MPaの圧力を懸けてヒートシールし、試料を得た。試験片を幅15mmの短冊状に切り、180°剥離試験を常温で行った。ピール強度が1500g/15mm以上のものを○、500g/15mm以上1500g/15mm未満のものを△、500g/15mm未満のものを×として記載した。
塗膜の断面の観察は、透過型電子顕微鏡(日立製作所(株)製、H−7000)を用いた。試料は、四酸化ルテニウムで染色された超薄切片で行ない、形態を観察し、相分離構造をとるものを○、とらないものを×として記載した。
実施例1〜19、比較例1〜4で得られたフィルムを重ね合わせ、25℃、24時間、100g/cm2荷重をかけ試験片を得た。試験片が剥がれる場合を○、剥がれない場合
を×として記載した。尚、耐ブロッキング性が×のものについては、その他の評価を実施しなかった。
実施例1〜19、比較例1〜4で得られたフィルムに、インキ(大日精化(株)製、VYSインキ(黄))を乾燥後の膜厚で2μmとなるように塗工し、100℃、20秒の条件で乾燥したものについて、セロテープ(登録商標)剥離試験を行った。インキの剥離がない場合を○、インキの剥離がある場合を×として記載した。
Claims (11)
- 有機溶媒中、熱可塑性エラストマー(A)の存在下、α,β−モノエチレン性不飽和基を有する単量体及び無水カルボン酸類から選択される少なくとも1種の共重合性モノマー(B)を、(A)/(B)=5/95〜95/5の重量比で重合せしめた後、更に重合開始剤をフィードしてラジカルを発生させ反応させた樹脂溶液を乾燥してなるフィルムであり、
該熱可塑性エラストマー(A)が、エチレン、プロピレン、1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセンから選択されるα−オレフィンの2種類以上の共重合体;スチレン−共役ジエンブロック共重合体の水素添加物;スチレン−共役ジエンランダム共重合体の水素添加物から選択される少なくとも1種の共重合体であり、
該α,β−モノエチレン性不飽和基を有する単量体が、(メタ)アクリル酸エステル類、水酸基含有ビニル類、カルボキシル基含有ビニル類及びこれらのモノエステル化物、エポキシ基含有ビニル類、イソシアネート基含有ビニル類、芳香族ビニル類から選択される少なくとも1種の単量体であり、
下記要件(1)〜(3)を満たすことを特徴とするフィルム;
(1)未延伸時のフィルムの光線透過率が80%以上であり、
(2)フィルムが白濁するまで延伸した時の光線透過率が79%以下であり、
(3)フィルムが白濁するまで延伸し、その後に開放するという伸縮運動を100回繰返した後のフィルムの光線透過率が80%以上である。 - 有機溶媒中、熱可塑性エラストマー(A)と、α,β−モノエチレン性不飽和基を有する単量体及び無水カルボン酸類から選択される少なくとも1種の共重合性モノマー(B)で構成された重合体(C)とを、(A)/(C)=5/95〜95/5の重量比で混合し、重合開始剤をフィードしてラジカルを発生させ反応させた後、更に重合開始剤をフィードしてラジカルを発生させ反応させた樹脂溶液を乾燥してなるフィルムであり、
該熱可塑性エラストマー(A)が、エチレン、プロピレン、1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセンから選択されるα−オレフィンの2種類以上の共重合体;スチレン−共役ジエンブロック共重合体の水素添加物;スチレン−共役ジエンランダム共重合体の水素添加物から選択される少なくとも1種の共重合体であり、
該α,β−モノエチレン性不飽和基を有する単量体が、(メタ)アクリル酸エステル類、水酸基含有ビニル類、カルボキシル基含有ビニル類及びこれらのモノエステル化物、エポキシ基含有ビニル類、イソシアネート基含有ビニル類、芳香族ビニル類から選択される少なくとも1種の単量体であり、
下記要件(1)〜(3)を満たすことを特徴とするフィルム;
(1)未延伸時のフィルムの光線透過率が80%以上であり、
(2)フィルムが白濁するまで延伸した時の光線透過率が79%以下であり、
(3)フィルムが白濁するまで延伸し、その後に開放するという伸縮運動を100回繰返した後のフィルムの光線透過率が80%以上である。 - 有機溶媒中、熱可塑性エラストマー(A)に水酸基含有ビニル類を反応させて得られる、熱可塑性エラストマー(A)の一部が該水酸基で変性されたものと、α,β−モノエチレン性不飽和基を有する単量体及び無水カルボン酸類から選択される少なくとも1種の共重合性モノマー(B)とを、(A)/(B)=5/95〜95/5の重量比で重合せしめた後、更に重合開始剤をフィードしてラジカルを発生させ反応させた樹脂溶液を乾燥してなるフィルムであり、
該熱可塑性エラストマー(A)が、エチレン、プロピレン、1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセンから選択されるα−オレフィンの2種類以上の共重合体;スチレン−共役ジエンブロック共重合体の水素添加物;スチレン−共役ジエンランダム共重合体の水素添加物から選択される少なくとも1種の共重合体であり、
該α,β−モノエチレン性不飽和基を有する単量体が、(メタ)アクリル酸エステル類、水酸基含有ビニル類、カルボキシル基含有ビニル類及びこれらのモノエステル化物、エポキシ基含有ビニル類、イソシアネート基含有ビニル類、芳香族ビニル類から選択される少なくとも1種の単量体であり、
下記要件(1)〜(3)を満たすことを特徴とするフィルム;
(1)未延伸時のフィルムの光線透過率が80%以上であり、
(2)フィルムが白濁するまで延伸した時の光線透過率が79%以下であり、
(3)フィルムが白濁するまで延伸し、その後に開放するという伸縮運動を100回繰返した後のフィルムの光線透過率が80%以上である。 - 有機溶媒中、熱可塑性エラストマー(A)に水酸基含有ビニル類を反応させて得られる、熱可塑性エラストマー(A)の一部が該水酸基で変性されたものと、α,β−モノエチレン性不飽和基を有する単量体及び無水カルボン酸類から選択される少なくとも1種の共重合性モノマー(B)で構成された重合体(C)とを、(A)/(C)=5/95〜95/5の重量比で混合し、重合開始剤をフィードしてラジカルを発生させ反応させた後、更に重合開始剤をフィードしてラジカルを発生させ反応させた樹脂溶液を乾燥してなるフィルムであり、
該熱可塑性エラストマー(A)が、エチレン、プロピレン、1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセンから選択されるα−オレフィンの2種類以上の共重合体;スチレン−共役ジエンブロック共重合体の水素添加物;スチレン−共役ジエンランダム共重合体の水素添加物から選択される少なくとも1種の共重合体であり、
該α,β−モノエチレン性不飽和基を有する単量体が、(メタ)アクリル酸エステル類、水酸基含有ビニル類、カルボキシル基含有ビニル類及びこれらのモノエステル化物、エポキシ基含有ビニル類、イソシアネート基含有ビニル類、芳香族ビニル類から選択される少なくとも1種の単量体であり、
下記要件(1)〜(3)を満たすことを特徴とするフィルム;
(1)未延伸時のフィルムの光線透過率が80%以上であり、
(2)フィルムが白濁するまで延伸した時の光線透過率が79%以下であり、
(3)フィルムが白濁するまで延伸し、その後に開放するという伸縮運動を100回繰返した後のフィルムの光線透過率が80%以上である。 - 前記共重合性モノマー(B)として、少なくとも(メタ)アクリル酸エステル類及びカルボキシル基含有ビニル類を用いることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のフィルム。
- 前記共重合性モノマー(B)として、水酸基含有ビニル類及びカルボキシル基含有ビニル類から選択される少なくとも1種の単量体を用いて得られた請求項1〜4のいずれかに記載の樹脂溶液を含有する主剤と、活性水素及び/又は水酸基と反応可能な硬化剤とを混合したものを乾燥、硬化してなり、
下記要件(1)〜(3)を満たすことを特徴とするフィルム;
(1)未延伸時のフィルムの光線透過率が80%以上であり、
(2)フィルムが白濁するまで延伸した時の光線透過率が79%以下であり、
(3)フィルムが白濁するまで延伸し、その後に開放するという伸縮運動を100回繰返した後のフィルムの光線透過率が80%以上である。 - 請求項3または4に記載の樹脂溶液を含有する主剤と、水酸基と反応可能な硬化剤とを混合したものを乾燥、硬化してなり、
下記要件(1)〜(3)を満たすことを特徴とするフィルム;
(1)未延伸時のフィルムの光線透過率が80%以上であり、
(2)フィルムが白濁するまで延伸した時の光線透過率が79%以下であり、
(3)フィルムが白濁するまで延伸し、その後に開放するという伸縮運動を100回繰返した後のフィルムの光線透過率が80%以上である。 - (1)'未延伸時のフィルムの光線透過率が80〜89%、90〜92%または93%
以上であり、(2)'フィルムが白濁するまで延伸した時の光線透過率が50〜79%ま
たは49%以下であり、(3)’フィルムが白濁するまで延伸し、その後に開放するという伸縮運動を100回繰返した後のフィルムの光線透過率が80〜89%、90〜92%または93%以上であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のフィルム。 - 光学材料用であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のフィルム。
- 請求項1〜8のいずれかに記載のフィルムと、樹脂、金属、紙、木材、繊維、皮革、ガラス、ゴム、セラミック、コンクリートからなる群から選ばれたいずれかとを積層して得られることを特徴とする積層体。
- 請求項1〜8のいずれかに記載のフィルムと、オレフィン系樹脂とを積層して得られることを特徴とする積層体。
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