JP2009027813A - 電動機の回転子 - Google Patents
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Abstract
【課題】主磁石及び補助磁石を備えたものにおいて、それら主磁石及び補助磁石の磁束漏れを極力低減できて、電動機の効率を一層向上させることを可能とする。
【解決手段】回転子鉄心8において、磁極部18を形成する部分に主磁石9を挿入配置し、磁極間に補助磁石10を挿入配置する。回転子鉄心8において、補助磁石10を挿入する補助磁石挿入穴20の固定子鉄心側に、対応する補助磁石挿入穴20を固定子鉄心側に開口させる開口部23を形成する。開口部23はモールド樹脂11により塞ぐ。開口部23を設けたことにより、補助磁石10の固定子鉄心側での磁気抵抗が高くなり、主磁石9及び補助磁石10の磁束が隣の極の主磁石9及び補助磁石10側へ漏れることを極力低減できる。
【選択図】図1
【解決手段】回転子鉄心8において、磁極部18を形成する部分に主磁石9を挿入配置し、磁極間に補助磁石10を挿入配置する。回転子鉄心8において、補助磁石10を挿入する補助磁石挿入穴20の固定子鉄心側に、対応する補助磁石挿入穴20を固定子鉄心側に開口させる開口部23を形成する。開口部23はモールド樹脂11により塞ぐ。開口部23を設けたことにより、補助磁石10の固定子鉄心側での磁気抵抗が高くなり、主磁石9及び補助磁石10の磁束が隣の極の主磁石9及び補助磁石10側へ漏れることを極力低減できる。
【選択図】図1
Description
本発明は、主磁石と補助磁石とを備えた構成の、電動機の回転子に関する。
例えば特許文献1には次のような構成のものが開示されている。インナーロータ型の電動機(モータ)における回転子鉄心において、磁極を形成する部分に主磁石挿入穴を周方向に複数個設けると共に、磁極間に対応する部分に補助磁石挿入穴を周方向に複数個設け、前記主磁石挿入穴にそれぞれ永久磁石からなる主磁石を挿入し、前記補助磁石挿入穴にそれぞれ永久磁石からなる補助磁石を挿入した構成となっている。この場合、前記主磁石は、保持力が高い材料により形成され、径方向で異極となるように着磁されている。前記補助磁石は、主磁石よりも保持力が弱い材料により形成されていて、周方向で異極となるように着磁されている。
特開2006−280195号公報
上記した構成のものでは、磁極間に位置する補助磁石の固定子鉄心側(外周部側)が回転子鉄心で覆われている(その部分を橋絡部と称する)ため、主磁石及び補助磁石の磁束がその橋絡部を通って隣の極の主磁石及び補助磁石側へショートサーキットして漏れ易い。このため、主磁石及び補助磁石の磁束が固定子側へ有効に作用せず、電動機の効率を低下させるという欠点がある。
本発明は上記した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、主磁石及び補助磁石を備えたものにおいて、それら主磁石及び補助磁石の磁束漏れを極力低減できて、電動機の効率を一層向上させることを可能とする電動機の回転子を提供することにある。
上記した目的を達成するために、本発明の電動機の回転子は、固定子鉄心に対して径方向から対向する磁極を形成する部分に形成された主磁石挿入穴を周方向に複数個有すると共に、各磁極間に対応する部分に形成された補助磁石挿入穴を周方向に複数個有する回転子鉄心と、前記各主磁石挿入穴に挿入され、径方向で異極となるように着磁された永久磁石からなる複数個の主磁石と、前記各補助磁石挿入穴に挿入され、周方向で異極となるように着磁された永久磁石からなる複数個の補助磁石とを備え、前記回転子鉄心は、前記各補助磁石挿入穴の前記固定子鉄心側に、対応する補助磁石挿入穴を前記固定子鉄心側に開口させる開口部を有することを特徴とする。
本発明によれば、上記開口部を有する構成としたことにより、補助磁石の固定子鉄心側での磁気抵抗が高くなり、主磁石及び補助磁石の磁束が隣の極の主磁石及び補助磁石側へ漏れることを極力低減できて、主磁石及び補助磁石の磁束を固定子鉄心側へ有効に作用させることができるようになり、電動機の効率を一層向上させることが可能となる。
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態について図1〜図6を参照して説明する。この実施形態では、本発明を、ドラム式洗濯機において、ドラムを回転駆動する洗濯機モータに適用した場合を示している。
以下、本発明の第1の実施形態について図1〜図6を参照して説明する。この実施形態では、本発明を、ドラム式洗濯機において、ドラムを回転駆動する洗濯機モータに適用した場合を示している。
図2には、アウターロータ型の電動機(モータ)の固定子1と回転子2とが示されている。そのうち、固定子1は、固定子鉄心3とコイル4とから構成されている。固定子鉄心3は、磁性体であるけい素鋼板を多数枚積層して構成したもので、環状をなすヨーク部3aと、これの外周部から放射状に突出する多数のティース部3bとを有しており、そのほぼ全体の外面に電気絶縁材である合成樹脂からなる被覆部材5を型成形して設けている。被覆部材5には、内周部に複数個の取付部6を形成しており、これによって固定子1を洗濯機の図示しないモータ取付部に取付けるようにしている。そして、各ティース部3bには、前記コイル4が被覆部材5の各外周から巻装されている。固定子1は、以上のように構成されている。
これに対して、回転子2は、図3にも示すように、フレーム7と、回転子鉄心8と、それぞれ永久磁石からなる主磁石9及び補助磁石10と、これらフレーム7、回転子鉄心8、主磁石9及び補助磁石10を一体化する電気絶縁材製のモールド樹脂11とからなる。そのうち、フレーム7は、磁性体である例えば鉄板をプレス加工することにより形成したもので、円形の主板部7aと、この主板部7aの外周部から段部7bを経て起立する環状の周側壁7cとを有する、扁平な有底円筒状をなしている。
回転子鉄心8は、環状をなし、フレーム7の周側壁7cの内周部に配置されている。また、回転子鉄心8は、図2及び図3に示すように、フレーム7の段部7bからは軸方向(図で上方)にやや離間して、周側壁7cよりも更に軸方向にやや突出するように配置されている。回転子鉄心8と段部7bとの間には、モールド樹脂11が設けられている。また、段部7bの外側(回転子鉄心8とは反対側)にもモールド樹脂11が設けられている。段部7bには樹脂通孔12(図4、図5参照)が全周にわたって複数形成されており、段部7bの内側及び外側のモールド樹脂11は、その樹脂通孔12を通して繋がっている。主板部7aの中心部には、図2に示すように、軸支体13がモールド樹脂11により固定された状態で設けられている。また、主板部7aにおいて、軸支体13と段部7bとの間の部分には、通風孔14が放射状に多数形成されていると共に、複数のリブ15がモールド樹脂11によって形成されている。回転子2は、軸支体13を介して、図示しない洗濯機のドラムの回転軸に連結される。したがって、ドラムは、回転子2によって直接回転駆動される。
回転子鉄心8は、磁性体である例えばけい素鋼板17を多数枚積層して構成したものである。図1にも示すように、回転子鉄心8において、磁極(例えば計48極)を形成する部分である磁極部18にはそれぞれ主磁石挿入穴19が形成され、また、磁極間に対応する部分(隣り合った磁極部18間)には、補助磁石挿入穴20が形成されている。これら主磁石挿入穴19及び補助磁石挿入穴20は、回転子鉄心8において周方向に等間隔で、複数個、この場合48個ずつ配置されている。このうち、主磁石挿入穴19は、平面形状で、周方向に長い横長な矩形状に形成され、補助磁石挿入穴20は、正方形に近い矩形状に形成されている。
主磁石挿入穴19及び補助磁石挿入穴20は、図4及び図5に示すように、回転子鉄心8の軸方向片側の端面部である下端面から反対側の端面部である上端面まで達して開通する深さのものである。ただし、回転子鉄心8を構成する多数枚のけい素鋼板17のうち、図4及び図5において最下部に位置するけい素鋼板17には、主磁石挿入穴19及び補助磁石挿入穴20の内方側へ張り出すように、それぞれ一対の磁石保持部21,22が突出形成されている。主磁石挿入穴19側の磁石保持部21は径方向に突出し、補助磁石挿入穴20側の磁石保持部22は周方向に突出している。
そして、各主磁石挿入孔19には、矩形の板状をなす主磁石9が挿入配置され、また、各補助磁石挿入穴20には、角柱状をなす補助磁石10が挿入配置されている。各主磁石9は、下端部が前記磁石保持部21にて受けられ、また、各補助磁石10は、下端部が前記磁石保持部22にて受けられている。各主磁石9及び補助磁石10は、対応する主磁石挿入穴19、補助磁石挿入穴20に挿入配置された状態において、図4及び5の上端面が回転子鉄心8の上端面とほぼ面一になって外部に露出している。
主磁石9は、図1に示すように、径方向で異極となるように着磁されている。また、各主磁石9は、隣同士で極が異なるように交互に配置されている。補助磁石10は、周方向で異極となるように着磁されている。また、補助磁石10は、主磁石9側の極がその主磁石9と同極となるように配置されている(主磁石9の補助磁石10側の極がN極の場合、補助磁石10のその主磁石9側の極もN極となるように配置されている)。そして、この場合、補助磁石10は、主磁石9よりも磁力が弱く設定されている。
回転子鉄心8において、各補助磁石挿入穴20の固定子鉄心3側に、対応する補助磁石挿入穴20を固定子鉄心3側に開口させる開口部23が形成されている。その開口部23の周方向の幅寸法L1(図1参照)は、補助磁石挿入穴20の周方向の幅寸法L2よりも狭く設定されている(L1<L2)。各開口部23を塞ぐようにしてモールド樹脂11が設けられている。また、回転子鉄心8において、固定子鉄心3に臨む内周面24は、各磁極部18の中心部が固定子鉄心3側へ突出し、かつ両側の磁極間側が固定子鉄心3から退避するように山形状に形成されている。
さらに、回転子鉄心8において、隣り合った磁極部18,18間の中央部、この場合、隣り合った主磁石挿入穴19,19間は、上下両端部のけい素鋼板17に形成された橋絡部25,25(図4参照)を残して切断されている。具体的には、積層された多数枚のけい素鋼板17のうち、橋絡部25が形成された上下のけい素鋼板17以外の残りのけい素鋼板17には、切欠部26が形成されている。切欠部26は、隣り合った2個の主磁石挿入穴19,19と、1個の補助磁石挿入穴20とを連通させている。そして、この切欠部26によって形成される空間部27にもモールド樹脂11が充填されている。
なお、回転子鉄心8において、積層された各けい素鋼板17は、モールド樹脂11による成形の前に、かしめ部28(図1、図3、図5参照)を形成することによって積層方向で互いに結合されている。この場合、かしめ部28は、磁極部18部分と、磁極部18とは反対側の外周部側の部分とに形成されている。
ここで、モールド樹脂11は、各主磁石挿入穴19と主磁石9との間の隙間、及び各補助磁石挿入穴20と補助磁石10との間の隙間にも充填されていて、各主磁石9及び補助磁石10は、モールド樹脂11により回転子鉄心8に一体化されている。
ここで、モールド樹脂11は、各主磁石挿入穴19と主磁石9との間の隙間、及び各補助磁石挿入穴20と補助磁石10との間の隙間にも充填されていて、各主磁石9及び補助磁石10は、モールド樹脂11により回転子鉄心8に一体化されている。
上記した実施形態によれば、次のような作用効果を得ることができる。
(1)回転子鉄心8において、各磁極部18を形成する部分に主磁石9を配置し、磁極間に対応する部分に補助磁石10を配置した構成としたので、その補助磁石10の存在により、主磁石9から隣の主磁石9側へ漏れる磁束を低減でき、その分、主磁石9の磁束を固定子1側に有効に作用させることができる。また、補助磁石10を設けた分、回転子2側から固定子1側へ作用する磁束の量を多くでき、電動機の効率を向上させることができる。
(1)回転子鉄心8において、各磁極部18を形成する部分に主磁石9を配置し、磁極間に対応する部分に補助磁石10を配置した構成としたので、その補助磁石10の存在により、主磁石9から隣の主磁石9側へ漏れる磁束を低減でき、その分、主磁石9の磁束を固定子1側に有効に作用させることができる。また、補助磁石10を設けた分、回転子2側から固定子1側へ作用する磁束の量を多くでき、電動機の効率を向上させることができる。
ここで、補助磁石10を設けたことによる効果について、図6を参照して説明する。図6の(a)は、補助磁石10を設けない場合、(b)は、磁力が比較的小さな補助磁石10を設けた場合、(c)は、(b)よりも磁力が大きな補助磁石を設けた場合の、固定子1側に作用する磁束密度分布を示している。この図6から、補助磁石10を設けた(b)、(c)の場合は、補助磁石10を設けない(a)の場合よりも磁束密度が高くなることがわかる。特に(c)の場合は、補助磁石10付近での磁束密度が高くなり、磁束分布としては矩形波に近くなる。
(2)回転子鉄心8において、各補助磁石挿入穴20の固定子鉄心3側に、対応する補助磁石挿入穴20を固定子鉄心3側に開口させる開口部23を形成した構成としたので、補助磁石10の固定子鉄心3側での磁気抵抗が高くなり、主磁石9及び補助磁石10の磁束が隣の極の主磁石9及び補助磁石10側へ漏れることを一層低減できて、主磁石9及び補助磁石10の磁束を固定子鉄心3側へ一層有効に作用させることができるようになり、電動機の効率を一層向上させることが可能となる。
(3)開口部23の周方向の幅寸法L1は、補助磁石挿入穴20の周方向の幅寸法L2よりも狭く設定しているので、補助磁石挿入穴20に挿入される補助磁石10の平面方向での位置決めが容易にできる。しかも、補助磁石10に対して固定子1側から強い磁気吸引力が作用しても、その狭い開口部23で補助磁石10を保持でき、強固な構成となる。
(4)主磁石9及び補助磁石10は、前記開口部23を塞ぐようにして設けられたモールド樹脂11により回転子鉄心8に一体化しているので、開口部23を形成することによる強度低下をそのモールド樹脂11により補強することができる。また、そのモールド樹脂11は、主磁石挿入穴19と主磁石9との間の隙間、及び補助磁石挿入穴20と補助磁石10との間の隙間にも入り込み、主磁石9及び補助磁石10を固定するので、それら主磁石9及び補助磁石10のがたつきを防止でき、振動や騒音の発生を抑えることができる。
(5)回転子鉄心8にあって磁極間の中央部は、回転子鉄心8を構成する鋼板の一部、この場合上下のけい素鋼板17,17に形成された橋絡部25、25を残し、残りのけい素鋼板17には切欠部26を形成して切断した構成としたので、主磁石9の磁束が隣の極の主磁石9側へ漏れることを一層低減できて、主磁石9の磁束を固定子鉄心3側へ一層有効に作用させることができるようになる。この場合、上下のけい素鋼板17は、橋絡部25で周りと連結されているから、切欠部26を形成することによる回転子鉄心8の強度低下を極力防止できる。
(6)主磁石挿入穴19及び補助磁石挿入穴20には、最下部に位置するけい素鋼板17に磁石保持部21,22を設けているので、それら主磁石挿入穴19及び補助磁石挿入穴20に挿入配置される主磁石9及び補助磁石10の高さ方向(軸方向)の位置決めを容易に行うことができる。特に、主磁石9の上端面に対向する部分に、回転子2の位置検出用の、例えばホール素子からなる磁気センサを設ける場合に、主磁石9と磁気センサの高さ方向の位置関係を安定させることができるので、検出精度を安定させることができる利点がある。
(7)補助磁石10は、主磁石9の磁力を補うためのものであり、主磁石9よりも磁力は弱く設定する。これにより、主磁石9と補助磁石10のトータルで磁力を増加させる。補助磁石10の磁力が強すぎると、磁極間付近での磁束密度が高くなり、本来低振動のため固定子1側への磁束密度の分布を正弦波状にすることを目指している構成を阻害することになってしまう。補助磁石10の磁力を主磁石9よりも弱く設定することで、そのような不具合の発生を防止できる。
(第2の実施形態)
図7及び図8は本発明の第2の実施形態を示したものであり、この第2の実施形態は、上記した第1の実施形態とは次の点が異なっている。すなわち、回転子鉄心8を構成する鋼板の一部、この場合上下2枚のけい素鋼板17,17に、開口部23を周方向に横切るように橋絡部30を設けている。従って、積層されたけい素鋼板17のうち、上下2枚のけい素鋼板17には橋絡部30を設けているが、残りのけい素鋼板17には、橋絡部30は設けていない。
図7及び図8は本発明の第2の実施形態を示したものであり、この第2の実施形態は、上記した第1の実施形態とは次の点が異なっている。すなわち、回転子鉄心8を構成する鋼板の一部、この場合上下2枚のけい素鋼板17,17に、開口部23を周方向に横切るように橋絡部30を設けている。従って、積層されたけい素鋼板17のうち、上下2枚のけい素鋼板17には橋絡部30を設けているが、残りのけい素鋼板17には、橋絡部30は設けていない。
このような実施形態によれば、回転子鉄心8を構成するけい素鋼板17の一部に橋絡部30を設けたことにより、開口部23を形成することによる強度低下を極力防止できるようになる。
(第3の実施形態)
図9は本発明の第3の実施形態を示したものであり、この第3の実施形態は、上記した第1の実施形態とは次の点が異なっている。すなわち、主磁石9は、第1実施例と同様に保持力が高い材料、例えばNdFeB磁石とする。補助磁石40は、保持力が弱い材料、例えばアルニコ磁石、またはFeCrCo磁石とする。このような補助磁石40は、固定子1のコイル4に流す電流を制御することにより、着磁を変えることが可能である。補助磁石40は、当初は、例えば図9の(a)で示すように、第1の実施形態の場合と同様な極となるように着磁する。
図9は本発明の第3の実施形態を示したものであり、この第3の実施形態は、上記した第1の実施形態とは次の点が異なっている。すなわち、主磁石9は、第1実施例と同様に保持力が高い材料、例えばNdFeB磁石とする。補助磁石40は、保持力が弱い材料、例えばアルニコ磁石、またはFeCrCo磁石とする。このような補助磁石40は、固定子1のコイル4に流す電流を制御することにより、着磁を変えることが可能である。補助磁石40は、当初は、例えば図9の(a)で示すように、第1の実施形態の場合と同様な極となるように着磁する。
(a)のように着磁した場合には、補助磁石40部分での磁束漏れを防止でき、主磁石9と補助磁石40のトータルの磁束密度が高くなるので、洗濯機での洗い時のように、ドラムを低速度(例えば40〜50rpm)で、しかも高いトルクで回転させる場合に好適する。従って、洗い行程の前には、回転子2(ドラム)を所定の着磁位置に停止させた状態で、固定子1のコイル4に第1の着磁用の電流を流すことにより、補助磁石40を(a)のように着磁する。
一方、ドラムを高速回転(例えば1000〜1200rpm)させるような脱水時の前には、回転子2(ドラム)を所定の着磁位置に停止させた状態で、固定子1のコイル4に、先程とは異なる第2の着磁用の電流を流すことにより、補助磁石40を(b)のように着磁する。この場合、補助磁石40における主磁石9側の極が、主磁石9と逆の極となるようにする。このようにした場合には、主磁石9の磁束の一部が補助磁石40に流れるように、漏れ磁束を誘発するようになるので、主磁石9と補助磁石40の、固定子1側に作用する磁束密度は、(a)の場合よりも低くなる。これにより、回転子2(ドラム)の高速回転に好適するようになる。
ちなみに、回転子2を高速回転させる際に、(a)のように固定子1側に作用する磁束密度が高いと、固定子1との磁気吸引力で回転効率が低下することが懸念されるが、上記したように、補助磁石40を(b)のように着磁することで、高速回転に適するようにできる。
ちなみに、回転子2を高速回転させる際に、(a)のように固定子1側に作用する磁束密度が高いと、固定子1との磁気吸引力で回転効率が低下することが懸念されるが、上記したように、補助磁石40を(b)のように着磁することで、高速回転に適するようにできる。
上記したように、補助磁石40を保持力の弱い材料により形成しておき、必要に応じて着磁状態を変えるようにすることで、低速回転と高速回転の両方に適したものとすることが可能となる。
(その他の実施形態)
本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく、次のように変形または拡張できる。
本発明は、アウターロータ型の電動機の回転子について例示したが、インナーロータ型の電動機の回転子にも適用することができる。
本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく、次のように変形または拡張できる。
本発明は、アウターロータ型の電動機の回転子について例示したが、インナーロータ型の電動機の回転子にも適用することができる。
図面中、1は固定子、2は回転子、3は固定子鉄心、4はコイル、8は回転子鉄心、9は主磁石、10は補助磁石、11はモールド樹脂、17はけい素鋼板(鋼板)、18は磁極部、19は主磁石挿入穴、20は補助磁石挿入穴、21,22は磁石保持部、23は開口部、25は橋絡部、26は切欠部、30は橋絡部、40は補助磁石を示す。
Claims (6)
- 固定子鉄心に対して径方向から対向する磁極を形成する部分に形成された主磁石挿入穴を周方向に複数個有すると共に、各磁極間に対応する部分に形成された補助磁石挿入穴を周方向に複数個有する回転子鉄心と、
前記各主磁石挿入穴に挿入され、径方向で異極となるように着磁された永久磁石からなる複数個の主磁石と、
前記各補助磁石挿入穴に挿入され、周方向で異極となるように着磁された永久磁石からなる複数個の補助磁石とを備え、
前記回転子鉄心は、前記各補助磁石挿入穴の前記固定子鉄心側に、対応する補助磁石挿入穴を前記固定子鉄心側に開口させる開口部を有することを特徴とする電動機の回転子。 - 前記開口部の周方向の幅寸法は、前記補助磁石挿入穴の周方向の幅寸法よりも狭いことを特徴とする請求項1記載の電動機の回転子。
- 前記主磁石及び補助磁石は、前記開口部を塞ぐようにして設けられたモールド樹脂により前記回転子鉄心に一体化されていることを特徴とする請求項1または2記載の電動機の回転子。
- 前記回転子鉄心は複数枚の鋼板を積層して構成され、前記回転子鉄心にあって前記磁極間の中央部は、一部の鋼板に形成された橋絡部を残して切断されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電動機の回転子。
- 前記回転子鉄心は複数枚の鋼板を積層して構成され、前記回転子鉄心を構成する一部の鋼板は、前記開口部を形成する部分に橋絡部を有していることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の電動機の回転子。
- 前記補助磁石は、前記主磁石よりも磁力が弱く設定されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の電動機の回転子。
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