JP2009028991A - 導電性プレコートアルミニウム合金板 - Google Patents

導電性プレコートアルミニウム合金板 Download PDF

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Abstract

【課題】優れた導電性を有する導電性プレコートアルミニウム合金板を提供すること。
【解決手段】アルミニウム合金板よりなる基板2と、基板2の片面又は両面に形成した化成皮膜3と、化成皮膜3上に形成した導電層4とよりなる。導電層4は、水ガラス又はポリビニルアルコール樹脂からなるベース物質よりなる。導電層4の膜厚Tは0.05μm〜1.0μmである。基板2の表面粗さRaは0.1μm〜0.8μmである。導電層4の膜厚Tと基板2の表面粗さRaとの比(T/Ra)は0.07〜4.0である。導電層4は、さらに、一次粒子径が5nm〜80nmのコロイダルシリカを含有することが好ましい。導電層4は、さらに、上記導電層4全体の乾燥重量を100重量部とした場合、界面活性剤を0.1重量部〜10重量部含有することが好ましい。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば電気機器用筐体等に用いられる導電性に優れたプレコートアルミニウム合金板に関する。
従来より、アルミニウム合金板の表面を合成樹脂塗料にてコーティングしてなるプレコートアルミニウム合金板は、耐食性に優れ、軽量であり、かつ、成形後に塗装を施す必要がないという優れた特性を有している。そのため、プレコートアルミニウム合金板は、家電製品やOA機器等の電子機器の筐体等の材料として広く用いられている。
一方、これらの電子機器は電磁波が発生する場合が多く、筐体等に使用する部材としては、電磁波の悪影響を抑制するために、導電性の部材が必要となる。一般的な樹脂をアルミニウム合金板の表面に被覆する場合には、帯電し、様々な電子上のトラブルを引き起こしてしまう。このため、上記合成樹脂塗料(有機樹脂系塗料)は、導電性を持たせている。
それ故、従来より、以下のような導電性を持たせた種々の金属塗装板が提案されている。
特許文献1及び特許文献2には、りん化鉄、グラファイト、カーボンブラック等の導電性物質を所定割合含む有機皮膜が形成された複合被覆アルミニウム板が開示されている。
特許文献3には、金属酸化物を含有する塗膜が形成された導電性プレコート金属板が示されている。
特許文献4には、カーボンブラックを所定割合含有する有機樹脂層が形成されたアルミニウム合金板が示されている。
特許文献5、特許文献6、特許文献7、特許文献8には、フレーク状、鱗片状ないし球状のNiフィラーを塗膜中に含有することが提案されている。
特許文献9、特許文献10、特許文献11では、Ni微粒子を塗膜中に含有させたアルミニウム板が提案されている。
特許文献12では、Zrを含有した樹脂皮膜でのアルミニウム板が提案されている。
しかしながら、近年では、パソコンの高精度化や環境改善が進む中、ますます電磁波による悪影響を抑制しなければなくなってきた。したがって、これまでの導電性樹脂では、導電率ならびに電極接触による導電確率では対応できなくなってきた。
特開平5−309331号公報 特開平5−311454号公報 特開平7−313930号公報 特開平7−90604号公報 特開2004−68042号公報 特開平5−320934号公報 特開平5−65664号公報 特開平7−246679号公報 特開平7−211131号公報 特開平7−314601号公報 特開平8−267656号公報 特開2001−205730号公報
ところで、上述したいずれの従来技術においても、有機樹脂中に、上記のごとき様々な導電性物質を多量に含有させる必要がある。一方、これら導電性物質は、有機樹脂中においてはその塗膜性能を低下させる異物となってしまう。即ち、塗膜中における多量の異物の存在によって、バインダーの役割を担う有機樹脂の割合が低下し、塗膜の密着性及び成形性は大きく低下する。
また、電気的導電性についても、導電性物質の分布のばらつきなどにより、その値が安定しないという問題があった。
以上のように、導電物質自身が導通し、かつ、極めて薄い膜厚でも保持されるくらいの極微粒子が必要となってくる。さらに、樹脂皮膜自身もミクロ的に均一に極薄膜になる性質の膜が必要となってくる。
さらに近年では、例えば、装置の高性能化、小型軽量化の他、人体への安全性が重視されるようになってきており、電子機器からの電磁波を抑制する要望が強くなってきている。このため、今まで以上に導電性の要求が強くなってきた。
本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので、優れた導電性を有する導電性プレコートアルミニウム合金板を提供しようとするものである。
本発明は、アルミニウム合金板よりなる基板と、該基板の片面又は両面に形成した化成皮膜と、該化成皮膜上に形成した導電層とよりなり、
該導電層は、水ガラス又はポリビニルアルコール樹脂からなるベース物質よりなり、
上記導電層の膜厚Tは0.05μm〜1.0μmであり、
上記基板の表面粗さRaは0.1μm〜0.8μmであり、
上記導電層の膜厚Tと上記基板の表面粗さRaとの比(T/Ra)は0.07〜4.0であることを特徴とする導電性プレコートアルミニウム合金板にある(請求項1)。
本発明においては、上記導電層は、上記のごとく膜厚Tが0.05μm〜1.0μmと非常に薄い。そして、この導電層は、従来のような導電性物質を多量に分散させる構造ではなく、上記導電層そのものが導電性を有している。そのため、塗膜の密着性の低下を抑制しつつ導電性を得ることができる。また、上記塗膜そのものが導電性を有しているので、導電率のばらつき等もほとんどなく非常に優れた導電性が得られる。
また、上記導電層は、上述したように、水ガラス又はポリビニルアルコール樹脂よりなり、これらは比較的親水性が強いため、樹脂表面には水分を吸着しやすくなり、樹脂内にも水分を取り込ませやすくなる。そして、樹脂表面及び樹脂内に水分が存在することにより、該水分内をイオンあるいは電子が泳動するという現象を発現させ、導電性を向上することができる。
さらに、上記のごとく、0.1μm〜0.8μmの表面粗さRaを有する基板に対して、上記特定のベース物質を用いて、膜厚Tが0.05μm〜1.0μmの導電層を形成し、かつ、上記導電層の膜厚Tと上記基板の表面粗さRaとの比(T/Ra)を0.07〜4.0にするという構成を積極的に採用することにより、後述する実施例にも裏付けられるように、優れた導電性が得られるのである。
このように、本発明によれば、優れた導電性を有する導電性プレコートアルミニウム合金板を得ることができる。
本発明の導電性プレコートアルミニウム合金板は、上述したように、アルミニウム合金板よりなる基板と、該基板の片面又は両面に形成した化成皮膜と、該化成皮膜上に形成した導電層とよりなる。
本発明における上記基板となるアルミニウム合金としては、用途に応じて様々なアルミニウム合金を適用することができる。具体的には、5000系、6000系その他の種々の合金系がある。
また、高強度の導電性プレコートアルミニウム合金板が得られるという理由から、上記基板は、Mgを1.0〜5.0質量%含有することが好ましい(請求項8)。
また、上記基板上に形成される化成皮膜としては、リン酸クロメート、クロム酸クロメート等のクロメート処理、クロム化合物以外のリン酸チタンやリン酸ジルコニウム、リン酸モリブデン、リン酸亜鉛、酸化ジルコニウム等によるノンクロメート処理等の化学皮膜処理、いわゆる化成処理により得られる皮膜が採用される。
この化成皮膜よりなる下地処理層の存在によって、アルミニウム合金板よりなる基板と導電層としての合成樹脂塗膜との密着性を効果的に向上させることができる。また、優れた耐食性が実現されて、水、塩素化合物等の腐食性物質がアルミニウム合金板の表面に浸透した際に惹起される塗膜下腐食が抑制され、塗膜割れや塗膜剥離の防止を図ることができる。
なお、上記クロメート処理やノンクロメート処理等の化成処理方法には、反応型及び塗布型があるが、本発明においてはいずれの手法が採用されても何ら差し支えない。
また、上記導電層は、水ガラス又はポリビニルアルコール樹脂からなるベース物質よりなる。
上記水ガラスは、二酸化ケイ素とアルカリとを融解して得られたケイ酸アルカリ塩、又はそれらを水溶液としたものであって、例えば、SiO2・K2O、SiO2・Li2O、SiO2・Na2O等を例示できる。
また、上記導電層の膜厚Tは0.05μm〜1.0μmである。
また、上記導電層の膜厚Tが1.0μmを超える場合には、上記導電層の電気抵抗が大きくなって導電性が低下すると共に、プレス成形性等の塗膜の成形性が低下するおそれがある。なお、上記膜厚Tの下限値は、耐食性を維持するという理由から0.05μmとした。
また、上記化成皮膜下にある上記基板の表面粗さRaは0.1μm〜0.8μmである。
上記基板の表面粗さRaが0.1μm未満の場合には、工業的に生産が困難な他、導電性が低下するおそれがある。一方、表面粗さRaが0.8μmを超える場合には、上記導電層が基板を覆いきれない塗膜切れ現象が発生し、耐食性やプレス加工性、耐傷つき性、耐指紋性等が低下するおそれがある。
また、上記導電層の膜厚Tと上記基板の表面粗さRaとの比(T/Ra)は0.07〜4.0である。
上記T/Raが0.07未満の場合には、耐食性、プレス加工性、耐傷つき性、及び耐指紋性が低下するという問題があり、一方、上記T/Raが4.0を超える場合には、工業的に生産が困難な他、導電性が低下するという問題がある。
また、上記導電層を構成する導電層用塗料を塗装する方法としては、特に制限されるものではないが、ロールコート法、バーコート法、浸漬塗布法、スプレー法等の公知の各種手法を採用しうる。また、この導電層用塗料を塗布した後、硬化させてなる導電層を得るための硬化条件、即ち焼き付け条件等についても、各導電層用塗料の種類等に応じて種々の条件を選択することができる。
また、上記導電層は、水ガラス又はポリビニルアルコール樹脂からなるベース物質よりなるものであるが、上述の効果を妨げない範囲で、必要に応じて、さらに、後述する一次粒子径が5nm〜80nmのコロイダルシリカ、界面活性剤、インナーワックス、ナノカーボン粒子等を含有しても良い。
上記導電層は、さらに、一次粒子径が5nm〜80nmのコロイダルシリカを含有することが好ましい(請求項2)。
この場合には、さらに上記導電性プレコートアルミニウム合金板の導電性を向上することができる。
なお、上記コロイダルシリカとは、負に帯電した無定形シリカ粒子が水中に分散したコロイダル粒子である。粒子の表面には−SiOH基、−OHイオンが存在し、アルカリイオンにより電気二重層が形成され、粒子間の反発によりコロイダルシリカ溶液は安定な状態となっている。
上記コロイダルシリカの一次粒子径が5nm未満の場合には、電気抵抗が大きくなって導電性が低下するおそれがある。一方、上記コロイダルシリカの一次粒子径が80nmを超える場合には、化成皮膜と塗膜との間の密着性が低下するおそれや、耐指紋性が低下するおそれがある。
上記コロイダルシリカは、少量でも含有されていれば上述の効果が発現する。そして、導電性は向上するものの、化成皮膜と塗膜との間の密着性が低下するおそれがあるという理由から、コロイダルシリカの含有量の上限は、上記導電層全体の乾燥重量を100重量部とした場合、90重量部である。また、それ以上含有させても効果が飽和するという理由から、60重量部以下であることが好ましく、より好ましくは40重量部以下である。
実際には、所望の効果を得るために、上記コロイダルシリカは、上記導電層全体の乾燥重量を100重量部とした場合、1重量部以上含有することが好ましく、さらに好ましくは5重量部以上含有することが好ましい。
上記コロイダルシリカは、上記導電層全体の乾燥重量を100重量部とした場合、1〜60重量部含有することが好ましく、5〜40重量部含有することがより好ましい。
また、上記導電層は、さらに、上記導電層全体の乾燥重量を100重量部とした場合、界面活性剤を0.1重量部〜10重量部含有することが好ましい(請求項3)。
この場合には、さらに上記導電性プレコートアルミニウム合金板の導電性を向上することができ、耐傷つき性を向上することができる。
また、上記界面活性剤の含有量が0.1重量部を下回る場合には、上述の効果を十分に得られないおそれがあり、一方、上記界面活性剤の含有量が10重量部を上回る場合には、導電性は向上するものの、化成皮膜と塗膜との間の密着性が低下するおそれがある。
また、上記界面活性剤としては、エーテル型、エステル型、エーテル・エステル型の界面活性剤等を例示できる。
界面活性剤としては、例えば、1価以上のアルコールのアルキレンオキサイド付加物、1価以上のアルコールのアルキレンオキサイド付加物のハイドロカルビルエーテル、1価以上のアルコールのアルキレンオキサイド付加物の脂肪酸エステル、カルボン酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルリン酸塩、脂肪酸アルカノールアミド等を用いることができ、これらの中から選ばれる1種を単独で用いても良いし、異なる構造を有する2種以上の混合物を用いても良い。
上記1価以上のアルコールのアルキレンオキサイド付加物、1価以上のアルコールのアルキレンオキサイド付加物のハイドロカルビルエーテル、1価以上のアルコールのアルキレンオキサイド付加物の脂肪酸エステルを構成するアルコールは、水酸基を1〜6個有する。
このようなアルコールとしては、1価のものであれば、炭素数8〜23のものが挙げられ、分子内に分子鎖あるいは不飽和結合、環状構造を有していてもよい。具体的には、オクタノール、ノナノール、デカノール、ウンデカノール、ドデカノール、トリデカノール、テトラデカノール、ペンタデカノール、ヘキサデカノール、ヘプタデカノール、オクタデカノール、ノナデカノール、エイコサノール、エチルフェノール、ノニルフェノール、等が挙げられ、単体で用いでも、これらの混合物を用いても良い。
ネオペンチルグリコール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、トリメチロールブタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−2−プロピル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール等が挙げられる。
また、潤滑性、水による除去性の点より、上記アルコールとしては、炭素数12〜18の範囲のものが好ましい。
上記1価以上のアルコールのアルキレンオキサイド付加物、1価以上のアルコールのアルキレンオキサイド付加物のハイドロカルビルエーテル、1価以上のアルコールのアルキレンオキサイド付加物の脂肪酸エステルを構成するアルキレンオキサイド付加物は、炭素数2〜6のアルキレンオキサイドを付加重合することにより得ることが好ましく、炭素数2〜4のアルキレンオキサイドを付加重合することがより好ましい。
炭素数2〜6のアルキレンオキサイドとしては、具体的には、例えば、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、1,2−エポキシブタン(α−ブチレンオキサイド)、2,3−エポキシブタン(β−ブチレンオキサイド)、1,2−エポキシ−1−メチルプロパン、1,2−エポキシヘプタン等が挙げられる。
なお、アルキレンオキシド等の重合形態は特に限定されず、1種類のアルキレンオキサイドの単独重合、2種類以上のアルキレンオキサイド等のランダム共重合、ブロック共重合、ランダム/ブロック共重合等であってよい。
また、水酸基を2〜6個有する多価アルコールにアルキレンオキサイドを付加させる際は、すべての水酸基に付加させてもよいし、一部の水酸基にのみ付加させてもよい。
上記1価以上のアルコールのアルキレンオキサイド付加物、1価以上のアルコールのアルキレンオキサイド付加物のハイドロカルビルエーテル、1価以上のアルコールのアルキレンオキサイド付加物の脂肪酸エステルを構成するアルキレンオキサイド付加物の末端水酸基の一部又は全てを、ハイドロカルビルエーテル化させたものが使用できる。
ここで、ハイドロカルビル基とは、炭素数1〜24の炭化水素基である。
炭化水素基としては、たとえば、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アルキルシクロアルキル基、アリール基、アルキルアリール基、及びアリールアルキル基等がある。
炭素数1〜24のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、直鎖又は分枝のペンチル基、直鎖又は分枝のヘキシル基、直鎖又は分枝のヘプチル基、直鎖又は分枝のオクチル基、直鎖又は分枝のノニル基、直鎖又は分枝のデシル基、直鎖又は分枝のウンデシル基、直鎖又は分枝のドデシル基、直鎖又は分枝のトリデシル基、直鎖又は分枝のテトラデシル基、直鎖又は分枝のペンタデシル基、直鎖又は分枝のヘキサデシル基、直鎖又は分枝のヘプタデシル基、直鎖又は分枝のオクタデシル基、直鎖又は分枝のノナデシル基、直鎖又は分枝のイコシル基、直鎖又は分枝のヘンイコシル基、直鎖又は分枝のドコシル基、直鎖又は分枝のトリコシル基、及び直鎖又は分枝のテトライコシル基等がある。
炭素数2〜24のアルケニル基としては、例えば、ビニル基、直鎖又は分枝のプロペニル基、直鎖又は分枝のブテニル基、直鎖又は分枝のペンテニル基、直鎖又は分枝のヘキセニル基、直鎖又は分枝のヘプテニル基、直鎖又は分枝のオクテニル基、直鎖又は分枝のノネニル基、直鎖又は分枝のデセニル基、直鎖又は分枝のウンデセニル基、直鎖又は分枝のドデセニル基、直鎖又は分枝のトリデセニル基、直鎖又は分枝のテトラデセニル基、直鎖又は分枝のペンタデセニル基、直鎖又は分枝のヘキサデセニル基、直鎖又は分枝のヘプタデセニル基、直鎖又は分枝のオクタデセニル基、直鎖又は分枝のノナデセニル基、直鎖又は分枝のイコセニル基、直鎖又は分枝のヘンイコセイル基、直鎖又は分枝のドコセニル基、直鎖又は分枝のトリコセニル基、及び直鎖又は分枝のテトラコセニル基等がある。
炭素数5〜7のシクロアルキル基としては、例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、及びシクロヘプチル基等がある。
炭素数6〜11のアルキルシクロアルキル基としては、例えば、メチルシクロペンチル基、ジメチルシクロペンチル基(全ての構造異性体を含む)、メチルエチルシクロペンチル基(全ての構造異性体を含む)、ジエチルシクロペンチル基(全ての構造異性体を含む)、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロヘキシル基(全ての構造異性体を含む)、メチルエチルシクロヘキシル基(全ての構造異性体を含む)、ジエチルシクロヘキシル基(全ての構造異性体を含む)、メチルシクロヘプチル基、ジメチルシクロヘプチル基(全ての構造異性体を含む)、メチルエチルシクロヘプチル基(全ての構造異性体を含む)、及びジエチルシクロヘプチル基(全ての構造異性体を含む)等がある。
炭素数6〜10のアリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基等がある。
炭素数7〜18のアルキルアリール基としては、例えば、トリル基(全ての構造異性体を含む)、キシリル基(全ての構造異性体を含む)、エチルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖又は分枝のプロピルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖または分枝のブチルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖又は分枝のペンチルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖又は分枝のヘキシルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖又は分枝のヘプチルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖又は分枝のオクチルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖又は分枝のノニルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖又は分枝のデシルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖又は分枝のウンデシルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、及び直鎖又は分枝のドデシルフェニル基(全ての構造異性体を含む)等がある。
炭素数7〜12のアリールアルキル基としては、例えば、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基(プロピル基の異性体を含む)、フェニルブチル基(ブチル基の異性体も含む)、フェニルペンチル基(ペンチル基の異性体も含む)、及びフェニルヘキシル基(ヘキシル基の異性体も含む)等がある。
上記1価以上のアルコールのアルキレンオキサイド付加物の脂肪酸エステル、そのハイドロカルビルエーテルを構成する脂肪酸としては、直鎖飽和脂肪酸、分岐飽和脂肪酸、直鎖不飽和脂肪酸、分岐不飽和脂肪酸のいずれを使用してもよい。炭素数で言えば、C数7〜22を有するものが好ましく、具体的には、例えば、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ラウリン酸メチル、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、エイコサン酸等が挙げられる。
上記カルボン酸塩としては、例えば、脂肪族モノカルボン酸塩、ポリオキシエチレン・アルキルエーテル・カルボン酸塩、N−アシルサルコシン酸塩、N−アシルグルタミン酸塩等が挙げられる。塩を形成するカチオン性対イオンとしては、例えば、アルカリ金属(ナトリウム、カリウム、リチウム等)イオン、アルカリ土類金属(マグネシウム、カルシウム、バリウム等)イオン等の金属イオン、アンモニウムイオン等が挙げられる。
上記アルキルスルホン酸塩としては、例えば、ジアルキルスルホ・こはく酸塩、アルカンスルホン酸塩、アルファオレフィン・スルホン酸塩、直鎖アルキルベンゼン・スルホン酸塩、分子鎖アルキルベンゼン・スルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩−ホルムアルデヒド縮合物、アルキルナフタレン・スルホン酸塩、N−メチル−N−アシルタウリンなどが挙げられる。塩を形成するカチオン性対イオンとしては、例えば、アルカリ金属(ナトリウム、カリウム、リチウム等)イオン、アルカリ土類金属(マグネシウム、カルシウム、バリウム等)イオン等の金属イオン、アンモニウムイオン等が挙げられる。
上記アルキル硫酸塩としては、例えば、ポリオキシエチレン・アルキルエーテル・硫酸塩、油脂硫酸エステル塩等が挙げられる。塩を形成するカチオン性対イオンとしては、例えば、アルカリ金属(ナトリウム、カリウム、リチウム等)イオン、アルカリ土類金属(マグネシウム、カルシウム、バリウム等)イオン等の金属イオン、アンモニウムイオン等が挙げられる。
上記リン酸塩としては、例えば、アルキルリン酸塩、ポリオキシエチレン・アルキルエーテル・リン酸塩、ポリオキシエチレン・アルキルフェニルエーテル・リン酸塩等が挙げられる。塩を形成するカチオン性対イオンとしては、例えば、アルカリ金属(ナトリウム、カリウム、リチウム等)イオン、アルカリ土類金属(マグネシウム、カルシウム、バリウム等)イオン等の金属イオン、アンモニウムイオン等が挙げられる。
また、上記導電層は、さらに、上記導電層全体の乾燥重量を100重量部とした場合、インナーワックスを0.05重量部〜15重量部含有することが好ましい(請求項4)。
この場合には、インナーワックスの存在によって、表面の摩擦係数が低減し、耐傷付き性向上や成形性の向上を図ることができ、また、油分や水分の接触角低減や、耐指紋性向上等を図ることができる。
上記インナーワックスの含有量が0.05重量部未満の場合には、プレス成形性の向上効果があまり得られないおそれがある。一方、15重量部を超える場合には、上記導電性プレコートアルミニウム合金板を量産する際の製造過程においてコイルアップ等した場合に、インナーワックスが染み出して生産性を低下させるおそれがある。
上記インナーワックスとしては、例えば、ラノリン、カルナバ、ポリエチレン等を用いることができる。
ここで、上記合成樹脂としてポリエチレンを用いる場合には、上記インナーワックスとしてポリエチレンを使用せず、ポリエチレンではないラノリン、カルナバ等を用いることが好ましい。
また、上記導電層は、さらに、上記導電層全体の乾燥重量を100重量部とした場合、1次粒子径が5〜100nmのナノカーボン粒子を0.01重量部〜10重量部含有することが好ましい(請求項5)。
この場合には、さらに上記導電性プレコートアルミニウム合金板の導電性を向上させることができる。
上記ナノカーボン粒子の1次粒子径が5nm未満の場合には、上述の効果を十分に得られないおそれがある。一方、上記ナノカーボン粒子の1次粒子径が100nmを超える場合には、導電層の密着性が低下するおそれがある。
また、上記ナノカーボン粒子の含有量が0.01重量部未満の場合には、上述の効果を十分に得られないおそれがある。一方、10重量部を超える場合には、工業的に生産が困難になるおそれがある。
また、上記導電性プレコートアルミニウム合金板は、針状電極法により上記導電層の異なる20箇所の表面部位の電気抵抗を測定した際に、10箇所以上の表面部位の電気抵抗が30Ω以下であり、かつ、上記20箇所の表面部位の電気抵抗の平均値が10Ω以下であることが好ましい(請求項6)。
この場合には、導電性を必要とする様々な用途に好適に利用することができる。
なお、上記針状電極法とは、φ0.2mmの球面状の針先を有する純銅製の針を、導電層の表面に載せ、針先が導電層を貫通することのない荷重を針に付与し、この状態で、脱膜して露出させた基板と針との間を導通させることにより、針先が接触している部分の導電層の電気抵抗値を測定する方法である。
上記異なる20箇所の表面部位の電気抵抗のうち、10箇所以上の表面部位の電気抵抗が30Ωを超える場合には、電磁波シールド性が悪い部分が生じるおそれがある。
また、上記異なる20箇所の表面部位の電気抵抗の平均値が10Ωを超える場合も、電磁波シールド性が悪い部分が生じるおそれがある。
また、上記導電層の表面の表面粗さRaは0.05μm〜0.6μmであることが好ましい(請求項7)。
上記導電層の表面の表面粗さRaが0.05μm未満の場合には、耐傷付き性や耐指紋性が低下するおそれがあり、一方、0.6μmを超える場合には、粗さの山の頂上部の膜厚が薄くなり易い傾向にあり、耐食性が劣化するおそれがある。
また、上記導電性プレコートアルミニウム合金板は、電気機器用筐体あるいは電子機器用筐体に用いられることが好ましい(請求項9)。
この場合には、上述した優れた導電性、耐指紋性等を生かして、優れた電気機器用筐体あるいは電子機器用筐体を得ることができる。
なお、上記電気機器用筐体あるいは電子機器用筐体としては、例えば、パソコン本体、CD−ROM、DVD、PDA等の電子機器の筐体、テレビ等の電気機器の筐体、FDD、MD、MO等の記憶媒体ケースのシャッター部分、その他様々なものがある。
(実施例1)
本例は、本発明の導電性プレコートアルミニウム合金板にかかる実施例及び比較例について説明する。
本例では、化成皮膜、導電層の構成等を変化させて、本発明品として、表2に示す20種類の導電性プレコートアルミニウム合金板(試料E1〜試料E20)と、比較品として、表3に示す6種類の導電性プレコートアルミニウム合金板(試料C1〜試料C6)を作製し、種々の性能評価試験を実施した。
以下、これを詳説する。
試料E1〜試料E20の導電性プレコートアルミニウム合金板1は、いずれも、図1に示すごとく、アルミニウム合金板よりなる基板2と、該基板2の片面又は両面に形成した化成皮膜3と、該化成皮膜3上に形成した導電層4とよりなる。
試料C1〜試料C6は、基本的な構成は試料E1〜試料E20と同様である。
これらの試料E1〜試料E20、試料C1〜試料C6を作製するに当たっては、まず、アルミニウム合金板よりなる基板2として、板厚1.0mmの5052−H34材を準備した。この基板2は、表面粗さRaを0.05〜0.9の範囲内で変化させた。
次に、この基板2に、化成皮膜3を形成する化成皮膜処理を施した。表1には、本例で採用した4種類の化成処理(a〜d)を示す。
化成処理aは、リン酸クロメート処理によって、クロム量が20mg/m2となるように反応型クロメート皮膜を形成するものである。具体的には、化成処理液に試料を浸漬するどぶ漬け法により化成処理を行い、その後、約100℃の雰囲気で乾燥させた。
化成処理bは、ジルコニウム処理によって、ジルコニウム量が20mg/m2となるように反応型ノンクロメート皮膜を形成するものである。処理方法は上記化成処理aと同様である。
化成処理cは、塗布型クロメート処理によって、クロム量が20mg/m2となるように塗布型クロメート皮膜を形成するものである。具体的には、基板の脱脂処理を行った後、バーコート法により処理剤を塗布し、その後、約100℃の雰囲気で乾燥させた。
化成処理dは、塗布型ジルコニウム処理によって、ジルコニウム量が20mg/m2となるように塗布型ノンクロメート皮膜を形成するものである。処理方法は上記化成処理dと同様である。
Figure 2009028991
次に、上述の化成皮膜3の上に、導電層4を形成した。導電層用塗料の塗装方法としては上述した様々な方法があるが、本例では、バーコート法により行い、その後、基板の表面温度が約230℃となる雰囲気に40秒保持する焼き付け処理を行って硬化させ、表2及び表3に示す組成及び膜厚Tを有する導電層を形成した。
上記導電層用塗料は、ベース物質、コロイダルシリカ、界面活性剤、及びインナーワックス等の成分を、固形分で表2及び表3に示す組成となるように含有した塗料を、溶媒としてイソプロピルアルコール、エチルアルコール、エチレングリコールモノノルマルブチルエーテルを用いて作製した。
表2及び表3におけるベース物質含有量、コロイダルシリカ含有量、インナーワックス含有量、ナノカーボン粒子含有量は、乾燥後の導電層全体の重量100重量部に対する重量である。
導電層を構成するベース物質として、ポリビニルアルコール、水ガラスの2種類を準備した。
表2及び表3において、
ポリビニルアルコール:A、
水ガラス(SiO2・Na2O):Bと示した。
また、コロイダルシリカとして、一次粒子系が3nm、30nm、85nmである、3種類のコロイダルシリカを準備した。
また、界面活性剤として、オキシエチレンパルミチン酸ブチルエステル、ナトリウムスルホネートの2種類を準備した。
表2及び表3において、
オキシエチレンパルミチン酸ブチルエステル:EO、
ナトリウムスルホネート:NSと示した。
また、インナーワックスとして、ポリエチレンを準備した。
表2及び表3において、
ポリエチレン:PEと示した。
Figure 2009028991
Figure 2009028991
また、表2より知られるごとく、試料E1〜試料E20は、導電層が、水ガラス又はポリビニルアルコール樹脂からなるベース物質よりなり、上記導電層の膜厚Tが0.05μm〜1.0μmであり、上記基板の表面粗さRaが0.1μm〜0.8μmであり、上記導電層の膜厚Tと上記基板の表面粗さRaとの比(T/Ra)が0.07〜4.0の範囲内であることがわかる。
次に、本例では、表2、表3に示す26種類の試料(試料E1〜試料E20及び試料C1〜試料C6)に対して、下記の各種の評価試験等を行った。結果を表4に示す。
<導電性>
導電性は、針状電極法により導電層の異なる20箇所の表面部位の電気抵抗値を測定することにより評価した。針状電極法は、φ0.2mmの球面状の針先を有する純銅製の針を、導電層の表面に載せ、針先が導電層を貫通することのない荷重を針に付与し、この状態で、脱膜して露出させた基板と針との間を導通させることにより、針先が接触している部分の導電層の電気抵抗値を測定する方法である。本例では、針に付与する荷重を一律10gとして行った。評価が3点以上の場合を合格、2点以下の場合を不合格とした。
(評価基準)
5点:測定した電気抵抗値が30Ω以下を示した割合が100%の場合。
4点:測定した電気抵抗値が30Ω以下を示した割合が80%以上100%未満の場合。
3点:測定した電気抵抗値が30Ω以下を示した割合が50%以上80%未満の場合。
2点:測定した電気抵抗値が30Ω以下を示した割合が30%以上50%未満の場合。
1点:測定した電気抵抗値が30Ω以下を示した割合が10%以上30%未満の場合。
0点:測定した電気抵抗値が30Ω以下を示した割合が10%未満の場合。
<プレス加工性>
プレス加工性は、図2に示されるように、各試料50に対して、それぞれ曲げ加工を繰り返して行い、曲げ加工部の導電層の塗膜割れが消滅する曲げ回数で評価した。
評価点は5段階とし、曲げ回数1回の場合を5点、曲げ回数2回の場合を4点、曲げ回数3回の場合を3点、曲げ回数4回の場合を2点、曲げ回数5回の場合を1点とした。評価点が3点以上の場合を合格、評価点が2点以下の場合を不合格とした。
<耐傷付き性>
耐傷付き性は、図3に示されるバウデン試験にて行った。即ち、荷重100gで直径1/4インチの硬球51を、サンプル台59上に載置した試料50の導電層の表面において摺動させ、塗膜破れが発生した際の摺動回数にて評価した。
評価点は5段階とし、摺動回数100回以上の場合を5点、摺動回数75回以上100回未満の場合を4点、摺動回数50回以上75回未満の場合を3点、摺動回数25回以上50回未満の場合を2点、摺動回数25回未満の場合を1点とした。評価点が3点以上の場合を合格、評価点が2点以下の場合を不合格とした。
<耐溶剤性>
耐溶剤性は、1ポンドハンマーにウエスを5重に被せ、トリクロロエチレンを染み込ませ、各試料の導電層の表面に乗せて50mm長さを繰り返し摺動させ、何回目で塗膜表面が溶解し変色するかを観察した。
評価点は5段階とし、10回以上の場合を5点、7回以上10回未満の場合を4点、5回以上7回未満の場合を3点、2回以上5回未満の場合を2点、1回の場合を1点とした。評価点が3点以上の場合を合格、評価点が2点以下の場合を不合格とした。
<総合評価>
総合評価は、上記導電性、プレス加工性、耐傷付き性、耐溶剤性の全ての項目が合格である場合を合格(評価○)とし、上記導電性、プレス加工性、耐傷付き性、耐溶剤性のいずれかの項目で不合格である場合を不合格(評価×)とした。
Figure 2009028991
表4より知られるごとく、本発明品としての試料E1〜E20は、すべての評価項目において優れた特性を示した。
これより、本発明によれば、優れた導電性を有する導電性プレコートアルミニウム合金板を得ることができることが分かる。
一方、表4より知られるごとく、比較品としての試料C1、試料C5は、導電層の膜厚T及び(T/Ra)が本発明の下限を下回るため、プレス加工性、耐傷つき性、耐溶剤性が不合格であった。
また、比較品としての試料C2は、導電層の膜厚Tが本発明の上限を上回るため、導電層の電気抵抗が大きくなり導電率が得られず、不合格であった。
また、比較品としての試料C3は、基板の表面粗さが本発明の下限を下回るため、導電性が不合格であった。
また、比較品としての試料C4は、基板の表面粗さが本発明の上限を上回るため、プレス加工性、耐傷つき性、耐溶剤性が不合格であった。
また、比較品としての試料C6は、(T/Ra)が本発明の上限を上回るため、導電性が得られず、不合格であった。
実施例における、導電性プレコートアルミニウム合金板の構造を示す説明図。 実施例における、プレス加工性の評価方法を示す説明図。 実施例における、耐傷付き性の評価方法であるバウデン試験方法を示す説明図。
符号の説明
1 導電性プレコートアルミニウム合金板
2 基板
3 化成皮膜
4 導電層

Claims (9)

  1. アルミニウム合金板よりなる基板と、該基板の片面又は両面に形成した化成皮膜と、該化成皮膜上に形成した導電層とよりなり、
    該導電層は、水ガラス又はポリビニルアルコール樹脂からなるベース物質よりなり、
    上記導電層の膜厚Tは0.05μm〜1.0μmであり、
    上記基板の表面粗さRaは0.1μm〜0.8μmであり、
    上記導電層の膜厚Tと上記基板の表面粗さRaとの比(T/Ra)は0.07〜4.0であることを特徴とする導電性プレコートアルミニウム合金板。
  2. 請求項1において、上記導電層は、さらに、一次粒子径が5nm〜80nmのコロイダルシリカを含有することを特徴とする導電性プレコートアルミニウム合金板。
  3. 請求項1又は2において、上記導電層は、さらに、上記導電層全体の乾燥重量を100重量部とした場合、界面活性剤を0.1重量部〜10重量部含有することを特徴とする導電性プレコートアルミニウム合金板。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項において、上記導電層は、さらに、上記導電層全体の乾燥重量を100重量部とした場合、インナーワックスを0.05重量部〜15重量部含有することを特徴とする導電性プレコートアルミニウム合金板。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項において、上記導電層は、さらに、上記導電層全体の乾燥重量を100重量部とした場合、1次粒子径が5〜100nmのナノカーボン粒子を0.01重量部〜10重量部含有することを特徴とする導電性プレコートアルミニウム合金板。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項において、針状電極法により上記導電層の異なる20箇所の表面部位の電気抵抗を測定した際に、10箇所以上の表面部位の電気抵抗が30Ω以下であり、かつ、上記20箇所の表面部位の電気抵抗の平均値が10Ω以下であることを特徴とする導電性プレコートアルミニウム合金板。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項において、上記導電層の表面の表面粗さRaは0.05μm〜0.6μmであることを特徴とする導電性プレコートアルミニウム合金板。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項において、上記基板は、Mgを1.0〜5.0質量%含有することを特徴とする導電性プレコートアルミニウム合金板。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項において、上記導電性プレコートアルミニウム合金板は、電気機器用筐体あるいは電子機器用筐体に用いられることを特徴とする導電性プレコートアルミニウム合金板。
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