JP2009024764A - 車両用ベルト式無段変速機 - Google Patents

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Hirobumi Nakada
博文 中田
Junichi Nishinosono
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Abstract

【課題】前後進切換機構を備えたベルト式無段変速機において、その組付性を向上させることができる構造を有するベルト式無段変速機を提供する。
【解決手段】前後進切換機構16は、ミッションケース54の開口側を塞ぐように設けられたオイルポンプ28のポンプハウジング62と入力軸36との間にその入力軸36と同軸心上に配設され、前後進切換機構16がポンプハウジング62に支持される構造となっているので、車両用動力伝達装置10(ベルト式無段変速機18)の組付の際は前後進切換機構16をポンプハウジング62に支持させた状態で組付けることができる。言い換えれば、前後進切換機構16とオイルポンプ28とがモジュール化されており、別の組付ラインでの組付が可能となる。
【選択図】図3

Description

本発明は、車両用ベルト式無段変速機に関し、特に、その組付性を向上させる技術に関するものである。
ミッションケース内にプライマリプーリが設けられた第1の軸と、セカンダリプーリが設けられた第2の軸と、プライマリプーリおよびセカンダリプーリに巻き掛けられたベルトと、第1の軸および第2の軸の回転方向を切り換える前後進切換機構とで、構成され、プライマリプーリおよびセカンダリプーリの溝幅を制御することで、互いに巻き掛けられたベルトの回転半径を変更して変速比を無段階的に制御することができる車両用ベルト式無段変速機がよく知られている。例えば、特許文献1に記載されている車両用自動変速機がその一例である。
特開平5−280612号公報
特許文献1では、メインシャフト(本明細書において第1の軸に対応)およびサブシャフト(本明細書中において第2の軸に対応)の支持をミッションケースおよびトルクコンバータを保護するトルクコンバータケースによって行うことで、従来必要とされたシャフト支持部材を省略することができ、自動変速機の組付性を向上させることができる技術が開示されている。
ところで、特許文献1の車両用自動変速機において、前後進切換機構は、トルクコンバータケースに支持されていると記載されているが、この前後進切換機構の組付については何ら記載されていない。前後進切換機構は、その構造が比較的複雑であるため、この前後進切換機構の組付けを通常の組付ライン内で実行すると、組付ラインが複雑化すると共に、組付に時間がかかるため、組付性が低下する可能性があった。
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、前後進切換機構を備えたベルト式無段変速機において、その組付性を向上させることができる構造を有するベルト式無段変速機を提供することにある。
上記目的を達成するための、請求項1にかかる発明の要旨とするところは、(a)ミッションケース内に回転可能に支持された第1の軸および第2の軸と、その第1の軸に設けられたプライマリプーリと、その第2の軸に設けられたセカンダリプーリと、そのプライマリプーリとセカンダリプーリとの間に巻き掛けられたベルトと、前記第1の軸および第2の軸の回転方向を切り換える前後進切換機構とを、備える車両用ベルト式無段変速機において、(b)前記前後進切換機構は、前記ミッションケースの開口側を塞ぐカバーと前記第1の軸との間にその第1の軸と同軸心上に配設され、(c)前記前後進切換機構の全体が前記カバーに支持されていることを特徴とする。
また、請求項2にかかる発明の要旨とするところは、請求項1の車両用ベルト式無段変速機において、前記第1の軸の一端は、軸受を介して前記ミッションケースに支持されていると共に、他端は、前記カバーに固定されたインナケースに軸受を介して支持され、前記前後進切換機構はそのインナケース内に保持されていることを特徴とする。
また、請求項3にかかる発明の要旨とするところは、請求項1または2の車両用ベルト式無段変速機において、前記カバーは、オイルポンプのポンプハウジングとして機能することを特徴とする。
また、請求項4にかかる発明の要旨とするところは、請求項2または3の車両用ベルト式無段変速機において、前記ミッションケースは一体構造となっている特徴とする。
請求項1にかかる発明の車両用ベルト式無段変速機によれば、前記前後進切換機構は、前記ミッションケースの開口側を塞ぐカバーと前記第1の軸との間にその第1の軸と同軸心上に配設され、前記前後進切換機構の全体が前記カバーに支持されているので、ベルト式無段変速機の組付の際は前後進切換機構をカバーに支持させた状態で組付けることができる。言い換えれば、前後進切換機構とカバーとがモジュール化されており、別の組付ラインでの組付が可能となる。これにより、通常の組付ラインが簡素化されると共に、通常の組付ラインと平行して前後進切換機構とカバーとを組付けることができるため、組付時間が短縮化され、組付性を向上させることができる。
また、請求項2にかかる発明の車両用ベルト式無段変速機によれば、前記第1の軸の一端は、軸受を介して前記ミッションケースに支持されていると共に、他端は、前記カバーに固定されたインナケースに軸受を介して支持され、前記前後進切換機構はそのインナケース内に保持されているため、従来ミッションケースに設けられている第1の軸の他端を支持するための支持部を省略することができる。このように、第1の軸の他端を支持するための支持部が省略されることで、車両用ベルト式無段変速機の組付において、構成部品を一方向から順次組付けることが可能となるため、車両用ベルト式無段変速機の組付性をさらに向上させることができる。
また、請求項3にかかる発明の車両用ベルト式無段変速機によれば、前記カバーは、オイルポンプのポンプハウジングとして機能するため、前記前後進切換機構とオイルポンプとを、モジュール化することができ、車両用ベルト式無段変速機の組付性をさらに向上させることができる。
また、請求項4にかかる発明の車両用ベルト式無段変速機によれば、前記ミッションケースは一体構造となっているため、車両用ベルト式無段変速機の組付の際において、ミッションケース同士を接続する合わせ面の加工などを省略することができ、組付性をさらに向上させることができる。また、ミッションケース同士の合わせ面からのオイル漏れの発生を回避することができる。
以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施例である車両用動力伝達装置10の骨子図である。この車両用動力伝達装置10は、横置き型の自動変速機であって、FF(フロントエンジン・フロントドライブ)型車両に好適に採用されるものであり、走行用の動力源として機能するエンジン12を備えている。内燃機関にて構成されているエンジン12の出力は、エンジン12のクランク軸、流体伝動装置としてのトルクコンバータ14から前後進切換機構16、入力軸36、ベルト式無段変速機18、および減速歯車装置20を介して終減速機22に伝達され、左右の駆動輪24L、24Rに分配される。
トルクコンバータ14は、エンジン12のクランク軸に連結されたポンプ翼車14p、およびタービン軸34を介して前後進切換機構16に連結されたタービン翼車14tを備えており、流体を介して動力伝達を行うようになっている。また、それらのポンプ翼車14pおよびタービン翼車14tの間には、ロックアップクラッチ26が設けられており、図示しない油圧制御装置の切換弁などよって係合側油室および解放側油室に対する油圧供給が切り換えられることにより、係合または解放されるようになっており、完全係合されることによってポンプ翼車14pおよびタービン翼車14tは一体回転させられる。上記ポンプ翼車14pには、ベルト式無段変速機18を変速制御したりベルト挟圧力を発生させたり、或いは各部に潤滑油を供給したりするための油圧を発生させる機械式のオイルポンプ28が設けられている。
前後進切換機構16は、ダブルピニオン型の遊星歯車装置を主体として構成されており、トルクコンバータ14のタービン軸34はサンギヤ16sに一体的に連結され、ベルト式無段変速機18の入力軸36は、キャリヤ16cに一体的に連結されている一方、キャリヤ16cとサンギヤ16sは前進用クラッチC1を介して選択的に連結され、リングギヤ16rは後進用ブレーキB1を介してミッションケースに選択的に固定されるようになっている。前進用クラッチC1および後進用ブレーキB1は、何れも油圧シリンダによって摩擦係合させられる油圧式摩擦係合装置であり、図2に示されるように、前進用クラッチC1が係合させられると共に後進用ブレーキB1が解放されることにより、前後進切換機構16は一体回転状態とされることにより前進用動力伝達経路が成立させられて、前進方向の回転が減速されることなくベルト式無段変速機18側へ伝達される一方、後進用ブレーキB1が係合させられると共に前進用クラッチC1が解放されることにより、前後進切換機構16は後進用動力伝達経路が成立させられて、入力軸36はタービン軸34に対して逆方向に回転させられるようになり、後進方向の回転がベルト式無段変速機18側へ伝達される。また、前進用クラッチC1および後進用ブレーキB1が共に解放されると、前後進切換機構16は動力伝達を遮断するニュートラル(遮断状態)状態になる。
ベルト式無段変速機18は、入力軸36に設けられている入力側部材である有効径が可変の入力側可変プーリ42と、出力軸44に設けられている出力側部材である有効径が可変の出力側可変プーリ46と、それらの可変プーリ42、46に巻き掛けられた摩擦接触する動力伝達部材として機能する伝動ベルト48と、入力軸36および出力軸44の回転方向を切り換える前後進切換機構16とを、備えており、可変プーリ42、46と伝動ベルト48との間の摩擦力を介して動力伝達が行われる。可変プーリ42および46は、入力軸36および出力軸44にそれぞれ固定された固定シーブ42aおよび46aと、入力軸36および出力軸44に対して軸心まわりの相対回転不能且つ、軸心方向の移動可能に設けられた可動シーブ42bおよび46bと、それらの間のV溝幅が可変とする推力を付与する入力側油圧シリンダ42cおよび出力側油圧シリンダ46cとを備えて構成されており、入力側可変プーリ42の入力側油圧シリンダ42cの油圧が制御されることにより、両可変プーリ42、46のV溝幅が変化して伝動ベルト48の掛かり径(有効径)が変更され、変速比γ(=入力軸回転速度NIN/出力軸回転速度NOUT)が連続的に変化させられる。一方、出力側可変プーリ46の出力側油圧シリンダ46cの油圧が制御されることにより、伝動ベルト48を挟圧する挟圧力が変更される。伝動ベルト48は、例えば多数の金属製の駒に、左右に複数枚に重ねられたスチールバンドをはめた構造となっている。なお、本実施例の入力軸36が本発明の第1の軸に対応しており、出力軸44が本発明の第2の軸に対応しており、入力側可変プーリ42が本発明のプライマリプーリに対応しており、出力側可変プーリ46が本発明のセカンダリプーリに対応しており、伝動ベルト48が本発明のベルトに対応している。
次に、車両用動力伝達装置10の内部構造について詳細に説明する。図3は、本発明が適用された車両用動力伝達装置10の一部を示す断面図である。車両用動力伝達装置10は、ケース50内にロックアップクラッチ26を有するトルクコンバータ14、ベルト式無段変速機18を備えており、ベルト式無段変速機18は、入力側可変プーリ42を備えた入力軸36、出力側可変プーリ46を備えた出力軸44、入力側可変プーリ42と出力側可変プーリ46との間に巻き掛けられる伝動ベルト48、および前後進切換機構16を備えている。また、トルクコンバータ14のタービン軸34と前後進切換機構16のサンギヤ16sとは同軸心上に配設されており、トルクコンバータ14と前後進切換機構16との間には、オイルポンプ28が配設されている。また、ケース50内において、そのケース50の開口側から同軸心上に、トルクコンバータ14、オイルポンプ28、前後進切換機構16、および入力軸36が順次配設されており、入力軸36と平行に出力軸44が配設されている。
ケース50は、トルクコンバータ14を収容するトルクコンバータケース52と、ベルト式無段変速機18などを収容するミッションケース54とによって構成されており、ボルト56によって一体的に接続されている。オイルポンプ28は、ポンプギヤ58とそのポンプギヤ58を収容するようにボルト60で接続されたポンプハウジング62とポンプカバー64とで主に構成されている。オイルポンプ28のポンプギヤ58は、トルクコンバータ14のポンプ翼車14pと一体回転可能に接続されており、ポンプギヤ58が回転させられることで、適宜作動油が汲み上げられる。なお、ポンプハウジング62は、ミッションケース54の一部の開口側を塞ぐカバーとしても機能している。なお、本実施例のポンプハウジング62が本発明のカバーに対応している。
前後進切換機構16は、ミッションケース54の一部の開口部塞ぐカバーとしても機能するオイルポンプ28のポンプハウジング62と入力軸36との間に入力軸36と同軸心上に配設され、前後進切換機構16の全体がボルト67によってポンプハウジング62に支持されている。具体的には、前後進切換機構16は、一方が開口し他方が底部を有する筒状のインナケース66内に保持され、ダブルピニオン型の遊星歯車装置、前進用クラッチC1、および後進用ブレーキB1を備えている。また、インナケース66の一方側(トルクコンバータ14側或いは開口側)がボルト67によってポンプハウジング62に接続されている。また、インナケース66の他端側(ミッションケース54の底部側)の端部は、径方向内側に伸びる壁部70が形成され、壁部70の内周縁に入力軸36を回転可能に支持する軸受72が配設されている。
入力軸36は、一端は軸受74を介してミッションケース54に支持されると共に、他端はポンプハウジング62にボルト67によって固定されたインナケース66に軸受72を介して支持されている。また、入力軸36と平行に支持された出力軸44は、一端が軸受76を介してトルクコンバータケース52に回転可能に支持されると共に、他端が軸受78を介してミッションケース54に回転可能に支持されている。
ベルト式無段変速機18は、前述したように、入力軸36に設けられている入力側可変プーリ42と、出力軸44に設けられている出力側可変プーリ46と、それら入力側可変プーリ42と出力側可変プーリ46との間に巻き掛けられた伝動ベルト48とを、備えている。
入力側可変プーリ42は、入力軸36に固定された固定シーブ42aと、入力軸36に対して相対回転不能、且つ軸心方向への移動可能に設けられた可動シーブ42bと、固定シーブ42aと可動シーブ42bとの間に形成されているV溝幅を可変とする推力を付与する入力側油圧シリンダ42cとを備えている。また、出力側可変プーリ46は、出力軸44に固定された固定シーブ46aと、出力軸44に対して相対回転不能、且つ軸心方向への移動可能に設けられた可動シーブ46bと、固定シーブ46aと可動シーブ46bとの間に形成されているV溝幅を可変とする推力を付与する出力側油圧シリンダ46cとを備えている。
図4は、図3の前後進切換機構16およびオイルポンプ28を拡大した部分断面図である。前後進切換機構16およびオイルポンプ28の同軸心上には、トルクコンバータ14のタービン翼車14tと一体的に回転するタービン軸34が回転可能に支持されている。また、タービン軸34の端部にはダブルピニオン型の遊星歯車装置の構成部材であるサンギヤ16sが形成されている。前後進切換機構16は、前記遊星歯車装置によって主に構成されており、サンギヤ16と噛み合うピニオンギヤ16p、ピニオンギヤ16pを自転可能に支持するキャリヤピン80、キャリヤピン80の両端を回転可能に支持するキャリヤ16c、さらに内周歯がピニオンギヤ16pと噛み合うリングギヤ16rを備えている。さらに、前後進切換機構16は、タービン軸34の回転を選択的にキャリヤ16cに伝達する前進用クラッチC1およびリングギヤ16rを選択的に回転停止させる後進用ブレーキB1を備えている。なお、出力回転部材として機能するキャリヤ16cの端部は、入力軸36にスプライン嵌合されることで、入力軸36への動力の伝達が可能となる。
前進用クラッチC1は、内周部が例えば溶接などによってタービン軸34に接続されて回転させられる有底二重円筒形状のクラッチドラム82と、そのクラッチドラム82の内周壁と外周壁との間を軸心方向に摺動可能に配設されたクラッチピストン84と、クラッチピストン84をトルクコンバータ側に付勢するスプリングを支持するスプリング支持板86と、クラッチドラム82の外周壁に軸心方向の移動可能にスプライン嵌合された摩擦板およびキャリヤ16cに軸心方向の移動可能にスプライン嵌合された摩擦板が交互に重ね合わされて構成される摩擦係合要素88とを、主に備えている。ここで、クラッチドラム82およびクラッチピストン84に囲まれた油圧室に作動油が供給されると、クラッチピストン84が摩擦係合要素88側に移動させられてクラッチピストン84の端部が摩擦係合要素88を押圧する。これにより、前進用クラッチC1が係合されて、タービン軸34の回転がキャリヤ16cに伝達される。そして、サンギヤ16sおよびキャリヤ16cが共にタービン軸34と一体的に回転させられるので、タービン軸34の回転が変速することなくキャリヤ16cを介して入力軸36に伝達される。
後進用ブレーキB1は、インナケース66に軸心方向へ摺動可能に嵌め付けられているブレーキピストン90と、ブレーキピストン90をインナケース66の壁部70側に付勢するスプリングの一端を支持するスプリング支持板92と、インナケース66の内周面に軸心方向の移動可能にスプライン嵌合された摩擦板とリングギヤ16rの外周面に軸心方向の移動可能にスプライン嵌合された摩擦板とが交互に重ね合わされて構成される摩擦係合要素94とを、主に備えている。ここで、インナケース66とブレーキピストン90とで囲まれた油圧室に作動油が供給されると、ブレーキピストン90が摩擦係合要素94を押圧する。これにより、後進用ブレーキB1が係合されて、リングギヤ16rが回転停止される。これより、キャリヤ16cがタービン軸34の入力回転に対して逆転されて出力され、入力軸36へ伝達される。
ここで、前後進切換機構16とオイルポンプ28とは、モジュール化された構造となっている。具体的には、前後進切換機構16のインナケース66とオイルポンプ28のポンプハウジング62とがボルト67によって接続されることで、前後進切換機構16とオイルポンプ28とがモジュール化されている。このようにモジュール化された構造とすることで、車両用動力伝達装置10の組付けの際には、前後進切換機構16およびオイルポンプ28の組付を、主となる組付ラインとは別の組付ラインで組付けることが可能となる。
次に、前後進切換機構16とオイルポンプ28とをモジュール化させた場合の組付について説明する。前後進切換機構16は、組付のサブラインにおいて、インナケース66の壁部70側からトルクコンバータ14側に向かって順次部品が組み付けられる。具体的には、先ずインナケース66の壁部70に最も接近してるブレーキピストン90が嵌め付けられ、次いで、後進用ブレーキB1のスプリングおよびスプリング支持板92が組み付けられ、さらに後進用ブレーキB1の摩擦係合要素94が組み付けられる。そして、遊星歯車装置のリングギヤ16rやキャリヤ16cの軸心方向への移動を阻止するための支持板96を組み付けた後、遊星歯車装置を構成する各部材が組み付けられ、さらに前進用クラッチC1を構成する各部材が順次組み付けられ、最後に前進用クラッチC1のクラッチドラム82が組み付けられる。
また、オイルポンプ28は、ポンプハウジング62内にポンプギヤ58を嵌め込んだ状態で、ポンプカバー64がボルト60によって接続される。そして、前後進切換機構16が前進用クラッチC1のクラッチドラム82まで組み付けられた状態から、オイルポンプ28がボルト67によって接続される。このようにして、前後進切換機構16とオイルポンプ28とがモジュール化される。
ここで、車両用動力伝達装置10(ベルト式無段変速機18)の組付は、ミッションケース54の底部側から順次部品が組み付けられるが、モジュール化された前後進切換機構16およびオイルポンプ28は、インナケース66の壁部70側が鉛直下方に保持された状態でボルト97を締結することにより組み付けられる。このとき、前後進切換機構16の各部品が落下することが考えられるが、キャリヤ16cをはじめとする各部品は、支持板96によって保持されるため、部品の落下が回避される。また、組付の際において、支持板96は、インナケース66の壁部70の内周縁よりトルクコンバータ14側に伸びる環状突部98の端部と当接することで保持される。これより、支持板96が前後進切換機構16の各部品の落下を回避するストッパとしても機能するため、モジュール化された前後進切換機構16およびオイルポンプ28の組付が可能となる。
また、入力軸36の一端は、軸受74を介してミッションケース54に支持されると共に、他端は軸受72を介してインナケース66に回転可能に支持され、従来のミッションケース54から径方向内側に伸びる入力軸36の他端を支持するための軸受支持部が省略される構造となっているため、車両用動力伝達装置10(ベルト式無段変速機)の組付において、ミッションケース54の開口側から全ての部品の組付が可能となる構造となっている。また、ミッションケース54は、前記軸受支持部が省略されることで、一体構造とすることが可能となり、ケーシングの連結部がなくなって、連結部の合わせ面からのオイル漏れが回避される構造になっている。
上述のように、本実施例によれば、前後進切換機構16は、ミッションケース54の開口側を塞ぐように設けられたオイルポンプ28のポンプハウジング62と入力軸36との間にその入力軸36と同軸心上に配設され、前後進切換機構16の全体がポンプハウジング62に支持されているので、車両用動力伝達装置10(ベルト式無段変速機18)の組付の際は前後進切換機構16をポンプハウジング62に支持させた状態で組付けることができる。言い換えれば、前後進切換機構16とオイルポンプ28とがモジュール化されており、別の組付ラインでの組付が可能となる。これにより、通常の組付ラインが簡素化されると共に、通常の組付ラインと平行して前後進切換機構16とオイルポンプ28とを組付けることができるため、組付時間が短縮化され、組付性を向上させることができる。
また、本実施例によれば、入力軸36の一端は、軸受74を介してミッションケース54に支持されていると共に、他端は、オイルポンプ28のポンプハウジング62に固定されたインナケース66に軸受72を介して支持され、前後進切換機構16はそのインナケース66内に保持されているため、従来ミッションケース54に設けられている入力軸36の他端を支持するための支持部を省略することができる。このように、入力軸36の他端を支持するための支持部が省略されることで、車両用動力伝達装置10(ベルト式無段変速機18)の組付において、構成部品を一方向から順次組付けることが可能となるため、車両用動力伝達装置10の組付性をさらに向上させることができる。
また、本実施例によれば、ポンプハウジング62は、オイルポンプ28のハウジングとして機能するため、前後進切換機構16とオイルポンプ28とを、モジュール化することができ、車両用動力伝達装置10(ベルト式無段変速機18)の組付性をさらに向上させることができる。
また、本実施例によれば、ミッションケース54は一体構造となっているため、車両用動力伝達装置10(ベルト式無段変速機18)の組付の際において、ミッションケース同士を接続する合わせ面の加工などを省略することができ、組付性をさらに向上させることができる。また、ミッションケース同士の合わせ面からのオイル漏れの発生を回避することができる。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。
例えば、本実施例では、前後進切換機構16とオイルポンプ28とがモジュール化されているが、前後進切換機構16はミッションケース54の開口側の一部を塞ぐ通常のカバーとモジュール化される構造であっても構わない。
なお、上述したのはあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
本発明が適用された車両用動力伝達装置の骨子図である。 図1の車両用動力伝達装置の作動状態を表す係合作動表である。 本発明が適用された車両用動力伝達装置の一部を示す断面図である。 図3の前後進切換機構およびオイルポンプを拡大した部分断面図である。
符号の説明
16:前後進切換機構 18:ベルト式無段変速機 28:オイルポンプ 36:入力軸(第1の軸) 44:出力軸(第2の軸) 42:入力側可変プーリ(プライマリプーリ) 46:出力側可変プーリ(セカンダリプーリ) 48:伝動ベルト(ベルト) 54:ミッションケース 62:ポンプハウジング(カバー) 66:インナケース

Claims (4)

  1. ミッションケース内に回転可能に支持された第1の軸および第2の軸と、該第1の軸に設けられたプライマリプーリと、該第2の軸に設けられたセカンダリプーリと、該プライマリプーリとセカンダリプーリとの間に巻き掛けられたベルトと、前記第1の軸および第2の軸の回転方向を切り換える前後進切換機構とを、備える車両用ベルト式無段変速機において、
    前記前後進切換機構は、前記ミッションケースの開口側を塞ぐカバーと前記第1の軸との間に該第1の軸と同軸心上に配設され、
    前記前後進切換機構の全体が前記カバーに支持されていることを特徴とする車両用ベルト式無段変速機。
  2. 前記第1の軸の一端は、軸受を介して前記ミッションケースに支持されていると共に、他端は、前記カバーに固定されたインナケースに軸受を介して支持され、前記前後進切換機構は該インナケース内に保持されていることを特徴とする請求項1の車両用ベルト式無段変速機。
  3. 前記カバーは、オイルポンプのポンプハウジングとして機能することを特徴とする請求項1または2の車両用ベルト式無段変速機。
  4. 前記ミッションケースは一体構造となっている特徴とする請求項2または3の車両用ベルト式無段変速機。
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